【0032】
本発明である空中・地上全天球写真リンクツアーシステムは、
利用者が閲覧するための複数の利用者端末と、
空中・地上全天球写真リンクツアーシステム部が設置されたウェブサーバと、
管理者が空中と地上の全天球写真の登録と全天球写真のリンク設定作業を行うための管理者端末と、が通信ネットワークで接続され、
前記空中・地上全天球写真リンクツアーシステム部は、
管理者端末で閲覧・操作させるための管理者用ウェブ表示処理部と利用者端末で閲覧・操作させるための利用者用ウェブ表示処理部と、
管理者端末から送信された空中と地上の全天球写真と該全天球写真の撮影位置を登録する登録部と登録した全天球写真にリンクを張るためのリンク設定部を有する全天球写真登録部と、
空中と地上の全天球写真データの保管と全天球写真の位置管理や全天球写真の方向を処理する全天球写真データベース部と、
該全天球写真データベース部の空中と地上の全天球写真に前記リンク設定部からのリンク設定情報を受信し、リンク処理をする全天球写真リンクプログラム処理部と、
該全天球写真リンクプログラム処理部のリンクプログラムデータと前記全天球写真データベース部の全天球写真データを受信し、全天球写真の表示と操作とリンクの稼働を可能とする全天球写真プログラムを有する全天球写真プログラム部と、
前記全天球写真登録部から登録された全天球写真の撮影位置と広域地図データとポイントマークの処理と管理と出力を行う地理情報システム部と、
該地理情報システム部からのデータに基づきナビゲーションマップの利用者端末への表示と利用者端末からの操作と、空中と地上の全天球写真の両方のポイントを同時に表示する空中・地上用と、空中の全天球写真のポイントだけを表示する空中用と、地上の全天球写真のポイントだけを表示する地上用のナビゲーションマップを利用者端末からの切替え操作信号に基づき利用者端末のウェブ表示画面上のナビゲーションマップの表示を切り替えるプログラムを有するナビゲーションマッププログラム部と、
該ナビゲーションマッププログラム部のナビゲーションマップと前記全天球写真プログラム部の全天球写真を同期しシステム化の処理をする全天球ツアーシステム処理部と、を有し、
利用者端末から前記ウェブ表示処理部にアクセスし、全天球ツアーシステム処理部が利用者端末のウェブ表示画面に表示させ、利用者端末の表示画面上に表示された空中・地上用と空中用と地上用の切替え表示が選択されたときに、該切替え表示に対応した空中・地上用、空中用、地上用のナビゲーションマップと全天球写真を表示させ、ナビゲーションマップに表示されたポイントマークに応じた全天球写真を閲覧可能に表示させる、
ことを特徴とする。
【実施例1】
【0041】
図1に示すように、空中・地上全天球写真リンクツアーシステムは、全天球写真を表示する複数の利用者端末300、その利用者端末300と通信ネットワーク100で接続され利用者端末300に全天球写真を送信するウェブサーバ400、そのウェブサーバ400と通信ネットワーク100で接続されウェブサーバ400に備えたデータベース等の記憶手段に一の全天球写真を他の全天球写真と関連付けるためのリンク情報を設定した上で登録するための管理者端末200などを有する。なお、通信ネットワーク100は、インターネット等であり、有線回線を利用しても無線回線を利用しても良い。端末には、管理者端末200と利用者端末300とがあり、一方が他方を兼ねても良い。
【0042】
管理者端末200は、本システムの管理者がウェブサーバ400に対して指示するためのコンピュータ端末(例えば、パソコン等)であり、ウェブ入出力部210などを有する。管理者端末200のウェブ入出力部210は、ウェブサーバ400に対して命令を送信したり、ウェブサーバ400からその命令に対する結果データを受信したりする。ウェブ入出力部210は、パスワード等を介してウェブサーバ400にアクセスし、一般には制限された処理などを指示する。
【0043】
利用者端末300は、一般の複数の利用者がウェブサーバ400に対して本システムのサービスを要求するためのコンピュータ端末(例えば、モバイル端末など)であり、ウェブ入出力部310などを有する。なお、モバイル端末には、携帯電話、スマートフォン、タブレット、カーナビ、テレビ等の家電に組み込まれた表示モニターなどがある。利用者端末300のウェブ入出力部310も、ウェブサーバ400に対して命令を送信したり、ウェブサーバ400からその命令に対する結果データを受信したりする。ウェブ入出力部310は、ウェブブラウザにハイパーテキスト(画像や音声や映像などが組み込まれたものを含む)によって作成されたウェブサイトを表示したり、ハイパーリンクを辿ってウェブサイトを移動して表示したりする。
【0044】
ウェブサーバ400は、インターネットを介して本システムのサービスを提供するためのサーバコンピュータであり、制御手段(中央処理装置など)、記憶手段(メモリ、データベース等)、入力手段(マウス、キーボード、タッチパネル等)、出力手段(ディスプレイやプリンタ等)、通信手段(ルーター等)などを有する。制御手段は、空中・地上全天球写真リンクツアーシステム部410などを有する。
【0045】
空中・地上全天球写真リンクツアーシステム部410は、管理者用ウェブ表示処理部420、(利用者用)ウェブ表示処理部430、全天球写真登録部500、全天球写真データベース部600、全天球写真リンクプログラム処理部700、全天球写真プログラム部900、地理情報システム部800、ナビゲーションマッププログラム部910、全天球ツアーシステム処理部920、全天球写真カテゴリデータ一覧部930などを有する。
【0046】
管理者用ウェブ表示処理部420は、インターネットを介して管理者端末200のウェブ入出力部210から命令(データを含む)を受信して全天球写真登録部500に伝達するとともに、全天球写真登録部500からの処理結果(データを含む)を管理者端末200のウェブ入出力部210にインターネットを介して送信する。なお、命令としては、全天球写真のアップロード(データベース等に登録)等があり、処理結果としては、登録の成否等がある。
【0047】
(利用者用)ウェブ表示処理部430は、インターネットを介して利用者端末300のウェブ入出力部310から命令(データを含む)を受信して全天球ツアーシステム処理部920、全天球写真データベース部600、ナビゲーションマッププログラム部910などに伝達するとともに、全天球ツアーシステム処理部920、全天球写真カテゴリデータ一覧部930などからの処理結果(データを含む)を利用者端末300のウェブ入出力部310にインターネットを介して送信する。利用者端末300の画面(ブラウザ)に結果データが表示されるようにHTML等の形式に編集して出力すれば良い。なお、命令としては、全天球写真のダウンロード(表示対象の変更指示を含む)等があり、処理結果としては、全天球写真やナビゲーションマップ(二次元の広域地図)の画像データ等がある。
【0048】
全天球写真登録部500は、登録部510、リンク設定部520などを有する。登録部510は、管理者用ウェブ表示処理部420で受信した全天球写真をデータベース等に登録するために全天球写真データベース部600、地理情報システム部800に送る。なお、全天球写真には空中で撮影した画像データと地上で撮影した画像データがあり、属性として撮影位置(緯度・経度・高度)、撮影時間、撮影場所(名称)などの地理情報が付加される。地上か空中かは撮影位置の高度で判断しても良い。
【0049】
リンク設定部520は、登録部510で登録された一の全天球写真と、その他の全天球写真とを関連付けるためのリンク情報を設定する。リンク情報は、全天球写真が存在するアドレスを示すハイパーリンクであり、全天球写真同士の位置関係を表す情報でもあり、全天球写真リンクプログラム処理部700で使用される。リンク情報は、全天球写真の属性として設定すれば良い。
【0050】
例えば、一の全天球写真の左側には、地理的に左側に隣接する全天球写真を関連付けるリンクを張るように設定し、地上の全天球写真の上側には、その空中にある全天球写真を関連付けるリンクを張るように設定すれば良い。また、一の全天球写真と何らかの関連がある場合に、特定の全天球写真と関連付けるリンク(例えば、初期位置の全天球写真へのリンクなど)を張るように設定しても良い。なお、地上の全天球写真の真上に空中の全天球写真がない場合には、リンク情報を張り付ける方向に存在する空中の全天球写真のうち最も近いものにリンクを張るように設定すれば良い。
【0051】
全天球写真データベース部600は、地上部610、空中部620、位置・方向処理部630などを有する。地上部610は、登録部510から受け取った地上で撮影した全天球写真をその属性とともにデータベース等の記憶手段に保管し、空中部620は、登録部510から受け取った空中で撮影した全天球写真をその属性とともにデータベース等の記憶手段に保管する。地上部610及び空中部620で保管した全天球写真は、全天球写真リンクプログラム処理部700、全天球写真プログラム部900、地理情報システム部800、全天球写真カテゴリデータ一覧部930で使用される。
【0052】
位置・方向処理部630は、地上部610又は空中部620で保管した全天球写真の撮影位置をもとに、(利用者)ウェブ表示処理部から送信する全天球写真の位置を管理するとともに、全天球写真プログラム部900で全天球写真を表示する方向を管理する。なお、全天球写真の撮影位置は、地理情報システム部800で使用する座標などのデータと関連付けておけば良い。
【0053】
全天球写真リンクプログラム処理部700は、リンク処理部710、距離計算部720、方向計算部730、リンクアイコン部740などを有する。リンク処理部710は、リンク設定部520から取得したリンク情報に関連付けられた他の全天球写真を全天球写真データベース部600から取得し、他の全天球写真に表示を変更させるために全天球写真プログラム部900に送る。なお、リンク情報は、アイコン(画像データ)の形式で全天球写真に張り付けておくが、距離計算部720、方向計算部730、リンクアイコン部740によってアイコンを張り付ける種類や位置や大きさを決定する。また、アイコンの種類としては、空中を進む、地上に下がる、地上を進む、空中に上がる等がある。
【0054】
距離計算部720は、リンク設定部520でリンク情報が設定される全天球写真(リンク全天球写真)の撮影位置(座標など)と、リンク処理部710でそのリンク情報によって変更される他の全天球写真(被リンク全天球写真)の撮影位置(座標など)から、地理情報システム部800から受け取った情報(地図の縮尺など)を基に、撮影位置間の距離を算出する。また、方向計算部730は、リンク全天球写真の撮影位置から、被リンク全天球写真の撮影位置の方向を計算する。
【0055】
リンクアイコン部740は、全天球写真の上に載せるように張り付けるアイコンにリンク情報を設定するとともに、距離計算部720で算出した距離に応じて、全天球写真に張り付けるアイコンの大きさを変動させる。例えば、
図2に示すように、距離が近ければアイコンを大きくし、距離が遠ければアイコンを小さくすれば良い。リンク全天球写真からの距離が500メートル未満(第1リンク範囲)はアイコンサイズの比率を100%とし、500メートル以上3000メートル未満(第2リンク範囲)は75%とし、3000メートル以上(第3リンク範囲)は50%とする等である。
【0056】
全天球写真プログラム部900は、全天球ツアーシステム処理部920で指定された全天球写真を、全天球写真データベース部600から取得し、全天球写真リンクプログラム処理部700でその全天球写真にアイコンを張り付け、位置・方向処理部630で全天球写真を表示する方向を決定した上で、全天球ツアーシステム処理部920に送る。リンクアイコン部740でアイコンにリンク情報を設定することで全天球写真にリンク情報が張り付けられているため、アイコンを介してリンク情報を辿っていくことにより、リンク情報によって関連付けられた他の全天球写真に次々と変更して表示させていくことが可能となる。
【0057】
地理情報システム部800は、地図データ部810、ポイントマーク部820、地図システム(部)830などを有する。地図データ部810は、全天球写真データベース部600で全天球写真を保管する際に、登録部510から全天球写真の撮影位置を取得し、座標(緯度や経度)などの形式で位置データとしてメモリ等の記憶手段に記録する。位置データは、全天球写真リンクプログラム処理部700、ナビゲーションマッププログラム部910で使用される。
【0058】
ポイントマーク部820は、地図データ部810で記録した位置データを地図システム(部)830に配置する際のポイントマーク(画像データ)の属性を設定する。例えば、
図3に示すように、地上部610で登録された全天球写真に対応する地上用の位置データ(白色)と、空中部620で登録された全天球写真に対応する空中用の位置データ(灰色)とで、ポイントマークの色を変更する。また、現在表示されている全天球写真に対応する位置データや、複数の位置データのうち代表地点として設定された位置データ(黒色)について、強調するようにポイントマークの色を変えても良い。さらに、ポイントマークには、全天球写真リンクプログラム処理部700でリンク情報が張り付けられた全天球写真と関連付けるリンクを張るように設定する。
【0059】
地図システム(部)830は、ナビゲーションマッププログラム部910から指定されたエリアの(二次元の)広域地図を、予め地理情報システム部800に備えたデータベース等の記憶手段、又は外部の記憶手段から取得し、地図データ部810で記録した位置データに相当する座標に、ポイントマーク部820で設定されたポイントマークを配置した上で、ナビゲーションマッププログラム部910に送る。広域地図は、広域圏を範囲とする二次元の地図であり、県などの単位でも良いし、県内を複数のエリアに分割した単位でも良い。
【0060】
なお、
図3に示すように、ポイントマーク部820でポイントマークの色ごとにレイヤーを分けて階層状に配置することにより、特定のレイヤーだけを表示させることが可能となる。例えば、地上用の位置データを下層(第1レイヤー)に配置し、空中用の位置データを中層(第2レイヤー)に配置し、代表地点の位置データを上層(第3レイヤー)に配置すれば良い。国、県等の広域エリアの場合には、上層に第4レイヤーが有っても良い。
【0061】
また、例えば、
図4に示すように、広域地図をAエリア、Bエリア、Cエリアに分割した場合に、Aエリアを代表する地点としてA点、Bエリアを代表する地点としてB点、Cエリアを代表する地点としてC点を指定し、全天球写真登録部500で全天球写真の属性として代表地点を設定しておく。A点の全天球写真においては、Aエリアに属する位置データのリンク情報の他に、B点及びC点の位置データのリンク情報を張り付ければ良い。
【0062】
ナビゲーションマッププログラム部910は、(利用者用)ウェブ表示処理部430で指定された全天球写真を含むエリアの広域地図を、地理情報システム部800から取得し、全天球ツアーシステム処理部920に送る。地理情報システム部800に対して、拡大・縮小(縮尺変更)、縦・横スクロール移動、検索等によるエリアの特定などの指示を出し、その指示通りの広域地図が得られれば良い。また、地上用の位置データを示すポイントマークと、空中用の位置データを示すポイントマークについて、両方又は何れか一方を表示させるようにレイヤー切替えの指示を出しても良い。さらに、
図5に示すように、位置・方向処理部630で決定した全天球写真を表示する方向に合わせて、現在表示されている全天球写真に対応する位置データを示すポイントマークから扇状に視認範囲を示す表示を付けても良い。
【0063】
全天球ツアーシステム処理部920は、(利用者用)ウェブ表示処理部430で指定(変更を含む)された全天球写真(リンク全天球写真)を、全天球写真プログラム部900から取得し、さらに、その全天球写真を含むエリアの広域地図(ナビゲーションマップ)をナビゲーションマッププログラム部910から取得し、それらを(利用者用)ウェブ表示処理部430に送る。
図5に示すように、リンク全天球写真から被リンク全天球写真へ次々とリンク情報を辿っていく際に、位置・方向処理部630でリンク全天球写真(Aポイント)を表示した方向(視認範囲)を保持しておき、被リンク全天球写真(Bポイント)を同じ方向(視認範囲)で表示することにより、実際に移動するのと同じように全天球写真を表示させていけば良い。
【0064】
図6に示すように、地上の全天球写真のリンク情報を辿っていて行き止まり(例えば、a地点)になった場合、近い位置の全天球写真のリンク情報(例えば、f地点)を探して、地上の全天球写真から近くにある全天球写真に移動するように制御しても良い。なお、地上の全天球写真から空中の全天球写真に移動させても良い。空中の全天球写真で行き止まりになった場合も同様である。
【0065】
図7に示すように、全天球写真プログラム部900で取得する全天球写真と、ナビゲーションマッププログラム部910から取得する広域地図は、(利用者用)ウェブ表示処理部430に送る際に同期させる。ナビゲーションマッププログラム部910で広域地図に配置された位置データが指定された場合、指定された位置データに対応する全天球写真を、全天球写真プログラム部900から取得すれば良い。また、全天球写真プログラム部900で広域地図の範囲外へのリンク情報が指定された場合、リンク情報によって関連付けられた他の全天球写真(被リンク全天球写真)を含むエリアの広域地図を、ナビゲーションマッププログラム部910から取得すれば良い。
【0066】
ナビゲーションマッププログラム部910において特定のレイヤーだけを表示するように指定されている場合、例えば、空中部620で登録された全天球写真の位置データだけが指定されている場合に、全天球写真プログラム部900において地上部610で登録された全天球写真が指定されたら、ナビゲーションマッププログラム部910でも地上部610で登録された全天球写真の位置データだけが指定されるように切り替えれば良い。
【0067】
全天球写真カテゴリデータ一覧部930は、予め全天球写真データベース部600で全天球写真を保管する際に、全天球写真の属性として、全天球写真を特定するための識別子(管理番号やファイル名など)と、地区別、山・川・花畑・史跡などのカテゴリを設定しておき、(利用者用)ウェブ表示処理部430で指定されたカテゴリを有する全天球写真の識別子を、全天球写真データベース部600から取得し、リスト構造にして(利用者用)ウェブ表示処理部430に送る。リンク設定部520において、指定されたカテゴリに属する全天球写真同士でリンク情報を設定すれば、利用者端末300に一覧表示させたり、順番に全天球写真を表示させたりすることが可能となる。
【0068】
図8に示すように、空中・地上全天球写真リンクツアーシステム部410は、以下の各ステップに従って処理を実行する。まず、第1ステップとして、利用者端末300からサービスを提供するように命令が送信され、ウェブサーバ400でその命令を受信する。
【0069】
第2ステップとして、ウェブサーバ400から初期位置の全天球写真とナビゲーションマップが送信され、利用者端末300で受信する。なお、全天球写真カテゴリデータ一覧部930で取得したカテゴリ及びそれに属する全天球写真の一覧も送信される。次に、利用者端末300において、一覧から全天球写真の指定、又は全天球写真のリンクを指定することにより、利用者端末300からリンク情報が送信され、ウェブサーバ400で受信する。
【0070】
第3ステップとして、ウェブサーバ400の(利用者用)ウェブ表示処理部430は、受信したリンク情報から全天球写真の識別子を特定し、全天球写真データベース部600、ナビゲーションマッププログラム部910に指示を出すとともに識別子を送る。なお、利用者端末300から複数のリンク情報が送信された場合、指定された順番にリンクが繋がるようにリスト構造にする等して複数の識別子を保持すれば良い。
【0071】
第4−1ステップとして、全天球データベース部は、(利用者用)ウェブ表示処理部430から受け取った識別子を基に全天球写真をデータベース等の記憶手段から抽出し、全天球写真リンク(プログラム)処理部に送る。
【0072】
第4−2ステップとして、全天球写真リンク(プログラム)処理部は、全天球写真のリンク情報を取得し、全天球写真に張り付けるアイコンなどの設定を行い、全天球写真プログラム部900に送る。
【0073】
第4−3ステップとして、全天球写真プログラム部900は、全天球写真にアイコンを張り付け、それをリンク全天球写真として全天球ツアーシステム処理部920に送る。
【0074】
第5−1ステップとして、ナビゲーションマッププログラム部910は、(利用者用)ウェブ表示処理部430から受け取った識別子を基に全天球写真の位置データを取得し、地理情報システム部800からその位置データが含まれる広域地図を特定し、さらにその広域地図に属する全ての位置データを抽出する。
【0075】
第5−2ステップとして、ナビゲーションマッププログラム部910は、広域地図に位置データを示すポイントマークを配置して、それをナビゲーションマップとして全天球ツアーシステム処理部920に送る。
【0076】
第6ステップとして、全天球ツアーシステム処理部920は、全天球写真プログラム部900から取得したリンク全天球写真と、ナビゲーションマッププログラム部910から取得したナビゲーションマップを、1つの画面に表示されるように統合する。
【0077】
第7ステップとして、(利用者用)ウェブ表示処理部430は、全天球ツアーシステム処理部920で統合されたリンク全天球写真及びナビゲーションマップを送信する。
【0078】
第8ステップとして、利用者端末300は、リンク全天球写真及びナビゲーションマップを受信し、それらが同期可能、視認方向を変更可能、かつリンクによって切り替えることで移動可能に表示される。なお、利用者端末300でリンク情報が指定されたら第3ステップから繰り返せば良い。
【0079】
本発明によれば、空中・地上全天球写真リンクツアーシステムのナビゲーションマップにおいて、地図表示ポイントに対応する全天球写真が空中のものか、地上のものか明確になり、その利用目的に応じた利用が可能となる。また、ナビゲーションマップで上空と地上の全天球写真の一部が重なった場合や、完全に一致した場合でもそのポイントマークをクリックして閲覧することが可能となる。
【0080】
また、道路や通路等のリンクツアーの経路が行き止まりの場合でも、一旦、近くの空に自動的に回避して空からの様子を確認しツアーを継続できる。また、空中の全天球において遠方のエリアにおける著名な代表的なポイントの全天球写真に直接移動できるため、短時間で広域の回遊が可能となる。
【0081】
以上、本発明の実施例を述べたが、これらに限定されるものではない。