(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記コピーホルダ移動システムが、前記第1のスライド移動軸に沿って前記可動ステージを移動させるように構成される第1のモータと、前記第2のスライド移動軸に沿って前記可動ステージを移動させるように構成される第2のモータとを有する、請求項1に記載のスライド撮像装置。
前記コピーホルダ移動システムがインデクシングプロセスを実施するように構成され、前記インデクシングプロセスでは、前記コピーホルダが前記インデクシング位置のうちの1つから別のインデクシング位置まで移動させられる、請求項1または2に記載のスライド撮像装置。
前記コピーホルダ移動システムが、前記コピーホルダを保持するためのインデクシングアームと、前記第1および第2のスライド移動軸の両方と非平行であるインデクシング軸に沿って前記インデクシングアームを移動させるように構成されるインデクシングモータとを有し、
前記インデクシング位置のうちの1つから別のインデクシング位置まで前記コピーホルダが移動させられるときの前記インデクシングプロセスが、前記インデクシングモータにより前記インデクシング軸に沿わせて前記インデクシングアームを移動させること、さらには、前記第1および第2のモータにより、前記第1および第2のスライド移動軸に沿わせて前記可動ステージを移動させること、を含む、
請求項3に記載のスライド撮像装置。
前記コピーホルダ移動システムが、好適には、コピーホルダ装填プロセスを実施するように構成され、前記コピーホルダ装填プロセスでは、前記コピーホルダが、前記インデクシング位置のうちの1つにおいて前記可動ステージの上に設置されるために所定のコピーホルダ装填ロケーションから移動させられ、
前記インデクシング位置のうちの1つにおいて前記可動ステージ上に設置されるために前記コピーホルダが所定のコピーホルダ装填ロケーションから移動させられるときの前記コピーホルダ装填プロセスが、前記インデクシングモータにより前記インデクシング軸に沿わせて前記インデクシングアームを移動させること、さらには、前記第1および/または第2のモータにより前記第1および/または第2のスライド移動軸に沿わせて前記可動ステージを移動させること、を含む、
請求項4に記載のスライド撮像装置。
前記コピーホルダおよび前記可動ステージの各々が1つまたは複数の係合フォーメーションを有し、前記係合フォーメーションが互いに係合されるように構成され得、その結果、前記コピーホルダ装填プロセス中、前記可動ステージが、前記所定のコピーホルダ装填ロケーションから離すように前記コピーホルダを引くことができる、請求項5に記載のスライド撮像装置。
前記係合フォーメーションが、前記可動ステージ上に形成される1つまたは複数のピンと、前記コピーホルダの底部表面上に位置するリップとを有する、請求項6に記載のスライド撮像装置。
前記コピーホルダ移動システムがコピーホルダ取り外しプロセスを実施するように構成され、前記コピーホルダ取り外しプロセスでは、前記コピーホルダが、前記インデクシング位置のうちの1つにおいて前記可動ステージ上に設置されている状態から、所定のコピーホルダ取り外しロケーションまで移動させられ、
前記インデクシング位置のうちの1つにおいて前記可動ステージ上に設置されている状態から所定のコピーホルダ取り外しロケーションまで前記コピーホルダが移動させられるときの前記コピーホルダ取り外しプロセスが、前記インデクシングモータにより前記インデクシング軸に沿わせて前記インデクシングアームを移動させること、さらには、前記第1および/または第2のモータにより、前記第1および/または第2のスライド移動軸に沿わせて前記可動ステージを移動させること、を含む
請求項4から7のいずれか一項に記載のスライド撮像装置。
前記可動ステージが前記コピーホルダの方を向くように構成される押圧面を有し、その結果、前記コピーホルダ取り外しプロセス中、前記押圧面が前記所定のコピーホルダ取り外しロケーションの方に前記コピーホルダを押すことができる、請求項8に記載のスライド撮像装置。
前記コピーホルダおよび前記可動ステージの各々が1つまたは複数のインデクシングフォーメーションを有し、前記インデクシングフォーメーションが、各インデクシング位置において前記可動ステージに前記コピーホルダが設置されるときに前記可動ステージを基準とした前記コピーホルダの位置を固定するように機能することを目的として、互いに協働するように構成される、請求項1から9のいずれか一項に記載のスライド撮像装置。
前記インデクシングフォーメーションが、前記可動ステージ上に形成される1つまたは複数のピンと、前記コピーホルダ内に形成される1つまたは複数の対応する孔とを有するか、あるいは前記コピーホルダ上に形成される1つまたは複数のピンと、前記可動ステージ内に形成される1つまたは複数の対応する孔とを有する、請求項10に記載のスライド撮像装置。
【背景技術】
【0002】
スライド撮像装置は、スライド上に設置される試料の画像を形成するように構成される撮像装置である。現代のスライド撮像装置によって形成される画像は、通常、デジタル画像であり、したがって、このような画像は「デジタルスライド」と称される。通常、スライド上に設置される試料は、組織試料などの生物学的標本である。通常、スライドはガラススライドである。
【0003】
通常、スライド撮像装置はデジタルパソロジーで使用され、デジタルパソロジーは画像ベースの情報環境として理解され得、デジタルスライドから生成される情報を管理するのを可能にする。
【0004】
スライド撮像装置は、例えば走査プロセスを介して、スライドの表面全体とはいわないまでも大部分を包含する画像を形成することができる場合、スライド撮像装置が「ホールスライド撮像」装置と称され得る。
【0005】
スライド撮像装置が、スライド上に設置される試料の画像を形成するために、2Dカメラまたは線走査検出器を使用することができる。
【0006】
スライド撮像装置の例が、米国特許第6522774号、EP00534247B1、米国特許第6640014(B1)号、米国特許第6711283(B1)号、米国特許第9116035号、WO2013017855、および米国特許第8712116号に記載されている。
【0007】
図1(a)がスライド撮像装置で使用されるための例示の撮像システム10を示す。
図1(a)の撮像システム10が線走査検出器14を有し、既知の原理に従って動作する。
【0008】
より詳細には、
図1(a)の撮像システム10が、スライド80上に設置される試料から発せられる光の焦点を線走査検出器14に合わせるように構成される結像レンズ12を有する。線走査検出器14が、通常、線形アレイのピクセルを有する。
【0009】
撮像システム10では、線走査検出器14が、観測幅軸(swathe width axis)(x軸)に沿って延在する試料の細長い領域82からの1D画像データを取得するように構成される。観測幅軸が走査長手方向軸(y軸)に対して垂直である。
【0010】
図1(b)が、スライド撮像装置10において
図1(a)の撮像システムと共に使用されるための例示のコピーホルダ移動システム20を示す。
【0011】
コピーホルダ移動システム20が、可動ステージ30、およびコピーホルダ60を有する。可動ステージ30が、走査長手方向軸(scan length axis)(y軸)および観測幅軸(x軸)に沿って移動させられるように構成される。コピーホルダ60が可動ステージ30に設置されるように構成される。コピーホルダ60がスロット62の形態の複数のアパーチャを有し、各スロット62がそれぞれのスライド80を緩く保持するように構成される。可動ステージ30の頂部表面30aが、可動ステージ30上へのコピーホルダ60の設置時にコピーホルダ60上のスロット62によって緩く保持される上記/各スライド80を3つの金属スライド支持ピンによって支持することになるように、位置する複数の金属スライド支持ピン(
図1(b)には図示せず)を有する。
【0012】
好適には、スライド80に接触する金属スライド支持ピンの頂部表面が同一平面上にあり、その結果、撮像システム10が、可動ステージ30によって移動させられているときの、スライド支持ピンによって支持されるスライド80上に設置される試料の焦点をより容易に維持することができる。
【0013】
使用時、複数のスライド80を保持するコピーホルダ60が可動ステージ30に設置される。可動ステージ30、およびひいては可動ステージ30に設置されるコピーホルダ60によって保持される各スライド80が、走査長手方向軸(y軸)に沿っておよび観測幅軸(x軸)に沿って移動させられ、その結果、撮像システムが各スライド80上に設置される試料の画像を形成することができる。
【0014】
より詳細には、撮像システム10が、複数の帯状領域(swathe)内の各スライド80上に設置されるそれぞれの試料の画像を形成するように構成され、ここでは、各帯状領域が走査線のグループによって形成され、各走査線が、観測幅軸に沿って延在する試料の表面上のそれぞれの細長い領域82から、走査線検出装置14を使用して取得され、ここでは、コピーホルダ移動システム20を使用して、走査長手方向軸(y軸)に沿って例えば
図1(a)の16を付される方向に、スライド80が走査線検出装置14を基準として移動させられるときに各グループの走査線が取得される。1つの帯状領域が取得されると、スライド80が、例えば
図1(a)の15を付される方向の、観測幅軸(x軸)に沿って移動させられ、それにより、走査長手方向軸(y軸)に沿ってスライド80を移動させることにより別の帯状領域を取得することが可能となる。この別の帯状領域は、
図1(a)の16を付される方向の反対の方向において走査長手方向軸に沿ってスライド80を移動させることによって取得され得、例えばその結果、画像形成プロセス中にスライド80が蛇行経路に沿って移動させられる。
【0015】
通常、スライド80上に設置される試料から取得される個別の帯状領域は、スライド80の表面のところで、観測幅軸(x軸)に沿って約1mmの幅であってよく、走査長手方向軸(y軸)に沿って2mmから60mmの長さであってよい。複数の帯状領域が組み合わされ、個別の帯状領域の幅(例えば、約1mm)より幅広である画像を生成することができる。
【0016】
図1(a)の撮像システム10の焦点設定が、例えば撮像軸13に沿って結像レンズ12を移動させることにより、調整され得る。スライド支持ピンの不完全性、スライド支持ピン上に載置されるスライド80の不完全性、またはスライド80上に設置される試料の不均一性により、試料のデジタル画像の取得中に焦点がぼやける可能性がある。したがって、帯状領域の取得中、撮像システム10の焦点設定が、走査長手方向軸(y軸)に沿う試料の長手方向に沿って試料に焦点を合わせた状態を維持するように動的に調整され得る。走査長手方向軸に沿ってスライド80が移動させられるときに試料の長手方向に沿って試料に焦点を合わせた状態を維持することを目的として撮像システム10の焦点設定を測定して動的に調整するのに適するテクニックが文献に記載されており、例えば、米国特許第7485834号、WO2013/017855、および米国特許出願公開第2014/0071438号を参照されたい。
【0017】
図1(a)および
図1(b)を参照して上述した原理を実施する例示のスライド撮像装置として、Leica(商標)によって販売されているSCN400スライドスキャナがある。SCN400スライドスキャナの動作を説明する動画をhttps://www.youtube.com/watch?v=hrlUI8HU8xEで見ることができる。
【0018】
本発明者らは、
図1(a)および
図1(b)を参照して上述した原理を実施するスライド撮像装置のいくつかの課題に気付いた。
【0019】
例えば、本発明者らは、コピーホルダ60によって保持され得るスライド80の数が増えると、撮像システム10により各スライド80上に設置される試料の画像が形成され得るところのポジションまでコピーホルダ60を移動させるのを可能にするために、スライド撮像装置がより幅広となる必要があることに気付いた。例えば、6つのスライドを保持するコピーホルダ60は、一般に、2つのみのスライドを保持するコピーホルダと比較して、コピーホルダの移動に対応するためにより幅広のスライド撮像装置を必要とする。
【0020】
本発明者らはさらに、コピーホルダ60が可動ステージ30上に通常は手動で設置されることに気付いた。この仕事は手間のかかるものである可能性がある。というのは、スライド80がコピーホルダ60によって緩く保持される可能性があり、したがって抜け落ちる可能性があるからであり、またコピーホルダ設置プロセス中に使用者の手がスライド撮像装置の1つまたは複数の構成要素にダメージを与える可能性があるからである。
本発明は上記の考察に照らして案出されたものである。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0021】
本発明の第1の態様がスライド撮像装置を提供することができ、このスライド撮像装置が、
コピーホルダ移動システムと、
撮像システムと
を有し、
ここでは、コピーホルダ移動システムが、
撮像システムを基準として第1および第2のスライド移動軸に沿って移動するように構成される可動ステージであって、可動ステージの頂部表面が、可動ステージ上の1つまたは複数の撮像ロケーションにおいて1つまたは複数のスライドを支持するように構成される複数のスライド支持ピンを有し、撮像システムが、画像形成プロセス中に可動ステージ上の上記/各撮像ロケーションに位置するスライド上に設置される試料の画像を形成するように構成され、画像形成プロセスが、第1および第2のスライド移動軸に沿って撮像システムを基準として可動ステージが移動することを含む、可動ステージと、
可動ステージに設置されるように構成されるコピーホルダであって、コピーホルダが複数のアパーチャを有し、各アパーチャがそれぞれのスライドを保持するように構成される、コピーホルダと
を有し、
コピーホルダが各々の複数のインデクシング位置において可動ステージに設置されるように構成され、複数のインデクシング位置が、
スライド支持ピンにより、1つまたは複数の撮像ロケーションにおいて、コピーホルダにより保持されるスライドの第1のサブセットが支持されるところの第1のインデクシング位置と、
スライド支持ピンにより、1つまたは複数の撮像ロケーションにおいて、コピーホルダにより保持されるスライドの第2のサブセットが支持されるところの第2のインデクシング位置と
を含む。
【0022】
このようにして、コピーホルダをインデクシング位置の間で移動させることにより、コピーホルダによって保持される異なるスライドのサブセットが異なるタイミングで撮像ロケーションに位置することができる。これにより、コピーホルダによって保持されるスライドの数が撮像ロケーションの数より多い場合でも、コピーホルダによって保持されるすべてのスライドを撮像することが可能となり得る。撮像ロケーションの数を少なくすることが有用である。その理由は、上記/各撮像ロケーションに位置する上記/各スライドの画像を撮像システムにより形成するのを可能にするに必要となる可動プラットフォームの移動範囲を小さくすることができ、したがって撮像装置をよりコンパクトにすることができるからである。
【0023】
上記の考察から、結果として、コピーホルダ内でスライドを保持するための装置の数を、可動ステージ上の撮像ロケーションの数より多くすることができる。
【0024】
「コピーホルダ」、「ホルダ」、および「スライドホルダ」という用語は本明細書では交換可能に使用される。したがって、本明細書では、「コピーホルダ」という用語の例は、「ホルダ」または「スライドホルダ」と交換され得る。
【0025】
第1および第2のスライド移動軸は非平行であるべきであり、互いに対して垂直であってよい。いかなる疑問も回避するために、画像形成プロセス中、可動ステージが、第2のスライド移動軸に沿って移動するのとは異なるタイミングで第1のスライド移動軸に沿って撮像システムを基準として移動することができる。可動ステージが第1および第2のスライド移動軸の両方に沿って同時に移動させられることも可能である。
【0026】
第1および第2のスライド移動軸が、好適には、撮像システムの撮像面に平行である。撮像システムの撮像面が、撮像システムによって取得されるその平面からの画像に焦点が合うようになると考えられる平面として画定され得る。このような平面は、通常、任意の撮像システムのために画定され得る。
【0027】
コピーホルダおよび可動ステージの各々が1つまたは複数のインデクシングフォーメーション(indexing formation)を有することができ、インデクシングフォーメーションが、各インデクシング位置において可動ステージにコピーホルダが設置されるときに可動ステージを基準としたコピーホルダの位置を固定するように機能することを目的として、互いに協働するように構成され得る(例えば、コピーホルダ上の1つまたは複数のインデクシングフォーメーションが可動ステージ上の1つまたは複数のインデクシングフォーメーションと協働するように構成され得る)。
【0028】
1つまたは複数のインデクシングフォーメーションが、例えば、可動ステージ上に形成される1つまたは複数のピンと、コピーホルダ内に形成される1つまたは複数の対応する孔とを有することができるか、あるいはコピーホルダ上に形成される1つまたは複数のピンと、可動ステージ内に形成される1つまたは複数の対応する孔とを有することができる。
【0029】
インデクシング位置の数は、可動ステージ上の撮像ロケーションの数によって割られる、コピーホルダ内でスライドを保持するためのアパーチャの数に等しくてよい。スライドの各セブセット内のスライドの数は可動ステージ上の撮像ロケーションの数に等しくてよい。
【0030】
コピーホルダ移動システムが、第1のスライド移動軸に沿って可動ステージを移動させるように構成される第1のモータと、第2のスライド移動軸に沿って可動ステージを移動させるように構成される第2のモータとを有することができる。
【0031】
コピーホルダ移動システムが、好適には、インデクシングプロセスを実施するように構成され、ここでは、コピーホルダがインデクシング位置のうちの1つから別のインデクシング位置まで移動させられる。
【0032】
コピーホルダ移動システムが、コピーホルダを保持するためのインデクシングアームと、第1および第2のスライド移動軸の両方と非平行であるインデクシング軸に沿ってインデクシングアームを移動させるように構成されるインデクシングモータとを有することができる。
【0033】
インデクシング位置のうちの1つから別のインデクシング位置までコピーホルダが移動させられるときのインデクシングプロセスは、インデクシングモータによりインデクシング軸に沿わせてインデクシングアームを移動させること、さらには、第1および第2のモータにより、第1および第2のスライド移動軸に沿わせて可動ステージを移動させること、を含むことができる。
【0034】
インデクシング軸が第1および第2のスライド移動軸の両方に対して垂直であってよい。第1および第2のスライド移動軸が互いに対して垂直であってよい。
【0035】
コピーホルダ移動システムが、好適には、コピーホルダ装填プロセスを実施するように構成され、ここでは、コピーホルダが、インデクシング位置のうちの1つにおいて可動ステージ上に設置されるために所定のコピーホルダ装填ロケーションから移動させられる。
【0036】
インデクシング位置のうちの1つにおいて可動ステージ上に設置されるためにコピーホルダが所定のコピーホルダ装填ロケーションから移動させられるときのコピーホルダ装填プロセスは、インデクシングモータによりインデクシング軸に沿わせてインデクシングアームを移動させること、さらには、第1および/または第2のモータにより第1および/または第2のスライド移動軸に沿わせて可動ステージを移動させること、を含むことができる。
【0037】
このようにして、コピーホルダ装填プロセスが、上述のインデクシングプロセスを実施するのに使用され得るのと同じ3つのモータを使用して実施され得る。
【0038】
コピーホルダおよび可動ステージの各々が1つまたは複数の係合フォーメーションを有することができ、係合フォーメーションが互いに係合されるように構成され得(例えば、コピーホルダ上の1つまたは複数の係合フォーメーションが可動ステージ上の1つまたは複数の係合フォーメーションと協働するように構成され得る)、その結果、コピーホルダ装填プロセス中、可動ステージが、所定のコピーホルダ装填ロケーションから離すようにコピーホルダを引くことができる。
【0039】
係合フォーメーションが、例えば、可動ステージ上に形成される1つまたは複数のピンと、コピーホルダの底部表面上に位置するリップとを有することができる。
【0040】
スライド撮像装置がハウジングを有することができる。ハウジングが、撮像システムおよびコピーホルダ移動システムの両方を収容することができる。
【0041】
ハウジングがスロットを有することができ、ここでは、コピーホルダが、コピーホルダをスロットの中に少なくとも部分的に押すことにより所定のコピーホルダ装填ロケーションの中に置かれるように構成される。
【0042】
コピーホルダ移動システムが、スロットの中にコピーホルダが押されるときに所定のコピーホルダ装填ロケーションを越えてコピーホルダが押されるのを停止するための停止要素を有することができる。停止要素がインデクシングアーム(例えば、インデクシングアームのメインボディ)上に設置され得る
【0043】
コピーホルダ移動システムが、スロットの中にコピーホルダが押されるときおよび/またはスロットからコピーホルダが引き出されるときにコピーホルダを案内するための1つまたは複数のコピーホルダ案内面を有することができる。コピーホルダ案内面がインデクシングアーム上に形成され得る。コピーホルダ案内面が、コピーホルダをその上に載置するところのランディング領域を有することができる。
【0044】
コピーホルダ移動システムが、好適には、コピーホルダ取り外しプロセスを実施するように構成され、ここでは、コピーホルダが、インデクシング位置のうちの1つにおいて可動ステージ上に設置されている状態から、所定のコピーホルダ取り外しロケーションまで移動させられる。
【0045】
インデクシング位置のうちの1つにおいて可動ステージ上に設置されている状態から所定のコピーホルダ取り外しロケーションまでコピーホルダが移動させられるときのコピーホルダ取り外しプロセスは、インデクシングモータによりインデクシング軸に沿わせてインデクシングアームを移動させること、さらには、第1および/または第2のモータにより、第1および/または第2のスライド移動軸に沿わせて可動ステージを移動させること、を含むことができる。
【0046】
このようにして、コピーホルダ取り外しプロセスが、上述のインデクシングプロセスを実施するのに使用され得るのと同じ3つのモータを使用して実施され得る。
【0047】
可動ステージがコピーホルダの方を向くように構成される押圧面を有することができ、その結果、コピーホルダ取り外しプロセス中、押圧面が所定のコピーホルダ取り外しロケーションの方にコピーホルダを押すことができる。
【0048】
インデクシング位置のうちの1つにおいて可動ステージ上に設置されている状態から所定のコピーホルダ取り外しロケーションまでコピーホルダが移動させられるときのコピーホルダ取り外しプロセスは、押圧面がスロットを通してコピーホルダを少なくとも部分的に外に押すことを含むことができる。
【0049】
本発明の第2の態様が本発明の第1の態様によるスライド撮像装置を提供することができ、ここでは、コピーホルダが排除され得る。
本発明は、組み合わせることが明確に許容され得ないかまたは明確に回避される場合を除いて、説明される態様および好適な特徴の任意の組み合せをさらに含む。
【0050】
いかなる疑問も回避するために、物体に関連させて使用される「頂部の」および「底部の」という形容詞を使用することは、スライド撮像装置内で物体が使用される場合の意図される/好適な向きを示すことができ、特に明記しない限りにおいてその物体の特定の向きを常に必要とするものであると解釈されるべきではない。したがって、「頂部の」および「底部の」という形容詞は「第1の」および「第2の」という用語に交換され得る。
添付図面を参照して、これらの提案の例を以下で考察する。
【図面の簡単な説明】
【0051】
【
図1(a)】スライド撮像装置で使用されるための例示の撮像システムを示す図である。
【
図1(b)】スライド撮像装置内で
図1(a)の撮像システムと共に使用されるための例示のコピーホルダ移動システムを示す図である。
【
図2】撮像システムおよびコピーホルダ移動システムを有する例示のスライド撮像装置を示す図である。
【
図3(a)】
図2のコピーホルダ移動システムを示す詳細図である。
【
図3(b)】
図2のコピーホルダ移動システムを示す詳細図である。
【
図3(c)】
図2のコピーホルダ移動システムを示す詳細図である。
【
図3(d)】
図2のコピーホルダ移動システムを示す詳細図である。
【
図3(e)】
図2のコピーホルダ移動システムを示す詳細図である。
【
図3(f)】
図2のコピーホルダ移動システムを示す詳細図である。
【
図3(g)】
図2のコピーホルダ移動システムを示す詳細図である。
【
図3(h)】
図2のコピーホルダ移動システムを示す詳細図である。
【
図4(a)】
図3(a)〜
図3(h)のコピーホルダ移動システムに属するインデクシングアームを示す詳細図である。
【
図4(b)】
図3(a)〜
図3(h)のコピーホルダ移動システムに属するインデクシングアームを示す詳細図である。
【
図4(c)】
図3(a)〜
図3(h)のコピーホルダ移動システムに属するインデクシングアームを示す詳細図である。
【
図5(a)】
図3(a)〜
図3(h)のコピーホルダ移動システムによって実施される例示のインデクシングプロセスを示す図である。
【
図5(b)】
図3(a)〜
図3(h)のコピーホルダ移動システムによって実施される例示のインデクシングプロセスを示す図である。
【
図5(c)】
図3(a)〜
図3(h)のコピーホルダ移動システムによって実施される例示のインデクシングプロセスを示す図である。
【
図5(d)】
図3(a)〜
図3(h)のコピーホルダ移動システムによって実施される例示のインデクシングプロセスを示す図である。
【
図5(e)】
図3(a)〜
図3(h)のコピーホルダ移動システムによって実施される例示のインデクシングプロセスを示す図である。
【
図5(f)】
図3(a)〜
図3(h)のコピーホルダ移動システムによって実施される例示のインデクシングプロセスを示す図である。
【
図5(g)】
図3(a)〜
図3(h)のコピーホルダ移動システムによって実施される例示のインデクシングプロセスを示す図である。
【
図5(h)】
図3(a)〜
図3(h)のコピーホルダ移動システムによって実施される例示のインデクシングプロセスを示す図である。
【
図5(i)】
図3(a)〜
図3(h)のコピーホルダ移動システムによって実施される例示のインデクシングプロセスを示す図である。
【
図5(j)】
図3(a)〜
図3(h)のコピーホルダ移動システムによって実施される例示のインデクシングプロセスを示す図である。
【
図6(a)】
図3(a)〜
図3(h)のコピーホルダ移動システムによって実施される例示の装填プロセスを示す図である。
【
図6(b)】
図3(a)〜
図3(h)のコピーホルダ移動システムによって実施される例示の装填プロセスを示す図である。
【
図6(c)】
図3(a)〜
図3(h)のコピーホルダ移動システムによって実施される例示の装填プロセスを示す図である。
【
図6(d)】
図3(a)〜
図3(h)のコピーホルダ移動システムによって実施される例示の装填プロセスを示す図である。
【
図6(e)】
図3(a)〜
図3(h)のコピーホルダ移動システムによって実施される例示の装填プロセスを示す図である。
【
図6(f)】
図3(a)〜
図3(h)のコピーホルダ移動システムによって実施される例示の装填プロセスを示す図である。
【
図6(g)】
図3(a)〜
図3(h)のコピーホルダ移動システムによって実施される例示の装填プロセスを示す図である。
【
図6(h)】
図3(a)〜
図3(h)のコピーホルダ移動システムによって実施される例示の装填プロセスを示す図である。
【
図7(a)】
図3(a)〜
図3(h)のコピーホルダ移動システムによって実施される例示の取り外しプロセスを示す図である。
【
図7(b)】
図3(a)〜
図3(h)のコピーホルダ移動システムによって実施される例示の取り外しプロセスを示す図である。
【
図7(c)】
図3(a)〜
図3(h)のコピーホルダ移動システムによって実施される例示の取り外しプロセスを示す図である。
【
図7(d)】
図3(a)〜
図3(h)のコピーホルダ移動システムによって実施される例示の取り外しプロセスを示す図である。
【
図7(e)】
図3(a)〜
図3(h)のコピーホルダ移動システムによって実施される例示の取り外しプロセスを示す図である。
【
図7(f)】
図3(a)〜
図3(h)のコピーホルダ移動システムによって実施される例示の取り外しプロセスを示す図である。
【
図7(g)】
図3(a)〜
図3(h)のコピーホルダ移動システムによって実施される例示の取り外しプロセスを示す図である。
【
図7(h)】
図3(a)〜
図3(h)のコピーホルダ移動システムによって実施される例示の取り外しプロセスを示す図である。
【
図7(i)】
図3(a)〜
図3(h)のコピーホルダ移動システムによって実施される例示の取り外しプロセスを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0052】
図2が、撮像システム110およびコピーホルダ移動システム120を有する例示のスライド撮像装置100を示す。
撮像システム110が、例えば、
図1(a)に示される撮像システム10と同じであってよい。
【0053】
図3(a)〜
図3(h)が
図2のコピーホルダ移動システム120をより詳細に示す。
図3(a)〜
図3(g)に示されるように、コピーホルダ移動システム120が、可動ステージ130およびコピーホルダ150を有する。コピーホルダ移動システムが、後でより詳細に説明されるインデクシングアーム170をさらに有する。
【0054】
分かりやすいように、
図3(a)〜
図3(f)および
図3(h)が、コピーホルダ150によってスライド80が保持されていない状態の、コピーホルダ移動システム120を示す。
【0055】
図3(g)がコピーホルダ150によって保持されているスライド80を示しており、ここではそれぞれの試料85が各スライド80上に設置されている。
【0056】
例えば
図3(a)および
図3(h)に示されるように、可動ステージ130が3つのプレートのシステム内の頂部プレートであり、3つのプレートのシステムが中間プレート131および底部プレート131bを有する。
【0057】
コピーホルダ移動システム120が、本明細書では走査長手方向軸(y軸)と称される第1のスライド移動軸に沿わせて撮像システム110を基準として可動ステージ130を移動させるように構成される第1のモータ(図示せず)を有する。この実施例では、第1のモータが、第1の移動機構(図示せず)を駆動することにより走査長手方向軸に沿わせて可動ステージ130を移動させるように構成される。コピーホルダ移動システム120が、本明細書で観測幅軸(x軸)と称される第2のスライド移動軸に沿わせて撮像システム110を基準として可動ステージ130を移動させるように構成される第2のモータ(図示せず)を有する。この実施例では、第2のモータが、第2の移動機構(図示せず)を駆動することにより観測幅軸(x軸)に沿わせて中間プレート131aおよびひいては可動ステージ130を移動させるように構成される。
【0058】
この実施例では、底部プレート131bが撮像システム110を基準として移動しない。
第1および第2の移動機構(および、実際には、後で考察する第3の移動機構)の各々が、それぞれ、例えば、親ねじ、リニアモータシステム、またはピエゾドライブを有することができる。もちろん、可動ステージ130と撮像システム110との間でのこのような相対移動を実現するための他の移動機構が同様に考えられ得る。
【0059】
例えば
図3(a)に示されるように、可動ステージ130の頂部表面130aが複数のスライド支持ピン132を有する。
【0060】
例えば
図3(b)に示されるように、この実施例のスライド支持ピン132が以下のグループのスライド支持ピン132を有する。
・可動ステージ上の第1の非撮像ロケーションにおいてコピーホルダ150によって保持されるスライドを支持するための第1のグループの3つのスライド支持ピン132a、
・可動ステージ上の第2の非撮像ロケーションにおいてコピーホルダ150によって保持されるスライドを支持するための第2のグループの3つのスライド支持ピン132b、
・可動ステージ上の第1の撮像ロケーションにおいてコピーホルダ150によって保持されるスライドを支持するための第3のグループの3つのスライド支持ピン132c、
・可動ステージ上の第2の撮像ロケーションにおいてコピーホルダ150によって保持されるスライドを支持するための第4のグループの3つのスライド支持ピン132d、
・可動ステージ上の第3の非撮像ロケーションにおいてコピーホルダ150によって保持されるスライドを支持するための第5のグループの3つのスライド支持ピン132e、
・可動ステージ上の第4の非撮像ロケーションにおいてコピーホルダ150によって保持されるスライドを支持するための第6のグループの3つのスライド支持ピン132f。
したがって、スライド支持ピン132が可動ステージ130上の2つの撮像ロケーションにおいて1つまたは複数のスライド80を支持するように構成され、ここでは、撮像システム110が画像形成プロセス中に可動ステージ130上の各撮像ロケーションに位置するスライド80上に設置される試料の画像を形成するように構成され、画像形成プロセスが、走査長手方向軸および観測幅軸に沿わせて撮像システム110を基準として可動ステージ130を移動させることを伴う。この画像形成プロセスは後でより詳細に説明される。
【0061】
撮像システム110が可動ステージ130上の任意の非撮像ロケーションに位置するスライド80上に設置される試料の画像を形成するように構成されない。これにより、スライド撮像装置100をよりコンパクトに作ることが可能となる。その理由は、撮像ロケーションが互いの近くにあり、可動ステージ130の小さい表面積の範囲内にあり、したがって可動ステージ130の移動範囲を小さくして撮像され得るからである。
【0062】
少なくとも、撮像ロケーション内でスライド80を支持するためのスライド支持ピン(つまり、第3および第4のグループの中のスライド支持ピン132c〜d)が、好適には、スライド80を支持するための同一平面上の頂部表面140aを有し、その結果、撮像システム110が、後で説明するように画像形成プロセス中に可動ステージ130によって移動させられながらスライド支持ピン132c〜dによって支持されるスライド80上に設置される試料に焦点を合わせた状態をより容易に維持することができる。
【0063】
非撮像ロケーションでスライドを支持するためのスライド支持ピン132a〜d、132e〜fがスライド80を支持するための同一平面上の頂部表面140aをさらに有することができるが、これはそれほど重要ではない。その理由は、上述したように、撮像システムが任意の非撮像ロケーションに位置するスライド80上に設置される試料の画像を形成するように構成されないからである。
【0064】
可動ステージ130の頂部表面130aが平坦ではなく、頂部表面133aを有する突起133を形成する段差を一方の端部のところに有し、さらには、押圧面133bを有する。押圧面133bの機能は後でより詳細に説明する。
【0065】
これらのグループのスライド支持ピン132a〜132fの各々が、スライド80の一方の端部を支持するための単一のピンおよび同じスライド80の反対側の端部を支持するための一対のピンを有するように構成される。
【0066】
上で定義した、6つのグループのスライド支持ピン132a〜132fの各々が、75mm×25mm(3×1インチ)の長さおよび幅の寸法を有することができる一般的なパソロジースライド(pathology slide)を支持するように構成される。
【0067】
上で定義される6つのグループに加えて、スライド支持ピン132が、大きいスライド支持ピン132gを有する第7のグループのスライド支持ピンと、第3および第4のグループのスライド支持ピン132c〜dからの単一のピンとをさらに有する。
【0068】
大きいスライド支持ピン132gは、第1〜第6のグループのスライド支持ピン132a〜132fの中のスライド支持ピンよりわずかに高い。これにより、
図3(e)〜
図3(f)に示されるコピーホルダ150の代わりに大きいスライドを保持することができるコピーホルダを使用する場合に、一般的なパソロジースライドより大きい幅寸法を有する大きいスライドを第7のグループのスライド支持ピンによって支持することが可能となる。
【0069】
第7のグループのスライド支持ピンによって支持される大きいスライドが、上で定義した第6のグループのうちの1つによって支持される一般的なパソロジースライドに対していくらかの角度で傾斜することになるが(スライド支持ピン132bがより高いことを理由とする)、大きいスライド上に設置される試料の画像を形成することができるようにするために撮像システム110がそれに応じてその撮像面を単純な形で傾斜させることになる。このようなテクニックは当技術分野で既知である。
【0070】
可動ステージ130の頂部表面130aがインデクシングフォーメーションを有し、インデクシングフォーメーションが、この実施例では、インデクシングピン134の形態を有する。これらのインデクシングフォーメーションの機能は後でより詳細に説明する。
【0071】
可動ステージ130頂部表面130aの一部分である突起133の頂部表面133aが係合フォーメーションを有し、係合フォーメーションがこの実施例ではコピーホルダ係合ピン136の形態を有する。これらの係合フォーメーションの機能は後でより詳細に説明する。後でより詳細に説明するように、これらのコピーホルダ係合ピン136はコピーホルダ150上の対応する係合フォーメーションに係合されるように構成され、その結果、コピーホルダ装填プロセス中、可動ステージ130が、所定のコピーホルダ装填ロケーションから離すようにコピーホルダ150を引くことができる。
【0072】
図3(e)および
図3(f)がコピーホルダ150をさらに詳細に示す。
図3(e)が、上方を向く頂部表面150aと、下方を向く底部表面150bとを備えるコピーホルダ150を示す。
図3(f)が、上方を向く底部表面150bを備えるコピーホルダ150を示す。
【0073】
コピーホルダ150がスロット152a〜152fの形態を有する6つのアパーチャを有し、各スロット152a〜fがそれぞれのスライドを緩く保持するように構成され、その結果、頂部表面150aが上方を向く場合にはスライドが各々のスロット152a〜fの中に載置され得るが、底部表面150bが上方を向く場合にはスライドが抜け落ちることになる。
【0074】
図3(f)から分かるように、コピーホルダ150の底部表面150bがその周縁部のところにリップ152を有する。後でより詳細に説明するように、このリップ152がコピーホルダ係合ピン136に係合されるように構成され、その結果、コピーホルダ装填プロセス中、可動ステージ130が、所定のコピーホルダ装填ロケーションから離すようにコピーホルダ150を引くことができる。
【0075】
図3(f)から分かるように、リップ152が、可動ステージ130上に形成されるコピーホルダ係合ピン136に、後でより詳細に説明される装填前プロセス中に、切欠部153(および、ひいはてリップ152)を通過させるのを可能にするように構成される切欠部153を有する。
【0076】
図3(g)が、コピーホルダ150の各アパーチャ内で緩く保持されるスライド80を備えるコピーホルダ150を示す。
コピーホルダ150が3つのインデクシング位置の各々において可動ステージ130に設置されるように構成され、3つのインデクシング位置が、
・コピーホルダ150の第1のアパーチャ152aおよび第2のアパーチャ152bによって保持される2つのスライドの第1のサブセットが、スライド支持ピン132c〜132dにより第1および第2の撮像ポジションで支持されるところの、第1のインデクシング位置、
・コピーホルダ150の第3のアパーチャ152cおよび第4のアパーチャ152dによって保持される2つのスライドの第2のサブセットが、スライド支持ピン132c〜132dにより第1および第2の撮像ポジションで支持されるところの、第2のインデクシング位置、
・コピーホルダ150の第4のアパーチャ152eおよび第5のアパーチャ152fにより保持される2つのスライドの第3のサブセットが、スライド支持ピン132c〜132dにより第1および第2の撮像ポジションで支持されるところの、第3のインデクシング位置
を含む。
【0077】
コピーホルダ150がインデクシングフォーメーションを有し、この実施例では、インデクシングフォーメーションが、コピーホルダ150の頂部表面150aから底部表面150bまで延在するインデクシング孔154の形態を有する。可動ステージ130上のインデクシングピン134が、第1〜第3のインデクシング位置の各々において可動ステージ130にコピーホルダ150が設置されるときに可動ステージ130に対してコピーホルダ150の位置を固定するように機能するためにインデクシング孔154と協働するよう(インデクシング孔154の中まで延在することにより)に構成される。
【0078】
図3(h)が第3のインデクシング位置に設置されるコピーホルダ150を示す。
コピーホルダ150が、例えば関連のインデクシング位置において使用者がコピーホルダ150を可動ステージ130の上に手動で配置することにより、第1〜第3のインデクシング位置のうちの任意の位置において可動ステージ130に設置され得る。しかし、コピーホルダ150が、好適には、後で説明される装填プロセスおよび/またはインデクシングプロセスを介して、第1〜第3のインデクシング位置のうちの任意の位置において可動ステージ130に設置される。
【0079】
コピーホルダ150が、例えば、可動ステージ130から使用者がコピーホルダ150を手動で取り外すことにより、可動ステージ130上の第1〜第3のインデクシング位置のうちの任意の位置から脱着され得る。しかし、コピーホルダ150が、好適には、後で説明される取り外しプロセスおよび/またはインデクシングプロセスを介して、可動ステージ130上の第1〜第3のインデクシング位置のうちの任意の位置から脱着される。
【0080】
撮像システム110が画像形成プロセス中に可動ステージ130上の各撮像ロケーション内に位置するスライド80上に設置される試料の画像を形成するように構成され、画像形成プロセスが、走査長手方向軸(y軸)および観測幅軸(x軸)に沿わせて撮像システム110を基準として可動ステージ130を移動させることを含む。
【0081】
画像形成プロセスが、複数のスライド80をコピーホルダ150のスロット152a〜fにより保持する状態で、およびコピーホルダ150を第1〜第3のインデクシング位置のうちの1つにおいて可動ステージ130に設置する状態で、実施され得る。コピーホルダ150が、後で説明される装填プロセスを介して、インデクシング位置のうちの1つにおいて可動ステージ130に設置され得る。
【0082】
画像形成プロセス中、撮像システム110が、第1および第2の撮像ロケーションにおいて各スライド80上に設置されるそれぞれの試料のそれぞれの画像を形成することができる。撮像システム10がスライド撮像装置100内で撮像システム110として使用される場合、各画像が複数の帯状領域によって形成され、ここでは各帯状領域が走査線のグループによって形成され、各走査線が、観測幅軸(x軸)に沿って延在する試料の表面上のそれぞれの細長い領域82から、走査線検出器14を使用して、取得され、ここでは、コピーホルダ移動システム120を使用して例えば
図1(a)で16を付される方向において走査長手方向軸(y軸)に沿って走査線検出器14を基準としてスライド80が移動させられるときに、走査線の各グループが取得される。1つの帯状領域が取得されると、スライド80が例えば
図1(a)で15を付される方向において観測幅軸(x軸)に沿って移動させられ得、それにより走査長手方向軸(y軸)に沿わせてスライド80を移動させることによりさらなる帯状領域を取得することが可能となる。このさらなる帯状領域は、
図1(a)で16を付される方向の反対方向において走査長手方向軸に沿わせてスライド80を移動させることによって取得され得、例えばその結果、画像形成プロセス中にスライド80が蛇行経路に沿って移動させられる。
【0083】
画像形成プロセス中、またさらには個別の帯状領域の取得中、例えば撮像軸13に沿わせて結像レンズ12を移動させることにより、
図1(a)の撮像システム10の焦点設定が調整され得る。走査長手方向軸に沿ってスライド80が移動させられるときに試料の長手方向に沿って試料に焦点を合わせた状態を維持することを目的として焦点を測定して動的に調整するためのテクニックが文献に記載されており、例えば、米国特許第7485834号、WO2013/017855、および米国特許出願公開第2014/0071438号を参照されたい。
【0084】
図4(a)〜
図4(c)に示されるように、コピーホルダ移動システム120のインデクシングアーム170が、メインボディ172と、ピボット174aを介してメインボディ172に枢動可能に設置される停止要素174とを有する。
【0085】
図4(a)および
図4(b)から分かるように、停止要素174が、
図4(b)に示される開位置と、
図4(a)に示される閉位置との間で回転させられ得る。
【0086】
インデクシングアーム170が、後でより詳細に説明されるインデクシング動作中に、コピーホルダ150を保持するための口176をさらに有する。
コピーホルダ移動システム120が、例えば第3の移動機構(例えば、図示しない親ねじを有する)を駆動することにより、インデクシング軸(z軸)に沿ってインデクシングアーム170を移動させるように構成されるインデクシングモータ(図示せず)をさらに有する。この実施例では、インデクシング軸(z軸)、走査長手方向軸(y軸)、および観測幅軸(x軸)が互いに対して垂直であるが、これはすべて実施形態に当てはまる必要はない。
【0087】
インデクシングアームのメインボディ172が
図4(c)に示され、この図面では分かりやすいように停止要素174およびピボット174aが排除されている。
図4(c)から分かるように、インデクシングアーム170のメインボディ172の頂部表面上に形成される頂部表面172aおよび側壁172bが、例えば使用者によりスロット178の中にコピーホルダ150が押されるときおよび/またはスロット178からコピーホルダ150が引き出されるときにコピーホルダ150を案内するためのコピーホルダ案内面172a、172bを提供する。頂部表面172aが、スロット178の中にコピーホルダ150が押されるときおよび/またはスロット178からコピーホルダ150が引き出されるときにコピーホルダ150を載置させるところのランディング領域を提供する。
【0088】
スロット178がスライド撮像装置100のハウジング(図示せず)の中に含まれ得、ここでは、コピーホルダ150が、コピーホルダ150をスロット178の中に少なくとも部分的に押すことにより、所定のコピーホルダ装填ロケーションに置かれるように構成される。
【0089】
停止要素174が、
図4(a)に示される閉位置まで回転させられるとき、コピーホルダ150がスロット178の中まで押されるときにコピーホルダ150が所定のコピーホルダ装填ロケーションを越えて押されるのを停止させるように構成され得る。停止要素174が、
図4(b)に示される開位置まで回転させられるとき、可動ステージ130により所定のコピーホルダ装填ロケーションを越えてコピーホルダ150が引かれるのを可能にするようにさらに構成され得る。
【0090】
第1のモータ、第2のモータ、およびインデクシングモータが、本明細書においてインデクシングプロセス、装填プロセス、取り出しプロセス、と称される3つのプロセスを実施することを目的として、可動ステージ130およびインデクシングアーム170を移動させるように構成され得る。
【0091】
次に
図5〜
図7を参照してこれらのプロセスを説明する。
図5〜7がコピーホルダ移動システム120の概略図を使用してこれらのプロセスを示す。
【0092】
インデクシングプロセス
インデクシングプロセスで、コピーホルダ150が、インデクシング位置のうちの開始の位置から、インデクシング位置のうちの次の新たな位置まで移動させられる。
【0093】
次に
図5(a)〜
図5(j)を参照して例示のインデクシングプロセスを説明する。
図5(a)〜
図5(j)が第2のインデクシング位置から第1のインデクシング位置まで移動させられているコピーホルダ150を示す。任意のインデクシング位置から任意の他のインデクシング位置(例えば、隣接するインデクシング位置)までコピーホルダ150を移動させるための同様のプロセスも示され得る。
【0094】
インデクシングプロセスが、インデクシング位置のうちの開始位置において可動ステージ130に対してコピーホルダ150が設置されておりかつインデクシングアーム170がコピーホルダ150から外されている(つまり、保持していない)状態から、開始される。例えば、これは後で説明する装填プロセスの終了時と同様である。
【0095】
この実施例では、インデクシングプロセスが以下のステップを含む。
・必要に応じて、インデクシングアーム170がインデクシング軸に沿って移動させられ、その結果、インデクシングアーム170の口176が
図5(a)によって示されるようにコピーホルダ150と同じ高さにある。
【0096】
・可動ステージ130が、インデクシングアーム170の口176においてコピーホルダ150に係合されるようにインデクシングアーム170の方に向かって走査長手方向軸に沿って移動させられ、その結果、コピーホルダ150が
図5(a)および
図5(b)に示されるようにインデクシングアーム170の口176によって支持され得る。
【0097】
・インデクシングアーム170が、
図5(b)および
図5(c)によって示されるように、可動ステージ130から離すようにコピーホルダ150を持ち上げるようにインデクシング軸に沿って移動させられ、インデクシングピン134から外れる。
【0098】
・可動ステージ130が観測幅軸に沿って移動させられ、その結果、
図5(d)および
図5(e)に示されるように、コピーホルダ150が新しいインデクシング位置(この実施例では、第1のインデクシング位置)の真上に位置するようになる。
【0099】
・インデクシングアーム170がインデクシング軸に沿って移動させられてコピーホルダ150を可動ステージ130の上まで降下させ、それにより、
図5(f)および
図5(g)に示されるように、新しいインデクシング位置においてコピーホルダ150を可動ステージ130に設置する。インデクシングピン134および対応するインデクシング孔154が、新しいインデクシング位置において可動ステージ130にコピーホルダ150を設置するときに可動ステージ130に対してコピーホルダ150の位置を正確に固定するのを補助する。
【0100】
・
図5(g)および
図5(h)に示されるように、可動ステージ130が走査長手方向軸に沿ってインデクシングアーム170から離れるように移動させられ、それにより口176からコピーホルダ150を外す。
【0101】
インデクシングプロセスが実施されると、画像形成プロセスが、各撮像ポジションに新たに位置するスライド80上に設置される試料の画像を形成するのを開始することができる。
【0102】
図5(d)〜
図5(e)および
図5(i)〜
図5(j)が、追加のグループのスライド支持ピン132を有する可動ステージを示しており、その結果、スライド支持ピン132がコピーホルダ150がどのインデクシング位置にあるかに関係なくコピーホルダ150によって保持されるすべてのスライドを支持することができる。いかなる疑問も回避するために、この特徴は任意選択である。
【0103】
装填プロセス
装填プロセスでは、コピーホルダ150が、所定のインデクシング位置において可動ステージ130上に設置されるように、所定のコピーホルダ装填ロケーションから移動させられる。
【0104】
次に
図6(a)〜
図6(h)を参照して例示の装填プロセスを説明する。
この実施例では、装填プロセスが、可動ステージ130の突起133の頂部表面133aと同じ高さとなるようにインデクシング軸に沿ってインデクシングアーム170の頂部表面172aが配置されている状態から開始され、ここでは可動ステージ130が走査長手方向軸に沿って配置されており、その結果、突起が停止要素174の下方にあり、停止要素174がその閉位置にある。
【0105】
この実施例では、所定のコピーホルダ装填ロケーションが、インデクシングアーム170の頂部表面172a上に載置されるコピーホルダ150を有し、ここでは
図6(a)および
図6(b)に示されるようにコピーホルダ150が停止要素174に接触して上方に押される。
図6(b)から分かるように、コピーホルダ150が所定のコピーホルダ装填ロケーションにある状態で、可動ステージ130の突起133上に形成されるコピーホルダ係合ピン136がコピーホルダ150の下にある。
【0106】
装填前プロセス中、コピーホルダ150を少なくとも部分的にスロット178の中に押すことにより(
図6(a)の矢印によって示されるように)、コピーホルダ150がコピーホルダ装填ロケーションの中に置かれ得、ここでは、コピーホルダ150の前方端部が、コピーホルダ150の底部表面150b上のリップ152内に含まれる切欠部153により係合ピン136を通過するように押され得る。停止要素174が、その閉位置まで回転させられると、スロット178の中にコピーホルダ150が押されるときに所定のコピーホルダ装填ロケーションを越えてコピーホルダ150が押されるのを停止する。
【0107】
この実施例では、スライド撮像装置のハウジング内のスロット178が、可動ステージ130上の突起133(それ自体はインデクシング軸に沿って移動することができない)に位置合わせされるようにインデクシング軸に沿って位置し、また、装填前プロセスを促進するようにインデクシングアーム上のコピーホルダ案内面172a、172b(それ自体は観測幅軸に沿って移動することができない)に位置合わせされるように観測幅軸に沿って位置する。
【0108】
装填プロセスを実施する前にインデクシングアーム170上のコピーホルダ案内面172a、172bを基準とした所定のコピーホルダ装填ロケーションからコピーホルダ150が外れて歪んでいないかまたは他の形で外れていないかを確認するために、インデクシングアーム170上に設置されるセンサを使用して任意選択のアライメント検査が実施され得る。
【0109】
この実施例では、装填プロセスが以下のステップを含むことができる。
・可動ステージ130が観測幅軸(x軸)に沿って短い距離で移動させられ、その結果、
図6(b)および
図6(c)に示されるように、各コピーホルダ係合ピン136がコピーホルダ150の底部表面150b上のリップ152の後方に位置するようになる。
【0110】
・停止要素174が開位置まで回転させられ、それによりコピーホルダ150が、可動ステージ130により、所定のコピーホルダ装填ロケーションから離れて撮像システム110の方に引かれることが可能となる。
【0111】
・可動ステージ130が走査長手方向軸(y軸)に沿ってインデクシングアーム170から離れるように移動させられ、コピーホルダ係合ピン136がコピーホルダ150の底部表面150b上のリップ152に係合され、その結果、可動ステージ130が、
図6(c)および
図6(d)に示されるように、インデクシングアームの頂部表面172a上にコピーホルダ150の後方端部を着座させるまで、所定のコピーホルダ装填ロケーションから離して撮像システム110の方にコピーホルダ150を引く。
【0112】
・インデクシングアーム170がインデクシング軸(z軸)に沿って移動させられ、それにより、
図6(d)および
図6(e)に示されるように、コピーホルダ150をコピーホルダ係合ピン136から外してコピーホルダ150を持ち上げて可動ステージ130から離す。このとき、インデクシングアーム170の頂部表面172a上にコピーホルダ150が載置されているときにコピーホルダ150の頂部表面150aの上を部分的に延在する、インデクシングアームの頂部表面上の側壁172bの頂部のところに位置する2つの対向する案内用隆起部(図示せず)により、コピーホルダ150がインデクシングアーム170の頂部表面172aからずれることが防止され得る。これらの案内用隆起部は、案内面172a、172bと共に、インデクシングアーム170の頂部のところにスロットを提供するものとしてみなされ得る。
【0113】
・可動ステージ130が走査長手方向軸(y軸)に沿ってインデクシングアーム170の方に移動させられ、その結果、
図6(e)および
図6(f)によって示されるように、コピーホルダ150が所定のインデクシング位置(この実施例では、第2のインデクシング位置)の真上に位置するようになる。この実施例では、可動ステージ130およびコピーホルダ150上の特徴(例えば、スライド支持ピン132、係合ピン136、および切欠部153)、ならびにスロット176が、インデクシング位置のうちの1つの真上にコピーホルダ150を配置することにおいて観測幅軸(x軸)に沿う可動ステージ130の追加の移動を必要としないように、構成される、ことに留意されたい。しかし、他の実施例では、コピーホルダ150を所定のインデクシング位置の真上に配置することを目的として観測幅軸(x軸)に沿わせて可動ステージ130を移動させる時点において、追加のステップが存在してもよい。
【0114】
・インデクシングアーム170がインデクシング軸に沿って移動させられ、それによりコピーホルダ150を可動ステージ130の上まで降下させ、それにより
図6(f)および
図6(g)に示されるように、所定のインデクシング位置においてコピーホルダ150を可動ステージ130に設置する。インデクシングピン134および対応するインデクシング孔154が、所定のインデクシング位置において可動ステージ130に対してコピーホルダ150が設置されるときに可動ステージ130に対してコピーホルダ150の位置を正確に固定するのを補助する。
【0115】
・可動ステージ130が走査長手方向軸に沿ってインデクシングアーム170から移動させられ、それにより、
図6(g)および
図6(h)に示されるように、インデクシングアームの案内面172a、172bからコピーホルダ150を外す。
【0116】
装填プロセスが実施されると、画像形成プロセスが、各撮像ポジションに位置するスライド80上に設置される試料の画像を形成するのを開始することができる。
【0117】
取り外しプロセス
取り外しプロセスで、コピーホルダ150が、所定のインデクシング位置において可動ステージ130上に設置されている状態から、所定のコピーホルダ取り外しロケーションまで移動させられる。
【0118】
次に、
図7(a)〜
図7(i)を参照して例示の取り外しプロセスを説明する。
この実施例では、取り外しプロセスが所定のインデクシング位置(この実施例では、第2のインデクシング位置)において可動ステージ130にコピーホルダ150が設置された状態で開始され、インデクシングアーム170がコピーホルダ150から外され(つまり、保持していない)、インデクシングアーム170の案内面172a、172bがコピーホルダ150に位置合わせされ、これは例えば上述の装填プロセスの終了時にも当てはまる可能性がある。
【0119】
取り外しプロセスが以下のステップを含むことができる。
・可動ステージ130がインデクシングアーム170の方に移動させられ、その結果、
図7(a)および
図7(b)に示されるように、コピーホルダ150の後方端部がインデクシングアーム170の頂部表面172a上に載置される。
【0120】
・インデクシングアーム170がインデクシング軸に沿って移動させられ、それにより、
図7(b)および
図7(c)に示されるように、コピーホルダ150を持ち上げて可動ステージ130から離してインデクシングピン134から外す。このとき、上述したように、インデクシングアーム170の頂部表面上の側壁172bの頂部のところに位置する2つの対向する案内用隆起部により、コピーホルダ150がインデクシングアーム170の頂部表面172aからずれることが防止され得る。
【0121】
・可動ステージ130が走査長手方向軸に沿って移動させられ、その結果、
図7(c)および
図7(d)に示されるように、コピーホルダ150の前方端部が可動ステージ130の突起133の上にくる。
【0122】
・必要に応じて、可動ステージ130が観測幅軸(x軸)に沿って短い距離で移動させられ、その結果、
図7(e)および
図7(f)に示されるように、各コピーホルダ係合ピン136が、観測幅軸(x軸)に沿って、コピーホルダ150の底部表面150b上のリップ152内の切欠部153に位置合わせされる。この動きにより、所定のコピーホルダ取り外しロケーションまでコピーホルダ150が移動させられていたときに、コピーホルダ150をスライド走査装置100から引き出すことが可能となる(例えば、使用者により)。仮に、コピーホルダ係合ピン136が観測幅軸(x軸)に沿って切欠部153に位置合わせされない場合、コピーホルダ係合ピン136とコピーホルダ150の底部表面150b上のリップ152との間の係合が、所定のコピーホルダ取り外しプロセスにおいて、使用者がスライド走査装置からコピーホルダ150を引き出すのを妨げる可能性がある。
【0123】
・インデクシングアーム170がインデクシング軸(z軸)に沿って移動させられ、それにより、
図7(g)および
図7(h)に示されるように、コピーホルダ150を可動ステージ130の突起133の上まで降下させる。
【0124】
・可動ステージ130が走査長手方向軸(y軸)に沿ってインデクシングアーム170の方に移動させられ、その結果、
図7(h)および
図7(i)によって示されるように、可動ステージの押圧面133bがインデクシングアーム170の頂部表面172aに跨ってコピーホルダ150を押して、スライド撮像装置100のハウジング内のスロット178を通して少なくとも部分的に外に出し、所定のコピーホルダ取り外しロケーションまで出す。
【0125】
取り外しプロセスが実施されると、使用者が、ハウジング内のスロット178からコピーホルダ150を引き出すことによりコピーホルダ150を取り外すことができる。
【0126】
本明細書および特許請求の範囲で使用される場合の「comprises」および「comprising」、「including」、ならびにその変化形は、記載される特徴、ステップ、または整数が含まれることを意味する。これらの用語は、他の特徴、ステップ、または整数の存在の可能性を排除するものとして解釈されるべきではない。
【0127】
必要に応じて、その特定の形態で表されるか、開示される機能を実施するための手段の観点として表されるか、開示される結果を達成するための方法またはプロセスとして表される場合の、上記の説明または以下の特許請求の範囲あるいは添付図面で開示される特徴は、個別に、またはこれらの特徴の任意の組み合わせで、本発明をその多様な形態で実現するのに利用され得る。
【0128】
上述した例示の実施形態との組み合わせで本発明を説明してきたが、多くの等価の修正形態および変形形態が、本開示を考察する当業者には明らかとなろう。したがって、上に記載される本発明の例示の実施形態は例示的であるとみなされ、限定的であるとみなされない。本発明の精神および範囲から逸脱することなく、説明される実施形態に対して多様な変更が行われ得る。
【0129】
いかなる疑問も回避するために、本明細書で提供されるいかなる理論的説明も読者の理解を改善することを目的として提供されるものである。本発明者らはこれらのいかなる理論的説明によっても拘束されることを望まない。
上で参照されるすべての参考文献は参照により本明細書に組み込まれる。