(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6754454
(24)【登録日】2020年8月25日
(45)【発行日】2020年9月9日
(54)【発明の名称】立体印刷装置およびその造形水槽
(51)【国際特許分類】
B29C 64/255 20170101AFI20200831BHJP
B29C 64/135 20170101ALI20200831BHJP
B33Y 10/00 20150101ALI20200831BHJP
B33Y 30/00 20150101ALI20200831BHJP
【FI】
B29C64/255
B29C64/135
B33Y10/00
B33Y30/00
【請求項の数】14
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2019-4046(P2019-4046)
(22)【出願日】2019年1月15日
(65)【公開番号】特開2019-209681(P2019-209681A)
(43)【公開日】2019年12月12日
【審査請求日】2019年1月15日
(31)【優先権主張番号】201810582473.5
(32)【優先日】2018年6月7日
(33)【優先権主張国】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】514175955
【氏名又は名称】三緯國際立體列印科技股▲フン▼有限公司
(73)【特許権者】
【識別番号】514176398
【氏名又は名称】金寶電子工業股▲フン▼有限公司
(74)【代理人】
【識別番号】110000947
【氏名又は名称】特許業務法人あーく特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】呂 冠儀
(72)【発明者】
【氏名】陳 俊瑞
(72)【発明者】
【氏名】倪 志銘
(72)【発明者】
【氏名】黄 澄富
(72)【発明者】
【氏名】李 安修
(72)【発明者】
【氏名】林 財億
【審査官】
田代 吉成
(56)【参考文献】
【文献】
特表2009−543717(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B29C 64/255
B29C 64/135
B33Y 10/00
B33Y 30/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
造形水槽であって、
槽本体と型離れシートとを備え、
前記槽本体は、底板と槽壁とを有し、前記底板の一主面である内底面に少なくとも1つの嵌合構造が形成され、前記槽壁は、前記内底面から延伸して前記底板の周縁を囲むようになっており、
前記型離れシートは、前記内底面上に設置されて、前記嵌合構造に嵌合され、
前記嵌合構造は、フック部を備え、当該フック部に前記型離れシートが嵌合されていることを特徴とする造形水槽。
【請求項2】
請求項1に記載の造形水槽において、
前記嵌合構造は、前記内底面から突出するとともに前記型離れシートが嵌入される突出部を備え、前記フック部は、横方向へ突出するように前記突出部の側面に形成されていることを特徴とする造形水槽。
【請求項3】
請求項1に記載の造形水槽において、
前記嵌合構造は、前記底板の前記内底面から凹む凹孔を備え、当該凹孔に前記型離れシートが嵌入されていることを特徴とする造形水槽。
【請求項4】
請求項3に記載の造形水槽において、
前記凹孔は、逆円錐状に形成され、前記フック部は、前記凹孔の内側壁から突出するように形成されていることを特徴とする記載の造形水槽。
【請求項5】
請求項3に記載の造形水槽において、
前記底板の他主面は、前記内底面と対向する外底面であり、前記凹孔は、前記底板を貫通しており、当該凹孔の底部を塞ぐように、前記外底面に外蓋板が重なって設置されていることを特徴とする造形水槽。
【請求項6】
請求項1に記載の造形水槽において、
前記底板の内底面に、前記嵌合構造と連通する導流錐形孔が形成され、前記型離れシートは、前記導流錐形孔を通り抜けて前記嵌合構造に嵌入されていることを特徴する造形水槽。
【請求項7】
請求項1に記載の造形水槽において、
前記嵌合構造によって、前記底板と前記型離れシートとの間の非平面と平面との接合が実現されていることを特徴とする造形水槽。
【請求項8】
立体印刷装置であって、
槽本体と型離れシートと造形台とを備え、
前記槽本体は、底板と槽壁とを有し、前記底板の一主面である内底面に少なくとも1つの嵌合構造が形成され、前記槽壁は、前記内底面から延伸して前記底板の周縁を囲むようになっており、
前記型離れシートは、前記内底面上に設置されて前記嵌合構造に嵌合され、
前記造形台は、前記内底面に対して昇降移動できるように、前記底板上に吊設され、
前記嵌合構造は、フック部を備え、当該フック部に前記型離れシートが嵌合されていることを特徴とする立体印刷装置。
【請求項9】
請求項8に記載の立体印刷装置において、
前記嵌合構造は、前記内底面から突出するとともに前記型離れシートが嵌入される突出部を備え、前記フック部は、横方向へ突出するように前記突出部の側面に形成されていることを特徴とする立体印刷装置。
【請求項10】
請求項8に記載の立体印刷装置において、
前記嵌合構造は、前記底板の前記内底面から凹む凹孔を備え、当該凹孔に前記型離れシートが嵌入されていることを特徴とする立体印刷装置。
【請求項11】
請求項10に記載の立体印刷装置において、
前記凹孔は、逆円錐状に形成され、前記フック部は、前記凹孔の内側壁から突出するように形成されていることを特徴とする立体印刷装置。
【請求項12】
請求項10に記載の立体印刷装置において、
前記底板の他主面は、前記内底面と対向する外底面であり、前記凹孔は、前記底板を貫通しており、当該凹孔の底部を塞ぐように、前記外底面に外蓋板が重なって設置されていることを特徴とする立体印刷装置。
【請求項13】
請求項8に記載の立体印刷装置において、
前記底板の内底面に、前記嵌合構造と連通する導流錐形孔が形成され、前記型離れシートは、前記導流錐形孔を通り抜けて前記嵌合構造に嵌入されていることを特徴とする立体印刷装置。
【請求項14】
請求項8に記載の立体印刷装置において、
前記嵌合構造によって、前記底板と前記型離れシートとの間の非平面と平面との接合が実現されていることを特徴とする立体印刷装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、光硬化造形立体印刷装置に関し、特に、造形水槽に型離れシートが設けられた立体印刷装置およびその造形水槽に関する。
【背景技術】
【0002】
光硬化造形立体印刷装置、即ち、ステレオリソグラフィー(SLA)の造形原理は、特定エネルギーの光源(通常は、紫外線光を用いる)で造形水槽の中に収容されている液体感光性樹脂を照射することにより、当該感光性樹脂を造形台に硬化成形させることである。造形のプロセスにおいて、1回で1層を硬化させるようになっており、造形台を移動させることにより、造形台または半製品と造形水槽の底部との間に1層の感光性樹脂を収納し、当該層の感光性樹脂を紫外線光で照射して硬化させるといった作業を繰り返すことにより、層を重ねていく造形を行う。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
1層の感光性樹脂の硬化が完了した後に、造形台を移動させて、当該層の硬化感光性樹脂を造形水槽の底部から剥離させる必要がある。通常、半製品を造形台に固着させるとともに、造形台が移動する時に造形水槽の底部から剥離することができるように、造形水槽の底部にシリコンフィルム(即ち、型離れシート)を貼り付けて感光性樹脂と造形水槽の底部との間の接合力を小さくするようになっている。しかしながら、毎層の硬化感光性樹脂を造形水槽の底部から剥がす時に、シリコンフィルムが引っ張られるため、シリコンフィルムの脱落や損傷が発生し易くなっており、時々交換する必要がある。
【0004】
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであって、半製品の硬化感光性樹脂が剥離される時に型離れシートの脱落や損傷を防止することができる造形水槽、および当該造形水槽を有する立体印刷装置を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、造形水槽を提供する。当該造形水槽は、槽本体と型離れシートとを備え、前記槽本体は、底板と槽壁とを有し、前記底板の一主面である内底面に少なくとも1つの嵌合構造が形成され、前記槽壁は、前記内底面から延伸して前記底板の周縁を囲むようになっており、前記型離れシートは、前記内底面に貼り付けるように設置されて、前記嵌合構造に嵌合されている。
【0006】
上記本発明の造形水槽において、前記嵌合構造は、フック部を備え、当該フック部に前記型離れシートが嵌合されるように構成されている。また、前記底板の内底面に、前記嵌合構造と連通する導流錐形孔が形成され、前記型離れシートが前記導流錐形孔を通り抜けて前記嵌合構造に嵌入されるように構成されてもよい。前記嵌合構造は、前記内底面から突出するとともに前記型離れシートが嵌入される突出部を備えるように構成されてもよい。前記フック部は、横方向へ突出するように前記突出部の側面に形成されるように構成されてもよい。前記嵌合構造は、前記底板の前記内底面から凹む凹孔を備え、当該凹孔に前記型離れシートが嵌入されるように構成されてもよい。前記フック部は、前記凹孔の内側壁から突出するように形成されてもよい。前記凹孔は、逆円錐状に形成されてもよい。前記底板の他主面は、内底面と対向する外底面であり、前記凹孔は前記底板を貫通しており、前記凹孔の底部を塞ぐように、前記外底面に外蓋板が重なって設置されるように構成されてもよい。嵌合構造によって、底板と型離れシートとの間の非平面と平面との接合が実現されている。
【0007】
本発明は、さらに立体印刷装置を提供する。当該立体印刷装置は、槽本体と離れシートと造形台とを備えており、前記槽本体は、底板と槽壁とを有し、前記底板の一主面である内底面に少なくとも1つの嵌合構造が形成され、前記槽壁は、前記内底面から延伸して前記底板の周縁を囲むようになっており、前記型離れシートは、前記内底面に貼り付けるように設置されて前記嵌合構造に嵌合され、前記造形台は、前記内底面に対して昇降移動できるように、前記底板上に吊設されている。
【0008】
上記本発明の立体印刷装置において、前記嵌合構造は、フック部を備え、当該フック部に前記型離れシートが嵌合されるように構成されている。また、底板の内底面に嵌合構造と連通する導流錐形孔が形成され、型離れシートは、前記導流錐形孔を通り抜けて前記嵌合構造に嵌入されるように構成されてもよい。前記嵌合構造は、内底面から突出するとともに型離れシートが嵌入される突出部を備えるように構成されてもよい。前記フック部は、横方向に突出するように突出部の側面に形成されてもよい。前記嵌合構造は、底板の内底面から凹む凹孔を備え、当該凹孔に前記型離れシートが嵌入されるように構成されてもよい。前記フック部は、凹孔の内側壁から突出するように形成されてもよい。前記凹孔は、逆円錐状に形成されてもよい。前記底板の他主面は、内底面と対向する外底面であり、前記凹孔は、前記底板を貫通し、前記凹孔の底部を塞ぐように、前記外底面に外蓋板が設置されるように構成されてもよい。前記嵌合構造によって、前記底板と前記型離れシートとの間の非平面と平面との接合が実現されている。
【発明の効果】
【0009】
本発明の立体印刷装置およびその造形水槽において、造形水槽の底板上に嵌合構造が設置されているため、底板と型離れシートとの間の接合力が高められて、半製品の硬化切層が型離れシートから剥離される際に、型離れシートの脱落や損傷を防止することができ、型離れシートの使用寿命が延長される。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】
図1は、本発明の好ましい実施の形態に係る立体印刷装置を示す図である。
【
図2】
図2は、本発明の好ましい実施の形態に係る立体印刷装置における造形水槽中の底板を示す概要斜視図である。
【
図3】
図3は、本発明の好ましい実施の形態に係る立体印刷装置における嵌合構造を示す断面図である。
【
図4】
図4は、本発明の好ましい実施の形態に係る立体印刷装置における嵌合構造の断面図である。
【
図5】
図5は、本発明の好ましい実施の形態に係る立体印刷装置における嵌合構造の変形例を示す図である。
【
図6】
図6は、本発明の好ましい実施の形態に係る立体印刷装置における嵌合構造の他の変形例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
次、図面を参照しながら、本発明の好ましい実施の形態の立体印刷装置およびその造形水槽を説明する。
【0012】
図1に示すように、立体印刷装置は、造形水槽10と、造形台20とを備えている。造形水槽10は、液体状態の樹脂31を収容するためのものである。造形台20は、造形水槽10の底板100の上に吊設されて、内底面101に対して昇降移動できるようになっている。造形のプロセスにおいて、1回で1層を硬化させるようになっており、造形台20を移動させることによって、造形台20と造形水槽10の底部との間または半製品の硬化切層32と造形水槽10の底部との間に層液体状態の樹脂31が収容されるようになって、そして、紫外線光で当該層液体状態の樹脂31を照射することによって、当該層液体状態の樹脂31を一枚の硬化切層32として硬化させる。1層の硬化切層32の硬化が完了した後に、造形台20を移動することによって、硬化切層32を造形水槽10の底部から剥離させて、硬化切層32と造形水槽10の底部との間に新たな層液体状態の樹脂31を導入する。製品が完成されるまで、このプロセスを繰り返して、硬化切層32を1層1層、硬化させて重ねていく。
【0013】
図2〜
図4に示すように、本実施の形態において、造形水槽10は、槽本体11と、槽本体11内に貼り付けるように設置された型離れシート200とを備えている。槽本体11は、底板100と槽壁12とを備えている。底板100の一主面は内底面101であり、底板100の他主面は内底面101と対向する外底面102である。
【0014】
底板100の内底面101には、少なくとも1つの嵌合構造110が形成されている。本実施の形態では、同じ構造の嵌合構造110が底板100に複数形成されている。嵌合構造110によって、底板100と型離れシート200との間の非平面と平面との接合が実現されている。これらの嵌合構造110は、各方向に均等な接合力を提供するように、同間隔で環状に配列されている。後述の中に、1つの嵌合構造110を例として各嵌合構造110の具体的な構造を説明する。
【0015】
槽壁12は、内底面101から延伸して底板100周縁を囲むようになっている。底板100と槽壁12とによって囲まれている空間は、槽本体11の内部空間を形成して、液体状態の樹脂(以下、液体樹脂と称する)31を収容するようになっている。
【0016】
型離れシート200は、底板100の内底面101上に貼り付けるように設置されている。当該型離れシート200は、硬化切層32と造形水槽10の底部との間の接合力を小さくするためのものであり、嵌合構造110に嵌合されている。具体的には、型離れシート200は、シリコーンで作製されたものである。作製方法としては、液体状態のシリコーンが底板100の内底面101を覆うとともに層液体シリコーンとして積み上げられるように、液体状態のシリコーンを槽本体11に注入し、前記層液体シリコーンが硬化状態になって成形されたものは、型離れシート200である。
【0017】
一方、本実施の形態において、嵌合構造110は、少なくとも、底板100の内底面101から凹む凹孔103を備えている。型離れシート200は、当該凹孔103に嵌入されて底板100に係止されるようになっている。
【0018】
また、嵌合構造110は、フック部111を備えている。型離れシート200は、フック部111に嵌入されるようになっている。本実施の形態において、フック部111は、凹孔103の内側壁から突出するように形成されていることで、凹孔103の中間部分の内径が収縮するようになっている。
【0019】
具体的には、液体状態のシリコーンが底板100の内底面101を覆うとともに、嵌合構造110の中に入り込んでフック部111を覆うように、液体状態のシリコーンを槽本体11に注入し、そして、液体状態のシリコーンが硬化状態になって成形された型離れシート200は、フック部111に嵌入される。
【0020】
本実施の形態において、底板100の内底面101から凹む導流錐形孔120が形成されている。詳細には、導流錐形孔120は、下側に向かって内径が小さくなる先端が下向きの錐形孔であり、当該導流錐形孔120の先端は、嵌合構造110の凹孔103と連通している。液体状態のシリコーンが槽本体11に注入された後、導流錐形孔120に誘導されて、嵌合構造110の凹孔103を充満しフック部111を覆うようになることで、硬化後の型離れシート200は、導流錐形孔120を通り抜けて嵌合構造110に嵌入されることができる。
【0021】
図1に示すように、本発明の立体印刷装置およびその造形水槽10によれば、造形水槽10の底板100に嵌合構造110が設置されているため、底板100と型離れシート200との間の接合力が強化され、半製品の硬化切層32を型離れシート200から剥離させる際に、型離れシート200が引っ張られることによって造形水槽10から脱落することを避けることができ、型離れシート200の使用寿命を延長させることができる。
【0022】
嵌合構造110によって、造形水槽10の底板100(より詳細には、内底面101)と型離れシート200との間の非平面と平面との間の接合が実現され、即ち、底板100と型離れシート200との間は、嵌合構造110を介した立体的な接合構造が形成され、単純な平坦面と平坦面との接合だけではなくなるため、底板100と型離れシート200との間の接合力が強化されている。
【0023】
嵌合構造110として、内底面101から凹むまたは突出する構造とすることができる。嵌合構造110自体によって、内底面101が平坦でなくなるため、底板100(より詳細には、内底面101)と型離れシート200との間の非平面と平面との接合が実現される。なお、嵌合構造110は、各断面図に示した断面において、その断面の幅が、内底面101から凹む深さまたは突出する高さに対応するが、その値が限定されるものではない。底板100と型離れシート200との間の接合力を大きくするためには、内底面101から凹む深さまたは突出する高さの値が大きければ大きいほど断面幅が大きくなるが、それに限定されない。
【0024】
図5には、嵌合構造110の1つの変形例を示している。
図5に示すように、下側に向かって内径が大きくなる逆円錐形の凹孔103を設けることによって、凹孔103の開口端縁が内側へ突出してフック部111を構成している。実情に合わせて、当該構成を作製する方法を選ぶことができる。凹孔103として、様々な変形形態が考えられる。例えば、上述した実施の形態において、凹孔103を有底穴とすることが好ましいが、凹孔103は、底板100を貫通する貫通孔とされてもよく、この場合、凹孔103の底部を塞ぐように、外底面102に外蓋板300を重ねて設置する必要がある。
【0025】
図6には、嵌合構造110のもう1つの変形例を示している。
図6に示すように、嵌合構造110は、底板100から突出する構造であってもよく、嵌合構造110は、内底面101から突出する突出部130を備えるようにしてもよい。突出部130に型離れシート200が嵌入されることで、底板100と型離れシート200との間の接合力が強化される。ここでは、突出部130の側面から横側へ突出するフック部111が形成されて、型離れシート200をさらに嵌入するようになっている。型離れシート200は、シリコーンで作製されたものである。その作製方法としては、液体状態のシリコーンが底板100の内底面101を覆うとともに突出部130を覆うように、液体状態のシリコーンを槽本体11に注入し、そして、液体状態のシリコーンが硬化して成形されたものは、突出部130に嵌入された型離れシート200である。
【0026】
以上説明したのは本発明の好ましい実施の形態であり、本発明の特許請求の範囲を限定するものではない。本発明の精神から逸脱せずに行われた他の様々な同等な変更は、すべて本発明の範囲に属している。
【符号の説明】
【0027】
10 造形水槽
11 槽本体
12 槽壁
20 造形台
31 液体状態の樹脂
32 硬化切層
100 底板
101 内底面
102 外底面
103 凹孔
110 嵌合構造
111 フック部
120 導流錐形孔
130 突出部
200 型離れシート
300 外蓋板