【文献】
中村 尚,艦艇電磁気特性シミュレータ,防衛技術ジャーナル,日本,防衛技術協会,2008年 5月 1日,第28巻第5号,26-33
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
船体のシミュレーションモデルにおける消磁コイルを設置可能な領域が分割された消磁コイル設置領域毎の、前記消磁コイルの配置及び前記消磁コイルへの通電量をパラメータとして、前記船体の外部に設定された評価対象位置における磁場を小さくする最適化計算により、各消磁コイルの配置及び各消磁コイルへの通電量を算出する最適化処理部を備える、消磁コイル配置導出装置。
前記消磁コイル設置領域は、前記消磁コイルを設置可能な領域が前記船体における鋼材の分布に基づいて分割された領域である、請求項1に記載の消磁コイル配置導出装置。
前記最適化処理部は、前記消磁コイル設置領域のうち少なくとも1つをさらに分割する再分割後の消磁コイル設置領域毎に、前記消磁コイルの配置及び前記消磁コイルへの通電量を算出し直す、
請求項1または請求項2に記載の消磁コイル配置導出装置。
船体のシミュレーションモデルにおける消磁コイルを設置可能な領域が分割された消磁コイル設置領域毎の、前記消磁コイルの配置及び前記消磁コイルへの通電量をパラメータとして、前記船体の外部に設定された評価対象位置における磁場を小さくする最適化計算により、各消磁コイルの配置及び各消磁コイルへの通電量を算出する、消磁コイル配置導出方法。
コンピュータに、船体のシミュレーションモデルにおける消磁コイルを設置可能な領域が分割された消磁コイル設置領域毎の、前記消磁コイルの配置及び前記消磁コイルへの通電量をパラメータとして、前記船体の外部に設定された評価対象位置における磁場を小さくする最適化計算により、各消磁コイルの配置及び各消磁コイルへの通電量を算出させるためのプログラム。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、本発明の実施形態を説明するが、以下の実施形態は請求の範囲にかかる発明を限定するものではない。また、実施形態の中で説明されている特徴の組み合わせの全てが発明の解決手段に必須であるとは限らない。
図1は、本発明の実施形態に係る消磁コイル配置導出装置の機能構成を示す概略ブロック図である。
図1に示すように、消磁コイル配置導出装置100は、データ取得部110と、出力部120と、記憶部180と、制御部190とを備える。制御部190は、モデル生成部191と、最適化処理部192と、通電量決定部193とを備える。
【0015】
消磁コイル配置導出装置100は、消磁コイルの船体への配置及び消磁コイルに流す電流値を算出する。ここでいう船体は、船舶のうち消磁コイルを配置する基となる部分である。すなわち、船体は、消磁コイルを配置される前の船舶、あるいは、消磁コイルを配置中の船舶または消磁コイルを配置された船舶のうち消磁コイル以外の部分である。消磁コイルは、船体の磁場を小さくするために用いられるコイルである。具体的には、消磁コイルに船体の磁場と逆向きの磁場を発生させる向きに電流を流すことで船体の磁場を小さくする。ここでいう磁場を小さくすることは、磁場の大きさをゼロにすること、すなわち磁場を完全に打ち消すことを含む。
消磁コイル配置導出装置100は、例えばパソコン(Personal Computer;PC)など汎用コンピュータを用いて構成される。あるいは、消磁コイル配置導出装置100が専用のハードウェアを用いて構成されていてもよい。
【0016】
データ取得部110は、消磁コイルの配置及び電流値の算出に必要なデータを取得する。データ取得部110がデータを取得する方法は、特定の方法に限定されない。例えば、データ取得部110が通信回路を備えて他の装置からデータを受信するようにしてもよい。あるいは、データ取得部110がキーボード及びマウスなどの入力デバイスを備え、ユーザ操作によるデータ入力を受けるようにしてもよい。
【0017】
出力部120は、消磁コイルの配置及び電流値の計算結果を出力する。出力部120が計算結果を出力する方法は、特定の方法に限定されない。例えば、出力部120が通信回路を備えて他の装置に計算結果を送信するようにしてもよい。あるいは、出力部120が液晶パネルまたはLED(Light Emitting Diode、発光ダイオード)パネルなどの表示装置を備えて計算結果を表示するようにしてもよい。
【0018】
記憶部180は、消磁コイル配置導出装置100が備える記憶デバイスを用いて構成され、各種データを記憶する。例えば記憶部180は、データ取得部110が取得したデータを記憶する。
制御部190は、消磁コイル配置導出装置100の各部を制御して各種処理を実行する。制御部190は、例えば消磁コイル配置導出装置100が備えるCPU(Central Processing Unit、中央処理装置)が、記憶部180からプログラムを読み出して実行することで構成される。
【0019】
モデル生成部191は、消磁対象の船舶の磁場を数値シミュレーションで算出するためのシミュレーションモデルを生成する。特に、モデル生成部191は、消磁コイルを配置されていない状態での船体の形状及び磁場を模擬する船体モデルを生成する。この船体モデルでは、船体の形状に合わせて消磁コイルを設置可能な領域が示される。消磁コイルを設置可能な領域の情報をユーザが入力するようにしてもよい。あるいは、データ取得部110が、消磁コイルを設置可能な領域を示す情報を含む船体の情報を取得するようにしてもよい。
【0020】
図2は、消磁コイルを設置可能な領域の例を示す図である。
図2では、船体210内の領域A100が消磁コイルを設置可能な領域となっている。例えば、船体内の全空間のうち、消磁コイルを設置可能な大きさの空間を確保でき、かつ、消磁コイルを設置した場合の他の装置への影響、船員の活動への影響のいずれも許容し得る領域が、消磁コイルを設置可能な領域に設定される。
【0021】
また、モデル生成部191は、消磁コイルへの通電量をパラメータとして通電時の消磁コイルの磁場を模擬する消磁コイルモデルを生成する。例えばモデル生成部191は、消磁コイルの直径及び通電量をパラメータとする消磁コイルのモデルテンプレートを予め備え、船体の形状に応じて決定された消磁コイルの直径をテンプレートに入力することで、消磁コイルモデルを生成する。
消磁対象の船舶の磁場を算出するための数値シミュレーションとして、例えば有限要素法又は積分方程式法など既知のシミュレーション方法を用いることができる。
【0022】
最適化処理部192は、船体への消磁コイルの配置、及び、消磁コイルへの通電量を最適化計算にて算出する。ここでいう最適化計算は、最適化問題を解くことである。
具体的には、最適化処理部192は、船体モデルにおける消磁コイルを設置可能な領域が分割された消磁コイル設置領域を取得する。消磁コイルを設置可能な領域の消磁コイル設置領域への分割が、ユーザ操作によって行われてもよい。あるいは、データ取得部110が、消磁コイル設置領域を示す情報を含む船体の情報を取得するようにしてもよい。あるいは、データ取得部110が、船内の凹凸の位置情報など船内の構造情報を含む船体の情報を取得し、最適化処理部192が、船体モデルにおける消磁コイルを設置可能な領域を船体の構造に基づいて分割するようにしてもよい。
【0023】
図3は、消磁コイル設置領域の例を示す図である。
図3の例では、消磁コイルを設置可能な領域A100が、4つの消磁コイル設置領域A111、A112、A113及びA114に分割されている。
【0024】
また、最適化処理部192は、磁場の大きさを評価する位置として船体の外部に設定される評価対象位置の情報を取得する。評価対象位置は、1つ又は複数の点で設定されていてもよいし、線状に設定されていてもよいし、面状に設定されていてもよい。評価対象位置の設定の設定をユーザが行うようにしてもよいし、最適化処理部192が、船体から所定距離など船体との位置関係で評価対象位置を指定する情報を予め取得しておくようにしてもよい。
【0025】
そして、最適化処理部192は、消磁コイル設置領域毎の、消磁コイルの配置及び消磁コイルへの通電量をパラメータとして、評価対象位置における磁場を小さくする最適化問題を解くことで、各消磁コイルの配置及び各消磁コイルへの通電量を算出する。
【0026】
図4は、最適化処理部192が算出する消磁コイルの配置の例を示す図である。
図4の例では、消磁コイル設置領域A111、A112、A113、A114のそれぞれに1つずつ消磁コイルが配置されている。
例えば、消磁コイル設置領域毎に1つずつ消磁コイルを設置することが予め定められており、最適化処理部192は、消磁コイル設置領域毎に消磁コイルの配置の初期値、及び、消磁コイルへの通電量の初期値を決定する。消磁コイルの配置は、例えば消磁コイルの中心の位置座標で示されていてもよい。
【0027】
そして最適化処理部192は、消磁コイルの配置を消磁コイル設置領域内で変更可能、消磁コイルへの通電量を電源等から決まる最大値以下の範囲で変更可能等の条件を制約条件として、評価対象位置における磁場を最小化する最適化問題を解く。
最適化処理部192が用いる最適化計算方法は、特定の方法に限定されない。最適化処理部192が勾配法など既存の最適化計算方法を用いるようにしてもよい。
評価対象位置が複数の点、線または面で設定されている場合、最適化処理部192は、評価対象位置における磁場の大きさの最大値を最小化する。評価対象位置に含まれる任意の位置で磁場の大きさを許容上限値以下にするためである。
【0028】
評価対象位置における磁気の大きさの許容上限値と消磁コイルの総重量の許容上限値とが定められている場合、消磁コイル配置導出装置100が消磁コイルの総重量と評価対象位置における磁気の大きさとの関係を示す情報を出力し、消磁コイルの総重量を指定するユーザ操作を受けるようにしてもよい。
【0029】
図5は、消磁コイルの総重量と評価対象位置における磁気の大きさとの関係の例を示すグラフである。
図5のグラフの横軸は消磁コイルの総重量を示し、縦軸は、基準対象位置における磁気シグネチャーの大きさを示す。磁気シグネチャーの大きさは、磁気の大きさの例に該当する。また、
図5のグラフでは、消磁コイル総重量の許容上限値と、磁気シグネチャーの大きさの許容上限値とが示されている。
【0030】
線L11は、最適化処理部192の計算によって得られた消磁コイルの総重量と磁気シグネチャーの大きさとの関係を示す。消磁コイルの総重量は、消磁コイルへの通電量に応じて一意に定められる。
例えば、出力部120が表示装置を備えて
図5のグラフを表示する。そして、データ取得部110が、入力デバイスを備えて線L11上の点を指定するユーザ操作をうける。このユーザ操作によって消磁コイルの総重量が指定され、最適化処理部192は、消磁コイルの総重量に基づいて各消磁コイルへの通電量を決定する。
【0031】
このように、最適化処理部192が消磁コイルの総重量を指定するユーザ操作に基づいて各消磁コイルへの通電量を決定する。
これにより、最適化処理部192は、評価対象位置における磁気の大きさの許容上限値、及び、消磁コイルの総重量の許容上限値を満たし、かつ、ユーザの意図を反映させて消磁コイルの配置及び消磁コイルへの通電量を決定することができる。
【0032】
次に、
図6を参照して消磁コイル配置導出装置100の動作について説明する。
図6は、消磁コイル配置導出装置100が消磁コイルの配置及び消磁コイルへの通電量を算出する処理手順の例を示すフローチャートである。
図6の処理でモデル生成部191は、データ取得部110が取得した船体のデータに基づいて船体モデルを生成する(ステップS101)。
【0033】
次に、最適化処理部192は、船体モデルに船体との位置関係で評価対象位置を設定する(ステップS102)。上述したように、評価対象位置は、1つ又は複数の点で設定されていてもよいし、線状に設定されていてもよいし、面状に設定されていてもよい。また、評価対象位置の設定の設定をユーザが行うようにしてもよいし、最適化処理部192が、船体から所定距離など船体との位置関係で評価対象位置を指定する情報を予め取得しておくようにしてもよい。
【0034】
次に、最適化処理部192は、船体モデルにおける消磁コイルを設置可能な領域を消磁コイル設置領域に分割する(ステップS103)。最適化処理部192が、ユーザ操作に基づいて分割を行うようにしてもよい。あるいは、最適化処理部192が、データ取得部110が取得した情報に含まれる、消磁コイル設置領域を示す情報に基づいて分割を行うようにしてもよい。あるいは、最適化処理部192が、データ取得部110が取得した船内の凹凸の位置情報など船内の構造情報を含む船体の情報に基づいて分割を行うようにしてもよい。
【0035】
次に、最適化処理部192は、消磁コイル設置領域毎に消磁コイルモデルを読み込む(ステップS104)。これにより、最適化処理部192は、消磁コイル設置領域毎に消磁コイルを1つずつ配置する場合のシミュレーションを行って、消磁コイルの配置及び通電量の最適化を行う。
【0036】
そして、最適化処理部192は、最適化計算を行って、消磁コイルの配置(ここでは、消磁コイル設置領域内における消磁コイルの設置場所)及び通電量を各消磁コイル設置領域について求める(ステップS105)。
さらに、最適化処理部192は、ステップS105で得られた配置を用いる場合の消磁コイルへの通電量と磁気シグネチャーとの関係を算出する(ステップS106)。
【0037】
そして、最適化処理部192は、ステップS106で得られた関係に基づいて、磁場の強さの要求及び消磁コイル総重量の要求の両方を見たす通電量に決定する(ステップS107)。例えば、出力部120がステップS106で得られた関係を表示画面に表示する。そして、最適化処理部192は、表示を参照したユーザが消磁コイルの総重量を指定するユーザ操作に基づいて、指定された消磁コイルの総重量にて通電量を決定する。
ステップS107の後、
図6の処理を終了する。
【0038】
以上のように、最適化処理部192は、船体のシミュレーションモデルにおける消磁コイルを設置可能な領域が分割された消磁コイル設置領域毎の、消磁コイルの配置及び消磁コイルへの通電量をパラメータとして、船体の外部に設定された評価対象位置における磁場を小さくする最適化計算により、各消磁コイルの配置及び各消磁コイルへの通電量を算出する。
最適化処理部192が最適化計算により各消磁コイルの配置を算出するので、ユーザは、個々の消磁コイルの配置の候補を決定する必要がない。この点で、消磁コイル配置導出装置100によれば、消磁コイルの位置に関する設定を行う作業者の負担を低減させることができる。
【0039】
なお、消磁コイル設置領域が、船体における鋼材の分布に基づいて設定されていてもよい。例えば、鋼材の量が多く磁場が大きいところは消磁コイル設置領域を小さめにとって消磁コイルを多数配置し、より確実に消磁することができる。
図7は、船体における鋼材の分布に基づいて設定された消磁コイル設置領域の例を示す図である。
図7の例では、船首に近い部分に鋼材が多く、比較的磁場が強い。そこで、最適化処理部192は、船首側の領域A123及びA124を、船尾側の領域A121よりも小さめにとる。これにより、鋼材が多いところに比較的多数の消磁コイルが配置されるようになり、より確実に消磁を行うことができる。
【0040】
ここで、船体の鋼材の誘導磁気及び永久磁気は、構成される鋼材の厚さおよび磁気特性(磁気率、B−H曲線)から算出できる。例えば、B−H曲線から外部磁場Houtにおける磁束密度Bを決定し、式(1)に基づいて磁化Mを算出する。
【0042】
ここで、μ_0は、透磁率を示す。
式(1)基づいて算出した磁化Mから鋼材の各部の磁化量を推定することができる。例えば、船体各部の磁化量を表すパラメータとして、磁化Mと鋼材厚さとの積m_sを設定する。m_sは式(2)のように表される。
【0044】
磁化Mと鋼材厚さの積m_sを用いて船体各部の磁気分布量を見積もることができる。
以上のように、消磁コイル設置領域が、消磁コイルを設置可能な領域が船体における鋼材の分布に基づいて分割された領域であってもよい。例えば、鋼材の量が多く磁場が大きいところは消磁コイル設置領域を小さめにとって消磁コイルを多数配置し、より確実に消磁することができる。
【0045】
なお、最適化処理部192の最適化で、磁界の強さの条件、磁気コイルの総重量の条件の両方を満たす計算結果を得られなかった場合、最適化処理部192が、消磁コイル設置領域の一部をさらに分割して最適化計算をし直すようにしてもよい。
図8は、磁界の強さが要求を満たしていない例を示す図である。
図8の例では、消磁コイル設置領域A111の付近で、磁気の強さが許容上限値を上回っており、要求を満たしていない。
そこで、最適化処理部192は、消磁コイル設置領域A111をさらに分割して最適化計算をし直す。
【0046】
図9は、分割後の消磁コイル設置領域の例を示す図である。
図9の例では、
図8の消磁コイル設置領域A111が、消磁コイルA131及びA132と、2つの領域に分割されている。そして、分割後の消磁コイル設置領域A321、A322にも、他の消磁コイル設置領域と同様、1つずつ消磁コイルが配置される。これにより、分割前に磁場が大きかった箇所に対応して消磁コイルの数を増やし、より確実に消磁を行うことができる。
【0047】
ここで、消磁コイル設置領域を再分割せずにそのままの配置で消磁コイルの通電量を大きくしていくと、消磁コイルの周囲のみ磁場が小さくなり、磁場に偏りがでる可能性がある。
これに対し、最適化処理部192が消磁コイル設置領域を再分割して消磁コイルの数を増やすことで、磁場の偏りを比較的小さくすることができる。
【0048】
図10は、最適化処理部192が生じコイル設置可能領域を再分割して最適化計算を繰り返す処理手順の例を示すフローチャートである。
図10のステップS201〜S206は、
図6のステップS101〜S106と同様である。ステップS206の後、最適化処理部192は、要求を満たす通電量の有無を判定する(ステップS207)。要求を満たす通電量有りと判定した場合(ステップS207:YES)、ステップS221へ遷移する。ステップS221は、
図6のステップS107と同様である。
【0049】
ステップS221の後、
図10の処理を終了する。
一方、ステップS207で、要求を満たす通電量無しと判定した場合(ステップS207:NO)、最適化処理部192は、消磁コイル設置領域を更に分割する(ステップS211)。例えば、最適化処理部192は、磁気が大きい場所に近い消磁コイル設置領域をさらに分割する。
ステップS211の後、ステップS201へ遷移する。
【0050】
以上のように、最適化処理部192は、消磁コイル設置領域のうち少なくとも1つをさらに分割する再分割後の消磁コイル設置領域毎に、消磁コイルの配置及び前記消磁コイルへの通電量を算出し直す。
例えば、磁場の大きさが許容上限値を上回っている場合、最適化処理部192は、消磁コイル設置領域を細分化して消磁コイルの数を増やすことで、磁場の大きさを低下させることができる。
【0051】
なお、制御部190の全部または一部の機能を実現するためのプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、この記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行することで各部の処理を行ってもよい。なお、ここでいう「コンピュータシステム」とは、OSや周辺機器等のハードウェアを含むものとする。
また、「コンピュータシステム」は、WWWシステムを利用している場合であれば、ホームページ提供環境(あるいは表示環境)も含むものとする。
また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD−ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線を介してプログラムを送信する場合の通信線のように、短時間の間、動的にプログラムを保持するもの、その場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリのように、一定時間プログラムを保持しているものも含むものとする。また上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであっても良く、さらに前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるものであっても良い。
【0052】
以上、本発明の実施形態を図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更等も含まれる。