(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記インジケータ表示制御手段は、前記第1の副走査方向に走査して印刷するとき、前記第1のインジケータを点灯し、前記第2の副走査方向に走査して印刷するとき、前記第2のインジケータを点灯する、
ことを特徴とする請求項6に記載の印刷装置。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明を実施するための形態に係る印刷装置を図面を参照しながら説明する。
【0011】
本実施の形態に係るハンディプリンタ(印刷装置)100は、
図1に示すように、ユーザが手で把持しやすい大きさを有する筐体101を備え、ユーザにより第1または第2の副走査方向に走査されて、文字、記号、ロゴ、キャラクタ、マーク等の印刷対象を印刷媒体Rに印刷するものである。ハンディプリンタ100が印刷する印刷対象を示すデータは、端末装置200から送信される。端末装置200は、例えば、ディスプレイ230を備えるスマートホン、タブレットPC(Personal Computer)から構成される。ハンディプリンタ100と端末装置200とは、無線回線を通じて相互に通信可能に構成される。なお、ハンディプリンタ100と端末装置200は、印刷システム1を構成する。
【0012】
ハンディプリンタ100の上面には、
図2に示すように、印刷開始の指示を受け付ける決定ボタン120と、印刷を開始する位置を示す第1のインジケータ130Aおよび第2のインジケータ130Bと、が設けられている。
【0013】
第1のインジケータ130Aは、上から見て筐体101の右端部に配置され、第1の副走査方向に走査して印刷する際の印刷媒体Rにおける印刷予定位置Pの端部に合わせられる部分であり、且つ、印刷幅を示すものである。同様に、第2のインジケータ130Bは、上から見て筐体101の左端部に配置され、第2の副走査方向に走査して印刷する際の印刷媒体Rにおける印刷予定位置Pの端部に合わせられる部分であり、且つ、印刷幅を示すものである。第1および第2のインジケータ130A、130Bは、導光板と赤色に発光するLED(Light Emitting Diode)、緑色に発光するLED、および青色に発光するLEDとを有し、任意の色に発光する。第1および第2のインジケータ130A、130Bは、後述する印刷ヘッド150の主走査方向に平行な向きに延びる形状を有し、第1のインジケータ130Aの主走査方向における長さL1および第2のインジケータ130Bの主走査方向における長さL2は、印刷ヘッド150の主走査方向の長さL3と同じである。ハンディプリンタ100を上から見て、第1のインジケータ130Aは、第1の副走査方向に後述する基準距離移動すると印刷ヘッド150と重なる位置に配置されている。第2のインジケータ130Bは、第2の副走査方向に基準距離移動すると印刷ヘッド150と重なる位置に配置されている。
【0014】
ハンディプリンタ100の底面には、
図3に示すように、走査距離検出部140と、印刷ヘッド150とが設けられている。
【0015】
走査距離検出部140は、LEDなどの光源と、光学センサとから構成され、ハンディプリンタ100が第1または第2の副走査方向に走査された距離を検出する。
【0016】
印刷ヘッド150は、マゼンタ色のインクを吐出するマゼンタ色印刷ヘッド150Mと、シアン色のインクを吐出するシアン色印刷ヘッド150Cと、黄色のインクを吐出する黄色印刷ヘッド150Yと、図示しない各色のインクタンクと、から構成される。印刷ヘッド150M、150C、150Yには、それぞれ印字素子であるノズルが主走査方向に向けてライン状に並んで設けられている。なお、主走査方向は、第1および第2の副走査方向と直交する。印刷ヘッド150は、印刷対象の画像に対応した通電により、ノズルから選択的にインクを吐出する。マゼンタ色印刷ヘッド150Mは、第1のインジケータ130Aの端部から基準距離d1離れた位置に配置され、第2のインジケータ130Bの端部から基準距離d6離れた位置に配置されている。シアン色印刷ヘッド150Cは、第1のインジケータ130Aの端部から基準距離d2離れた位置に配置され、第2のインジケータ130Bの端部から基準距離d5離れた位置に配置されている。黄色印刷ヘッド150Yは、第1のインジケータ130Aの端部から基準距離d3離れた位置に配置され、第2のインジケータ130Bの端部から基準距離d4離れた位置に配置されている。
【0017】
ハンディプリンタ100は、電気的構成として、
図4に示すように、上述した決定ボタン120と、第1および第2のインジケータ130A、130Bと、走査距離検出部140と、印刷ヘッド150と、に加えて、制御部110と、通信部160と、ROM(Read Only Memory)170と、RAM(Random Access Memory)180と、を備える。
【0018】
制御部110は、CPU(Central Processing Unit)等から構成される。制御部110は、ROM170に記憶したプログラムを実行することにより、印刷対象取得部111と、インジケータ表示制御部112と、印刷開始制御部113と、印刷ヘッド制御部114として機能する。
【0019】
印刷対象取得部111は、通信部160を介して、端末装置200から送信された印刷対象および走査方向を示すデータを取得し、RAM180に格納する。
【0020】
インジケータ表示制御部112は、走査方向に応じて、第1のインジケータ130Aまたは第2のインジケータ130Bを点灯する。印刷対象取得部111が第1の副走査方向に走査して印刷する旨のデータを取得すると、インジケータ表示制御部112は第1のインジケータ130Aを点灯する。インジケータ表示制御部112の制御により、印刷ヘッド150がプレヒート中である場合、第1のインジケータ130Aは赤色(プレヒート中であることを示す色)に点灯する。プレヒートが終了し印刷待機状態になると、第1のインジケータ130Aは緑色(印刷待機状態を示す色)に点灯する。決定ボタン120が押されると、第1のインジケータ130Aは白色(走査が開始されたことを示す色)に点灯する。決定ボタン120が押されてからハンディプリンタ100が基準距離d1走査されると、第1のインジケータ130Aは黄色(印刷が開始されたことを示す色)に点灯する。印刷が終了すると、第1のインジケータ130Aは青色(印刷が終了したことを示す色)に点灯する。その後、一定時間経過すると第1のインジケータ130Aは消灯する。第2の副走査方向に走査して印刷する場合、第2のインジケータ130Bは、インジケータ表示制御部112の制御により、第1の副走査方向に走査して印刷する場合と同じ色に点灯する。なお、印刷が終了した際は、それを示す色を点灯するようにしたがこれに限らず、インジケータ130A、130Bを消灯させてもよい。
【0021】
印刷開始制御部113は、決定ボタン120が押されてからハンディプリンタ100が基準距離走査されたか否かを判定し、基準距離走査されたと判定すると、印刷ヘッド制御部114の制御により印刷ヘッド150に印刷を開始させる。第1の副走査方向に走査して印刷する場合、印刷開始制御部113は、決定ボタン120が押されてからハンディプリンタ100が基準距離d1走査されたと判定すると、マゼンタ色印刷ヘッド150Mに印刷を開始させる。印刷開始制御部113は、基準距離d2走査されたと判定すると、シアン色印刷ヘッド150Cに印刷を開始させ、基準距離d3走査されたと判定すると、黄色印刷ヘッド150Yに印刷を開始させる。第2の副走査方向に走査して印刷する場合、印刷開始制御部113は、決定ボタン120が押されてからハンディプリンタ100が基準距離d4走査されたと判定すると、黄色印刷ヘッド150Yに印刷を開始させる。印刷開始制御部113は、基準距離d5走査されたと判定すると、シアン色印刷ヘッド150Cに印刷を開始させ、基準距離d6走査されたと判定すると、マゼンタ色印刷ヘッド150Mに印刷を開始させる。
【0022】
印刷ヘッド制御部114は、印刷開始制御部113により基準距離走査されたと判定された後、走査距離検出部140が検出した副走査方向に走査された走査距離に基づいて、印刷ヘッド150を制御して画像を印刷させる。具体的には、印刷ヘッド制御部114は、印刷ヘッド150が副走査方向に1ドットピッチに相当する距離を走査される度、RAM180に記憶された印刷対象の画像をYMC(Yellow Magenta Cyan)毎に主走査方向にライン状に並んだ1画素のラインである1ドットラインを印刷ヘッド150に印刷させる。また、印刷ヘッド制御部114は、印刷を開始する前にノズルからインクが吐出されやすくするために、印刷ヘッド150に一定期間プレヒートを実施する。
【0023】
決定ボタン120は、ユーザの操作に基づいて、印刷媒体Rにおける第1のインジケータ130Aまたは第2のインジケータ130Bが配置された位置を印刷開始位置として受け付けるとともに印刷開始を指示するものである。
【0024】
走査距離検出部140は、上述したように、印刷媒体Rに対して印刷ヘッド150が走査された距離である走査済み距離を検出し、検出された走査済み距離を示すデータを制御部110に出力する。
【0025】
印刷ヘッド150は、上述したように、印刷ヘッド制御部114の制御に基づいて、印刷ヘッド150に設けられたノズルから印刷データに応じてインクを選択的に吐出させる。吐出したインクは、印刷媒体Rに付着し、印刷ヘッド150の主走査方向に向けてライン状に並んだ画素(1ドットライン)が印刷される。また、印刷ヘッド150は、印刷する前にノズルからインクが吐出されやすくするために、一定期間プレヒートが実施される。
【0026】
通信部160は、端末装置200から印刷対象および走査方向を示すデータを受信する。通信部160は、無線LAN(Local Area Network)、Bluetooth(登録商標)などの無線通信モジュールから構成される。
【0027】
ROM170は、フラッシュメモリ等の不揮発性メモリから構成され、上述したように制御部110が各種機能を実現するためのプログラムおよび基準距離d1〜d6を記憶する。RAM180は、揮発性メモリから構成され、制御部110が各種処理を行うためのプログラムを実行するための作業領域として用いられる。また、RAM180は、印刷対象のYMCの画像データ、走査方向、走査距離などの情報を記憶する。
【0028】
端末装置200は、
図5に示すように、制御部210と、通信部220と、ディスプレイ230と、操作部240と、ROM250と、RAM260と、を備える。
【0029】
制御部210は、CPU等から構成される。制御部210は、ROM250に記憶されたプログラムを実行することにより、印刷対象取得部211と、印刷対象送信部212として機能する。
【0030】
印刷対象取得部211は、操作部240が取得した、または通信部220が受信した印刷対象を示すデータを取得する。また、印刷対象取得部211は、操作部240が取得した走査方向を示すデータを取得する。
【0031】
印刷対象送信部212は、印刷対象および走査方向を示すデータを通信部220を介して、ハンディプリンタ100に送信する。印刷対象取得部211が走査方向を取得していない場合、走査方向として第1の副走査方向を示すデータを送信する。
【0032】
通信部220は、ハンディプリンタ100に印刷対象および走査方向を示すデータを送信する。通信部220は、上述した通信部160と同様に、無線LAN、Bluetooth(登録商標)などの無線通信モジュールから構成される。
【0033】
ディスプレイ230は、入力された印刷対象の画像や操作に必要な画像を表示するものであり、LCD(liquid crystal display)などから構成される。
【0034】
操作部240は、ユーザの入力に基づいて、印刷対象および走査方向を示すデータや印刷処理の開始、終了の指示を受け付けるものである。なお、操作部240とディスプレイ230とは、タッチパネルディスプレイ装置を構成する。
【0035】
ROM250は、フラッシュメモリ等の不揮発性メモリから構成され、制御部210が各種機能を実現するためのプログラムを記憶する。RAM260は、揮発性メモリから構成され、制御部210が各種処理を行うためのプログラムを実行するための作業領域として用いられる。また、RAM260は、印刷対象および走査方向を示す情報を記憶する。
【0036】
つぎに、以上の構成を有する端末装置200からハンディプリンタ100に印刷対象を送信し、ハンディプリンタ100が印刷対象を印刷する例について、ハンディプリンタ100が実行する印刷処理、および端末装置200が実行する印刷対象送信処理について説明する。
【0037】
端末装置200は、ユーザによる処理を開始させる指示に応答し、
図6に示す印刷対象送信処理を開始する。また、ハンディプリンタ100は、ユーザによる処理を開始させる指示に応答し、
図7に示す印刷処理を開始する。以下、端末装置200が実行する印刷対象送信処理およびハンディプリンタ100が実行する印刷処理を、フローチャートを用いて説明する。
【0038】
まず、
図6に示すように、印刷対象取得部211は、操作部240に入力された印刷対象の印刷対象および走査方向を示すデータを取得する(ステップS101)。印刷対象取得部211は、取得した印刷対象を示すデータをRAM260に記憶する。つぎに、印刷対象送信部212は、印刷対象および走査方向を示すデータを送信する指示を受け付けたか否かを判定する(ステップS102)。データを送信する指示を受け付けていない場合(ステップS102;No)、ステップS102を繰り返す。データを送信する指示を受け付けた場合(ステップS102;Yes)、印刷対象送信部212は、通信部220を介して、印刷対象および走査方向を示すデータをハンディプリンタ100に送信する(ステップS103)。つぎに、印刷対象送信処理を終了する指示が入力されているか否かを判定する(ステップS104)。
【0039】
印刷対象送信処理を終了する指示が入力されていない場合(ステップS104;No)、ステップS101に戻り、ステップS101〜ステップS104を繰り返す。印刷対象送信処理を終了する指示が入力された場合(ステップS104;Yes)、印刷対象送信処理を終了する。
【0040】
端末装置200から印刷対象および走査方向を示すデータが送信されると、
図7に示すように、ハンディプリンタ100の印刷対象取得部111は、通信部160を介して端末装置200から送信された印刷対象および走査方向を示すデータを取得し、RAM180に格納する(ステップS201)。つぎに、印刷ヘッド制御部114は、ノズルからインクを吐出しやすくするために、印刷ヘッド150をプレヒートする(ステップS202)。
【0041】
つぎに、インジケータ表示制御部112は、印刷対象取得部111により取得された走査方向が第1の副走査方向であるか否かを判定する(ステップS203)。印刷対象取得部111により取得された走査方向が第1の副走査方向であると判定すると(ステップS203;Yes)、インジケータ表示制御部112の制御により、第1のインジケータ130Aは赤色に点灯する(ステップS204)。
【0042】
つぎに、インジケータ表示制御部112は、プレヒート(印刷準備)が完了したか否かを判定する(ステップS205)。プレヒートが完了したか否かは、プレヒートが開始されてから一定期間が経過したか否かにより判定する。プレヒートが完了していないと判定されると(ステップS205;No)、ステップS205を繰り返す。プレヒートが完了したと判定されると(ステップS205;Yes)、インジケータ表示制御部112の制御により、第1のインジケータ130Aを緑色に点灯する(ステップS206)。これにより、ハンディプリンタ100は印刷待機状態になる。
【0043】
つぎに、インジケータ表示制御部112は、決定ボタン120が押されたか否かを判定する(ステップS207)。決定ボタン120が押されていないと判定されると(ステップS207;No)、ステップS207を繰り返す。決定ボタン120が押されたと判定されると(ステップS207;Yes)、インジケータ表示制御部112の制御により、第1のインジケータ130Aは白色に点灯する(ステップS208)。つぎに、印刷開始制御部113は、第1の印刷開始処理を開始する(ステップS209)。
【0044】
第1の印刷開始処理を開始すると、
図8に示すように、印刷開始制御部113は、決定ボタン120が押されてからハンディプリンタ100が基準距離d1走査されたか否かを判定する(ステップS301)。基準距離d1走査されていないと判定すると(ステップS301;No)、ステップS301を繰り返す。基準距離d1走査されたと判定すると、(ステップS301;Yes)、印刷開始制御部113は、印刷ヘッド制御部114を介してマゼンタ色印刷ヘッド150Mに印刷を開始させる(ステップS302)。その後、印刷ヘッド制御部114は、走査距離検出部140が検出した副走査方向に走査された走査距離に基づいて、マゼンタ色印刷ヘッド150Mに画像を印刷させる。
【0045】
つぎに、インジケータ表示制御部112の制御により、第1のインジケータ130Aは黄色に点灯する(ステップS303)。つぎに、印刷開始制御部113は、決定ボタン120が押されてからハンディプリンタ100が基準距離d2走査されたか否かを判定する(ステップS304)。基準距離d2走査されていないと判定すると(ステップS304;No)、ステップS304を繰り返す。基準距離d2走査されたと判定すると(ステップS304;Yes)、印刷開始制御部113は、印刷ヘッド制御部114を介してシアン色印刷ヘッド150Cに印刷を開始させる(ステップS305)。その後、印刷ヘッド制御部114は、走査距離検出部140が検出した副走査方向に走査された走査距離に基づいて、シアン色印刷ヘッド150Cに画像を印刷させる。
【0046】
つぎに、印刷開始制御部113は、決定ボタン120が押されてからハンディプリンタ100が基準距離d3走査されたか否かを判定する(ステップS306)。基準距離d3走査されていないと判定すると(ステップS306;No)、ステップS306を繰り返す。基準距離d3走査されたと判定すると(ステップS306;Yes)、印刷開始制御部113は、印刷ヘッド制御部114を介して黄色印刷ヘッド150Yに印刷を開始させる(ステップS307)。その後、印刷ヘッド制御部114は、走査距離検出部140が検出した副走査方向に走査された走査距離に基づいて、黄色印刷ヘッド150Yに画像を印刷させる。
【0047】
つぎに、インジケータ表示制御部112は、印刷が終了したか否かを判定する(ステップS308)。印刷が終了していないと判定すると(ステップS308;No)、ステップS308を繰り返す。印刷が終了したと判定すると(ステップS308;Yes)、インジケータ表示制御部112の制御により、第1のインジケータ130Aは青色に点灯する(ステップS309)。その後、第1の印刷開始処理を終了し、
図7に示す印刷処理に戻る。つぎに、一定時間経過すると、インジケータ表示制御部112は、第1のインジケータ130Aを消灯する(ステップS210)。その後、印刷処理を終了する。なおここで、印刷処理から一定時間経過するとインジケータ表示制御部112が、第1のインジケータ130Aを消灯するようにしたがこれに限らず、印刷が終了したと判定した時点で消灯してもよい。
【0048】
印刷対象取得部111により取得された走査方向が第1の副走査方向でない(第2の副走査方向である)と判定すると(ステップS203;No)、インジケータ表示制御部112は、第2のインジケータ130Bを第1の副走査方向に走査して印刷する場合と同様に点灯する(ステップS204’〜ステップS210’)。また、第2の副走査方向に印刷する場合、第1の印刷開始処理(ステップS209)に代えて第2の印刷開始処理(ステップS209’)を実行する。
図8に示す第1の印刷開始処理では、基準距離d1走査された後(ステップS301)、マゼンタ色印刷ヘッド150Mに印刷を開始させ(ステップS302)、基準距離d2走査された後(ステップS304)、シアン色印刷ヘッド150Cに印刷を開始させ(ステップS305)、基準距離d3走査された後(ステップS306)、黄色印刷ヘッド150Yに印刷を開始させる(ステップS307)。また、第1のインジケータ130Aは黄色または青色に点灯する(ステップS303、S309)。これに対し、
図9に示す第2の印刷開始処理では、第2の副走査方向に基準距離d4走査された後(ステップS401)、黄色印刷ヘッド150Yに印刷を開始させ(ステップS402)、基準距離d5走査された後(ステップS404)、シアン色印刷ヘッド150Cに印刷を開始させ(ステップS405)、基準距離d6走査された後(ステップS406)、マゼンタ色印刷ヘッド150Mに印刷を開始させる(ステップS407)。第2のインジケータ130Bは黄色または青色に点灯する(ステップS403、S409)。これ以外の処理では、第2の印刷開始処理は、第1の印刷開始処理と同じである。
【0049】
つぎに、本実施の形態に係るハンディプリンタ100および端末装置200が実行する処理を具体例に基づいて
図10〜
図12を参照しながら説明する。
【0050】
ユーザが、ハンディプリンタ100の第1のインジケータ130Aまたは第2のインジケータ130Bを、印刷を開始したい位置に配置し、決定ボタン120を押し、所定の方向にハンディプリンタ100を走査すると、決定ボタン120を押したときの第1のインジケータ130Aまたは第2のインジケータ130Bの位置から印刷が開始される。これにより、ユーザは印刷対象を印刷媒体Rに正確な位置で印刷することができる。ここでは、
図10に示す印刷媒体Rの印刷予定位置Pに印刷対象「ABC」を第1の副走査方向に印刷する例について説明する。
【0051】
まず、ユーザによる処理を開始させる指示に応答し、ハンディプリンタ100が印刷処理を開始し、端末装置200が、印刷対象送信処理を開始する。端末装置200が、印刷対象送信処理を開始すると、印刷対象取得部211は、操作部240に入力された印刷対象および走査方向を示すデータを取得する(ステップS101;
図6)。このとき印刷対象取得部211が取得した印刷対象は、「ABC」であり走査方向は、第1の副走査方向である。つぎに、データを送信する指示を受け付けると(ステップS102;Yes;
図6)、印刷対象送信部212は、通信部220を介して、印刷対象および走査方向を示すデータをハンディプリンタ100に送信する(ステップS103;
図6)。その後、印刷対象送信処理を終了する指示が入力されると(ステップS104;Yes;
図6)、印刷対象送信処理を終了する。
【0052】
つぎに、端末装置200から印刷対象および走査方向を示すデータが送信されると、ハンディプリンタ100の印刷対象取得部111は、端末装置200から送信された印刷対象および走査方向を示すデータを取得し、RAM180に格納する(ステップS201;
図7)。つぎに、印刷ヘッド制御部114は、ノズルからインクを吐出しやすくするために、印刷ヘッド150をプレヒートする(ステップS202;
図7)。
【0053】
つぎに、ハンディプリンタ100の印刷対象取得部111により取得された走査方向は、第1の副走査方向であるので(ステップS203;Yes;
図7)、インジケータ表示制御部112の制御により、第1のインジケータ130Aは赤色に点灯する(ステップS204;
図7)。つぎに、インジケータ表示制御部112によりプレヒートが完了したと判定されると(ステップS205;Yes;
図7)、第1のインジケータ130Aは緑色に点灯する(ステップS206;
図7)。
【0054】
第1のインジケータ130Aが緑色に点灯すると、ユーザは、第1のインジケータ130Aの位置を印刷予定位置Pの左端に合わせる。ユーザにより決定ボタン120が押されると(ステップS207;Yes;
図7)、第1のインジケータ130Aは白色に点灯する(ステップS208;
図7)。つぎに、印刷開始制御部113は、第1の印刷開始処理を開始する(ステップS209;
図7)。
【0055】
第1の印刷開始処理を開始し、
図11に示すように、ユーザにより第1の副走査方向にハンディプリンタ100が基準距離d1走査されると、(ステップS301;Yes;
図8)、印刷開始制御部113は、印刷ヘッド制御部114を介してマゼンタ色印刷ヘッド150Mに印刷を開始させる(ステップS302;
図8)。その後、印刷ヘッド制御部114は、走査距離検出部140が検出した副走査方向に走査された走査距離に基づいて、マゼンタ色印刷ヘッド150Mに画像を印刷させる。これにより、印刷対象の画像Iの印字が開始される。つぎに、第1のインジケータ130Aは黄色に点灯する(ステップS303;
図8)。この状態では、印刷された画像Iはハンディプリンタ100に隠れているので、ユーザは印刷された画像Iを見ることはできないが、第1のインジケータ130Aが黄色に点灯することで、印刷が開始されたことを知ることができる。
【0056】
つぎに、ハンディプリンタ100が基準距離d2走査されると(ステップS304;Yes;
図8)、印刷開始制御部113は、印刷ヘッド制御部114を介してシアン色印刷ヘッド150Cに印刷を開始させる(ステップS305;
図8)。その後、印刷ヘッド制御部114は、走査距離検出部140が検出した副走査方向に走査された走査距離に基づいて、シアン色印刷ヘッド150Cに画像を印刷させる。ハンディプリンタ100基準距離d3走査されると(ステップS306;Yes;
図8)、印刷開始制御部113は、印刷ヘッド制御部114を介して黄色印刷ヘッド150Yに印刷を開始させる(ステップS307;
図8)。その後、印刷ヘッド制御部114は、走査距離検出部140が検出した副走査方向に走査された走査距離に基づいて、黄色印刷ヘッド150Yに画像を印刷させる。
【0057】
つぎに、
図12に示すように、印刷が終了すると(ステップS308;Yes;
図8)、第1のインジケータ130Aは青色に点灯する(ステップS309;
図8)。その後、第1の印刷開始処理を終了し、
図7に示す印刷処理に戻る。つぎに、一定時間経過すると、インジケータ表示制御部112は、第1のインジケータ130Aを消灯する(ステップS210;
図7)。その後、印刷処理を終了する。
【0058】
つぎに、印刷予定位置Pの右端を正確に位置合わせして印刷する例について説明する。この場合、
図13に示すように、第2のインジケータ130Bを印刷予定位置Pの右端に合わせて、第2の副走査方向に走査して印刷する。
【0059】
まず、端末装置200が、印刷対象送信処理を開始すると、印刷対象取得部211は、操作部240に入力された印刷対象および走査方向を示すデータを取得する(ステップS101;
図6)。このとき印刷対象取得部211が取得した印刷対象は、「ABC」であり走査方向は、第2の副走査方向である。つぎに、データを送信する指示を受け付けると(ステップS102;Yes;
図6)、印刷対象送信部212は、印刷対象および走査方向を示すデータをハンディプリンタ100に送信する(ステップS103;
図6)。
【0060】
つぎに、ハンディプリンタ100により取得された走査方向は、第2の副走査方向であるので(ステップS203;No;
図7)、第2のインジケータ130Bは赤色に点灯する(ステップS204’;
図7)。つぎに、プレヒートが完了したと判定されると(ステップS205;Yes;
図7)、第2のインジケータ130Bは緑色に点灯する(ステップS206’;
図7)。
【0061】
第2のインジケータ130Bが緑色に点灯すると、ユーザは、第2のインジケータ130Bの位置を印刷予定位置Pの右端に合わせる。ユーザにより決定ボタン120が押されると(ステップS207;Yes;
図7)、第2のインジケータ130Bは白色に点灯する(ステップS208’;
図7)。つぎに、印刷開始制御部113は、第2の印刷開始処理を開始する(ステップS209’;
図7)。
【0062】
第2の印刷開始処理を開始し、ユーザにより第2の副走査方向にハンディプリンタ100が基準距離d4走査されると、(ステップS401;Yes;
図9)、印刷開始制御部113は、黄色印刷ヘッド150Yに印刷を開始させる(ステップS402;
図9)。これにより、印刷対象の画像Iの印字が開始される。つぎに、第2のインジケータ130Bは黄色に点灯する(ステップS403;
図9)。つぎに、ハンディプリンタ100が基準距離d5走査されると(ステップS404;Yes;
図9)、シアン色印刷ヘッド150Cに印刷を開始させる(ステップS405;
図9)。基準距離d6走査されると(ステップS406;Yes;
図9)、マゼンタ色印刷ヘッド150Mに印刷を開始させる(ステップS407;
図9)。
【0063】
つぎに、
図14に示すように、印刷が終了すると(ステップS408;Yes;
図9)、第2のインジケータ130Bは青色に点灯する(ステップS409;
図9)。その後、第2の印刷開始処理を終了し、
図7に示す印刷処理に戻る。つぎに、一定時間経過すると、インジケータ表示制御部112は、第2のインジケータ130Bを消灯する(ステップS210’;
図7)。その後、印刷処理を終了する。
【0064】
以上のように、本実施の形態のハンディプリンタ100によれば、印刷予定位置Pの左端に第1のインジケータ130Aを合わせて、決定ボタン120を押し、第1の副走査方向に走査することで、印刷予定位置Pの左端を正確に合わせて印刷することができる。また、印刷予定位置Pの右端に第2のインジケータ130Bを合わせて、決定ボタン120を押し、第2の副走査方向に走査することで、印刷予定位置Pの右端を正確に合わせて印刷することができる。これにより、ユーザは、印刷予定位置Pの左端または右端を正確に合わせて印刷することができる。また、第1および第2のインジケータ130A、130Bが印刷幅と同じ長さを有するので、ユーザは、印刷対象が印刷される幅を容易に知ることができる。また、第1および第2のインジケータ130A、130Bの下端部または上端部を印刷予定位置Pの上端部または下端部に合わせることで、印刷対象の上端又は下端を印刷予定位置Pに正確に合わせることができる。また、第1および第2のインジケータ130A、130Bは、プレヒート中では赤色、印刷待機状態では緑色に点灯する。これにより、ユーザは、印刷待機状態になっているか否かを知ることができる。また、第1および第2のインジケータ130A、130Bは、決定ボタン120が押されたとき白色、印刷が開始されたとき黄色、印刷が終了したとき青色に点灯するので、ユーザは、印刷された画像Iが見えなくても印刷開始および終了を知ることができる。また、走査方向に応じて、第1のインジケータ130Aまたは第2のインジケータ130Bが点灯するので、ユーザは直感的に走査方向を知ることができる。
【0065】
(変形例)
上述の実施の形態のハンディプリンタ100では、第1および第2のインジケータ130A、130Bの全体が点灯する例について説明した。第1および第2のインジケータ130A、130Bは、印刷幅を示すものであればよく、
図15に示すように、主走査方向における点灯する長さが3段階に切り替わってもよい。インジケータ表示制御部112の制御により、第1のインジケータ130Aは、印刷する印刷対象の幅に応じて、長さL1、長さL1より短い長さL4、長さL4より短い長さL5で点灯してもよい。同様に、インジケータ表示制御部112の制御により、第2のインジケータ130Bは、印刷する印刷対象の印刷幅に応じて、長さL2、長さL2より短い長さL6、長さL6より短い長さL7で点灯してもよい。具体的には、中くらいの大きさのフォントで印刷する場合、長さL4または長さL6で点灯する。小さいフォントで印刷する場合、長さL5または長さL7で点灯する。これにより、ユーザは印刷対象の印刷幅を知ることができる。第1および第2のインジケータ130A、130Bの主走査方向における点灯する長さは、2段階に切り替わってもよく、4段階以上で切り替わってもよい。
【0066】
上述の実施の形態では、第1および第2のインジケータ130A、130Bは、導光板と、赤色、緑色および青色に発光するLEDとを有する例について説明した。第1および第2のインジケータ130A、130Bは、印刷幅を示す表示ができればよく、例えば、バックライト付き液晶パネルから構成されてもよく、有機EL(Electro-Luminescence)ディスプレイから構成されてもよい。このようにすることで、第1および第2のインジケータ130A、130Bが、印刷する印刷対象の幅が最大幅より狭い場合でも、容易に印刷対象の幅を表示することができる。
【0067】
上述の実施の形態では、印刷ヘッド150がノズルからマゼンタ色、シアン色、黄色のインクをそれぞれ吐出する例について説明したが、印刷ヘッド150は、単色またはインクを吐出するものでもよく、4色以上のインクを吐出する物でもよい。また、印刷ヘッド150が、ライン状にノズルが並んで設けられているインクジェット式の例について説明したが、印刷ヘッド150は、サーマル式のものであってもよく、他の方式であってもよい。
【0068】
上述の実施の形態では、プレヒート中であることを示す色が赤色であり、印刷待機状態を示す色が緑色であり、走査が開始されたことを示す色が白色であり、印刷が開始されたことを示す色が黄色であり、印刷が終了したことを示す色が青色である例を示したが、プレヒート中であることを示す色、印刷待機状態を示す色、走査が開始されたことを示す色、印刷が開始されたことを示す色、印刷が終了したことを示す色は、プレヒート中であるか等が識別できれば、それぞれ他の色であってもよく、輝度を変えてもよい。点滅によって、何れの状態であるか識別してもよい。
【0069】
上述の実施の形態では、第1および第2のインジケータ130A、130Bが設けられる例について説明したが、インジケータは1つ設けられればよく、筐体101の右端または左端に1つのインジケータが設けられてもよい。
【0070】
また、CPU、RAM、ROM等から構成されるハンディプリンタ100、端末装置200が実行する印刷対象送信処理、印刷処理を行う中心となる部分は、専用のシステムによらず、通常の情報携帯端末(スマートフォン、タブレットPC)、パーソナルコンピュータなどを用いて実行可能である。たとえば、上述の動作を実行するためのコンピュータプログラムを、コンピュータが読み取り可能な記録媒体(フレキシブルディスク、CD−ROM(Compact Disc Read Only Memory)、DVD−ROM(Digital Versatile Disc Read Only Memory)等)に格納して配布し、このコンピュータプログラムを情報携帯端末などにインストールすることにより、上述の処理を実行する情報端末を構成してもよい。また、インターネット等の通信ネットワーク上のサーバ装置が有する記憶装置にこのコンピュータプログラムを格納しておき、通常の情報処理端末などがダウンロード等することで情報処理装置を構成してもよい。
【0071】
また、ハンディプリンタ100、端末装置200の機能を、OS(Operating System)とアプリケーションプログラムとの分担、またはOSとアプリケーションプログラムとの協働により実現する場合などには、アプリケーションプログラム部分のみを記録媒体や記憶装置に格納してもよい。
【0072】
また、搬送波にコンピュータプログラムを重畳し、通信ネットワークを介して配信することも可能である。例えば、通信ネットワーク上の掲示板(BBS:Bulletin Board System)にこのコンピュータプログラムを掲示し、ネットワークを介してこのコンピュータプログラムを配信してもよい。そして、このコンピュータプログラムを起動し、OSの制御下で、他のアプリケーションプログラムと同様に実行することにより、上述の処理を実行できるように構成してもよい。
【0073】
以上、本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明は係る特定の実施形態に限定されるものではなく、本発明には、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲とが含まれる。以下に、本願出願の当初の特許請求の範囲に記載された発明を付記する。
【0074】
(付記1)
主走査方向に向けてライン状に印字素子が並んで設けられた印刷ヘッドを底面に有する筐体と、
前記筐体が副走査方向に走査された距離を検知する走査距離検出手段と、
印刷開始を指示する指示手段と、
前記筐体の縁部に配置され、印刷媒体における印刷予定位置を示すインジケータと、
前記印刷開始の指示があってから前記走査距離検出手段により、前記インジケータと前記印刷ヘッドとの間の副走査方向における基準距離分、前記筐体が前記副走査方向に走査されたか否かを判定し、前記筐体が前記副走査方向に前記基準距離分走査されたと判定すると、前記印刷ヘッドを制御する印刷ヘッド制御手段に印刷を開始させる印刷開始制御手段と、
を備えることを特徴とする印刷装置。
【0075】
(付記2)
前記インジケータは、前記印刷ヘッドの前記主走査方向における長さと同じ長さを有する、
ことを特徴とする付記1に記載の印刷装置。
【0076】
(付記3)
前記インジケータの点灯を制御するインジケータ表示制御部を備え、
前記インジケータ表示制御部は、印刷準備が完了すると、前記インジケータを印刷準備が完了したことを示す色に点灯する、
ことを特徴とする付記1または2に記載の印刷装置。
【0077】
(付記4)
前記インジケータの点灯を制御するインジケータ表示制御部を備え、
前記印刷開始制御手段が印刷を開始させると、前記インジケータを印刷が開始されたことを示す色に点灯する、
ことを特徴とする付記1から3の何れか1つに記載の印刷装置。
【0078】
(付記5)
前記インジケータ表示制御部は、印刷が終了すると、前記インジケータを印刷が終了したことを示す色に点灯又は消灯する、
ことを特徴とする付記3又は4に記載の印刷装置。
【0079】
(付記6)
インジケータの点灯を制御するインジケータ表示制御部を備え、
前記インジケータ表示制御部は、前記インジケータを前記印刷ヘッドが印刷する画像の最大幅に応じた長さに点灯する、
ことを特徴とする付記1から5の何れか1つに記載の印刷装置。
【0080】
(付記7)
前記インジケータは、第1のインジケータと第2のインジケータとを含み、
前記第1のインジケータは、第1の副走査方向に前記第1のインジケータと前記印刷ヘッドとの距離を前記筐体が走査されると、前記筐体を上から見て、前記印刷ヘッドと重なる位置に配置され、
前記第2のインジケータは、前記第1の副走査方向と逆向きの第2の副走査方向に前記第2のインジケータと前記印刷ヘッドとの距離を前記筐体が走査されると、前記筐体を上から見て、前記印刷ヘッドと重なる位置に配置される、
ことを特徴とする付記1から6の何れか1つに記載の印刷装置。
【0081】
(付記8)
インジケータ表示制御部は、前記第1の副走査方向に走査して印刷するとき、前記第1のインジケータを点灯し、前記第2の副走査方向に走査して印刷するとき、前記第2のインジケータを点灯する、
ことを特徴とする付記7に記載の印刷装置。
【0082】
(付記9)
主走査方向に向けてライン状に印字素子が並んで設けられた印刷ヘッドを底面に有する筐体と、
前記筐体の縁部に配置され、印刷媒体における印刷予定位置を示すインジケータと、
を備え、
前記インジケータは、前記印刷ヘッドの前記主走査方向における長さと同じ長さを有する、
ことを特徴とする印刷装置。
【0083】
(付記10)
主走査方向に向けてライン状に印字素子が並んで設けられた印刷ヘッドを底面に有する筐体と、
前記筐体の縁部に配置され、印刷媒体における印刷予定位置を示すインジケータと、
前記印刷ヘッドによる印刷を開始させると、前記インジケータを印刷が開始されたことを示す色に点灯するインジケータ表示制御部と、
を備えることを特徴とする印刷装置。
【0084】
(付記11)
主走査方向に向けてライン状に印字素子が並んで設けられた印刷ヘッドを底面に有する筐体と、
第1のインジケータと第2のインジケータと、
第1の副走査方向に走査して印刷するとき、前記第1のインジケータを点灯し、前記第1の副走査方向と逆向きの第2の副走査方向に走査して印刷するとき、前記第2のインジケータを点灯するインジケータ表示制御部と、を備え、
前記第1のインジケータは、前記第1の副走査方向に前記第1のインジケータと前記印刷ヘッドとの距離を前記筐体が走査されると、前記筐体を上から見て、前記印刷ヘッドと重なる位置に配置され、
前記第2のインジケータは、前記第2の副走査方向に前記第2のインジケータと前記印刷ヘッドとの距離を前記筐体が走査されると、前記筐体を上から見て、前記印刷ヘッドと重なる位置に配置される、
ことを特徴とする印刷装置。
【0085】
(付記12)
主走査方向に向けてライン状に印字素子が並んで設けられた印刷ヘッドを底面に有する筐体と、
前記筐体が副走査方向に走査された距離を検知する走査距離検出手段と、
前記筐体の縁部に配置され、印刷媒体における印刷予定位置を示すインジケータと、
を備える印刷装置において、
印刷開始を指示するステップと、
前記印刷開始の指示があってから、前記走査距離検出手段により、前記インジケータと前記印刷ヘッドとの間の副走査方向における基準距離分、前記筐体が前記副走査方向に走査されたか否かを判定し、前記筐体が前記副走査方向に前記基準距離分走査されたと判定すると、前記印刷ヘッドを制御する印刷ヘッド制御手段に印刷を開始させる印刷開始制御ステップと、
を備えることを特徴とする印刷方法。
【0086】
(付記13)
主走査方向に向けてライン状に印字素子が並んで設けられた印刷ヘッドを底面に有する筐体と、
前記筐体が副走査方向に走査された距離を検知する走査距離検出手段と、
印刷開始を指示する指示手段と、
前記筐体の縁部に配置され、印刷媒体における印刷予定位置を示すインジケータと、を備える印刷装置を制御するコンピュータを、
印刷開始指示があってから、前記走査距離検出手段により、前記インジケータと前記印刷ヘッドとの間の副走査方向における基準距離分、前記筐体が前記副走査方向に走査されたか否かを判定し、前記筐体が前記副走査方向に前記基準距離分走査されたと判定すると、前記印刷ヘッドを制御する印刷ヘッド制御手段に印刷を開始させる印刷開始制御手段、
として機能させる、
ことを特徴とするプログラム。