【課題を解決するための手段】
【0018】
本開示の第1の態様において、毛切断器具のための静止ブレードを形成する方法が提供され、本方法は、
− 金属材料から得られる複数の歯構成要素を提供するステップであって、歯構成要素は、実質的に平坦に配置され、その先端に向かって少なくとも部分的に先細くなっている、ステップと、
− 歯構成要素を連続して配置するステップであって、隣接する歯構成要素は、互いからオフセットして配置される、ステップと、
− 歯構成要素を受けるように構成されるブレードベースを提供するステップと、
− 歯構成要素及びブレードベースを直接的に又は介在的に相互接続することにより、静止ブレードの複数の歯を形成するステップとを含む。
【0019】
歯構成要素及びブレードベースを相互接続するステップは、プラスチック構成要素で前記歯構成要素をオーバーモールド又はインサート成形するステップを含む。これは型(mold)を提供することを含んでよく、成形可能なプラスチック材料が型内に射出される前に、歯構成要素が型内に配置されてよい。
【0020】
オーバーモールド又はインサート成形は、歯構成要素のレベルに存在してよい。故に、歯構成要素を含む射出成形された中間部品がブレードベースに取り付けられてよい。射出成形された中間部品は、もし存在するならば、金属歯スペーサを含んでもよい。代替において、プラスチック材料は、いわば、金属歯スペーサに取って代わることにより、歯の間に間隙を定めることがある。
【0021】
更に、代替的な実施形態において、オーバーモールド又はインサート成形するステップは、ブレードベース自体の形成も含む。故に、本方法の更なる例示的な精緻化において、プラスチック構成要素は、ブレードベースを形成し、静止ブレードは、金属プラスチック複合材ブレードである。この実施形態によれば、ブレードベースは、プラスチック構成要素である。
【0022】
この態様は、静止ブレードを組み立てられたブレードとして構成することによって、静止ブレードの設計の自由度が有意に改良されることがあるという洞察に基づいている。従来的なブレードセットを製造するときには、平坦な金属材料又は金属ブランクが使用され、その高さはブレードの全高を定める。故に、関与する製品前の構成要素の高さは、静止ブレードの高さの限界を定め、結果的に、達成可能な長さ調整範囲の限界を定める。結果的に、それぞれ装備された毛切断器具は、所望の長さの設定範囲を提供するために、アタッチメントコーム(attachment comb)を必ずしも必要としない。追加的なコームを取り付ける必要がないときには、毛切断器具の操作が容易化される。
【0023】
上記態様によれば、静止ブレードは、可動カッタブレードの対向する歯と協働することによって、歯が毛切断動作において能動的な役割を演じる場合があることを含む、金属歯部(metal toothing)を含む。
【0024】
更に、上記態様によれば、任意の関与する中間の又は製品前の構成要素の高さ(厚さ)は、静止ブレードの高さ(厚さ)の、特にその歯の高さの限界を定めない。これは、歯のテーパリング(先細り)(tapering)の有意な増加を可能にし、長さ調整範囲の有意な増加をもたらす。
【0025】
換言すれば、各歯がそれぞれの層から作られるとき、任意の関与する平坦な材料の向きは90°(度)だけ回転させられてよい。故に、歯の高さ対長さの比は有意に増大されることがあり、それは相当なテーパリングを可能にする。
【0026】
静止ブレードの歯部は、一連の離間した平坦な単一の歯によって形成されてよい。故に、静止ブレードは、積み重ねられた歯の配置を含む複合的な静止ブレードとして構成されてよい。更に、静止ブレードを含むブレードセットの切断幅は自由に選択されてよい。何故ならば、一連の歯は拡大縮小可能(スケーラブル)(scalable)だからである。一般的に、各々の単一の歯構成要素は、静止ブレードの一連の歯のうちの単一の歯を形成する。
【0027】
静止ブレード形成方法を静止ブレード製造方法と呼ぶこともある。好ましくは、静止ブレードの歯は、相互接続するステップに続いて、追加的な処理ステップを必要としない。むしろ、少なくとも幾つかの実施形態において、歯構成要素の少なくとも動作部分、特に切断エッジは、相互接続ステップの前に仕上げられてよい。
【0028】
概して、ブレードベースをブレードフレームと呼ぶことがある。ブレードベースは、歯構成要素によって形成される一連の歯を受ける支持受け(支持レセプタクル)として構成される。この目的を達成するために、ブレードベースは、それぞれの取付け構成を提供してよい。更に、ブレードベースは、静止ブレードを器具に取り付けるための、切断長さ調整機構が存在する場合には、特にその切断長さ調整機構に取り付けるための取付け構成を提供してよい。
【0029】
ブレードベースを提供するステップは、幾つかの実施形態において、例えば、射出成形によって、ブレードベースを形成するステップを含んでよい。射出成形ステップは、製造プロセスの部分を形成してよく、相互接続するステップと相関させられてもよい。これは、一連の歯構成要素がオーバーモールド又はインサート成形によって相互接続され、同時にブレードベースが射出成形によって形成されるときに、当て嵌まることがある。
【0030】
しかしながら、ブレードベースを提供するステップは、幾つかの実施形態においてブレードフレームと呼ぶことがある金属ブレードベースを提供することを含んでもよい。故に、ブレードベースは、前工程で形成される。既に形成されたブレードベースは、静止ブレードの歯を受けて支持するのに十分に適することがある。しかしながら、上記態様に従った静止ブレードの一般的な構成に鑑みると、ブレードベースは、切断エッジを含む切断歯を形成するのに適した材料から作られる必要はない。換言すれば、歯を形成する歯構成要素は、ブレードセットの切断性能を向上させるよう研削されてよく、硬化されてよく、且つ/或いは表面処理を含んでよい。ブレードベースは、基本的にそれぞれの処理又は処置を必要としない。故に、ブレードベースは、歯構成要素よりも低品質の材料で作られてよい。
【0031】
歯構成要素及びブレードベースを相互接続するステップは、複数のサブステップを含む多段ステップであってよい。例えば、歯構成要素は、一緒に取り付けられ、その後に、ブレードベースに固定されてよい。この目的を達成するために、幾つかの選択肢が相対されてよい。例えば、歯構成要素をブレードベースに取り付けることは、オーバーモールド手順、インサート成形手順、スナップオン係止又はプッシュフィット係止手順、溶接、特にレーザ溶接を含む、ボンディング手順、及びそれらの組み合わせを含んでよい。組み立てられた相互接続状態において、歯構成要素は積み重ねられ、歯の層状スタック及びそれらの間の歯隙間の部分を形成する。
【0032】
歯構成要素は、基本的に平坦な形態で提供され、好ましくは、シートメタル材料のような、平坦な材料から得られる。言うまでもなく、歯構成要素は、静止ブレードの歯の切断エッジを定めるように処理されてよい。一般的に、歯構成要素は、歯間隙と交互になる静止ブレードの歯を最終的に定めるスタックの層(layers)又は薄板(lamellas)を形成する。
【0033】
一般的に、一連の歯構成要素は、線形に配置されてよい。しかしながら、必要とされる特定の用途に従って、湾曲した輪郭も想定されてよい。一般的に、幾つかの実施形態は、径方向に突出する歯を含む円形ブレードセット構成を含んでよい。また、これらの構成のために、歯部の積み重ね構造が想定されてよい。
【0034】
静止ブレードを毛切断器具のためのブレードセットのガードブレードと呼ぶこともある。好ましくは、器具は、静止ブレード及びカッタブレードの関与する前縁の間の選択的なオフセット(概ね平行なオフセット)で、静止ブレード及びカッタブレードの定められた相対的な位置決めを可能にする、切断長さ調整機構を含む。
【0035】
本方法の例示的な実施形態において、歯構成要素及びブレードベースを相互接続するステップは、
− 歯構成要素を積み重ねることによって、中間スタックを形成するステップと、
− 中間スタックをブレードベースに取り付けるステップとを含む。
【0036】
形成されたスタック及びブレードベースは、取付けプロセスを容易にするそれぞれの取付け構成を含んでよい。取付け構成は、中間スタックの後端部及びブレードベースの対向する前面に存在してよい。取付け構成は、ブレードベースでの中間スタックの取付け位置を定める、凹部及び対応する突起を含んでよい。
【0037】
更に、少なくとも幾つかの例示的な実施形態において、ブレードベースは、中央部分又は主要部分と、そこから前方方向に突出する2つの側方アームとを含み、側方アームは、ある距離を置いて配置され、それらの間に中間スタックのための取付け空間を定める。換言すれば、ブレードベースの側方アームは、中間スタックを取り囲む。故に、ブレードベースのアームも、その内向きに面する側面に、中間スタックは、その外向きに面する側面に、取付け構成を備えてよい。
【0038】
本方法の更なる例示的な実施形態において、複数の歯構成要素を提供するステップは、
− シートメタル材料から得られる中間製造段階で歯構成要素を提供するステップであって、シートメタル材料の厚さは、静止ブレードの歯の厚さを定める、ステップと、
− 切断エッジを形成するステップを含む歯構成要素を処理するステップとを含む。
【0039】
切断エッジの形成又は処理は、好ましくは、積み重ね作業の前に行われる。好ましくは、スタックがひとたび形成されると、更なる切断エッジ成形処理は必要とされない。中間製造段階における歯構成要素を中間の歯構成要素と呼ぶこともある。
【0040】
シートメタル材料の厚さは、一般的に、狭い公差範囲内で正確に決定されるので、結果として得られるスタックも、十分に精密な幅を含むことがある。歯構成要素がシートメタル材料から得られるとき、大きな設計の自由度がもたらされる。例えば、歯構成要素は、有意に先細りにされてよく、それは相当に大きな切断長さ調整範囲をもたらす。更に、歯構成要素がシートメタル材料から分離されるときに、取付け構成が処理されてよい。一般的に、歯構成要素は、均一で正確に形成された歯をもたらす高い再現性で形成されることがある。
【0041】
本方法の例示的な精緻化において、中間歯構成要素を提供するステップは、切断によってシートメタルブランク(sheet metal blank)から複数の中間歯構成要素を得ることを含む。切断は、例えば、パンチング(punching)、レーザ切断、ウォータージェット切断を含む。シートメタルブランクは、板(プレート)、細片(ストリップ)、ストリップコイル、及び同等物の形態で提供されてよい。故に、各歯は別々に処理されるとしても、効率的な製造が可能にされる。
【0042】
更なる例示的な実施形態において、本方法は、
− 複数の歯スペーサを提供するステップと、
− 歯スペーサと交互する一連の歯構成要素を少なくとも部分的に含む中間スタックを形成するステップとを更に含む。
【0043】
少なくとも幾つかの実施形態によれば、歯スペーサは、2つの隣接する歯の間の間隙又はオフセットを定める。これは互いに直接的に接触する交互の歯構成要素及び歯スペーサを含む。故に、スタックは、層状スタックとして構成され、その長さ(幅)は、歯構成要素及び対応する歯スペーサの数によって定められる。
【0044】
本方法の例示的な精緻化において、歯スペーサは、金属材料、プラスチック材料、及びそれらの組み合わせのうちの少なくとも1つで作られる。
【0045】
本方法の例示的な精緻化において、歯スペーサ及び歯構成要素は、中間スタックの後端で、スタックをブレードベースに取り付けるための一致する輪郭(mating contour)を定める。故に、歯スペーサは、その後方部分において歯構成要素の間の間隙に配置され、そのような隙間を充填する。
【0046】
本方法の更なる例示的な精緻化において、歯スペーサは、シートメタル材料(sheet metal material)から得られ、シートメタル材料の(厚さとも呼ぶ)高さは、静止ブレードの歯の間の隙間を定める。
【0047】
本方法の更なる例示的な精緻化において、歯スペーサを提供するステップは、好ましくは、切断によってシートメタルブランクから複数の歯スペーサを得ることを含む。歯構成要素のためのブランクの厚さ及び歯スペーサのためのブランクの厚さを選択することによって、歯の幅及びギャップの幅が定められてよい。
【0048】
中間スタックを形成するステップは、連結させられたスタック (インターロックされたスタック)(interlocked stack)を形成するステップを含み、少なくとも幾つかの層が、スタック内の隣接する層と係合する。
【0049】
少なくとも幾つかの実施形態によれば、連結されたスタックを形成するステップは、部品を相互に係合させることによって、歯構成要素と歯スペーサとを連結させることを含む。これは、例えば、クリンチング(clinching)又はプレス接合(press-joining)作業によって達成されることがある。換言すれば、例えば、パンチング(punching)及び/又は変形(deforming)ステップによって、一方の部分が他方の部分に部分的に押し込まれる。例えば、一致する突起が、隣接する部分の一致する凹部に少なくとも部分的に押し込まれてよい。更に、層状スタックの構成要素は、第1の隣接する部分と係合する突起と、他の(対向する)隣接する部分の突起によって係合される凹部とを含んでよい。換言すれば、突起を形成するよう移動される(変位される)材料は、更なる突起などによって係合されることがある凹部を残す。従って、互いに係合するスタックの層の突起及び凹部は、スタックの主延伸(幅)方向と平行な共通の係合軸に配置されてよい。
【0050】
更なる例示的な実施形態において、連結されたスタックを形成するステップは、クリンチング及びボンディング作業の組み合わせを含む。ボンディングは、例えば、レーザボンディングを含んでよい。故に、歯構成要素の一致するプロセスに基づく材料変形/移動は、関与する金属材料を少なくとも部分的に軟化/溶融させて結合させることを含む固定ボンディング作業によって補われてよい。
【0051】
本方法の更なる例示的な実施形態において、ブレードベースは、金属材料で実質的に作られ、特にアルミニウム又はアルミニウム含有合金を含む。既に上述したように、ブレードベースは、歯構成要素と同じ又は類似の強度及び硬度特性を提供しなくてよい。むしろ、ブレードベースは、減少させられた機械的特性を有する材料から形成されてよい。例えば、ブレードベースは、ダイカストによって実質的に形成されてよい。好ましくは、鋳造作業の後に、ほんの僅かの機械加工作業が必要とされ、或いはそれどころか機械加工作業が全く必要とされない。故に、鋳造作業は、準正味形状鋳造(near-net shape casting)又は正味形状鋳造(net shape casting)手順であってよい。
【0052】
更に、更に他の例示的な実施形態において、ブレードベースは、歯構成要素と同様に、オーバーモールド又はインサート成形によって更に処理される金属フレームを含む。故に、ブレードベースも、金属プラスチック複合材構成要素として構成されてよい。成形作業は、金属フレームと歯部との間に機械的リンクを形成することがある。
【0053】
本方法の例示的な精緻化において、プラスチック構成要素は、隣接する歯構成要素の間の間隙を少なくとも部分的に充填し、好ましくは、歯構成要素をブレードベースに結合する。これは、もし存在するならば、プラスチック構成要素が歯スペーサを少なくとも部分的に覆うことを含んでよい。故に、歯スペーサは、歯構成要素の間の間隔を依然として定めることがある。代替において、プラスチック構成要素のプラスチック材料は、歯スペーサに取って代わる。故に、隣接する歯構成要素の間には、実質的にプラスチック材料のみが存在する。これは、オーバーモールド又はインサート成形手順のための型が、プラスチック材料を射出する前に、その中に配置される離間した歯構成要素の設定及び配置を定めることを含むことがある。
【0054】
一般的に、歯構成要素は、歯の前方先端に向かって先細くなっている実質的に先細くなっている前方部分を含む、基本的に平坦な台形の形状を含んでよい。
【0055】
本方法の更なる例示的な実施形態において、歯構成要素は、オフセットして配置され、ブレードベースに別個に取り付けられる。これは、互いから定さめられたオフセットで、単一の歯構成要素をブレードベースに別個にボンディング(結合)することを含んでよい。ボンディングは、溶接、スポット溶接又は鑞接(はんだ付け)を含んでよい。故に、歯構成要素が取り付けられるブレードベースの少なくとも接触部分は、金属材料で作られるのが好ましい。換言すれば、歯スペーサは置換されてよく、歯構成要素間のオフセット/間隙/間隔はブレードベースに対するボンディングされる歯構成要素の相対的な位置付けによって定められてよい。
【0056】
本開示の更なる態様では、本明細書で開示するような少なくとも1つの実施形態に従った静止ブレードを含むブレードセットを含む毛切断器具が提示される。好ましくは、ブレードセットのための切断長さ調整機構が設けられる。調整機構は、ブレードセットの静止ブレード及びカッタブレードの先端部分の間の先端間の距離を調整し且つ設定してもよい。一般的に、器具は、ヘアクリッパ及び/又はひげトリマとして構成されてよい。
【0057】
本開示の更なる態様において、毛切断器具、特にトリマ又はクリッパが提供され、毛切断器具は、ハウジングと、静止ブレードとカッタブレードとを含むブレードセットを含む
、切断ヘッドであって、静止ブレード及びカッタブレードは、毛を切断するために互いに対して動かされるように構成される
、切断ヘッドと、切断長さを定めるために静止ブレードの歯とカッタブレードの歯との間の相対的な位置を設定するように構成される、切断長さ調整機構とを含む。
この態様に従った毛切断器具のための静止ブレードは、
− ブレードベースと、
− ブレードベースに固定的に取り付けられる複数の歯とを含み、
複数の歯のそれぞれの歯は、金属材料から得られる別個の歯構成要素によって形成されており、
歯構成要素は、連続して配置されており、
隣接する歯構成要素は、互いからオフセットして配置されており、
歯構成要素は、実質的に平坦に配置されており、その先端に向かって少なくとも部分的に先細くなっている。
【0058】
静止ブレードの例示的な実施形態において、歯構成要素は積み重ねられており、歯構成要素の間の間隙は、金属材料から得られる歯スペーサによって定められる。
【0059】
静止ブレードの例示的な実施形態において、歯構成要素は積み重ねられており、歯構成要素の間の間隙は、間隙の少なくとも一部を充填し、歯スペーサを定める、プラスチック材料によって定められる。歯スペーサを形成するために、プラスチック材料及び金属材料の組み合わせも想定される。
【0060】
静止ブレードの例示的な実施形態において、歯構成要素及び歯スペーサは、もし存在するならば、ボンディング、特に溶接又はレーザ溶接によって、金属ブレードベースに取り付けられる。
【0061】
静止ブレードの端の例示的な実施形態において、ブレードベースは、切断長さ調整のための調整構成を含む。 切断長さ調整は、典型的には、それらのそれぞれの歯先端によって定められるそれらの前縁の主延伸方向に対して垂直な方向における静止ブレードとカッタブレードとの間の相対的な設定移動を含む。切断長さ調整構成は、調整移動方向と平行な伸長方向を有する細長い穴(スロット)を含んでよい。
【0062】
静止ブレードのさらなる例示的な実施形態において、歯は先細くなっており(テーパ状であり)、少なくとも3.0mmの、好ましくは少なくとも5.0mmの、更に好ましくは少なくとも10.0mmの、更に好ましくは少なくとも15.0mmの長さ調整範囲を提供する。故に、単一のブレードセットは、追加的なアタッチメントコームを設けることによって従来的なブレードセットに提供することができるに過ぎない切断長さ調整範囲を可能にすることがある。これは歯を定める歯構成要素がブレードベースの延長部を越えて頂面に向かって上向きに延びる静止ブレードの設計を含んでよい。故に、歯構成要素は、ブレードベースよりも相当に高いことがある。
【0063】
好ましくは、毛切断器具は、手持ち式(ハンドヘルド)の電動毛切断器具である。典型的には、毛切断器具は、細長いハウジングと、ブレードセットが提供されるその頂端にある切断ヘッドとを含む。典型的には、ブレードセットは、少なくとも1つの静止ブレードと、毛を切断するために静止ブレードに対して移動させられるように動作可能な少なくとも1つの可動カッタブレードとを含む。細長いハウジングは、その頂端とは反対の底端を更に含む。更に、前面及び後面が設けられる。毛切断器具が作動させられているとき、典型的には、ブレードセットが配置され頂面は、直接的又は介在的(即ち、アタッチメントコームを介して)手入れされるべき皮膚部分に接触する。器具が使用されているとき、前面は、典型的には、皮膚部分に面する。結果的に、後面は、典型的には、毛切断器具が作動させられているときに、皮膚から見て外方を向く。
【0064】
一般的に、毛切断器具が作動しているとき、静止ブレードは、そのハウジングに対して往復動されない。むしろ、カッタブレードが作動させられて、静止ブレードに対して並びにハウジングに対して往復動される。結果的に、毛切断作業のために静止ブレードとカッタブレードとの間の相対運動が達成される。
【0065】
本開示の好ましい実施形態は、従属項に定められている。請求する本方法は、請求するブレードセットアセンブリ及び請求する器具と類似する並びに従属するシステム/デバイスの請求項に定められるような実施形態を有することができ、その逆もまた同様であることが理解されるべきである。
【0066】
本開示のこれらの態様及び他の態様は、以下に記載する実施形態から明らかであり、それらを参照して解明されるであろう。