(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6754273
(24)【登録日】2020年8月25日
(45)【発行日】2020年9月9日
(54)【発明の名称】連続繊維補強材
(51)【国際特許分類】
B29C 70/20 20060101AFI20200831BHJP
B29C 70/82 20060101ALI20200831BHJP
B29K 105/08 20060101ALN20200831BHJP
【FI】
B29C70/20
B29C70/82
B29K105:08
【請求項の数】5
【全頁数】10
(21)【出願番号】特願2016-217702(P2016-217702)
(22)【出願日】2016年11月8日
(65)【公開番号】特開2018-75727(P2018-75727A)
(43)【公開日】2018年5月17日
【審査請求日】2019年5月14日
(73)【特許権者】
【識別番号】000003528
【氏名又は名称】東京製綱株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001830
【氏名又は名称】東京UIT国際特許業務法人
(72)【発明者】
【氏名】古瀬 徳明
(72)【発明者】
【氏名】中村 憲章
【審査官】
▲高▼橋 理絵
(56)【参考文献】
【文献】
特開平07−156280(JP,A)
【文献】
特開平05−016252(JP,A)
【文献】
特開2015−217662(JP,A)
【文献】
特開昭63−219746(JP,A)
【文献】
特開昭63−206548(JP,A)
【文献】
特開平07−317214(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B29C 70/00−70/88
B29B 11/16
B29B 15/08−15/14
C08J 5/04− 5/10
C08J 5/24
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の所定方向に引き揃えられた,樹脂が含浸されかつ硬化した複数本の連続する高強度繊維を備え,
表面に,上記高強度繊維の繊維方向に沿ってのびる第1の溝が間隔をあけて複数形成されており,かつ上記第1の溝に交差して第2の所定方向にのびる,上記第1の溝よりも浅 い第2の溝が間隔をあけて複数形成されている,
連続繊維補強材。
【請求項2】
上記複数の第1の溝が等間隔に形成されており,かつ第2の溝も等間隔に形成されている,請求項1に記載の連続繊維補強材。
【請求項3】
隣り合う第1の溝の間隔よりも隣り合う第2の溝の間隔の方が広い,請求項1または2に記載の連続繊維補強材。
【請求項4】
第1の溝の幅よりも第2の溝の幅の方が狭い,請求項1から3のいずれか一項に記載の連続繊維補強材。
【請求項5】
上記高強度繊維と異なる複数本の連続する繊維に樹脂を含浸させた緩衝層が表面に設けられており,上記緩衝層の表面に上記第1および第2の溝が形成されている,
請求項1から4のいずれか一項に記載の連続繊維補強材。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は連続繊維補強材に関する。
【背景技術】
【0002】
コンクリートを補強してコンクリートの力学性能を高めるために,連続繊維を樹脂によって一体化させた連続繊維補強材をコンクリート中に埋め込んだり,表面に貼り付けたりすることが行われている。
【0003】
コンクリート中に埋め込まれたり,コンクリートの表面に貼り付けられたりして用いられる連続繊維補強材にはコンクリートとの付着が良好であることが求められる。特許文献1には繊維補強材の表面を樹脂によって被覆し,この被覆層に凹凸を形成することでコンクリートとの接着性を向上するものを記載する。しかしながら,はじめに繊維補強材を作成し,その後に被覆層を形成する工程が必要となり,製造コストの点において好ましいとは言えない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開平11−28769号公報
【0005】
コンクリートとの付着を良好にするために連続繊維補強材の表面に凹凸を形成すると,連続繊維補強材の機械的特性,たとえば引張荷重や引張強度に影響が生じる。これは連続繊維補強材が非常に細い連続繊維を束ねることによって形成されており,凹凸の形成によって連続繊維の繊維方向に乱れが生じるためと考えられる。凹凸を形成することによって連続繊維補強材の機械的特性に影響が生じるのはやむを得ないとしても,機械的特性に大きな影響が生じたり,製品ごとの機械的特性の大きなばらつきが生じたりするのは極力避けなければならない。
【発明の開示】
【0006】
この発明は,機械的特性の大きな低下が抑制された,表面に凹凸を備える連続繊維補強材を提供することを目的とする。
【0007】
この発明はまた,機械的特性に大きなばらつきが生じないまたは生じにくい,表面に凹凸を備える連続繊維補強材を提供することを目的とする。
【0008】
この発明による連続繊維補強材は,第1の所定方向に引き揃えられた,樹脂が含浸された複数本の連続する高強度繊維を備え,表面に,上記第1の所定方向にのびる第1の溝が間隔をあけて複数形成されており,かつ上記第1の溝に交差して第2の所定方向にのびる,上記第1の溝よりも浅い第2の溝が間隔をあけて複数形成されていることを特徴とする。
【0009】
高強度繊維は,炭素繊維,ガラス繊維,ボロン繊維,アラミド繊維,高分子量ポリエチレン繊維,PBO(polyp-phenylenebenzobisoxazole)繊維,その他の繊維(合成繊維)を含む。これらの繊維は非常に細く,高強度かつ低伸度である。複数本の高強度繊維に,樹脂,たとえば熱硬化性樹脂または熱可塑性樹脂を含浸して硬化することで,高い引っ張り強度を発揮する。熱硬化性樹脂にはエポキシ,フェノール,ポリイミド等が含まれる。熱可塑性樹脂にはポリアミド,ポリカーボネート,ポリプロピレン,ポリエーテルエーテルケトン,フッ素等が含まれる。
【0010】
連続繊維補強材の形状は,ロッド,ケーブルまたはロープ状(長尺物)であってもよいし,シートまたはプレート状(平坦物)であってもよい。
【0011】
連続繊維補強材を構成する複数本の高強度繊維は第1の所定方向に引き揃えられている。たとえば,連続繊維補強材が一方向に長いロッド状の形態を持つ場合,その長手方向に沿うようにすべての高強度繊維は引き揃えられる。高強度繊維は,長手方向に沿って(長手方向に平行に)真っ直ぐに引き揃えてもよいし,長手方向にらせん状に引き揃えてもよい。
【0012】
連続繊維補強材の表面には第1の溝と第2の溝の2種類の溝が形成されている。第1の溝は,連続繊維補強材を構成する高強度繊維が引き揃えられている第1の方向,すなわち高強度繊維の繊維方向に沿って形成されている溝である。他方,第2の溝は第1の溝に交差して第2の所定方向に形成されている溝である。第2の溝の向き,すなわち第2の所定方向は,第1の溝の向き,すなわち第1の所定方向に直交する向きであってもよいし,第1の溝に斜めに交わる向きであってもよい。第1および第2の溝が表面に形成されているので,コンクリートとの付着性がよく,コンクリートから抜けにくくなり,またはコンクリートから剥がれにくくなる。
【0013】
この発明によると,第1の溝は繊維方向に沿って形成されているので,第1の溝を形成するときに連続繊維補強材を構成する高強度繊維の繊維方向に乱れはほとんど生じない。これに対し,第2の溝は第1の溝に交差する向きに形成されるので,第2の溝を形成するときに繊維方向に乱れ(うねり)が生じるのは避けられないが,第2の溝は第1の溝よりも浅く,したがって繊維方向の乱れを連続繊維補強材の表層に限定することができ,連続繊維補強材の機械的特性,たとえば引張強度の大きな低下を抑制することができる。また,製品ごとの引張強度のばらつきの程度も小さくすることができる。
【0014】
好ましくは,複数の第1の溝は等間隔に形成され,かつ複数の第2の溝も等間隔に形成される。連続繊維補強材の製品ごとの機械的特性のばらつきを抑制することができる。
【0015】
一実施態様では,隣り合う第1の溝の間隔よりも隣り合う第2の溝の間隔の方が広く,したがって連続繊維補強材の単位表面積あたりの第2の溝の本数は第1の溝の本数よりも少ない。上述のように,高強度繊維の繊維方向の乱れは主に第2の溝によって生じるので,単位表面積あたりの第2の溝を少なくすることで繊維方向に乱れが生じる範囲を狭くすることができ,連続繊維補強材の機械的特性の低下およびばらつきを極力抑制することができる。
【0016】
他の実施態様では,第1の溝の幅よりも第2の溝の幅の方が狭い。これによっても高強度繊維の繊維方向に乱れを生じる範囲を狭くすることができ,連続繊維補強材の機械的特性の低下およびばらつきを極力抑制することができる。
【0017】
一実施態様では,上記高強度繊維と異なる素材の複数本の連続する繊維に樹脂を含浸させた緩衝層が表面に設けられており,上記緩衝層の表面に上記第1および第2の溝が形成されている。高強度繊維の繊維方向の乱れをさらに抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【
図3】他の実施例の連続繊維補強材の斜視図である。
【
図4】さらに他の実施例の連続繊維補強材の斜視図である。
【
図5】さらに他の実施例の連続繊維補強材の斜視図である。
【
図6】さらに他の実施例の連続繊維補強材の斜視図である。
【実施例】
【0019】
図1は連続繊維補強材の斜視図を示している。
図2は
図1に示す連続繊維補強材の表面の一部を拡大して示している。
【0020】
連続繊維補強材1は,熱硬化性樹脂(たとえばエポキシ樹脂)12を含浸させた多数本たとえば数万本の長尺の連続する炭素繊維11を断面円形に束ねたものである。炭素繊維11のそれぞれは非常に細く,たとえば5μm〜7μmの直径を持つ。連続繊維補強材1は,熱硬化性樹脂12を含浸させた多数本の炭素繊維11を引き揃え,加熱することで形成される。熱硬化性樹脂に代えて熱可塑性樹脂(たとえばポリアミド)を用いることもできる。連続繊維補強材1は繊維強化プラスチック(Fiber Reinforced Plastics )製のものと言うことができる。なお,連続繊維補強材の形状はロッド,ケーブルまたはロープ状に限られず,シートまたはプレート状であってもよい。
【0021】
連続繊維補強材1の断面積(太さ)は炭素繊維11の本数によって任意に調整することができる。連続繊維補強材1は,次に説明する表面に形成される溝を除いて断面形状が一定であり,多数本の炭素繊維11がのびる繊維方向が連続繊維補強材1の長手方向と一致している。
【0022】
連続繊維補強材1の表面には,第1,第2の2種類の溝21,22が形成されている。
【0023】
第1の溝21は連続繊維補強材1を構成する炭素繊維11の繊維方向に沿って形成された溝である。上述のように,連続繊維補強材1を構成する炭素繊維11の繊維方向は連続繊維補強材1の長手方向と一致しているので,第1の溝21は連続繊維補強材1の長手方向に沿っている,または連続繊維補強材1の長手方向に平行である,と言うこともできる。第1の溝21は等間隔(横断面においては等角度間隔)に整列して形成され,たとえば10本〜20本程度の第1の溝21が連続繊維補強材1の表面に形成される。第1の溝21はたとえば 0.4mmの深さを持つ。
【0024】
第2の溝22は連続繊維補強材1の周方向に形成された溝である。多数の第2の溝22が連続繊維補強材1の表面に形成され,これも等間隔に整列している。多数の第2の溝22のそれぞれは,第1の溝21とほぼ直交する向きに環状にのびている。第2の溝22はたとえば0.2mmの深さを持つ。
【0025】
第1の溝21および第2の溝22は,これらの溝21,溝22を形付ける押し型,たとえば織物,編み物,布帛などを,熱硬化性樹脂12が硬化する前に連続繊維補強材1の表面に押し付けることで形成することができる。2つの溝21,22は同時に形成することもできるし,はじめに第1の溝21を形成し,次に第2の溝22を形成することもできる。
【0026】
図2を参照して,第1の溝21および第2の溝22はいずれも断面から見て弧状の外縁を有しており,第1の溝21の深さD1よりも第2の溝22の深さD2は浅い。また,隣り合う2つの第1の溝21の間隔I1は隣り合う第2の溝22の間隔I2よりも狭く,第1の溝21と第2の溝22とによって囲まれる表面部分(凸面部)は,連続繊維補強材1の長手方向を長手方向とする長方形の形状を持つ。さらに,第1の溝21の溝幅W1よりも第2の溝22の溝幅W2は狭い。
【0027】
第1,第2の溝21,22が表面に形成された連続繊維補強材1は,表面に凹凸を持たない連続繊維補強材と比べてコンクリートとの付着性が向上し,コンクリートとの付着応力度は確実に大きくなる。しかしながら,表面に凹凸を持たない連続繊維補強材に比べて,表面に第1,第2の溝21,22を形成した連続繊維補強材1は引張強度が低下する。これは,第1,第2の溝21,22を形成することによって,連続繊維補強材1を構成する炭素繊維11の一部の繊維方向に乱れ(うねり)が生じるためであると考えられる。
【0028】
上述したように,連続繊維補強材1の表面に形成されている2種類の溝21,22のうち,第1の溝21は,連続繊維補強材1を構成する多数本の炭素繊維11の繊維方向に沿っているので,第1の溝21を形成するときに炭素繊維11の繊維方向の乱れはほとんど生じない。他方,第2の溝22は炭素繊維11の繊維方向と異なる方向に形成されているので,第2の溝21を形成するときに炭素繊維11の繊維方向の乱れが生じる。
【0029】
ここで,上述したように,第2の溝22は第1の溝21よりも浅く(D1>D2),第2の溝22による繊維方向の乱れは連続繊維補強材1の表層の浅い範囲に限定される。また,隣り合う第1の溝21の間隔I1よりも隣り合う第2の溝22の間隔I2の方が広いので(I1<I2),連続繊維補強材1の単位表面積あたりの第2の溝22の本数は第1の溝21の本数よりも少なく,したがって繊維方向に乱れが生じる範囲は狭い。さらに,第1の溝21の溝幅W1よりも第2の溝22の溝幅W2の方が狭いので(W1>W2),これによっても繊維方向の乱れが生じる範囲が狭くされている。すなわち,第1,第2の溝21,22は,連続繊維補強材1のコンクリートとの付着性を向上させつつ,連続繊維補強材1の引張強度の低下および製品ごとの引張強度のばらつきを極力抑制するように作られている。
【0030】
表1は,連続繊維補強材の引張試験結果を示している。
【0031】
【表1】
【0032】
引張試験は「連続繊維補強材の引張試験方法」(JSCE-E 531)に準じて行った。引張試験では,上述した第1,第2の溝21,22を形成した連続繊維補強材1(試験体1)の他に,溝を持たない連続繊維補強材(試験体2),12mmピッチおよび9mmピッチのらせん状の溝を表面に形成した連続繊維補強材(試験体3,試験体4)も作成した。また,引張試験では,これらの4種類の連続繊維補強材(試験体1〜4)のそれぞれについて3本の試験体(No.1〜No.3)を作成し(合計12本),そのそれぞれについての最大引張荷重を計測した。
【0033】
引張試験結果を参照して,試験体1〜試験体4についての引張強度(最大引張荷重を断面積で除算した値)の平均値(Ave.)を比較すると,溝を持たない連続繊維補強材(試験体2)の引張強度の平均値(2.00kN/mm
2)が最も大きく,溝が形成された残りの試験体1,3,4の連続繊維補強材についての引張強度の平均値(それぞれ1.47,1.47,1.41kN/mm
2)にはさほど変わりがなく,同程度であることが分かる。しかしながら,溝が形成された試験体1,3,4のそれぞれについての3本の試験体(No.1〜No.3)の引張強度を比較すると,らせん溝を形成した試験体3,試験体4に比べて,上述した第1,第2の溝21,22を形成した試験体1(連続繊維補強材1)は試験体ごとの計測値のばらつきが小さいことが分かる。上述した2種類の溝21,22を形成することによって,製品ごとの機械的特性(典型的には引張荷重および引張強度)のばらつきが抑制され,非常に安定した品質を提供できている。
【0034】
図3〜
図5は連続繊維補強材の他の実施例を示している。
【0035】
図3に示す連続繊維補強材2は,第2の溝23が連続繊維補強材2の表面にらせん状に形成されている点が,環状にのびる複数の第2の溝22を有する上述した連続繊維補強材1と異なっている。第1の溝21は,連続繊維補強材1と同様,連続繊維補強材2の長手方向,すなわち炭素繊維11の繊維方向に沿って形成されている。
【0036】
図4に示す連続繊維補強材3は,多数本の炭素繊維11が緩やかに撚られており,撚られた炭素繊維11の繊維方向に沿って第1の溝24がらせん状に形成されている点が,炭素繊維11が連続繊維補強材1の長手方向に沿って引き揃えられており,第1の溝21が連続繊維補強材1の長手方向に沿って形成されている上述した連続繊維補強材1と異なる。なお,連続繊維補強材3においても,第1の溝24は炭素繊維11の繊維方向に沿って形成されており,このことは上述した第1,第2実施例の連続繊維補強材1,2と同じである。第2の溝22は,第1実施例の連続繊維補強材1と同様に環状に形成されている。
【0037】
図5に示す連続繊維補強材4は,多数本の炭素繊維11が緩やかに撚られており,これに応じて第1の溝24が撚られた炭素繊維11の繊維方向に沿ってらせん状に形成され,第2の溝23もらせん状に形成されているものである。
【0038】
図3〜
図5に示す連続繊維補強材2〜4についても,炭素繊維11の繊維方向に沿って形成された複数の第1の溝と,第1の溝と交差するように形成された複数の第2の溝の2種類の溝が表面に形成されている。第2の溝が第1の溝よりも浅く,隣り合う第1の溝の間隔よりも隣り合う第2の溝の間隔の方が広く,さらに第1の溝の幅よりも第2の溝の幅の方が狭いことは共通する。連続繊維補強材2〜4についても,コンクリートとの付着性を高めつつ,引張強度の大きな低下および製品ごとの引張強度のばらつきを抑制することができる。
【0039】
図6はさらに他の実施例を示すもので,連続繊維補強材5は,上述した連続繊維補強材1の周囲に熱硬化性樹脂13が含浸されたガラス繊維14を配列したものである。多数本の繊維を引き揃えるときに,中心に熱硬化性樹脂12が含浸された炭素繊維11を配置し,かつその周囲に熱硬化性樹脂13が含浸されたガラス繊維14を配置することによって,連続繊維補強材1の全周囲を熱硬化性樹脂13が含浸されたガラス繊維14によって覆った連続繊維補強材5を形成することができる。以下,熱硬化性樹脂13が含浸されたガラス繊維14からなる層を「緩衝層」という。
【0040】
緩衝層の表面に上述した第1,第2の溝21,22が形成される。炭素繊維11の乱れが抑制されるので,引張強度の低下および製品ごとの引張強度のばらつきをさらに抑制することができる。緩衝層は炭素繊維11の乱れをより抑制するために設けられるので,炭素繊維11よりも安価な合成繊維を用いることができる。また,製造工程の増加はなく,大きなコスト増とはならない。
【符号の説明】
【0041】
1,2,3,4,5 連続繊維補強材
11 炭素繊維
12,13 熱硬化性樹脂
14 ガラス繊維
21,24 第1の溝
22,23 第2の溝