(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記表示範囲設定手段により設定された表示範囲に基づいて前記画像が表示された後、前記表示範囲設定手段により前記表示範囲を、前記画像の全体を表示させるような範囲に変更する表示範囲変更手段を更に備え、
前記表示制御手段は、前記表示範囲変更手段により変更された表示範囲に基づいて、画像の全体を表示させるように前記表示手段を制御する、
ことを特徴とする請求項1から4の何れか1項に記載の電子機器。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明の実施形態について、図面を用いて説明する。
【0010】
図1は、本発明の一実施形態に係る撮影システムSのシステムの構成を示すシステム構成図である。
撮影システムSは、
図1に示すように、コントローラ端末1と、撮像装置2と、リスト端末3と、を含む。
撮影システムSでは、コントローラ端末1に対するユーザによる撮影指示操作に基づいて、撮像装置2で撮影が行われ、撮影結果(ライブビュー画像、撮影画像)をリスト端末3で表示する。
【0011】
コントローラ端末1は、撮像装置2との間で通信を行う通信機能と、ユーザによる入力指示を受け付ける入力機能を有する。
【0012】
撮像装置2は、コントローラ端末1及びリスト端末3との間で通信を行う通信機能と、ライブビュー撮影等の撮影を行う撮影機能を有する。
【0013】
リスト端末3は、ユーザの腕に装着して使用する腕時計型の端末であり、撮像装置2との間で通信を行う通信機能と、撮像装置2で撮影された画像を表示面の形状を考慮して表示する表示機能と、表示する画像の表示範囲を変更するタッチ操作を受け付ける入力機能を有する。また、リスト端末3は、画像の表示に際して、ユーザのタッチ操作によらずに、端末の姿勢やユーザの視線等の情報から表示形態や範囲を自動で変更することを可能にするために、端末の姿勢やユーザの視線等を検出可能なセンシング機能を有する。
【0014】
図2は、本発明の一実施形態に係るリスト端末3のハードウェアの構成を示すブロック図である。
リスト端末3は、例えば、スマートウォッチとして構成される。
【0015】
リスト端末3は、
図2に示すように、CPU(Central Processing Unit)11と、ROM(Read Only Memory)12と、RAM(Random Access Memory)13と、バス14と、入出力インターフェース15と、センサ部16と、入力部17と、出力部18と、記憶部19と、通信部20と、ドライブ21と、を備えている。
【0016】
CPU11は、ROM12に記録されているプログラム、又は、記憶部19からRAM13にロードされたプログラムに従って各種の処理を実行する。
【0017】
RAM13には、CPU11が各種の処理を実行する上において必要なデータ等も適宜記憶される。
【0018】
CPU11、ROM12及びRAM13は、バス14を介して相互に接続されている。このバス14にはまた、入出力インターフェース15も接続されている。入出力インターフェース15には、センサ部16、入力部17、出力部18、記憶部19、通信部20及びドライブ21が接続されている。
【0019】
センサ部16は、視線方向、装置の動きや姿勢等を検出可能な各種センサ(視線センサ、加速度センサ等)により構成される。
【0020】
入力部17は、各種釦等で構成され、ユーザの指示操作に応じて各種情報を入力する。
【0021】
出力部18は、ディスプレイやスピーカ等で構成され、画像や音声を出力する。
本実施形態においては、ディスプレイとして構成される出力部18に入力部17を重畳的に配置してタッチパネルを構成する。この場合、タッチパネルを構成する入力部17は、感圧式・静電容量式で構成してもよい。
【0022】
記憶部19は、ハードディスク或いはDRAM(Dynamic Random Access Memory)等で構成され、各種画像のデータを記憶する。
【0023】
通信部20は、インターネットを含むネットワークを介して他の装置(図示せず)との間で行う通信を制御する。
【0024】
ドライブ21には、磁気ディスク、光ディスク、光磁気ディスク、或いは半導体メモリ等よりなる、リムーバブルメディア31が適宜装着される。ドライブ21によってリムーバブルメディア31から読み出されたプログラムは、必要に応じて記憶部19にインストールされる。また、リムーバブルメディア31は、記憶部19に記憶されている画像のデータ等の各種データも、記憶部19と同様に記憶することができる。
【0025】
このように構成されるリスト端末3においては、撮像装置2のイメージセンサからの出力(縦横比4:3)とは異なる縦横比率や形状の表示領域(表示領域形状による表示態様の制約がある)となる出力部18でもユーザの所望する部分を確認しやすく表示することができる機能を有する。
また、上述の機能は、リスト端末のように表示領域が小さい場合においてもユーザの所望する部分を確認しやすく表示することができる。
ここで表示態様の制約とは、表示対象の画像の比率と出力部18の表示領域の領域形状とが異なることによる制約や、表示対象の画像が本来想定する画角と出力部18の表示領域の領域サイズが大きく異なることによる制約を含み、さらには、出力部18における機能により表示不可となる領域や表示性能が制限されて画像を表示できないようなハードウェア/ソフトウェア上の恒久的・一時的な制限を含む。表示態様の制約を受けて、撮像装置2のイメージセンサから出力された画像の表示範囲がユーザの所望する部分を確認しやすくなるように調整されて表示されることとなる。
【0026】
図3は、リスト端末3における画像の表示例を示す模式図である。
リスト端末3では、
図3に示すように、基本的には、撮影された画像の中心部分が表示領域に収まるような領域でトリミングされた画像が表示される。
撮影範囲においては、多くの場合、画角の中心に写したい被写体が集まっているため、画像の中心を表示させることで、表示領域の限られたリスト端末3において、主要な被写体を表示できる等、画像の要部の概要を簡単に把握させることができる。
【0027】
図4は、リスト端末3における画像の他の表示例を示す模式図である。
また、リスト端末3では、
図4に示すように、撮影された画像内に注目被写体が存在している場合には、注目被写体が中心になるように中心位置や大きさ等が調整された表示範囲の画像が表示される。
この際、複数の被写体が存在する場合には、予め登録した被写体の顔等を優先的に表示させるよう、表示領域の中心で大きく表示するために位置や大きさ等の表示範囲が調整された画像が表示領域に表示される。
このように画像の内容によって表示範囲を自動で変化させることができる。
【0028】
また、静止画像に加えて、動画像においても対応可能であり、表示される画像内に注目被写体が存在している場合には、毎フレーム検出処理を行うことで注目被写体を追従した表示を行うようにし、各フレームの画像内で撮影主体である撮像装置2と被写体との間の距離が離れる等で表示される注目被写体が小さくなると該注目被写体が大きく表示されるようにトリミングズーム等で制御したり、一定の大きさを維持するように各フレーム画像に対して、表示範囲を制御したりすることができる。
【0029】
図5及び
図6は、リスト端末3における画像の表示範囲の変更例を示す模式図である。
画像の表示範囲は、
図5及び
図6に示すように、ユーザの入力操作によって変更することができる。
【0030】
例えば、
図5に示すように、ユーザのスワイプ操作(タッチパネルへのスライド操作)によって、操作方向側に画像の表示範囲を変更することができる。
【0031】
また、
図6に示すように、ユーザのピンチイン/ピンチアウト操作(タッチパネルへの指の間隔を狭める/広げる操作)によって、画像全体が表示されない範囲までで所定部分の縮小/拡大させて表示範囲を変更することができる。
【0032】
図7及び
図8は、リスト端末3における画像の表示範囲の変更方法の他の例を示す模式図である。
リスト端末3では、上述したようにタッチパネルへのユーザの直接的な表示範囲の変更操作以外にも、リスト端末3の姿勢(動き)変化から表示範囲の変更をすることができる。
【0033】
具体的には、リスト端末3では、
図7に示すように、センサ部16によって腕の振りを検出し、振った方向(動き)に応じて、画像の表示範囲を変更する。例えば、右方向に腕を振った場合には、加速度の変化からリスト端末3の動きを検出し、右方向に表示範囲を変更する。
【0034】
また、リスト端末3では、
図8に示すように、出力部18と顔との距離に応じて、表示範囲を変更する。具体的には、出力部18と顔(特に、目)との距離が遠い場合は、全体を確認したいことが多いため、画像の広い範囲を表示するよう画像全体が表示されない範囲までで表示範囲を縮小して表示し、出力部18と顔との距離が近い場合には、画像の細部を確認したいことが多いため、表示領域に表示される画像の所定の部分(例えば、中央部分)を拡大して表示する。
【0035】
また、上述したリスト端末3の姿勢(動き)変化から表示範囲の変更する場合には、姿勢(動き)の変化の速度に応じて、例えば、速度が速い場合には、表示範囲の変化度合いを大きくし、少ない場合には、表示範囲の変化度合いを小さくするように構成してもよい。
【0036】
また、リスト端末3では、ユーザの視線を検出可能に構成し、ユーザが表示領域を見ている状態において、表示領域への視線の変化を検出して、視線の変化に応じて表示範囲を変更するように構成してもよい。具体的には、検出されたユーザの視線が表示領域の中央部分から右方向に移動した場合には、画像の表示範囲を画像の中央部分から右方向に変更するように構成する。
【0037】
また、リスト端末3では、ユーザに対する向きに応じて、画像の表示方向を変更する。
具体的には、重力方向に対して、リスト端末3がどの方向を向いているかを検出してユーザに対して正対した表示を行う。また、ユーザが自分以外の対象者に端末を向けたような姿勢となった場合には、対象者に正対した状態となるように表示を変更する。
また、リスト端末3の重力方向に対する向きと、センサ部16により取得されるリスト端末3へのユーザの視線方向とから、ユーザが出力部18を見る際に画像の上下方向がユーザの視線と対応する表示態様になるよう表示を変更する。このとき、各画像は表示方向に関する情報(縦撮りか横撮りかの情報、及び基本となる表示方向の情報)を具備しているものとし、撮像時に登録された情報でも、表示時に画像解析によって生成される表示方向の情報でも良い。
具体的には、リスト端末3をユーザの腕に装着した状態において、ユーザに対して、出力部18と顔とが正対する姿勢となる場合は、重力方向に対応する上下方向で画像を表示するように制御する。例えば、リスト端末3を装着している者が向かい合う者に出力部18を見せる場合には、リスト端末3を反転させて出力部18の方向がユーザに正対していた方向と逆の向きになるが、重力方向に応じて、画像の向きを変更するために、画像が向かい合う者に正対した状態になって表示されることとなる。また、リスト端末3の姿勢を縦・横・斜めに細かく変化させた場合にも、重力方向を加味して、重力方向に対応して、画像の表示方向が変更される。
また、センサ部16として撮像・画像解析機能を用いて、顔を検出して顔の向きを判断して、顔の向きの方向と、画面の表示方向とを一致させるように構成してもよい。さらに、赤外線センサ等のセンサ部16で顔の接近を検出した場合に、重力方向と検出方向とに基づいて表示方向を変更させるように構成してもよい。
【0038】
図9は、
図2のリスト端末3の機能的構成のうち、画像表示処理を実行するための機能的構成を示す機能ブロック図である。
画像表示処理とは、撮像装置2で撮像された画像(ライブビュー画像/撮影画像)をリスト端末3で表示する処理であり、ユーザによる入力操作やセンサ部16による検出結果に応じた表示をする一連の処理をいう。
画像表示処理は、初期表示処理と、操作対応表示処理とを含む。
初期表示処理では、リスト端末3で撮像装置2からライブビュー画像/撮影画像を受信した後に、画像内容やリスト端末3の姿勢に応じた表示をする。
操作対応表示処理では、選択されたモード下において、ユーザによる入力操作やセンサ部16による検出結果に応じて表示を変更する。
なお、本実施形態においては、撮像装置2の撮像部(図示せず)から逐次出力される撮像画像を、ライブビュー画像と呼び、コントローラ端末1からのユーザ等による撮影指示によって記録用に撮像された撮像画像を撮影画像と呼ぶ。
【0039】
画像表示処理を実行する場合には、
図9に示すように、CPU11において、モード選択部51と、表示領域決定部52と、通信制御部53と、表示処理部54と、状態検出部56と、が機能する。
また、記憶部19の一領域には、表示画面情報記憶部71と、優先被写体情報記憶部72と、画像記憶部73と、が設定される。
【0040】
表示画面情報記憶部71には、リスト端末3のディスプレイとして構成される出力部18の形状や大きさ等の表示画面の情報が記憶される。本実施形態の出力部18は、腕時計程度の大きさであり、画像とは異なる形状の円形形状の表示画面となる。
【0041】
優先被写体情報記憶部72には、例えば、特定の人物の顔等の表示において優先すべき被写体の情報が記憶される。
【0042】
画像記憶部73には、撮像装置2から受信した画像のデータが記憶される。
【0043】
モード選択部51は、ユーザによる入力部17等への選択操作により各種表示のモードを選択する。本実施形態において選択可能なモードは、視線操作モード、姿勢操作モード、入力操作モードである。視線操作モードは、検出した視線の向きにより表示を変更するモードであり、姿勢操作モードは、腕の動き等による端末の姿勢変化により表示を変更するモードであり、入力操作モードはユーザの入力部17への入力操作により表示を変更するモードである。
具体的には、モード選択部51は、ユーザによる入力部17へのモード選択操作により、視線操作モード、姿勢操作モード、入力操作モードからモードを選択する。また、モード選択部51は、選択されたモードを判定する。
【0044】
表示領域決定部52は、出力部18の表示形態を考慮して、画像の表示領域を決定する。本実施形態においては、表示画面情報記憶部71に予め記憶される出力部18の表示画面情報から、例えば、大きさや形状を対応させるように画像の表示領域を決定する。
具体的には、表示領域決定部52は、表示画面情報記憶部71から出力部18の表示画面情報を取得する。また、表示領域決定部52は、取得した表示画面情報に基づいて表示領域を決定する。
【0045】
通信制御部53は、撮像装置2との間で通信を行うように通信部20を制御する。
具体的には、通信制御部53は、通信部20を介して、撮像装置2との間でペアリングを実行する。また、通信制御部53は、通信部20を介して、撮像装置2からライブビュー画像を受信する。また、通信制御部53は、通信部20において撮像装置2から撮影画像を受信したか否かを判定する。
【0046】
表示処理部54は、表示に係る画像の解析をしたり、画像を表示するように出力部18を制御したりする処理を行う。
具体的には、表示処理部54は、表示対象の画像に注目被写体が含まれるか否かの情報が予め記録されているか否かを判定する。
情報がタグ付けされていないと判定された場合、タグ付けされた情報に基づいて、注目被写体を中心に表示範囲を設定する。
情報がタグ付けされていないと判定された場合、表示対象の画像に対して画像解析を行い、画像内から注目被写体を検出する。また、表示処理部54は、注目被写体が単数/複数、優先する注目被写体があるか否かを判定する。
また、表示処理部54は、画像の中心を表示範囲として表示したり、注目被写体が中心となる表示範囲で表示したり、優先する注目被写体が中心となる表示範囲で表示したり、重力方向とリスト端末3の姿勢とから表示方向を変更したり、基準方向からの視線変化に応じて表示範囲を変更して表示したり、腕のふり等による基準位置からの位置変化に応じて表示範囲を変更して表示したり、入力部17への入力操作に応じて表示範囲を変更して表示したりするように出力部18を制御する。
【0047】
状態検出部56は、端末のセンサ部16からの検出結果や入力部17からの入力結果から端末の状態を検出する。
具体的には、状態検出部55は、センサ部16からのセンサ情報からリスト端末3の姿勢変化を検出したか否かを判定する。
また、状態検出部55は、センサ部16からのセンサ情報から視線方向の変化、センサ部16からのセンサ情報からリスト端末3の位置変化、入力部17に対する入力操作を検出する。
【0048】
図10は、
図9の機能的構成を有する
図2のリスト端末3が実行する画像表示処理の流れを説明するフローチャートである。
画像表示処理は、ユーザによる入力部17への画像表示処理開始の操作により開始される。
【0049】
ステップS1において、モード選択部51は、ユーザの入力部17へのモード選択操作により、視線操作モード、姿勢操作モード、入力操作モードからモードを選択する。
【0050】
ステップS2において、表示領域決定部52は、表示画面情報記憶部71から出力部18の表示画面情報を取得する。
【0051】
ステップS3において、表示領域決定部52は、取得した表示画面情報に基づいて表示領域を決定する。
【0052】
ステップS4において、通信制御部53は、通信部20を介して、撮像装置2との間でペアリングを実行する。
【0053】
ステップS5において、通信制御部53は、通信部20を介して、撮像装置2からライブビュー画像を受信する。
【0054】
ステップS6において、表示処理部54及び状態検出部55は、初期表示処理を実行する。初期表示処理の結果、出力部18において、ライブビュー画像及び撮影画像が画像内容や端末の姿勢に応じた表示される。なお、初期表示処理の流れについては後述する。
【0055】
ステップS7において、モード選択部51、表示処理部54及び状態検出部55は、操作対応表示処理を実行する。操作対応表示処理の結果、出力部18において、選択されたモード毎に各種操作(視線、腕の動き、入力操作)に応じた表示が行われる。なお、操作対応表示処理の流れについては後述する。
【0056】
ステップS8において、通信制御部53は、通信部20において撮像装置2から撮影画像を受信したか否かを判定する。
撮影画像を受信した場合には、ステップS8においてYESと判定されて、処理はステップS6に戻る。受信の結果、撮影画像は、画像記憶部73に記憶される。
これに対して、撮影画像を受信していない場合には、ステップS8においてNOと判定されて、処理はステップS9に進む。
【0057】
ステップS9において、CPU11は、入力や検出がないまま所定時間が経過したか、視線を検出しなくなったか、入力部17への操作等で画像表示処理を終了したか否かを判定する。
画像表示処理を終了しない場合には、ステップS9においてNOと判定されて、処理はステップS5に戻る。
これに対して、画像表示処理を終了した場合には、ステップS9においてYESと判定されて、画像表示処理は終了する。画像表示処理が終了することで、電力消費を考慮して、スリープ状態に移行したり、ライブビュー表示であった場合に、待機状態の画面や静止画を表示したりするように構成する。
【0058】
図11は、画像表示処理のうち、初期表示処理の流れを説明するフローチャートである。
【0059】
ステップS31において、表示処理部54は、表示に関する情報が画像に記録されているか否かを判定する。表示に関する情報とは、例えば、表示サイズ指定や表示範囲を指定する情報である。
表示に関する情報が記録されていない場合には、ステップS31においてNOと判定されて、処理はステップS33に進む。
これに対して、表示に関する情報が画像に記録されている場合には、ステップS31においてYESと判定されて、処理はステップS32に進む。
【0060】
ステップS32において、表示処理部54は、画像に記録された表示に関する情報に基づいた表示範囲で当該画像を表示するように出力部18を制御する。その後、処理はステップS40に進む。
【0061】
ステップS33において、表示処理部54は、画像解析を行って、画像内から注目被写体を検出する。
【0062】
ステップS34において、表示処理部54は、注目被写体があるか否かを判定する。
注目被写体あった場合には、ステップS34においてYESと判定されて、処理はステップS36に進む。
これに対して、注目被写体なかった場合には、ステップS34においてNOと判定されて、処理はステップS35に進む。
【0063】
ステップS35において、表示処理部54は、例えば、
図3に示すように、画像の中心を表示範囲で表示するように出力部18を制御する。
【0064】
ステップS36において、表示処理部54は、注目被写体が複数あったか否かを判定する。
注目被写体が複数あった場合には、ステップS36においてYESと判定されて、処理はステップS38に進む。
これに対して、注目被写体が複数なかった場合には、ステップS36においてNOと判定されて、処理はステップS37に進む。
【0065】
ステップS37において、表示処理部54は、優先被写体情報記憶部72に記憶される優先被写体情報を参照して、優先する注目被写体があるか否かを判定する。
優先する注目被写体があった場合には、ステップS37においてYESと判定されて、処理はステップS38に進む。
【0066】
ステップS38において、表示処理部54は、例えば、
図4に示すように、注目被写体が中心となる表示範囲で表示するように出力部18を制御する。その後、処理はステップS38に進む。
【0067】
これに対して、優先する注目被写体がない場合には、ステップS35においてNOと判定されて、処理はステップS39に進む。
【0068】
ステップS39において、表示処理部54は、優先する注目被写体が中心となる表示範囲で表示するように出力部18を制御する。
【0069】
ステップS40において、状態検出部55は、センサ部16からのセンサ情報からリスト端末3の姿勢変化を検出したか否かを判定する。
リスト端末3の姿勢変化を検出した場合には、ステップS40においてYESと判定されて、処理はステップS41に進む。
これに対して、リスト端末3の姿勢変化を検出しない場合には、ステップS40においてNOと判定されて、初期表示処理は終了する。
【0070】
ステップS41において、表示処理部54は、重力方向とリスト端末3の姿勢から表示方向を変更するように出力部18を制御する。その後、初期表示処理は終了する。
【0071】
図12は、画像表示処理のうち、操作対応表示処理の流れを説明するフローチャートである。
【0072】
ステップS51において、モード選択部51は、選択されたモードを判定する。
選択されたモードが視線操作モードであった場合には、ステップS51において[視線操作モード]と判定されて、処理はステップS52に進む。
【0073】
ステップS52において、状態検出部55は、センサ部16からのセンサ情報から視線方向を検出する。
【0074】
ステップS53において、表示処理部54は、基準方向からの視線変化に応じて表示範囲を変更して表示するように出力部18を制御する。その後、操作対応表示処理は終了する。
【0075】
これに対して、選択されたモードが姿勢操作モードであった場合には、ステップS51において[姿勢操作モード]と判定されて、処理はステップS54に進む。
【0076】
ステップS54において、状態検出部55は、センサ部16からのセンサ情報からリスト端末3の位置変化を検出する。
【0077】
ステップS55において、表示処理部54は、例えば、
図7に示すように、基準位置からの位置変化に応じて表示範囲を変更して表示するように出力部18を制御する。その後、操作対応表示処理は終了する。
【0078】
これに対して、選択されたモードが入力操作モードであった場合には、ステップS51において[入力操作モード]と判定されて、処理はステップS56に進む。
【0079】
ステップS56において、状態検出部55は、入力部17に対する入力操作を検出する。
【0080】
ステップS57において、表示処理部54は、例えば、
図5及び
図6に示すように、入力部17への入力操作に応じて表示範囲を変更して表示するように出力部18を制御する。その後、操作対応表示処理は終了する。
【0081】
以上のように構成されるリスト端末3は、表示形態に制約がある出力部18を備える。
また、リスト端末3は、通信制御部53と、表示領域決定部52と、表示処理部54と、を備える。
通信制御部53は、通信部20を介して、画像を取得する。
表示領域決定部52は、通信制御部53により取得された画像に表示範囲を設定する。
表示処理部54は、表示領域決定部52により設定された表示範囲に基づいて、画像の一部分を表示させるように出力部18を制御する。
これにより、表示機能を備えるリスト端末3において、画像の内容を把握しやすい表示制御を可能にすることができる。
これにより、表示機能を備えるリスト端末3において、ユーザにとって利便性が高い表示制御を行うことができる。
【0082】
表示領域決定部52は、出力部18の形状に合わせた形状の表示範囲を設定する。
これにより、表示機能を備えるリスト端末3において、出力部18の形状によって左右される表示領域に合わせて表示範囲を設定するために、より画像の内容を把握しやすい表示制御を可能にすることができる。
【0083】
また、リスト端末3は、通信制御部53により取得された画像内に注目被写体あるか否かを検出する状態検出部55をさらに備える。
表示領域決定部52は、状態検出部55により検出される注目被写体に基づいて画像の表示範囲を設定する。
これにより、リスト端末3においては、画像の内容に応じて表示範囲を設定するために、より画像の内容を把握しやすくすることができる。
【0084】
また、リスト端末3は、出力部18上に重畳的に配置されてタッチパネルを構成する入力部17をさらに備える。
表示領域決定部52は、入力部17への操作入力に応じて、画像の表示範囲を設定する。
これにより、リスト端末3においては、タッチパネルにより直感的な操作が可能となり、画像の内容を把握しやすい表示制御を可能にすることができる。
【0085】
また、リスト端末3は、端末の動きを検出するセンサ部16をさらに備える。
表示領域決定部52は、センサ部16の検出結果に基づいて、画像の表示範囲を設定する。
これにより、リスト端末3においては、端末の動きにより、直感的な操作が可能となり、画像の内容を把握しやすい表示制御を可能にすることができる。
【0086】
センサ部16は、ユーザと出力部18との距離情報を取得する距離センサを含む。
表示領域決定部52は、センサ部16により取得された距離情報に基づいて、画像の表示範囲を変更する。
これにより、リスト端末3においては、例えば、ユーザの顔との距離に応じて、画像の表示範囲を変更することができ、より直感的に画像の内容を把握しやすい表示制御を可能にすることができる。
【0087】
表示処理部54は、入力が所定時間以上ない場合、出力部18での表示態様を変化させて表示する。
これにより、リスト端末3においては、例えば、所定時間経過後に入力がない場合に、ユーザが表示を確認している蓋然性が低いために、ライブビュー表示を停止したり、スリープしたりすることで、電力消費を抑えることができる。
【0088】
リスト端末3は、ユーザの身体に装着するウェアラブル端末により構成される。
これにより、リスト端末3は、ユーザが身に付けた状態で他の動作と並行しながら、表示を確認することができる。
【0089】
出力部18の表示態様における制約は、通信部20により取得される画像の全体を表示することが出来ないことである。
リスト端末3は、出力部18の表示態様における上記の制約下において、画像の内容を把握しやすい表示制御を可能にする。
【0090】
なお、本発明は、上述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形、改良等は本発明に含まれるものである。
【0091】
上述の実施形態では、リスト端末3側で出力部18の制約に対応して画像の処理を実行したが、撮像装置2側でリスト端末3側の出力部18の制約を把握して、画像の処理を実行して、処理後の画像をリスト端末3に送信するように構成してもよい。
【0092】
また、上述の実施形態では、撮像システムSにおいて、複数の機器において画像表示処理を実行したがこれに限られず、例えば、リスト端末3に撮像機能を設けて、1つの端末内で処理を行うように構成してもよい。
【0093】
また、上述の実施形態では、画像内における移動体を検出して注目被写体として、優先的に中心に表示するように構成してもよい。
【0094】
また、上述の実施形態では、静止画像を例として説明したが、動画像であってもよい。
【0095】
また、上述の実施形態では、画像に対して設定される表示範囲は画像全体が表示されない範囲で変更するよう構成したがこれに限定されない。初期表示処理に基づいて各画像が表示された後、画像全体が表示されるよう表示範囲を変更可能に構成しても良い。例えば、ユーザの視認性を考慮して、最初に画像の一部を表示させて、その後に画像全体を表示するように構成してもよい。
具体的には、通信制御部53は、通信部20を介して、画像を取得する。また、表示領域決定部52は、画像が表示される前に、通信部20により取得された画像に対し、当該画像の全体を表示させることなく、且つ当該画像の一部分を表示させるように表示範囲を設定する。また、表示処理部54は、表示領域決定部52により設定された表示範囲に基づいて、画像の一部分を表示させるように出力部18を制御するように構成することができる。
また、表示領域決定部52は、設定された表示範囲に基づいて画像が表示された後、前記画像に設定された表示範囲を変更する。また、表示処理部54は、表示領域決定部52により変更された表示範囲に基づいて、画像の一部分を表示させるように出力部18を制御するように構成することができる。
また、表示領域決定部52は、設定された表示範囲に基づいて画像が表示された後、表示範囲設定手段により前記表示範囲を、前記画像の全体を表示させるような範囲に変更する。また、表示処理部54は、表示領域決定部52により変更された表示範囲に基づいて、画像の全体を表示させるように出力部18を制御するように構成することができる。
【0096】
また、上述の実施形態では、出力部18の形状は円形形状に対応して円形の表示領域としたが、円形形状内に、矩形形状の表示領域で表示するように構成してもよい。また、出力部18の形状は、円形、矩形等の種々の形状であってもよい。
【0097】
また、上述の実施形態では、視線検出の有無で、表示のオンオフを行うように構成してもよい。
【0098】
また、上述の実施形態では、本発明が適用されるリスト端末3は、スマートウォッチを例として説明したが、特にこれに限定されない。
例えば、本発明は、画像表示処理機能を有する電子機器一般に適用することができる。具体的には、例えば、本発明は、ノート型のパーソナルコンピュータ、プリンタ、テレビジョン受像機、ビデオカメラ、デジタルカメラ、携帯型ナビゲーション装置、携帯電話機、スマートフォン、ポータブルゲーム機等に適用可能である。
【0099】
上述した一連の処理は、ハードウェアにより実行させることもできるし、ソフトウェアにより実行させることもできる。
換言すると、
図9の機能的構成は例示に過ぎず、特に限定されない。即ち、上述した一連の処理を全体として実行できる機能がリスト端末3に備えられていれば足り、この機能を実現するためにどのような機能ブロックを用いるのかは特に
図9の例に限定されない。
また、1つの機能ブロックは、ハードウェア単体で構成してもよいし、ソフトウェア単体で構成してもよいし、それらの組み合わせで構成してもよい。
【0100】
一連の処理をソフトウェアにより実行させる場合には、そのソフトウェアを構成するプログラムが、コンピュータ等にネットワークや記録媒体からインストールされる。
コンピュータは、専用のハードウェアに組み込まれているコンピュータであってもよい。また、コンピュータは、各種のプログラムをインストールすることで、各種の機能を実行することが可能なコンピュータ、例えば汎用のパーソナルコンピュータであってもよい。
【0101】
このようなプログラムを含む記録媒体は、ユーザにプログラムを提供するために装置本体とは別に配布される
図2のリムーバブルメディア31により構成されるだけでなく、装置本体に予め組み込まれた状態でユーザに提供される記録媒体等で構成される。リムーバブルメディア31は、例えば、磁気ディスク(フロッピディスクを含む)、光ディスク、又は光磁気ディスク等により構成される。光ディスクは、例えば、CD−ROM(Compact Disk−Read Only Memory),DVD(Digital Versatile Disk),Blu−ray(登録商標) Disc(ブルーレイディスク)等により構成される。光磁気ディスクは、MD(Mini−Disk)等により構成される。また、装置本体に予め組み込まれた状態でユーザに提供される記録媒体は、例えば、プログラムが記録されている
図2のROM12や、
図2の記憶部19に含まれるハードディスク等で構成される。
【0102】
なお、本明細書において、記録媒体に記録されるプログラムを記述するステップは、その順序に沿って時系列的に行われる処理はもちろん、必ずしも時系列的に処理されなくとも、並列的或いは個別に実行される処理をも含むものである。
また、本明細書において、システムの用語は、複数の装置や複数の手段などより構成される全体的な装置を意味するものとする。
【0103】
以上、本発明のいくつかの実施形態について説明したが、これらの実施形態は、例示に過ぎず、本発明の技術的範囲を限定するものではない。本発明はその他の様々な実施形態を取ることが可能であり、さらに、本発明の要旨を逸脱しない範囲で、省略や置換等種々の変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、本明細書等に記載された発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
【0104】
以下に、本願の出願当初の特許請求の範囲に記載された発明を付記する。
[付記1]
表示手段を備える電子機器において、
画像を取得する取得手段と、
前記画像が表示される前に、前記取得手段により取得された画像に対し、当該画像の全体を表示させることなく、且つ当該画像の一部分を表示させるように表示範囲を設定する表示範囲設定手段と、
前記表示範囲設定手段により設定された表示範囲に基づいて、前記表示手段を制御する表示制御手段と、
を備えることを特徴とする電子機器。
[付記2]
前記表示範囲設定手段により設定された表示範囲に基づいて前記画像が表示された後、前記表示範囲設定手段により前記画像に設定された表示範囲を変更する表示範囲変更手段を更に備え、
前記表示制御手段は、前記表示範囲変更手段により変更された表示範囲に基づいて、画像の一部分を表示させるように前記表示手段を制御する、
ことを特徴とする付記1に記載の電子機器。
[付記3]
前記表示範囲設定手段により設定された表示範囲に基づいて前記画像が表示された後、前記表示範囲設定手段により前記表示範囲を、前記画像の全体を表示させるような範囲に変更する表示範囲変更手段を更に備え、
前記表示制御手段は、前記表示範囲変更手段により変更された表示範囲に基づいて、画像の全体を表示させるように前記表示手段を制御する、
ことを特徴とする付記1に記載の電子機器。
[付記4]
前記表示手段上に重畳的に配置され、且つタッチパネルを具備する操作手段を更に備え、
前記表示範囲変更手段は、前記操作手段への操作入力に応じて前記画像の表示範囲を変更する、
ことを特徴とする付記2又は3に記載の電子機器。
[付記5]
当該電子機器の動きを検出するセンサ手段をさらに備え、
前記表示範囲変更手段は、前記センサ手段による検出結果に基づいて、前記画像の表示範囲を変更する、
ことを特徴とする付記2から4の何れか1つに記載の電子機器。
[付記6]
前記センサ手段はユーザと前記表示手段との距離情報を取得する距離センサを含み、
前記表示範囲変更手段は、前記表示手段により取得された前記距離情報に基づいて、前記画像の表示範囲を変更する、
ことを特徴とする付記5に記載の電子機器。
[付記7]
前記表示範囲設定手段は、前記表示手段の形状に合わせた形状の表示範囲を設定する、
ことを特徴とする付記1から6の何れか1つに記載の電子機器。
[付記8]
前記取得手段により取得された画像内に注目被写体あるか否かを検出する検出手段をさらに備え、
前記表示範囲設定手段は、前記検出手段により検出される前記注目被写体に基づいて前記画像の表示範囲を設定する、
ことを特徴とする付記1から7の何れか1つに記載の電子機器。
[付記9]
前記表示制御手段は、入力が所定時間以上ない場合、前記表示手段での表示態様を変化させて表示する、
ことを特徴とする付記1から8の何れか1つに記載の電子機器。
[付記10]
当該電子機器は、ユーザの身体に装着するウェアラブル端末により構成される、
ことを特徴とする付記1から9の何れか1つに記載の電子機器。
[付記11]
撮像手段を有する撮像装置と、ディスプレイ形状に基づいた表示形状の制約がある表示手段を有する表示装置とを備える表示システムにおいて、
前記撮像装置は、
前記撮像手段から画像を取得する取得手段と、
取得した画像を前記表示装置に送信する送信手段と、を有し、
前記表示装置は、
前記撮像装置から前記画像を受信する受信手段と、
前記受信手段によって受信した前記画像を表示させるように前記表示手段を制御する表示制御手段と、を有し、
前記撮像装置、又は前記表示装置には、
前記画像に表示範囲を設定する表示範囲設定手段と、
前記表示範囲設定手段により設定された表示範囲に基づいて、前記画像を加工する加工手段と、をさらに有し、
前記表示制御手段は、前記加工手段によって加工された前記画像を表示するように前記表示手段を制御する、
ことを特徴とする表示システム。
[付記12]
ディスプレイ形状に基づいた表示形状の制約がある表示手段を有する表示装置であって、
外部の撮像装置から画像を取得する画像取得手段と、
前記ディスプレイ形状に基づいた表示形状の制約に応じた表示範囲で前記画像取得手段によって取得された画像を表示させるように前記表示手段を制御する表示制御手段と、
を備えることを特徴とする表示装置。
[付記13]
撮像手段と、
前記撮像手段から画像を取得する取得手段と、
前記画像に表示範囲を設定する表示範囲設定手段と、
取得した前記画像を、前記表示範囲設定手段により設定された表示範囲で表示させるように、ディスプレイ形状に基づいた表示形状の制約がある表示装置に送信する送信手段と、
を備えることを特徴とする撮像装置。
[付記14]
表示手段を備える電子機器で実行される表示制御方法であって、
画像を取得する取得ステップと、
前記画像が表示される前に、前記取得ステップにより取得された画像に対し、当該画像の全体を表示させることなく、且つ当該画像の一部分を表示させるように表示範囲を設定する表示範囲設定ステップと、
前記表示範囲設定ステップにより設定された表示範囲に基づいて、前記表示手段を制御する表示制御ステップと、
を含むことを特徴とする表示制御方法。
[付記15]
表示手段を備える電子機器を制御するコンピュータを、
画像を取得する取得手段、
前記画像が表示される前に、前記取得手段により取得された画像に対し、当該画像の全体を表示させることなく、且つ当該画像の一部分を表示させるように表示範囲を設定する表示範囲設定手段、
前記表示範囲設定手段により設定された表示範囲に基づいて、前記表示手段を制御する表示制御手段、
として機能させることを特徴とするプログラム。