(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、図面を参照して本発明の実施形態を説明する。
[第1実施形態]
図1は、本発明の第1実施形態に係る表示システム1の全体構成を示す図である。表示システム1は、携帯端末10と、携帯端末20とを備える。携帯端末10,20は、ここではスマートフォンである。ただし、携帯端末10,20は、フィーチャーフォン、タブレット型コンピュータ、又はその他の携帯端末であってもよい。また、携帯端末10,20は、同じユーザにより使用されてもよいし、異なるユーザにより使用されてもよい。携帯端末10と携帯端末20とは、互いに近接したときに、無線による通信を行う。通信の方式は、ここではBluetooth(登録商標)であるが、Wi−Fi(登録商標)又はその他の方式であってもよい。
【0013】
携帯端末10は、表示面161A(第2表示面)を正面に有する表示装置(第2表示装置)である。携帯端末20は、表示面261A(第1表示面)を正面に有する表示装置(第1表示装置)である。表示面161A,261Aは、本実施形態では同一形状、且つ同一寸法であるものとするが、形状及び寸法の一部が異なっていてもよい。表示面161A,261Aは、ここでは矩形であるが、その他の形状であってもよい。
【0014】
図2は、携帯端末10,20の構成の一例を示す図である。携帯端末10は、物理的には、プロセッサ11、メモリ12、ストレージ13、通信装置14、入力装置15、及び出力装置16等を含むコンピュータ装置として構成される。
なお、以下の説明では、「装置」という文言は、回路、デバイス、ユニット等に読み替えることができる。携帯端末10のハードウェア構成は、図に示した各装置を1つ又は複数含むように構成されてもよいし、一部の装置を含まずに構成されてもよい。
【0015】
プロセッサ11は、例えば、オペレーティングシステムを動作させてコンピュータ全体を制御する。プロセッサ11は、周辺装置とのインターフェース、制御装置、演算装置、レジスタ等を含む中央処理装置(CPU:Central Processing Unit)で構成されてもよい。
また、プロセッサ11は、プログラム(プログラムコード)、ソフトウェアモジュールやデータを、ストレージ13及び/又は通信装置14からメモリ12に読み出し、これらに従って各種の処理を実行する。プログラムとしては、上述の実施の形態で説明した動作の少なくとも一部をコンピュータに実行させるプログラムが用いられる。各種処理は、1つのプロセッサ11で実行される旨を説明してきたが、2以上のプロセッサ11により同時又は逐次に実行されてもよい。プロセッサ11は、1以上のチップで実装されてもよい。なお、プログラムは、電気通信回線を介して受信されてもよい。
【0016】
メモリ12は、コンピュータ読み取り可能な記録媒体であり、例えば、ROM(Read Only Memory)、EPROM(Erasable Programmable ROM)、EEPROM(Electrically Erasable Programmable ROM)、RAM(Random Access Memory)等の少なくとも1つで構成されてもよい。メモリ12は、レジスタ、キャッシュ、メインメモリ(主記憶装置)等と呼ばれてもよい。
【0017】
ストレージ13は、コンピュータ読み取り可能な記録媒体であり、例えば、CD−ROM(Compact Disc ROM)等の光ディスク、ハードディスクドライブ、フレキシブルディスク、光磁気ディスク(例えば、コンパクトディスク、デジタル多用途ディスク、Blu−ray(登録商標)ディスク)、スマートカード、フラッシュメモリ(例えば、カード、スティック、キードライブ)、フロッピー(登録商標)ディスク、磁気ストリップ等の少なくとも1つで構成されてもよい。ストレージ13は、補助記憶装置と呼ばれてもよい。
【0018】
通信装置14は、無線ネットワークを介してコンピュータ間の通信を行うためのハードウェア(送受信デバイス)であり、例えばネットワークデバイス、ネットワークコントローラ、ネットワークカード、通信モジュールなどともいう。
【0019】
入力装置15は、外部からの入力を受け付ける入力デバイス(例えば、キーボード、マウス、マイクロフォン、スイッチ、ボタン、センサ類)である。入力装置15は、撮像部151、及びセンサ部152を含む。撮像部151は、撮像を行い、撮像により得られた画像を示す画像データを生成する。撮像部151は、例えば、撮像素子及びレンズを含む。撮像部151は、携帯端末10の背後の方向を撮像する。センサ部152は、1又は複数のセンサを含む。センサ部152は、近接センサを含む。近接センサは、表示面161Aへの物体の近接を検知するセンサである。ここでいう「近接」は、接触、及び非接触のいずれも含む。また、センサ部152は、タッチパネルを含む。タッチパネルは、表示面161Aに重ねて配置され、物体の接触を検知する。このタッチパネルは、ユーザからの情報の入力を受け付けるために用いられる。近接センサ、及びタッチセンサの検知の方式は、特に問わない。
【0020】
出力装置16は、外部への出力を実施する出力デバイス(例えば、ディスプレイ、スピーカ、LEDランプ等)である。出力装置16は、表示部161を含む。表示部161は、表示面161Aに画像を表示する。表示部161は、例えば液晶ディスプレイであるが、これ以外の表示部であってもよい。
【0021】
また、プロセッサ11やメモリ12等の各装置は、情報を通信するためのバスで接続される。
【0022】
また、携帯端末10は、マイクロプロセッサ、デジタル信号プロセッサ(DSP:Digital Signal Processor)、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、PLD(Programmable Logic Device)、FPGA(Field Programmable Gate Array)等のハードウェアを含んで構成されてもよく、当該ハードウェアにより、各機能ブロックの一部又は全てが実現されてもよい。例えば、プロセッサ11は、これらのハードウェアの少なくとも1つで実装されてもよい。
携帯端末10における各機能は、プロセッサ11、メモリ12等のハードウェア上に所定のソフトウェア(プログラム)を読み込ませることで、プロセッサ11が演算を行い、通信装置14による通信や、メモリ12及びストレージ13におけるデータの読み出し及び/又は書き込みを制御することで実現される。
【0023】
携帯端末20は、物理的には、プロセッサ21、メモリ22、ストレージ23、通信装置24、入力装置25、及び出力装置26等を含むコンピュータ装置として構成される。これらの各要素は、ここでは、携帯端末10の同名の要素と同じ構成であるものとする。また、撮像部251、センサ部252、及び表示部261(表示面261A)の各構成も、それぞれ撮像部151、センサ部152、及び表示部161(表示面161A)と同じである。
【0024】
次に、携帯端末10のプロセッサ11、及び携帯端末20のプロセッサ21の機能構成を説明する。プロセッサ11は、表示制御部111、検知部112、及び出力部113を含む。
表示制御部111は、表示部16を制御して、表示面161Aに第2表示情報を表示する。第2表示情報は、表示面161Aに表示される情報で、例えば文字、記号、図形、写真等の要素を含むコンテンツである。表示制御部111は、例えば、ストレージ13に記憶されたプログラムに基づいて、各種の画面を表示する。かかるプログラムは、例えばウェブブラウザであるが、表示面161Aへの情報の表示を伴う機能を含むプログラムであればよい。
【0025】
検知部112は、表示面161Aに垂直な方向から見て、表示面161Aと表示面261Aとの少なくとも一部が重なるかどうかを検知する。このように、表示面161Aと表示面261Aとの重なりの有無を検知することを、以下では「重なり検知」という。検知部112は、センサ部152により検知された情報に基づいて、重なり検知を行う。検知部112は、例えばタッチパネルに物体が接触したことを検知したり、近接センサで物体の近接を検知したりすることにより、重なり検知を行う。当該物体が携帯端末20の背面である場合、近接センサにより当該背面の近接が検知されるからである。
【0026】
なお、検知部112は、表示面161Aに垂直な方向から見て、表示面161Aと表示面261Aとが少なくとも一部の領域で重なり合っている場合には、重なっていることを検知する。また、検知部112は、表示面161Aと、表示面261Aとが互いに逆の方向を向いている場合も、上記関係を満たしていれば、表示面161Aと表示面261Aとが重なっていることを検知する。また、重なり検知において、携帯端末10と携帯端末20とが接触しているかどうかは関係ない。
【0027】
出力部113は、表示面161Aと表示面261Aとが重なることが検知された場合、表示面161Aに表示されている第2表示情報に応じた第1表示情報を、通信装置14を用いて、携帯端末20へ出力(つまり、送信)する。第1表示情報は、例えば、第2表示情報に含まれる要素の複製を少なくとも一部に含む。
【0028】
プロセッサ21は、検知部211と、取得部212と、表示制御部213と、受付部214とを含む。
検知部211は、重なり検知を行う。検知部211が行う重なり検知は、表示面261Aに垂直な方向から見て、表示面261Aと表示面161Aとの少なくとも一部が重なるかどうかを検知することを示す。検知部211は、撮像部251、又はセンサ部252により検知された情報に基づいて、重なり検知を行う。検知部211は、例えば撮像部251の撮像した画像から、表示面161Aの存在を検知したり、認識した表示面161Aとの距離を検知したりして、重なり検知を行う。
【0029】
なお、検知部211においても、表示面261Aに垂直な方向から見て、表示面261Aと表示面161Aとが少なくとも一部の領域で重なり合っている場合には、表示面161Aと表示面261Aとが重なっていることを検知する。また、検知部211は、表示面261Aと、表示面161Aとが互いに逆の方向を向いている場合も、上記関係を満たしていれば、表示面261Aと表示面161Aとが重なっていることを検知する。
【0030】
検知部211は、更に、表示面261Aと表示面161Aとが重なったときの表示面261Aと表示面161Aとの位置関係を、更に検知することが可能である。この位置関係は、表示面261Aに平行な方向における位置関係、及び表示面261Aに垂直な方向における位置関係の一方、又は両方を含む。
【0031】
取得部212は、表示面261Aと表示面161Aとが重なることが検知された場合に、表示面161Aに表示されている第2表示情報に応じた第1表示情報を、通信装置24を用いて取得する。この第1表示情報は、出力部113によって出力された第1表示情報である。
【0032】
表示制御部213は、表示部261を制御して、表示面261Aに第1表示情報を表示する。表示制御部213は、例えば、検知部211により表示面261Aと表示面161Aとが重なっていることが検知された場合に、取得部212により取得された第1表示情報を、表示面261Aに表示する。また、表示制御部213は、検知された位置関係に応じて、表示面261Aにおける第1表示情報の表示を変化させることも可能である。
【0033】
受付部214は、ユーザからの情報の入力を受け付ける。かかる情報の入力は、例えば、タッチパネルを用いて行われる。表示制御部213は、受け付けられた情報の入力に応じて、表示面261Aにおける第1表示情報の表示を制御する。
【0034】
図3は、表示システム1で実行される処理を示すフローチャートである。携帯端末10,20は、以下で説明する処理を逐次実行する。
図4、
図5、
図6、及び
図7は、表示システム1で実行される表示制御の具体例を説明する図である。
図4、
図5、
図6、及び
図7において、左側には携帯端末10又は携帯端末20を正面から見た図が、右側には当該携帯端末10又は当該携帯端末20を下側面から見た図が示されている。
携帯端末10において表示制御部111は、表示部161を制御して、表示面161Aに第2表示情報を表示する(ステップS11)。第2表示情報は、ウェブページ等の各種画面を示す。ここでは、
図4に示す第2表示情報IM11が、表示面161Aに表示されるものとする。次に、検知部112は、重なり検知を行う(ステップS12)。そして、検知部112は、重なり検知の結果に基づいて、表示面161Aと表示面261Aとが重なるかどうかを判断する(ステップS13)。ステップS13で「NO」と判断された場合、携帯端末10の処理は、ステップS12に戻される。表示面161Aと表示面261Aとが重ならない期間は、ステップS12〜S13の処理が繰り返される。ユーザが携帯端末10を使用している期間は、通常、この繰り返しの処理が実行される。
【0035】
他方、携帯端末20においては、検知部211は重なり検知を行う(ステップS21)。そして、検知部211は、重なり検知の結果に基づいて、表示面261Aと表示面161Aとが重なるかどうかを判断する(ステップS22)。ステップS22で「NO」と判断された場合、携帯端末20の処理は、ステップS21に戻される。表示面261Aと表示面161Aとが重ならない期間は、ステップS21〜S22の処理が繰り返される。ユーザが携帯端末20を使用している期間は、通常、この繰り返しの処理が実行される。なお、この期間において、表示制御部213は、表示面261Aには、ウェブページ等の各種画面を表示していてもよい。
【0036】
ここで、表示面161Aと表示面261Aとが重なった場合を考える。この場合、携帯端末10において検知部112は、ステップS13で、表示面161Aと表示面261Aとが重なったと判断する(ステップS13;YES)。次に、出力部113は、通信装置14を介して、携帯端末20から、当該携帯端末20で重なりが検知された旨の通知を受け付けたかどうかを判断する(ステップS14)。この通知を受け付けるまで(ステップS14;NO)、出力部113は待機する。
【0037】
他方、携帯端末20において検知部211は、ステップS22で、表示面261Aと表示面161Aとが重なったと判断する(ステップS22;YES)。次に、検知部211は、通信装置24を用いて、重なりが検知された旨を携帯端末10へ通知する(ステップS23)。本実施形態では、重なりが検知されたときに上方に位置する携帯端末(ここでは、携帯端末20)から、下方に位置する携帯端末(ここでは、携帯端末10)へこの通知を行うように決められているものとする。また、検知部211は、重なりを検知したときに、携帯端末20に近接しており通信装置24を用いて通信可能な携帯端末10を、通知の相手とする。
【0038】
携帯端末10において出力部113は、携帯端末10からの通知を受け付けたと判断すると(ステップS14;YES)、現在表示面161Aに表示されている第2表示情報に応じた第1表示情報を、通信装置14を用いて、携帯端末20へ出力する(ステップS15)。
【0039】
携帯端末20において取得部212は、出力部113により出力された第1表示情報を、通信装置24を用いて取得する(ステップS24)。
【0040】
次に、表示制御部213は、取得された第1表示情報を、表示面261Aに表示する(ステップS25)。ここでは、
図5に示す第1表示情報IM21が、表示面261Aに表示される。第1表示情報IM21は、第2表示情報IM11の要素をそのまま複製したものである。よって、見かけ上、表示面161Aと同じ画面が表示面261Aにも表示されたことになる。第2表示情報IM11がwebページである場合、第1表示情報IM21もwebページであるものとする。つまり、本実施形態では、第2表示情報IM11のファイル形式と第1表示情報IM21のファイル形式とは同じであるものとする。
【0041】
第1表示情報の表示中において、表示制御部213は、受付部214が入力を受け付けた情報(例えばタッチパネルの操作)に応じて、第1表示情報の表示を制御する(ステップS26)。第1表示情報がwebページの場合、受付部214は、例えばフリック、ピンチイン・ピンチアウト、タップ等の、webページの表示中に受け付け可能な操作を、受け付けることができる。表示制御部213は、受け付けた操作に応じて第1表示情報の表示を制御する。
【0042】
以上説明したように、ユーザは、携帯端末10の表示面161Aに、携帯端末20の表示面261Aを重ねるような簡単な動作をすることで、表示面161Aに表示中の第2表示情報と同じ内容の第1表示情報を、表示面261Aにも表示させることができる。この際、ユーザは、下方に位置する携帯端末10の表示面161Aの表示内容が、上方に位置する携帯端末20の表示面261Aに映し出されるような感覚を得ることもできる。
更に、ユーザは、携帯端末20を操作すると、第1表示情報の表示を自在に制御することもできる。
【0043】
図6に示すように、表示面161Aと表示面261Aとの全体の領域同士が重なっていなくとも、少なくとも一部の領域が重なっている場合には、
図5と同じ表示制御が実現される。また、
図7に示すように、表示面161Aと表示面261Aとが互いの逆の方向を向いている場合でも、表示面161Aに垂直な方向から見て、表示面161Aと表示面261Aとが重なっている場合には、
図5と同じ表示制御が実現される。もちろん、表示面161Aと表示面261Aとが完全に平行である必要はなく、一方の表示面に対して他方の表示面が傾いていても、上述した表示制御が実現される。
【0044】
表示制御部213は、表示面161Aと表示面261Aとの重なりが検知されたときのこれらの位置関係に応じて、表示面261Aにおける第1表示情報の表示を変化させてもよい。
【0045】
図8は、表示面261Aと表示面161Aとの水平方向における位置関係に応じた表示制御を説明する図である。
図8の上段、中段、下段の各々には、携帯端末10又は携帯端末20を正面から見た図が、右側には当該携帯端末10又は当該携帯端末20を下側面から見た図が示されている。ここでは、表示面161Aに、
図8の上段の図に示すような第2表示情報IM12が表示されている。第2表示情報IM12は、左上に矩形の領域T1、右上に矩形の領域T2、左下に矩形の領域T3、右下に矩形の領域T4を含む画像である。
図8の中段の図に示すように、表示面161A又は表示面261Aを垂直な方向(正面)から見て、表示面261Aの位置が表示面161Aの位置に対して右下方向にずれている場合を考える。この場合、表示制御部213は、表示面161Aの全体の領域のうち、当該垂直な方向から見て、表示面261Aと重なる領域の要素の複製を含む第1表示情報を、表示面261Aに表示する。この例では、表示面161Aの右下に位置する領域T4の全体、及び領域T1,T2,T3のそれぞれ一部の領域の領域のみを複製した第1表示情報IM22Aが、表示面261Aに表示される。
図8の下段の図に示すように、表示面161A又は表示面261Aを垂直な方向(正面)から見て、表示面261Aの位置が表示面161Aの位置に対して右上方向にずれている場合を考える。この場合、表示制御部213は、表示面161Aの右上に位置する領域T4の一部の要素の複製のみを複製した第1表示情報IM22Bを、表示面261Aに表示する。これにより、ユーザは、表示面161Aの表示内容のうち、表示面261Aと重なっている領域のみの要素が表示面261Aに映し出されるような感覚を得ることもできる。
【0046】
図9は、表示面261Aと表示面161Aとの垂直な方向における位置関係に応じた表示制御を説明する図である。
図9において、左側には携帯端末10又は携帯端末20を正面から見た図が、右側には当該携帯端末10又は当該携帯端末20を下側面から見た図が示されている。
図9に示すように、表示面161A又は表示面261Aを垂直な方向(正面)から見て、表示面161Aと表示面261Aとの重なり領域が同じでも、これらの表示面間の距離(換言すると、携帯端末10と携帯端末20との端末間の距離)に応じて、第1表示情報の表示が変化させられる。
図9の上段の図に示すように、表示制御部213は、端末間の距離が比較的小さい第1距離である場合は、縮尺を比較的大きくした第1表示情報IM23Aを表示させる。
図9の下段の図に示すように、表示制御部213は、端末間の距離が第1距離よりも大きい第2距離である場合は、当該縮尺をそれよりも小さくした第1表示情報IM23Bを表示させる。表示面161Aと表示面261Aとの重なりが検知された状態のまま、端末間の距離が変更された場合、表示制御部213は、当該端末間の距離の連続的な変化に応じて、第1表示情報の縮尺を連続的に変化させてもよい。
なお、
図8、及び
図9で説明した表示制御、つまり、水平方向における位置関係に応じた表示制御と、垂直な方向における位置関係に応じた表示制御とは、組み合わされてもよい。
【0047】
更に、表示制御部213は、第2表示情報の要素の複製を一部のみに含む第1表示情報、又は当該複製を全く含まない第1表示情報を、表示面261Aに表示してもよい。
図10は、携帯端末10及び携帯端末20を正面から見た図を示す図である。ここで、
図10の上段の図に示すように、表示面161Aに、「X市」という名称のエリアの地
図Mを含む第2表示情報IM14が表示されている場合を考える。
この場合において、表示面161Aと表示面261Aとの重なりが検知された場合、表示制御部213は、
図10の中段の図に示すように、複製たる当該地
図Mに加え、当該エリアに存在する店舗に関する情報追加した第1表示情報IM24Aを、表示面261Aに表示する。これにより、ユーザは、単に表示面161Aの内容を単純に表示面261Aに複製させるだけでなく、表示面161Aの内容に関する追加的な情報も得ることができる。この追加的な情報は、例えば、第2表示情報に応じて一意に決められているが、これに限られない。ユーザにより指定されてもよい。後者の場合、検索する店舗の条件をユーザが指定するという態様がある。
【0048】
表示制御部213は、表示面161Aと表示面261Aとの重なりが検知された場合、表示制御部213は、複製たる地
図M等の要素を含めないで、当該地
図Mに対応するエリアに存在する店舗に関する第1表示情報を、表示面261Aに表示してもよい。
図10の下段の図に示すように、例えばリスト形式で、当該第1表示情報が表示されてもよい。ここでは、表示面261Aには、表示面161Aに表示されている第2表示情報IM14に応じた第1表示情報IM24Bが表示されていることになる。
【0049】
第1表示情報、及び第2表示情報は前述した情報に限られない。例えば、表示面161Aに表示された地図よりも詳細なエリア、又は広範なエリアの地図が、表示面261Aに表示されてもよい。また、地図又は店舗に関する情報以外の情報が、表示面161A及び表示面261Aに表示されてもよい。第1表示情報と第2表示情報とは、表示する情報に何らかの関係があればよい。
【0050】
[第2実施形態]
次に、本発明の第2実施形態を説明する。本実施形態の表示システムは、携帯端末10と、カバー型の端末装置(以下「カバー型端末」という。)とを備える。本実施形態では、上述した第1実施形態と同じ符号を付した要素は、上述した第1実施形態と同等に機能する。また、上述した第1実施形態の要素と対応する要素については、符号の末尾に「A」を付して表す。
【0051】
図11、及び
図12は、表示システム1Aの構成を示す図である。
図11、及び
図12には、カバー型端末30に携帯端末10が装着された様子を示す平面図、及び下側面図が示されている。
図11に示す図は、カバー型端末30が開いた状態である「開状態」を示す。
図12に示す図は、カバー型端末30が閉じた状態である「閉状態」を示す。
【0052】
カバー型端末30は、カバー部310を備える。カバー部310は、例えば樹脂材料等の柔軟な素材で形成される。カバー部310は、二つ折りが可能であり、矢印Cの方向に折り畳まれることで、開状態から閉状態に遷移する。開状態のとき、携帯端末10の表示面161Aは外部に露出した状態である。閉状態のとき、表示面161Aはカバー部310によって覆われた状態である。カバー部310は、携帯端末10を外部の衝撃等から保護する。
【0053】
カバー部310のうち、携帯端末10が装着される面の反対側の面には、表示面361Aが設けられている。表示面361Aは、ここでは表示面161Aと同一形状で同一寸法である。カバー部310が閉状態のとき、表示面361Aを垂直な方向から見て、表示面361Aと表示面161Aとが重なるように、表示面361Aの位置は決められている。
なお、ここでは、表示面161Aと表示面361Aとが領域全体において重なるものとするが、少なくとも一部の領域が重なっていればよい。
【0054】
図13は、携帯端末10、及びカバー型端末30の構成の一例を示す図である。携帯端末10の構成は、上述した第1実施形態と同じである。ただし、センサ部152は、カバー型端末30が開状態か又は閉状態かを判定するための情報を検知する。センサ部152は、例えば、磁気近接センサ、又は照度センサを用いて、開閉の状態を検知する。例えば、磁気近接センサは、カバー部310の内部に設けられた磁石の磁力に基づいて、開閉状態を検知する。照度センサは、カバー部310の開閉により変化する照度に基づいて、開閉状態を検知する。開閉状態の検知については、様々な公知技術を適用し得る。
【0055】
カバー型端末30は、物理的には、プロセッサ31、メモリ32、ストレージ33、通信装置34、入力装置35、及び出力装置36等を含むコンピュータ装置として構成される。これらの各要素は、ここでは、大略、携帯端末10の同名の要素と同じ構成である。
ただし、センサ部351は、カバー型端末30が開状態か又は閉状態かを判定するための情報を検知する。センサ部351は、例えば、カバー部310の開閉状態に応じてオンオフが切り替わる物理的なスイッチのオンオフを検知する。開閉状態の検知については、様々な公知技術を提供し得る。また、表示部361は、表示面361Aに情報を表示する。表示面361Aは、例えば電子ペーパである。ここでは、表示部361の単位時間当たりの消費電力量は、表示部161のそれよりも少ないものとする。
なお、携帯端末10とカバー型端末30とは、無線の通信以外の方法で通信してもよい。例えば、携帯端末10がカバー型端末30に装着されたときに、コネクタを介して接続され、当該コネクタを介した通信が行われてもよい。
【0056】
次に、携帯端末10のプロセッサ11、及びカバー型端末30のプロセッサ31の機能構成を説明する。プロセッサ11は、表示制御部111、検知部112、及び出力部113を含む。これらの機能は、上述した第1実施形態と同じである。ただし、表示制御部111は、カバー部310が表示面161Aを覆うと、表示面161Aの表示を停止する。
【0057】
プロセッサ31は、検知部311と、取得部312と、表示制御部313とを含む。
検知部311は、重なり検知を行う。検知部311が行う重なり検知は、表示面361Aに垂直な方向から見て、表示面361Aと表示面161Aとが重なるかどうかを検知することを示す。ここでは、検知部311は、センサ部351を用いてカバー部310が閉状態であることを検知した場合に、表示面361Aと表示面161Aとが重なっていることを検知する。
【0058】
取得部312は、表示面361Aと表示面161Aとが重なることが検知された場合に、表示面161Aに表示されている第2表示情報に応じた第1表示情報を、通信装置34を用いて取得する。この第1表示情報は、出力部113によって出力された第1表示情報である。
【0059】
表示制御部313は、表示部36を制御して、表示面361Aに第1表示情報を表示する。表示制御部313は、例えば、検知部311により表示面361Aと表示面161Aとが重なっていることが検知された場合に、取得部312により取得された第1表示情報を、表示面361Aに表示する。表示制御部313は、開状態の期間においては、表示面361Aの表示を停止させておいてもよいし、何らかの表示をしていてもよい。表示制御部313は、例えば、ストレージ33に記憶されたプログラムに基づいて、各種の画面を表示してもよい。
【0060】
図14は、表示システム1Aで実行される処理を示すフローチャートである。携帯端末10、及びカバー型端末30は、以下で説明する処理を逐次実行する。
図15、及び
図16は、携帯端末10、及びカバー型端末30の表示制御の具体例を説明する図である。
携帯端末10において表示制御部111は、表示部161を制御して、表示面161Aに第1表示情報を表示する(ステップS31)。ここでは、
図15に示す第2表示情報IM15が、表示面161Aに表示されるものとする。次に、検知部112は、カバー部310の開閉状態の検知を行う(ステップS32)。そして、検知部112は、この結果に基づいて、カバー部310が閉状態であるかどうかを判断する(ステップS33)。ステップS33で「NO」と判断された場合、携帯端末10の処理は、ステップS32に戻される。カバー部310が閉状態でない期間、例えば開状態である期間、又は携帯端末10がカバー型端末30に装着されていない期間は、ステップS32〜S33の処理が繰り返される。
【0061】
他方、カバー型端末30においては、検知部311はカバー部310の開閉状態の検知を行う(ステップS41)。そして、検知部311は、この検知の結果に基づいて、カバー部310が閉状態になったかどうかを判断する(ステップS42)。ステップS42で「NO」と判断された場合、カバー型端末30の処理は、ステップS41に戻される。カバー部310が閉状態でない期間、例えば開状態である期間、又は携帯端末10がカバー型端末30に装着されていない期間は、ステップS41〜S42の処理が繰り返される。
【0062】
ここで、カバー部310が閉状態になった場合を考える。この場合、携帯端末10において検知部112は、ステップS33で、カバー部310が閉状態であると判断する(ステップS33;YES)。次に、出力部113は、携帯端末20から、通信装置14を介して、当該携帯端末20で閉状態になった旨の通知を受け付けたかどうかを判断する(ステップS34)。この通知を受け付けるまで(ステップS34;NO)、出力部113は待機する。
【0063】
他方、カバー型端末30において検知部311は、ステップS42で、カバー部310が閉状態になったと判断する(ステップS42;YES)。次に、検知部311は、通信装置34を用いて、閉状態になった旨を携帯端末10へ通知する(ステップS43)。
【0064】
携帯端末10において出力部113は、カバー型端末30からの通知を受け付けたと判断すると(ステップS34;YES)、現在表示面161Aに表示されている第2表示情報に応じた第1表示情報を、通信装置14を用いて、カバー型端末30へ出力する(ステップS35)。そして、表示制御部111は、表示部16を制御し、表示面161Aの表示を停止させる(ステップS36)。
【0065】
カバー型端末30において取得部312は、出力部113により出力された第1表示情報を、通信装置34を用いて取得する(ステップS44)。
【0066】
次に、表示制御部313は、取得された第1表示情報を、表示面361Aに表示する(ステップS45)。ここでは、
図16に示すように、第1表示情報IM25が、表示面361Aに表示される。第1表示情報IM25は、第2表示情報IM15の要素をそのまま複製したものである。よって、見かけ上、表示面161Aと同じ画面が表示面361Aにも表示されたことになる。第2表示情報IM15がwebページである場合、第1表示情報IM25もwebページであるものとする。つまり、本実施形態では、第2表示情報IM15のファイル形式と第1表示情報IM25のファイル形式とは同じであるものとする。
【0067】
以上説明したように、ユーザは、携帯端末10を装着したカバー型端末30を閉状態にすることで、表示面161Aに表示中の第2表示情報と同じ内容の第1表示情報を、表示面361Aに表示させることができる。これにより、ユーザは、携帯端末10の画面を、カバー型端末30に複製させて、これを閲覧することができる。表示部161,361の構成の相違により、カバー型端末30の単位時間当たりの消費電力量は携帯端末10のそれよりも少ないので、ユーザが同じ画面を閲覧し続けたい場合でも、表示システム1A全体の消費電力量は低減する。
【0068】
ところで、カバー型端末30は2つ折り可能な形態でなくてもよい。
図17、及び
図18は、表示システム1Bの構成を示す図である。
図17、及び
図18には、携帯端末10が装着されたときのカバー型端末30Aの平面図、及び下側面図が示されている。
図17に示す図は、カバー部310Aが開状態のときを示す図である。
図18に示す図は、カバー部310Aが閉状態のときに、裏側からカバー型端末30を見た様子を示す図である。
【0069】
カバー型端末30Aは、3つ折りが可能なカバー部310Aを備える。カバー部310Aは、
図17に示す矢印C2,C1の方向に折り畳まれることで、開状態から閉状態に遷移する。カバー部310Aのうち、携帯端末10が装着される面の反対側の面には、表示面361Aが設けられている。表示面361Aは、ここでも、表示面161Aと同一形状で同一寸法である。また、カバー部310Aが閉状態のとき、表示面361Aを垂直な方向から見て、表示面361Aと表示面161Aとが重なるように、表示面361Aの位置は決められている。
なお、カバー部の折り畳み可能な回数は、4回以上であってもよい。また、カバー部310は、箱型等の携帯端末10を収容可能な構成でもよく、少なくとも表示面161Aを覆うことが可能なカバーを構成していればよい。
【0070】
更に、携帯端末10に代えて、複数の表示面を備える携帯端末が用いられてもよい。
図19、及び
図20は、表示システム1Cの構成を示す図である。
図19、及び
図20には、カバー型端末30Bに携帯端末10Bが装着されたときの平面図、及び下側面図が示されている。携帯端末10Bは、第1本体部301と、第2本体部302とを備える。
図19に示す図は、カバー部310Bが「開状態」のときの図である。
図20に示す図は、カバー部310Bが「閉状態」のときの図である。携帯端末10Bは、第1本体部301と第2本体部302とがヒンジ等の部材で接続されることで、矢印C3の方向に2つに折り畳むことが可能になっている。第1本体部301には表示面162Aが、第2本体部302には表示面163Aが設けられている。表示面162A,163Aは、カバー部310Bに直接接するように配置されている。このとき、表示面162A,163Aと重なる位置に、表示面362A,363Aが配置されている。
【0071】
図21は、携帯端末10のプロセッサ11、及びカバー型端末30Bのプロセッサ31の構成を示すブロック図である。本実施形態では、出力装置16が表示部162,163を有し、それぞれ、表示面162A,163Aに情報を表示する。表示制御部111は、2つの表示面162A,163Aへの情報の表示を制御する。また、出力装置36が表示部362,363を有し、それぞれ、表示面362A,363Aに情報を表示する。表示制御部313は、2つの表示面362A,363Aへの情報の表示を制御する。この実施形態においても、表示制御部111は、開状態では表示面162A,163Aに第2表示情報を表示させる。そして、カバー部310Bが開状態から閉状態に切り替わると、表示制御部111は表示面162A,163Aの表示を停止させる。一方、表示制御部313は、開状態では、表示面362A,363Aに表示をさせない。そして、開状態から閉状態に切り替わると、表示制御部313は表示面362A,363Aに第1表示情報を表示させる。例えば、表示面162Aに表示されている第2表示情報に応じた第1表示情報が表示面362Aに、表示面163Aに表示されている第2表示情報に応じた第1表示情報が表示面363Aに、それぞれ表示される。
このように、複数の表示面を有する携帯端末にも本発明を適用し得る。また、携帯端末が有する表示面の数は3以上であってもよい。この場合、例えばこれと同数の表示面が、カバー型端末に設けられる。
【0072】
[変形例]
本発明は、上述した実施形態と異なる形態で実施してもよい。また、以下に示す変形例は、各々を組み合わせてもよい。
(変形例1)
本発明の携帯端末10は、腕時計型やリストバンド型等のウェアラブルコンピュータでもよい。この種の装置では、表示部の表示面のサイズが比較的小さい。そこで、かかるウェアラブルコンピュータの表示面よりも大きい表示面を備える携帯端末に、第1表示情報を表示させてもよい。これにより、視認性が悪い、小さいサイズの表示面に表示された情報を、ユーザの簡易な動作によって、より大きな表示面に拡大して表示させることができる。このように、本発明の表示装置は、表示面を有していれば、どのような装置でもよい。本発明の表示装置は、携帯端末でなくてもよい。
【0073】
(変形例2)
上述した実施形態で説明した構成の一部が省略されてもよい。例えば、重なり合った時の位置関係によらず表示を行ってもよいし、受付部214の受け付けた情報に応じて表示制御する構成を有しなくてもよい。また、重なり検知、又は開閉状態の検知は、表示システムを構成する少なくとも一の装置が行えばよい。この場合、他の装置は当該一の装置からの通知に基づいて、重なり検知、又は開閉状態の検知を行ってもよい。
【0074】
(変形例3)
本明細書で説明した各態様/実施形態の処理手順、シーケンス、フローチャート等は、矛盾の無い限り、順序を入れ替えてもよい。例えば、本明細書で説明した方法については、例示的な順序で様々なステップの要素を提示しており、提示した特定の順序に限定されない。
【0075】
(変形例4)
入出力された情報等は特定の場所(例えば、メモリ)に保存されてもよいし、管理テーブルで管理してもよい。入出力される情報等は、上書き、更新、又は追記され得る。出力された情報等は削除されてもよい。入力された情報等は他の装置へ送信されてもよい。
【0076】
(変形例5)
判定は、1ビットで表される値(0か1か)によって行われてもよいし、真偽値(Boolean:true又はfalse)によって行われてもよいし、数値の比較(例えば、所定の値との比較)によって行われてもよい。
【0077】
(変形例6)
本明細書で説明した各態様/実施形態は単独で用いてもよいし、組み合わせて用いてもよいし、実行に伴って切り替えて用いてもよい。また、所定の情報の通知(例えば、「Xであること」の通知)は、明示的に行うものに限られず、暗黙的(例えば、当該所定の情報の通知を行わない)ことによって行われてもよい。
【0078】
以上、本発明について詳細に説明したが、当業者にとっては、本発明が本明細書中に説明した実施形態に限定されるものではないということは明らかである。本発明は、特許請求の範囲の記載により定まる本発明の趣旨及び範囲を逸脱することなく修正及び変更態様として実施することができる。したがって、本明細書の記載は、例示説明を目的とするものであり、本発明に対して何ら制限的な意味を有するものではない。
【0079】
ソフトウェアは、ソフトウェア、ファームウェア、ミドルウェア、マイクロコード、ハードウェア記述言語と呼ばれるか、他の名称で呼ばれるかを問わず、命令、命令セット、コード、コードセグメント、プログラムコード、プログラム、サブプログラム、ソフトウェアモジュール、アプリケーション、ソフトウェアアプリケーション、ソフトウェアパッケージ、ルーチン、サブルーチン、オブジェクト、実行可能ファイル、実行スレッド、手順、機能等を意味するよう広く解釈されるべきである。また、ソフトウェア、命令等は、伝送媒体を介して送受信されてもよい。例えば、ソフトウェアが、同軸ケーブル、光ファイバケーブル、ツイストペア及びデジタル加入者回線(DSL)等の有線技術及び/又は赤外線、無線及びマイクロ波等の無線技術を使用してウェブサイト、サーバ、又は他のリモートソースから送信される場合、これらの有線技術及び/又は無線技術は、伝送媒体の定義内に含まれる。
【0080】
本明細書で説明した情報、信号等は、様々な異なる技術のいずれかを使用して表されてもよい。例えば、上記の説明全体に渡って言及され得るデータ、命令、コマンド、情報、信号、ビット、シンボル、チップ等は、電圧、電流、電磁波、磁界若しくは磁性粒子、光場若しくは光子、又はこれらの任意の組み合わせによって表されてもよい。
【0081】
なお、本明細書で説明した用語及び/又は本明細書の理解に必要な用語については、同一の又は類似する意味を有する用語と置き換えてもよい。
【0082】
明細書で使用する「システム」及び「ネットワーク」という用語は、互換的に使用される。
【0083】
また、本明細書で説明した情報、パラメータ等は、絶対値で表されてもよいし、所定の値からの相対値で表されてもよいし、対応する別の情報で表されてもよい。
【0084】
本明細書で使用する「判断(determining)」、「決定(determining)」という用語は、多種多様な動作を包含する場合がある。「判断」、「決定」は、例えば、判定(judging)、計算(calculating)、算出(computing)、処理(processing)、導出(deriving)、調査(investigating)、探索(looking up)(例えば、テーブル、データベース又は別のデータ構造での探索)、確認(ascertaining)したことを「判断」「決定」したとみなすこと等を含み得る。また、「判断」、「決定」は、受信(receiving)(例えば、情報を受信すること)、送信(transmitting)(例えば、情報を送信すること)、入力(input)、出力(output)、アクセス(accessing)(例えば、メモリ中のデータにアクセスすること)したことを「判断」「決定」したとみなすこと等を含み得る。また、「判断」、「決定」は、解決(resolving)、選択(selecting)、選定(choosing)、確立(establishing)、比較(comparing)等したことを「判断」「決定」したとみなすことを含み得る。つまり、「判断」「決定」は、何らかの動作を「判断」「決定」したとみなすことを含み得る。
【0085】
本明細書で使用する「に基づいて」という記載は、別段に明記されていない限り、「のみに基づいて」を意味しない。言い換えれば、「に基づいて」という記載は、「のみに基づいて」と「に少なくとも基づいて」の両方を意味する。
【0086】
「含む(including)」、「含んでいる(comprising)」、及びそれらの変形が、本明細書あるいは特許請求の範囲で使用されている限り、これら用語は、用語「備える」と同様に、包括的であることが意図される。さらに、本明細書あるいは特許請求の範囲において使用されている用語「又は(or)」は、排他的論理和ではないことが意図される。
【0087】
(変形例7)
なお、上記実施の形態の説明に用いたブロック図は、機能単位のブロックを示している。これらの機能ブロック(構成部)は、ハードウェア及び/又はソフトウェアの任意の組み合わせによって実現される。また、各機能ブロックの実現手段は特に限定されない。すなわち、各機能ブロックは、物理的及び/又は論理的に結合した1つの装置により実現されてもよいし、物理的及び/又は論理的に分離した2つ以上の装置を直接的及び/又は間接的に(例えば、有線及び/又は無線)で接続し、これら複数の装置により実現されてもよい。