(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記第3のピッチ軸を中心とした前記水平位置下における前記上部プラットフォーム部の後方への角度は、0°より真に大きく、20°以下である、請求項1に記載の足操作コントローラ。
前記少なくとも1つの力センサは、前記上部プラットフォーム部の第1の点の下と、前記第2のロール軸に沿って該第1の点から離れた前記上部プラットフォーム部の第2の点の下とにそれぞれ配置された第1の力センサ及び第2の力センサを含む、請求項1乃至4のいずれか一項に記載の足操作コントローラ。
前記少なくとも1つの力センサは、前記第1の点及び前記第2の点から離れた前記上部プラットフォーム部のさらなる点の下に配置された少なくとも1つのさらなる力センサを含む、請求項5に記載の足操作コントローラ。
前記少なくとも1つの力センサは、前記上部プラットフォーム部の第3の点の下と、前記第3のピッチ軸に沿って該第3の点から離れた前記上部プラットフォーム部の第4の点の下とにそれぞれ配置された第3の力センサ及び第4の力センサを含む、請求項1乃至6のいずれか一項に記載の足操作コントローラ。
前記少なくとも1つの力センサは、前記上部プラットフォーム部の下であって、前記上部プラットフォーム部の複数の点のそれぞれの下で垂直軸の周りに分布された複数の力センサを含み、該複数の点の間の距離は大人の足のサイズよりも小さい、請求項1乃至7のいずれか一項に記載の足操作コントローラ。
前記第2のロール軸及び/又は前記第3のピッチ軸を、登録され且つ後方への前記非ヌル角に対応する、前記回転センサによって計測された前記初期回転位置から又はこれら2つの軸のうちの1つの周りの特定の所定動作から、例えば前方に傾斜させ、次いで前記レスト位置に対応する初期位置に動かす直前に後方に傾斜させる動作から判定する手段を含む、請求項1乃至12のいずれか一項に記載の足操作コントローラ。
前記下部ベース部は、前記下部カップ部を受けるとともに、前記下部カップ部が前記下部ベース部の上で滑ることができるようにするための上面を有する及び/又は前記下部カップ部の下面は、前記下部カップ部が前記下部ベース部の上で滑ることができるようにする面を有する、請求項14又は15に記載の装置。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
足操作コントローラの主たる課題は人が疲労することである。とりわけ、既知の足操作コントローラの多くはユーザーがそれの上に立って使用する形で提供されており、コントローラの上でバランスを取らなければならいユーザーにとっては特に疲れる。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、上記の課題を解決するとともに、コントローラの使用の快適性を向上させながら、正確且つ容易に足でコントローラを操作できるようにすることを目的とする。
【0007】
この目的のために、本発明の実施形態に係る第1の主題は足操作コントローラである。当該足操作コントローラは、
足を受けるための上面を少なくとも有する上部プラットフォーム部(upper platform)と、
下面を有する下部カップ部(bottom cup)であって、該下面は、該下面で回転するために湾曲凸状であり、前記上部プラットフォーム部は、前記上部プラットフォーム部が該下部カップ部と同じ動作を行うように該下部カップ部に取り付けられている、下部カップ部と、
同一平面上にない第1のヨー軸、第2のロール軸及び第3のピッチ軸を中心とする前記上部プラットフォーム部及び/又は前記下部カップ部の回転を計測するための回転センサと、を含む。
【0008】
本発明の一実施形態によれば、前記足操作コントローラは、前記上部プラットフォーム部に加えられる力を計測するための少なくとも1つの力センサであって、前記回転センサ及び該少なくとも1つの力センサは、前記上部プラットフォーム部と前記下部カップ部との間に収容される、少なくとも1つの力センサ(strength sensor)をさらに含む。
【0009】
本発明の一実施形態によれば、前記足操作コントローラは、前記回転センサ及び前記少なくとも1つの力センサによって計測された回転及び力から制御信号を生成するための手段をさらに含む。
【0010】
本発明の一実施形態によれば、前記足操作コントローラは、前記上部プラットフォーム部の上に足が存在することを表す力を前記少なくとも1つの力センサが計測した場合に、前記回転センサによって計測される、前記第1のヨー軸、前記第2のロール軸及び前記第3のピッチ軸のうちの少なくとも1つに対する前記上部プラットフォーム部及び/又は前記下部カップ部の初期回転位置及び/又は前記少なくとも1つの力センサによって計測される初期力(initial force)を登録する手段をさらに含む。
【0011】
本発明の一実施形態によれば、前記初期回転位置及び/又は前記初期力は、ユーザーが座っている場合に前記上部プラットフォーム部の上にある足のレスト位置及び/又はレスト力(rest force)に対応するとともに、
前記上部プラットフォーム部が前記上部プラットフォーム部の水平位置に対して前記第3のピッチ軸を中心に少なくとも非ヌル角だけ後方に傾斜
されていることに対応する。
【0012】
本発明の一実施形態によれば、前記制御信号は、前記初期回転位置及び/又は前記初期力を基準とし
て生成される。
【0013】
本発明のおかげで、前記コントローラは、コントローラを操作するためにユーザーが自身の足をコントローラの上部プラットフォーム部の上に置いた状態で座席に座って操作されるように適合されている。コントローラは、ユーザーが座っている椅子又は座席又は家具の前に位置し得る。初期回転位置及び/又は初期力及び後方に傾斜した角度は、座っている場合の足のレスト位置に対応し、疲労を回避する。コントローラを使用する際にユーザーが座っていることは、ユーザーにとって一層快適で且つ疲労が大幅に少ない。そして、コントローラによってもたらされる全ての動作はゼロ位置を、例えば、後方への角度傾斜した足のレスト位置及び/又はレスト力に対応する画面の中央に位置するカーソルの位置を有し得る。本発明によれば、上部プラットフォーム部の水平位置は足のレスト位置に対応しなくてもよい。上部プラットフォーム部の水平位置に対応し得る制御信号のゼロ位置はユーザーにとって疲れるものである。何故なら、ユーザーは、制御信号をゼロ位置に置くために筋肉及び関節による力を自身の足に常に加えなければならないからである。それとは対照的に、本発明によれば、制御信号のゼロ位置は、上部プラットフォーム部の水平位置に対して後方に傾斜した上部プラットフォーム部の位置と、ユーザーが自身の足にかける筋肉及び関節的な力が少ない足のレスト位置とに対応する。そのため、本発明は、特に素早い動きを繰り返す場合にユーザーにとって疲労が大幅に少なく且つ一層快適なものとなる。コントローラの上にあるユーザーの足のレスト位置を制御信号が基準として取るため、ユーザーはより良好な制御を経験する。レスト位置及び/又はレスト力に対応する初期回転位置及び/又は初期力は、コントローラの使用が新たに開始される度に、(素早く行われ得る(通常、かかる時間が2秒以下))初期化ステップの間に登録され得る。そして、初期化ステップの間に、ユーザーの足によってもたらされた初期回転位置での較正に制御信号が供される。
【0014】
本発明の一実施形態によれば、前記第3のピッチ軸を中心とした前記水平位置下における前記上部プラットフォーム部の後方への角度は、0°より真に大きく、20°以下である。
【0015】
本発明の一実施形態によれば、前記上面は彫り込まれた左足跡(left engraved footprint)及び/又は彫り込まれた右足跡(right engraved footprint)を有する。
【0016】
彫り込まれた左足跡及び/又は彫り込まれた右足跡は任意である。
【0017】
本発明の一実施形態によれば、前記少なくとも1つの力センサは、前記彫り込まれた左足跡及び/又は前記彫り込まれた右足跡の下に位置する。
【0018】
本発明の一実施形態によれば、前記少なくとも1つの力センサは、前記上部プラットフォーム部の第1の点の下と、前記第2のロール軸に沿って該第1の点から離れた前記上部プラットフォーム部の第2の点の下とにそれぞれ配置された第1の力センサ及び第2の力センサを含む。
【0019】
本発明の一実施形態によれば、前記少なくとも1つの力センサは、前記第1の点及び前記第2の点から離れた前記上部プラットフォーム部のさらなる点の下に配置された少なくとも1つのさらなる力センサを含む。
【0020】
本発明の一実施形態によれば、前記少なくとも1つの力センサは、前記上部プラットフォーム部の第3の点の下と、前記第3のピッチ軸に沿って該第3の点から離れた前記上部プラットフォーム部の第4の点の下とにそれぞれ配置された第3の力センサ及び第4の力センサを含む。
【0021】
本発明の一実施形態によれば、前記少なくとも1つの力センサは、前記上部プラットフォーム部の下であって、前記上部プラットフォーム部の複数の点のそれぞれの下で垂直軸の周りに分布された複数の力センサを含み、該複数の点の間の距離は大人の足のサイズよりも小さい。
【0022】
本発明の一実施形態によれば、前記複数の点の間の距離は30cmよりも小さい。
【0023】
本発明の一実施形態によれば、前記下部カップ部の下面は、垂直軸を中心に
対称な形状である。
【0024】
本発明の一実施形態によれば、前記下部カップ部の下面は、前記下部カップ部が滑るのを防止するために防滑性の外面を有する。
【0025】
本発明の一実施形態によれば、
前記足操作コントローラは現実世界における物理的物体又は仮想環境における仮想物体を操作するのに用いることができ、前記初期回転位置及び/又は前記初期力及び/又は前記レスト位置及び/又は前記レスト力及び/又は前記基準及び/又は前記非ヌル角は、物理的物体又は仮想物体の静止位置(immobile position)に
関連し、該静止位置からの該物理的物体又は仮想物体の移動は前記制御信号によって駆動されるか又は前記静止位置からの前記物理的物体又は仮想物体の速度は前記制御信号によって駆動される。
【0026】
本発明の一実施形態によれば、前記足操作コントローラは前記第2のロール軸及び/又は前記第3のピッチ軸を、登録され且つ後方への前記非ヌル角に対応する、前記回転センサによって計測された前記初期回転位置から判定する手段を含む。
【0027】
本発明の別の主題は、前記の足操作コントローラを含む装置である。当該装置は、前記下部カップ部から分離した下部ベース部(lower base)をさらに含み、該下部ベース部は、前記下部カップ部を支持するとともに、前記第1のヨー軸、前記第2のロール軸及び前記第3のピッチ軸を中心に前記下部カップ部が回転できるようにするために設けられている。この主題は任意である。
【0028】
本発明の一実施形態によれば、前記下部ベース部は前記下部カップ部を受けるための上部凹部を有する。
【0029】
本発明の一実施形態によれば、前記下部ベース部は、前記下部カップ部を受けるとともに、前記下部カップ部が前記下部ベース部の上で滑ることができるようにするための上面を有する及び/又は前記下部カップ部の下面は、前記下部カップ部が前記下部ベース部の上で滑ることができるようにする面を有する。
【0030】
本発明の一実施形態によれば、前記下部ベース部は、前記下部ベース部が滑るのを防止するために防滑性の外底面を有する。
【0031】
本発明の別の主題は家具である。当該家具は、座席であって、該座席よりも下に位置する下部ベース部に取り付けられる座席と、前記の足操作コントローラとを含み、前記下部ベース部は、前記足操作コントローラの下部カップ部から分離しており、前記下部カップ部を支持するとともに、前記第1のヨー軸、前記第2のロール軸及び前記第3のピッチ軸を中心に前記下部カップ部が回転できるようにするために設けられている。
【0032】
本発明の別の主題は、前記の足操作コントローラ又は前記の装置を操作する方法である。当該方法では、
第1のステップで、ユーザーは前記足操作コントローラの上部プラットフォーム部の上に自身の2つの足を置き、
第2のステップで、前記少なくとも1つの力センサが前記上部プラットフォーム部に加えられた力を計測し、
第3の初期化ステップでは、前記第2のステップで前記少なくとも1つの力センサによって計測された力が前記上部プラットフォーム部の上に足が存在することを表すことに対応して、前記第1のヨー軸、前記第2のロール軸及び前記第3のピッチ軸のうちの少なくとも1つに対する前記上部プラットフォーム部及び/又は前記下部カップ部の初期回転位置が前記回転センサによって計測され及び/又は初期力が前記少なくとも1つの力センサによって計測され、
前記初期回転位置及び/又は前記初期力は、ユーザーが座っている場合の前記上部プラットフォーム部の上にある足のレスト位置及び/又はレスト力に対応するとともに、
前記上部プラットフォーム部が前記上部プラットフォーム部の水平位置に対して前記第3のピッチ軸を中心に非ヌル角だけ後方に傾斜され
ていることに対応し、
前記第3の初期化ステップの後の第4のステップで、前記少なくとも1つの力センサは前記上部プラットフォーム部に加えられた力を計測し、前記回転センサは前記第1のヨー軸、前記第2のロール軸及び前記第3のピッチ軸を中心とする前記上部プラットフォーム部及び/又は前記下部カップ部の回転を計測し
、該第4のステップの間に計測された力及び回転に応じて前記制御信号が生成され
、前記制御信号は前記初期回転位置及び/又は前記初期力を基準として有する。
【0033】
本発明は、非限定例として例示するに過ぎない下記の説明を添付の図面を参照しながら読むことでより良く理解できる。
【発明を実施するための形態】
【0035】
図1〜
図11において、足操作コントローラ100は、下部カップ部2に取り付けられた上部プラットフォーム部1を含む。上部プラットフォーム部1は下部カップ部2に強固に取り付けられているため、上部プラットフォーム部1は下部カップ部2と同じ動作を行う。上部プラットフォーム部1及び下部カップ部2は共にケース200を定義する。ケース200は密閉されているとともに、後で説明する手段6、7a、7b、7c等のコントローラ100の他の手段を含む。
【0036】
下部カップ部2は下面20を有する。下面20は、例えば
図1、
図2、
図3及び
図4から分かるように地面の上で又は
図10及び
図11から分かるように下部ベース部30の上で回転するために湾曲形状を有する。地面の上で下部カップ部2が滑るのを防止するために、下面20はその外面が滑り止め材料で覆われていてもよいし、防滑性の外面を有していてもよい。図示しない他の実施形態では、上部プラットフォーム部1は下部カップ部2に対して第1のヨー軸Zの周りを回転可能であり得る。
【0037】
上部プラットフォーム部1はユーザーの足を受けるために少なくとも1つの上面11を有する。
【0038】
下面20の凸性(convexity)は上部に、即ち上部プラットフォーム部1に向けられているため(turned to)、下面20は地面の上で又は下部ベース部30の上で回転又は傾斜できる。
【0039】
上面11は、例えば、後で説明する任意の足跡(footprint)111及び/又は112において又は例えば足跡111及び/又は112を有するか又は有さない上面11の全体において特定の柔らかさ又は可撓性を有し得る。上部プラットフォーム部は半剛性であってもよい。上面11の柔らかさ又は可撓性は、上面11の上にある足によって加えられる力を力センサ6に伝達するために設けられている。いくつかの力センサ6が設けられている場合、上面11の柔らかさ又は可撓性は力センサ6に力を個別に伝達するために設けられている。足操作コントローラは第1のヨー軸Z、第2のロール軸X及び第3のピッチ軸Yを中心とする上部プラットフォーム部1及び/又は下部カップ部2の回転を計測するための回転センサ7bを含む。第1のヨー軸Z、第2のロール軸X及び第3のピッチ軸Yは三次元、即ち同一平面上にない。第1のヨー軸Z、第2のロール軸X及び第3のピッチ軸Yは、例えば互いに割線状である(secant with each other)。例えば、第1のヨー軸Z、第2のロール軸X及び第3のピッチ軸Yは互いに直角である。3つの軸X、Y及びZは上部プラットフォーム部1と結ばれている。例えば、上部プラットフォーム部1の上面11は平面状であるか又は実質的に平面状である。
【0040】
例えば、第2のロール軸Xは、上面11の面内に位置するか又は上面11に対して接線方向にある軸であって、コントローラ100のある位置(
図1、
図2、
図3、
図4及び
図5並びに
図10及び
図11の空位置(empty position)及び/又はバランス位置(balanced position)であり得る)において後から前に延び且つ水平な軸である。
【0041】
例えば、第3のピッチ軸Yは、上面11の面内に位置するか又は上面11に対して接線方向にある軸であって、コントローラ100のある位置(
図1、
図2、
図3、
図4及び
図5並びに
図10及び
図11の空位置(empty position)及び/又はバランス位置(balanced position)であり得る)において右から左に延び且つ水平な軸である。
【0042】
例えば、第1のヨー軸Zは第2のロール軸X及び第3のピッチ軸Yに対して垂直であるとともに、下から上に延び、
図1、
図2、
図3、
図4及び
図5並びに
図10及び
図11のコントローラ100の空位置及び/又はバランス位置において垂直であり得る。
【0043】
回転センサ7bは、第1のヨー軸Zを中心とした上部プラットフォーム部1及び/又は下部カップ部2の回転を計測するための少なくとも1つの第1のヨー回転センサ7b1と、第2のロール軸Xを中心とした上部プラットフォーム部1及び/又は下部カップ部2の回転を計測するための少なくとも1つの第2のロール回転センサ7b2と、第3のピッチ軸Yを中心とした上部プラットフォーム部1及び/又は下部カップ部2の回転を計測するための少なくとも1つの第3のピッチ回転センサ7b3とを含む。
【0044】
下部カップ部2及び/又は上部プラットフォーム部1は地面の上で又は下部ベース部30の上でヨー動作及び/又はロール動作及び/又はピッチ動作を、即ち、軸Z、軸X及び軸Zのそれぞれを中心に回転又は傾斜することができる。下部カップ部2及び/又は上部プラットフォーム部1のヨー動作及び/又はロール動作及び/又はピッチ動作は回転センサ7bによって計測される。ロール動作は、1つの力センサから算出され得る。該1つの力センサは、例えば三次元における加速度を計測する1つ以上の加速度計を含んでもよいし、より正確な計測を実現するためにジャイロメータを含んでもよい。ピッチ動作は、1つの力センサから算出され得る。該1つの力センサは、例えば三次元における加速度を計測する1つ以上の加速度計を含んでもよいし、より正確な計測を実現するためにジャイロメータを含んでもよい。
【0045】
一実施形態では、回転センサ7bは、軸X、Y及びZの周りの回転角及び/又は回転速度及び/又は回転加速度を計測し得る。一実施形態では、回転センサは、
軸X、Y及びZの周りの回転速度を計測する3つのジャイロメータと、
軸X、Y及びZに係る加速度を計測して、コントローラ100における重力ベクトルのX値、Y値及びZ値の取得と、それ故にコントローラ100のピッチ及びロールの算出を可能にする3つの加速度計と、
方位(heading)を算出するために軸X、Y及びZに係る磁界を計測する3つの磁気計と、
を含む姿勢方位基準システム(AHRS)により具現化される。
【0046】
上述した9つの値のデータ融合を提供する拡張カルマンフィルターを用いることにより、方位、ピッチ及びロールを高精度且つ少ない待ち時間で計測できる。
【0047】
下面20が湾曲凸状であるおかげで、下部カップ部2及び上部プラットフォーム部1は第1のヨー軸Z(ヨー動作)、第2のロール軸X(ロール動作)及び第3のピッチ軸Y(ピッチ軸)のそれぞれを中心に又はそれらのうちの2つ又は3つの組み合わせを中心に傾斜及び/又は回転することができる。
【0048】
コントローラ100は、上部プラットフォーム部1に加えられる力を計測する役割を果たす1つ以上の力センサ6(又は力ゲージセンサ6)も含む。
【0049】
コントローラ100は、回転センサ7bによって計測された回転から及び力センサ6によって計測された力から制御信号CSを生成するための手段7a又は生成器7aも含む。生成器7a又は生成手段7aは力センサ6及び回転センサ7bに接続されている。回転センサ7b、力センサ6及び/又は制御信号CSの生成手段7aは、上部プラットフォーム部1と下部カップ部2との間に、即ちケース200内に収容されている。制御信号CSは装置のための命令として使用され得る。
【0052】
下面20の湾曲凸状は連続的で(continuous)且つ三次元である。そのため、地面の上又は下部ベース部30の上での下部カップ部2の傾斜又は回転も連続的であり、時間と共に連続的な、即ちプラットフォーム部1を傾斜又は回転する場合にプログレッシブである(progressive)制御信号CSの生成を可能にする。プログレッシブ命令は制御信号CSから生成されてもよく、振幅及び方向に基づき低速又は高速動作、高精度、命令の反転(command inversion)、仮想の又は離散動作制御のために機器とインターフェイスをとることを、使用制限なしに可能にする。
【0053】
一実施形態では、コントローラの上に載せられた足の圧力及び動作が、接続された機器を制御するのに用いられる制御信号CSのプログレッシブ値に変換される。
【0054】
下面20の湾曲凸状は、例えば上部プラットフォーム部1に対して垂直な第1のヨー軸Z又は垂直軸を中心に対称又は回転させた形である。そして、上部プラットフォーム部1は全ての方向において同じように傾斜する。
【0055】
コントローラ100は、回転センサ7bによって計測された、第1のヨー軸Zに対する及び/又は第2のロール軸Xに対する及び/又は第3のピッチ軸Yに対する上部プラットフォーム部1及び/又は下部カップ部2の初期回転位置P1及び/又は上部プラットフォーム部1の上に足が存在すること、即ち
図6に示すようにユーザーが上面11に自身の足を載せたことを表す力を力センサ6が計測したことが検出された場合に、力センサ6によって計測された初期力(initial force)を登録又は保存する手段7cを含む。初期回転位置P1及び/又は初期力及び/又は非ヌル(not null)角A1がメモリ7c1に保存される。メモリ7c1は、例えば計算機CALの固定メモリ若しくは非揮発性メモリ又は揮発性メモリであり得る。上部プラットフォーム部1の上に足が存在することを表す力は非ヌルである。この上部プラットフォーム部1の初期回転位置P1及び/又は初期力は、上部プラットフォーム部1が、上部プラットフォーム部1の水平位置P0に対して又は一般に所定の水平面HPに対して第3のピッチ軸Yを中心に少なくとも非ヌル角A1だけ後方に傾斜していることに対応する。回転センサ7bによって計測されている後方への非ヌル角A1は手段7cによって、例えばメモリ7c1に登録される。この上部プラットフォーム部の初期回転位置P1は、ユーザーが座っている場合に
図6に係る上部プラットフォーム部1の上にある足のレスト位置に対応し及び/又は初期力は、ユーザーが座っている場合に
図6に係る上部プラットフォーム部1の上にある足のレスト力に対応する。この上部プラットフォーム部1の水平位置P0は
図5に示す空位置である。該位置では、例えば
図5に示すように、上部プラットフォーム部1の上に足がなく、足操作コントローラ100が地面の上で又は下部ベース30の上でバランス位置にあり、軸X及びYが例えば水平であり(水平面HPを定義する)、軸Zが垂直である。上部プラットフォーム部1及び/又は下部カップ部2の初期回転位置P1及び/又は初期力は、この初期回転位置P1で制御信号の較正を開始する較正位置である。
【0056】
そして、足操作コントローラ100は、座って用いられる足操作コントローラ100又は座りながらの足操作コントローラ100である。
【0057】
回転センサ7bによって計測された初期回転位置P1及び/又は力センサ6によって計測された初期力を基準C20として
、手段7a又は生成器7aによって制御信号CSが生成される。
【0058】
例えば、
図19に示すように、足操作コントローラ100又は装置101の操作方法は以下のようなものである。
【0059】
第1のステップで、ユーザーは、足操作コントローラ100の上部プラットフォーム部1の上に、即ち上面11の上に2つの足を置く。そして、コントローラ100は
図6の位置にある。
【0060】
次に、第2のステップS2で、少なくとも1つの力センサ6は、2つの足により上部プラットフォーム部1に加えられた力S0を計測する。
【0061】
次に、第3の初期化ステップS3では、第2のステップS2で少なくとも1つの力センサ6によって計測された力S0が、上部プラットフォーム部1の上に足が存在することを表すことに対応して、第1のヨー軸Z、第2のロール軸X及び第3のピッチ軸Yのうちの少なくとも1つに対する上部プラットフォーム部1及び/又は下部カップ部2の初期回転位置P1が回転センサ7bによって計測される及び/又は力センサ6によって初期力が計測される。例えば、第2のステップS2で少なくとも1つの力センサ6によって計測された力S0が(例えば非ヌルである)所定の力の下限閾値Sminよりも大きい場合に第3の初期化ステップが行われる。そして、第3の初期化ステップS3は初期回転位置P1及び/又は初期力において制御信号CSの較正を提供する。いくつかの力センサが各足のために設けられている場合では、例えば、右足用の力センサ6によって計測された力(例えば、下記のように61
r及び/又は62
r及び/又は63
r及び/又は64
r)が合計されるとともに、左足用の力センサ6によって計測された力(例えば、下記のように61
l及び/又は62
l及び/又は63
l及び/又は64
l)が合計され、第3の初期化ステップをトリガーするためには、各合計が所定の力の下限閾値Sminよりも大きくなければならない。
【0062】
図6は第1のステップS1、第2のステップS2及び第3の初期化ステップS3における足操作コントローラ100を示す。
【0063】
次に、第3の初期化ステップS3の後の第4のステップS4では、例えば
図7に示すように初期回転位置P1に対して下部カップ部2を傾斜させるためにユーザーは自身の足を動かし得る。第4のステップS4では、少なくとも1つの力センサ6が上部プラットフォーム部1に加えられた力Stを計測するか又は力センサ6が上部プラットフォーム部1の力の分布を計測し、回転センサ7bが第1のヨー軸Z及び/又は第2のロール軸X及び/又は第3のピッチ軸Yを中心とした上部プラットフォーム部1及び/又は下部カップ部2の回転を計測する。基準CS0として初期回転位置P1及び/又は初期力を得るために、第4のステップS4の間に計測された力St及び回転に応じて制御信号CSが手段7a又は生成器7aにより生成される。手段7a又は生成器7aは初期回転位置P1及び/又は初期力において較正され、初期回転位置P1及び/又は初期力が制御信号のための基準又はゼロ位置として取られる。
【0064】
ステップS1、S2及びS3は、コントローラ100をオンした場合に自動的に行われるようにしてもよい。ユーザーが、軸X、Y及びZを中心とした所定の範囲を越えて上部プラットフォーム部1を実質的に動かすことなく(例えば小さく非自発的な動作)、少なくとも最小時間に亘って自身の足を上部プラットフォーム部1に置いた場合にステップS1、S2及びS3が開始されるようにしてもよい。
【0065】
初期回転位置P1は、水平面HPに対して第2のロール軸Xを中心に非ヌル角で傾斜され得る及び/又は第1のヨー軸Zを中心に、即ち垂直軸に対して非ヌル角で傾斜され得る。
【0066】
例えば、足操作コントローラ100は、例えばコンピュータ、ゲーム機、産業機械、ドローン、ビデオカメラ、画面若しくは任意の他の電気機器又はその他のもの等の機器の制御を可能にし得る。コントローラ100は、ユーザーが見ている例えばコンピュータの画面Sc上でポインタ又は視点又は物体の動きを制御するのに用いられ得る。コントローラ100は、画面上のナビゲーション、例えば二次元又は三次元ナビゲーションを制御するのに使用され得る。コントローラ100は、仮想現実において、例えばヘッドマウントディスプレイ(又は音声及び/又は映像ヘルメット)を用いてユーザーを制御的に(controlled manner)動かすのに用いられ得る。
【0067】
コントローラ100は画面上で動かないようにするのに用いられ得る。
【0068】
コントローラ100は、現実世界で機器を遠隔操作するために使用され得る。コントローラ100は、例えばドローン、例えばサブマリーンドローン又は手術器具又はビデオカメラ又はフォトカメラ又はその他のものであり得る物理的な現実の物体を遠隔制御的に駆動及び/又は動かすのに使用され得る。コントローラ100は、物理的な車又は任意の物理的な機器を遠隔制御的に駆動及び/又は動かすのに使用され得る。
【0069】
例えば、一実施形態では、初期回転位置P1で、即ち、水平面HPに対して第3のピッチ軸Yを中心に後方に少なくとも角度A1傾斜した上部プラットフォーム部1の上の足のレスト位置及び/又はレスト力において、第3の初期化ステップS3の最後にポインタPtが画面Scの中央Cに置かれるように制御信号CSがプリセットされる。
【0070】
例えば、一実施形態では、初期回転位置P1及び/又は初期力及び/又はレスト力及び/又は基準CS0及び/又は非ヌル角A1における制御信号CSの値に対して制御信号CSの振幅が取られ得る。
【0071】
初期回転位置P1及び/又は初期力及び/又はレスト力及び/又は基準CS0及び/又は非ヌル角A1における制御信号CSの値に対する制御信号CS又は制御信号CSの振幅は、静止位置からの物理的物体若しくは仮想物体の移動又は静止位置からの物理的物体若しくは仮想物体の速度を制御するのに使用され得る。制御信号CS又は制御信号CSの振幅は物理的物体又は仮想物体の速度命令であり得る。
【0072】
一実施形態では、初期回転位置P1及び/又は初期力及び/又はレスト位置及び/又はレスト力及び/又は基準CS0及び/又は非ヌル角A1は、唯一の静止位置であり得る物理的物体又は仮想物体の静止位置に
関連する。
【0073】
例えば、移動又は速度は制御信号CSの振幅の増加関数であり得る。そして、一実施形態では、傾斜が大きいほど動きが速い。初期回転位置P1及び/又は初期力及び/又はレスト力及び/又は基準CS0及び/又は非ヌル角A1は、例えば0に等しい速度に対応する。
【0074】
一実施形態では、初期回転位置P1とは異なる回転位置の全て及び/又は初期力とは異なる計測された力の全て及び/又はレスト位置とは異なるコントローラ100上の足の位置の全て及び/又は基準CS0とは異なる基準信号の全て及び/又は非ヌル角A1とは異なる第3のピッチ軸Yを中心とした角度の全ては、仮想物体若しくは物理的物体の可動位置に又は仮想物体若しくは物理的物体の非ヌル速度に対応し得る。
【0075】
プラットフォーム部1の上の足のレスト位置及び/又はレスト力に対応する初期回転位置P1において、足が僅かに後方に傾けられている。これは、ユーザーが座席に座っている場合におけるプラットフォーム部1の上にある足のバランス位置である。この位置P1は最も快適な位置であり、ユーザーは自身の足に何ら力をかけない。
【0076】
次に、第4のステップS4では、ユーザーが
図7に示すように自身の足を例えば前に動かす。これは、第4のステップS4でポインタPtを画面Sc上の別の位置に、例えば前方に動かす(ポインタPtが中央Cの上にあることによって表され得る)。
【0077】
一実施形態では、基準CS0、即ち登録された初期回転位置P1及び/又は登録された初期力における制御信号CSの値CS0(又はゼロ位置CS0)を登録するために手段7cが設けられる。
【0078】
次に又はユーザーの足が3つの軸X、Y、Zを中心にコントローラ100を傾けると、初期回転位置P1及び/又は初期力に対して、即ちプラットフォーム部1の上の足のレスト位置及び/又はレスト力に対して、即ち、足の最も快適な位置に対して、制御信号CSの振幅が取られ、ユーザーのストレス及び長期使用の疲労を軽減する。
【0079】
特に、ゼロ位置CS0に、即ち画面Scの中央Cに制御信号CSを置くのにユーザーは筋肉及び関節により力を自身の足にかける必要がない。
【0080】
角度A1は、例えば0°よりも真に大きく20°以下であり得る。角度A1は、例えば0°より真に大きく、第3のピッチ軸Yを中心とする下部カップ部の下面20の最大傾斜振幅(tilting amplitude)以下であり得る。角度A1の範囲は、例えば、第3のピッチ軸Yを中心とした水平位置又は水平面HPの下で上部プラットフォーム部1から後方に0.01°〜20°又は0.1°〜20°又は1°〜18°又は1°〜15°又は1°〜10°又は1.4°〜5.4°又は3°〜4°であり得る。
【0081】
第3のピッチ軸Yを中心とする及び/又は第2のロール軸Xを中心とする下部カップ部の下面20の最大傾斜振幅は非ヌルであり、例えば水平面(例えばHPであり得る)に対して30°未満又は20°未満又は18°未満又は15°未満であり得る。この最大傾斜振幅の一般的な値は、例えば17.9°である。
【0082】
上部プラットフォーム部1の上面11は彫り込まれた左足跡111及び/又は彫り込まれた右足跡112を有し得る。彫り込まれた左足跡111はユーザーの左足を受ける役割を果たす。彫り込まれた右足跡112はユーザーの右足を受ける役割を果たす。彫り込まれた左足跡111及び/又は彫り込まれた右足跡112は大人の足のサイズを有し得る。彫り込まれた左足跡111及び/又は彫り込まれた右足跡112は任意である。
【0083】
一実施形態では、力センサ6は彫り込まれた左足跡111の下及び/又は彫り込まれた右足跡112の下に位置する。
【0084】
当然ながら、下記の実施形態及び実施例では、足跡111及び/又は112がない場合もある。下記の実施形態及び実施例では、彫り込まれた左足跡111及び彫り込まれた右足跡112は、より一般的には、彫り込まれた左足跡111及び/又は彫り込まれた右足跡112を有さない上面11又は上部プラットフォーム部1によって置き換えられ得る。
【0085】
一実施形態では、上部プラットフォーム部1の互いに離れた点の下に位置する少なくとも2つの力センサ6が設けられる。
【0086】
図8に示す実施形態では、少なくとも1つの力センサ6は、上部プラットフォーム部1の第1の点41の下と、第2のロール軸Xに沿って第1の点41から離れた上部プラットフォーム部1の第2の点42の下とにそれぞれ配置された第1の力センサ61及び第2の力センサ62を含む。
【0087】
図8に示す実施形態では、少なくとも1つの力センサ6は、第1の点41及び第2の点42から離れたさらなる点(上部プラットフォーム部1の点43及び/又は44であり得る)の下に配置された少なくとも1つのさらなる力センサ6(力センサ63及び/又は64であり得る)を含む。例えば、上記のさらなる点は第1の点及び第2の点と揃っていない。上記のさらなる力センサ6は、例えば力センサ63のように、第1の点及び第2の点を繋ぐ直線に対して外側に位置するさらなる点の下に位置し得る。さらなる力センサ6は、例えば力センサ64のように、第1の点及び第2の点を繋ぐ直線に対して内側に位置するさらなる点の下に位置し得る。
【0088】
図8に示す実施形態では、少なくとも1つの力センサ6は、上部プラットフォーム部1の第3の点の下と、第3のピッチ軸Yに沿って第3の点43から離れた上部プラットフォーム部1の第4の点44の下とにそれぞれ配置された第3の力センサ63及び第4の力センサ64を含む。力センサ61及び/又は62及び/又は63及び/又は64は、彫り込まれた左足跡111の下に又は彫り込まれた右足跡112の下に又はそれらのそれぞれの下に設けられ得る。例えば、第3の力センサ61は、ユーザーが左足及び/又は右足の爪先を置く彫り込まれた左足跡111及び/又は彫り込まれた右足跡112の爪先部分41の下にある。例えば、第2の力センサ62は、ユーザーが左足及び/又は右足のかかとを置く彫り込まれた左足跡111及び/又は彫り込まれた右足跡112のかかと部分42の下にある。例えば、第3の力センサ63は、彫り込まれた左足跡111及び/又は彫り込まれた右足跡112の中間外側部63の下にある。例えば、第4の力センサ64は、彫り込まれた左足跡111及び/又は彫り込まれた右足跡112の中間内側部64の下にある。
【0089】
一実施形態では、センサ61、62、63及び64が右足用の上面11の下にあり(61
r、62
r、63
r、64
rという)、センサ61、62、63及び64が左足用の上面11の下にある(61
l、62
l、63
l、64
lという)。別の実施形態では、センサ61、62、及び63が右足用の上面11の下にあり(61
r、62
r、63
rという)、センサ61、62、及び63が左足用の上面11の下にある(61
l、62
l、63
lという)。
【0090】
一実施形態では、計算機CALは、第1の力センサ61によって計測される圧力F1と第2の力センサ62によって計測される圧力F2との間の第1の圧力差を算出する。制御信号は、少なくとも第1の圧力差(圧力F1−圧力F2)に応じて又は正規化された第1の圧力差((F1−F2)/(F1+F2))に応じて生成器7aにより生成される。そして、センサ61及びセンサ62は、ユーザーが前方又は後方圧を自身の足に又は一方の足から他方の足に加えることでコントローラを操作できるようにする。
【0091】
例えば、計算機CALは、彫り込まれた右足跡112の下又は右足用の上面11の下の正規化された第1の圧力差((F1−F2)/(F1+F2)
r)と、彫り込まれた左足跡111の下又は左足用の上面11の下の正規化された第1の圧力差((F1−F2)/(F1+F2)
l)との合計であるツイスト値(twist value)TW(=(F1−F2)/(F1+F2)
r+(F1−F2)/(F1+F2)
l)を算出する。
【0092】
一実施形態では、少なくともツイスト値TWに応じて制御信号CSが生成器7aによって生成される。
【0093】
一実施形態では、ツイスト値TW又は圧力F1と圧力F2との第1の圧力差又は正規化された第1の圧力差を用いて、垂直軸に沿った動き、例えば
図15A及び
図15Bにおいて右足の爪先で右の点41
rに(そして右足跡122の下の力センサ61に)圧力を加えるとともに、左足のかかとで左の点42
lに(そして左足跡111の下の力センサ62に)圧力を加えた場合(以下、これを力センサ6へのツイスト圧の加圧という)に、画面Sc内で上方向の動きUP−Moveをもたらす制御信号CSが生成される。ツイスト値TWは、左足の爪先で左の点41
lに(そして左足跡111の下の力センサ61に)圧力を加えるとともに、右足のかかとで右の点41
rに(そして右足跡112の下の力センサ62に)圧力を加えた場合に(以下、これも力センサ6へのツイスト圧の加圧という)、画面Sc内で下方向の動きをもたらす制御信号CSを生成するのに用いられ得る。当然ながら、力センサによる上方向の動き及び下方向の動きを制御するためにこれは逆であってもよい。ユーザーは、一方の足の前側及び他方の足の後ろ側で押圧することにより又は逆の動作を行うことにより(「トルク」動作)画面上で又は仮想環境において軸Zに沿って移動する(又は関心点の周りを垂直に回転する)。
図15A及び
図15Bは例えば上又は下のパンビューを示す。
【0094】
センサ61及び62は、軸X、Y及びZを中心にプラットフォーム部1を傾けることなく足を曲げるか又は伸ばすことによって又は軸X及び/又はY及び/又はZを中心にプラットフォーム部1を同時に傾けることによるコントローラ100の操作を可能にする。
【0095】
一実施形態では、計算機CALは、第3の力センサ63によって計測される圧力F3と第4の力センサ64によって計測される圧力F4との第2の圧力差を算出し、制御信号は、少なくとも第2の圧力差(F3−F4)に応じて又は正規化された第2の圧力差((F3−F4)/(F3+F4))に応じて生成器7aによって生成される。そして、センサ63及び64は、ユーザーが内側又は外側に向けられた圧力を自身の足に又は一方の足から他方の足に加えることによりコントローラを操作できるようにする。
【0096】
例えば、計算機CALは、彫り込まれた右足跡112の下又は右足用の上面11の下の正規化された第2の圧力差((F3−F4)/(F3+F4)
r)と、彫り込まれた左足跡111の下又は左足用の上面11の下の正規化された第1の圧力差((F3−F4)/(F3+F4)
l)との合計であるロック値LO(=(F3−F4)/(F3+F4)
r+(F3−F4)/(F3+F4)
l)を算出する。
【0097】
一実施形態では、第2の圧力差(F3−F4)又は正規化された第2の圧力差((F3−F4)/(F3+F4))又はロック値LO又は圧力F3及びD4を用いて、足の内側に向けられた圧力を右の点44
r及び/又は左の点44
lに(そして右足跡112の下の力センサ64及び/又は左足跡111の下の力センサ64に)加えた場合に、例えば、画面上の標的又は仮想物体を捕まえるためにロック動作をもたらし、反対に、足の外側に向けられた圧力を右の点43
r及び/又は左の点43
lに(そして右足跡112の下の力センサ63及び/又は左足跡111の下の力センサ63に)加えた場合に画面上の標的又は仮想物体を解放する解放動作又はロック解除動作をもたらす制御信号CSを生成する。
【0098】
当然ながら、上記では、他の実施形態においてセンサ63又は64が存在しない場合があり及び/又はセンサ61又は62が存在しない場合がある。
【0099】
別の実施形態では、
図1及び
図2に示すように、少なくとも1つの力センサ6は、上部プラットフォーム部1の下で垂直軸Zの周りに、即ち上部プラットフォーム部1の複数の点49のそれぞれの下に分布された複数の力センサ69を含む。点49間の距離は大人の足のサイズ、例えば30cmより小さくてもよい。この場合、足跡111及び/又は112が存在する場合にユーザーが自身の足をそれらに置かなくても、上部プラットフォーム部1の上にあるユーザーの2つの足が任意の位置にあってもいいようにコントローラ100が適合されている。この実施形態は全方向と呼ばれる。センサ6が分布されている点の間の距離は、上部プラットフォーム部1の上の2つの足の任意の位置において各足が点49のうちの少なくとも1つの上にあり、その結果として力センサ69のうちの1つの上にあり、それ又はそれらに力を加えることができるように構成される。これにより、とりわけユーザーが自身の足をコントローラ100に載せる際に注意を払わない場合又はユーザーが非透明の机又はテーブルに座っていて自身の足を見ることができない場合に上部プラットフォーム部1の上のどの位置でも足の存在を検出することが可能になる。センサ69はZ軸の周りに一定間隔で分布され得る。例えば、少なくとも1つの力センサ69が軸Zの周りで45°毎に設けられている。別の例では、少なくとも1つの力センサ69が軸Zの周りで120°毎に設けられている。別の例では、触覚アレイを形成し得る力センサ6のアレイが上面11全体の下に設けられる。
【0100】
一実施形態では、例えば上述した全方向の実施形態又は少なくとも1つの力センサ6を有する全ての実施形態(彫り込まれた右足跡112及び/又は彫り込まれた左足跡111を有するか又は有さない)において、コントローラ100は、第2のロール軸X及び/又は第3のピッチ軸Yを、登録され且つ後方への非ヌル角A1に対応するとともに、回転センサ7bによって計測された初期回転位置P1から又はこれら2つの軸の周りの特定の所定動作、例えば前方に傾け、次にレスト位置に対応する初期位置に動かす直前に後方に傾ける動作から判定する手段7fを有する。例えば、後方から前方への第2のロール軸Xの向きは、登録されている初期回転位置において回転センサによって計測された非ヌル角A1の傾斜から算出され得る。登録されている初期回転位置P1は、プラットフォーム部1の上にあるユーザーの足の後ろの位置を検出する役割を果たし得る。そして、較正及び/又は初期回転位置P1はコントローラ100の向きのためのプリセット及び/又は軸X、Y及びZの向きのためのプリセット及び/又は速度のためのプリセットを与える。手段7fは例えば計算機CALの一部である。上記では、各手段は計算機CALによって置き換えられ得る。
【0101】
図10及び
図11の実施形態では、下部カップ部2から分離された下部ベース部30が存在する。下部ベース部30は下部カップ部2を支持し、第1のヨー軸Z、第2のロール軸X及び第3のピッチ軸Yを中心とする下部カップ部2の回転を可能にする。そして、足操作コントローラ100及び下部ベース部30を含む装置101が形成される。下部ベース部30は、下部カップ部2を受けるための上部凹部31を有し得る。そして、下部カップ部の下面20は下部ベース部30の上で移動、即ち、下部ベース部30の上で傾斜及び回転し得る。下部ベース部30は下部カップ部(2)を受けるとともに下部カップ部2が下部ベース部30の上で滑ることができるようにする上面310(例えば、凹部31の上面310)を有する及び/又は下部カップ部2の下面20は下部カップ部2が下部ベース部30の上で滑ることができるようにする面を有し得る。下部ベース部は、下部ベース部30が地面の上で滑るのを防止するための防滑性の外底面32を有し得る。一実施形態では、足操作コントローラ100は家具の一部、例えば座席を含む家具の一部であり得る。足操作コントローラ100は椅子又はソファー又はアームチェア又は他のものの一部であり得る。家具の場合、座席は、該座席よりも下に位置する下部ベース部30に取り付けられている。
【0102】
コントローラ100を伴う命令の他の例を以下で説明する。
【0103】
図12A及び
図12Bでは、傾斜した矢印TZに従って、コントローラ100をヨー軸Zの周りで回転させると、画面Sc上で関心点PIの周りの(例えば、物体の周りを周回)又は垂直軸Zを中心とするカメラ位置の周りの回転動作RZがもたらされる。
【0104】
図13A及び
図13Bでは、傾斜矢印TXに従って、第2のロール軸Xの周りでコントローラ100を右又は左に傾斜させることにより(パンビュー、右又は左)、ユーザーは画面Sc上で又は仮想環境においてY軸に沿った右又は左への横平行移動(lateral translation)MYで移動する。
【0105】
図14A及び
図14Bでは、傾斜矢印TYに従って、第3のピッチ軸Yの周りでコントローラ100を前方又は後方に傾斜させることにより(ドリーイン又はアウト)、ユーザーは画面Sc上で又は仮想環境において軸Xに沿った前方又は後方への縦平行移動MXで移動する。傾斜が大きいほど移動が速くなる。
【0106】
これらの軸のいずれかにおける動作の振幅が大きいほど、ユーザーが制御している物体をより速く動かすか又はユーザーが移動している3D仮想環境内でより速く移動する。
【0107】
図16A、
図16B、
図16C、
図16Dでは、矢印TYに従ったピッチ軸Yの周りのコントローラ100の傾斜と矢印TZに従ったヨー軸Zの周りの回転との組み合わせは、右又は左への横移動MYと、画面Sc上又は仮想環境において垂直軸Zを中心とした関心点PIの周りの回転動作RZとの組み合わせをもたらす(例えば、周回及びズームアウト)。
【0108】
図17A、
図17B、
図17C、
図17Dでは、矢印TXに従ったロール軸Xの周りのコントローラ100の傾斜と、矢印TZに従ったヨー軸Zの周りの回転の組み合わせは、前方又は後方への縦動作MXと、画面Sc上又は仮想環境において垂直軸Zを中心とした関心点PIの周りの回転動作RZとの組み合わせをもたらす(例えば、周回及びズームイン)。
【0109】
図18A、
図18B、
図18C、
図18Dでは、矢印TXに従ったロール軸Xの周りのコントローラ100の傾斜と、矢印TYに従ったピッチ軸Yの周りのコントローラ100の傾斜との組み合わせは、前方又は後方への縦動作MXと、右又は左への横移動MYとの組み合わせをもたらす(例えば、平行移動及びズームイン)。
【0110】
上述した、画面Sc上での又は仮想環境における動作は(ロック又はロックが解除された)関心点PIの動き及び/又は視点の動き又は物体の動き又は遠隔操作の動き又は他のものの動きであり得る。
【0111】
本発明は、非常に正確で且つ自然な制御をユーザーに与える。本発明は、ナビゲーション作業からユーザーの手を解放し、それらを他のアクションのために用いることができる。本発明は、三次元環境に限定されず、2Dコンピュータ環境においても、コンピュータの画面上でマウスのポインタを動かすこと、ジョイスティックをエミュレートすること又は例えば楽曲の早送り/巻き戻し若しくは再生等の命令を実行すること等のために、漸進性(progressivity)及び正確性の双方を伴って用いることができる。
【0112】
足操作コントローラ100の非限定の内部構造を実施形態として以下で説明する。
【0113】
手段7a又は生成器7aは、例えば、(センサ7b及び6の計測値の取得、処理及び送信のための)組み込み処理装置で具現化される。手段7a、7b、7c、7d、7e、CALは、例えば1つ以上の電子基板上の電子回路で形成ことが出来る。
【0114】
一実施形態では、ケース200はバッテリ9を含む工業容器(technical container)8を含む。容器8は下部カップ部2の中心に取り付けられている。バッテリ9はコントローラ100に、即ち、手段7a、7b、7c、7d、7e、CAL又は(とりわけコントローラが無線で機器に接続されている場合に)電子カードに電気エネルギーを提供する。
【0115】
一実施形態では、電子基板及びセンサ7b、6を支持するウエハ5はケース200内で上部プラットフォーム部1と下部カップ部2との間に取り付けられている。AHRSモジュール又は手段7bは、無線及び電力の干渉を最小限に抑えるためにウエハ5の7aから離れた側に位置している。
【0116】
生成器7a又は生成手段7aは、制御信号CSを足操作コントローラ100の外部に送信する出力部7dを有する。出力部7d又は生成器7a若しくは生成手段7aはインターフェイス7e、例えば有線通信インターフェイス7e(例えば、USBケーブルを通じて外部のコンピュータ、ゲーム機、機器又は任意の他の電子機器に接続される)又は制御信号CSを足操作コントローラ100の外部に送信するための無線送信機(例えば、ブルートゥース(登録商標)アダプタによるブルートゥース通信、WiFi通信、モバイル通信等の無線リンク)を含み得る無線通信インターフェイス7eを有し得る。出力部7d又はインターフェイス7eは、上述したもの等の機器に接続され得る。例えば、生成器7a又は手段7a、登録手段7c、出力部7d及びインターフェイス7eは計算機CALにおいて具現化される。計算機CALは上部プラットフォーム部1と下部カップ部2との間に、即ちケース200内に位置している。計算機CALはマイクロコントローラ、USBポートを含み、ブルートゥース又はRF送信機を含み得る。任意のブルートゥースアダプタ(有線接続の場合に、接続先のコンピュータ、機器又は電子機器にプラグインされる)のためのホルダー4が工業容器8に設けられ得る。工業容器8は、足操作コントローラ100のオン/オフを切り替えるためにオン/オフ電源ボタンも支持する。上部プラットフォーム部1の真ん中に蓋3が設けられ得る。蓋3はホルダー4を閉じて、オン/オフ電源ボタンを見えるようにするとともに、外からオン/オフ電源ボタンにアクセスできるように開くことができる。
【0117】
コントローラから受信した制御信号CSを機器又はコンピュータ又はゲーム機又はソフトウェアにより使用可能なデータに変換するために機器又はコンピュータ上にソフトウェアドライバが設けられ得る。
【0118】
力センサ6はユーザーの足の存在を検出して較正を開始する。較正は各力センサ6の初期圧力を測定することにより、またAHRSデータを収集することにより行われる。
【0119】
コントローラが接続される機器上の専用のソフトウェアドライバは、集められた制御信号CSをナビゲーション方向及び速度、プログレッシブ動作又は閾値によりトリガーされる動作に変換する。
【0120】
いくつかの特定の圧力点の作動は特定の命令に変換され得る。
【0121】
プログレッシブ効果は足によって加えられる圧力を変化させることでも得られる。
【0122】
上記の実施形態はそれぞれ単独で又は互いに組み合わせて実施され得る。