特許第6756979号(P6756979)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6756979
(24)【登録日】2020年9月1日
(45)【発行日】2020年9月16日
(54)【発明の名称】エレベータ検出装置及びエレベータ
(51)【国際特許分類】
   B66B 3/02 20060101AFI20200907BHJP
   B66B 7/00 20060101ALI20200907BHJP
   B66B 7/06 20060101ALI20200907BHJP
【FI】
   B66B3/02 S
   B66B7/00 F
   B66B7/06 L
【請求項の数】4
【全頁数】10
(21)【出願番号】特願2016-211312(P2016-211312)
(22)【出願日】2016年10月28日
(65)【公開番号】特開2018-70323(P2018-70323A)
(43)【公開日】2018年5月10日
【審査請求日】2018年7月2日
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】000112705
【氏名又は名称】フジテック株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000729
【氏名又は名称】特許業務法人 ユニアス国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】近久 順平
(72)【発明者】
【氏名】西田 一博
【審査官】 大塚 多佳子
(56)【参考文献】
【文献】 特開2007−062948(JP,A)
【文献】 特開2000−072352(JP,A)
【文献】 特開2007−326695(JP,A)
【文献】 特開2005−343680(JP,A)
【文献】 特開2006−306520(JP,A)
【文献】 特許第4834254(JP,B2)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B66B 3/02
B66B 5/00− 5/28
B66B 7/00− 7/12
B66B 11/00−11/08
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
かごに接続されるロープと、
前記ロープが外周に巻き掛けられる回転可能な複数の回転車と、
電気が供給され、前記複数の回転車のうち所定の回転車の回転を検出する検出器と、を備え、
前記所定の回転車は、前記ロープの張力を調整するために、他の回転車に対して移動可能であって、
前記検出器は、前記所定の回転車に取り付けられ、
前記検出器及び前記所定の回転車は、昇降路の内部で、且つ、最上階の乗場床よりも上方に配置される、エレベータ検出装置。
【請求項2】
記かごを上下方向に案内するレールに、前記所定の回転車を固定する固定体をさらに備え
記所定の回転車は、上下方向視において、昇降路の躯体と前記かごとの間に配置され、
前記検出器は、上下方向視において、前記所定の回転車と前記かごとの間に配置される、請求項1に記載のエレベータ検出装置。
【請求項3】
記かごを上下方向に案内するレールに、前記所定の回転車を固定する固定体をさらに備え
記検出器及び前記所定の回転車は、前記かごを上下方向に案内するレールに対して、最上階の乗場扉から離れる側に配置される、請求項1又は2に記載のエレベータ検出装置。
【請求項4】
上下方向に移動するかごと、
請求項1〜3の何れか1項に記載のエレベータ検出装置と、を備えるエレベータ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電気が供給される検出器を備えるエレベータ検出装置及びエレベータに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、エレベータ検出装置として、かごの位置を検出するエレベータ検出装置が、知られている(例えば、特許文献1)。そして、エレベータ検出装置は、かごに接続されるロープと、ロープが外周に巻き掛けられる回転可能な複数の回転車と、所定の回転車の回転を検出するエンコーダとを備えている。
【0003】
ところで、エンコーダは、昇降路の内部に配置されており、そして、エンコーダには、電気が供給されている。これにより、例えば、昇降路の内部に水が流れ込み、当該水がエンコーダにかかると、エンコーダが誤作動したり、故障したりする場合がある。そうなると、検出機能が低下又は停止してしまう。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2002−120977号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
そこで、課題は、昇降路の内部に水が流れ込んだ場合でも、検出機能が低下又は停止することを抑制することができるエレベータ検出装置及びエレベータを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
エレベータ検出装置は、かごに接続されるロープと、前記ロープが外周に巻き掛けられる回転可能な複数の回転車と、電気が供給され、前記複数の回転車のうち所定の回転車の回転を検出する検出器と、を備え、前記検出器は、昇降路の内部で、且つ、最上階の乗場床よりも上方に配置される。
【0007】
また、エレベータ検出装置においては、前記検出器は、前記かごを上下方向に案内するレールに対して、最上階の乗場扉から離れる側に配置される、という構成でもよい。
【0008】
また、エレベータ検出装置は、前記かごを上下方向に案内するレールに、前記所定の回転車を固定する固定体を備え、前記固定体は、前記所定の回転車を固定する第1固定部と、前記レールを固定する第2固定部と、を備え、前記第1固定部は、前記第2固定部よりも上方に配置され、前記検出器は、前記所定の回転車に取り付けられる、という構成でもよい。
【0009】
また、エレベータは、上下方向に移動するかごと、前記のエレベータ検出装置と、を備える。
【発明の効果】
【0010】
以上の如く、エレベータ検出装置及びエレベータは、昇降路の内部に水が流れ込んだ場合でも、検出機能が低下又は停止することを抑制することができる、という優れた効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1図1は、一実施形態に係るエレベータの全体概要図である。
図2図2は、同実施形態に係るエレベータの平面図である。
図3図3は、同実施形態に係るエレベータ検出装置の要部側面図である。
図4図4は、他の実施形態に係るエレベータ検出装置の要部側面図である。
図5図5は、さらに他の実施形態に係るエレベータ検出装置の要部側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、エレベータ検出装置における一実施形態について、図1図3を参照しながら説明する。なお、各図において、図面の寸法比と実際の寸法比とは、必ずしも一致しておらず、また、各図面の間での寸法比も、必ずしも一致していない。
【0013】
図1に示すように、本実施形態に係るエレベータ1は、ユーザが乗るためのかご21と、かごロープ(図1においては、一部のみ図示している)22により、かご21と接続される釣合錘23とを備えている。そして、エレベータ1は、かご21を上下方向に案内するレール24と、かごロープ22を駆動してかご21を昇降させる巻上機25とを備えている。
【0014】
また、エレベータ1は、各乗場51,52に配置される複数の乗場扉31,32を備えている。図1においては、最上階の乗場51及び乗場扉31と、最下階の乗場52及び乗場扉32のみが、図示されている。そして、エレベータ1は、かご21の状態(例えば、かご21の移動速度、かご21の位置、かご21の移動距離等)を検出するエレベータ検出装置(以下、単に「検出装置」ともいう)10を備えている。
【0015】
検出装置10は、回転可能な複数(本実施形態においては、4つ)の回転車11〜14と、各回転車11〜14の外周に巻き掛けられる無端状のロープ3と、ロープ3とかご21とを接続する接続部4とを備えている。また、検出装置10は、第1回転車11の回転を検出する検出器5と、検出器5の検出に基づいて、かご21の状態を演算する制御装置6とを備えている。
【0016】
検出器5は、第1回転車11に取り付けられている。また、検出器5は、図示していない電線により、制御装置6と電気的に接続されている。そして、制御装置6は、電線を経由して、検出器5に電気を供給し、検出器5は、電線を経由して、制御装置6に電気信号を出力している。
【0017】
本実施形態においては、検出器5は、エンコーダである。そして、検出器5は、第1回転車11が所定量(例えば、1°〜5°)だけ回転するごとに、制御装置6に向けてパルス信号を出力している。そして、制御装置6は、検出器5からのパルス信号に基づいて、かご21の状態(移動速度、移動距離、位置等)を演算している。
【0018】
また、制御装置6は、検出器5の検出に基づいて、かご21の特定の状態を検出した場合、巻上機25を停止したり、制動したりすることで、かご21の移動を停止させる。例えば、かご21の特定の状態として、かご21の移動速度が所定速度を超えている状態や、かご21の位置が上限位置や下限位置を超えている状態が、挙げられる。なお、制御装置6は、検出装置10だけでなく、エレベータ1全体の制御も行っている。
【0019】
本実施形態に係るエレベータ1は、巻上機25及び制御装置6を昇降路50の内部に配置する機械室なし型のエレベータとしている。したがって、第1〜第4回転車11〜14、ロープ3、接続部4、及び検出器5も、昇降路50の内部に配置されている。
【0020】
第1回転車11は、第2回転車12及び第3回転車13よりも下方に配置されており、第4回転車14よりも上方に配置されている。なお、第2及び第3回転車12,13は、最上階の乗場51に停止するかご21の位置よりも上方に位置するように、配置され、第4回転車14は、最下階の乗場52に停止するかご21の位置よりも下方に位置するように、配置されている。
【0021】
また、第1回転車11は、横方向において、第2回転車12と第3回転車13との間に配置されている。なお、第1回転車11は、他の回転車12〜14に対して移動できるように、構成されている。これにより、ロープ3が経年等により伸びた場合に、第1回転車11を移動することで、ロープ3に再び適切な張力を作用させることができる。即ち、第1回転車11は、ロープ3の張力を調整するテンションプーリ(張車)である。
【0022】
そして、ロープ3は、第1回転車11、第2回転車12、第4回転車14、第3回転車13の順で、掛けられている。なお、ロープ3は、第1及び第4回転車11,14の下方側の部分に接するようにそれぞれ巻き掛けられ、第2及び第3回転車12,13の上方側の部分に接するようにそれぞれ巻き掛けられている。
【0023】
第2回転車12は、かご21が所定の移動速度よりも速い速度で移動している状態を検出する速度検出部12aを備えている。速度検出部12aは、電気を用いずに、回転による遠心力を用いて当該状態を検出する。そして、速度検出部12aが当該状態を検出すると、第2回転車12は、自身が回転しないようにロックし、且つ、ロープ3もロックすることで、かご21の非常停止装置を起動させる。第2回転車12は、所謂、調速機である。
【0024】
ところで、例えば、雨水、掃除時の水、消火時の水といった水が、最上階の乗場床51aを流れて、昇降路50の内部に流れ込む場合がある。そこで、第1回転車11及び検出器5は、最上階の乗場51の乗場床51aよりも、上方に配置されている。これにより、最上階の乗場床51aを流れて昇降路50の内部に流れ込んだ水が、検出器5にかかることを抑制できる。なお、本実施形態においては、巻上機25及び制御装置6も、最上階の乗場51の乗場床51aよりも、上方に配置されている。
【0025】
図2に示すように、検出装置10は、第1回転車11をレール24に固定する固定体7を備えている。そして、固定体7は、長尺に形成されており、レール24から突出するように配置されている。具体的には、固定体7は、レール24から、最上階の乗場扉31から離れるように、突出している。
【0026】
したがって、第1回転車11及び検出器5は、レール24に対して最上階の乗場扉31から離れる側に配置されている。これにより、例えば、水が最上階の乗場扉31から昇降路50の内部に流れ込んだ場合でも、水が検出器5にかかることを抑制できる。
【0027】
図3に示すように、第1回転車11は、回転軸11aを備えており、検出器5は、第1回転車11の回転軸11aに取り付けられている。また、固定体7は、第1回転車11を固定する第1固定部7aと、レール24を固定する第2固定部7bとを備えている。そして、固定体7は、レール24から斜め上方に向けて突出している。
【0028】
これにより、第1固定部7aは、第2固定部7bよりも上方に配置されている。したがって、例えば、水がレール24に伝って流れた場合でも、第2固定部7bから第1固定部7aに、水が流れることを抑制することができため、斯かる場合においても、水が検出器5にかかることを抑制できる。
【0029】
このように、昇降路50の内部に水が流れ込んだ場合でも、検出器5に水がかかることを抑制することができているため、検出装置10の検出機能が低下又は停止することを抑制することができる。したがって、本実施形態に係るエレベータ1は、例えば、火災時などにも利用できる非常用エレベータとしても使用できる。
【0030】
以上より、本実施形態に係るエレベータ1は、上下方向に移動するかご21と、前記のエレベータ検出装置10と、を備える。
【0031】
また、本実施形態に係るエレベータ検出装置10は、かご21に接続されるロープ3と、前記ロープ3が外周に巻き掛けられる回転可能な複数の回転車11〜14と、電気が供給され、前記複数の回転車11〜14のうち所定の回転車11の回転を検出する検出器5と、を備え、前記検出器5は、昇降路50の内部で、且つ、最上階の乗場床51aよりも上方に配置される。
【0032】
斯かる構成によれば、かご21に接続されるロープ3が、複数の回転車11〜14の外周に巻き掛けられており、検出器5は、所定の回転車11の回転を検出している。これにより、検出器5の検出に基づいて、かご21の状態(例えば、移動速度、位置、移動距離等)を検出することができる。
【0033】
そして、昇降路50の内部に配置されている検出器5に、電気が供給されているため、検出器5は、最上階の乗場床51aよりも上方に配置されている。これにより、最上階の乗場床51aを流れて、昇降路50の内部に水が流れ込んだ場合に、検出器5に水がかかることを抑制することができる。したがって、最上階の乗場床51aから昇降路50の内部に水が流れ込んだ場合でも、検出機能が低下又は停止することを抑制することができる。
【0034】
もちろん、検出器5が最上階の乗場床51aよりも上方に配置されているため、最上階よりも下の階の乗場床52や乗場扉32から、昇降路50の内部に水が流れ込んだ場合にも、検出器5に水がかかることを抑制することができる。したがって、最上階よりも下の階の乗場床52や乗場扉32から、昇降路50の内部に水が流れ込んだ場合でも、検出機能が低下又は停止することを抑制することができる。
【0035】
また、本実施形態に係るエレベータ検出装置10においては、前記検出器5は、前記かご21を上下方向に案内するレール24に対して、最上階の乗場扉31から離れる側に配置される、という構成でもよい。
【0036】
斯かる構成によれば、検出器5が、かご21を上下方向に案内するレール24に対して、最上階の乗場扉31から離れる側に配置されているため、最上階の乗場扉31から昇降路50の内部に水が流れ込んだ場合に、検出器5に水がかかることを抑制することができる。したがって、最上階の乗場扉31から昇降路50の内部に水が流れ込んだ場合でも、検出機能が低下又は停止することを抑制することができる。
【0037】
また、本実施形態に係るエレベータ検出装置10は、前記かご21を上下方向に案内するレール24に、前記所定の回転車11を固定する固定体7を備え、前記固定体7は、前記所定の回転車11を固定する第1固定部7aと、前記レール24を固定する第2固定部7bと、を備え、前記第1固定部7aは、前記第2固定部7bよりも上方に配置され、前記検出器5は、前記所定の回転車11に取り付けられる、という構成でもよい。
【0038】
斯かる構成によれば、第1固定部7aが回転車11を固定し、第2固定部7bがレール24を固定することで、固定体7は、回転車11をレール24に固定している。そして、第1固定部7aが第2固定部7bよりも上方に配置されているため、昇降路50の内部に流れ込んだ水が、レール24に伝って流れた場合でも、水が第2固定部7bから第1固定部7aに流れることを抑制することができる。
【0039】
そして、検出器5が回転車11に取り付けられているため、レール24を流れる水が、固定体7及び回転車11を経由して検出器5に至ることを抑制することができる。したがって、昇降路50の内部に流れ込んだ水が、レール24に伝って流れた場合でも、検出機能が低下又は停止することを抑制することができる。
【0040】
なお、エレベータ検出装置は、上記した実施形態の構成に限定されるものではなく、また、上記した作用効果に限定されるものではない。また、エレベータ検出装置は、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。例えば、下記する各種の変更例に係る構成や方法等を任意に一つ又は複数選択して、上記した実施形態に係る構成や方法等に採用してもよいことは勿論である。
【0041】
上記実施形態に係るエレベータ検出装置10においては、第1固定部7aは、第2固定部7bよりも上方に配置されている、という構成である。しかしながら、エレベータ検出装置10は、斯かる構成に限られない。例えば、第1固定部7aは、第2固定部7bよりも下方に配置されている、という構成でもよく、また、図4及び図5に示すように、第1固定部7aの上下方向の位置は、第2固定部7bの上下方向の位置と、同じである、という構成でもよい。
【0042】
図4及び図5に係るエレベータ検出装置10は、前記かご21を上下方向に案内するレール24に、前記所定の回転車11を固定する固定体7を備え、前記固定体7は、前記所定の回転車11を固定する第1固定部7aと、前記レール24を固定する第2固定部7bと、前記第1固定部7aと前記第2固定部7bとの間に配置され、前記第2固定部7bから前記第1固定部7aに水が流れることを防止する防水部7cと、を備え、前記検出器5は、前記所定の回転車11に取り付けられる、という構成である。
【0043】
斯かる構成によれば、第1固定部7aが回転車11を固定し、第2固定部7bがレール24を固定することで、固定体7は、回転車11をレール24に固定している。そして、防水部7cが第1固定部7aと第2固定部7bとの間に配置されているため、昇降路50の内部に流れ込んだ水が、レール24に伝って流れた場合でも、水が第2固定部7bから第1固定部7aに流れることを防止できる。
【0044】
そして、検出器5が回転車11に取り付けられているため、レール24を流れる水が、固定体7及び回転車11を経由して検出器5にまで至ることを防止することができる。したがって、昇降路50の内部に流れ込んだ水が、レール24に伝って流れた場合でも、検出機能が低下又は停止することを防止することができる。
【0045】
なお、図4に係る防水部7cは、湾曲して形成されており、第1固定部7aよりも下方に配置されている。これにより、レール24を流れる水は、第2固定部7bから防水部7cまで流れるものの、防水部7cから落ちるため、第1固定部7aまで流れることはない。
【0046】
図5に係る固定体7は、先端部に第1固定部7aを有し且つ基端部に第2固定部7bを有する長尺な本体部7dと、第1固定部7aと第2固定部7bとの間に配置され、本体部7dと交差するように配置される平板状の防水部7cとを備えている。防水部7cは、本体部7dの長手方向と直交するように配置されている。これにより、レール24を流れる水は、第2固定部7bから防水部7cまで流れるものの、防水部7cで止められたり、落ちたりするため、第1固定部7aまで流れることはない。
【0047】
また、上記実施形態に係るエレベータ検出装置10においては、回転車11〜14は、四つ備えられている、という構成である。しかしながら、エレベータ検出装置10は、斯かる構成に限られない。例えば、回転車は、二つ又は三つ備えられている、という構成でもよく、また、五つ以上備えられている、という構成でもよい。
【0048】
また、上記実施形態に係るエレベータ検出装置10においては、検出器5は、複数の回転車11〜14のうち、第1回転車11の回転を検出する、という構成である。しかしながら、エレベータ検出装置10は、斯かる構成に限られない。例えば、検出器5は、第2回転車12の回転を検出する、という構成でもよく、また、第3回転車13の回転を検出する、という構成でもよい。
【0049】
また、上記実施形態に係るエレベータ検出装置10においては、検出器5は、レール24に対して、最上階の乗場扉31から離れる側に配置されている、という構成である。しかしながら、エレベータ検出装置10は、斯かる構成に限られない。例えば、検出器5は、レール24に対して、最上階の乗場扉31に近い側に配置されている、という構成でもよい。
【0050】
また、上記実施形態に係るエレベータ検出装置10においては、検出器5は、固定体7により、レール24に固定されている、という構成である。しかしながら、エレベータ検出装置10は、斯かる構成に限られない。例えば、検出器5は、固定体7により、昇降路50を構成する躯体に固定されている、という構成でもよい。
【0051】
また、上記実施形態に係るエレベータ検出装置10においては、第1回転車11は、他の回転車12〜14に対して移動できるように、構成されており、例えば、電線により、制御装置6と電気的に接続されている、という構成である。しかしながら、エレベータ検出装置10は、斯かる構成に限られない。
【0052】
例えば、他の回転車に対して移動できるように構成される回転車は、制御装置6と電線で接続されていない回転車(上記実施形態においては、第3回転車13や第4回転車14)である、という構成でもよい。これにより、例えば、回転車が他の回転車に対して移動させる際に、電線が断線することを防止することができる。
【0053】
また、上記実施形態に係るエレベータ1は、トラクション式のロープ式エレベータであって、機械室なし型のエレベータである、という構成である。しかしながら、エレベータ1は、斯かる構成に限られない。例えば、エレベータ1は、機械室あり型のエレベータである、という構成でもよい。また、例えば、エレベータ1は、巻胴式のロープ式エレベータ、油圧式エレベータ、又は、リニアモータ式エレベータである、という構成でもよい。
【符号の説明】
【0054】
1…エレベータ、3…ロープ、4…接続部、5…検出器、6…制御装置、7…固定体、7a…第1固定部、7b…第2固定部、7c…防水部、7d…本体部、10…エレベータ検出装置、11…第1回転車、11a…回転軸、12…第2回転車、12a…速度検出部、13…第3回転車、14…第4回転車、21…かご、22…かごロープ、23…釣合錘、24…レール、25…巻上機、31…乗場扉、32…乗場扉、50…昇降路、51…乗場、51a…乗場床、52…乗場
図1
図2
図3
図4
図5