(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記決定部は、前記負荷として、前記特定部が特定した商品を発送する発送元から発送先まで前記商品を配送する際に生じる温室効果ガスの量に応じて、前記提示順序を決定する
ことを特徴とする請求項1〜3のうちいずれか1つに記載の決定装置。
前記決定部は、前記特定部により特定された商品ごとに、当該商品を出品した店舗により当該商品が発送される場合の発送元を特定し、特定した発送元から発送先までの配送に関する負荷に基づいて、前記提示順序を決定する
ことを特徴とする請求項1〜5のうちいずれか1つに記載の決定装置。
前記決定部は、前記利用者の位置を前記発送先として特定し、前記商品の発送元から、特定した前記利用者の位置までの配送に関する負荷に基づいて、前記提示順序を決定する
ことを特徴とする請求項1〜6のうちいずれか1つに記載の決定装置。
前記決定部は、前記商品の購買履歴または当該商品に関する情報の配信履歴に基づいて予め算出された指標と、前記商品の発送元から発送先までの配送に関する負荷とに基づいて、前記提示順序を決定する
ことを特徴とする請求項1〜8のうちいずれか1つに記載の決定装置。
前記決定部は、前記商品の広告費に関する情報、当該商品の価格、または電子商店街における当該商品の価値の少なくともいずれか1つと、当該商品の発送元から発送先までの配送に関する負荷に基づいて、前記提示順序を決定する
ことを特徴とする請求項9に記載の決定装置。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下に、本願に係る決定装置、決定方法、および決定プログラムを実施するための形態(以下、「実施形態」と呼ぶ。)について図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、この実施形態により本願に係る決定装置、決定方法、および決定プログラムが限定されるものではない。また、以下の各実施形態において同一の部位には同一の符号を付し、重複する説明は省略される。
【0011】
〔1.情報提供装置の一例〕
まず、
図1を用いて、実施形態に係る決定装置の一例である情報提供装置10の一例について説明する。
図1は、実施形態に係る情報提供装置の一例を示す図である。
図1では、決定装置の一例である情報提供装置10によって実行される決定処理の一例として、電子商店街に各店舗Sが出品した商品を利用者Uが検索する際に、各商品の情報を表示する順序を決定する決定処理(すなわち、検索処理におけるリスティング)の一例について説明する。
【0012】
図1に示す情報提供装置10は、決定処理を行う情報処理装置であり、例えば、サーバ装置やクラウドシステム等により実現される。例えば、情報提供装置10は、電子商店街に関するサービスを各店舗S1〜S3や利用者Uに対して提供する機能を有し、電子商店街に関するサービスの一環として、決定処理の実行を行う。
【0013】
利用者端末100は、利用者Uにより利用されるPC(FPersonal Computer)やスマートフォン等の情報処理端末である。例えば、利用者端末100は、インターネット等のネットワークN(例えば、
図2参照)を介して、情報提供装置10と通信可能である。なお、
図1での図示は省略しているが、情報提供装置10は、さらに任意の数の利用者端末と通信可能であってもよい。
【0014】
店舗S1〜S3(以下、「店舗S」と総称する場合がある。)は、情報提供装置10が提供する電子商店街のサービスを介して、商品を利用者Uに対して販売する店舗である。より具体的には、店舗Sは、電子商店街のサービスを介して利用者Uが購入した商品を発送する店舗である。
【0015】
なお、各店舗Sは、実際の店舗を有していてもよく、有していなくともよい。また、各店舗Sは、商品を利用者Uへと発送するが、かかる発送を行う拠点は、店舗Sそのものであってもよく、店舗Sが商品を管理する倉庫等、店舗Sそのものとは異なる拠点であってもよい。例えば、店舗S1は、商品の保管や発送を行う倉庫が地域A1に所在し、商品の注文を受付ける営業所が、地域A1以外の地域に所在する店舗であってもよい。すなわち、店舗Sの所在地とは、店舗Sそのものが所在する位置のみならず、店舗Sの倉庫等、店舗Sが商品を発送する拠点をも含む概念である。
【0016】
以下の説明では、店舗S1は、地域Aに所在し、店舗S2は、地域Bに所在し、店舗S3は、地域Cに所在するものとする。また、以下の説明では、利用者Uは、地域Cに自宅を有し、自宅を発送先として商品を購入しようとしているものとする。
【0017】
例えば、情報提供装置10は、店舗S1〜S3から電子商店街で販売する商品の情報(例えば、画像、価格、送料、在庫数等)の登録を受付ける。そして、情報提供装置10は、利用者Uから商品の検索クエリを受付けた場合は、出品された商品のうち、検索クエリと対応する商品を抽出し、抽出した商品の画像や価格等を示すコンテンツや、店舗Sが出品した商品を購入するためのコンテンツである商品コンテンツを利用者Uに対して配信する。
【0018】
また、情報提供装置10は、商品コンテンツを介して利用者Uが店舗S1の商品を購入した場合は、商品の発送先となる住所や受取人の氏名、商品の配送方法(例えば、航空便であるか陸路の配送であるか等)、希望の配達日時等の登録を受付ける。このような場合、情報提供装置10は、利用者Uが商品を購入した店舗S1に対し、商品が購入された旨と、商品の発送先を示す発送先情報を通知する。
【0019】
なお、情報提供装置10は、購入された商品の料金を利用者Uに対して課金し、店舗S1に対して商品の料金を提供してもよい。また、情報提供装置10は、商品価格から広告費用や所定の手数料を減算した額の料金を、店舗S1に対して提供してもよい。
【0020】
〔1−1.商品の検索について〕
ここで、電子商店街において利用者Uが商品を検索する場合には、利用者Uから所望する商品と対応する検索クエリの入力や選択を受付ける。例えば、情報提供装置10は、利用者Uから、検索クエリとして、商品名や商品の属性等を受付けると、出品された商品の中から受付けた検索クエリと対応する商品を検索する。
【0021】
また、情報提供装置10は、検索クエリと対応する商品に関する各種の情報や、検索を行った利用者Uの属性等に基づいて、各商品の商品コンテンツを表示する優先度(例えば、各商品コンテンツを並べる順番)を決定する。例えば、情報提供装置10は、商品の価格、送料、商品に対する各利用者の評価、商品を出品した店舗に対する利用者の評価等に基づいて、各商品コンテンツを表示するスコア(以下、「表示スコア」と記載する。)を優先度として算出する。
【0022】
また、情報提供装置10は、商品の広告費に関する情報に基づいて、表示スコアを算出する場合がある。例えば、情報提供装置10は、各商品ごと若しくは店舗ごとに、商品価格に対する販売促進費の割合である販促割合の登録を店舗Sから受付ける。このような場合、情報提供装置10は、電子商店街を運営する運営者の主導により、販売促進費の範囲内で商品のセールやクーポンの発行を自動的に行う。そして、情報提供装置10は、商品が販売された場合は、セールやクーポンの有無や内容にかかわらず、あらかじめ登録された販売価格から販売促進費を減算した額を店舗へと提供する。このような販促割合の値や販売促進費の値に応じて、商品コンテンツの表示スコアを算出する場合、情報提供装置10は、販促割合の値や販売促進費の値が大きい程、表示スコアの値が高くなるように、表示スコアの算出を行う。
【0023】
また、情報提供装置10は、電子商店街における商品の価値に基づいて、表示スコアを算出する場合がある。例えば、同一の商品が異なる店舗から出品されていたとしても、いずれかの店舗が出品した商品の評価やその店舗の評価が高い場合には、他の店舗が出品した商品よりもその商品の価値が高いと考えられる。また、ある店舗が出品した商品について、その商品の販売数、商品と関連する検索クエリの入力回数、商品コンテンツのインプレッション数や選択数、他の商品との価格差、商品が出品されてから経過した日数、他の店舗が出品した商品の販売数等は、その商品の価値の指標となる。そこで、情報提供装置10は、上述した各種の情報に基づいて、商品の価値を示す価値スコアを算出し、算出した価値スコアに基づいて、商品コンテンツを表示する表示スコアを算出する。
【0024】
また、情報提供装置10は、検索クエリと各商品との関連度、検索クエリを入力した利用者の属性(例えば、デモグラフィック属性やサイコグラフィック属性)と商品の属性とのマッチング結果、検索クエリを入力した時刻や利用者端末100の位置等、各種の情報に基づいて、商品コンテンツを表示する表示スコアを算出してもよい。そして、情報提供装置10は、算出した表示スコアが高い順に、検索クエリと対応する商品の商品コンテンツを配置した検索結果を生成し、生成した検索結果を利用者Uへと提供する。
【0025】
なお、情報提供装置10は、各商品または各商品コンテンツのコンバージョンに応じた表示スコアを算出する場合がある。例えば、情報提供装置10は、商品の販売総数、商品コンテンツのCTR(Click Through Rate)、CPA(Cost Per Action/Cost Per Acquisition)、商品を購入するためのウェブコンテンツの閲覧回数、商品コンテンツの選択回数等、商品や商品コンテンツについて所定のコンバージョンを示す各種の数値に基づいて、表示スコアを算出する。
【0026】
なお、上述した指標以外にも、情報提供装置10は、任意の指標に基づいて、表示スコアを算出してよい。以下の説明では、情報提供装置10は、上述した各種の指標や表示スコアを算出する際の公知の指標(以下、「従来指標」と記載する場合がある。)に加えて、配送に関する負荷に基づくスコアを考慮して、表示スコアを算出する処理の一例について説明する。すなわち、従来指標とは、配送に関する負荷に基づくスコアの算出に関する各種の指標以外の任意の指標を含む概念である。
【0027】
〔1−2.決定処理について〕
しかしながら、従来技術では、商品の配送効率を悪化させる恐れがある。例えば、商品の配送効率を考慮すると、利用者Uが地域Cに居住する場合は、地域Cに所在する店舗S3が出品した商品の商品コンテンツを優先的に提示するのが望ましい。しかしながら、上述した技術では、店舗S1や店舗S2が、店舗S3よりも人気があったり、より高い販促割合や販売促進費を設定している場合に、店舗S1や店舗S2が出品した商品の商品コンテンツが優先的に表示されるので、店舗S1や店舗S2から利用者Uへと商品が発送される可能性が高い。
【0028】
そこで、情報提供装置10は、以下の決定処理を実行する。まず、情報提供装置10は、提示対象となる商品を特定する。そして、情報提供装置10は、商品の発送元から発送先までの配送に関する負荷に基づいて、特定された商品の情報を提示する順序である提示順序を決定する。より具体的には、情報提供装置10は、上述した各種の従来指標とともに、商品の発送元から発送先までの配送に関する負荷を考慮して、商品コンテンツを表示する優先度を示す表示スコアの算出を行う。
【0029】
例えば、情報提供装置10は、上述した各種の従来指標と、以下に説明する各種の負荷を示す指標(以下、「負荷指標」と記載する)とのそれぞれに対し、各種の係数を設定した値の総和を表示スコアとして算出してもよい。また、情報提供装置10は、上述した従来指標を用いて算出されるスコア(以下、「従来指標スコア」と記載する。)と、各種の負荷指標により算出されるスコア(すなわち、配送に関する負荷に基づくスコア。以下「負荷スコア」と記載する。)との加重平均を算出することで、配送負荷を加味した表示スコアの算出を行ってもよい。すなわち、情報提供装置10は、商品や商品コンテンツの従来指標と、商品の発送元から発送先までの配送に関する負荷とに基づいて、商品コンテンツの提示順序を決定する。
【0030】
ここで、商品の発送元から発送先までの配送に関する負荷とは、商品の配送を行う配送業者にとっての負荷であってもよく、環境に対する負荷であってもよい。例えば、情報提供装置10は、負荷として、商品を発送する発送元から発送先までの距離に基づいて、提示順序を決定してもよい。また、情報提供装置10は、負荷として、商品を発送する発送元から発送先まで商品を配送する手段に応じて、提示順序を決定してもよい。また、情報提供装置10は、負荷として、商品を発送する発送元から発送先まで商品を配送する際に生じる温室効果ガス(例えば、二酸化炭素)の量に応じて、提示順序を決定してもよい。また、情報提供装置10は、商品を発送する発送元から発送先まで商品を配送する際に生じる配送原価に応じて、提示順序を決定してもよい。
【0031】
このように、情報提供装置10は、各商品の発送に伴う各種の負荷に基づく順序で、各商品コンテンツを提供する。この結果、情報提供装置10は、例えば、配送に伴う各種の負荷がより軽い商品の商品コンテンツを優先的に表示するので、商品の配送効率を改善することができる。
【0032】
以下、
図1を用いて、情報提供装置10が実行する決定処理の一例について説明する。例えば、情報提供装置10は、利用者Uが利用する利用者端末100から、検索クエリを受付ける(ステップS1)。このような場合、情報提供装置10は、検索クエリと対応する商品を特定するとともに、特定した商品を出品した店舗Sが商品を発送する発送元を特定する(ステップS2)。
【0033】
例えば、情報提供装置10は、各店舗Sが商品を発送する拠点と、各拠点における商品の在庫数との登録をあらかじめ受付けていてもよく、各店舗Sが使用する店舗端末200(例えば、
図2を参照)から取得してもよい。そして、情報提供装置10は、検索対象と対応する各商品ごとに、各商品が購入された際にその商品を発送する発送元の住所を取得する。
【0034】
続いて、情報提供装置10は、利用者Uが発送先として指定するであろう住所を推定する。例えば、情報提供装置10は、利用者Uが使用する利用者端末100がGPS(Global Positioning System)等を用いて取得した位置情報を利用者Uの発送先と推定してもよく、利用者Uが過去に電子商店街で商品を購入した際に登録した発送先を用いてもよい。また、情報提供装置10は、利用者Uが使用する利用者端末100に付与されたIP(Internet Protocol)アドレスに基づいて、利用者端末100の位置を推定し、推定した位置を発送先としてもよい。そして、情報提供装置10は、各店舗Sから利用者に商品を配送する際の負荷を特定する(ステップS3)。すなわち、情報提供装置10は、商品の発送元から発送先までの配送に関する負荷を特定する。
【0035】
例えば、発送元から発送先までの距離が長い場合には、商品の配送に伴い、ガソリンなどの燃料や電力の消費量が増大すると考えられる。そこで、情報提供装置10は、検索した各商品ごとに、取得した発送元から推定した発送先までの距離を算出し、算出した距離に基づいて、配送に伴う負荷の大きさを示す負荷スコアを算出する。例えば、情報提供装置10は、算出した距離が長い程、高い値の負荷スコアの値を算出し、算出した距離が短い程、小さい値の負荷スコアを算出する。
【0036】
ここで、飛行機で商品を配送する場合と、化石燃料を利用する車両で商品を配送する場合とでは、車両で商品を配送した方がより負荷が少ないとも考えられる。また、化石燃料を利用する車両で商品を配送する場合と、電車や電気自動車等で商品を配送する場合とでは、電車や電気自動車等で商品を配送した方が負荷が少ないとも考えられる。また、これら燃料や電気を用いて動作する移動体で商品を配送するよりも、自転車等の人力の移動体を用いて商品を配送した方が、負荷が少ないとも考えられる。そこで、情報提供装置10は、各商品ごとに、商品を配送する手段を推定し、推定した手段に応じて負荷スコアを算出してもよい。
【0037】
例えば、情報提供装置10は、各店舗Sが予め登録した配送業者の情報や、発送元から発送先までの距離、一般的な配送業者が商品の配送を行う際に利用する配送手段等に基づいて、各商品を配送する手段を推定する。そして、情報提供装置10は、推定した手段に応じて負荷を算出する。例えば、情報提供装置10は、推定した手段により生じる環境負荷が少ないほど、小さい値の負荷スコアを算出する。なお、情報提供装置10は、例えば、車両と電車とを組み合わせて商品を配送する場合、車両で配送を行う距離と電車で配送を行う距離とに基づいて、商品を配送する負荷スコアを算出してもよい。
【0038】
また、情報提供装置10は、発送元から発送先までの距離および推定した配送手段に基づいて、商品を配送する際に生じる温室効果ガスの量の指標を推定し、推定した指標に応じて、負荷スコアを算出してもよい。例えば、情報提供装置10は、温室効果ガスの量の指標が少ない程、小さい値の負荷スコアを算出してもよい。
【0039】
また、例えば、商品の配送においては、燃料費や人件費等が配送業務に伴う原価(以下、「配送原価」と記載する)が生じするが、このような配送原価の値は、配送に伴う各種の負荷の指標となりえる。そこで、情報提供装置10は、商品を発送する発送元から発送先まで商品を配送する際に生じる配送原価を推定し、推定した配送原価に基づいて、負荷スコアを算出してもよい。例えば、情報提供装置10は、燃料代等の配送原価が少ないほど、小さい値の負荷スコアを算出してもよい。
【0040】
なお、情報提供装置10は、上述した各種の要素を組み合わせて負荷スコアを算出してもよい。そして、情報提供装置10は、算出した負荷スコアを考慮して、各商品コンテンツを表示する優先度を算出する(ステップS4)。例えば、情報提供装置10は、負荷スコアの値が小さければ小さい程、大きい値の表示スコアを算出し、負荷スコアの値が大きい程、小さい値の表示スコアを算出する。
【0041】
例えば、
図1に示す例では、情報提供装置10は、利用者Uから受付けた検索クエリと対応する商品として、商品を識別する「商品ID(Identifier)」が「C1」となる商品C1、「商品ID」が「C4」となる商品C4、および「商品ID」が「C5」となる商品C5を特定する。このような場合、情報提供装置10は、各商品の配送手段やCO2の排出量、発送元から発送先までの距離等に応じて、各商品C1、C4、C5の表示スコアを算出する。
【0042】
例えば、
図1に示す例では、店舗S1は、飛行機で商品を利用者Uへと発送し、店舗S2は、車両で商品を利用者Uへと発送し、店舗S3は、電車および車両を組み合わせて商品を利用者Uへと発送する。このような場合、各店舗Sから利用者Uへと商品を発送する際に生じる負荷は、店舗S1、店舗S2、店舗S3の順に低くなると考えられる。そこで、情報提供装置10は、負荷が低い順、すなわち、店舗S3、店舗S2、店舗S1の順に、各店舗Sが出品する商品の商品コンテンツが表示されるよう、表示スコアの値を算出する。例えば、情報提供装置10は、商品C1の表示スコア「50」、商品C4の表示スコア「70」、商品C5の表示スコア「100」を算出する。
【0043】
そして、情報提供装置10は、検索結果を利用者Uに提供する(ステップS5)。例えば、情報提供装置10は、店舗S3が出品した商品C5、店舗S2が出品した商品C4、および店舗S1が出品した商品C1の順に、商品コンテンツを並べた検索結果を生成し、生成した検索結果を利用者端末100へと配信する。この結果、情報提供装置10は、配送に伴う負荷が少ない商品の商品コンテンツを優先的に提示することができる。
【0044】
〔1−3.発送元について〕
上述したように、情報提供装置10は、商品ごとに、商品を出品した店舗Sが商品を発送する発送元を特定し、特定した発送元から発送先までの配送に関する負荷に基づいて、提示順序を決定する。ここで、情報提供装置10は、任意の手法を用いて、商品の発送元を特定して良い。例えば、情報提供装置10は、配送業者が有するデータベースから、電子商店街における過去の商品の配送に関する配送情報を取得し、取得した配送情報から、各店舗Sが商品を発送した拠点、すなわち、発送元を特定してもよい。また、情報提供装置10は、予め各店舗Sが登録した発送元を採用してもよい。
【0045】
〔1−4.発送先について〕
また、情報提供装置10は、上述した処理以外にも、任意の処理を用いて、発送先を推定してもよい。例えば、情報提供装置10は、利用者Uの位置を発送先として特定し、商品の発送元から、特定した利用者Uの位置までの配送に関する負荷に基づいて、負荷スコアを算出してもよい。また、情報提供装置10は、過去に利用者Uが設定した発送先のリストを提示し、利用者Uが検索時に選択した発送先を採用してもよい。
【0046】
ここで、利用者Uによっては、勤務先に発送する商品を購入する場合や、自宅に発送する商品を購入する場合等、異なる発送先に発送する商品を購入している場合がある。このような場合において、利用者Uが購入する商品には、発送先に応じた偏りが存在するとも考えられる。そこで、情報提供装置10は、利用者Uが設定した発送先の履歴に基づいて、商品の発送先を推定し、商品の発送元から、推定した発送先までの配送に関する負荷に基づいて、負荷スコアを算出してもよい。例えば、情報提供装置10は、利用者Uが購入した商品とその商品の発送先として利用者Uが設定した発送先との共起性に基づいて、検索された商品の発送先を推定し、商品の発送元から、推定した発送先までの配送に関する負荷に基づいて、負荷スコアを算出してもよい。
【0047】
例えば、情報提供装置10は、利用者Uが過去に購入した商品や商品の種別と、その商品を発送した発送先との間の共起性をDNN(Deep Neural Network)等のモデルに学習させる。そして、情報提供装置10は、検索クエリを受付けた場合は、検索クエリと対応する商品を検索し、検索した商品ごとに、共起性を有する発送先を推定する。なお、このような発送先は、利用者Uが予め登録した発送先のうち、最も共起性が高い発送先を選択してもよい。そして、情報提供装置10は、商品ごとに、発送元から推定した発送先までの発送に伴う負荷に応じて、表示スコアを算出してもよい。
【0048】
また、情報提供装置10は、検索クエリと、その検索クエリを入力した際に利用者Uが購入した商品を発送した発送先との間の共起性を学習し、利用者Uが入力した検索クエリと共起性を有する発送先を特定し、特定した発送先までの配送に伴う負荷に基づいて、表示スコアを算出してもよい。
【0049】
また、情報提供装置10は、商品の発送元から、予め登録された発送先のうち利用者Uが選択した発送先までの配送に関する負荷に基づいて、表示スコアを算出してもよい。例えば、情報提供装置10は、検索クエリを入力する入力ウインドウと共に、商品の配送先を選択するためのチェックボックスを利用者端末100に表示させる。そして、情報提供装置10は、利用者Uがチェックしたチェックボックスと対応する発送先までの配送に伴う負荷に基づいて、表示スコアを算出してもよい。
【0050】
〔1−5.利用者による負荷の選択について〕
なお、情報提供装置10は、上述した決定処理を、利用者Uによる許諾が得られた場合にのみ実行してもよい。例えば、情報提供装置10は、配送に伴う負荷に基づいて商品コンテンツを表示するか否かを選択するためのチェックボックスを表示し、利用者Uがチェックボックスをチェックした場合にのみ、負荷に応じた表示スコアの算出を行ってもよい。
【0051】
また、情報提供装置10は、商品の発送元から発送先までの配送に関する複数種別の負荷のうち、利用者Uにより選択された負荷に基づいて、表示スコアの算出を行ってもよい。例えば、情報提供装置10は、距離、温室効果ガス、配送手段、配送原価等といった各種負荷を選択するためのチェックボックスを表示する。そして、情報提供装置10は、利用者Uがチェックしたチェックボックスと対応する負荷に応じた表示スコアの算出を行ってもよい。
【0052】
〔1−6.表示スコアの算出について〕
なお、情報提供装置10は、上述した負荷スコアの値の逆数をそのまま表示スコアとしてもよい。また、情報提供装置10は、負荷スコア以外にも、例えば、販促割合や販売促進費等といった商品の広告費に関する情報、商品の価格、電子商店街における商品の価値の少なくともいずれか1つに基づいて、表示スコアの算出を行ってもよい。
【0053】
〔1−7.店舗について〕
ここで、情報提供装置10は、電子商店街において商品を出品した店舗であって、それぞれ個別に商品を発送する店舗であるならば、任意の店舗間で商品の出品元を変更して良い。このような各店舗は、経済的に独立した店舗であってもよく、同一のグループに属する店舗であってもよい。
【0054】
〔2.情報提供装置の構成〕
以下、上記した情報提供装置10が有する機能構成の一例について説明する。
図2は、実施形態に係る情報提供装置の構成例を示す図である。
図2に示すように、情報提供装置10は、通信部20、記憶部30、および制御部40を有する。
【0055】
通信部20は、例えば、NIC(Network Interface Card)等によって実現される。そして、通信部20は、ネットワークNと有線または無線で接続され、利用者端末100、各店舗Sが利用する情報処理装置である店舗端末200、および配送業者端末300との間で情報の送受信を行う。
【0056】
記憶部30は、例えば、RAM(Random Access Memory)、フラッシュメモリ(Flash Memory)等の半導体メモリ素子、または、ハードディスク、光ディスク等の記憶装置によって実現される。また、記憶部30は、商品データベース31、店舗データベース32、利用者データベース33、および配送負荷データベース34(以下「各データベース31〜34」と総称する場合がある。)を記憶する。
【0057】
以下、
図3〜
図6を用いて、各データベース31〜34に登録される情報の一例について説明する。
図3は、実施形態に係る商品データベースの一例を示す図である。
図3に示した例では、商品データベース31は、「店舗ID」、「商品ID」、「識別情報」、「在庫情報」、「価格」、「送料」、「状態情報」といった項目を有する。なお、商品データベース31には、
図3に示す情報以外にも、商品に関する任意の情報が登録されていてもよい。
【0058】
「店舗ID」とは、各店舗Sを識別する識別子である。また、「商品ID」とは、各店舗が出品する商品を商品ごとに識別する識別子である。また、「識別情報」とは、JANコード等、商品を識別する識別子である。また、「在庫情報」、とは、商品の在庫の数を示す情報である。また、「価格」とは、商品の販売価格を示す情報である。また、「送料」、とは、商品の配送に要する料金を示す情報である。また、「状態情報」とは、商品の状態を示す情報であり、新品であるか中古であるかを示す情報である。
【0059】
例えば、
図3に示す例では、商品データベース31には、店舗ID「S1」、商品ID「C1」、識別情報「B1」、在庫情報「15」、価格「2600」、送料「500」、および状態情報「新品」が対応付けて登録されている。このような情報は、店舗ID「S1」が示す店舗Sにより、電子商店街において商品ID「C1」により識別される商品であって、識別情報「B1」が示す商品が出品されている旨を示す。また、このような情報は、商品ID「C1」により識別される商品の在庫の数が、「15」であり、販売価格が「2600」円であり、送料が「500」円であり、状態が「新品」である旨を示す。
【0060】
図4は、実施形態に係る店舗データベースの一例を示す図である。
図4に示した例では、店舗データベース32は、「店舗ID」、「倉庫ID」、「所在位置」、「商品ID」、「在庫数」といった項目を有する。なお、店舗データベース32には、
図4に示す情報以外にも、店舗に関する任意の情報が登録されていてもよい。
【0061】
「倉庫ID」とは、対応付けられた「店舗ID」が示す店舗Sが有する倉庫、すなわち、対応付けられた「店舗ID」が示す店舗Sが商品の発送元とする施設の識別子である。また、「所在位置」とは、対応付けられた「倉庫ID」が示す倉庫の所在位置、すなわち、対応付けられた「店舗ID」が示す店舗Sが発送元とする施設が所在する地域を示す。
【0062】
例えば、
図4に示す例では、店舗ID「S1」、倉庫ID「M1」、所在位置「A1」、商品ID「C1」、および在庫数「5」が対応付けて登録されている。このような情報は、店舗ID「S1」が示す店舗Sが、発送元となる施設として倉庫ID「M1」が示す施設が、所在位置「A1」が示す地域に所在している旨を示す。また、このような情報は、倉庫ID「M1」が示す施設に、商品ID「C1」が示す商品が格納されており、その在庫数が「5」個である旨を示す。
【0063】
図5は、実施形態に係る利用者データベースの一例を示す図である。
図5に示した例では、利用者データベース33は、「利用者ID」、「発送先」、「年齢」、「性別」といった項目を有する。なお、利用者データベース33には、
図5に示す情報以外にも、例えば、利用者が設定した自宅以外の発送先等、利用者に関する任意の情報が登録されていてもよい。
【0064】
「利用者ID」とは、利用者を識別する識別子である。また、「発送先」とは、対応付けられた「利用者ID」が示す利用者Uが登録した発送先を示す情報である。また、「年齢」とは、対応付けられた「利用者ID」が示す利用者の年齢を示す。また、「性別」とは、対応付けられた「利用者ID」が示す利用者の性別を示す。
【0065】
例えば、
図5に示す例では、利用者ID「U1」、発送先「A1−1、A1−2・・・」、年齢「32」、および性別「男性」が対応付けて登録されている。このような情報は、利用者ID「U1」が示す利用者Uが、発送先「A1−1」または「A1−2」に商品を発送しており、年齢が「32」歳であり、性別が「男性」である旨を示す。
【0066】
図6は、実施形態に係る配送負荷データベースの一例を示す図である。
図6に示した例では、配送負荷データベース34は、「発送元」、「発送先」、「配送手段」、「CO2排出量」、および「距離」といった項目を有する。なお、配送負荷データベース34には、
図6に示す情報以外にも、配送に伴う負荷、すなわち、配送負荷に関する各種の情報が登録されていてもよい。
【0067】
ここで、「発送元」とは、商品の発送元を示す情報であり、「発送先」とは、商品の発送先を示す情報である。また、「配送手段」とは、対応付けられた「発送元」から「発送先」まで商品を配送する際に用いられる配送手段を示す情報である。また、「CO2排出量」とは、対応付けられた「発送元」から「発送先」まで、対応付けられた「配送手段」により商品が配送される際に生じると推定された温室効果ガスの排出量の指標を示す情報である。また、「距離」とは、対応付けられた「発送元」から「発送先」までの距離を示す情報である。
【0068】
例えば、
図6に示す例では、発送元「A1」、発送先「A2」、配送手段「飛行機」、CO2排出量「O1」、および距離「R1」といった情報が対応付けて登録されている。このような情報は、発送元「A1」から発送先「A2」まで商品を配送する際の配送手段が「飛行機」であり、CO2排出量が「O1」が示す量であり、距離が「R1」である旨を示す。
【0069】
図2に戻って説明を続ける。制御部40は、例えば、コントローラ(controller)であり、CPU(Central Processing Unit)やMPU(Micro Processing Unit)等によって、情報提供装置10内部の記憶装置に記憶されている各種プログラム(通知プログラムの一例に相当)がRAMを作業領域として実行されることにより実現される。また、制御部40は、コントローラであり、例えば、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)やFPGA(Field Programmable Gate Array)等の集積回路により実現される。
【0070】
図2に示すように、制御部40は、受付部41、特定部42、決定部43、および提供部44を有する。受付部41は、利用者端末100から、利用者Uが所望する商品を検索するための検索クエリを受付ける。
【0071】
特定部42は、提示対象となる商品を特定する。例えば、特定部42は、検索クエリが受け付けられた場合は、かかる検索クエリと対応する商品を商品データベース31から特定する。すなわち、特定部42は、利用者Uから受付けた情報と対応する商品を商品コンテンツの提示対象となる商品として特定する。
【0072】
決定部43は、商品の発送元から発送先までの配送に関する負荷に基づいて、特定された商品の情報を提示する順序である提示順序を決定する。すなわち、決定部43は、特定部42により特定された商品ごとに、発送元から発送先までの配送負荷に基づいて、負荷スコアを算出し、算出した負荷スコアに基づいて、商品コンテンツを表示する優先度である表示スコアを算出する。
【0073】
例えば、決定部43は、負荷として、商品を発送する発送元から発送先までの距離に基づいて、負荷スコアを算出する。また、決定部43は、負荷として、商品を発送する発送元から発送先まで商品を配送する手段に応じて、負荷スコアを算出する。また、決定部43は、負荷として、商品を発送する発送元から発送先まで商品を配送する際に生じる温室効果ガスの量に応じて、負荷スコアを算出する。また、決定部43は、負荷として、商品を発送する発送元から発送先まで商品を配送する際に生じる配送原価に応じて、負荷スコアを算出する。
【0074】
また、例えば、決定部43は、特定された商品ごとに、商品を出品した店舗Sが商品を発送する発送元を特定し、特定した発送元から発送先までの配送に関する負荷に基づいて、負荷スコアを算出する。また、例えば、決定部43は、利用者Uの位置を発送先として特定し、商品の発送元から、特定した利用者Uの位置までの配送に関する負荷に基づいて、負荷スコアを算出する。
【0075】
なお、例えば、決定部43は、利用者Uが設定した発送先の履歴に基づいて、特定された商品の発送先を推定し、商品の発送元から、推定した発送先までの配送に関する負荷に基づいて、負荷スコアを算出してもよい。例えば、決定部43は、利用者Uが購入した商品と商品の発送先として利用者Uが設定した発送先との共起性に基づいて、特定された商品の発送先を推定し、商品の発送元から、推定した発送先までの配送に関する負荷に基づいて、負荷スコアを算出してもよい。
【0076】
また、例えば、決定部43は、商品の発送元から、予め登録された発送先のうち利用者Uが選択した発送先までの配送に関する負荷に基づいて、負荷スコアを算出してもよい。また、決定部43は、商品の発送元から発送先までの配送に関する複数種別の負荷のうち、利用者Uにより選択された負荷に基づいて、負荷スコアを算出してもよい。
【0077】
例えば、決定部43は、検索クエリと対応する商品を特定部42が特定した場合は、特定した商品を販売する店舗を特定し、特定した店舗がその商品を発送する拠点の所在地を発送元として店舗データベース32から特定する。また、決定部43は、利用者Uの利用者IDと対応付けて登録された発送先のうち、利用者Uが選択した発送先や、商品との共起性が高い発送先を利用者データベース33から特定する。そして、決定部43は、配送負荷データベース34を参照し、特定した発送元から発送先までの配送負荷(配送手段やCO2排出量、距離等)を特定し、特定した配送負荷に基づいて、負荷スコアを算出する。
【0078】
また、決定部43は、各商品ごとに負荷スコアを算出した場合は、算出した負荷スコアに加えて、商品の広告費に関する情報、商品の価格、または電子商店街における商品の価値の少なくともいずれか1つに基づいて、商品コンテンツを表示する優先度を示す表示スコアを算出する。
【0079】
提供部44は、決定部43が決定した順序で、各商品の商品コンテンツを利用者Uに提供する。例えば、提供部44は、特定部42が特定した各商品の商品コンテンツを、決定部43が算出した表示スコアの値が高い方から順に並べた検索結果を生成する。そして、提供部44は、検索結果を利用者端末100へと送信する。なお、提供部44は、表示スコアの値が高い方から順に商品コンテンツを利用者端末100へと配信してもよい。
【0080】
〔3.処理手順〕
次に、
図7を用いて、実施形態に係る情報提供装置10による決定処理の手順について説明する。
図7は、実施形態に係る決定処理の流れの一例を示すフローチャートである。
図7に示すように、情報提供装置10は、検索クエリを受付けたか否かを判定し(ステップS101)、受付けていない場合は(ステップS101:No)、受付けるまで待機する。また、情報提供装置10は、検索クエリを受付けた場合は(ステップS101:Yes)、検索クエリと対応する商品を特定する(ステップS102)。
【0081】
続いて、情報提供装置10は、商品の発送先を推定し(ステップS103)、商品ごとに配送負荷を特定する(ステップS104)。そして、情報提供装置10は、特定した配送負荷に応じて、商品コンテンツを表示する優先度を算出し(ステップS105)、算出した優先度に応じて、検索結果を生成する(ステップS106)。その後、情報提供装置10は、検索結果を利用者Uに提供し(ステップS107)、処理を終了する。
【0082】
〔4.変形例〕
上述した情報提供装置10は、上記実施形態以外にも種々の異なる形態にて実施されてもよい。そこで、以下では、情報提供装置10の他の実施形態について説明する。
【0083】
〔4−1.情報提供装置について〕
上記実施形態では、電子商店街に関するサービスを提供する情報提供装置10が、表示スコアの算出を行った。しかしながら、実施形態は、これに限定されるものではない。例えば、情報提供装置10は、電子商店街に関するサービスを提供するサーバ装置と、上述した決定処理を実行する決定装置、すなわち、スコア算出サーバとが協調して動作することにより、上述した処理を実現してもよい。このような場合、サーバ装置は、
図2に示す受付部41と提供部44とを有し、スコア算出サーバは、特定部42、および決定部43を有することとなる。
【0084】
〔4−2.算出するスコアについて〕
ここで、上記の実施形態では、情報提供装置10は、電子商店街に出品された商品の中から利用者Uが入力した検索クエリと対応する商品を検索する際に、負荷スコアを考慮した。しかしながら、実施形態は、これに限定されるものではない。例えば、情報提供装置10は、利用者Uが商品を検索する際のみならず、例えば、各種の商品をリコメンドする場合や、商品に関連する広告を選択する際に、各種の負荷指標を考慮した選択を行ってもよい。例えば、情報提供装置10は、広告やリコメンド情報等、配信対象となるコンテンツを関連する商品の発送元から、コンテンツの配信先となる利用者Uの位置、登録済みの住所等といった発送先までの配送における各種の負荷に基づいて、負荷スコアを算出し、従来指標スコアと負荷スコアとに基づいて、配信対象となるコンテンツの選択を行ってもよい。
【0085】
〔4−3.インセンティブについて〕
なお、情報提供装置10は、配送の効率化に対するインセンティブを設定してもよい。例えば、情報提供装置10は、利用者Uが購入した商品の負荷スコアが所定の閾値よりも高い場合には、利用者Uに対してポイント等のインセンティブを設定してもよく、配送業者から配送負荷の軽減に対するインセンティブを取得してもよい。また、例えば、情報提供装置10は、負荷スコアを考慮した際の表示スコアと負荷スコアを考慮しない際の表示スコアとの差が所定の閾値を超える商品が購入された場合に、各種のインセンティブを設定してもよい。
【0086】
〔4−4.その他〕
また、上記実施形態において説明した各処理のうち、自動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を手動的に行うこともでき、逆に、手動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を公知の方法で自動的に行うこともできる。この他、上記文書中や図面中で示した処理手順、具体的名称、各種のデータやパラメータを含む情報については、特記する場合を除いて任意に変更することができる。例えば、各図に示した各種情報は、図示した情報に限られない。
【0087】
また、図示した各装置の各構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されることを要しない。すなわち、各装置の分散・統合の具体的形態は図示のものに限られず、その全部または一部を、各種の負荷や使用状況などに応じて、任意の単位で機能的または物理的に分散・統合して構成することができる。
【0088】
また、上記してきた各実施形態は、処理内容を矛盾させない範囲で適宜組み合わせることが可能である。
【0089】
〔4−5.プログラム〕
また、上述した実施形態に係る情報提供装置10は、例えば
図8に示すような構成のコンピュータ1000によって実現される。
図8は、ハードウェア構成の一例を示す図である。コンピュータ1000は、出力装置1010、入力装置1020と接続され、演算装置1030、一次記憶装置1040、二次記憶装置1050、出力IF(Interface)1060、入力IF1070、ネットワークIF1080がバス1090により接続された形態を有する。
【0090】
演算装置1030は、一次記憶装置1040や二次記憶装置1050に格納されたプログラムや入力装置1020から読み出したプログラム等に基づいて動作し、各種の処理を実行する。一次記憶装置1040は、RAM等、演算装置1030が各種の演算に用いるデータを一次的に記憶するメモリ装置である。また、二次記憶装置1050は、演算装置1030が各種の演算に用いるデータや、各種のデータベースが登録される記憶装置であり、ROM(Read Only Memory)、HDD(Hard Disk Drive)、フラッシュメモリ等により実現される。
【0091】
出力IF1060は、モニタやプリンタといった各種の情報を出力する出力装置1010に対し、出力対象となる情報を送信するためのインタフェースであり、例えば、USB(Universal Serial Bus)やDVI(Digital Visual Interface)、HDMI(登録商標)(High Definition Multimedia Interface)といった規格のコネクタにより実現される。また、入力IF1070は、マウス、キーボード、およびスキャナ等といった各種の入力装置1020から情報を受信するためのインタフェースであり、例えば、USB等により実現される。
【0092】
なお、入力装置1020は、例えば、CD(Compact Disc)、DVD(Digital Versatile Disc)、PD(Phase change rewritable Disk)等の光学記録媒体、MO(Magneto-Optical disk)等の光磁気記録媒体、テープ媒体、磁気記録媒体、または半導体メモリ等から情報を読み出す装置であってもよい。また、入力装置1020は、USBメモリ等の外付け記憶媒体であってもよい。
【0093】
ネットワークIF1080は、ネットワークNを介して他の機器からデータを受信して演算装置1030へ送り、また、ネットワークNを介して演算装置1030が生成したデータを他の機器へ送信する。
【0094】
演算装置1030は、出力IF1060や入力IF1070を介して、出力装置1010や入力装置1020の制御を行う。例えば、演算装置1030は、入力装置1020や二次記憶装置1050からプログラムを一次記憶装置1040上にロードし、ロードしたプログラムを実行する。
【0095】
例えば、コンピュータ1000が情報提供装置10として機能する場合、コンピュータ1000の演算装置1030は、一次記憶装置1040上にロードされたプログラムを実行することにより、制御部40の機能を実現する。
【0096】
〔5.効果〕
上述してきたように、情報提供装置10は、提示対象となる商品を特定する。そして、情報提供装置10は、商品の発送元から発送先までの配送に関する負荷に基づいて、特定した商品の情報を提示する順序である提示順序を決定する。この結果、情報提供装置10は、配送負荷に応じた順序で商品コンテンツを提示することができるので、配送負荷が少ない商品の購入確率を向上させる結果、商品の配送効率を改善することができる。
【0097】
また、例えば、情報提供装置10は、負荷として、商品を発送する発送元から発送先までの距離に基づいて、提示順序を決定する。また、例えば、情報提供装置10は、負荷として、商品を発送する発送元から発送先まで商品を配送する手段に応じて、提示順序を決定する。また、例えば、情報提供装置10は、負荷として、商品を発送する発送元から発送先まで商品を配送する際に生じる温室効果ガスの量に応じて、提示順序を決定する。また、情報提供装置10は、負荷として、商品を発送する発送元から発送先まで商品を配送する際に生じる配送原価に応じて、提示順序を決定する。この結果、情報提供装置10は、商品の配送負荷を軽減することができるので、商品の配送効率を改善することができる。
【0098】
また、情報提供装置10は、商品ごとに、その商品を出品した店舗がその商品を発送する発送元を特定し、特定した発送元から発送先までの配送に関する負荷に基づいて、提示順序を決定する。また、情報提供装置10は、利用者Uの位置を発送先として特定し、商品の発送元から、特定した利用者Uの位置までの配送に関する負荷に基づいて、提示順序を決定する。また、情報提供装置10は、利用者Uが設定した発送先の履歴に基づいて、特定部により特定された商品の発送先を推定し、商品の発送元から、推定した発送先までの配送に関する負荷に基づいて、提示順序を決定する。
【0099】
例えば、情報提供装置10は、利用者Uが購入した商品とその商品の発送先として利用者Uが設定した発送先との共起性に基づいて、商品の発送先を推定し、商品の発送元から、推定した発送先までの配送に関する負荷に基づいて、提示順序を決定する。また、情報提供装置10は、商品の発送元から、予め登録された発送先のうち利用者Uが選択した発送先までの配送に関する負荷に基づいて、提示順序を決定する。
【0100】
上述した各所の結果、情報提供装置10は、各商品の配送負荷を適切に特定することができる。
【0101】
また、情報提供装置10は、商品の発送元から発送先までの配送に関する複数種別の負荷のうち、利用者Uにより選択された負荷に基づいて、特定部が特定した商品の情報を提示する順序である提示順序を決定する。このため、情報提供装置10は、利用者Uの嗜好に応じて商品コンテンツの表示順序を決定できる。
【0102】
また、情報提供装置10は、商品または商品に関する情報(すなわち、商品コンテンツ)と関連する従来指標と、商品の発送元から発送先までの配送に関する負荷とに基づいて、提示順序を決定する。商品の広告費に関する情報、その商品の価格、または電子商店街におけるその商品の価値の少なくともいずれか1つと、その商品の発送元から発送先までの配送に関する負荷に基づいて、提示順序を決定する。このため、情報提供装置10は、各商品の表示スコアを適切に算出することができる。
【0103】
以上、本願の実施形態を図面に基づいて詳細に説明したが、これは例示であり、発明の開示の欄に記載の態様を始めとして、当業者の知識に基づいて種々の変形、改良を施した他の形態で本発明を実施することが可能である。
【0104】
また、上述してきた「部(section、module、unit)」は、「手段」や「回路」などに読み替えることができる。例えば、取得部は、取得手段や取得回路に読み替えることができる。