(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6754452
(24)【登録日】2020年8月25日
(45)【発行日】2020年9月9日
(54)【発明の名称】三次元(3D)対応ディスプレイ上への広色域二次元(2D)画像の描画
(51)【国際特許分類】
H04N 13/324 20180101AFI20200831BHJP
G09G 3/34 20060101ALI20200831BHJP
G09G 5/36 20060101ALI20200831BHJP
G09G 5/02 20060101ALI20200831BHJP
G09G 3/20 20060101ALI20200831BHJP
G03B 21/00 20060101ALI20200831BHJP
H04N 9/31 20060101ALI20200831BHJP
H04N 9/64 20060101ALI20200831BHJP
H04N 13/363 20180101ALI20200831BHJP
H04N 13/356 20180101ALI20200831BHJP
【FI】
H04N13/324
G09G3/34 J
G09G5/36 510V
G09G5/02 B
G09G3/20 680C
G09G3/20 660X
G09G3/20 612U
G09G3/20 650M
G03B21/00 D
H04N9/31 820
H04N9/64 F
H04N13/363
H04N13/356
【請求項の数】14
【全頁数】18
(21)【出願番号】特願2018-567192(P2018-567192)
(86)(22)【出願日】2017年6月22日
(65)【公表番号】特表2019-527947(P2019-527947A)
(43)【公表日】2019年10月3日
(86)【国際出願番号】US2017038829
(87)【国際公開番号】WO2017223355
(87)【国際公開日】20171228
【審査請求日】2019年2月21日
(31)【優先権主張番号】62/353,325
(32)【優先日】2016年6月22日
(33)【優先権主張国】US
(31)【優先権主張番号】62/402,296
(32)【優先日】2016年9月30日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】507236292
【氏名又は名称】ドルビー ラボラトリーズ ライセンシング コーポレイション
(74)【代理人】
【識別番号】100101683
【弁理士】
【氏名又は名称】奥田 誠司
(74)【代理人】
【識別番号】100155000
【弁理士】
【氏名又は名称】喜多 修市
(74)【代理人】
【識別番号】100135703
【弁理士】
【氏名又は名称】岡部 英隆
(74)【代理人】
【識別番号】100188813
【弁理士】
【氏名又は名称】川喜田 徹
(74)【代理人】
【識別番号】100202197
【弁理士】
【氏名又は名称】村瀬 成康
(72)【発明者】
【氏名】リチャーズ,マーティン ジェイ.
(72)【発明者】
【氏名】デイヴィス,トレバー
(72)【発明者】
【氏名】ペンナ,アシュレイ
【審査官】
鈴木 隆夫
(56)【参考文献】
【文献】
特表2014−514598(JP,A)
【文献】
米国特許出願公開第2012/0127194(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04N 13/00−13/398
G03B 21/00
G09G 3/20
G09G 3/34
G09G 5/02
G09G 5/36
H04N 9/31
H04N 9/64
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
画像データを表示する方法であって、
所定数の原色によって定義された既存の色域を特定する工程と、
ある光源に関連付けられたある数の表示原色を特定する工程であって、前記光源に関連付けられた前記表示原色の数は前記既存の色域を定義する前記原色の数を上回る、工程と、
前記既存の色域に近似するように、前記光源に関連付けられた前記表示原色の組み合わせに基づいて、第1の仮想色域を定義する工程と、
前記光源に関連付けられた前記表示原色の数よりも少ないある数の色に対応する明度を含む映像データを受信する工程と、
前記映像データに基づいて、前記第1の仮想色域に関連付けられた明度を生成する工程と、
前記第1の仮想色域に関連付けられた前記明度に基づいて、前記光源の前記表示原色に関連付けられた明度を生成する工程と、
前記表示原色に関連付けられた前記明度を空間光変調器に提供する工程と、
前記第1の仮想色域を考慮して、前記光源の残余パワーに基づいて第2の仮想色域を定義する工程と、
前記映像データに基づいて、前記第2の仮想色域に関連付けられた明度を生成する工程と、
前記表示原色に関連付けられた前記明度を生成する前記工程において、前記第2の仮想色域に関連付けられた前記明度を用いる工程と、を包含する、方法。
【請求項2】
前記表示原色の数は、前記映像データの前記明度に対応する前記色の数の2倍である、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記表示原色の数は6であり、前記映像データの前記明度が対応するのは3色以下である、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
請求項1に記載の方法であって、前記映像データに基づいて、前記第1の仮想色域に関連付けられた明度を生成する工程、および、前記映像データに基づいて、前記第2の仮想色域に関連付けられた明度を生成する工程のうちの少なくとも一方は、
前記映像データによって示される強度レベルを決定する工程と、
前記映像データによって示される前記強度レベルに基づいて、前記第1の仮想色域および前記第2の仮想色域に少なくとも一方に関連付けられた前記明度を生成する工程と、を包含する、方法。
【請求項5】
請求項4に記載の方法であって、前記映像データによって示される前記強度レベルに基づいて、前記第1の仮想色域および前記第2の仮想色域の少なくとも一方に関連付けられた前記明度を生成する工程は、
前記映像データによって示される前記強度レベルが所定の強度レベルを上回るかどうかを決定する工程と、
前記映像データによって示される前記強度レベルが前記所定の強度レベルを上回らない場合、前記映像データに基づいて、前記第1の仮想色域に関連付けられた前記明度を生成し、前記第2の仮想色域に関連付けられた前記明度をゼロに設定する工程と、を包含する、方法。
【請求項6】
請求項5に記載の方法であって、
前記映像データによって示される強度レベルを決定する前記工程は、前記映像データによって表される前記数の色のうちの各色について別々の強度レベルを決定する工程を含み、
前記映像データによって示される前記強度レベルが所定の強度レベルを上回るかどうかを決定する前記工程は、各色についての前記別々の強度レベルのそれぞれが所定の強度レベルを上回るかどうかを決定する工程を含む、方法。
【請求項7】
請求項5に記載の方法であって、前記映像データによって示される前記強度レベルが前記所定の強度レベルを上回る場合、
前記所定の強度レベルに基づいて、前記第1の仮想色域に関連付けられた明度を生成する工程と、
前記映像データによって示される前記強度レベルが前記所定の強度レベルをどれだけ上回るかに基づいて、前記第2の仮想色域に関連付けられた明度を生成する工程と、を含む、方法。
【請求項8】
前記映像データの明度が前記光源の達成可能な色域ボリューム内に収まるように、前記第2の仮想色域をスケーリングする、請求項1に記載の方法。
【請求項9】
前記スケーリングは、前記第2の仮想色域を白色側に圧縮することを包含する、請求項8に記載の方法。
【請求項10】
前記光源の達成可能な色域ボリューム内に収まるように、前記第1の仮想色域および前記第2の仮想色域の少なくとも一方の明度をクリッピングする工程をさらに包含する、請求項1に記載の方法。
【請求項11】
前記第1の仮想色域および前記第2の仮想色域の少なくとも一方の明度は、白色側にクリッピングされる、請求項10に記載の方法。
【請求項12】
前記第1の仮想色域および前記第2の仮想色域の少なくとも一方の明度は、前記達成可能な色域ボリュームの端でクリッピングされる、請求項10に記載の方法。
【請求項13】
請求項1に記載の方法であって、
前記第1の仮想色域および前記第2の仮想色域の達成可能な色域ボリュームをモデル化する工程と、
前記生成された前記第1の仮想色域および前記第2の仮想色域の明度が前記モデル化された色域ボリューム内に収まるかどうかを決定する工程と、
前記第1の仮想色域および前記第2の仮想色域の前記明度のうち前記モデル化された色域ボリューム内に収まるものを変更しないままにしておく工程と、
前記第1の仮想色域および前記第2の仮想色域の明度のうち前記モデル化された色域ボリューム内に収まらないものを変更する工程と、さらに包含する、方法。
【請求項14】
ディスプレイであって、
ある数の表示原色を有する光源であって、前記表示原色の数は既存の色域を定義するある数の原色を上回る、光源と、
前記光源に照射される空間光変調器と、
コントローラと、を備え、
前記コントローラは、
前記表示原色の数よりも少ないある数の色に関連付けられた明度を含む映像データを受信し、
前記映像データに基づいて、第1の仮想色域に関連付けられた明度を生成し、前記第1の仮想色域は、前記既存の色域に一致するように、前記表示原色の組み合わせによって定義され、
前記第1の仮想色域に関連付けられた前記明度に基づいて前記表示原色のそれぞれについて明度を生成し、
前記表示原色のそれぞれについての前記明度を前記空間光変調器に提供し、
前記映像データに基づいて、第2の仮想色域に関連付けられた明度を生成し、前記第2の仮想色域は、前記第1の仮想色域を考慮して、前記光源の残余パワーに基づいて定義され、
前記映像データに基づいて、前記第2の仮想色域に関連付けられた明度を生成し、
前記第2の仮想色域に関連付けられた前記明度を用いて前記表示原色に関連付けられた前記明度を生成するように作動する、ディスプレイ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、広義には、画像データを表示するための装置およびディスプレイに関し、より具体的には、3D対応ディスプレイ上への2D画像の表示に関する。
【背景技術】
【0002】
三次元(3D)画像を表示することができるディスプレイが存在する。例えば、そのようなディスプレイは、左目画像および右目画像を表示し、それらを合わせて見た時に3D画像が現れる。3つの原色光源(例えば、赤1、緑1および青1)を用いて左目画像を生成し、対応する類似色とはそれぞれ若干異なる波長を有する3つの異なる原色光源(例えば、赤2、緑2および青2)を用いて右目画像を生成し得る。視聴者は、左レンズ、および、異なる右レンズを含む眼鏡類を通して表示画像を見る。左レンズは左目画像を透過して右目画像を遮断し、右レンズは右目画像を透過して左目画像を遮断する。
【0003】
同じデータを用いて各原色光源対を駆動することにより、従来の二次元画像を3Dディスプレイによって表示することができる。例えば、2D赤データ値を用いて赤1および赤2の原色を両方駆動する。同様に、2D緑データ値を用いて緑1および緑2の原色を両方駆動し、2D青データ値を用いて青1および青2の原色を両方駆動する。このシステムはこの原色の実効的な組み合わせを用いてキャリブレーションされており、正確な画像を生成することができる。しかし、得られる色域は、所望の色域(例えば、既存の(established)Rec2020色域)に対して顕著に制限され得る。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、二次元(2D)映像データを三次元(3D)ディスプレイ上に表示するための改良された手段を提供することにより、従来技術の問題を解消する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
画像データを表示する例示的方法は、所定数の原色によって定義された既存の色域を特定する工程と、ある光源に関連付けられたある数の表示原色を特定する工程であって、前記光源に関連付けられた前記表示原色の数は前記既存の色域を定義する前記原色の数を上回る、工程と、を含む。本方法例は、前記既存の色域に近似するように、前記光源に関連付けられた前記表示原色の組み合わせに基づいて第1の仮想色域を定義する工程をさらに含む。前記光源に関連付けられた前記原色の数(例えば、6つ)よりも少ないある数(例えば、3つ)の色に対応する明度を含む映像データを受信する。本方法例は、前記映像データに基づいて、前記第1の仮想色域に関連付けられた明度を生成する工程と、前記第1の仮想色域に関連付けられた前記明度に基づいて、前記光源の前記表示原色に関連付けられた明度を生成する工程と、をさらに含む。前記表示原色に関連付けられた前記明度を空間光変調器に提供する。
【0006】
具体的な例示的方法は、第2の仮想色域を定義する工程と、前記映像データに基づいて、前記第2の仮想色域に関連付けられた明度を生成する工程と、前記表示原色に関連付けられた前記明度を生成する前記工程において、前記第2の仮想色域に関連付けられた前記明度を用いる工程と、をさらに含む。第1の仮想色域を定義した後に前記光源の残余パワーに基づいて前記第2の仮想色域を定義する。具体的な例示的方法において、前記映像データは、前記既存の色域に関連付けられたフォーマットを有する。
【0007】
具体的な例示的方法において、前記表示原色の数は、前記映像データの前記明度に対応する前記色の数の2倍である。より具体的な例示的方法において、前記表示原色の数は6であり、前記映像データが含む明度が対応するのは3色以下である。
【0008】
例示的方法において、前記映像データに基づいて、前記第1の仮想色域に関連付けられた明度を生成する工程、および、前記映像データに基づいて、前記第2の仮想色域に関連付けられた明度を生成する工程のうちの少なくとも一方は、前記映像データによって示される強度レベル(例えば、映像データに関連付けられた各色について別々の強度レベル)を決定する工程と、前記映像データによって示される前記強度レベルに基づいて、前記第1の仮想色域および前記第2の仮想色域に少なくとも一方に関連付けられた前記明度を生成する工程と、を含む、方法。この方法は、前記映像データによって示される強度レベルが所定の強度レベル(例えば、映像データに関連付けられた各色について別々の所定の強度レベル)を上回るかどうかを決定する工程をさらに含む。前記映像データによって示される前記強度レベルが前記所定の強度レベルを上回らない場合、前記映像データに基づいて、前記第1の仮想色域に関連付けられた前記明度を生成し、前記第2の仮想色域に関連付けられた前記明度をゼロに設定する。他方、前記映像データによって示される前記強度レベルが前記所定の強度レベルを上回らない場合、前記所定の強度レベルに基づいて、前記第1の仮想色域に関連付けられた明度を生成し、前記映像データによって示される前記強度レベルが前記所定の強度レベルをどれだけ上回るかに基づいて、前記第2の仮想色域に関連付けられた明度を生成する。
【0009】
ある例示的方法において、前記映像データの明度が前記光源の達成可能な色域ボリューム内に収まるように、前記第2の仮想色域をスケーリングする。前記スケーリングは、例えば、前記第2の仮想色域を白色側に圧縮することによって行われる。
【0010】
別の方法は、前記光源の達成可能な色域ボリューム内に収まるように、前記第1の仮想色域および前記第2の仮想色域の少なくとも一方の明度をクリッピングする工程を含む。あるいは、前記第1の仮想色域および前記第2の仮想色域の少なくとも一方の明度は、白色側にクリッピングされる。別の例では、前記第1の仮想色域および前記第2の仮想色域の少なくとも一方の明度は、マイナス原色の方向における前記達成可能な色域ボリュームの端でクリッピングされる。
【0011】
別の例示的方法は、前記第1の仮想色域および前記第2の仮想色域の達成可能な色域ボリュームをモデル化する工程と、前記生成された前記第1の仮想色域および前記第2の仮想色域の明度が前記モデル化された色域ボリューム内に収まるかどうかを決定する工程と、を含む。前記第1の仮想色域および前記第2の仮想色域の前記明度のうち前記モデル化された色域ボリューム内に収まるものを変更しないままにしておく。前記第1の仮想色域および前記第2の仮想色域の明度のうち前記モデル化された色域ボリューム内に収まらないものを変更して前記モデル化された色域ボリューム内に収まるようにする。第1の仮想色域および第2の仮想色域の明度を変更するある例示的方法は、変更した明度の色バランス(色度)を保存し、変更した明度の強度(例えば、大きさ)を低減して達成可能な色域ボリューム内に収まるようにする工程を含む。第1の仮想色域および第2の仮想色域の明度を変更する別の例示的方法は、変更した明度の強度(例えば、大きさ)を保存し、変更した明度の色度を白色点側に調節して達成可能な色域ボリューム内に収まるようにする工程を含む。第1の仮想色域および第2の仮想色域の明度を変更するさらに別の例示的方法は、変更した明度の強度(例えば、大きさ)を低減し、変更した明度の色度を白色点側に調節し、これにより、明度が達成可能な色域ボリュームの表面側に調節されるようにする工程を含む。
【0012】
例示的ディスプレイは、光源と、空間光変調器と、コントローラとを含む。前記光源は、ある数の表示原色(例えば、6つ)を有し、前記表示原色の数は既存の色域を定義するある数の原色(例えば、3つ)を上回る。前記空間光変調器は、前記光源に照射される。前記コントローラは、前記表示原色の数よりも少ないある数の色に関連付けられた明度を含む映像データを受信する。前記コントローラは、前記既存の色域に関連付けられたフォーマットを有する映像データを受信するように構成されていてもよい。前記コントローラは、前記映像データに基づいて、第1の仮想色域に関連付けられた明度を生成する。前記第1の仮想色域は、前記既存の色域に一致するように、前記表示原色の組み合わせによって定義される。また、前記コントローラは、前記第1の仮想色域に関連付けられた前記明度に基づいて前記表示原色のそれぞれについて明度を生成し、前記表示原色のそれぞれについての前記明度を前記空間光変調器に提供する。
【0013】
例示的ディスプレイにおいて、前記コントローラはさらに、前記映像データに基づいて、第2の仮想色域に関連付けられた明度を生成するように作動する。前記第2の仮想色域は、前記第1の仮想色域を考慮して、前記光源の残余パワーに基づいて定義される。前記コントローラはさらに、前記映像データに基づいて、前記第2の仮想色域に関連付けられた明度を生成し、前記第2の仮想色域に関連付けられた前記明度を用いて前記表示原色に関連付けられた前記明度を生成するように作動する。
【0014】
具体的な実施形態において、前記表示原色の数は、前記映像データの前記明度に対応する前記色の数の2倍である。より具体的な実施形態において、前記表示原色の数は6であり、前記映像明度が対応するのは3色以下である。
【0015】
例示的ディスプレイにおいて、前記コントローラはさらに、前記映像データによって示される強度レベルを決定し、前記映像データによって示される前記強度レベルに基づいて、前記第1の仮想色域および前記第2の仮想色域に少なくとも一方に関連付けられた前記明度を生成するように作動する。ある実施形態において、前記コントローラは、前記映像データによって示される前記強度レベルが所定の強度レベルを上回るかどうかを決定する。前記映像データによって示される前記強度レベルが前記所定の強度レベルを上回らない場合、前記コントローラは、前記映像データに基づいて、前記第1の仮想色域に関連付けられた前記明度を生成し、前記第2の仮想色域に関連付けられた前記明度をゼロに設定する。前記映像データによって示される前記強度レベルが前記所定の強度レベルを上回らない場合、前記コントローラは、前記所定の強度レベルに基づいて、前記第1の仮想色域に関連付けられた明度を生成し、前記映像データによって示される前記強度レベルが前記所定の強度レベルをどれだけ上回るかに基づいて、前記第2の仮想色域に関連付けられた明度を生成する。
【0016】
あるいは、前記コントローラは、前記映像データの明度が前記光源の達成可能な色域ボリューム内に収まるように、前記第2の仮想色域をスケーリングするように作動する。前記スケーリングは、前記第2の仮想色域を白色側に圧縮することを含んでもよい。別の例では、前記コントローラは、前記光源の達成可能な色域ボリューム内に収まるように、前記第1の仮想色域および前記第2の仮想色域の少なくとも一方の明度をクリッピングするように作動する。前記第1の仮想色域および前記第2の仮想色域の少なくとも一方の明度は、白色側にクリッピングされ、または、前記第1の仮想色域および前記第2の仮想色域の少なくとも一方の明度は、前記達成可能な色域ボリュームの端でクリッピングされる。
【0017】
別の例示的ディスプレイは、モデル化器と、比較器と、変更器とを含む。前記モデル化器は、光源性能を鑑みて、前記第1の仮想色域および前記第2の仮想色域の達成可能な色域ボリュームをモデル化するように作動する。前記比較器は、前記生成された前記第1の仮想色域および前記第2の仮想色域の明度が前記モデル化された色域ボリューム内に収まるかどうかを決定する。前記変更器は、前記第1の仮想色域および前記第2の仮想色域の前記明度のうち前記モデル化された色域ボリューム内に収まるものを変更しないままにし、前記第1の仮想色域および前記第2の仮想色域の明度のうち前記モデル化された色域ボリューム内に収まらないものを変更して、変更値が前記モデル化された色域ボリューム内に収まるようにする。具体的な例示的ディスプレイにおいて、前記変更器は、第1の仮想色域および第2の仮想色域の明度を変更するある例示的方法は、変更した明度の色バランスを保存し、明度の強度(例えば、大きさ)を低減して達成可能な色域ボリューム内に収まるようにする工程を含む。別の具体的な例示的ディスプレイにおいて、前記変更器は、変更した明度の強度(例えば、大きさ)を保存し、変更した明度の色度を白色点側に調節して達成可能な色域ボリューム内に収まるようにする作動する。さらに別の具体的な例示的ディスプレイにおいて、前記変更器は、変更した明度の強度(例えば、大きさ)を低減し、変更した明度の色度を白色点側に調節するように作動し、これにより、明度が達成可能な色域ボリュームの表面側に調節されるようにする。
【0018】
本明細書中に開示したいずれの方法も、その方法をディスプレイ装置に実行させるためのプログラムを搭載した、非一時的な電子的に読み出し可能な媒体として実現可能である。
【図面の簡単な説明】
【0019】
本発明を以下の図面を参照しながら説明する。以下の図面において、実質的に同様の部材は同様の参照符号で示す。
【
図1】
図1は、3Dディスプレイシステムの一例のブロック図である。
【
図2】
図2は、
図1の3Dディスプレイシステムのコントローラのブロック図である。
【
図3】
図3は、複数のディスプレイ原色光源に関連付けられた色域を示す色度図である。
【
図4】
図4は、複数のディスプレイ原色光源に関連付けられた仮想色域を示す色度図である。
【
図5】
図5は、3Dディスプレイ上に2D画像を表示する例示的方法の概要を示すフローチャートである。
【
図6A】
図6Aは、映像データを第1および第2の仮想色域値に変換する工程を行う例示的方法の概要を示すフローチャートである。
【
図6B】
図6Bは、映像データを第1および第2の仮想色域値に変換する工程を行う別の例示的方法の概要を示すフローチャートである。
【
図6C】
図6Cは、映像データを第1および第2の仮想色域値に変換する工程を行うさらに別の例示的方法の概要を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0020】
本発明は、第1の数の原色を定義する映像データを、第2のより大きな数の原色光源色を定義する照射源を用いて表示するディスプレイシステムおよびディスプレイを提供することにより、従来技術の問題を解消する。本発明を完全に理解するために、以下の説明において、多数の詳細事項(例えば、プロジェクタ環境)を述べる。しかし、当業者であれば、それらの詳細事項がなくても本発明が実施可能であることを理解するであろう。他方、本発明が不必要に解りにくくならないように、映像処理における周知の実施方法および構成要素の詳細は省いている。
【0021】
図1は、2D映像データを、改善された色域で表示することができる3Dディスプレイシステム100の一例のブロック図である。この例示的な実施形態において、ディスプレイシステム100は、6つの原色(例えば、レーザー光源)を有する光源102と、照射光学系104と、分離器106と、1つ以上の変調器108と、コンバイナ110と、投影光学系112と、コントローラ114とを含む、プロジェクタである。光源102は、6つの原色を含む照射ビームを生成し、照射ビームを照射光学系104を通して色分離器106へと導く。色分離器106は、多色ビームを6つの原色ビームに分離し、各原色ビームを空間光変調器108のうちの対応する1つへと導く。原色照射ビームを変調した後、投影光学系112は、変調ビームをフォーカスして結像ビームを形成し、これを表示面(不図示)上に投影する。
【0022】
この例示的な実施形態においては、各原色に対して個々の変調器がある。しかし、フィールドシーケンシャル変調方式を用いれば変調器数を低減することができる。別の例示的な実施形態においては、光源、変調器およびその他のプロジェクタの構成要素を、2つの別々の協働するプロジェクタに分離することができる。さらに別の実施形態においては、例えば二重変調プロジェクタのように、変調器が各原色に対して複数の変調器を含んでいてもよい。
【0023】
図2は、
図1の3Dディスプレイシステムのコントローラ114の一例のブロック図である。コントローラ114は、光源102の原色についての情報(例えば、キャリブレーションデータ)を受信および/または格納するための原色特定モジュールを含む。色空間変換モジュール204は、必要に応じて、入力2D映像データを既存の三刺激色空間(例えば、Rec2020)に変換する。色域再定義モジュール206は、目標とする既存の色域および光源102の原色に基づいて、1つ以上の仮想色域を定義する。既存三刺激−仮想色域変換モジュール208は、映像データを仮想色域に関連付けられた明度に変換する。その後、仮想色域−原色変換モジュール210は、仮想色域の明度を光源の原色に対応する明度に変換し、得られた明度を変調器に提供する。
【0024】
図3は、複数のディスプレイ原色光源に関連付けられた色域、および、目標とする既存の色域(Rec2020)を示すCIE1931色度図である。色域302はRec2020色域である。色域304は、プロジェクタが3Dモードで動作している時に右目画像用の照射を提供する第1の3つの光源原色(R
L、G
LおよびB
L)によって定義される色域である。色域306は、プロジェクタが3Dモードで動作している時に左目画像用の照射を提供する第2の3つの光源原色(R
S、G
SおよびB
S)によって定義される色域である。色域308は、左目用原色および右目用原色を同じ値で駆動することによって定義される色域である。図示のように、色域308は、Rec2020色域302とは顕著に異なっている。
【0025】
図4は、複数のディスプレイ原色光源から生成される仮想色域を示す色度図である。比較のために、
図3の色域302、306および304も示している。仮想色域402(色域A)は、Rec2020色域302を厳密に近似するように、6つの原色光源の組み合わせとして定義される。仮想色域404(色域B)は、6つの原色光源の残余パワーによって定義される。換言すると、色域Bは、色域Aに必要とされる光を減算した後の、6つの原色の残余光出力によって定義される。図示のように、仮想色域402(色域A)は、単純総和色域308(
図3)と比べて、Rec2020色域302にずっとよく一致している。
【0026】
本開示のシステムは、(コンテンツが2Dであり且つメガネをかけていないにもかかわらず)左目信号および右目信号の駆動を異ならせることによって、2D画像の色域ボリュームを最適化する。色域ボリュームは、2つの仮想色域:色域Aおよび色域Bに分割される。各色域は、元々の6P原色の特定混色である仮想原色を用いる。「A」色域は、Rec2020にできるだけ近くなるように最適化される。「B」色域は、6つの原色からの残余エネルギーを用いる。「A」および「B」色域を
図4に示す。「A」色域はRec2020に非常に近いことに留意する。
【0027】
「A」および「B」色域の値は、以下の「混色」行列を用いて6P原色(R
L、G
L、B
L、R
S、G
S、B
S)に変換することができる。
【数1】
【0028】
混色行列[B
AL]、[B
AS]、[B
BL]および[B
BS]の典型的な値は、
float B
AL[3][3]=
[
[ 0.0000f, 0.0000f, 0.0000f ],
[ 0.0000f, 0.2859f, 0.0000f ],
[ 0.0000f, 0.0000f, 0.9578f ]
];
float B
AS[3][3] =
[
[ 0.9903f, 0.0000f, 0.0000f ],
[ 0.0097f, 0.7141f, 0.0422f ],
[ 0.0000f, 0.0000f, 0.0000f ]
];
float B
BL[3][3] =
[
[ 1.0000f, 0.0000f, 0.0000f ],
[ 0.0000f, 0.7141f, 0.0000f ],
[ 0.0000f, 0.0000f, 0.0422f ]
];
float B
BS[3][3] =
[
[ 0.0097f, 0.0000f, 0.0000f ],
[ 0.0000f, 0.2340f, 0.0000f ],
[ 0.0000f, 0.0000f, 1.0000f ]
];
である。
【0029】
「A」色域を比較的低い輝度レベルに用い、必要に応じて「B」色域を加えてより高い輝度レベルを得る。「A」色域は輝度範囲のおよそ50%を使用可能とし、それを超える範囲については、比較的好ましくない「B」色域を加える。線形輝度範囲の50%は最後のストップを除く全知覚範囲を表しているので、知覚範囲のほとんどは「A」色域によって対応することができる。その範囲を超える部分については、「B」色域が加えられ、色域ボリュームは頂上に向かって先細る。よって、知覚範囲の大部分は、おおよそRec2020色域で得ることができ、それでも全輝度範囲を得ることができる。
【0030】
「B」色域は「A」色域外の色度を表すことができるが、高い側の輝度値でのみ利用可能な色度を用いることはカラリストにとって直感に反するものだろう。従って、「B」色域は、達成可能な「B」色域と「A」色域との交差部に限定されるであろう。
【0031】
Rec2020色域外の色を使わないようにする要望が業界内にはある。これは、Rec2020原色を用いたRGBにおいてソース画像を表し、マイナスの値を禁止することによって容易に達成できる。このようにカラーグレーディングされたコンテンツはRec2020の外の値を生成することがない。コンテンツは、配信のためにパッケージングされる際に、CIE1931XYZ三刺激値で表されるDCI準拠のパッケージに変換される。XYZはRec2020の外の色を表すことができるものであるが、ソースがRec2020に限定されている限り、XYZ内で動いても(excursion)Rec2020を超えることはない。
【0032】
本開示の方法はこれを実現する様々な手段をカバーしている。最初の2つの方法は、計算効率が良く、単なるフィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)回路で容易に実現可能である。3番目の方法は、より計算量が多く、典型的にはグラフィックプロセッサユニット(GPU)で実現されるだろう。
【0033】
方法1−色域スケーリング
この方法においては、2つの関数を定義する。
【数2】
【0034】
全ての入力三刺激画素値(R
2020と記載)について、「A」および「B」色域信号は以下のように求められる。
【数3】
【数4】
【0035】
そして、「A」色域(R
A、G
A、B
A)を表す信号および「B」色域(R
B、G
B、B
B)を表す信号が、上記の混色行列[B
AL]、[B
AS]、[B
BL]および[B
BS]に従って6P原色を駆動する。
【0036】
この方法においては、利用可能な色域体積内に収まるように、50%より上の輝度値について、全RGB値を白色に向けて動かしている。
【0037】
方法2−色域クリッピング
この方法においては、2つの関数を定義する。
【数5】
【0038】
全ての入力三刺激画素値(R
2020と記載)について、完全なクリッピングされていない「A」および「B」色域信号は以下のように求められる。
【数6】
【数7】
ただし、[C]
Aおよび[C]
Bは以下に記載するようにして求める。
【0039】
その後、これらは以下のようにクリッピングされる。
【数8】
この方法においては、達成可能な色域ボリューム内の値はそのままにしておき、その外の値(マイナスRGB値を有する)は、マイナス原色(negative primary)の方向における色域の端でクリッピングされる。
【0040】
別の方法によれば、代わりに白色側にクリッピングする。
【数9】
やはり、「A」色域(R
A、G
A、B
A)を表す信号および「B」色域(R
B、G
B、B
B)を表す信号は、その後、上記混色行列に従って6P原色を駆動する。
【0041】
三刺激値を完全なクリッピングされていないAおよびB色域値に変換するために用いられる上記[C]
Aおよび[C]
Bは、以下のようにして求められる。上記のように、仮想Aおよび仮想B色域{R
A、G
A、B
A}および{R
B、G
B、B
B}の2組の三原色は、以下の混色行列に従ってディスプレイのロングおよびショート原色{R
L、G
L、B
L}および{R
S、G
S、B
S}に関係している。
【数10】
【数11】
{R
L、G
L、B
L}および{R
S、G
S、B
S}の正規化されたプライマリ行列(primary matrix)が既知ならば、{R
L、G
L、B
L}および{R
S、G
S、B
S}における任意点のXYZ値は
【数12】
である。
[1]、[2]を代入すると、
【数13】
となる。
プライマリ行列として表現すると(ただし、[PM]
Aおよび[PM]
Bは正規化されたプライマリ行列ではない。[NPM]
LLLおよび[NPM]
SSSの中央の行はそれぞれ合計すると1になるが、[PM]
A,Bは各列の任意の混色を取るので、得られる中央の行は合計しても1にならない):
【数14】
となる。ただし、
[PM]
A = [NPM]
LLL [B
AL] + [NPM]
SSS[B
AS]
である。同様に、
[PM]
B = [NPM]
SSS [B
BS] + [NPM]
LLL[B
BL]
である。
Rec2020の正規化されたプライマリ行列
[NPM]
2020
を与えられれば、
【数15】
となる。
【0042】
方法3−色域ボリュームモデル化
この方法においては、低い輝度値について「A」色域および比較的高い輝度値について「B」色域を用いて達成可能な色域ボリュームをモデル化して、三刺激値が、達成可能な色域ボリューム内に収まるかどうかを決定するためにテストできるようにする。
【0043】
ある方法においては、達成可能な色域ボリューム内の三刺激値は変更されない。色域ボリューム外の値については、RGB値の比は保存されるが、その値は輝度を低減して利用可能な色域ボリューム内に収まるようにスケーリングされる。
【0044】
別の方法においては、やはり、達成可能な色域ボリューム内の値は変更されない。色域ボリューム外の値については、輝度は保存されるが、色域ボリューム内に収まるように、色度はマスタ白色点(例えば、D6500)側に動く。
【0045】
別の方法においては、色域ボリュームの表面のある閾値以内の三刺激値は、輝度を落とすか、または、色域ボリュームの表面への「ソフトクリップ」を実現するように白色点側に動くだろう。これにより、高輝度飽和色を多く使う場合にアーチファクトを低減し得る。
【0046】
例示的方法の概要を示すフローチャート
図5は、3Dディスプレイ上に2D画像を表示する例示的方法500の概要を示すフローチャートである。第1工程502において、ある数(例えば、3つ)の原色で定義される既存の色域を特定する。その後、第2工程504において、ある光源に関連付けられた異なる数(例えば、6つ)の表示原色を特定する。次に、第3工程506において、特定された既存の色域に厳密に近似するように、特定された表示原色の組み合わせに基づいて第1の仮想色域を定義する。第4工程508において、表示原色の残余光源パワーに基づいて第2の仮想色域を定義する。その後、第5工程510において、映像データを第1および第2の仮想色域の明度に変換する。次に、第6工程512において、第1および第2の仮想色域の明度を、表示原色に関連付けられた明度に変換する。その後、第7工程514において、表示原色に関連付けられた明度を1つ以上の空間光変調器に提供する。
【0047】
図6Aは、映像データを第1および第2の仮想色域に関連付けられた明度に変換する工程を行う例示的方法600の概要を示すフローチャートである。第1工程602において、それ以下であれば色を第1の仮想色域単独で表すことができる輝度レベル(L)を定義する。その後、第2工程604において、映像データの輝度レベルを決定する。次に、第3工程606において、映像データの輝度レベルが定義された輝度レベル(L)以下であるかどうかを決定する。映像データの輝度レベルが定義された輝度レベル(L)以下であると決定された場合、その後、第4工程608において、第1の仮想色域に関連付けられた明度を映像データから生成し、第2の仮想色域に関連付けられた明度をゼロに設定する。
【0048】
第3工程606において、映像データの輝度レベルが、定義された輝度レベル(L)よりも高いと決定された場合、その後、第5工程610において、第1の仮想色域に関連付けられた明度を、輝度レベル(L)に対応して生成する。次に、第6工程612において、光源の達成可能な色域ボリューム内になるように第2の色域をスケーリングする。その後、第7工程614において、第2の仮想色域に関連付けられた強度レベルを、映像データの輝度レベルが、定義された輝度レベル(L)をどれだけ上回るかに対応して生成する。
【0049】
図6Bは、映像データを第1および第2の仮想色域に関連付けられた明度に変換する工程を行う別の例示的方法620の概要を示すフローチャートである。第1工程622において、それ以下であれば色を第1の仮想色域単独で表すことができる輝度レベル(L)を定義する。その後、第2工程624において、映像データの輝度レベルを決定する。次に、第3工程626において、映像データの輝度レベルが、定義された輝度レベル(L)以下であるかどうかを決定する。映像データの輝度レベルが、定義された輝度レベル(L)以下であると決定された場合、その後、第4工程628において、映像データから第1の仮想色域に関連付けられた明度を生成し、第2の仮想色域に関連付けられた明度をゼロに設定する。
【0050】
第3工程626において、映像データの輝度レベルが、定義された輝度レベル(L)よりも高いと決定された場合、その後、第5工程630において、第1の仮想色域に関連付けられた明度を、輝度レベル(L)に対応して生成する。次に、第6工程632において、第2の仮想色域に関連付けられた強度レベルを、映像データの輝度レベルが、定義された輝度レベル(L)をどれだけ上回るかに対応して生成する。その後、第7工程634において、第1および第2の仮想色域に関連付けられた明度を達成可能な色域ボリューム内に収まるようにクリッピングする。
【0051】
図6Cは、映像データを第1および第2の仮想色域値に変換する工程を行うさらに別の例示的方法640の概要を示すフローチャートである。第1工程642において、光源の達成可能な色域ボリュームを、所定の輝度レベル(L)以下の輝度値について第1の仮想色域を用いてモデル化する。その後、第2工程644において、映像データを第1および第2の仮想色域に関連付けられた明度に変換する。次に、第3工程646において、第1および第2の仮想色域に関連付けられた明度がモデル化された色域ボリューム内に収まるかどうかを決定する。第1および第2の仮想色域に関連付けられた明度がモデル化された色域ボリューム内に収まる場合、方法640は終了する。そうでない場合、第1および第2の仮想色域に関連付けられた明度を以下のオプショナルな工程の1つに従って変更する。オプショナルな第4工程648においては、第1および第2の仮想色域に関連付けられた明度の輝度を、データの原色バランスを保ちながら、モデル化された色域ボリューム内に明度が収まるまで、低減する。オプショナルな第5工程650においては、第1および第2の仮想色域に関連付けられた明度の輝度は保つが、色度はモデル化された色域ボリューム内に明度が収まるまで白色点側に調節される。オプショナルな第6工程652においては、第1および第2の仮想色域に関連付けられた明度の輝度は低減し、第1および第2の仮想色域に関連付けられた明度がモデル化された色域ボリューム内に収まるまで、色度は白色点側に調節され、これにより、色域ボリュームの表面への「ソフトクリップ」を実現する。
【0052】
以上、本発明の具体的な実施形態を説明した。上記した特徴の多くは、本発明の範囲から逸脱することなく置換、変更または省略し得る。例えば、例示的な実施形態はプロジェクタとして示している。しかし、本発明の方法および構成要素はカラーグレーディングデスクに採用することができる。別の選択肢として、本開示の方法および構成要素は、カラーグレーディングデスクとプロジェクタまたは他のディスプレイとの間に介在する中間装置において具現化することができる。ここに示した具体的な実施形態の上記およびその他の変形例は、特に上記開示内容を鑑みれば、当業者には明白であろう。