(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下に、本発明に係る表示システム1の第1の実施の形態について説明する。
【0017】
図1は、表示システム1の外観を示す模式図である。表示システム1は、写真撮影所のスタッフモニター2(第1モニター)と、顧客モニター4(第2モニター)と、図示しない制御装置5からなり、制御装置5には、入力装置3として、キーボード3−1やマウス3−2が接続されている。
【0018】
図2は、表示システム1の構成を示すブロック図である。表示システム1は、写真撮影所のスタッフモニター2と、顧客モニター4と、キーボードやマウスからなる入力装置3と、制御装置5とを備える。
【0019】
スタッフモニター2、及び、顧客モニター4は、たとえば、液晶ディスプレイ、EL(Electro Luminescence)ディスプレイなどであり、画面に画像を表示する。
【0020】
制御装置5は、スタッフモニター2と、顧客モニター4に画像データ等を表示するための表示データを格納する表示バッファとして6、及び7、を有し、さらに、入力装置3を接続するための入力インターフェイス8、様々なデータを記憶する記憶装置9、記憶装置9の読み出しタイミングを制御するためのタイマ10、並びに、これらの構成を制御する主制御部11、主制御部11を動作させるためのプログラムを記憶するメモリー12を備える。
【0021】
尚、主制御部11は、スタッフモニター2を制御するためのスタッフモニター制御部11−1(第1モニター制御部)と、顧客モニター4を制御するための顧客モニター制御部11−2(第2モニター制御部)とを有する。
【0022】
記憶装置9は、顧客データ9−1、画像データ9−2、テンプレートデータ9−3、及び、店舗販促広告データ9−4からなり、メモリー12と同様に、例えば、DDR SDRAM(Double Data Rate Synchronous Dynamic Random Access Memory)などの揮発性メモリー、および、フラッシュROM(Read Only Memory)、EEPROM(登録商標)、HDD(Hard Disk Drive)などの不揮発性メモリーから構成される。
【0023】
図3及び
図4は、表示システム1の実施の形態としての動作を示すフローチャートであり、メモリー12に記憶されたアプリケーションプログラム、および、記憶装置9に記憶された画像データが、主制御部11によって制御される。
【0024】
図5乃至
図8は、表示システム1におけるスタッフモニター2と顧客モニター4における表示画面の形態を示す図である。尚、これらはあくまでも一例であり、本発明の実施においては様々な変形実施が可能であることは言うまでもない。
【0025】
図3及び
図4に基づき、表示システム1の処理としての具体的動作を説明する。まず、メイン処理として第1モニターとしてのスタッフモニター2の処理となる
図3のステップS1において、表示システム1の図示しない電源投入ボタンを押下することで電源を投入し、表示システム1を起動すると共に表示システム1の初期化を行う。
【0026】
次にステップS2で、顧客モニター4の描画の初期化を行う。具体的には、modeコマンドに描画なしを書き込む処理を行う。
【0027】
次にステップS3で、顧客モニター4の描画状態を変更する。具体的にはmodeコマンドに画面1描画開始のコマンドを書き込む。尚、ステップS2、並びに、ステップS3における顧客モニター4の動作については後述する。
【0028】
次にステップS4では顧客データ9−1と画像データ9−2を参照し、スタッフモニター2に顧客一覧画面を表示する。
【0029】
図5は顧客一覧画面の一例を示す図であり、複数の顧客情報20乃至23と、各々の顧客のサンプル画像24乃至27が一覧表示される。尚、顧客一覧画面は顧客データ9−1の基づき生成され、具体例は
図9の通り、顧客ごとに割り当てられた顧客ID100、顧客ごとの撮影情報や顧客の写真撮影を担当した店員情報からなる顧客情報101、顧客の写真の中で任意に選択された写真である顧客画像ID102、並びに、顧客との過去の取引や顧客に応じた様々な情報が顧客詳細情報103として顧客ごとに記憶されている。また、画像データの具体例は
図10の通りであり、画像ごとに割り当てられた画像ID104、画像に対応した顧客ID105、及び、画像データ106が記憶されている。
【0030】
次に、ステップS5で、
図5のスクロールバー28の操作があったかどうかを判断し、スクロールバー28の操作があった場合は、ステップS6に進み、
図5の顧客一覧画面の表示範囲を変更してステップS4に戻って顧客一覧画面を更新する。
【0031】
ステップS5でスクロールバー28の操作がない場合、ステップS7に進み、
図5の終了ボタン29が押下されたかどうかを判断し、終了ボタン29押下された場合ステップS8に進み処理を終了する。
【0032】
ステップS7で終了ボタン29の押下がない場合、ステップS9に進み、顧客一覧画面の中から任意の顧客が選択されたかどうかが判断され、顧客選択がなされていない場合、ステップS5に戻り、顧客選択がなされた場合ステップS10に進む。
【0033】
ステップS10ではClientコマンドに選択された顧客IDをセットし、ステップS11に進む。尚、セットされる顧客IDは、具体的には
図9の顧客データ9−1における顧客ID100中の選択された顧客IDとなる。
【0034】
ステップS11では、スタッフモニター2の画面表示を一旦消去し、ステップS12に進む。
【0035】
ステップS12で顧客モニター4の描画状態を変更するためにModeコマンドに描画消去を書き込みステップS13に進む。
【0036】
次に、ステップS13撮影情報や店員情報等、スタッフモニター2で入力される情報が初期化されステップS14に進む。
【0037】
ステップS14では、顧客モニター4の画面描画を開始するために、Modeコマンドに画面2の描画開始のコマンドを書き込む。尚、ステップS14における顧客モニター4の動作については後述する。
【0038】
次にステップS15でスタッフモニター2に顧客情報詳細表示画面が表示されるが、このときの表示画面の具体例が
図7となる。
【0039】
図7で表示されるデータは、記憶装置9の顧客データに記憶されており、
図9の顧客データから読み出され、撮影情報30は
図9の顧客情報101、顧客D詳細情報は顧客詳細情報103、画像32は顧客画像ID102から各々が読み出される。
【0040】
次にステップS16に進み、「戻る」ボタン33が押下されたかどうか判断し、押された場合はステップS17に進み、スタッフモニター2の画面を消去し、ステップS18に進む。
【0041】
ステップS18では、顧客モニター4の描画状態を変更すべくModeコマンドに「描画消去」を書き込んで、ステップS3に戻る。
【0042】
ステップS16で「戻る」ボタン33の押下がなされていない場合、ステップS19で顧客情報30の撮影情報や店員情報の入力有無が判断され、入力がある場合はステップS20に進み、ステップS20でスタッフによる入力情報が更新され、更新が完了するとステップS15に戻る。
【0043】
ステップS19で撮影情報等の入力がない場合、ステップS21に進み、「次へ」ボタン34の押下有無が判断され、押下がなされないときはステップS16に戻り、押下があった場合は、ステップS22に進みスタッフモニター2の画面を消去し、ステップS23に進む。
【0044】
ステップS23では、顧客モニター4の描画状態を変更すべくModeコマンドに「描画消去」を書き込んで、ステップS24に進み、適宜後続の処理を行う。
【0045】
図4は、顧客モニター4の動作を示す図であり、
図3処理のステップと並行して顧客モニター制御部11−2で処理がなされる。
【0046】
まず、ステップS31では、顧客モニター4の初期化を行い、ステップS32に進みMode コマンドに「描画なし」を書き込み、ステップS33に進む。
【0047】
ステップS33ではModeコマンドを確認し、「描画消去」コマンドであるかどうかが判断され、「描画消去」コマンドであった場合は、ステップS34に進み顧客モニター4の画面を消去し、ステップS35に進みModeを「描画なし」にし、ステップS33に戻る。
【0048】
ステップS33で、Modeコマンドを確認し、「描画消去」コマンドでない場合、ステップS36に進み「画面1描画」コマンドであるかどうかが判断され、「画面1描画」コマンドであった場合ステップS37に進む。
【0049】
ステップS37では、タイマー10から得られた時刻情報に基づき、経過時間と予め定められた閾値との比較を行い、閾値よりも小さい時はステップS33に戻り、大きい時はステップS39に進む。
【0050】
ステップS36でModeコマンドが「画面1描画」でない場合、ステップS38に進み「画面1描画開始」モードであるか否かが判断され、「画面1描画開始」モードでない場合ステップ39に進み、「画面1描画開始」モードである場合ステップS40に進んでModeに「画面1描画」を書き込みステップS41に進む。
【0051】
尚、ステップS38は、
図3のステップS3と連携している。
【0052】
ステップS41では、記憶装置9の店舗販促広告データ9−4からデータが読み出され顧客モニター4に表示され、ステップS33に戻る。この時の表示画面の具体例が
図6となる。
【0053】
図6における店舗販促広告画面の詳細は
図12の通りであり、複数の広告ID110と広告データ111から構成され、例えば
図6では、店舗のキャンペーン広告等が顧客モニター4に表示されるが、表示内容は
図12の店舗販促広告データからランダムに読み出されて表示される。
【0054】
以上のように、顧客モニター4の表示内容は、スタッフモニター2の表示と異なる内容で独立して表示されることになり、顧客に対して効果的な広告表示等を行うことで店舗の宣伝力を高めることが可能となる。
【0055】
ステップS39ではModeが「画面2描画」コマンドであるかどうかが判断され、「画面2描画」コマンドであった場合ステップS42に進み、「画面2描画」コマンドでない場合、ステップS43に進む。
ステップS42では、タイマー10から得られた時刻情報に基づき、経過時間と予め定められた閾値との比較を行い、閾値よりも小さい時はステップS33に戻り、大きい時はステップS44に進む。
【0056】
ステップS43で「画面2描画開始」モードであるか否かが判断され、「画面2描画開始」モードでない場合ステップ33に戻り、「画面2描画開始」モードである場合ステップS44に進んでModeに「画面2描画」を書き込みステップS45に進む。
【0057】
尚、ステップS43は、
図3のステップS14と連携している。
【0058】
ステップS45では、記憶装置9の画像データ9−2から選択された顧客に基づき一時的に作成された特定の顧客の画像データが読み出されステップS46に進む。
【0059】
尚、一時的に作成された特定の顧客の画像データの具体例は
図11の通りであり、画像データ9−2の中から選択されている顧客の画像のみを対象として画像ID107、顧客ID108、及び、画像データ109が各々記憶されている。
【0060】
ステップS46では、記憶装置9に記憶されているテンプレートデータ9−3からテンプレートデータをランダムに抽出する。
【0061】
テンプレートデータ9−3の具体例は
図13の通りであり、複数のテンプレートID112とテンプレートデータ113が各々記憶されている。
【0062】
ステップS47では、ステップS45で抽出された画像データとステップS46で抽出されたテンプレートデータとで合成された画像を表示し、ステップS33に戻る。
【0063】
尚、ステップS47における画像閲覧画面の表示の具体例は
図8の通りであり、画像としては画像データ109の「画像D−1」、テンプレートとしては、テンプレートデータ113の「テンプレート1」が合成されて表示されている。
【0064】
以上のように、顧客モニター4の表示内容は、複数の顧客の画像と複数のテンプレートの合成画像が順次ランダムに組み合わさって表示され、スタッフモニター2の表示と異なる内容で独立して表示されることになり、顧客は自信の画像を選択する際の参考画像の確認が行えることとなり店舗の顧客に対するサービスを高めることが可能となる。
【0065】
第2の実施形態は、顧客モニター4にタッチ操作可能なタッチパネルを設け、顧客の任意の閲覧スピードで画像表示を切り替えることを可能とする。図示は省略するが、顧客モニター上に「進む」キーと「戻る」キーを設けることで任意に表示切替を可能とすることを目的としている。
【0066】
以上のように構成される表示システム1のメモリー12に記憶される表示プログラムは、スタッフモニター2と顧客モニター4の2つのモニターを制御する制御装置5備える表示システム1として機能させるプログラムである。この表示プログラムは、従来公知の、コンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録できる。上記表示プログラムを記録媒体に記録することで、表示プログラムに基づく処理を実行するためのプログラムコード(実行形式プログラム、中間コードプログラム、ソースプログラムなど)を記録した記録媒体を持ち運び自在に提供することができる。
【0067】
なお、記録媒体は、マイクロコンピュータが処理を行うためのメモリ、たとえばROM(Read Only Memory)のようなプログラムメディアであってもよいし、または、コンピュータが外部記憶装置として備えるプログラム読取装置に挿入することで読み取られるプログラムメディアであってもよい。
【0068】
記録媒体に格納されているプログラムは、マイクロプロセッサが記録媒体にアクセスして実行する方式であってもよいし、または、マイクロプロセッサが記録媒体からプログラムコードを読み出し、読み出されたプログラムコードがマイクロコンピュータのプログラム記憶エリアにダウンロードされることで、そのプログラムが実行される方式であってもよい。このダウンロード用のプログラムは予め本体装置に格納されているものとする。
【0069】
ここで、上記プログラムメディアは、本体と分離可能に構成される記録媒体であり、磁気テープ、カセットテープなどのテープ系、フレキシブルディスク、ハードディスクなどの磁気ディスク、CD−ROM(Compact Disc - Read Only Memory)、MO(Magneto Optical disc)、MD(Mini Disc)、DVD(Digital Versatile Disc)などの光ディスクのディスク系、ICカード(メモリカードを含む)、光カードなどのカード系、あるいはマスクROM、EPROM(Erasable Programmable Read Only Memory)、EEPROM(登録商標)、フラッシュROMなどによる半導体メモリを含めた固定的にプログラムコードを担持する媒体であってもよい。
【0070】
また、表示装置が、インターネットを含む通信ネットワークを接続可能なシステム構成であれば、記録媒体は、通信ネットワークからプログラムコードをダウンロードするように、流動的にプログラムコードを担持する媒体であってもよい。なお、このように通信ネットワークからプログラムをダウンロードする場合には、そのダウンロード用のプログラムは予め本体装置に格納しておくか、または他の記録媒体からインストールしておく。また、上記表示プログラムは、上記プログラムコードが電子的な伝送で具現化された、搬送波に埋め込まれたコンピュータデータ信号の形態でも実現され得る。