(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記業者端末を携帯する取引業者が前記滞在していた医療施設を退館した時に、前記業者端末が、当該取引業者がどの医療施設にも滞在していないことを示す表示情報を作成し、当該表示情報を前記電子名札に無線で送信する請求項1または2に記載の取引業者情報表示システム。
前記情報管理サーバが、個々の取引業者が担当する各医療施設を示す担当施設情報が格納された担当施設テーブルと、前記業者端末から担当施設リスト要求を受信したことに応答して、当該担当施設テーブルに格納されている各担当施設情報に基づいて当該業者端末を携帯する取引業者によって担当される各医療施設のリストを作成して当該業者端末に送信する担当施設リスト作成部とを備え、
前記業者端末が、前記担当施設リスト要求を前記情報管理サーバに送信し、前記情報管理サーバから前記リストを受信すると、前記業者端末を携帯する取引業者に当該リストを提示して、当該リストに含まれる各医療施設の中から当該取引業者が滞在している医療施設を選択させる医療施設特定部を備える、
請求項1ないし3のいずれか1項に記載の取引業者情報表示システム。
前記情報管理サーバが、個々の取引業者が担当する各医療施設を示す担当施設情報が格納された担当施設テーブルと、前記業者端末から医療施設特定要求を受信したことに応答して、当該業者端末の機能を利用して当該業者端末が位置している前記医療施設を特定する業者端末位置特定部と、当該業者端末位置特定部によって当該業者端末が位置すると特定された医療施設が当該業者端末を携帯する取引業者によって担当される医療施設であるか否かを前記担当施設テーブルに格納されている担当施設情報に基づいて判別し、当該医療施設が当該取引業者によって担当される医療施設であると判別された場合に、当該医療施設を特定する医療施設特定情報を当該業者端末に送信する医療施設判別部を備え、
前記業者端末が、前記医療施設特定要求を前記情報管理サーバに送信し、前記情報管理サーバから前記医療施設特定情報を受信すると、受信した当該医療施設特定情報によって特定される医療施設を前記取引業者が滞在している医療施設とする医療施設特定部を備える、
請求項1ないし3のいずれか1項に記載の取引業者情報表示システム。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、本発明の実施形態に係る取引業者情報表示システムについて図面を参照しながら詳細に説明する。なお、実施形態を説明する全図において、共通の構成要素には同一の符号を付し、繰り返しの説明を省略する。
【0016】
図1は、本発明の第1の実施形態に係る取引業者情報表示システム1の構成の一例を示す。
取引業者情報表示システム1は、複数の業者端末10と、複数の電子名札20と、複数の会社端末30と、複数の職員端末40と、複数の施設端末50と、管理者端末60と、情報管理サーバ100Aとを有する。
業者端末10は、携帯端末であり、取引業者によって携帯される。取引業者は、例えば、病院等の医療施設に出入りするMR(Medical representative、医薬情報担当者)、医療機器のメンテナンスエンジニア、医療用品の販売員等である。業者端末10は、例えば、スマートホン、タブレット等である。業者端末10は、ネットワーク200を介して情報管理サーバ100Aと通信可能である。
【0017】
電子名札20は、業者端末10と無線で通信可能である。その無線の方式は、例えば、BluetoothとNFC(Near Field Communication)の両方またはいずれか一方である。電子名札20は、ディスプレイを有しており、そのディスプレイに業者端末10から受信した情報を表示する。電子名札20は、周囲の人がそのディスプレイの表示を視認できるように取引業者によって携帯される。
電子名札20のディスプレイとして、例えば、3色(例えば、白黒赤)で文字や図形を表示可能な電子ペーパーを使用することができる。
【0018】
会社端末30は、取引業者が勤務する会社の担当者によって使用される。会社は、例えば、製薬会社、医療機器の販売会社等である。担当者は、その会社の従業員である。会社端末30は、例えば、スマートホン、タブレット、ノートパソコン、デスクトップパソコン等である。会社端末30は、ネットワーク200を介して情報管理サーバ100Aと通信可能である。
【0019】
職員端末40は、医療施設に勤務する職員によって使用される。職員は、例えば、医師、薬剤師、看護師、臨床検査技師のような医療従事者や事務員のような従業員である。職員端末40は、例えば、スマートホン、タブレット、ノートパソコン、デスクトップパソコン等である。職員端末40は、ネットワーク200を介して情報管理サーバ100Aと通信可能である。
【0020】
施設端末50は、医療施設の担当者によって使用される。担当者は、その医療施設の職員である。施設端末50は、例えば、スマートホン、タブレット、ノートパソコン、デスクトップパソコン等である。施設端末50は、ネットワーク200を介して情報管理サーバ100Aと通信可能である。
【0021】
管理者端末60は、情報管理サーバ100Aの管理者によって使用される。管理者端末60は、例えば、スマートホン、タブレット、ノートパソコン、デスクトップパソコン等である。管理者端末60は、ネットワーク200を介して情報管理サーバ100Aと通信可能である。
【0022】
図2は、情報管理サーバ100Aの構成の一例を示す。
情報管理サーバ100Aは、有線または無線でネットワーク200に接続されている。情報管理サーバ100Aは、CPU(Central Processing Unit)と、RAM(Random Access Memory)等で構成される主メモリと、ハードディスク等で構成される記憶部110とを備える。情報管理サーバ100Aは、例えば、コンピュータで実現することができる。また、情報管理サーバ100Aは、例えば、クラウドコンピューティングで実現することができる。
【0023】
情報管理サーバ100Aの記憶部110には、取引業者テーブル120と、職員テーブル130と、担当施設テーブル140と、訪問テーブル150と、情報管理プログラム170Aとが格納されている。
情報管理サーバ100AのCPUが記憶部110から主メモリに情報管理プログラム170Aを読み出して実行することにより、登録部101と、医療施設リスト作成部102と、訪問情報管理部103と、滞在情報作成部104との各部の機能が実現される。
【0024】
図3は、取引業者テーブル120の構成の一例を示す。
取引業者テーブル120は、医療施設に出入りする取引業者に関する取引業者情報を格納する。取引業者情報は、会社ID(Identifier)121と、会社名122と、取引業者ID123と、取引業者名124と、職種125と、携帯電話番号126と、メールアドレス127とを含む。
会社ID121は、取引業者が勤務する会社を一意に識別する識別情報である。
会社名122は、会社の名称である。
取引業者ID123は、取引業者を一意に識別する識別情報である。
取引業者名124は、取引業者の名前である。
職種125は、取引業者の職種である。職種は、例えば、MR、エンジニア、営業等である。
携帯電話番号126は、業者端末10の携帯電話番号である。
メールアドレス127は、業者端末10で受信可能な電子メールのアドレスである。
【0025】
図4は、職員テーブル130の構成の一例を示す。
職員テーブル130は、医療施設に勤務する職員(医療施設に勤務する医療従事者または従業員)に関する職員情報を格納する。職員情報は、施設ID131と、施設名132と、職員ID133と、職員名134と、職種135と、所属136と、携帯電話番号137と、メールアドレス138とを含む。
施設ID131は、医療施設を一意に識別する識別情報である。
施設名132は、医療施設の名称である。
職員ID133は、職員を一意に識別する識別情報である。
職員名134は、職員の名前である。
職種135は、職員の職種である。職種は、例えば、医師,薬剤師、看護師、臨床検査技師、事務等である。
所属136は、職員の所属である。所属は、例えば、呼吸器内科,化学療法センター(腫瘍内科)、脳神経外科、麻酔科、整形外科、調剤室、総合内科等である。
携帯電話番号137は、職員端末40が携帯端末である場合の携帯電話番号である。職員端末40がノートパソコンやデスクトップパソコンである場合には、携帯電話番号137は未登録でもよい。
メールアドレス138は、職員端末40で受信可能な電子メールのアドレスである。
【0026】
図5は、担当施設テーブル140の構成の一例を示す。
担当施設テーブル140は、担当施設情報を格納する。担当施設情報は、個々の取引業者が担当する各医療施設を示す。担当施設情報は、会社ID141と、取引業者ID142と、施設ID143とを含む。
会社ID141は、取引業者が勤務する会社を一意に識別する識別情報である。会社ID141は、
図3の会社ID121に対応する。
取引業者ID142は、取引業者を一意に識別する識別情報である。取引業者ID142は、
図3の取引業者ID123に対応する。
施設ID143は、取引業者ID142によって識別される取引業者が担当する医療施設を示す識別情報である。施設ID143は、
図4の施設ID131に対応する。
【0027】
図6は、訪問テーブル150の構成の一例を示す。
訪問テーブル150は、医療施設を担当する個々の取引業者によるその医療施設内の訪問先への訪問の内容を示す訪問情報を格納する。訪問情報は、会社ID151と、取引業者ID152と、施設ID153と、訪問先154と、職員ID155と、日時156と、目的157と、補足158と、予約159と、選択160とを含む。
会社ID151は、取引業者が勤務する会社を一意に識別する識別情報である。会社ID151は、
図3の会社ID121に対応する。
取引業者ID152は、取引業者を一意に識別する識別情報である。取引業者ID152は、
図3の取引業者ID123に対応する。
施設ID153は、医療施設を一意に識別する識別情報である。施設ID153によって識別される医療施設は、取引業者ID152によって識別される取引業者が担当する医療施設である。施設ID153は、
図4の施設ID131に対応する。
【0028】
訪問先154は、取引業者が訪問する医療施設内の部署(面会有りの場合には、面会相手の所属)を示す。訪問先154は、例えば、呼吸器内科、麻酔科、化学療法センター(腫瘍内科)、整形外科、調剤室、総合内科、脳神経外科等である。
職員ID155は、職員(医療施設に勤務する医療従事者または従業員)を一意に識別する識別情報である。職員ID155は、
図4の職員ID133に対応する。職員ID155は、取引業者の訪問先の面会相手を識別する識別情報である。職員ID155に職員IDが登録されていることは、面会の予定があること、面会が終了していること、または面会中であることを意味する。一方、職員ID155に無しが登録されていることは、面会する職員がおらず、取引業者は資料を届けたり、納品したり、医療機器をメンテナンスしたりするために訪問するのみであって面会が無いことを意味する。
訪問先154と職員ID155は、本発明における訪問先の例である。
日時156は、面会が予約されている年月日と時間帯、面会が行われた年月日と時間帯、または面会中の年月日と時間帯を示す。日時156は、取引業者が訪問先を訪問する訪問時間の例である。
目的157は、面会の目的を示す。目的157は、例えば、薬剤の情報提供、資料のお届け、納品、医療機器のメンテナンス等である。
補足158は、面会について、取引業者が職員に伝える補足説明を示す。
【0029】
予約159は、各医療施設に勤務する職員と各医療施設を担当する取引業者との面会について職員と取引業者との間で合意されて確定した予約の有無を示す。職員と取引業者との間で合意が取れて予約が確定している場合、予約159には「有」が設定される。職員と取引業者との間で合意が取れずに面会の予約が成立しなかった場合、予約159には「無」が設定される。職員と取引業者との間での予約の合意が未定である場合および面会がない(職員ID155に無しが登録されている)訪問の場合、予約159には「未」が設定される。
ここで、本実施形態において、医療従事者または従業員と取引業者との面会の予約が有るとは、職員と取引業者との間で合意されて確定した予約が有ることをいい、予約159に「有」が設定されている場合をいう。一方、本実施形態において、医療従事者または従業員と取引業者との面会の予約が無いとは、職員と取引業者との間で合意されて確定した予約が無いことをいい、予約159に「無」または「未」が設定されている場合をいう。
選択160は、取引業者が訪問先154を実際に訪問することを選択したか否かを示す。取引業者が訪問先154を実際に訪問することを選択した場合、選択160には「有」が設定される。取引業者が実際には訪問先154を訪問しないことを選択した場合、選択160には「無」が設定される。取引業者が、まだ、訪問の有無を選択していない場合、選択160には「未」が設定される。
【0030】
図7は、第1の実施形態に係る業者端末10の構成の一例を示す。
業者端末10に入退館アプリがインストールされ、取引業者によってその入退館アプリが起動されることにより、入退館部11と、医療施設特定部12Aと、訪問先選択部13と、滞在情報取得部14と、表示情報作成部15と、表示情報送信部16と、訪問先受付部17と、訪問先追加部18との各部の機能が実現される。
【0031】
以下では、業者端末10と電子名札20とがBluetoothで通信する場合について、情報管理サーバ100Aと業者端末10の各部を詳細に説明する。
情報管理サーバ100Aの登録部101は、取引業者テーブル120に取引業者情報を登録する。
例えば、会社の担当者は電話や電子メール、SMS(Short Message Service)等を用いて情報管理サーバ100Aの管理者にその会社を取引業者テーブル120に登録することを申請する。情報管理サーバ100Aの管理者は、その申請を受け付けると、管理者端末60から情報管理サーバ100Aに所定の認証を受けてログインし、会社名122を入力する。登録部101は、その会社に会社ID121を付与し、会社ID121と会社名122を取引業者テーブル120に登録する。
次に、取引業者が勤務する会社の担当者は、その会社の会社端末30から情報管理サーバ100Aに所定の認証を受けてログインし、取引業者の取引業者名124と職種125と携帯電話番号126とメールアドレス127を入力する。これに応答して、登録部101は、その取引業者に取引業者ID123を付与し、その取引業者の取引業者情報を取引業者テーブル120に登録する。
【0032】
また、情報管理サーバ100Aの登録部101は、職員テーブル130に職員情報を登録する。
例えば、医療施設の担当者は電話や電子メール、SMS等を用いて情報管理サーバ100Aの管理者にその医療施設を職員テーブル130に登録することを申請する。情報管理サーバ100Aの管理者は、その申請を受け付けると、管理者端末60から情報管理サーバ100Aに所定の認証を受けてログインし、施設名132を入力する。登録部101は、その医療施設に施設ID131を付与し、施設ID131と施設名132を施設テーブル130に登録する。
次に、医療施設の担当者は、その医療施設の施設端末50から情報管理サーバ100Aに所定の認証を受けてログインし、職員の職員名134と職種135と所属136と携帯電話番号137とメールアドレス138とを入力する。これに応答して、登録部101は、その職員に職員ID133を付与し、その職員の職員情報を職員テーブル130に登録する。または、取引業者は、業者端末10から情報管理サーバ100Aに所定の認証を受けてログインし、その取引業者が担当する医療施設を特定する情報、およびその医療施設に勤務する職員の職員名134と職種135と所属136と携帯電話番号137とメールアドレス138とを入力する。これに応答して、登録部101は、その職員に職員ID133を付与し、その職員の職員情報を職員テーブル130に登録する。
【0033】
また、情報管理サーバ100Aの登録部101は、担当施設テーブル140に担当施設情報を登録する。
例えば、取引業者は、ある医療施設を担当することになったとき、電話や電子メール、SMS等を用いてその医療施設の担当者にKeyコードを問い合わせる。Keyコードは、各医療施設を一意に特定する情報である。Keyコードは、予め情報管理サーバ100Aの管理者から各医療施設の担当者に通知されている。医療施設の担当者は、問い合わせに答えて電話や電子メール、SMS等でKeyコードを取引業者に通知する。
取引業者がパソコンや業者端末10等を用いて情報管理サーバ100Aに所定の認証を受けてログインしてKeyコードを入力すると、登録部101は所定の担当施設登録ページをパソコンや業者端末10等に表示させる。取引業者は、担当施設登録ページ上で担当施設の登録に必要な所定の情報を入力する。これに応答して、登録部101は、
図5に示した担当施設テーブル140に格納されているその取引業者に関する担当施設情報に含まれる施設ID143にKeyコードで特定される医療施設の施設IDを登録する。
【0034】
面会の予約に関する情報は2通りの手段によって取得され、その情報に基づいて訪問情報が訪問テーブル150に登録される。
一つの手段は、本実施形態に係る情報管理サーバ100Aとは別の面会予約サーバ(図示無し)である。面会予約サーバは、各医療施設の職員から取引業者に対して申し込んだ面会の予約に関する情報と、取引業者から各医療施設の職員に対して申し込んだ面会の予約に関する情報とを受け付ける。そして、面会予約サーバは、職員と取引業者との間で予約の合意について調整中(合意待ち)である場合、予約159=「未」と選択160=「未」を含む訪問情報を訪問テーブル150に登録する。
また、面会予約サーバは、それらの面会の予約について職員と取引業者との間で合意が取れて予約が確定した場合、予約159=「有」と選択160=「未」を含む訪問情報を訪問テーブル150に登録する。一方、面会予約サーバは、職員と取引業者との間で合意が取れずに面会の予約が成立しなかった場合、予約159=「無」と選択160=「無」を含む訪問情報を訪問テーブル150に登録する。
【0035】
もう一つの手段は、取引業者が業者端末10を用いて面会の予約に関する情報を入力することである。例えば、電話、電子メール、LINE(登録商標)等によって職員と取引業者との間で合意が取れて面会の予約が成立した場合、取引業者は面会の予約についての情報を医療施設への入館時に業者端末10を用いて入力する。詳細は後述するが、このとき、面会対象の職員が存在する(職員ID155が登録されている)訪問について、情報管理サーバ100Aの訪問情報管理部103は面会の予約についての情報に基づいて訪問テーブル150に予約159=「有」と選択160=「未」を含む訪問情報を登録する。
【0036】
また、詳細は後述するが、取引業者は、医療施設への入館時に業者端末10を用いて面会が無い(職員ID155に無しが登録される)訪問を入力することができる。この場合、訪問情報管理部103は訪問テーブル150に予約159=「未」と選択160=「未」を含む訪問情報を登録する。
また、詳細は後述するが、取引業者は医療施設からの退館時に業者端末10を用いて医療施設に滞在している間(退館する前)に訪問した訪問先を訪問テーブル150に追加することができる。この場合、訪問情報管理部103は、訪問テーブル150に予約159=「未」と選択160=「有」を含む訪問情報を登録する。
【0037】
業者端末10の入退館部11は、取引業者が医療施設に入館していない(滞在していない)時には、
図8に示す入退館画面を業者端末10に表示する。入退館画面は、入館・更新手続きボタンと退館手続きボタンとを有する。
例えば、訪問テーブル150に
図6に示す訪問情報が格納されているときに、ABC製薬株式会社(会社ID151=0001)の春野昭夫(取引業者ID152=0001)が入退館画面上で入館・更新手続きボタンをタップすると、業者端末10の医療施設特定部12Aは、担当施設リスト要求を情報管理サーバ100Aに送信する。情報管理サーバ100Aの担当施設リスト作成部102は、業者端末10から担当施設リスト要求を受信すると、その医療施設リスト要求に応答して、担当施設テーブル140からその取引業者の担当施設情報に含まれる施設ID143を全て読み出す。そして、担当施設リスト作成部102は、施設ID131をキーとして
図4の職員テーブル130を検索して、各施設ID131を各施設名132に変換し、その取引業者によって担当される各施設名のリスト(各医療施設のリスト)を作成する。担当施設リスト作成部102は、作成したリストを業者端末10に送信する。
【0038】
業者端末10の医療施設特定部12Aは、情報管理サーバ100Aから各医療施設のリストを受信すると、業者端末10に
図9の入館手続き画面を表示し、取引業者に各医療施設のリストを提示する。
図9の入館手続き画面の例には、施設ID143=0001の新関越大学病院と、施設ID143=0010の公立関東総合病院と、施設ID143=1363の神奈川中央病院とからなる各医療施設のリストが表示されている。医療施設特定部12Aは、取引業者に、入館手続き画面上で入館する医療施設に対応する入館ボタンをタップさせることにより、リストに含まれる各医療施設の中から取引業者が滞在している医療施設を選択させる。
例えば、春野昭夫が
図9の入館手続き画面上で新関越大学病院(施設ID153=0001)の入館ボタンをタップしたとする。これにより、業者端末10の医療施設特定部12Aは、新関越大学病院を特定する。
【0039】
このとき、業者端末10の訪問先選択部13は、春野昭夫(取引業者)が滞在している新関越大学病院(選択された医療施設)の指定を含む訪問情報要求を情報管理サーバ100Aに送信する。
情報管理サーバ100Aの訪問情報管理部103は、訪問情報要求を受信したことに応答して、現在の時刻と日時164とに基づいて春野昭夫が当日中に訪問できる訪問先154を含む訪問情報を訪問テーブル150から読み出す。
図6の訪問テーブル150には、春野昭夫に関する訪問情報であって新関越大学病院に関する訪問情報は5つ格納されている。ただし、訪問先154=麻酔科である訪問情報に含まれる予約159=「無」である。予約159=「無」は、職員と取引業者との間で合意が取れずに面会の予約が成立しなかったことを示す。例えば、現在の時刻が2020年3月3日14時55分であるとき、情報管理サーバ100Aの訪問情報管理部103は、この訪問情報を除く4つの訪問情報を訪問テーブル150から読み出して春野昭夫の業者端末10に送信する。
【0040】
業者端末10の訪問先選択部13は、情報管理サーバ100Aから送信された春野昭夫(取引業者)に関する4つの訪問情報を取得する。そして、訪問先選択部13は、
図10に示すように、これら4つの訪問情報に基づいて業者端末10の訪問先選択画面に取得した春野昭夫(取引業者)の訪問先を表示する。
従って、訪問先選択画面には、予約159=「有」と予約159=「未」である訪問情報に含まれる日時156と訪問先154と職員名134等が表示される。すなわち、訪問先選択画面には、訪問先154=呼吸器内科のように予約が確定している(予約159=「有」である)訪問先と、訪問先154=化学療法センター(腫瘍内科)と訪問先154=整形外科のように予約が未定である(予約159=「未」である)訪問先と、訪問先154=調剤室のように面会が無い(職員ID155=「無し」かつ予約159=「未」である)訪問先とが表示される。面会が無い訪問である場合には、例えば職員名134の代わりに目的157が表示される。
なお、情報管理サーバ100Aの訪問情報管理部103が予約159=「無」である訪問情報も業者端末10に送信し、業者端末10の訪問先選択部13が予約159=「有」と予約159=「未」である訪問情報に含まれる日時156と訪問先154と職員名134等を業者端末10に表示することとしてもよい。
【0041】
訪問先選択画面には、訪問先選択用のチェックボックスと、訪問先追加ボタンと、訪問先入力済み確認用のチェックボックスと、完了ボタンとが含まれている。
図11に示すように、訪問先選択用のチェックボックスにチェックマークを入力することにより、取引業者は実際に訪問する訪問先を選択することができる。取引業者は、実際には訪問しないこととした訪問先については訪問先選択用チェックボックスにチェックマークを入力しない。
訪問先選択部13は、取引業者によって完了ボタンがタップされると、訪問先選択用チェックボックスにチェックマークが入力された訪問先とチェックマークが入力されなかった訪問先とを特定する訪問先選択情報を情報管理サーバ100Aに送信する。同時に、訪問先選択部13は、業者端末10に
図12に示す電子名札更新画面を表示する。
図12は、入館手続き画面上で新関越大学病院の入館ボタンがタップされた場合に表示される電子名札更新画面の例である。電子名札更新画面は、更新ボタンを有する。
【0042】
情報管理サーバ100Aの訪問情報管理部103は、訪問先選択情報を受信すると、訪問先選択情報によって訪問先選択用チェックボックスにチェックマークが入力されたことが特定された訪問先154を含む訪問情報の選択160に「有」を設定する。また、訪問情報管理部103は、訪問先選択情報によって訪問先選択用チェックボックスにチェックマークが入力されなかったことが特定された訪問先154を含む訪問情報の選択160に「無」を設定する。
図11の訪問先選択画面のように入力された場合、訪問テーブル150には
図6に示すように、訪問先154=呼吸器内科と訪問先154=化学療法センター(腫瘍内科)と訪問先154=調剤室である訪問情報の選択160に「有」が設定される。また、訪問先154=整形外科である訪問情報の選択160には「無」が設定される。
なお、訪問先154=麻酔科である訪問情報の選択160にも「無」が設定されている。この訪問情報は予約159=「無」であり、面会の予約が成立しなかったため、登録部101が選択160に「無」を設定したものである。
【0043】
春野昭夫(取引業者)が電子名札更新画面上で更新ボタンをタップすると、業者端末10の入退館部11は業者端末10に
図8の入退館画面を再び表示する。また、取引業者による更新ボタンのタップは、取引業者が電子名札20の表示の更新を指示することを意味する。取引業者が更新ボタンをタップすると、滞在情報取得部14は、取引業者(春野昭夫)が滞在している医療施設(新関越大学病院)の指定を含む滞在情報要求を情報管理サーバ100Aに送信する。なお、滞在情報要求は本発明における予約判別情報要求の例である。
情報管理サーバ100Aの滞在情報作成部104は、情報管理サーバ100Aから滞在情報要求を受信したことに応答して、選択160=「有」である訪問情報の中から、現在の時刻と日時164とに基づいて電子名札20に表示させるために訪問情報を選択する。例えば、滞在情報作成部104は、まず、日時156が現在の時刻を含む訪問情報を選択する。それが無い場合、滞在情報作成部104は、日時156が訪問当日であって現在の時刻に最も近い未来の時間である訪問情報を選択する。
例えば、現在の時刻が2020年3月3日14時55分であるとき、
図6の訪問テーブル150の例では、滞在情報作成部104は、訪問先154=「呼吸器内科」、職員ID155=0001(相田健一)である春野昭夫(取引業者)の訪問情報を選択する。この訪問情報の予約159は「有」である。この訪問情報に基づいて、滞在情報作成部104は、業者端末10を携帯している取引業者(春野昭夫)が、面会の予約を有して滞在情報要求で指定された医療施設(新関越大学病院)に滞在していることを示す滞在情報を作成して業者端末10に送信する。なお、滞在情報は本発明における予約判別情報の例である。
【0044】
業者端末10の滞在情報取得部14は、情報管理サーバ100Aによって送信された滞在情報を受信する。業者端末10の表示情報作成部15は、滞在情報取得部14によって受信された滞在情報に基づいて面会の予約有りを示す表示情報を作成する。そして、表示情報送信部16は、作成された表示情報を電子名札20に無線で送信する。
【0045】
電子名札20は、受信した表示情報をディスプレイに表示する。電子名札20は、次に更新されるまでディスプレイの表示を維持する。
図13は、面会の予約有りを示す電子名札20の表示の一例を示す。この表示は、「アポイント時間(面会予約時間)」と「入館中」という表示を含む。この表示により、電子名札20を見た人は、医療施設を訪問中の取引業者が医療従事者等との面会の予約を有していることを知ることができる。
なお、
図13の表示は、取引業者の会社名(ABC製薬株式会社)と名前(春野昭夫)を含むが、例えば、取引業者の会社名と名前を示す情報が予め業者端末10の所定の記憶部に記憶されており、表示情報作成部15はその情報に基づいて取引業者の会社名と名前を含む表示情報を作成する。
【0046】
続いて、例えば、2020年3月3日15時45分に春野昭夫(取引業者)が呼吸器内科の相田健一(医師)との面会を終了したとする。このとき、春野昭夫が入退館画面上で入館・更新手続きボタンをタップすると、訪問先選択部13は、業者端末10に
図12に示した電子名札更新画面を表示する。
続いて、春野昭夫(取引業者)が電子名札更新画面上で更新ボタンをタップすると、業者端末10の入退館部11は業者端末10に
図8の入退館画面を再び表示する。このとき同時に、滞在情報取得部14は、取引業者(春野昭夫)が滞在している医療施設(新関越大学病院)の指定を含む滞在情報要求を情報管理サーバ100Aに送信する。
【0047】
情報管理サーバ100Aの滞在情報作成部104は、情報管理サーバ100Aから滞在情報要求を受信したことに応答して、選択160=「有」である訪問情報の中から、現在の時刻と日時164とに基づいて電子名札20に表示させるために次の訪問情報を選択する。
図6の訪問テーブル150の例では、訪問先154=呼吸器内科の次の訪問先154=麻酔科を含む訪問情報は選択160=「無」である。このため、訪問情報抽出部103は、この訪問情報をスキップし、訪問先154=化学療法センター(腫瘍内科)を含む訪問情報を選択する。この訪問情報の予約159は「未」である。これは、例えば、取引業者が面会予約サーバを用いて医療施設の職員に対して面会を申し込んだが、職員と取引業者との間で予約の合意について調整中(合意待ち)である場合の訪問情報である。この訪問情報に基づいて、滞在情報作成部104は、業者端末10を携帯している取引業者(春野昭夫)が、面会の予約無しに滞在情報要求で指定される医療施設(新関越大学病院)に滞在していることを示す滞在情報を作成して業者端末10に送信する。
【0048】
業者端末10の滞在情報取得部14は、情報管理サーバ100Aによって送信された滞在情報を受信する。業者端末10の表示情報作成部15は、滞在情報取得部14によって受信された滞在情報に基づいて面会の予約無しを示す表示情報を作成する。そして、表示情報送信部16は、作成された表示情報を電子名札20に無線で送信する。
電子名札20は、受信した表示情報をディスプレイに表示する。
図14は、面会予定は有るが、面会の予約無しを示す電子名札20の表示の一例を示す。この表示は、「アポイントがありません」という表示を含む。この表示により、電子名札20を見た人は、医療施設を訪問中の取引業者が医療従事者等との面会の予約を有していないことを知ることができる。
【0049】
そして、例えば、2020年3月3日16時51分に春野昭夫(取引業者)が化学療法センター(腫瘍内科)の大池加奈(医師)との面会を終了したとする。このとき、春野昭夫が入退館画面上で入館・更新手続きボタンをタップすると、訪問先選択部13は、業者端末10に
図12に示した電子名札更新画面を表示する。
続いて、春野昭夫(取引業者)が電子名札更新画面上で更新ボタンをタップすると、業者端末10の入退館部11は業者端末10に
図8の入退館画面を再び表示する。このとき同時に、滞在情報取得部14は、取引業者(春野昭夫)が滞在している医療施設(新関越大学病院)の指定を含む滞在情報要求を情報管理サーバ100Aに送信する。
【0050】
情報管理サーバ100Aの滞在情報作成部104は、情報管理サーバ100Aから滞在情報要求を受信したことに応答して、訪問先154=化学療法センター(腫瘍内科)の次に選択160=「有」である訪問先154=調剤室を含む訪問情報を選択する。この訪問情報の予約159は「未」である。また、この訪問情報の職員ID155は「無し」である。すなわち、この訪問情報で示される訪問では、面会する職員はいない。この訪問情報に基づいて、滞在情報作成部104は、業者端末10を携帯している取引業者(春野昭夫)が、面会の予約無しに滞在情報要求で指定される医療施設(新関越大学病院)に滞在していることを示す滞在情報を作成して業者端末10に送信する。
【0051】
業者端末10の滞在情報取得部14は、情報管理サーバ100Aによって送信された滞在情報を受信する。業者端末10の表示情報作成部15は、滞在情報取得部14によって受信された滞在情報に基づいて面会の予約無しを示す表示情報を作成する。そして、表示情報送信部16は、作成された表示情報を電子名札20に無線で送信する。
電子名札20は、受信した表示情報をディスプレイに表示する。面会がない場合にも、電子名札20の表示は
図14となる。すなわち、
図14は、面会が無い(すなわち、医療従事者等との面会の予約を有していない)取引業者が医療施設に入館しているときの電子名札の表示の例でもある。この表示により、電子名札20を見た人は、医療施設を訪問中の取引業者が医療従事者等との面会の予約を有していないことを知ることができる。
【0052】
そして、取引業者は医療施設を退館するときに、
図8に示した入退館画面上で退館手続きボタンをタップする。例えば、2020年3月3日17時51分にABC製薬株式会社(会社ID151=0001)の春野昭夫(取引業者ID152=0001)が調剤室への訪問を終了したとする。このとき、春野昭夫は、当日の面会を全て終了しているため、入退館画面上で退館手続きボタンをタップする。
このとき、業者端末10の訪問先追加部18は、情報管理サーバ100Aに訪問済リスト要求を送信する。情報管理サーバ100Aの訪問情報管理部103は、業者端末10から訪問済リスト要求を受信すると、その訪問済リスト要求に応答して、その取引業者がその医療施設に入館してから退館するまでに実際に訪問した全ての訪問先を示す訪問情報を業者端末10に送信する。すなわち、訪問情報管理部103は、訪問テーブル150に格納されているその取引業者の訪問情報であって、その取引業者が退館する医療施設に関し、日時156が入退館画面上で入館・更新手続きボタンが最初にタップされた時刻(入館時刻)と退館手続きボタンがタップされた時刻(退館時刻)との間であり、選択160=「有」である訪問情報を業者端末10に送信する。
【0053】
訪問先追加部18は、情報管理サーバ100Aから受信した訪問情報に基づいて、業者端末10に
図15に示す訪問先追加画面を表示する。
図15の訪問先追加画面は、訪問テーブル150に
図6の訪問情報が格納されているときに、春野昭夫が新関越大学病院(施設ID153=0001)を退館する場合の例である。
訪問先追加画面には、訪問先追加ボタンと、訪問先入力済み確認用のチェックボックスと、完了ボタンとが表示されている。取引業者が訪問先追加画面上で訪問先入力済み確認用のチェックボックスにチェックマークを入力し、完了ボタンをタップすると、業者端末10の訪問先追加部18は、業者端末10に
図12の電子名札更新画面を表示する。電子名札更新画面上で更新ボタンがタップされると、入退館部11は業者端末10に
図8の入退館画面を表示する。このとき同時に、業者端末10の表示情報作成部15は、取引業者が退館した(どの医療施設にも滞在していない)ことを示す表示情報を作成する。そして、業者端末10の表示情報送信部16は、作成された表示情報を電子名札20に無線で送信する。
【0054】
電子名札20は、受信した表示情報をディスプレイに表示する。
図16は、取引業者が医療施設から退館している(どの医療施設にも滞在していない)ときの電子名札20の表示の一例を示す。この表示は、「入館していません」という表示を含み、背景の色は例えば赤色である。
【0055】
図17は、電子名札20の表示を更新する処理の一例の流れを示す。
取引業者が業者端末10の入退館画面(
図8)上で入館・更新手続きボタンをタップする(S11)と、医療施設特定部12Aは担当施設リスト要求を情報管理サーバ100Aに送信する。情報管理サーバ100Aの担当施設リスト作成部102は、業者端末10から担当施設リスト要求を受信すると、その取引業者によって担当される各施設名のリスト(各医療施設のリスト)を作成し、業者端末10に送信する(S12)。
【0056】
業者端末10の医療施設特定部12Aは、情報管理サーバ100Aから各医療施設のリストを受信すると、業者端末10に
図9の入館手続き画面を表示し、取引業者に各医療施設のリストを提示する。医療施設特定部12Aは、取引業者に、入館手続き画面上で入館する医療施設に対応する入館ボタンをタップさせることにより、リストに含まれる各医療施設の中から取引業者が滞在している医療施設を選択させる(S13)。業者端末10の訪問先選択部13は、選択された医療施設の指定を含む訪問情報要求を情報管理サーバ100Aに送信する。
【0057】
情報管理サーバ100Aの訪問情報管理部103は、訪問情報要求を受信したことに応答して、取引業者が当日中に訪問できる訪問先154を示す訪問情報を訪問テーブル150から読み出す(S14)。訪問情報管理部103は、読み出した訪問情報を取引業者の業者端末10に送信する。
【0058】
業者端末10の訪問先選択部13は、情報管理サーバ100Aから送信された取引業者が当日中に訪問できる訪問先154を示す訪問情報を受信する。そして、訪問先選択部13は、
図10に示すように、これらの訪問情報に基づいて業者端末10の訪問先選択画面に取得した取引業者の訪問先を表示する。取引業者は
図10の訪問先選択画面上で実際に訪問する訪問先を選択し、完了ボタンをタップする(S15)。訪問先選択部13は、選択された訪問先(実際に訪問する訪問先)を特定する訪問先選択情報を情報管理サーバ100Aに送信する。同時に、訪問先選択部13は、業者端末10に
図12に示す電子名札更新画面を表示する。
【0059】
情報管理サーバ100Aの訪問情報管理部103は、訪問先選択情報を受信すると、訪問テーブル150に格納されている訪問情報に訪問先の選択の有無を登録する(S16)。すなわち、訪問情報管理部103は、選択された訪問先154を含む訪問情報の選択160に「有」を設定する。また、訪問情報管理部103は、選択されなかった訪問先154を含む訪問情報の選択160に「無」を設定する。
【0060】
取引業者が電子名札更新画面上で更新ボタンをタップする(S17)と、業者端末10の入退館部11は業者端末10に
図8の入退館画面を再び表示する。同時に、滞在情報取得部14は、取引業者が滞在している医療施設の指定を含む滞在情報要求を情報管理サーバ100Aに送信する。なお、滞在情報要求は本発明における予約判別情報要求の例である。
情報管理サーバ100Aの滞在情報作成部104は、情報管理サーバ100Aから滞在情報要求を受信したことに応答して、選択160=「有」である訪問情報の中から、滞在情報要求を受信した時間と業者端末10を携帯している取引業者の訪問テーブル150に格納されている各訪問情報に含まれる訪問先への訪問時間(日時156)とに基づいて訪問情報を特定する。
そして、滞在情報作成部104は、特定された訪問情報で示される面会の予約の有無に基づいて業者端末10を携帯している取引業者が面会の予約を有してまたは面会の予約無しに滞在情報要求で指定される医療施設に滞在していることを示す滞在情報を作成して当該業者端末に送信する(S18)。なお、滞在情報は本発明における予約判別情報の例である。
【0061】
業者端末10の滞在情報取得部14は、情報管理サーバ100Aによって送信された滞在情報を受信する。業者端末10の表示情報作成部15は、滞在情報取得部14によって受信された滞在情報に基づいて面会の予約の有無を示す表示情報を作成する(S19)。そして、表示情報送信部16は、作成された表示情報を電子名札20に無線で送信する。電子名札20は、受信した表示情報に従ってディスプレイの表示を更新する(S20)。
取引業者が業者端末10の入退館画面(
図8)上で入館・更新手続きボタンをタップする(S21)と、業者端末10の訪問先選択部13は業者端末10に
図12に示した電子名札更新画面を表示し、ステップS17に戻る。
【0062】
一方、取引業者が入退館画面上で退館手続きボタンをタップする(S21)と、業者端末10の訪問先追加部18は情報管理サーバ100Aに訪問済リスト要求を送信する。
情報管理サーバ100Aの訪問情報管理部103は、業者端末10から訪問済リスト要求を受信すると、その訪問済リスト要求に応答して、その取引業者がその医療施設に入館してから退館するまでに実際に訪問した全ての訪問先を示す訪問情報を業者端末10に送信する(S22)。
【0063】
訪問先追加部18は、情報管理サーバ100Aから受信した訪問情報に基づいて、業者端末10に
図15に示す訪問先追加画面を表示する。取引業者が訪問先追加画面上で訪問先を確認し、完了ボタンをタップする(S23)と、訪問先追加部18は、業者端末10に
図12の電子名札更新画面を表示する。電子名札更新画面上で更新ボタンがタップされると、入退館部11は業者端末10に
図8の入退館画面を表示する。このとき同時に、業者端末10の表示情報作成部15は、取引業者が退館した(どの医療施設にも滞在していない)ことを示す表示情報を作成する(S24)。そして、業者端末10の表示情報送信部16は、作成された表示情報を電子名札20に無線で送信する。電子名札20は、受信した表示情報に従ってディスプレイの表示を更新する(S20)。
【0064】
なお、
図17の例では、
図11等の訪問先選択画面上で取引業者によって完了ボタンがタップされると、ステップS15の終了時に訪問先選択部13が訪問先選択情報を情報管理サーバ100Aに送信すると同時に、訪問先選択部13が業者端末10に
図12に示す電子名札更新画面を表示し、更に取引業者が電子名札更新画面上で更新ボタンをタップすると、滞在情報取得部14が滞在情報要求を情報管理サーバ100Aに送信する例を示したが、本発明では、ステップS15の終了時に電子名札更新画面を表示しないようにし、ステップS17を省略することもできる。この場合、ステップS15の終了時に、業者端末10の入退館部11は業者端末10に
図8の入退館画面を表示し、滞在情報取得部14は訪問先選択情報と同時に滞在情報要求を送信する。また、ステップS21において、取引業者が業者端末10の入退館画面(
図8)上で入館・更新手続きボタンをタップすると、業者端末10の滞在情報取得部14は滞在情報要求を情報管理サーバ100Aに送信し、ステップS19に戻る。
同様に、ステップS23において訪問先追加画面上で完了ボタンがタップされたとき、訪問先追加部18は電子名札更新画面を表示せずに、入退館部11が業者端末10に
図8の入退館画面を表示するとともに、表示情報作成部15がステップS24を実行することとしてもよい。
【0065】
取引業者は、例えば電話、電子メール、LINE(登録商標)等で職員と面会を予約し、合意が取れてその予約が成立した場合、医療施設に入館する時に業者端末10を用いて訪問テーブル150に訪問先を追加することができる。
取引業者が医療施設に入館する時に、
図10に示した訪問先選択画面上で訪問先追加ボタンをタップした場合、業者端末10の訪問先受付部17は
図18に示す訪問先受付画面を表示する。また、取引業者が
図9に示した入館手続き画面上で医療施設の入館ボタンをタップした時に、その取引業者に関する訪問情報であってその医療施設に関する訪問情報が訪問テーブル150に1つも格納されていない場合にも、訪問先受付部17は
図18の訪問先受付画面を表示する。
訪問先受付画面は、訪問先(職員名)の検索欄と、訪問先(所属)の選択欄と、訪問日時の入力欄と、目的の選択欄と、補足の入力欄と、追加ボタンと、キャンセルボタンとを有する。
【0066】
取引業者が
図18の訪問先受付画面上で訪問先(職員名)の検索欄をタップすると、訪問先受付部17は業者端末10に
図19に示す訪問先検索画面を表示する。取引業者が訪問先検索画面上で訪問先選択用のチェックボックスにチェックマークを入力し、完了ボタンをタップすると、訪問先受付部17は選択された訪問先の入力を受け付ける。このとき、訪問先の職員名と所属が同時に選択される。この場合、取引業者は別途訪問先(所属)の選択欄をタップし、訪問先(所属)を選択する必要はない。
図19の例では、訪問先(職員名)と訪問先(所属)としてそれぞれ「芦田博」と「脳神経外科」が選択されている。
次に、取引業者は、訪問日時を入力する。そして、取引業者が訪問先受付画面上で目的の選択欄をタップすると、訪問先受付部17は業者端末10に
図20に示す目的選択画面を表示する。取引業者が目的選択画面上で目的選択用のチェックボックスにチェックマークを入力し、完了ボタンをタップすると、訪問先受付部17は選択された目的の入力を受け付ける。必要に応じて、取引業者は、補足の入力欄に補足説明を入力する。
【0067】
取引業者が、訪問先受付画面上で
図21に示すように各項目を選択および入力し、追加ボタンをタップすると、訪問先受付部17は受け付けた訪問情報を情報管理サーバ100Aに送信する。情報管理サーバ100Aの訪問情報管理部103は、業者端末10から送信された訪問情報を訪問テーブル150に格納する。このとき、その訪問情報に含まれる予約159には「有」が設定され、選択160には「未」が設定される。
【0068】
例えば、業者端末10を使用する取引業者がABC製薬株式会社の春野昭夫である場合、
図3の取引業者テーブル120に示すように、会社ID121=0001および取引業者ID123=0001である。また、追加された訪問先が新関越大学病院の脳神経外科に勤務する芦田博である場合、
図4の職員テーブル130に示すように、施設ID131=0001および職員ID133=0132である。この場合、
図21の訪問先受付画面のように入力されると、
図22の訪問テーブル150の例に示すように、会社ID151=0001、取引業者ID152=0001、施設ID153=0001、訪問先154=脳神経外科、職員ID155=0132、日時156=「2020年3月3日、18:00〜18:30」、目的157=薬剤の情報提供、補足158=薬剤名、予約159=「有」、選択160=「未」の訪問情報が登録される。
【0069】
上述したように取引業者によって
図21の訪問先受付画面上で追加ボタンがタップされたとき、同時に、訪問先選択部13は業者端末10に
図23に示す訪問先選択画面を表示する。
図23の訪問先選択画面は、
図11の訪問先選択画面に対し、訪問日時=18:00〜18:30、訪問先(所属)=脳神経外科、訪問先(職員名)=芦田博が追加されている。
図23に示すように、取引業者が、訪問先選択画面上で訪問先選択用のチェックボックスと訪問先入力済み確認用のチェックボックスとにチェックマークを入力し、完了ボタンをタップすると、訪問先選択部13は訪問先選択用チェックボックスにチェックマークが入力された訪問先とチェックマークが入力されなかった訪問先とを特定する訪問先選択情報を情報管理サーバ100Aに送信する。同時に、訪問先選択部13は、業者端末10に
図12に示した電子名札更新画面を表示する。
【0070】
また、取引業者が医療施設に入館する時に面会が無い(すなわち、医療従事者等との面会の予約が無い)訪問を追加する場合には、取引業者は
図18の訪問先受付画面上で訪問先の検索欄をタップせずに、訪問先(所属)の選択欄をタップする。このとき、訪問先受付部17は業者端末10に
図24に示す訪問先(所属)選択画面を表示する。
取引業者が訪問先(所属)選択画面上で訪問先(所属)選択用のチェックボックスにチェックマークを入力し、完了ボタンをタップすると、訪問先受付部17は選択された訪問先(所属)の入力を受け付ける。
図24の例では、訪問先(所属)として総合内科が選択されている。
そして、取引業者は、
図25に示すように訪問先受付画面上で訪問日時を入力し、目的を選択する。
図25の例では、目的として「資料のお届け」が選択されている。取引業者が、訪問先受付画面上で全ての項目の入力を終え、追加ボタンをタップすると、訪問先受付部17は受け付けた訪問情報を情報管理サーバ100Aに送信する。このとき、同時に、訪問先選択部13は業者端末10に訪問先選択画面を表示する。
【0071】
また、取引業者は、医療施設を退館する時に医療施設に滞在している間(退館する前)に訪問した訪問先を訪問テーブル150に追加することができる。
取引業者が医療施設を退館する時に、
図15に示した訪問先追加画面上で訪問先追加ボタンをタップした場合にも、業者端末10の訪問先受付部17は
図18に示した訪問先受付画面を表示する。
取引業者が、訪問先受付画面上で上述した
図21に示すように項目を入力し、追加ボタンをタップすると、訪問先受付部17は受け付けた訪問情報を情報管理サーバ100Aに送信する。情報管理サーバ100Aの訪問情報管理部103は、業者端末10から送信された訪問情報を訪問テーブル150に格納する。ただし、この場合、取引業者は医療施設に滞在している間に訪問した訪問先を追加する。このため、訪問情報管理部103は、訪問テーブル150に格納される訪問情報に含まれる予約159に「未」を設定するが、選択160に「有」を設定する。
【0072】
例えば、業者端末10を使用する取引業者がABC製薬株式会社の春野昭夫である場合、
図3の取引業者テーブル120に示すように、会社ID121=0001および取引業者ID123=0001である。また、追加された訪問先が新関越大学病院の脳神経外科に勤務する芦田博である場合、
図4の職員テーブル130に示すように、施設ID131=0001および職員ID133=0132である。この場合、
図25の訪問先受付画面のように入力されると、
図26の訪問テーブル150の例に示すように、会社ID151=0001、取引業者ID152=0001、施設ID153=0001、訪問先154=脳神経外科、職員ID155=0132、日時156=「2020年3月3日、18:00〜18:30」、目的157=薬剤の情報提供、補足158=薬剤名、予約159=「未」、選択160=「有」の訪問情報が登録される。
【0073】
上述したように取引業者によって
図21の訪問先受付画面上で追加ボタンがタップされたとき、同時に、訪問先追加部18は業者端末10に
図27に示す訪問先追加画面を表示する。
図27の訪問先追加画面は、
図15の訪問先追加画面に対し、訪問日時=18:00〜18:30、訪問先(所属)=脳神経外科、訪問先(職員名)=芦田博が追加されている。取引業者が
図27の訪問先追加画面上で訪問先入力済み確認用のチェックボックスにチェックマークを入力し、完了ボタンをタップすると、訪問先追加部18は、業者端末10に
図12に示した電子名札更新画面を表示する。
【0074】
図28は、電子名札20の表示を更新する処理の変形例の流れを示す。
本変形例では、入退館画面は、入館・更新手続きボタンではなく、入館手続きボタンを有する。取引業者は、医療施設に入館するときに入館手続きボタンをタップすることにより、入館時にのみ電子名札20のディスプレイを
図13または
図14の表示に更新することができる。
本変形例では、情報管理サーバにおいて滞在情報作成部104は無くてもよい。情報管理サーバは、登録部101と担当施設リスト作成部102と訪問情報管理部103とを有していればよい。また、業者端末10において、訪問先選択部13と滞在情報取得部14と訪問先受付部17と訪問先追加部18とは無くても良い。業者端末10は、入退館部11と医療施設特定部12Aと表示情報作成部15と表示情報送信部16を有していればよい
【0075】
取引業者が業者端末10の入退館画面上で入館手続きボタンをタップする(S31)と、医療施設特定部12Aは担当施設リスト要求を情報管理サーバ100Aに送信する。情報管理サーバ100Aの担当施設リスト作成部102は、業者端末10から担当施設リスト要求を受信すると、その取引業者によって担当される各施設名のリスト(各医療施設のリスト)を作成し、業者端末10に送信する(S12)。
【0076】
業者端末10の医療施設特定部12Aは、情報管理サーバ100Aから各医療施設のリストを受信すると、業者端末10に
図9の入館手続き画面を表示し、取引業者に各医療施設のリストを提示する。医療施設特定部12Aは、取引業者に、入館手続き画面上で入館する医療施設に対応する入館ボタンをタップさせることにより、リストに含まれる各医療施設の中から取引業者が滞在している医療施設を選択させる(S13)。医療施設特定部12Aは、選択された医療施設の指定を含む訪問情報要求を情報管理サーバ100Aに送信する。同時に、医療施設特定部12Aは、業者端末10に
図12に示す電子名札更新画面を表示する。
なお、本変形例における訪問情報要求は本発明における予約判別情報要求の例である。
【0077】
情報管理サーバ100Aの訪問情報管理部103は、訪問情報要求を受信したことに応答して、取引業者が当日中に訪問できる訪問先154を示す訪問情報を訪問テーブル150から読み出す(S14)。訪問情報管理部103は、読み出した訪問情報の全部または一部を取引業者の業者端末10に送信する。業者端末10の表示情報作成部15は、情報管理サーバ100Aによって送信された訪問情報を受信する。
なお、本変形例における訪問情報の全部または一部は、業者端末10を携帯している取引業者が面会の予約を有してまたは面会の予約無しに予約判別情報要求で指定される医療施設に滞在していることを示す本発明の予約判別情報の例である。
【0078】
取引業者が電子名札更新画面上で更新ボタンをタップすると、業者端末10の入退館部11は業者端末10に入退館画面を再び表示する(S17)。
業者端末10の表示情報作成部15は、受信した訪問情報の全部または一部に基づいて面会の予約の有無を示す表示情報を作成する(S32)。そして、表示情報送信部16は、作成された表示情報を電子名札20に無線で送信する。電子名札20は、受信した表示情報に従ってディスプレイの表示を更新する(S20)。
【0079】
なお、
図6の訪問テーブル150に格納されているその取引業者が滞在中(入館中)である医療施設についての各訪問情報の中に1つでも面会の予約有りを示す訪問情報が含まれている場合には、電子名札20のディスプレイの表示は、面会の予約を有して医療施設に滞在していることを示す
図13の表示となる。また、訪問テーブル150に格納されているその取引業者が滞在中(入館中)である医療施設についての訪問情報が全て面会の予約無しを示す場合には、電子名札20のディスプレイの表示は、面会の予約無しに医療施設に滞在していることを示す
図14の表示となる。
【0080】
取引業者が入退館画面上で退館手続きボタンをタップする(S33)と、業者端末10の表示情報作成部15は業者端末10に
図12に示した電子名札更新画面を表示する。電子名札更新画面上で更新ボタンがタップされると、入退館部11は業者端末10に再び入退館画面を表示する。このとき同時に、業者端末10の表示情報作成部15は、取引業者が退館した(どの医療施設にも滞在していない)ことを示す表示情報を作成する(S24)。そして、業者端末10の表示情報送信部16は、作成された表示情報を電子名札20に無線で送信する。電子名札20は、受信した表示情報に従ってディスプレイの表示を
図16の表示に更新する(S20)。
【0081】
図29は、本発明の第2の実施形態に係る取引業者情報表示システム2の構成の一例を示す。
取引業者情報表示システム2は、複数の業者端末10と、複数の電子名札20と、複数の会社端末30と、複数の職員端末40と、複数の施設端末50と、管理者端末60と、情報管理サーバ100Bとを有する。
本実施形態で使用される業者端末10は、Bluetoothおよび/またはGPS(Global Positioning System)を搭載している。業者端末10は、ネットワーク200を介して情報管理サーバ100Bと通信可能である。
会社端末30と職員端末40と施設端末50と管理者端末60も、ネットワーク200を介して情報管理サーバ100Bと通信可能である。
【0082】
図30は、情報管理サーバ100Bの構成の一例を示す。
情報管理サーバ100Bは、有線または無線でネットワーク200に接続されている。情報管理サーバ100Bは、CPUと、RAM等で構成される主メモリと、ハードディスク等で構成される記憶部110とを備える。情報管理サーバ100Bは、例えば、コンピュータで実現することができる。また、情報管理サーバ100Bは、例えば、クラウドコンピューティングで実現することができる。
【0083】
情報管理サーバ100Bの記憶部110には、取引業者テーブル120と、職員テーブル130と、担当施設テーブル140と、訪問テーブル150と、位置変換テーブル180と、情報管理プログラム170Bとが格納されている。
情報管理サーバ100BのCPUが記憶部110から主メモリに情報管理プログラム170Bを読み出して実行することにより、登録部101と、訪問情報管理部103と、滞在情報作成部104と、業者端末位置特定部105と、医療施設判別部106との各部の機能が実現される。
情報管理サーバ100Bは、担当施設リスト作成部102の代わりに、業者端末位置特定部105と、医療施設判別部106と、位置変換テーブル180とを有する点が第1の実施形態に係る情報管理サーバ100Aと異なる。その他の点では、情報管理サーバ100Bは情報管理サーバ100Aと同一である。
【0084】
図31は、位置変換テーブル180の構成の一例を示す。
位置変換テーブル180は、位置変換情報を格納する。位置変換情報は、位置情報181と、施設ID182とを含む。
位置情報181は、各医療施設の位置を示す。業者端末10のBluetoothを用いたビーコン(Beacon)によって業者端末10の位置が検知される場合には、位置情報181は例えばビーコンIDである。また、業者端末10のGPSを用いて業者端末10の位置が検知される場合には、位置情報181は例えば地理座標である。
施設ID182は、各医療施設を示す識別情報である。施設ID182は、
図4の施設ID131に対応する。
【0085】
図32は、第2の実施形態に係る業者端末10の構成の一例を示す。
業者端末10に入退館アプリがインストールされ、取引業者によってその入退館アプリが起動されることにより、入退館部11と、医療施設特定部12Bと、訪問先選択部13と、滞在情報取得部14と、表示情報作成部15と、表示情報送信部16と、訪問先受付部17と、訪問先追加部18との各部の機能が実現される。
第2の実施形態に係る業者端末10は、医療施設特定部12Bが第1の実施形態に係る業者端末10の医療施設特定部12Aと異なる。その他の点では、第2の実施形態に係る業者端末10は第1の実施形態に係る業者端末10と同一である。
【0086】
情報管理サーバ100Bの業者端末位置特定部105は、業者端末10から医療施設特定要求を受信したことに応答して、各業者端末10の機能を利用して、各業者端末10が位置している医療施設を特定する。
例えば、各業者端末10の位置は、各業者端末10のBluetoothを用いたビーコンまたはGPSによって検知される。業者端末位置特定部105は、各業者端末10の位置と位置変換情報に含まれる位置情報181によって示される位置とに基づいて位置変換テーブル180から位置変換情報に含まれる施設ID182を取得する。業者端末位置特定部105は、取得した施設ID182によって各業者端末10が位置している医療施設を特定する。
【0087】
情報管理サーバ100Bの医療施設判別部106は、業者端末位置特定部105によって業者端末10が位置すると特定された医療施設がその業者端末10を携帯する取引業者によって担当される医療施設であるか否かを担当施設テーブル140に格納されている担当施設情報に基づいて判別する。
具体的には、医療施設判別部106は、取引業者ID142で
図5の担当施設テーブル140を検索し、業者端末10を携帯する取引業者が担当する各医療施設の施設ID143を取得する。そして、業者端末位置特定部105によって特定された施設ID182が取得された各施設ID143の中に含まれている場合に、医療施設判別部106は、業者端末10が位置すると特定された医療施設がその業者端末10を携帯する取引業者によって担当される医療施設であると判別する。
そして、医療施設判別部106は、医療施設がその取引業者によって担当される医療施設であると判別された場合に、その医療施設を特定する医療施設特定情報を業者端末10に送信する。
業者端末10の医療施設特定部12Bは、医療施設特定要求を情報管理サーバ100Bに送信し、情報管理サーバ100Bから医療施設特定情報を受信すると、受信した医療施設特定情報によって特定される医療施設を取引業者が滞在している医療施設とする。
【0088】
第1の実施形態では、取引業者が
図8の入退館画面上で入館・更新手続きボタンをタップし、業者端末10に表示された
図9の入館手続き画面上で医療施設の入館ボタンをタップすることにより、入館する医療施設を取引業者が選択した。
これに対し、第2の実施形態では、取引業者が
図8の入退館画面上で入館・更新手続きボタンをタップすると、業者端末10の医療施設特定部12Bは情報管理サーバ100Bに医療施設特定要求を送信する。医療施設特定部12Bは、情報管理サーバ100Bから医療施設特定情報を受信すると、受信した医療施設特定情報によって特定される医療施設を取引業者が滞在している医療施設とする。
取引業者情報表示システム2は、第1の実施形態に係る取引業者情報表示システム1とこの点が異なるのみである。
【0089】
なお、上述した実施形態では業者端末10と電子名札20とがBluetoothで通信する例について説明したが、本発明では業者端末10と電子名札20とがNFCで通信することとしてもよい。その場合、例えば、取引業者は、上述した実施形態のように
図12の電子名札更新画面上で更新ボタンをタップすることの代わりに、業者端末10と電子名札20とを接近させたり、接触させたりすることにより、電子名札20のディスプレイの表示を更新させることができる。この場合、業者端末10と電子名札20とを接近させたり、接触させたりすることが、本発明における電子名札の表示の更新指示に相当する。
【0090】
また、上述した実施形態では、訪問テーブル150に格納されている訪問情報に含まれる職員ID155に職員IDが登録されていても(すなわち、面会相手の職員が存在しても)、職員と取引業者との間で予約の合意が未定である場合には医療従事者または従業員と取引業者との面会の予約は無いとしたが、本発明では、この場合には医療従事者または従業員と取引業者との面会の予約が有るとみなすこととしてもよい。
【0091】
また、上述した実施形態では、面会について医療従事者または従業員と取引業者との予約が有る場合に電子名札20のディスプレイにアポイント時間を表示する例(
図13)を示したが、これに限らず、例えば、電子名札20のディスプレイに訪問先の部署名や訪問の目的を表示することとしてもよい。また、アポイント時間を表示せず、その代わりに「アポイントがあります」と表示してもよい。
【0092】
また、上述した実施形態では、取引業者テーブル120と職員テーブル130と担当施設テーブル140と訪問テーブル150とは情報管理サーバ100A,100Bの記憶部110に記憶されており、登録部101の機能は情報管理サーバ100A,100BのCPUが情報管理プログラム170A,170Bを実行することによって実現されるとしたが、面会予約サーバのような他のサービスを提供する各種サーバと情報管理サーバ100A,100Bとが取引業者テーブル120と職員テーブル130と担当施設テーブル140と訪問テーブル150と登録部101とを共通に使用する構成とすることもできる。
【0093】
以上説明したように、本発明によれば、医療施設を訪問中の取引業者とその医療施設に勤務する医療従事者等との面会の予約の有無を周囲の人に知らせることができる。
【0094】
以上、本発明の実施形態について説明したが、設計または開発上の都合やその他の要因によって必要となる様々な修正や組み合わせは、請求項に記載されている発明や発明の実施形態に記載されている具体例に対応する発明の範囲に含まれる。
【解決手段】情報管理サーバ100Aは、医療従事者等と取引業者との面会の予約の有無を示す訪問情報が格納された訪問テーブルを備え、業者端末10から予約判別情報要求を受信したとき、訪問テーブルの訪問情報に基づいて取引業者が面会の予約を有してまたは面会の予約無しに予約判別情報要求で指定される医療施設に滞在していることを示す滞在情報を作成して業者端末10に送信する。業者端末10は、取引業者が滞在している医療施設の指定を含む予約判別情報要求を情報管理サーバ100Aに送信し、情報管理サーバ100Aから予約判別情報を受信すると、受信した予約判別情報に基づいて面会の予約の有無を示す表示情報を作成し、その表示情報を電子名札20に無線で送信する。電子名札20は、そのディスプレイに業者端末10から受信した表示情報を表示する。