(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記処理実行部は、前記処理に際して、前記設定部が設定した前記対象広告の広告枠の購入に対する前記広告枠利用者の許否を示す購入許否情報を取得し、前記広告枠利用者による購入許可を示す前記購入許否情報を取得した場合に前記処理を実行する、請求項2に記載の情報処理装置。
前記算出部は、前記コンテンツ情報と前記広告情報とを暗号化して、暗号化された前記コンテンツ情報及び前記広告情報に基づいて前記マッチ度を算出するか、若しくは、前記コンテンツ情報と前記広告情報を秘匿化したまま用いる計算手法によって前記マッチ度を算出する請求項1乃至8のいずれか一項に記載の情報処理装置。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところで、広告とマッチするコンテンツを特定するには、広告に関する情報、及び、将来放送又は配信予定のコンテンツのそれぞれに関する情報が必要となる。ただし、コンテンツに関する情報は、一般的に秘密情報として取り扱われる傾向にあり、その情報の提供者以外の者は、通常、その情報へのアクセスが制限されている。こうした状況に対応し得る手段としては、例えば、閉鎖的なシステムにてコンテンツに関する情報を秘密にしたままでコンピュータ処理し、広告とマッチするコンテンツを自動的に特定することが考えられる。
【0007】
一方、広告を効果的に行うための広告枠を見つける上では、その広告とマッチするコンテンツを精度よく特定することが重要となる。また、コンテンツに関する情報が一度提供されてから暫くの期間が経過した後に、より詳細な情報が改めて提供される場合がある。このような事情を考慮して、広告の放送日時である広告枠をより適切に決めることが求められる。
【0008】
本発明は、上記の事情に鑑みてなされたものであり、以下に示す目的を解決することを課題とする。
具体的に説明すると、本発明は、上記従来技術の問題点を解決し、将来放送又は配信予定のコンテンツに関する情報に基づき、広告枠を適切に決めることが可能な情報処理装置及び情報処理方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記の目的を達成するために、本発明の情報処理装置は、将来放送又は配信予定の複数のコンテンツの各々について、コンテンツに関するコンテンツ情報を収集する収集部と、対象広告に関する広告情報を取得する取得部と、複数のコンテンツの各々について、コンテンツ情報と広告情報とに基づき、対象広告とのマッチ度を算出する算出部と、複数のコンテンツの各々について、マッチ度が設定条件を満たす特定コンテンツの該否を判定する判定部と、を有し、収集部は、複数のコンテンツのうち、コンテンツ情報が既に収集された情報収集済みコンテンツについて、収集済みのコンテンツ情報には含まれていない内容を含む新たなコンテンツ情報を収集し、算出部によるマッチ度の算出後に収集部が情報収集済みコンテンツについて新たなコンテンツ情報を収集した場合、算出部が複数のコンテンツの各々についてマッチ度を再度算出し、判定部による特定コンテンツの該否の判定後に算出部が複数のコンテンツの各々についてマッチ度を再度算出した場合、判定部が複数のコンテンツの各々について特定コンテンツの該否を再度判定することを特徴とする。
【0010】
以上のように構成された本発明の情報処理装置によれば、各コンテンツのコンテンツ情報が得られると、そのコンテンツ情報に基づいて、各コンテンツと対象広告とのマッチ度を算出し、特定コンテンツの該否を判定する。さらに、時間経過等に伴い、より詳細なコンテンツ情報が得られた場合には、各コンテンツと対象広告とのマッチ度を再度算出し、特定コンテンツの該否を再度判定する。これにより、コンテンツ情報の更新等を踏まえて、対象広告とマッチするコンテンツ(特定コンテンツ)を適切に導き出すことができる。そして、特定コンテンツが導き出されることで、対象広告の広告枠が適切に決められる。
【0011】
また、本発明の情報処理装置は、特定コンテンツと対応付けられた広告枠を、対象広告の広告枠として設定する設定部を有してもよい。かかる構成において、対象広告の広告枠の設定後に判定部が複数のコンテンツの各々について特定コンテンツの該否を再度判定した場合、設定部は、特定コンテンツと対応付けられた広告枠を対象広告の広告枠として再度設定するとよい。
上記の構成では、対象広告の広告枠の設定後に新たなコンテンツ情報が得られると、各コンテンツと対象広告とのマッチ度を再度算出し、特定コンテンツの該否を再度判定し、対象広告の広告枠が再度設定される。これにより、コンテンツ情報の更新等を踏まえて対象広告の広告枠を適切に、精度よく決めることが可能となる。
【0012】
また、本発明の情報処理装置は、対象広告の広告枠を利用する広告枠利用者に、設定部が設定した対象広告の広告枠を購入させるための処理を実行する処理実行部をさらに有してもよい。かかる構成において、対象広告の広告枠についての処理の実行後に設定部が対象広告の広告枠を再度設定した場合、処理実行部は、設定部が再度設定した対象広告の広告枠について処理を実行するとよい。
上記の構成では、対象広告の広告枠が設定される(または再設定される)と、その広告枠を広告枠利用者に購入させるための処理が実行される。これにより、設定された対象広告の広告枠の購入に誘導し、円滑な広告枠の取引を図ることができる。
【0013】
また、上記の構成において、処理実行部は、処理に際して、設定部が設定した対象広告の広告枠の購入に対する広告枠利用者の許否を示す購入許否情報を取得し、広告枠利用者による購入許可を示す購入許否情報を取得した場合に処理を実行してもよい。
以上のように処理実行部が購入許否情報を取得し、広告枠利用者の購入許可が得られた場合に広告枠購入用の処理を実行することで、広告枠利用者の意思を反映した形で広告枠の取引がなされるようになる。
【0014】
また、本発明の情報処理装置は、対象広告の広告枠として広告枠利用者に購入された購入済み広告枠をキャンセルするキャンセル部をさらに有してもよい。かかる構成において、算出部がマッチ度を再度算出したときに、購入済み広告枠と対応するコンテンツと対象広告とのマッチ度がキャンセル条件を満たす場合に、キャンセル部は、購入済み広告枠をキャンセルするとよい。
上記の構成では、購入済み広告枠と対応するコンテンツと対象広告とのマッチ度を再度算出し、その算出結果がキャンセル条件を満たさなくなると、購入済み広告枠がキャンセルされる。これにより、購入済み広告枠について、対象広告の広告枠としての有効性が低いことが事後的に判明した場合にキャンセルすることができる。
【0015】
また、上記の構成において、設定条件は、コンテンツと対象広告とのマッチ度に対する数値条件であり、キャンセル条件は、購入済み広告枠と対応するコンテンツと対象広告とのマッチ度が数値条件を満たさなくなるという条件であるとよい。つまり、対象広告とのマッチ度が設定条件を満たす特定コンテンツと対応する広告枠を、対象広告の広告枠として購入した後、マッチ度の再算出によって、その購入済み広告枠と対応するコンテンツと対象広告とのマッチ度が事後的に設定条件を満たさなくなれば、広告枠の購入を見直す(取り消す)ことができる。
【0016】
また、本発明の情報処理装置は、設定部が対象広告の広告枠を設定した際に、広告枠利用者に対して通知情報を通知する通知部をさらに有してもよい。かかる構成において、通知情報は、特定コンテンツと対象広告とのマッチ度を含むとよい。
上記の構成では、対象広告の広告枠が設定されると、その旨を示す情報が広告枠利用者に通知される。また、当該通知情報には、設定された広告枠と対応するコンテンツ(特定コンテンツ)と対象広告とのマッチ度が含まれる。これにより、広告枠利用者は、設定された広告枠が対象広告の広告枠として適切なものであるかどうかを、上記の通知情報から把握することができる。
【0017】
また、本発明の情報処理装置において、コンテンツ情報は、コンテンツを説明するメタ情報を含むとよい。また、広告情報は、対象広告にて宣伝される商材、対象広告の内容及び対象広告の出演者のうちの少なくとも一つに関する情報を含むとよい。以上のようなコンテンツ情報及び広告情報を用いることで、各コンテンツと対象広告とのマッチ度を適切に算出することができる。
さらに、コンテンツ情報は、ソーシャルネットワーキングサービス(SNS)を通じて表された世間のコンテンツに対する関心を示す情報を含むと、より好適である。かかる場合には、SNSの情報をも加味して、各コンテンツと対象広告とのマッチ度を算出することが可能となる。
【0018】
また、本発明の情報処理装置において、算出部は、コンテンツ情報と広告情報とを暗号化し、暗号化されたコンテンツ情報及び広告情報に基づいてマッチ度を算出するか、若しくは、前記コンテンツ情報と前記広告情報を秘匿化したまま用いる計算手法によって前記マッチ度を算出することができる。かかる場合には、コンテンツ情報及び広告情報の漏洩を回避しつつ、マッチ度の算出結果を確認することができる。
【0019】
また、本発明の情報処理装置は、収集部が収集したコンテンツ情報を記憶する記憶部を有してもよい。かかる構成において、外部の装置から記憶部へのアクセスが制限されているとよい。
さらに、設定部により設定された対象広告の広告枠、及び、特定コンテンツのコンテンツ情報のそれぞれについて、表示及び外部への通知が制限されると、より好適である。
上記の構成では、収集されたコンテンツ情報、及び、設定された対象広告の広告枠に関する情報等が漏洩するのを、より効果的に回避することが可能となる。
【0020】
また、前述した課題を解決するために、本発明の情報処理方法は、コンピュータにより、将来放送又は配信予定の複数のコンテンツの各々について、コンテンツに関するコンテンツ情報を収集し、対象広告に関する広告情報を取得し、複数のコンテンツの各々について、コンテンツ情報と広告情報とに基づき、対象広告とのマッチ度を算出し、複数のコンテンツの各々について、マッチ度が設定条件を満たす特定コンテンツの該否を判定し、複数のコンテンツのうち、コンテンツ情報が既に収集された情報収集済みコンテンツについて、収集済みのコンテンツ情報には含まれていない内容を含む新たなコンテンツ情報を収集し、マッチ度の算出後に情報収集済みコンテンツについて新たなコンテンツ情報を収集した場合、複数のコンテンツの各々についてマッチ度を再度算出し、特定コンテンツの該否の判定後に複数のコンテンツの各々についてマッチ度を再度算出した場合、複数のコンテンツの各々について特定コンテンツの該否を再度判定することを特徴とする。
上記の方法によれば、将来放送又は配信予定のコンテンツに関する情報(コンテンツ情報)の更新等を踏まえ、対象広告の広告枠を適切に決めることができる。
【発明の効果】
【0021】
本発明によれば、将来放送又は配信予定のコンテンツに関する情報(コンテンツ情報)が時間経過等に応じて更新、変更された場合に、その事情を考慮して対象広告の広告枠を適切に決めることができる。
【発明を実施するための形態】
【0023】
本発明の一実施形態(本実施形態)に係る情報処理装置及び情報処理方法について、添付の図面を参照しながら、以下に詳細に説明する。
なお、以下に説明する実施形態は、本発明の理解を容易にするために挙げた一例にすぎず、本発明を限定するものではない。すなわち、本発明は、その趣旨を逸脱しない限りにおいて、以下に説明する実施形態から変更又は改良され得る。また、当然ながら、本発明には、その等価物が含まれる。
【0024】
また、本明細書において、「装置」とは、単独で特定の機能を発揮する一つの装置の他、分散して存在しているものの特定の機能を発揮するために協働する複数の装置をも含むものである。
【0025】
また、本明細書において、「コンテンツ」とは、公衆への提供を目的として情報伝達媒体を通じて放送又は配信される内容であり、テレビ番組、ラジオ番組、Webサイト(動画サイトを含む)、又は、Web配信される動画コンテンツ若しくは音声コンテンツ(インターネットTV及びインターネットラジオを含む)等が挙げられる。Web配信されるコンテンツは、表示される場所(例えば、屋内又は屋外など)及び表示デバイス(例えば、ユーザ個人の端末又は公共用のサイネージなど)を問わず、様々な態様で表示されるコンテンツを含むこととする。
なお、以下では、「コンテンツ」がテレビ番組(以下、単に「番組」と言う)であるケースを挙げて説明することとする。ただし、本発明の構成及び効果は、当然ながら番組以外のコンテンツにも適用され得る。
【0026】
<<本実施形態の情報処理装置を利用したサービスについて>>
本実施形態の情報処理装置及び情報処理方法の説明に先立ち、本実施形態の情報処理装置を利用したサービス(つまり、本実施形態の情報処理装置の用途)について、
図1〜3を参照しながら説明する。
【0027】
図1は、本実施形態に係る情報処理装置を用いたサービス(以下、本サービス)の関係者を示している。
図1中の記号Aは、サービス提供会社を示し、記号Bは、テレビ放送局を示し、記号Cは、広告枠利用者を示し、記号Dは、ソーシャルネットワークサービス(SNS)運営会社を示している。
図2は、本サービスの流れを示す図である。
図3は、本サービスの概要についての説明図である。
【0028】
サービス提供会社Aは、本実施形態に係る情報処理装置を利用し、広告枠取引サービスを広告枠利用者Cに対して提供する。すなわち、サービス提供会社Aは、本実施形態に係る情報処理装置のユーザであり、広告枠利用者Cは、本実施形態に係る情報処理装置によって提供されるサービスの享受者である。なお、広告枠利用者Cは、広告にて宣伝される商材を扱う企業(広告主)、あるいは、広告主から広告を依頼される広告代理店等が該当する。
【0029】
広告枠取引サービスは、広告枠利用者Cが出稿先を検討している広告(以下、「対象広告」と言う)について、その時点で取り引きされている広告枠の中から好適な広告枠を特定し、特定した広告枠を広告枠利用者Cに対して提案(レコメンド)するサービスである。
【0030】
ここで、「広告枠」は、広告が放送又は配信される日時及び時間帯であり、各テレビ放送局Bから提供され、取引(詳しくは売買取引)の対象となる。広告枠取引サービスにて提案(レコメンド)される広告枠は、対象広告を放送するのに適しており、対象広告について高い訴求力が期待される広告枠である。
【0031】
より具体的に説明すると、広告枠取引サービスにおいて対象広告の広告枠として提案される広告枠は、対象広告とマッチする番組と対応付けられた広告枠である。対象広告とマッチする番組は、例えば、対象広告の内容(具体的には、対象広告にて宣伝される商材)との間でイメージが合致する番組、あるいは、視聴者層が一致又は類似する番組等が挙げられる。
また、番組と対応付けられた広告枠は、その番組の放送時間中に設定された広告枠、及び、放送終了後の時間帯で設定されており番組と紐付けられた広告枠が該当する。ちなみに、
図3では、図示の都合上、各番組に対応付けられている広告枠の数を一つとしているが、一つの番組に対して複数の広告枠が対応付けられてもよい。
なお、広告枠は、一般的に、予め決められた時期に提供されて購入可能となり、例えば、ある番組と対応付けられた広告枠は、その番組の放送日の数カ月前から提供されて購入可能となる。
【0032】
広告枠利用者Cは、広告枠取引サービスを通じて提案された広告枠を購入することができ、その後、購入した広告枠を利用して対象広告を行う。また、本実施形態では、所定の条件を満たす広告枠が見つかると、その広告枠を対象広告の広告枠として設定し、広告枠利用者Cに自動的に購入させることができる(厳密には、広告枠購入用の電子決済手続等を自動的に実施する)。
【0033】
さらに、本実施形態では、広告枠利用者Cが購入した広告枠(購入済み広告枠)について、対象広告の広告枠としての有効性が低いこと、つまり、対象広告とマッチする番組の広告枠ではないことが事後的に分かる場合がある。その場合には、広告枠利用者Cによる購入済み広告枠の購入が自動的にキャンセルされる。
【0034】
次に、広告枠取引サービスの流れについて説明すると、サービス提供会社Aは、
図2に示すスケジュールにて広告枠取引サービスを行う。
サービス提供会社Aは、サービス提供にあたり、将来放送される予定の複数のテレビ番組の各々について番組情報を収集する。将来放送される予定の番組は、例えば、数か月以内に放送される予定の番組である。ただし、番組情報が収集される番組について、放送時期は、特に限定されるものではない。
番組情報は、本発明の「コンテンツ情報」に相当し、番組を説明するメタ情報を含んでいる。メタ情報は、将来放送される予定の番組を特定するための説明情報であり、具体的には、その番組のジャンル、放送日時(放送開始時間、終了時間を含む)、テレビ放送局、番組制作会社、著作者、プロデューサ、出演者、タイトル、テーマ、及び内容(例えば、あらすじ又はテーマ)等が挙げられる。また、メタ情報には、文字情報、音声情報、画像情報、及び動画情報等が含まれる。
【0035】
なお、本実施形態では、各番組のメタ情報が、その番組を放送するテレビ放送局Bから提供される。ただし、メタ情報の提供元(入手経路)は、特に限定されず、例えば、番組制作会社等からメタ情報が提供されてもよい。
【0036】
また、本実施形態において、番組情報は、例えば、ソーシャルネットワーキングサービスを通じて得られる情報(以下、SNS情報)を含む。SNS情報は、出演者及び内容等が放送前に公表された番組について、SNSを通じて表された世間のコンテンツに対する関心を示す情報であり、コンテンツの注目度を把握するために用いられる。具体的には、SNSにおける番組関連の投稿数、投稿の拡散度合い(例えば、Twitter(登録商標)におけるリツイート件数又はトレンド入りの事実)等がSNS情報に該当する。また、Facebook(登録商標)及びInstagram(登録商標)における『いいね』ボタンのようなソーシャルボタンを押すなどして、特定のコンテンツに対する好印象の意志を示した回数もSNS情報に該当する。また、その他のSNS(例えば、Tiktok(登録商標)等)についても、番組に対する世間の関心を示す情報であれば、SNS情報として含み得る。
なお、SNS情報には、文字情報、音声情報、画像情報、及び動画情報等が含まれる。
【0037】
なお、本実施形態では、各番組のSNS情報が、SNS運営会社Dから提供される。ただし、SNS情報の提供元(入手経路)は、特に限定されず、テレビ放送局Bが、自社で放送する番組についてSNS情報をSNS運営会社Dから取得し、サービス提供会社Aは、テレビ放送局B経由でSNS情報を取得してもよい。
【0038】
また、各番組について、メタ情報及びSNS情報のそれぞれの収集時期は、特に限定されないが、各番組の放送日時の1カ月〜数ヶ月前、1週間〜数週間前、1日〜数日前、1時間〜数時間前、又は1分〜数分前の時点で収集が開始されてもよい。本実施形態では、各番組について、その放送日時の数カ月前(例えば、2カ月前)から番組情報の収集が開始されることとする。
【0039】
また、広告枠利用者Cは、対象広告の広告枠を購入することが可能な期間(
図2中のエントリー期間)中に対象広告について指定情報を発信することにより、広告枠取引サービスへの申し込み(エントリー)を行う。サービス提供会社Aは、発信された指定情報を受信することにより、広告枠利用者Cからのエントリーを受け付ける。
なお、エントリー期間は、特に限定されず、対象広告の放送日時の1カ月〜数カ月前、1週間〜数週間前、1日〜数日前、1時間〜数時間前、1分〜数分前、1秒〜数秒前の時点からエントリー期間が開始されてもよい。また、対象広告の放送日時の1週間〜数週間前、1日〜数日前、1時間〜数時間前、1分〜数分前、1秒〜数秒前の段階でエントリー期間が終了してもよい。
【0040】
エントリー期間中に発信される指定情報は、対象広告に関する広告情報、及び、対象広告の広告枠に関する要望情報を含む。
広告情報は、対象広告にて宣伝される商材、対象広告の放送期間(または放送日時)、対象広告の内容(例えば、対象広告のイメージ等を表す情報)、及び対象広告の出演者のうちの少なくとも一つに関する情報である。ここで、広告情報には、文字情報、音声情報、画像情報、及び動画情報等が含まれる。
要望情報は、広告枠を利用して対象広告を行ったときの成果(具体的には、リーチ人数等)に関する目標、広告枠の購入予算、及び、広告枠の購入条件(具体的には、後述するマッチ度の要求値)等を示す情報である。
【0041】
また、サービス提供会社Aは、将来放送される予定の複数の番組の各々について、収集した各番組の番組情報、及び、対象広告の広告情報を含む指定情報に基づき、対象広告とのマッチ度を算出する。「マッチ度」とは、番組と対象広告との間のイメージの合致性、又は視聴者層の一致性及び類似性を示す指標値のことである。対象広告とのマッチ度が高い番組は、その番組を視聴した際に、対象広告に接したときの感情に近い感情を喚起させることができると期待される。
【0042】
そして、サービス提供会社Aは、将来放送される予定の複数の番組の各々について、特定番組が該当するか否かを判定する。特定番組は、本発明の「特定コンテンツ」に該当し、算出した対象広告とのマッチ度が設定条件を満たす番組である。ここで、設定条件は、コンテンツと対象広告とのマッチ度に対する数値条件であり、本実施形態では、対象広告とのマッチ度が閾値を超えるという条件である。閾値は、広告枠利用者Cから配信される指定情報中の要望情報が示すマッチ度の要求値であり、広告枠利用者Cによって指定される。ただし、これに限定されず、閾値がサービス提供会社A側で予め設定されてもよく、あるいは、業界基準値として規定されている値を採用してもよい。
なお、設定条件は、上記の内容に限定されず、対象広告とのマッチ度が閾値以上であるという条件であってもよく、またはマッチ度以外の項目(例えば、広告枠の料金、又はパーコストのような広告枠の有用性に関する指標等)に関する条件と組み合わせてもよい。
【0043】
特定番組が存在する場合、サービス提供会社Aは、その特定番組と対応付けられた広告枠を対象広告の広告枠として設定する。具体例を挙げて説明すると、
図3に示すケースでは、閾値が0.9に設定されており、対象広告とのマッチ度が閾値を超える番組は、番組#3であり、番組#3が特定番組に該当する。この場合、サービス提供会社Aは、番組#3と対応付けられた広告枠#3を対象広告の広告枠として設定する。
【0044】
ここまでの段階で、広告枠利用者Cの対象広告について広告枠が設定(仮設定)される。サービス提供会社Aは、設定された広告枠を広告枠利用者Cに提案し、あるいは、その広告枠を自動的に広告枠利用者Cに購入させる。
【0045】
ところで、番組情報が既に収集された番組(以下、「情報収集済み番組」と言う。)の中には、放送日時が近づいた時点で新たな番組情報が提供される番組が存在し得る。この新たな番組情報は、既に収集済みの番組情報には含まれていない内容を含んでいることがある。例えば、ある番組について当初配信されたメタ情報に、その番組の出演者に関する情報が含まれていないとき、その後(例えば、放送日の数日前)に配信されるメタ情報には、出演者に関する情報が含まれることがある。また、ある番組の放送日時が諸事情により当初の予定から変更される場合があり、その場合には、変更後の放送日時を示す新たなメタ情報が提供される。
なお、情報収集済み番組は、本発明の「情報収集済みコンテンツ」に該当する。
【0046】
対象広告の広告枠が設定された後に情報収集済み番組について新たな番組情報が提供された場合、サービス提供会社Aは、その新たな番組情報を収集した上で、収集した新たな番組情報を用いて各番組と対象広告とのマッチ度を再度算出する。つまり、サービス提供会社Aは、特定番組の該否の判定後に情報収集済み番組について新たな番組情報を収集する場合があり、その場合には各番組についてマッチ度を再度算出する。
【0047】
そして、サービス提供会社Aは、再度算出したマッチ度に基づいて特定番組の該否を再度判定する。再度の判定にて特定番組が存在すると判定された場合、サービス提供会社Aは、その特定番組と対応付けられた広告枠を対象広告の広告枠として再度設定する。再度設定された対象広告の広告枠は、広告枠利用者Cに提案され、あるいは自動的に購入処理される。
【0048】
以上のように、情報収集済み番組について新たな番組情報(情報量がより多い番組情報)が提供された場合、サービス提供会社Aは、マッチ度の算出、特定番組の該否の判定、及び、対象広告枠の設定を再度実施する。これにより、新たな番組情報が提供されたことを踏まえて、既に取引(例えば、提案又は購入)された対象広告の広告枠を見直すことができる。この結果、対象広告の広告枠として、妥当な広告枠(すなわち、対象広告の訴求力を高めることができる広告枠)を精度よく選定することが可能になる。
【0049】
さらにまた、サービス提供会社Aは、各番組のマッチ度を再度算出した場合、対象広告の広告枠として広告枠利用者Cが既に購入した広告枠(以下、購入済み広告枠)と対応する番組について、再度算出したマッチ度を確認する。この確認により、購入済み広告枠と対応する番組と対象広告とのマッチ度がキャンセル条件を満たしていることが判明すると、サービス提供会社Aは、購入済み広告枠をキャンセルする。ここで、キャンセル条件は、購入済み広告枠と対応する番組と対象広告とのマッチ度が設定条件としての数値条件を事後的に満たさなくなるという条件であり、本実施形態では、マッチ度が前述の閾値を下回るという条件である。
なお、キャンセル条件は、上記の内容に限定されず、購入済み広告枠と対応する番組と対象広告とのマッチ度が閾値以下であるという条件であってもよく、またはマッチ度以外の項目(例えば、広告枠の料金、又はパーコストのような広告枠の有用性に関する指標等)に関する条件と組み合わせてもよい。
【0050】
以上のように、情報収集済み番組について新たな番組情報を収集したことに伴って各番組と対象広告とのマッチ度を再度算出したときに、購入済み広告枠と対応する番組のマッチ度が閾値を下回ることがある。このようなケースでは、購入済み広告枠をキャンセルすることができ、これにより、広告枠取引の柔軟性が向上する。
【0051】
なお、
図2に示すように、情報収集済み番組について新たな番組情報が収集される度に、マッチ度の算出、特定番組の判定、並びに、対象広告の広告枠の提案、購入及びキャンセルが繰り返し実施される。
ここで、情報収集済み番組についての番組情報の収集は、その番組の放送開始直前まで行われてもよい。その場合、ある番組の放送開始直前(例えば、放送開始時間の1秒前)まで、当該番組と対応付けられた広告枠を対象広告の広告枠として広告枠利用者Cに提案し、あるいは購入させると、好適である。
【0052】
<<本実施形態に係るデータ処理装置の構成について>>
次に、
図4を参照しながら、本実施形態に係る情報処理装置(以下、情報処理装置10)の構成について説明する。
図4は、情報処理装置10を含む広告枠取引システムSの構成の一例を示す図である。
【0053】
情報処理装置10は、将来放送予定の複数の番組の各々について収集した番組情報、及び、対象広告の広告情報を含む指定情報を用い、広告枠取引用の情報処理を実施する。情報処理装置10は、サービス提供会社Aが利用するコンピュータ(厳密には、サーバコンピュータ)によって構成されている。
【0054】
情報処理装置10を構成するサーバコンピュータ(以下、単にサーバと言う。)は、
図4に示すように、CPU等からなるプロセッサ10aと、ROM及びRAM等からなるメモリ10bと、通信用インタフェース10cと、ハードディスクドライブ又はソリッドステートドライブ等からなるストレージ10dと、マウス及びキーボード等からなる入力装置10eと、ディスプレイ及びプリンタ等の出力装置10fと、を有する。
【0055】
また、サーバには、情報処理装置10としての機能を発揮させるためのプログラム(以下、広告枠取引用プログラム)がインストールされている。この広告枠取引用プログラムがプロセッサ10aによって読み取られて実行されることで、サーバが広告枠取引に係る一連の情報処理を実施する。
【0056】
また、サーバは、
図4に示すように、通信用ネットワーク12を介して、各テレビ放送局Bのコンピュータ(厳密には、メタ情報配信用サーバ14)と通信可能に接続されている。そして、サーバは、各テレビ放送局Bのメタ情報配信用サーバ14から、将来放送される予定の複数の番組の各々についてメタ情報を収集する。
【0057】
さらに、サーバは、各テレビ放送局Bから提供された広告枠の情報を収集する。それぞれの広告枠の情報は、その広告枠の放送日時、放送局、及び対応付けられた番組のタイトル、及び販売価格等を示す。
【0058】
さらにまた、サーバは、通信用ネットワーク12を介して、SNS運営会社Dのコンピュータ(厳密には、SNS情報配信用サーバ16)と通信可能に接続されている。サーバは、将来放送される予定の複数の番組のうち、少なくとも一つの番組(具体的には、SNSにおいて投稿がなされた番組)に関するSNS情報を、SNS情報配信用サーバ16から収集する。
【0059】
収集された各番組の番組情報(メタ情報及びSNS情報)が番組別に、各広告枠の情報が広告枠別に、それぞれサーバのストレージ10dに蓄積される。これにより、サーバ内に番組情報のデータベース、及び、広告枠情報のデータベースが構築される。また、情報収集済み番組について新たなメタ情報又は新たなSNS情報を収集した場合には、上記のデータベースのうち、情報収集済み番組について記憶された番組情報が上書き更新される。
【0060】
なお、本実施形態では、サーバ外部から上記のデータベースへのアクセスが制限されている。また、本実施形態では、番組情報及び広告枠情報の表示及び外部への通知が制限されている。これにより、番組情報(特に、メタ情報)及び広告枠情報の秘匿性を確保することができ、各テレビ放送局B及びSNS運営会社Dは、広告枠取引システムSに対して各番組及び広告枠に関する情報を安心して提供することができる。
【0061】
また、サーバは、
図4に示すように、通信用ネットワーク12を介して、広告枠利用者Cのコンピュータ(厳密には、クライアント端末18)と通信可能に接続されている。サーバは、対象広告に関する広告情報と広告枠に関する要望情報とを含む指定情報を、クライアント端末18から取得する。取得された指定情報は、送信元の広告枠利用者Cと関連付けられた状態で、サーバのストレージ10dに記憶されて蓄積される。
【0062】
なお、本実施形態では、サーバ内部に番組情報及び指定情報を記憶することとしたが、これに限定されるものではない。サーバと分離した別のコンピュータ、例えば、サーバと通信ネットワーク12を介して接続された他のデータ共有サーバ等に番組情報及び指定情報を記憶してもよい。
【0063】
また、本実施形態では、サービス提供会社Aのサーバが情報処理装置10を構成するが、これに限定されるものではない。すなわち、サービス提供会社A以外の機関(例えば、テレビ放送局B又は広告枠利用者C、あるいはSNS運営会社D等の第三者)が利用するコンピュータによって情報処理装置10が構成されてもよい。例えば、ASP(Application Service Provider)サーバが情報処理装置10を構成し、当該ASPサーバが広告枠取引に係る一連の情報処理をASPサービスとして実施してもよい。
【0064】
<<本実施形態に係る情報処理装置の機能について>>
次に、
図5を参照しながら、情報処理装置10の構成を機能面から改めて説明する。
図5は、情報処理装置10の機能を示すブロック図である。
【0065】
情報処理装置10は、
図5に示すように、収集部21、取得部22、記憶部23、算出部24、判定部25、設定部26、処理実行部27、通知部28及びキャンセル部29を機能部として有する。これらの機能部のうち、記憶部23は、前述したストレージ10dによって構成されている。それ以外の機能部は、サーバが有するハードウェア機器と、サーバにインストールされた広告枠取引用プログラムとが協働することで実現される。
なお、本実施形態では、上述の機能部のすべてが一台のサーバ(コンピュータ)によって実現されているが、これに限定されるものではない。例えば、複数のサーバによって情報処理装置10が構成されるケースでは、各サーバが互いに異なる機能部を実現してもよい。また、一部の機能部については、複数台のサーバが協働して実現してもよい。
【0066】
以下、情報処理装置10の各機能部について説明する。
(収集部)
収集部21は、将来放送される予定の複数の番組の各々について、それぞれの放送日前に番組情報を収集する。本実施形態の収集部21は、
図5に示すように、メタ情報収集部21A、SNS情報収集部21B及び広告枠情報収集部21Cを含む。メタ情報収集部21Aは、各テレビ放送局Bから、その放送局にて放送される予定の番組に関するメタ情報を収集する。厳密に説明すると、収集部21は、各テレビ放送局Bのメタ情報配信用サーバ14から配信される各番組のメタ情報を、通信用ネットワーク12経由で受信して収集する。
また、メタ情報収集部21Aは、既にメタ情報を取得した番組(情報取得済み番組)について、収集済みのメタ情報には含まれていない内容を含む新たなメタ情報が配信されると、その新たなメタ情報を収集する。
【0067】
SNS情報収集部21Bは、将来放送される予定の番組のうち、放送前の時点で既にSNS情報が得られている番組について、そのSNS情報をSNS運営会社Dから収集する。厳密に説明すると、SNS情報収集部21Bは、SNS情報配信用サーバ16から配信されるSNS情報を、通信用ネットワーク12経由で受信して収集する。
また、SNS情報収集部21Bは、既にSNS情報を取得した番組(情報取得済み番組)について新たなSNS情報が得られると、その新たなSNS情報を収集する。
【0068】
広告枠情報収集部21Cは、各テレビ放送局Bから提供される広告枠の情報を収集する。広告枠の情報は、そのデータを通信用ネットワーク12経由で受信することで収集してもよく、あるいは、サービス提供会社Aの従業員がテレビ放送局B等から広告枠の情報を知り得て、その情報をサーバの入力装置10eによって入力することで収集してもよい。
【0069】
(取得部)
取得部22は、広告情報及び要望情報を含む指定情報を、広告枠利用者Cから取得する。具体的に説明すると、広告枠利用者Cがエントリー期間中にクライアント端末18を操作して各種の情報を入力し、これらの入力情報がクライアント端末18から指定情報として送信される。取得部22は、クライアント端末18から送られてくる指定情報を、通信用ネットワーク12経由で受信して取得する。
【0070】
(記憶部)
記憶部23は、収集部21が取得した各番組の番組情報を番組別に記憶し、また、取得部22が取得した指定情報を広告別に記憶する。さらに、記憶部23は、各テレビ放送局Bから提供された広告枠の情報の各々を、一つの番組と対応付けて記憶する。
また、本実施形態では、前述したように、外部の装置(サーバ外部のコンピュータ)から記憶部23へのアクセスが制限されている。これにより、記憶部23に記憶された番組情報及び指定情報が外部に漏洩するのを防ぐことができる。なお、記憶部23へのアクセスを制限する手段については、利用可能な技術の中から自由に選択して利用することができる。
【0071】
(算出部)
算出部24は、現時点で購入可能な広告枠と対応付けられている複数の番組の各々について、収集された番組情報と取得された指定情報中の広告情報とに基づいて、対象広告とのマッチ度を算出する。
【0072】
番組と広告とのマッチ度を算出する手段については、利用可能な技術の中から自由に選択して利用することができる。具体的な一例を挙げると、
図6に示す算出モデルを用いてマッチ度を算出することができる。
図6は、マッチ度の算出モデルの一例を示す図である。
図6のモデルは、例えばcsv(comma-separated value)形式のデータである広告情報を、当該モデルに適合するように加工した後にデータクレンジング(整理)し、LDA(Latent Dirichlet Allocation)及びDoc2Vec等の言語モデルに入力する。これらの言語モデルによってベクトル変換されて出力されるデータを、UMAP(Uniform Manifold Approximation and Projection)法によって次元圧縮する。そして、次元圧縮後のデータと、既に加工済みの各番組の番組情報のデータ(具体的には、後述の秘密分散によって断片化されたデータ)とを、NG排除フィルタによって処理し、処理後のデータに基づいてマッチ度を算出する。
【0073】
なお、マッチ度を算出する具体的な方法としては、多次元ベクトルの類似度を算出する手法として公知の方法が利用可能である。具体的には、ユークリッド距離、標準ユークリッド距離、マハラノビス距離、チェビシェフ距離、ミンコフスキー距離若しくはマンハッタン距離を算出する方法、コサイン類似度を算出する方法、ピアソンの相関係数を算出する方法、又は偏差パターン類似度を算出する方法等が利用可能である。
【0074】
本実施形態において、算出部24は、番組情報と広告情報とを暗号化し、暗号化されたコンテンツ情報及び広告情報に基づき、各番組について対象広告とのマッチ度を算出する。若しくは、算出部24は、秘密計算のような、番組情報と広告情報を秘匿化したまま用いる計算手法によって、各番組と対象広告とのマッチ度を算出する。「秘密計算」とは、データ(具体的には、番組情報及び広告情報)を暗号化したまま計算する技術である。データを暗号化する技術(すなわち、秘匿化する技術)としては、例えば、ISO/IEC19592-2に準拠した秘密分散により、データを複数の「シェア」と呼ばれる断片に分割する方法が利用可能である。
また、複数のサーバによって算出部24を実現する場合には、秘密分散をベースとしたマルチパーティ計算を採用することができる。この場合に、データは、秘密分散のシェアに分割されて各サーバに登録される。そして、秘密計算を利用することで、入力データを秘匿化しつつ、算出結果(マッチ度)のみを確認することができる。
【0075】
以上のように本実施形態ではマッチ度の算出時に番組情報及び広告情報の機密性が確保され、これらの情報を安心してシステムに提供することができる。この結果、広告枠取引システムSによるサービスが適切に提供されるようになり、そのサービスを通じて取り引きされる広告枠は、利用価値が高い(利用して広告を行った際に高い訴求力が得らえる)ものとなる。
なお、マッチ度を算出する手法については、番組情報及び広告情報の機密性が確保される限り、上述した方法以外の算出手法を利用してもよい。
【0076】
また、算出部24によるマッチ度の算出後に収集部21が情報収集済み番組について新たな番組情報を収集した場合、算出部24は、番組収集済み番組を含む複数の番組の各々についてマッチ度を再度算出する。これは、情報収集済み番組について新たな番組情報を収集すると、その新たな番組情報の内容に応じてマッチ度が変動する可能性があり、その時点でマッチ度を改めて算出する必要があるためである。
【0077】
(判定部)
判定部25は、マッチ度が算出された複数の番組の各々について、特定番組に該当するかを判定する。具体的に説明すると、算出部24により各番組についてのマッチ度が算出されると、判定部25は、マッチ度に対して設定された閾値を確認する。この閾値は、予めシステム側で設定された値であってもよく、あるいは、広告枠利用者Cから要望情報として送られてくる値であってもよい。そして、判定部25は、マッチ度が閾値を超える番組が存在すると、その番組が特定番組に該当すると判定する(つまり、特定番組有りと判定する)。
【0078】
また、判定部25による特定番組の該否の判定後に算出部24が複数の番組の各々についてマッチ度を再度算出した場合、判定部25は、再度算出されたマッチ度に基づき、各番組について特定番組の該否を再度判定する。これは、算出部24が再度算出したマッチ度がそれ以前に算出した値から変わっていると、それに伴って特定番組に該当する番組が変わる場合があるためである。
【0079】
(設定部)
設定部26は、判定部25が特定番組と認定した番組と対応付けられた広告枠(以下、特定番組と対応付けられた広告枠)を、一定の条件を満たす場合に、対象広告の広告枠として設定する。ここで、一定の条件とは、例えば、広告枠の販売価格が広告枠利用者Cによって設定された広告枠の購入予算の残額に収まる等という条件である。また、特定番組と対応付けられた広告枠の時間帯が、広告枠利用者Cが希望する対象広告の放送時間と合致するという条件が加えられてもよい。
【0080】
なお、対象広告について特定番組が複数認定された場合、設定部26は、その中で対象広告とのマッチ度が最も高い番組を抽出し、抽出された特定番組と対応付けられた広告枠を、対象広告の広告枠として設定してもよい。あるいは、それぞれの特定番組と対応付けられた広告枠を特定番組毎に割り出し、割り出した広告枠すべて(つまり、特定番組と同数の広告枠)を対象広告の広告枠として設定してもよい。
【0081】
また、対象広告の広告枠の設定後に判定部25が特定番組の該否を再度判定した場合、設定部26は、その再度の判定にて特定番組に該当すると判定された番組と対応付けられた広告枠を、対象広告の広告枠として再度設定する。これは、判定部25が特定番組に該当すると判定した番組が前回の判定の時から変わる場合があり、その場合には対象広告の広告枠を見直す必要があるためである。
【0082】
(処理実行部)
処理実行部27は、広告枠利用者Cに、設定部26が設定した対象広告の広告枠を購入させるための処理(購入用処理)を実行する。本実施形態では、購入用処理として、第1処理及び第2処理のうちの一方が実行され、いずれの処理が実行されるかは、広告枠利用者Cの意向に従って決められる。
【0083】
具体的に説明すると、広告枠利用者Cは、広告枠の自動購入に対する要求の有無を選択する。その選択結果は、指定情報に組み込まれてサーバ(すなわち、情報処理装置10)に送られる。処理実行部27は、取得部22が取得した指定情報から、広告枠利用者Cが広告枠の自動購入を要求しているか否かを判定する。そして、処理実行部27は、広告枠利用者Cが広告枠の自動購入を要求する場合には第1処理を実行し、要求しない場合には第2処理を実行する。
【0084】
第1処理は、設定部26が設定した対象広告の広告枠を自動的に購入させるための処理であり、詳しくは、その広告枠を購入するための電子決済手続等を自動的に実施する。
【0085】
第2処理は、設定部26が設定した対象広告の広告枠の購入に対する許否を、広告枠利用者Cに問い合わせ、広告枠利用者Cから許可が得られたときに上記の広告枠を購入させるための処理である。つまり、第2処理に際して、処理実行部27は、上記の広告枠の購入に対する広告枠利用者Cの許否を示す購入許否情報を、広告枠利用者Cのクライアント端末18から取得する。そして、広告枠利用者Cによる購入許可を示す購入許否情報を取得した場合に、処理実行部27は、第2処理を実行する。
なお、上述した点を除き、第2処理の具体的な処理内容は、第1処理と共通する。
【0086】
また、対象広告の広告枠についての購入用処理の実行後に設定部26が対象広告の広告枠を再度設定した場合、処理実行部27は、設定部27が再度設定した対象広告の広告枠について購入用処理を実行する。これは、再度設定された対象広告の広告枠がそれ以前に設定された広告枠から変わる場合があり、その場合には対象広告の広告枠を買い直す必要があるためである。
【0087】
通知部28は、設定部26が対象広告の広告枠を設定した際に、広告枠利用者Cに対して通知情報を通知し、具体的には、通知情報を表示するためのデータを、広告枠利用者Cのクライアント端末18に向けて送信する。この通知情報を通じて、設定された対象広告の広告枠が広告枠利用者Cを提案することができる。
本実施形態において、通知情報は、特定番組と対象広告とのマッチ度を含んでいる。これにより、広告枠利用者Cは、設定部26によって設定された広告枠(すなわち、提案又は購入される広告枠)について、対象広告とのマッチ度を把握し、対象広告の広告枠として有効であることを確認することができる。
【0088】
一方、本実施形態において、通知情報には、設定部26により設定された対象広告の広告枠、及び、当該広告枠と対応する番組(すなわち、特定番組)の番組情報が含まれていない。つまり、本実施形態では、対象広告の広告枠、及び、特定番組の番組情報のそれぞれについて、表示及び外部への通知が制限される。このように対象広告の広告枠と対応する番組(特定番組)の情報は、その広告枠を購入する広告枠利用者Cに対しても通知されないので、その番組情報の機密性をより確実に確保することができる。
ただし、通知情報が含む情報については、特に限定されない。例えば、番組情報の機密性を考慮しない場合には、設定部26が設定した対象広告の広告枠と、その広告枠と対応する番組(特定番組)の番組情報とが、通知情報に含まれてもよい。あるいは、機密性を確保する点から、設定された対象広告の広告枠と、その広告枠と対応する番組の番組情報と、が暗号化された状態で広告利用者Cに渡され、広告利用者C側で解読されてもよい。
【0089】
また、通知情報の通知後に設定部26が対象広告の広告枠を再度設定した場合、通知部28は、広告枠利用者Cに対して通知情報を再度通知する。これは、再度設定された対象広告の広告枠がそれ以前に設定された広告枠と変わっている場合があり、その場合には、再度設定された対象広告の広告枠について改めて通知情報(具体的には、マッチ度等)を通知する必要があるためである。
【0090】
(キャンセル部)
キャンセル部29は、対象広告の広告枠として広告枠利用者に購入された広告枠(購入済み広告枠)についてキャンセル条件が成立した場合に、当該購入済み広告枠をキャンセルする。
具体的に説明すると、処理実行部27が購入用処理(第1処理又は第2処理)を実行し、広告枠利用者Cが対象広告の広告枠を購入した後に、算出部24が各番組についてマッチ度を再度算出したとする。このときに、購入済み広告枠と対応する番組と対象広告とのマッチ度が閾値を下回ると、キャンセル部29は、購入済み広告枠をキャンセルする。ここで、閾値は、判定部25が特定番組の該否を判定する際に用いる閾値と同じ値である。ただし、これに限定されず、キャンセル部29がキャンセル条件として用いる閾値が、特定番組の該否を判定する際の閾値と異なってもよい。
【0091】
以上のように本実施形態では、一度購入した広告枠(購入済み広告枠)であっても、キャンセル条件を満たす場合にはキャンセルすることができる。これは、購入済み広告枠と対応する番組と対象広告とのマッチ度について、当初は閾値を超えていたとしても、算出し直したときに閾値を下回るケースが想定され得るからである。つまり、対象広告の広告枠として購入した広告枠の有効性(対象広告の広告枠としての利用価値)が低いと事後的に判明する場合があり得るので、その場合には購入済み広告枠をキャンセルする。これにより、広告枠の取引(広告枠購入)について柔軟性が向上する。
【0092】
<<本実施形態に係る情報処理方法について>>
次に、情報処理装置10であるサーバ(コンピュータ)の動作例として、広告枠取引サービスのためにサーバが実施する情報処理の流れ(以下、広告枠取引フロー)について説明する。
なお、以下に説明する広告枠取引フローでは、本発明の情報処理方法が採用されている。すなわち、以下の説明には、本発明の情報処理方法についての説明が含まれており、また、広告枠取引フロー中の各ステップは、本発明の情報処理方法の構成要素に相当する。
【0093】
また、以下では、ある広告枠利用者Cが広告Xを対象広告とし、広告枠取引サービスを通じて広告Xの広告枠を購入(取引)するケースを例に挙げて具体的に説明することとする。
【0094】
広告Xの広告枠について実施される広告枠取引フローは、
図7A及び7Bに示す流れに沿って進行する。
図7A及び7Bは、広告枠取引フローの流れを示している。
【0095】
フロー開始に際して、サーバは、各テレビ放送局Bから提供された広告枠の情報を収集し、データベースとして登録する(S001)。サーバは、登録された広告枠の販売期間を定期的に確認し(S002)、販売期間内にある広告枠が存在することを確認した上で、以降のステップを実施する。
【0096】
また、サーバは、フロー開始に際して、将来放送される予定の複数の番組の各々について番組情報を収集する(S003)。より具体的に説明すると、サーバは、ステップS001で登録された広告枠と対応する番組のメタ情報を各テレビ放送局Bから収集する。また、サーバは、放送前の時点で既にSNS情報が得られている番組について、そのSNS情報をSNS運営会社Dから収集する。そして、サーバは、収集した各番組の番組情報をストレージ10dに記憶して、データベースとして登録する。
【0097】
その後、エントリー期間となると(S004)、広告枠利用者Cがエントリー期間中にクライアント端末18を操作して広告Xに関する広告枠取引のエントリーを行い、サーバが当該エントリーを受け付ける。具体的には、サーバが、広告Xについての指定情報を広告枠利用者Cのクライアント端末18から受信して取得する(S005)。指定情報には、広告Xに関する広告情報、広告枠についての要望情報、及び、広告枠利用者Cが広告枠の自動購入を要求しているか否かを示す情報が含まれる。
サーバは、取得した広告Xについての指定情報を、その送信元である広告枠利用者Cと関連付けてストレージ10dに記憶する。
【0098】
広告枠利用者Cからのエントリーを受け付けたサーバは、将来放送される予定の複数の番組の各々について、広告Xとのマッチ度を算出する(S006)。本ステップS006では、ステップS003で収集した複数の番組の各々の番組情報と、ステップS005で取得した指定情報(厳密には、広告Xに関する広告情報)に基づいてマッチ度を番組毎に算出する。
なお、本実施形態では、番組情報及び広告情報の各々を暗号化し、暗号化した情報に基づいてマッチ度を算出するか、若しくは、番組情報及び広告情報を秘匿化したまま用いることができる秘密計算等によってマッチ度を算出する。
【0099】
その後、サーバは、複数の番組の各々について、広告Xとのマッチ度が閾値を超える特定番組に該当するか否かを判定する(S007)。そして、特定番組に該当する番組が存在する場合、サーバは、特定番組と対応付けられた広告枠をデータベースから抽出し、抽出された広告枠を広告Xの広告枠として設定する(S008)。
【0100】
広告Xの広告枠の設定後、サーバは、その広告枠と対応する番組(特定番組)と広告Xとのマッチ度を通知する目的で、通知情報を広告枠利用者Cに対して通知する(S009)。このとき、設定された広告Xの広告枠が、広告枠利用者Cに提案される。
【0101】
また、サーバは、設定された広告Xの広告枠を広告枠利用者Cに購入させるための処理を実行する。具体的に説明すると、サーバは、指定情報から、広告枠利用者Cが広告枠の自動購入を要求しているか否かを判定する(S010)。広告枠利用者Cが自動購入を要求している場合、サーバは、第1処理を実行し、設定された広告Xの広告枠を自動的に購入させる(S011)。
【0102】
他方、広告枠利用者Cが自動購入を要求していない場合、サーバは、設定された広告Xの広告枠の購入に対する広告枠利用者Cの許否を示す購入許否情報を取得する。そして、サーバは、広告枠利用者Cによる購入許可を示す購入許否情報を取得した場合(S012)、第2処理を実行し、設定された広告Xの広告枠を購入させる(S013)。
【0103】
以上までの工程が終了した時点で、広告Xの広告枠について初回の取引(広告枠の提案及び購入)に係る処理が一通り終了する。
なお、広告Xの広告枠について2回目以降の取引が行われる場合には、後述のステップS014を実施する。また、ステップS014の結果に応じて後述のステップS015を実施する場合がある。
【0104】
処理フローにおいて、広告Xの広告枠が提案され又は購入された後に、既に番組情報が収集された番組(情報収集済み番組)について新たな番組情報が配信される場合がある(S016)。かかる場合、サーバは、情報収集済み番組に関する新たな番組情報を収集した上で、広告Xについての広告枠取引のために、上述したステップS006〜S015を再度実施する。
【0105】
すなわち、サーバは、各番組について広告Xとのマッチ度を算出した後で情報収集済み番組について新たな番組情報を収集した場合、各番組についてマッチ度を再度算出する。その後、サーバは、再度算出したマッチ度に基づき、各番組について特定番組の該否を再度判定する。そして、サーバは、再度の判定において特定番組に該当する番組が存在する場合、特定番組と対応付けられた広告枠を広告Xの広告枠として再度設定する。
【0106】
また、サーバは、再度設定された広告Xの広告枠について、その広告枠と対応する番組と広告Xとのマッチ度を広告枠利用者Cに対して通知する。
さらに、サーバは、再度設定された広告Xの広告枠を広告枠利用者Cに購入させるための処理(第1処理又は第2処理)を実行する。
【0107】
また、2回目以降の取引において、サーバは、以前に購入された広告Xの広告枠(購入済み広告枠)がキャンセル条件を満たしているか否かを判定する(S014)。具体的に説明すると、サーバは、購入済み広告枠と対応する番組と広告Xとのマッチ度が閾値を下回っているか否かを判定する。そして、マッチ度が閾値を下回っている場合、サーバは、その購入済み広告枠をキャンセルする(S015)。
【0108】
以上までに説明した一連の工程を経て、広告Xの広告枠が確定すると(S017)、その時点で広告Xの広告枠についての広告枠取引フローが終了する。なお、広告Xの広告枠は、例えば、広告Xの放送時間までの残り時間が所定時間(1日〜数日、1時間〜数時間、1分〜数分、若しくは1秒〜数秒)となった時点で確定してもよく、あるいは、当該広告枠を利用して広告Xが行われた(放送された)時点で確定してもよい。
【0109】
<<本実施形態の有効性について>>
本実施形態では、上述したように、将来放送される予定の番組の番組情報と、対象広告の広告情報と基づいて、各番組と対象広告とのマッチ度を算出する。そして、マッチ度が設定条件を満たす番組と対応付けられた広告枠を対象広告の広告枠として設定する。また、既に番組情報が収集された情報収集済み番組について新たな番組情報を収集した場合には、その新たな番組情報を用いてマッチ度を再度算出し、再度算出されたマッチ度に基づいて対象広告の広告枠を再度設定する。
【0110】
以上の構成によれば、例えば番組情報が時間経過等によって新たな情報に更新される場合に、最新の番組情報を踏まえて、対象広告とマッチする番組(特定番組)を精度よく導き出すことができる。そして、特定番組が導き出されることで、対象広告の広告枠として妥当な広告枠が設定される。これにより、広告枠利用者Cが対象広告の出稿先を適切に選ぶことができる。また、上記の手順にて設定された広告枠を利用して対象広告を行うことで、高い訴求力(例えば、リーチ数等)が期待され得る。
【0111】
さらに、対象広告の広告枠を一度購入した後にマッチ度を再度算出したとき、その購入済み広告枠と対応する番組と対象広告とのマッチ度がキャンセル条件を満たす、つまり、事後的に設定条件を満たさなくなる場合があり得る。その場合、本実施形態では購入済み広告枠をキャンセルすることができるので、広告枠の取引についての柔軟性(見直しの容易さ)が向上する。この結果、広告枠の取引(売買取引)を合理的に行うことができる。
【0112】
以上に説明した効果は、番組情報及び広告枠情報を秘匿にしたままでマッチ度を算出する場合には特に有効である。すなわち、情報処理装置によって対象広告の広告枠が自動的に設定されるが、その広告枠及び対応する番組に関する情報は、秘匿性を重視する理由から、その広告枠を利用する広告枠利用者Cにすら開示されない。このため、対象広告の広告枠は、精度よく設定されることが求められ、また、番組情報が更新した(変わった)場合には適宜見直す必要がある。このような状況下では、本実施形態の情報処理装置がもたらす効果がより有意義なものとなる。
【0113】
<<その他の実施形態>>
以上までに本発明の情報処理装置及び情報処理方法について具体例を挙げて説明してきたが、上述の実施形態は、あくまでも一例に過ぎず、他の実施形態も考えられる。
【0114】
例えば、上記の実施形態では、サービス提供会社Aが有するサーバが情報処理装置10として機能することとしたが、これに限定されるものではない。例えば、テレビ放送局B、広告枠利用者C又はSNS運営会社Dが有するサーバが情報処理装置10の機能の一部又は全部を担っていてもよい。
【0115】
また、上記の実施形態では、各番組と対象広告とのマッチ度を算出する際に、番組情報及び広告情報を暗号化したり、秘匿化したりすることとした。ただし、これに限定されるものではなく、番組情報及び広告情報を暗号化又は秘匿化せずにマッチ度を算出してもよい。
【0116】
また、上記の実施形態では、番組情報が番組のメタ情報及びSNS情報を含むこととしたが、これに限定されるものではなく、番組情報がメタ情報のみを含んでいてもよい。
【解決手段】将来放送予定の複数の番組の各々について番組情報を収集し、対象広告に関する広告情報を取得し、番組情報と広告情報とに基づき、各番組と対象広告とのマッチ度を算出し、各番組についてマッチ度が設定条件を満たす特定番組の該否を判定し、番組情報が既に収集された情報収集済み番組について、収集済みの番組情報には含まれていない内容を含む新たな番組情報を収集し、マッチ度の算出後に情報収集済み番組について新たな番組情報を収集した場合、各番組についてマッチ度を再度算出し、特定番組の該否の判定後に各番組についてマッチ度を再度算出した場合、各番組について特定番組の該否を再度判定する。