【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 http://news.kddi.com/kddi/corporate/newsrelease/2015/03/16/989.html http://news.kddi.com/kddi/corporate/newsrelease/2015/03/16/besshi989.html(掲載日:平成27年3月16日)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記送信部は、前記被検査者夫々に対応して予め設定された前記検査結果の開示項目及び前記医療関係者夫々に対応して予め設定された前記検査結果の開示項目の少なくともいずれかに基づいて、前記医療関係者に提供される前記検査結果における前記医療関係者により閲覧可能な項目範囲を決定する、
請求項1から5のいずれか1項に記載の検査結果管理装置。
前記送信部は、前記被検査者に対応する前記検査結果と、特定した前記被検査者の前記第2の被検査者識別情報とを、選択した前記医療関係者が使用する通信端末に送信する、請求項1に記載の検査結果管理装置。
【発明を実施するための形態】
【0016】
[健康検査サービス]
本実施形態に係る検査結果管理システムSの説明に先立ち、健康検査サービスについて説明する。
図1は、健康検査サービスの概要を示す図である。健康検査サービスは、被検査者(以下、「ユーザ」という。)が自宅等に居ながら健康状態の検査を行うことができるサービスである。健康検査サービスでは、採取した検体を検査する検査センターに設けられた検査結果管理装置1と、ユーザが用いるスマートフォンやPC等の通信端末であるユーザ端末3とが利用される。検体は、例えば血液、唾液、尿又は便のように、ユーザから採取された物質である。健康検査サービスを利用するユーザは、自らが採取した検体が入った検査キットを検査センターに郵送することにより、自身の健康状態の検査結果を確認することができる。
【0017】
検査結果管理装置1は、ユーザが郵送した検体の検査結果を含む検査結果データベースを格納しているサーバである。検査センターの職員は、LAN(Local Area Network)を介して検査結果管理装置1に接続されたコンピュータ5を用いて、ユーザの氏名及びユーザID等のユーザに関する情報、及び検体の検査結果を検査結果管理装置1に登録することができる。
【0018】
図2は、ユーザが検査を申し込んでから検査結果を確認できるようになるまでの流れを示す図である。以下、
図1及び
図2を参照して、健康検査サービスの処理の流れについて説明する。
【0019】
まず、ユーザは、自身のユーザ端末3を用いて検査を申し込む(S1)。具体的には、ユーザは、検査センターが提供する健康検査サービスのサイト(以下、検査サービスサイトという。)にアクセスし、予めユーザに付与された第1の被検査者識別情報としてのユーザIDを入力することにより、検査を申し込むことができる。この際、ユーザ端末3には、問診データを入力する画面が表示され、ユーザは生活習慣や現在の体調等に関する情報を入力することができる(S2)。なお、ここで検査サービスサイトは検査センターが提供するものとして説明したが、それに限られず検査センターと協業する管理事業者が提供するサービスサイトでもよい。なお、ユーザは、問診データを入力する画面に、ユーザに対して公的に付与される公的識別情報(例えば、保険証番号やマイナンバー)や、ユーザに対して予め割り当てられる電話番号等の第2の被検査者識別情報を入力するようにしてもよい。なお、本実施形態では、第2の被検査者識別情報として保険証番号を用いる例について説明する。
【0020】
画面には、検査料の支払い方法を選択する画面が表示される。ユーザが検査料を支払う処理をすると、検査センターから検査キットが郵送される(S3)。検査キットには、例えば、検体を採取するための検体採取具、及び採取した検体を格納する検体格納容器が含まれている。検査キットには、検査キットごとに異なるキット番号が印刷されたシールが付されている。ユーザは、ユーザ端末3を用いて検査サービスサイトにアクセスし、シールに印刷されたキット番号を入力する。入力されたキット番号は、ユーザ端末3から検査結果管理装置1へと送信される(S4)。検査結果管理装置1がキット番号を受信すると、検査結果管理装置1は、検査結果データベースに、ユーザIDとキット番号とを関連付けて登録する(S5)。
【0021】
続いて、ユーザは、検査キットを用いて自身の検体を採取し、採取した検体を格納した検体格納容器を含む検査キットを検査センターに返送する(S6)。なお、ユーザは、検査キットを返送した後に、検査サービスサイトにおいてキット番号を入力してもよい。すなわち、S4からS6が行われる順序は任意である。
【0022】
検査センターに検査キットが届くと、検査センターでは検体格納容器に格納された検体を検査する(S7)。検査が終了すると、検査センターの職員は、コンピュータ5において、検査結果と、検体が格納されていた検査キットのキット番号とを関連付けて入力する。入力された検査結果及びキット番号は、検査結果管理装置1に送信され、検査結果データベースに登録される(S8)。検査結果管理装置1は、コンピュータ5から検査結果を受信すると、ユーザID、キット番号及び検査結果を関連付けて記憶する。
【0023】
その後、ユーザが、ユーザ端末3において検査サービスサイトにアクセスすると、検査結果管理装置1は、当該ユーザのユーザIDに対応する検査結果を当該ユーザ端末3に送信する(S9)。このようにして、ユーザは、ユーザ端末3において検査結果を閲覧することができる。なお、問診データの入力は、(S2)で受け付けるだけとは限らず、(S9)までのどのタイミングで入力を受け付けてもよい。
なお、上述の検査サービスサイトでは、ユーザIDに検査キットのキット番号が関連付けられたが、これに限らない。例えば、体力測定サービス等において、測定機器によって計測された健康系デバイスデータをユーザIDに関連付けてもよい。
【0024】
[検査結果管理システムSの概要]
以下、本実施形態に係る検査結果管理システムSの概要を説明する。
検査結果管理システムSは、上述した健康検査サービスにおいてユーザに提供される検査結果に対して、当該ユーザが医療関係者の助言を受けるためのシステムである。
図3は、本実施形態に係る検査結果管理システムSの概要を示す図である。
【0025】
検査結果管理システムSは、ユーザの検査結果を記憶している検査結果管理装置1と、医療関係者が使用する通信端末である医療関係者端末2と、ユーザが用いる通信端末であるユーザ端末3と、医療機関におけるユーザの診療内容を含む診療情報が記憶されている診療情報記憶装置4とを含んで構成されている。診療情報は、例えばレセプトデータ、電子カルテのデータ、薬の処方履歴、栄養補助食品の摂取履歴、及びセルフケアの履歴等である。医療関係者端末2は、例えばPCであり、診療情報記憶装置4は、例えば、医療機関により運用されるデータベース装置である。なお、本実施形態では、医療関係者が医師であるものとして説明を行う。
【0026】
検査結果管理システムSにおいて、ユーザは、検査結果を確認した後、ユーザ端末3を介して、検査結果に対する医療関係者の助言を要求する助言要求を行うことにより、医療関係者からの助言を示す助言情報を確認することができる。
【0027】
具体的には、まず、ユーザが、ユーザ端末3を用いて検査サービスサイトにアクセスすると、検査結果管理装置1から送信されたメニュー画面や検査結果がユーザ端末3に表示される(S9)。ユーザは、表示された検査結果を確認し、ユーザ端末3を介して検査結果に対する助言要求を検査結果管理装置1に送信する(S10)。
【0028】
検査結果管理装置1は、助言要求を受信すると、ユーザ端末3のユーザのユーザIDに予め関連付けられている保険証番号に基づいて、診療情報記憶装置4からユーザの診療情報を取得する(S11)。
【0029】
検査結果管理装置1は、ユーザ端末3から医療関係者を選択するための情報を取得し、当該情報に基づいて医療関係者を選択する(S12)。続いて、検査結果管理装置1は、選択された医療関係者が利用している医療関係者端末2に対して、ユーザの検査結果及び診療情報を含む助言依頼を送信する(S13)。
【0030】
医療関係者端末2は、助言依頼を受信すると、ユーザの検査結果及び診療情報を表示する。医療関係者は、表示された検査結果及び診療情報に基づいて、医療関係者端末2に、検査結果に対する助言情報を入力する。このようにすることで、検査結果に対する助言を求められた医療関係者は、検査結果だけでなく、診療情報についても確認して、適切な助言を行うことができる。
続いて、医療関係者端末2は、入力された助言情報を検査結果管理装置1に送信する(S14)。検査結果管理装置1は、受信した助言情報を、ユーザID及び検査結果に関連付けて記憶する。
【0031】
その後、ユーザが、ユーザ端末3を用いて検査サービスサイトにアクセスすると、検査結果管理装置1は、当該ユーザのユーザIDに関連付けられている助言情報を送信する(S15)。これにより、ユーザは、医療関係者の助言に基づいて、自身の検査結果に対して適した行動をとることができる。なお、診療情報の取得は、(S11)で行われるだけとは限らず、(S13)の助言依頼が送信されるまでのどのタイミングで行われてもよい。
【0032】
[ユーザ端末3の構成]
続いて、検査結果管理装置1及びユーザ端末3の構成について説明する。
図4は、検査結果管理装置1及びユーザ端末3の構成を示す図である。
【0033】
まず、ユーザ端末3の構成について説明する。ユーザ端末3は、通信部31と、操作部32と、表示部33と、記憶部34と、制御部35とを有する。
【0034】
通信部31は、検査結果管理装置1との間でデータを送受信するネットワークに接続するためのインターフェイスであり、例えばLANコントローラを含んで構成されている。
操作部32は、ユーザが操作するデバイスであり、例えば、ボタンや、表示部33に重なって配置されているタッチパネル等により構成される。
【0035】
表示部33は、例えば液晶ディスプレイである。表示部33には、ユーザの検査結果や医療関係者からの助言情報が表示される。
記憶部34は、ROM、RAM及びハードディスク等の記憶媒体である。記憶部34は、制御部35が実行するプログラムを記憶している。
【0036】
制御部35は、例えばCPUである。制御部35は、記憶部34に記憶されたプログラムを実行することにより、受付部351、送信部352、受信部353及び表示制御部354として機能する。
【0037】
受付部351は、操作部32を介してユーザにより入力された操作を受け付ける。受付部351は、例えば、検査サービスサイトにアクセスするための操作や、医療関係者への助言要求をするための操作を受け付ける。
【0038】
送信部352は、通信部31を介して、各種のデータを検査結果管理装置1に送信する。送信部352は、例えば、検査サービスサイトにアクセスするための要求メッセージを送信したり、医療関係者への助言要求を送信したりする。
【0039】
受信部353は、検査結果管理装置1から、検査結果を受信したり、当該検査結果に対する医療関係者の助言情報を受信したりする。
表示制御部354は、受信部353が受信した検査結果や、当該検査結果に対する医療関係者の助言情報を表示部33に表示させる。
【0040】
[検査結果管理装置1の構成]
続いて、検査結果管理装置1の構成について説明する。
検査結果管理装置1は、通信部11と、記憶部12と、制御部13とを有する。通信部11は、医療関係者端末2及びユーザ端末3が接続されたネットワークに接続するためのインターフェイスであり、例えばLANコントローラを含んで構成されている。通信部11は、医療関係者端末2及びユーザ端末3との間でデータを送受信する。
【0041】
記憶部12は、ROM、RAM及びハードディスク等の記憶媒体である。記憶部12は、制御部13が実行するプログラムを記憶している。また、記憶部12は、ユーザ端末3がアクセス可能な検査サービスサイトを構成する各種ページのデータを記憶している。また、記憶部12は、各ユーザの検査結果を含む検査結果データベースを記憶している。検査結果データベースの詳細については後述する。
【0042】
制御部13は、例えばCPUである。制御部13は、記憶部12に記憶されたプログラムを実行することにより、第1取得部131、提供部132、第2取得部133、第3取得部134、第4取得部135、送信部136及び受信部137として機能する。
【0043】
[検査結果の取得]
第1取得部131は、ユーザの検査結果を取得する。例えば、検査センターの職員が、検体の検査結果と、検体が格納されていた検査キットのキット番号とを関連付けてコンピュータ5に入力すると、コンピュータ5は、LANを介して、当該検査結果及びキット番号を検査結果管理装置1に送信する。第1取得部131は、検査結果及びキット番号を受信すると、当該検査結果を検査結果データベースに登録する。
【0044】
図5は、記憶部12に記憶された検査結果データベースの一例を示す図である。
図5に示すように、検査結果データベースは、ユーザIDと、保険証番号と、キット番号と、検査日と、検査結果とを関連付けて記憶する。
図5では、ユーザID「K334455」と、ユーザの保険証番号「0101・・・21」とに、複数のキット番号及び検査結果が関連付けられて記憶されていることが確認できる。ここで、保険証番号は、保険者番号、記号・番号から構成された番号である。保険証番号は、予め、ユーザ端末3から受け付けられ、ユーザIDと関連付けて記憶される。
【0045】
第1取得部131は、キット番号及び検査結果を取得すると、検査結果データベースにおいて、取得したキット番号と一致するキット番号を特定する。そして、第1取得部131は、特定したキット番号に対応するユーザIDに関連付けて、取得した検査結果を記憶部12に記憶させることにより、検査結果データベースを更新する。例えば、第1取得部131は、キット番号「C2014332」と、検査日「2014/8/25」に対応する検査結果とを取得すると、キット番号「C2014332」に関連付けて当該検査結果を記憶する。
【0046】
[検査結果の表示]
提供部132は、ユーザが使用するユーザ端末3に検査結果を送信して表示させる。例えば、提供部132は、ユーザがユーザ端末3を介して検査サービスサイトにログインしたことに応じて、メニューページ(不図示)をユーザ端末3に送信する。メニューページでは、検査の申込ページ、及びユーザの検査結果の一覧を示す検査結果一覧ページへのリンクが設けられている。提供部132は、ユーザ端末3において検査結果一覧ページへのリンクが選択されたことに応じて、検査結果一覧ページをユーザ端末3に送信する。ユーザ端末3の表示制御部354は、受信部353が受信した検査結果一覧ページを表示部33に表示させる。
【0047】
図6は、検査結果一覧ページの一例を示す図である。
図6に示す検査結果一覧ページでは、夫々の検査が行われた検査日と、検査結果に対する総合評価とが示されている。また、これらの検査日及び総合評価には、検査結果の概要を示す検査結果概要ページへのリンクが付されている。提供部132は、検査日又は総合評価が選択されたことに応じて、検査結果概要ページをユーザ端末3に送信する。例えば、ユーザが、「2014年8月25日の結果」という操作画像にタッチすると、提供部132は、2014年8月25日に行われた検査に対応する検査結果概要ページをユーザ端末3に送信する。ユーザ端末3の表示制御部354は、受信部353が受信した検査結果概要ページを表示部33に表示させる。
【0048】
図7は、検査結果概要ページの一例を示す図である。
図7に示す例では、領域21に、2014年8月25日の検査結果の総合評価と、「病院検索」と表示された操作画像とが表示されている。ユーザが「病院検索」と表示された操作画像にタッチすると、検査結果に基づいて選択された病院の名前が表示される。ユーザが、領域22の「改善アドバイス」という操作画像にタッチすると、検査結果に基づいて選択されたアドバイス情報が表示される。ユーザが、領域23の各操作画像にタッチすると、提供部132は、タッチされた操作画像に対応する検査結果の詳細を示す項目別詳細ページを送信する。ユーザ端末3の表示制御部354は、受信部353が受信した項目別詳細ページを表示部33に表示させる。これにより、ユーザは検査結果における各検査項目の評価を確認することができる。
【0049】
図8は、項目別詳細ページの一例を示す図である。
図8は、
図7に示す検査結果概要ページにおいて「D 肝機能 詳細」の操作画像にタッチされた後に表示される項目別詳細ページである。
図8に示すように、領域230には、検査結果が表示されている検査項目と、その他の検査項目とが、異なる表示態様で表示されている。ユーザは、その他の検査項目の操作画像にタッチすることで、その他の検査項目の詳細な検査結果を表示させることができる。領域231には、検査結果概要ページにおいて選択された検査項目である肝機能の検査結果の詳細データが表示されている。
【0050】
[助言要求]
図7の検査結果概要ページの領域24には、「助言要求」という操作画像(以下「助言要求ボタン」という。)が含まれる。ユーザが、助言要求ボタンにタッチすると、送信部352は、検査結果に対する医療関係者の助言を受けることを要求する助言要求を検査結果管理装置1に送信する。例えば、ユーザは、
図8における肝機能の詳細情報を確認した結果、肝機能に異常があることを認識し、医療関係者(医師)による助言を依頼したいと考えたとする。この場合、ユーザは、
図7の検査結果概要ページに戻って、助言要求ボタンをタッチすることにより、検査結果管理装置1に対して、助言要求を送信することができる。ここで、助言要求には、ユーザのユーザIDが含まれている。
【0051】
第2取得部133は、ユーザ端末3から送信された助言要求を取得する。
第3取得部134は、第2取得部133が助言要求を取得すると、ユーザの保険証番号に関連付けられた、医療機関における診療内容を含む診療情報を取得する。具体的には、第3取得部134は、検査結果データベースを参照して、第2取得部133が取得した助言要求に含まれるユーザIDに関連付けられている保険証番号を特定する。そして、第3取得部134は、診療情報記憶装置4に対して、特定した保険証番号に対応する診療情報の取得要求を行い、診療情報記憶装置4から、ユーザの診療情報を取得する。
なお、第3取得部134は、第2取得部133が助言要求を取得する前に、検査結果データベースに含まれる保険証番号に基づいて、ユーザの診療情報を予め取得してもよい。
【0052】
図9は、診療情報の一例を示す図である。診療情報は、ユーザに対して行われた診療に対応して1以上生成される。診療情報には、例えば
図9に示すように、診療が行われた年月日と、保険医療機関名と、ユーザの保険証番号、氏名、性別、年齢、診療内容、及び診断結果とが含まれる。なお、第3取得部134は、診療情報記憶装置4から、所定の期間内における診療情報のみを取得し、当該診療情報と、ユーザIDと、保険証番号とを関連付けられて記憶部12に記憶させてもよい。
【0053】
送信部136は、第2取得部133が助言要求を取得すると、ユーザに対応する検査結果と、ユーザIDに対応する診療情報とを含む助言依頼を、医療関係者が使用する医療関係者端末2に送信する。医療関係者は、医療関係者端末2が助言依頼を受信したことに応じて、助言依頼に含まれる検査結果、診療情報、及び助言履歴を確認し、助言を示す助言情報を医療関係者端末2に入力することができる。以下、送信部136が、助言依頼を医療関係者端末2に送信するまでの処理について説明する。
【0054】
まず、送信部136は、第2取得部133が助言要求を取得した後、医療関係者選択用ページをユーザ端末3に送信し、ユーザ端末3から、医療関係者を選択するための情報を取得する。
図10は、医療関係者選択用ページの一例を示す図である。
図10の領域25には、病院の検索結果と、検索用の操作画像とが表示されている。ユーザは、「病院検索」の操作画像にタッチすることで、ユーザが助言を受けたい医療関係者が所属する病院を検索することができる。領域26には、診療科目名の選択用の操作画像が表示されている。ユーザが、診療科目名の選択用の操作画像をタッチすると、複数の診療科目のリストが表示される。ユーザは、当該リストから診療科目をタッチすることで、所望の診療科目を選択することができる。
【0055】
医療関係者選択用ページの領域27には、「医師検索」という操作画像(以下「医師検索ボタン」という。)が含まれる。医師検索ボタンがタッチされると、ユーザ端末3の送信部352は、領域25に入力された病院名、及び領域26において選択された診療科目を、医療関係者を選択するための情報として、検査結果管理装置1に送信する。
【0056】
送信部136は、ユーザ端末3から医療関係者を選択するための情報を受信すると、医療関係者データベースを参照し、当該情報に基づいて医療関係者を選択する。
図11は、医療関係者データベースの一例を示す図である。
図11に示すように、医療関係者データベースは、医師等の医療関係者の氏名と、所属医療機関と、診療科目と、空き時間とを関連付けて記憶する。送信部136は、医療関係者を選択するための情報として、病院名及び診療科目を受信すると、医療関係者データベースを参照し、当該病院名及び診療科目に関連付けて記憶されている医療関係者を選択する。
【0057】
なお、送信部136は、受信した病院名及び診療科目に関連付けられている医療関係者を選択したが、これに限らない。例えば、送信部136は、第2取得部133が助言要求を取得すると、当該助言要求に含まれているユーザIDに基づいて、検査結果データベースから、当該ユーザIDに関連付けられている検査結果を特定してもよい。そして、送信部136は、当該検査結果の内容に基づいて医療関係者を選択してもよい。例えば、送信部136は、特定した検査結果に含まれる異常値を検出し、異常値がある器官や異常値の内容に対応する診療科目を特定し、当該診療科目を担当する医療関係者を医療関係者データベースから選択してもよい。このようにすることで、送信部136は、ユーザ端末3において病院や診療科目が選択されずに助言要求が行われた場合であっても、ユーザに適した助言を行うことができる医療関係者を選出することができる。
【0058】
また、医療関係者を選択するための情報には、ユーザ端末3の位置を示す位置情報が含まれていてもよい。この場合、送信部136は、当該位置情報に基づいて、ユーザ端末3の位置から所定範囲内の病院を特定し、当該病院に関連付けられている医療関係者を選択してもよい。このようにすることで、ユーザの位置から近い病院の医療関係者が助言をすることとなるので、ユーザは、助言を行った医療関係者に実際に会って診察を受けやすい。
【0059】
続いて、送信部136は、医療関係者データベースに記憶されている、選択した医療関係者の空き時間に基づいて、助言要求を取得した時点において助言情報を作成可能な医療関係者、すなわち、助言要求を取得した時点が空き時間に含まれている医療関係者を選択する。ここで、空き時間は、医療関係者が助言を示す助言情報を作成することができる時間であり、第4取得部135によって取得される。例えば、第4取得部135は、医療関係者の空き時間が予め登録された外部装置(不図示)から空き時間情報を定期的に取得し、医療関係者データベースを更新する。なお、第4取得部135は、送信部136が病院名及び診療科目に基づいて医療関係者を選択したことに応じて、当該医療関係者の空き時間情報を取得してもよい。
【0060】
なお、送信部136は、選択した医療関係者のうち、助言要求を取得した時点において空き時間の医療関係者が複数存在する場合には、助言要求を取得した時点の前後の空き時間が比較的長い医療関係者を選択してもよい。また、送信部136は、助言要求を取得した時点において空き時間の医療関係者が存在しない場合には、助言要求を受信した時点から最も早く空き時間が到来する医療関係者を選択してもよい。
【0061】
続いて、送信部136は、選択された医療関係者が担当する診療科目に基づいて、医療関係者が助言要求に対応するための料金(助言作成料金)を決定する。具体的には、送信部136は、
図12に示す、診療科目と助言作成料金とが関連付けられた診療科目別料金テーブルを参照し、選択した医療関係者が担当する診療科目に関連付けられている助言作成料金を特定することにより、助言作成料金を決定する。
【0062】
ここで、送信部136は、医療関係者の空き時間に基づいて、助言作成料金を決定してもよい。例えば、送信部136は、助言要求を取得した時点が空き時間となっている医療関係者が所定数より少ない場合に、助言作成料金を増加させてもよい。また、送信部136は、特定の時間帯における助言作成料金を増額又は減額してもよい。例えば、送信部136は、深夜時間帯における助言作成料金を増額してもよい。このようにすることで、送信部136は、医療関係者の空き時間に基づいて助言要求が行われる確率を調整することができる。
【0063】
送信部136は、一の医療関係者を選択し、助言作成料金を決定すると、選択された医療関係者及び助言作成料金を示す検索結果ページをユーザ端末3に送信する。ユーザ端末3の表示制御部354は、受信部353が受信した検索結果ページを表示部33に表示させる。
【0064】
図13は、検索結果ページの一例を示す図である。
図13に示すように、検索結果ページの領域28には、選択された医療関係者が所属する医療機関、診療科目、及び医療関係者の氏名が表示されている。また、検索結果ページの領域29には、助言作成料金が表示されている。
【0065】
また、検索結果ページの領域30には、「支払いして助言を依頼する」という操作画像(以下「依頼ボタン」という。)が含まれる。依頼ボタンがタッチされると、送信部136は、助言作成料金の決済を行うための決済ページ(不図示)を表示させ、ユーザ端末3のユーザから、助言作成料金の支払いを受け付ける。
【0066】
送信部136は、助言作成料金の支払いが完了すると、選択された一の医療関係者の医療関係者端末2に、助言要求を行ったユーザの検査結果と、当該ユーザのユーザIDに対応する診療情報を送信する。例えば、送信部136は、ユーザID、検査結果及び診療情報を含む助言依頼を医療関係者端末2に送信する。
【0067】
ここで、送信部136は、医療関係者に検査結果を提供する場合に、ユーザの夫々に対応して予め設定された検査結果の開示項目及び医療関係者の夫々に対応して予め設定された検査結果の開示項目の少なくともいずれかに基づいて、医療関係者に提供される検査結果において、当該医療関係者が閲覧可能な項目範囲を決定してもよい。
【0068】
具体的には、制御部13は、ユーザ端末3から、検査結果に含まれる複数の検査項目のうち、医療関係者に開示する開示項目の選択を受け付け、ユーザIDの夫々に関連付けて、開示項目を示す情報を検査結果データベースに記憶させる。また、制御部13は、例えば、医療関係者端末2から、検査結果に含まれる複数の検査項目のうち、医療関係者が確認する項目の選択を受け付け、開示項目を示す情報を医療関係者データベースに記憶させる。
【0069】
そして、送信部136は、医療関係者に検査結果を提供する場合に、検査結果データベース及び医療関係者データベースを参照し、検査結果における、開示項目以外の検査項目に対応する検査結果を隠匿する。なお、送信部136は、検査結果から、開示項目の検査項目を抽出し、開示項目以外の検査項目に対応する検査結果を抽出する対象から除外してもよい。このようにすることで、ユーザは、知られたくない検査項目を開示せずに助言要求を行うことができる。
【0070】
また、記憶部12の検査結果データベースは、ユーザIDと、検査結果とに関連付けて、過去にユーザが医療関係者から受けた助言履歴を記憶してもよい。そして、送信部136は、助言依頼を医療関係者端末2に送信する場合に、当該助言依頼に、検査結果データベースに記憶されている助言履歴を含めてもよい。このようにすることで、助言依頼が送られた医療関係者は、助言履歴を参照することで、より適切な助言情報を作成することができる。
【0071】
医療関係者は、医療関係者端末2が助言依頼を受信したことに応じて、助言依頼に含まれる検査結果、診療情報、及び助言履歴を確認し、助言を示す助言情報を医療関係者端末2に入力する。医療関係者端末2は、医療関係者の操作に応じて、助言情報を検査結果管理装置1に送信する。ここで、助言情報には、助言要求を行ったユーザのユーザIDが含まれている。
【0072】
受信部137は、医療関係者端末2から送られた助言情報を受信する。受信部137は、受信した助言情報をユーザIDに関連付けて、助言履歴として検査結果データベースに記憶させる。このようにすることで、送信部136は、医療関係者端末2に助言依頼を送信する際に、助言依頼に助言履歴を添付して送信することができる。
提供部132は、受信部137が助言情報を受信したことに応じて、
図14に示される、助言情報を示す助言ページをユーザ端末3に送信する。これにより、ユーザ端末3のユーザは、助言ページを閲覧して、医療関係者の助言を確認することができる。
【0073】
[助言要求に係るシーケンス]
続いて、検査結果管理システムSにおける、助言要求に係る処理の流れについて説明する。
図15は、本実施形態に係る助言要求に係る処理の流れを示すシーケンス図である。
【0074】
まず、検査結果管理装置1の第1取得部131は、ユーザの検査結果を取得する(S21)。
続いて、検査結果管理装置1の提供部132は、ユーザ端末3に対してユーザの検査結果を送信する。
【0075】
続いて、ユーザ端末3の表示制御部354は、検査結果管理装置1から受信した検査結果を表示部33に表示させる(S22)。これにより、ユーザは、表示部33に表示された検査結果を確認することができる。
続いて、ユーザ端末3の受付部351は、ユーザから助言要求を受け付ける。受付部351が、ユーザから助言要求を受け付けると(S23のYes)、ユーザ端末3の送信部352は、検査結果管理装置1に助言要求を送信する。
【0076】
続いて、検査結果管理装置1の第2取得部133が助言要求を受信すると、第3取得部134は、助言要求に含まれるユーザIDに対応する診療情報を取得する(S24)。
【0077】
続いて、送信部136は、ユーザ端末3に対して医療関係者選択用ページを送信し、医療関係者の選択を受け付ける。具体的には、送信部136は、医療関係者選択用ページを介して医療関係者を選択するための情報を受け付け、当該情報に基づいて、医療関係者の選択を行う(S25)。続いて、送信部136は、選択された医療関係者の情報を含む検索結果ページをユーザ端末3に送信する。
【0078】
続いて、送信部136は、検索結果ページを介して助言作成料金の支払いが行われたか否かを判定する(S26)。
送信部136は、助言作成料金の支払いが完了したと判定すると(S26のYes)、検査結果及び診療情報を含む助言依頼を医療関係者端末2に対して送信する。
【0079】
次いで、医療関係者端末2は、助言依頼を受信すると、検査結果及び診療情報を自身の表示部に表示させる。医療関係者は、検査結果及び診療情報に基づいて、医療関係者端末2に助言情報を入力する(S27)。続いて、医療関係者端末2は、助言情報を検査結果管理装置1に送信する。
【0080】
続いて、検査結果管理装置1の受信部137は、医療関係者端末2から送信された助言情報を取得し、助言履歴として登録する(S28)。続いて、提供部132は、ユーザ端末3に対して助言情報を送信する。
続いて、ユーザ端末3は、検査結果管理装置1から送信された助言情報を表示部33に表示させる(S29)。このようにすることで、ユーザ端末3のユーザは、検査結果に対する医療関係者による助言情報を閲覧することができる。
【0081】
[本実施形態における効果]
以上のとおり、本実施形態に係る検査結果管理装置1は、ユーザIDと、保険証番号と、検査結果とを関連付けて記憶しておき、ユーザ端末3から助言要求を取得すると、ユーザIDに関連付けられている保険証番号に基づいて診療情報を取得する。そして、検査結果管理装置1は、検査結果及び診療情報を含む助言依頼を医療関係者端末2に送信する。このようにすることで、検査結果に対する助言を求められた医療関係者は、検査結果だけでなく、診療情報についても確認して、適切な助言を行うことができる。
【0082】
また、検査結果管理装置1は、当該医療関係者の医療関係者端末2から送られた助言情報をユーザ端末3に提供する。これにより、ユーザは、自身の診療情報及び検査結果に基づく助言を確認して、適切な行動をとることができる。
【0083】
以上、本発明を実施の形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施の形態に記載の範囲には限定されない。上記実施の形態に、多様な変更又は改良を加えることが可能であることが当業者に明らかである。特に、装置の分散・統合の具体的な実施形態は以上に図示するものに限られず、その全部又は一部について、種々の付加等に応じて、又は、機能負荷に応じて、任意の単位で機能的又は物理的に分散・統合して構成することができる。
【0084】
例えば、
図3において、診療情報記憶装置4は1台のみ示されているが、これに限らず、複数の医療機関の夫々に対応して複数台設けられていてもよい。また、
図3において、ユーザ端末3は1台のみ示されているが、これに限らず、複数のユーザの夫々に対応して複数台設けられていてもよい。
【0085】
また、上述の実施形態において、検査結果管理装置1は、ユーザ端末3から、助言要求を受け付けたが、これに限らない。例えば、ユーザが従業員として所属する企業等の事業者から、助言要求を受け付けてもよい。このようにすることで、事業者は、検査結果及び診療情報に基づく医療関係者からの助言を従業員に提供することができる。
【0086】
また、上述の実施形態においては、医療関係者を医師として説明したが、これに限らない。医療関係者には、例えば、歯科医師、薬剤師、看護師、管理栄養士、理学療法士、ケアマネージャ、保健師等が含まれていてもよい。また、医療関係者データベースには、医療関係者の職種を示す職種情報や、医療関係者により閲覧可能な項目範囲を、医療関係者の職種に応じて変更するための権限情報を記憶させてもよい。この場合、送信部136は、医療関係者データベースを参照して、検査結果又は診療情報における、医療関係者により閲覧可能な項目範囲を、医療関係者の職種に応じて変更してもよい。
なお、本実施形態では、ユーザの診療情報を含む助言依頼が医療関係者端末2に送られたが、これに限らない。例えば、助言依頼を受けた医療関係者が任意のタイミングで診療情報記憶装置4にアクセスして、助言依頼に対応するユーザの診療情報を閲覧できるようにしてもよい。
【0087】
なお、本実施形態では、検査結果管理装置1が、ユーザ端末3からの助言要求に応じて助言依頼を医療関係者端末2に送信したが、これに限らない。例えば、検査結果管理装置1が、コンピュータ5から検査結果を取得したことに応じて、当該検査結果に基づいて医療関係者を特定し、助言依頼を当該医療関係者の医療関係者端末2に送信してもよい。このようにすることで、検査結果管理装置1は、検査結果を閲覧する前に医療関係者から助言情報を取得して、当該ユーザに検査結果を閲覧する際に、助言情報を併せて確認させることができる。