特許第6756975号(P6756975)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6756975
(24)【登録日】2020年9月1日
(45)【発行日】2020年9月16日
(54)【発明の名称】電力変換器の制御装置
(51)【国際特許分類】
   H02M 7/48 20070101AFI20200907BHJP
   H02M 1/12 20060101ALI20200907BHJP
【FI】
   H02M7/48 R
   H02M1/12
【請求項の数】3
【全頁数】10
(21)【出願番号】特願2016-179521(P2016-179521)
(22)【出願日】2016年9月14日
(65)【公開番号】特開2018-46654(P2018-46654A)
(43)【公開日】2018年3月22日
【審査請求日】2019年8月9日
(73)【特許権者】
【識別番号】000005234
【氏名又は名称】富士電機株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100091281
【弁理士】
【氏名又は名称】森田 雄一
(72)【発明者】
【氏名】日野 晃裕
(72)【発明者】
【氏名】田重田 稔久
(72)【発明者】
【氏名】八尾 まど華
(72)【発明者】
【氏名】篠原 博
【審査官】 山崎 雄司
(56)【参考文献】
【文献】 特開2005−261036(JP,A)
【文献】 特開平11−103527(JP,A)
【文献】 特開平09−233701(JP,A)
【文献】 特開平08−009553(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2005/0035815(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H02M 7/48
H02M 1/12
H02J 3/01
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
電源系統の交流信号に含まれる任意次数の高調波成分を検出し、検出された高調波成分を抑制するための高調波補償信号を生成して前記電源系統に接続された電力変換器に指令値として与えるようにした制御装置において、
前記制御装置の内部にdq直交回転座標を定義し、前記dq直交回転座標のd軸の位相を前記電源系統の位相とし、かつ、d軸に直交する方向の軸をq軸とすると共に、
前記電源系統の交流信号のd軸成分及びq軸成分から直流成分を除去して任意次数の高調波成分を抽出する高調波抽出手段と、
前記高調波抽出手段により抽出した高調波成分の位相をγ軸の位相とし、かつ、γ軸に直交する方向の軸をδ軸としたγδ直交回転座標において、抽出された高調波成分のγ軸成分から求めた位相補正ベクトルをδ軸に加算してδ軸成分を求め、前記γ軸成分及び前記δ軸成分を、前記γ軸成分のベクトルより位相が進んだ補償信号ベクトルの各成分として出力する位相調整演算手段と、
前記位相調整演算手段から出力された各成分を座標変換して前記高調波補償信号を生成する手段と、
を備えたことを特徴とする電力変換器の制御装置。
【請求項2】
請求項1に記載した電力変換器の制御装置において、
前記位相調整演算手段の動作によって生じた高調波振幅誤差を補正する振幅補正手段を備えたことを特徴とする電力変換器の制御装置。
【請求項3】
請求項1または2に記載した電力変換器の制御装置において、
前記位相調整演算手段の出力信号の座標変換によって生じた高調波振幅誤差を補正する振幅補正手段を備えたことを特徴とする電力変換器の制御装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電力変換器の制御装置に関し、詳しくは、負荷電流に重畳された高調波成分による電力変換器の誤動作を防止するために、高調波成分を抑制する機能を備えた制御装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
整流回路等を含む負荷を電源系統に接続すると、その負荷電流には高調波成分が含まれ、この高調波成分は、電源系統に接続された電力変換器の誤動作等を引き起こす原因となる。
上記の高調波成分を低減する手段の一つとして、いわゆるアクティブフィルタが知られている。
【0003】
図6は、並列型アクティブフィルタの適用例を示している。図6において、501は電源系統、502は連系リアクトル、503は電流検出器、504は負荷電流検出フィルタ(ローパスフィルタ)、506は電圧検出器、507はPLL回路、508はLCLフィルタ、505は高調波発生源の負荷600に並列に接続された並列型アクティブフィルタ、505aは高調波検出回路、505bはPI制御器等からなる電流制御器(ACR)、505cはPWM信号発生回路、505dはインバータである。
【0004】
この並列型アクティブフィルタ505では、インバータ505dの動作により系統に補償電流iを注入することにより、負荷電流iに含まれる高調波成分を抑制している。なお、高調波検出回路505aは負荷電流検出フィルタ504の出力電流isensとPLL回路507からの位相角θとに基づいて高調波電流指令値iを生成する。
【0005】
しかしながら、図6の構成では、負荷電流検出フィルタ504や電流制御器505bの演算遅れ時間等の影響により、補償電流iの位相が負荷電流iの高調波成分に対して遅れるため、高調波成分を十分に抑制できない場合がある。
この場合の対策として、特許文献1には、補償電流iの指令値を進相させて電流制御器の演算遅れ時間を解消するようにしたアクティブフィルタ制御装置が記載されている。
【0006】
図7は、特許文献1に記載されたアクティブフィルタ制御装置の構成図であり、図6における各部と同一機能に相当する部分には同一の符号を付してある。
図7において、509は高調波成分抽出部、509aは負荷電流iを回転座標系のd,q軸成分i,iに変換するdq変換器、509bは変圧器(電圧検出器)、509cは位相検出器、509d,509eはd,q軸成分i,iの高調波成分をそれぞれ抽出するためのハイパスフィルタ、509fは逆dq変換器、510はLCフィルタ、511は電流検出器、512は遅延部、513は減算器である。
【0007】
上記構成において、逆dq変換器509fはハイパスフィルタ509d,509eの出力を逆dq変換して補償電流指令値Iを生成し、遅延部512は、電源電圧の一周期の位相である360度(2π[rad])から演算遅れ時間に相当する位相補正量θcmpを減算した値(2π−θcmp)だけ補償電流指令値Iを遅延させて新たな補償電流指令値IC1を生成する。そして、減算器513により補償電流指令値IC1と補償電流検出値Iとの偏差を求め、この偏差がゼロになるように電流制御器505bを動作させている。
【0008】
図8(a)は、上記の補償電流指令値IC1を演算する原理を示したものである。特許文献1では、波形a(補償電流指令値I)の位相を遅延部512により遅延させて波形b(補償電流指令値IC1)を得ているが、もとの波形aが単一周波数で繰り返される場合、波形bは波形aに対して位相補正量θcmpだけ位相が進んだように見える。
このようにして見かけ上、進相させた波形b(補償電流指令値IC1)に基づいてインバータ505dが系統に補償電流iを注入することにより、系統の高調波成分を抑制している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【特許文献1】国際公開第2014−091915号(段落[0039]〜[0046]、図1等)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
特許文献1に記載された従来技術では、図8(a)に示すように、波形a(補償電流指令値I)のリアルタイムデータではなく、一周期前の波形aのデータを用いて演算した見かけ上の進相波形b(補償電流指令値IC1)を用いて補償電流iの位相を補正している。すなわち、補償電流指令値IC1の基礎になるデータが最新のものではないため、位相補正の確度が十分ではないという問題がある(なお、図8(b)については本発明の実施形態において説明する)。
【0011】
そこで、本発明の解決課題は、電流制御器等を含む制御回路の演算遅れ時間に起因する補償電流の位相遅れを正確に補償して系統の高調波成分を確実に抑制可能とした電力変換器の制御装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0012】
上記課題を解決するため、請求項1に係る発明は、電源系統の交流信号に含まれる任意次数の高調波成分を検出し、検出された高調波成分を抑制するための高調波補償信号を生成して前記電源系統に接続された電力変換器に指令値として与えるようにした制御装置において、
前記制御装置の内部にdq直交回転座標を定義し、前記dq直交回転座標のd軸の位相を前記電源系統の位相とし、かつ、d軸に直交する方向の軸をq軸とすると共に、
前記電源系統の交流信号のd軸成分及びq軸成分から直流成分を除去して任意次数の高調波成分を抽出する高調波抽出手段と、
前記高調波抽出手段により抽出した高調波成分の位相をγ軸の位相とし、かつ、γ軸に直交する方向の軸をδ軸としたγδ直交回転座標において、抽出された高調波成分のγ軸成分から求めた位相補正ベクトルをδ軸に加算してδ軸成分を求め、前記γ軸成分及び前記δ軸成分を、前記γ軸成分のベクトルより位相が進んだ補償信号ベクトルの各成分として出力する位相調整演算手段と、
前記位相調整演算手段から出力された各成分を座標変換して前記高調波補償信号を生成する手段と、を備えたものである。
【0013】
請求項2に係る発明は、請求項1に記載した制御装置において、前記位相調整演算手段の動作によって生じた高調波振幅誤差を補正する振幅補正手段を備えたものである。
【0014】
請求項3に係る発明は、請求項1または2に記載した電力変換器の制御装置において、前記位相調整演算手段の出力信号の座標変換によって生じた高調波振幅誤差を補正する振幅補正手段を備えたものである。
【発明の効果】
【0015】
本発明においては、任意次数の高調波成分に同期した回転座標変換を行い、その結果に所望の位相補正量に応じた位相補正ベクトルを加算して高調波補償信号の位相を補正する。
これにより、従来技術に比べて、高調波補償信号の一層正確な位相補正を可能にし、電源系統に存在する高調波成分を確実に抑制して電力変換器の誤動作等を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
図1】本発明の第1実施形態を示すブロック図である。
図2】第1実施形態における位相調整演算器の動作を説明するためのベクトル図である。
図3】第1実施形態におけるγδ変換前のd軸,q軸負荷電流高調波成分の関係を示す図である。
図4】第1実施形態におけるγδ変換結果の説明図である。
図5】本発明の第2実施形態を示すブロック図である。
図6】並列型アクティブフィルタの適用例を示す図である。
図7】特許文献1に記載された従来技術の構成図である。
図8】補償電流指令値の演算原理を示す図であり、図8(a)は特許文献1によるもの、図8(b)は本発明の実施形態によるものである。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、図に沿って本発明の実施形態を説明する。
なお、以下の実施形態は、負荷電流検出値isensが電源系統の基本波成分とN次高調波成分とを含んでいる場合のものである。また、以下では電流検出値の位相を補正する場合について説明するが、本発明は電圧検出値の位相を補正する場合にも適用可能である。
【0018】
図1は、本発明の第1実施形態を示すブロック図である。
図1において、dq変換器1は、三相の負荷電流検出値isensをd軸,q軸負荷電流ISd,ISqに座標変換する。d軸及びq軸は直交回転座標を構成する制御軸であり、d軸の位相は系統電圧位相θvsに等しくとり、q軸はd軸から90°進み方向の軸とする。このd,q軸上では、負荷電流検出値isensの基本波成分が直流成分、高調波成分が(N−1)次の交流成分となる。なお、dq変換器1では、cos・sin演算器7により求めたcosθvs,sinθvsが座標変換に用いられる。
【0019】
高調波抽出器2は、d軸,q軸負荷電流ISd,ISqに含まれる直流成分を除去し、d軸,q軸負荷電流高調波成分ISh1d,ISh1qをそれぞれ抽出する。
γδ変換器3は、d軸,q軸負荷電流高調波成分ISh1d,ISh1qをγ軸,δ軸負荷電流高調波成分ISh1γ,ISh1δに座標変換する。γ軸及びδ軸も直交回転座標を構成する制御軸であり、γ軸の位相は高調波負荷電流ISh1γδ(ISh1γ,ISh1δのベクトル和)の位相とし、δ軸はγ軸から90°進み方向の軸とする。よって、高調波負荷電流ISh1γδはγ軸負荷電流高調波成分ISh1γのみとなり、δ軸負荷電流高調波成分ISh1δは零となる。このγδ軸変換器3の機能については、後に詳述する。
【0020】
位相調整演算器4は、位相補正ベクトル演算器4a及び加算器4bの作用により、γ軸負荷電流高調波成分ISh1γとδ軸負荷電流高調波成分ISh1δ(=0)と位相補正量θcmpとから位相補正用のδ軸電流成分Iβδを求める。ここで、位相補正量θcmpは、予め測定された電流制御器(ACR)等の制御回路の演算遅れ時間に相当する補正量である。
【0021】
図2は、位相調整演算器4の動作を説明するためのベクトル図である。
位相調整演算器4は、γ軸負荷電流高調波成分ISh1γ(=ISh1γδ)をそのままγ軸電流成分Iβγとして出力すると共に、位相補正ベクトル演算器4aが数式1によって求めた位相補正ベクトル(δ軸ベクトル)Iαδを加算器4bによってδ軸負荷電流高調波成分ISh1δ(=0)に加算することにより、δ軸電流成分Iβδ(=Iαδ)を出力する。
[数1]
αδ=ISh1γ×tanθcmp
これにより、図2に示す如く、ISh1γ(=Iβγ)より位相補正量θcmpだけ位相が進んだ補償信号ベクトルIβγδ(Iβγ,Iβδの合成ベクトル)を生成することができる。
【0022】
逆γδ変換器5は、入力されたγ軸,δ軸電流成分Iβγ,Iβδをd軸,q軸負荷電流Iβd,Iβqに変換する。この演算は、γδ変換器3とは逆の処理によって行う。
更に、逆dq変換器6では、cos・sin演算器8により求めたcosθvs,sinθvsを用いて、逆γδ変換器5から出力されたd軸,q軸負荷電流Iβd,Iβqを、高調波補償信号としての三相の高調波補償電流icmpに変換する。この演算は、dq変換器1とは逆の処理によって行う。
なお、高調波補償電流icmpは、図示されていないインバータに対して出力電流指令値として与えられる。
【0023】
次に、前述したγδ変換器3の動作を説明する。
図3は、γδ変換前のd軸,q軸負荷電流高調波成分ISh1d,ISh1qの関係を示し、図4は、γδ変換結果を示している。
【0024】
図3より、d軸,q軸負荷電流高調波成分ISh1d,ISh1qは(N−1)次の交流となり、ISh1dはISh1qに対して位相がT/4(TはISh1dの周期)だけ進んでいる。すなわち、d軸,q軸負荷電流高調波成分ISh1d,ISh1qは、図4に示すように、dq軸上を負荷電流高調波角周波数ωと系統電圧角周波数ωとの差分の角周波数で回転するベクトルと考えることができる。また、このベクトルの余弦、正弦は、それぞれd軸,q軸負荷電流高調波成分ISh1d,ISh1qによって代替することができる。
【0025】
従って、数式2の演算を行うことにより、d軸,q軸負荷電流高調波成分ISh1d,ISh1qを高調波負荷電流位相θhdqに同期したγ軸,δ軸負荷電流高調波成分ISh1γ,ISh1δに変換することができる。
【数2】
【0026】
ここで、図8(b)は、本実施形態による補償電流指令値の演算原理を示す図である。図8(b)において、波形aがd軸,q軸負荷電流高調波成分ISh1d,ISh1qからなるベクトルISh1dqに相当し、波形aをγδ変換器3により回転座標変換して得たベクトルAがγ軸,δ軸負荷電流高調波成分ISh1γ,ISh1δからなるベクトルISh1γδに相当する。前述した位相調整演算器4の動作は、ベクトルAの位相を位相補正量θcmpだけ進めてベクトルB、すなわちγ軸,δ軸電流成分Iβγ,Iβδからなる補償信号ベクトルIβγδを求めており、ベクトルBに相当するIβγδを逆γδ変換器5により逆変換してd,q軸負荷電流Iβdqを求めることが波形b’を得ることに相当している。
【0027】
このようにして得た図8(b)の波形b’は、波形aに対して位相がθcmpだけ進んでいる。すなわち、従来技術として説明した図8(a)との比較から明らかなように、この実施形態では、ISh1dq(波形a)のリアルタイムデータを用いて回転座標変換、進相処理、逆変換することによって補償信号ベクトルIβγδ(波形b’)を得ることができ、このIβγδを逆dq変換して最終的に高調波補償電流icmpを求めることができる。
このため、従来技術に比べて、演算遅れ時間に影響されることなく正確に系統の高調波を補償することが可能である。
【0028】
次に、本発明の第2実施形態について説明する。
図5は、第2実施形態の構成を示すブロック図であり、図1における各部と同一機能を有する部分には同一の符号を付してある。
この第2実施形態は、図1の第1実施形態に対して、位相補正処理により発生する振幅誤差を補正するための第1振幅補正器9,第2振幅補正器10を逆γδ変換器5の前後に設けたものである。
【0029】
まず、第1振幅補正器9では、前述した位相調整演算器4による処理によって発生する振幅誤差を補正する。位相調整演算器4では、図2から明らかなように、演算後の補償信号ベクトルIβγδは演算前のベクトルISh1γδに比べて振幅が大きくなる。この振幅の増加率は、数式3によって求められる。
[数3]
増加率=√{(ISh1γ+Iβδ)/ISh1γ
よって、第1振幅補正器9において、上記増加率の逆数を補償信号ベクトルIβγδに乗算してベクトルIβ1γδの各成分Iβ1γ,Iβ1δを生成することにより、振幅誤差を補正している。
【0030】
次に、第2振幅補正器10の機能を説明する。
γδ変換演算と逆γδ変換演算では、dq軸高調波負荷電流ISh1d,ISh1qの振幅に応じて、変換後のベクトルの振幅が増減する。変換前と変換後のベクトルの振幅の増減率は、数式4によって求めることができる。
【数4】
従って、上記の増減率の逆数の2乗を、逆γδ変換器5から出力されるベクトルIβ1dqの各成分Iβ1d,Iβ1qに乗算して各成分Iβ2d,Iβ2q(ベクトルIβ2dq)を生成することにより振幅誤差を補正し、これらの成分Iβ2d,Iβ2qを逆dq変換器6に入力して高調波補償電流icmpを求めることとした。
【産業上の利用可能性】
【0031】
本発明は、交流/直流変換または直流/交流変換を行う各種の電力変換器の制御装置として利用することができる。
【符号の説明】
【0032】
1:dq変換器
2:高調波抽出器
3:γδ変換器
4:位相調整演算器
4a:位相補正ベクトル演算器
4b:加算器
5:逆γδ変換器
6:逆dq変換器
7,8:cos・sin演算器
9:第1振幅補正器
10:第2振幅補正器
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8