特許第6754307号(P6754307)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6754307
(24)【登録日】2020年8月25日
(45)【発行日】2020年9月9日
(54)【発明の名称】ラジオ放送受信装置
(51)【国際特許分類】
   H04H 40/18 20080101AFI20200831BHJP
   H04B 1/16 20060101ALI20200831BHJP
   H04H 60/82 20080101ALI20200831BHJP
   H04H 20/93 20080101ALI20200831BHJP
【FI】
   H04H40/18
   H04B1/16 G
   H04B1/16 C
   H04H60/82
   H04H20/93
【請求項の数】7
【全頁数】15
(21)【出願番号】特願2017-18125(P2017-18125)
(22)【出願日】2017年2月3日
(65)【公開番号】特開2018-125781(P2018-125781A)
(43)【公開日】2018年8月9日
【審査請求日】2019年8月27日
(73)【特許権者】
【識別番号】000101732
【氏名又は名称】アルパイン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100099748
【弁理士】
【氏名又は名称】佐藤 克志
(74)【代理人】
【識別番号】100103171
【弁理士】
【氏名又は名称】雨貝 正彦
(74)【代理人】
【識別番号】100105784
【弁理士】
【氏名又は名称】橘 和之
(74)【代理人】
【識別番号】100098497
【弁理士】
【氏名又は名称】片寄 恭三
(72)【発明者】
【氏名】尾▲崎▼ 大輔
【審査官】 前田 典之
(56)【参考文献】
【文献】 特開2013−162211(JP,A)
【文献】 特開2013−120967(JP,A)
【文献】 特開2014−187592(JP,A)
【文献】 国際公開第2005/006608(WO,A1)
【文献】 特開2015−226096(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2012/0290738(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04H 40/18
H04B 1/16
H04H 20/93
H04H 60/82
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ラジオ放送を受信する、インターネットに接続可能なラジオ放送受信装置であって、
受信対象放送に設定された放送サービスからコンテンツを受信し受信したコンテンツを出力する受信出力手段と、
前記受信対象放送の受信品質が劣化したときに、当該受信対象放送と同じコンテンツを放送している受信品質が良好な他の放送サービスへの前記受信対象放送の切り替えを行う放送サービスフォロー手段と、
前記受信対象放送が変化したときに、前記インターネットを介して、各放送サービスのビジュアルコンテンツのURLを提供する情報サービスから、当該変化後の受信対象放送に設定されている放送サービスのビジュアルコンテンツのURLを取得し、取得したURLからのビジュアルコンテンツの配信を受けて表示すると共に、当該取得したビジュアルコンテンツのURLを保存するビジュアルコンテンツ表示手段とを有し、
前記ビジュアルコンテンツ表示手段は、前記受信対象放送が変化したときに、前記情報サービスから、当該変化後の受信対象放送に設定されている放送サービスのビジュアルコンテンツのURLを取得できなかった場合に、当該変化後の受信対象放送に設定されている放送サービスと同じコンテンツを放送している他の放送サービスが前記受信対象放送であったときに保存された当該他の放送サービスのビジュアルコンテンツのURLからビジュアルコンテンツの配信を受けて表示することを特徴とするラジオ放送受信装置。
【請求項2】
請求項1記載のラジオ放送受信装置であって、
前記ビジュアルコンテンツ表示手段は、
前記受信対象放送が変化したときに、前記情報サービスから、当該変化後の受信対象放送に設定されている放送サービスのビジュアルコンテンツのURLを取得できた場合に、取得したURLからのビジュアルコンテンツの配信を受けて表示すると共に、当該取得したビジュアルコンテンツのURLを当該変化後の受信対象放送に設定されている放送サービスの識別に対応づけて保存し、
前記放送サービスフォロー手段が、前記受信対象放送を当該受信対象放送と同じコンテンツを放送している受信品質が良好な他の放送サービスに切り替えたときに、当該切り替え後に受信対象放送となった放送サービスの識別を、当該切り替え前に受信対象放送であった放送サービスの識別に対応づけて保存し、
前記受信対象放送が変化したときに、前記情報サービスから、当該変化後の受信対象放送に設定されている放送サービスのビジュアルコンテンツのURLを取得できなかった場合に、当該変化後の受信対象放送に設定されている放送サービスの識別に対応づけられて保存されている他の放送サービスの識別に対応づけられて保存されているビジュアルコンテンツのURLからビジュアルコンテンツの配信を受けて表示することを特徴とするラジオ放送受信装置。
【請求項3】
デジタルラジオ放送とアナログラジオ放送とを受信する、インターネットに接続可能なラジオ放送受信装置であって、
デジタルラジオ放送の放送サービスとアナログラジオ放送の放送サービスのうちの、受信対象放送に設定された放送サービスからコンテンツを受信し受信したコンテンツを出力する受信出力手段と、
前記受信対象放送がデジタルラジオ放送の放送サービスであるときに、当該受信対象放送の受信品質が劣化したときに、当該受信対象放送と同じコンテンツを放送している受信品質が良好な他のデジタルラジオ放送の放送サービスが存在せず、当該受信対象放送と同じコンテンツを放送している受信品質が良好なアナログラジオ放送の放送サービスが存在している場合に、当該受信対象放送と同じコンテンツを放送している受信品質が良好なアナログラジオ放送の放送サービスへの前記受信対象放送の切り替えを行う放送サービスフォロー手段と、
前記受信対象放送がデジタルラジオ放送の放送サービスに変化したときに、前記インターネットを介して、各放送サービスのビジュアルコンテンツのURLを提供する情報サービスから、当該変化後の受信対象放送に設定されている放送サービスのビジュアルコンテンツのURLを取得し、取得したURLからのビジュアルコンテンツの配信を受けて表示すると共に、当該取得したビジュアルコンテンツのURLを保存するビジュアルコンテンツ表示手段とを有し、
前記ビジュアルコンテンツ表示手段は、前記受信対象放送がアナログラジオ放送の放送サービスに変化したときに、前記情報サービスから、当該変化後の受信対象放送に設定されている放送サービスと同じコンテンツを放送しているデジタルラジオ放送の放送サービスが前記受信対象放送であったときに保存された当該デジタルラジオ放送の放送サービスのビジュアルコンテンツのURLからビジュアルコンテンツの配信を受けて表示することを特徴とするラジオ放送受信装置。
【請求項4】
請求項3記載のラジオ放送受信装置であって、
前記デジタルラジオ放送はDAB(Digital Audio Broadcasting)であり、前記アナログラジオ放送はFM放送であることを特徴とするラジオ放送受信装置。
【請求項5】
請求項1、2、3または4記載のラジオ放送受信装置であって、
前記情報サービスは、RadioDNS規格に従ったサービスであることを特徴とするラジオ放送受信装置。
【請求項6】
請求項1、2、3、4または5記載のラジオ放送受信装置であって、
当該ラジオ放送受信装置は自動車に搭載された車載型のラジオ放送受信装置であることを特徴とするラジオ放送受信装置。
【請求項7】
ラジオ放送を受信する、インターネットに接続可能なラジオ放送受信装置において、ビジュアルコンテンツを表示するビジュアルコンテンツ表示方法であって、
受信対象放送に設定された放送サービスからコンテンツを受信し受信したコンテンツを出力するステップと、
前記受信対象放送の受信品質が劣化したときに、当該受信対象放送と同じコンテンツを放送している受信品質が良好な他の放送サービスへの前記受信対象放送の切り替えを行うステップと、
前記受信対象放送が変化したときに、前記インターネットを介して、各放送サービスのビジュアルコンテンツのURLを提供する情報サービスから、当該変化後の受信対象放送に設定されている放送サービスのビジュアルコンテンツのURLの取得を試み、ビジュアルコンテンツのURLを取得できた場合には、取得したURLからのビジュアルコンテンツの配信を受けて表示すると共に、当該取得したビジュアルコンテンツのURLを保存し、ビジュアルコンテンツのURLを取得できなかった場合に、当該変化後の受信対象放送に設定されている放送サービスと同じコンテンツを放送している他の放送サービスが前記受信対象放送であったときに保存された当該他の放送サービスのビジュアルコンテンツのURLからビジュアルコンテンツの配信を受けて表示するステップとを有することを特徴とするビジュアルコンテンツ表示方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ラジオ放送受信装置において、受信する放送を、受信中の放送から当該放送と同内容の放送を行っている他の放送に切り替える技術に関するものである。
【背景技術】
【0002】
ラジオ放送受信装置において、同内容の放送が行われるサイマル放送の関係にある放送間で受信する放送を切り替える技術としては、DAB(Digital Audio Broadcasting)とFM放送とを受信するラジオ放送受信装置において、受信中のDABのサービスの受信品質が劣化したときに、当該DABのサービスとサイマル放送の関係にあるFM放送のステーションに、受信対象を切り替える技術が知られている(たとえば、特許文献1)。
【0003】
また、ラジオ放送受信装置に、インターネットを介して、ラジオ放送受信装置に当該ラジオ放送受信装置から指定された放送に予め対応づけられているテキストや画像などのビジュアルコンテンツを配信するサービス(たとえば、非特許文献1-3)も知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2013-120967号公報
【非特許文献】
【0005】
【非特許文献1】ETSI、 " ETSI TS 103 270 V1.2.1 (2015-09) RadioDNS Hybrid Radio;Hybrid lookup for radio services " 、[online]、 [平成29年1月20日検索]、インターネット<URL: http://www.etsi.org/deliver/etsi_ts%5C103200_103299%5C103270%5C01.02.01_60%5Cts_103270v010201p.pdf>
【非特許文献2】ETSI、 " ETSI TS 101 499 V3.1.1 (2015-01) Hybrid Digital Radio (DAB, DRM, RadioDNS);SlideShow; User Application Specification" 、[online]、 [平成29年1月20日検索]、インターネット<URL: http://www.etsi.org/deliver/etsi_ts/101400_101499/101499/03.01.01_60/ts_101499v030101p.pdf>
【非特許文献3】ETSI、 " ETSI TS 102 818 V3.1.1 (2015-01) Hybrid Digital Radio (DAB, DRM, RadioDNS);XML Specification for Service and Programme Information (SPI)" 、[online]、 [平成29年1月20日検索]、インターネット<URL: http://www.etsi.org/deliver/etsi_ts/101400_101499/101499/03.01.01_60/ts_101499v030101p.pdf>
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上述したサービスを利用して、ラジオ放送受信装置において受信中の放送に関わるビジュアルコンテンツを取得して表示する場合、ラジオ放送受信装置は、サービス側においてビジュアルコンテンツに対応づけられていない放送を受信している期間は、ビジュアルコンテンツを取得し表示を行うことができない。
【0007】
このため、たとえば、上述のようにDABのサービスと、当該DABのサービスとサイマル放送の関係にあるFM放送のステーションとの間で受信する放送を切替える場合において、サービス側においてDABのサービスにビジュアルコンテンツが対応づけられており、FM放送のステーションにビジュアルコンテンツが対応づけられていないときには、DABのサービスを受信中に取得し表示できていたビジュアルコンテンツを、切替後のFM放送のステーションの受信中、当該FM放送のステーションの放送内容が切替前のDABのサービスの放送内容と同じであるにも関わらずに表示できなくなってしまう。
【0008】
そこで、本発明は、インターネットを介して放送に対応づけられたテキストや画像などのビジュアルコンテンツを配信するサービスを利用して、受信中の放送に関わるビジュアルコンテンツを可及的に表示することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
前記課題達成のために、本発明は、ラジオ放送を受信する、インターネットに接続可能なラジオ放送受信装置に、受信対象放送に設定された放送サービスからコンテンツを受信し受信したコンテンツを出力する受信出力手段と、前記受信対象放送の受信品質が劣化したときに、当該受信対象放送と同じコンテンツを放送している受信品質が良好な他の放送サービスへの前記受信対象放送の切り替えを行う放送サービスフォロー手段と、前記受信対象放送が変化したときに、前記インターネットを介して、各放送サービスのビジュアルコンテンツのURLを提供する情報サービスから、当該変化後の受信対象放送に設定されている放送サービスのビジュアルコンテンツのURLを取得し、取得したURLからのビジュアルコンテンツの配信を受けて表示すると共に、当該取得したビジュアルコンテンツのURLを保存するビジュアルコンテンツ表示手段とを備え、前記ビジュアルコンテンツ表示手段において、前記受信対象放送が変化したときに、前記情報サービスから、当該変化後の受信対象放送に設定されている放送サービスのビジュアルコンテンツのURLを取得できなかった場合に、当該変化後の受信対象放送に設定されている放送サービスと同じコンテンツを放送している他の放送サービスが前記受信対象放送であったときに保存された当該他の放送サービスのビジュアルコンテンツのURLからビジュアルコンテンツの配信を受けて表示するようにしたものである。
【0010】
ここで、このようなラジオ放送受信装置は、前記ビジュアルコンテンツ表示手段において、前記受信対象放送が変化したときに、前記情報サービスから、当該変化後の受信対象放送に設定されている放送サービスのビジュアルコンテンツのURLを取得できた場合に、取得したURLからのビジュアルコンテンツの配信を受けて表示すると共に、当該取得したビジュアルコンテンツのURLを当該変化後の受信対象放送に設定されている放送サービスの識別に対応づけて保存し、前記放送サービスフォロー手段が、当該受信対象放送を当該受信対象放送と同じコンテンツを放送している受信品質が良好な他の放送サービスに切り替えたときに、当該切り替え後に受信対象放送となった放送サービスの識別を、当該切り替え前に受信対象放送であった放送サービスの識別に対応づけて保存し、前記受信対象放送が変化したときに、前記情報サービスから、当該変化後の受信対象放送に設定されている放送サービスのビジュアルコンテンツのURLを取得できなかった場合に、当該変化後の受信対象放送に設定されている放送サービスの識別に対応づけられて保存されている他の放送サービスの識別に対応づけられて保存されているビジュアルコンテンツのURLからビジュアルコンテンツの配信を受けて表示するように構成してもよい。
【0011】
また、前記課題達成のために、本発明は、デジタルラジオ放送とアナログラジオ放送とを受信する、インターネットに接続可能なラジオ放送受信装置に、デジタルラジオ放送の放送サービスとアナログラジオ放送の放送サービスのうちの、受信対象放送に設定された放送サービスからコンテンツを受信し受信したコンテンツを出力する受信出力手段と、前記受信対象放送がデジタルラジオ放送の放送サービスであるときに、当該受信対象放送の受信品質が劣化したときに、当該受信対象放送と同じコンテンツを放送している受信品質が良好な他のデジタルラジオ放送の放送サービスが存在せず、当該受信対象放送と同じコンテンツを放送している受信品質が良好なアナログラジオ放送の放送サービスが存在している場合に、当該受信対象放送と同じコンテンツを放送している受信品質が良好なアナログラジオ放送の放送サービスへの前記受信対象放送の切り替えを行う放送サービスフォロー手段と、前記受信対象放送がデジタルラジオ放送の放送サービスに変化したときに、前記インターネットを介して、各放送サービスのビジュアルコンテンツのURLを提供する情報サービスから、当該変化後の受信対象放送に設定されている放送サービスのビジュアルコンテンツのURLを取得し、取得したURLからのビジュアルコンテンツの配信を受けて表示すると共に、当該取得したビジュアルコンテンツのURLを保存するビジュアルコンテンツ表示手段とを備え、前記ビジュアルコンテンツ表示手段において、前記受信対象放送がアナログラジオ放送の放送サービスに変化したときに、前記情報サービスから、当該変化後の受信対象放送に設定されている放送サービスと同じコンテンツを放送しているデジタルラジオ放送の放送サービスが前記受信対象放送であったときに保存された当該デジタルラジオ放送の放送サービスのビジュアルコンテンツのURLからビジュアルコンテンツの配信を受けて表示するようにしたものである。
【0012】
ここで、このラジオ放送受信装置において、前記デジタルラジオ放送はDAB(Digital Audio Broadcasting)であり、前記アナログラジオ放送はFM放送であってよい。
また、以上のラジオ放送受信装置において、前記情報サービスは、RadioDNS規格に従ったサービスであってもよい。
また、以上のラジオ放送受信装置は自動車に搭載された車載型のラジオ放送受信装置であってよい。
以上のようなラジオ放送受信装置によれば、ラジオ放送受信装置は、情報サービスから受信対象放送のビジュアルコンテンツのURLを取得できない場合には、受信対象放送と同じコンテンツを放送している他の放送サービスが受信対象放送であったときに保存された当該他の放送サービスのビジュアルコンテンツのURL、すなわち、受信対象と同じコンテンツを放送している他の放送サービスのビジュアルコンテンツのURLからビジュアルコンテンツの配信を受けて表示する。
【0013】
ここで、受信対象放送と同じコンテンツを放送している他の放送サービスのビジュアルコンテンツは、受信対象放送にも関連するビジュアルコンテンツである。
よって、本発明によれば、情報サービスがビジュアルコンテンツのURLを提供していない放送サービスの受信出力中にも、当該放送サービスに関連するビジュアルコンテンツを取得し表示することができる。
【発明の効果】
【0014】
以上のように、本発明によれば、インターネットを介して放送に対応づけられたテキストや画像などのビジュアルコンテンツを配信するサービスを利用して、受信中の放送に関わるビジュアルコンテンツを可及的に表示することができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1】本発明の実施形態に係るラジオ放送システムの構成を示すブロック図である。
図2】本発明の実施形態に係るラジオ放送受信機の構成を示すブロック図である。
図3】本発明の実施形態に係るサイマル放送管理テーブルを示す図である。
図4】本発明の実施形態に係るDABフォロー処理を示すフローチャートである。
図5】本発明の実施形態に係るFM放送フォロー処理を示すフローチャートである。
図6】本発明の実施形態に係るビジュアルコンテンツ表示処理を示すフローチャートである。
図7】本発明の実施形態に係るサイマル放送登録処理を示すフローチャートである。
図8】本発明の実施形態に係るラジオ放送受信機の動作例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、本発明の実施形態について説明する。
図1に、本実施形態に係るラジオ放送システムの構成を示す。
図示するように、ラジオ放送受信装置1は、自動車に搭載されるラジオ放送受信装置1であり、放送局2からDAB(Digital Audio Broadcasting)やFM放送を受信する。
また、ラジオ放送受信装置1は、インターネット3に接続する機能を備えている。
そして、DABのサービスとFM放送のステーションを「放送サービス」と総称することとして、インターネット3上には、放送サービス毎に当該放送サービスに関するテキストや画像などのビジュアルコンテンツを配信すると共に、配信するビジュアルコンテンツのビジュアルコンテンツURLの情報を特定のURLで提供するプロバイダサーバ4が配置されている。なお、ビジュアルコンテンツを配信するプロバイダサーバ4と、ビジュアルコンテンツURLの情報を提供するプロバイダサーバ4とは異なるサーバであってもよい。
ここで、以下では、便宜上、上記ビジュアルコンテンツURLの情報のインターネット3上のロケーションを示すURLを「リンクURL」と称して説明を行う。
【0017】
また、インターネット3上には、各放送サービスのビジュアルコンテンツのビジュアルコンテンツURLの情報のロケーションを示すリンクURLを提供するRadioDNS5が配置されている。ここで、各放送サービスのビジュアルコンテンツは、たとえば、当該放送サービスに関連するテキストや画像(放送局ロゴや放送中楽曲のアートワーク等)である。
次に、図2に、ラジオ放送受信装置1の構成を示す。
図示するように、ラジオ放送受信装置1は、移動通信を行う移動通信装置111、放送局2からDABを受信し受信した音声を出力するDABチューナ112、放送局2からFM放送を受信し受信した音声を出力するFMチューナ113を備えている。
【0018】
また、ラジオ放送受信装置1は、入力装置114、表示装置115、記憶装置116、DABチューナ112とFMチューナ113が出力する音声のいずれかを選択し出力するセレクタ117、セレクタ117が出力する音声を増幅し出力するアンプ118、アンプ118が出力する音声信号で駆動され音声を出力するスピーカ119、以上のラジオ放送受信装置1の各部を制御する制御部120を備えている。
【0019】
次に、図3に、本実施形態において記憶装置116に格納するサイマル放送管理テーブルを示す。
図示するようにサイマル放送管理デーブルには、DABのサービスの識別を示すDAB識別情報、FM放送のステーションの識別を示すFM放送識別情報、ビジュアルコンテンツURL、更新日時を登録するエントリ(図の各行)を複数設けることができる。
【0020】
ここで、同じエントリのDAB識別情報とFM放送識別情報は、相互のサイマル放送の関係にあるDABのサービスとFM放送のステーションの識別を表している。また、ビジュアルコンテンツURLは、同じエントリのDAB識別情報が示すDABのサービスまたは同じエントリのFM放送識別情報が示すFM放送のステーションのビジュアルコンテンツのインターネット上(プロバイダサーバ4上)のロケーションを示すビジュアルコンテンツURLを表している。また、更新日時は、そのエントリが更新された日時を表している。
【0021】
ここで、DAB識別情報としては、DABのサービスの国コード、アンサンブル識別子EID、サービス識別子SID 、サービスコンポーネント識別子SIDSなどを用いることができる。また、FM放送識別情報としてはFM放送のステーションの国コード、プログラム識別子PI、周波数を用いることができる。なお、FM放送識別情報には、必ず、プログラム識別子PIを含めるようにする。
【0022】
さて、このようなラジオ放送受信装置1において、制御部120は、ユーザから特定のDABのサービスの受信を指示されると、受信を指示されたDABのサービスを受信対象放送に設定し、DABチューナ112に受信対象放送の受信を開始させると共に、セレクタ117にDABチューナ112が出力する音声を選択させることにより、受信対象放送で受信した音声をスピーカ119から出力する。また、制御部120は、ユーザから特定のFM放送のステーションの受信を指示されると、受信を指示されたFM放送のステーションを受信対象放送に設定しFMチューナ113に受信対象放送の受信を開始させると共に、セレクタ117にFMチューナ113が出力する音声を選択させることにより、受信対象放送で受信した音声をスピーカ119から出力する。
【0023】
ここで、DABチューナ112がDABのサービスで受信するサービスリンキング情報は、プログラム(番組)毎に、そのプログラムを放送している、相互にサイマル放送の関係にあるDABのサービスとFM放送のステーションの識別を示す。
【0024】
また、DABのサービスで放送される内容と、当該サービスのSIDと一致するPIのプログラムを放送しているFM放送のステーションは、サイマル放送の関係にあり、同内容のプログラム(番組)を放送している。なお、FM放送のステーションのPIは、FM放送のステーションから放送されるRDSによって当該FM放送の音声と共にFMチューナ113によって受信される。
【0025】
また、FM放送のRDSで受信するAFリストは、同じPIのプログラムを放送している他のFM放送の周波数を示す。
次に、制御部120は、移動通信装置111を介してRadioDNS5にアクセスして、所望の放送サービス(DABのサービスまたはFM放送のステーション)のビジュアルコンテンツのビジュアルコンテンツURLの情報のロケーションを示すリンクURLを取得すると共に、取得したリンクURLから当該所望の放送サービスのビジュアルコンテンツのビジュアルコンテンツURLの情報を取得することができる。
【0026】
但し、RadioDNS5は、全ての放送サービスについてはリンクURLを提供しておらず、リンクURLが放送サービスの識別情報に対応づけてRadioDNS5に予め登録されている放送サービスについてのみ、当該放送サービスのビジュアルコンテンツのビジュアルコンテンツURLの情報のロケーションを示すリンクURLを提供する。
【0027】
すなわち、ラジオ放送受信装置1は、一部の放送サービスについては、制御部120は、RadioDNS5から、当該放送サービスのビジュアルコンテンツのビジュアルコンテンツURLの情報のロケーションを示すリンクURLを取得することができない。
【0028】
さて、制御部120は、DABのサービスが受信対象放送に設定されている期間中、DABフォロー処理を行う。
図4に、このDABフォロー処理の手順を示す。
図示するように、制御部120は、DABフォロー処理において、DABチューナ112におけるDABの受信品質の劣化を監視する(ステップ402)。
そして、受信品質が劣化したならば、DABチューナ112で受信中の受信対象放送であるDABのサービスとサイマル放送の関係にあり、かつ、受信可能な他のDABのサービスが存在するかどうかを調べ(ステップ404)、存在する場合には、受信可能な他のDABのサービスに受信対象放送を切り替えて、DABチューナ112に受信対象放送の受信を開始させることにより、切り替え後の受信対象放送で受信した音声をスピーカ119から出力する(ステップ406)。そして、ステップ402からの処理に戻る。
【0029】
ここで、受信対象放送であるDABのサービスとサイマル放送の関係にある他のDABのサービスは、DABから受信するサービスリンキング情報から識別することができる。また、受信対象放送であるDABのサービスとサイマル放送の関係にある他のDABのサービスの受信状態は、DABチューナ112に、DABを受信するチューナを2系統設け、一方のチューナで受信対象放送であるDABのサービスを受信している期間中、他方のチューナをバックグランドで用いて受信対象放送であるDABのサービスとサイマル放送の関係にある他のDABのサービスの受信状態を繰り返しサーチすることにより検出する。
【0030】
一方、DABチューナ112で受信中の受信対象放送であるDABのサービスとサイマル放送の関係にあり、かつ、受信可能な他のDABのサービスが存在しない場合には(ステップ404)、受信対象放送であるDABチューナ112で受信中のDABのサービスとサイマル放送の関係にあり、かつ、受信可能なFM放送のステーションが存在するかどうかを調べ(ステップ408)、存在する場合には、存在したFM放送のステーションのうちで受信状態が最も良好なFM放送のステーションに受信対象放送を切り替え、FMチューナ113に受信対象放送の受信を開始させると共に、セレクタ117にFMチューナ113が出力する音声を選択させることにより、切り替え後の受信対象放送で受信した音声をスピーカ119から出力する(ステップ410)。そして、DABフォロー処理を終了する。
【0031】
なお、受信対象放送であるDABチューナ112で受信中のDABのサービスとサイマル放送の関係にあるFM放送のステーションの受信状態は、DABのサービスが受信対象放送に設定されている期間中、DABチューナ112で受信したサービスリンキング情報が示す受信中のDABのサービスとサイマル放送の関係にある各FM放送のステーションの受信状態のサーチをFMチューナ113にバックグランドで繰り返し実行させることにより取得する。
【0032】
一方、受信対象放送であるDABチューナ112で受信中のDABのサービスとサイマル放送の関係にあり、かつ、受信可能なFM放送のステーションが存在しなかった場合には(ステップ408)、ステップ402からの処理に戻る。
【0033】
以上、制御部120が、DABのサービスが受信対象放送に設定されている期間中行うDABフォロー処理について説明した。
次に、制御部120は、FM放送のステーションが受信対象放送に設定されている期間中、FM放送フォロー処理を行う。
図5に、このFM放送フォロー処理の手順を示す。
図示するように、制御部120は、FM放送フォロー処理において、受信対象放送であるFMチューナ113で受信中のFM放送のステーションとサイマル放送の関係にあり、かつ、受信可能なDABのサービスの発生(ステップ502)と、FMチューナ113におけるFM放送の受信品質の劣化の発生(ステップ504)とを監視する。
【0034】
ここで、受信対象放送であるFMチューナ113で受信中のFM放送のステーションとサイマル放送の関係にあるDABのサービスは、受信中のFM放送のステーションのPIと等しいSIDのDABのサービスとして識別するようにしてもよいし、DABで受信したサービスリンキング情報に基づいて識別するようにしてもよい。
【0035】
また、受信対象放送であるFMチューナ113で受信中のFM放送のステーションとサイマル放送の関係にあるDABのサービスの受信状態は、FM放送のステーションが受信対象放送に設定されている期間中、受信中のFM放送のステーションとサイマル放送の関係にある各DABのサービスの受信状態のサーチをDABチューナ112にバックグランドで繰り返し実行させることにより取得する。
【0036】
そして、受信対象放送であるFMチューナ113で受信中のFM放送のステーションとサイマル放送の関係にあり、かつ、受信可能なDABのサービスが発生した場合には(ステップ502)、受信中のFM放送のステーションとサイマル放送の関係にある受信状態が最も良好なDABのサービスに受信対象放送を切り替え(ステップ510)、DABチューナ112に受信対象放送の受信を開始させると共に、セレクタ117にDABチューナ112が出力する音声を選択させることにより、切り替え後の受信対象放送で受信した音声をスピーカ119から出力する。そして、FM放送フォロー処理を終了する。
【0037】
一方、FMチューナ113におけるFM放送の受信品質の劣化が発生した場合には(ステップ504)、FMチューナ113で受信中の受信対象放送であるFM放送のステーションとサイマル放送の関係にあり、かつ、受信可能な他のFM放送のステーションが存在するかどうかを調べ(ステップ506)、存在する場合には、受信可能な他のFM放送のステーションに受信対象放送を切り替えて、FMチューナ113に受信対象放送の受信を開始させることにより、切り替え後の受信対象放送で受信した音声をスピーカ119から出力する(ステップ508)。そして、ステップ502からの処理に戻る。
【0038】
ここで、受信対象放送である受信対象放送であるFM放送のステーションとサイマル放送の関係にある他のFM放送のステーションは、受信対象放送であるFM放送のステーションから受信するAFリストから識別することができる。
【0039】
また、受信対象放送であるFM放送のステーションとサイマル放送の関係にある他のFM放送のステーションの受信状態は、たとえば、FMチューナ113に、FM放送を受信するチューナを2系統設け、一方のチューナで受信対象放送であるFM放送のステーションを受信し、他方のチューナをバックグランドで用いて、受信対象放送であるFM放送のステーションとサイマル放送の関係にある他のFM放送のステーションの受信状態を繰り返しサーチすることにより検出する。
【0040】
一方、FMチューナ113で受信中の受信対象放送であるFM放送のステーションとサイマル放送の関係にあり、かつ、受信可能な他のFM放送のステーションが存在しない場合には(ステップ506)、ステップ502からの処理に戻る。
【0041】
以上、制御部120が、FM放送のステーションが受信対象放送に設定されている期間中行うFM放送フォロー処理について説明した。
次に、制御部120が、受信中の放送サービス(DABのサービスまたはFM放送のステーション)に関わるビジュアルコンテンツを表示するために行うビジュアルコンテンツ表示処理について説明する。
【0042】
図6に、このビジュアルコンテンツ表示処理の手順を示す。
図示するように、制御部120は、ビジュアルコンテンツ表示処理において、受信対象放送の変化の発生を監視する(ステップ602)。
そして、受信対象放送が変化したならば(ステップ602)、現在行っているビジュアルコンテンツの取得と表示装置115への表示を停止する(ステップ604)。
【0043】
次に、移動通信装置111を介してRadioDNS5に、受信対象放送の変化後に受信対象放送として受信している放送サービス(DABのサービスまたはFM放送のステーション)の識別情報を含む問い合わせを送り、当該放送サービスに対応するリンクURLLの取得を試みる(ステップ606)。
【0044】
ここで、問い合わせを受けたRadioDNS5は、問い合わせに含まれる放送サービスの識別情報に対応づけられたリンクURLがRadioDNS5に登録されていれば、当該リンクURLをラジオ放送受信装置1に応答し、登録されていない場合にはリンクURLをラジオ放送受信装置1に応答しない。
【0045】
そして、RadioDNS5からリンクURLを取得できた場合には(ステップ608)、取得したリンクURLにアクセスしてビジュアルコンテンツURLの情報を入手し、当該情報からビジュアルコンテンツURLを取得する。そして、サイマル放送管理テーブルの、ステップ602で検出した受信対象放送の変化後に受信対象放送として受信している放送サービス(DABのサービスまたはFM放送のステーション)の識別情報(DAB識別情報またはFM放送識別情報)が登録されているエントリに、取得したビジュアルコンテンツURLを登録し、当該エントリの更新日時を更新する(ステップ610)。なお、ステップ610実行時に、ステップ602で検出した受信対象放送の変化後に受信対象放送として受信している放送サービスの識別情報が登録されているエントリがサイマル放送管理テーブルに存在しない場合には、当該放送サービスの識別情報を登録したエントリをサイマル放送管理テーブルに作成した上で、作成したエントリに取得したビジュアルコンテンツURLを登録し、当該エントリの更新日時を更新する。
【0046】
そして、次に、制御部120は、取得したビジュアルコンテンツURLからのビジュアルコンテンツの取得と表示装置115への表示を開始する(ステップ612)。
【0047】
そして、ステップ602からの処理に戻る。
一方、ステップ606で試みたRadioDNS5からのリンクURLの取得に失敗した場合には(ステップ608)、ステップ602で検出した受信対象放送の変化後に受信対象放送として受信している放送サービス(DABのサービスまたはFM放送のステーション)の識別情報(DAB識別情報またはFM放送識別情報)が登録されているエントリであって、ビジュアルコンテンツURLが登録されているエントリが、サイマル放送管理テーブルに存在するかどうかを調べ(ステップ614)、存在しない場合には、ステップ602からの処理に戻る。
【0048】
一方、当該エントリが存在した場合には、当該エントリに登録されているビジュアルコンテンツURLをサイマル放送管理テーブルから取得する(ステップ616)。
そして、サイマル放送管理テーブルから取得したビジュアルコンテンツURLからのビジュアルコンテンツの取得と表示装置115への表示を開始する(ステップ612)。
そして、ステップ602からの処理に戻る。
以上、制御部120が行うビジュアルコンテンツ表示処理について説明した。
次に、制御部120が行うサイマル放送登録処理について説明する。
図7に、サイマル放送登録処理の手順を示す。
図示するように、制御部120は、サイマル放送登録処理において、制御部120は、受信対象放送の変化の発生を監視し(ステップ702)、受信対象放送が変化したならば、当該受信対象放送の変化が上述したDABフォロー処理による、受信対象放送のDABのサービスからFM放送のステーションへの切り替えによるものであるかどうかを判定する(ステップ704)。
【0049】
そして、受信対象放送の変化が上述したDABフォロー処理による、受信対象放送のDABのサービスからFM放送のステーションへの切り替えによるものであれば(ステップ704)、サイマル放送管理テーブルの、ステップ702で検出した受信対象放送の変化前に受信対象放送であったDABのサービスのDAB識別情報が登録されているエントリに、変化後の受信対象放送であるFM放送のステーションの識別をFM放送識別情報として登録すると共に、当該エントリの更新日時を現在日時に更新する(ステップ708)。ここで、ステップ708では、ステップ708実行時に、受信対象放送の変化前に受信対象放送であったDABのサービスのDAB識別情報が登録されているエントリが存在しなかった場合には、サイマル放送管理テーブルに当該DABのサービスのDAB識別情報を登録したエントリを作成した上で、作成したエントリに変化後の受信対象放送であるFM放送のステーションの識別をFM放送識別情報として登録すると共に、当該エントリの更新日時を現在日時に更新する。
【0050】
そして、ステップ702からの処理に戻る。
一方、受信対象放送の変化が上述したDABフォロー処理による、受信対象放送のDABのサービスからFM放送のステーションへの切り替えによるものでなければ(ステップ704)、受信対象放送の変化が上述したFM放送フォロー処理による、受信対象放送のFM放送のステーションからDABのサービスへの切り替えによるものであるかどうかを調べ(ステップ706)。そして、FM放送フォロー処理による、受信対象放送のFM放送のステーションからDABのサービスへの切り替えによるものでなければ(ステップ706)、ステップ702からの処理に戻る。
【0051】
一方、信対象放送の変化が上述したFM放送フォロー処理による、受信対象放送のFM放送のステーションからDABのサービスへの切り替えによるものである場合には(ステップ706)、サイマル放送管理テーブルの、ステップ702で検出した受信対象放送の変化前に受信対象放送であったFM放送のステーションのFM放送識別情報が登録されているエントリに、変化後の受信対象放送であるDABのサービスの識別をDAB識別情報として登録すると共に、当該エントリの更新日時を現在日時に更新する(ステップ710)。ここで、ステップ710では、ステップ710実行時に、受信対象放送の変化前に受信対象放送であったFM放送のステーションのFM放送識別情報が登録されているエントリが存在しなかった場合には、サイマル放送管理テーブルに当該FM放送のステーションのFM放送識別情報を登録したエントリを作成した上で、作成したエントリに変化後の受信対象放送であるFM放送のステーションの識別をFM放送識別情報として登録すると共に、当該エントリの更新日時を現在日時に更新する。
【0052】
そして、ステップ702からの処理に戻る。
以上、制御部120が行うサイマル放送登録処理について説明した。
以下、このようなラジオ放送受信装置1の動作例を図8に示す。
いま、ラジオ放送受信装置1において、時刻t0においてDABのサービスが受信対象放送に設定されると、DABのサービスの受信とDABのサービスから受信した音声の出力が開始されると共に、RadioDNS5からの受信中のDABのサービスのリンクURLの取得が試みられる。そして、リンクURLの取得に成功したならば、取得したリンクURLからビジュアルコンテンツURLの情報の取得と、取得した情報が示すビジュアルコンテンツURLからのビジュアルコンテンツの取得と表示装置115への表示が開始されると共に、サイマル放送管理テーブルの、受信中のDABのサービスのDAB識別情報が登録されたエントリに、RadioDNS5から取得したリンクURLから入手した情報が示すビジュアルコンテンツURLが登録される。
【0053】
そして、その後、時刻t1でDABのサービスの受信品質が劣化し、受信対象放送が、それまで受信していたDABのサービスとサイマル放送の関係にあるFM放送のステーションに切り替わると、FM放送のステーションの受信とFM放送のステーションから受信した音声の出力が開始されると共に、サイマル放送管理テーブルの、切り替わり前の受信対象放送であるDABのサービスの識別がDAB識別情報として登録されているエントリに、切り替わり後の受信対象放送であるFM放送のステーションの識別がFM放送識別情報として登録される。
【0054】
そして、次に、RadioDNS5からの受信中のFM放送のステーションのリンクURLの取得が試みられる。ここでは、RadioDNS5が受信中のFM放送のステーションのリンクURLを提供していないため、当該リンクURLの取得は失敗する。
【0055】
そして、ラジオ放送受信装置1は、RadioDNS5からのリンクURLの取得に失敗したならば、サイマル放送管理テーブルの、受信しているFM放送のステーションの識別がFM放送識別情報として登録されているエントリからビジュアルコンテンツURLが取得し、サイマル放送管理テーブルから取得したビジュアルコンテンツURLからのビジュアルコンテンツの取得と表示装置115への表示が開始される。
【0056】
結果、RadioDNS5がリンクURLを提供していないFM放送のステーションの受信出力中は、当該FM放送のステーションとサイマル放送の関係にあるDABのサービスに関連するビジュアルコンテンツが取得され表示される。ここで、FM放送のステーションサイマル放送の関係にあるDABのサービスに関連するビジュアルコンテンツは、当該DABのサービスと同内容の放送である当該DABのサービスとサイマル放送の関係にあるFM放送のステーションにも関連するビジュアルコンテンツである。
【0057】
よって、本実施形態によれば、RadioDNS5がビジュアルコンテンツURLの情報のURLであるリンクURLを提供していない放送サービスの受信出力中にも、当該放送サービスに関連するビジュアルコンテンツを取得し表示することができるようになる。
【0058】
以上、本発明の実施形態について説明した。
ところで、以上の実施形態においては、受信対象放送として受信中の放送サービスの識別情報が登録されたサイマル放送管理テーブルのエントリを、当該放送サービスのサイマル放送の関係のない放送サービスに受信対象放送が切り替えられたときに、削除または無効化するようにしてもよい。
【0059】
また、以上の実施形態において、図6に示したビジュアルコンテンツ表示処理は、ステップ602で検出した受信対象放送が変化がFM放送のステーションへの受信対象放送の切替であった場合には、現在行っているビジュアルコンテンツのプロバイダサーバ4からの取得と表示装置115への表示を停止した後(ステップ604)、無条件に、ステップ614に進む処理としてもよい。すなわち、FM放送のステーションの受信中は、サイマル放送管理テーブルに登録されているビジュアルコンテンツURLのみをビジュアルコンテンツの取得に用いるようにしてもよい。
プロバイダサーバ
【符号の説明】
【0060】
1…ラジオ放送受信装置、2…放送局、3…インターネット、4…プロバイダサーバ、5…RadioDNS、111…移動通信装置、112…DABチューナ、113…FMチューナ、114…入力装置、115…表示装置、116…記憶装置、117…セレクタ、118…アンプ、120…制御部、119…スピーカ。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8