特許第6758734号(P6758734)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6758734情報処理装置、情報処理方法、及びプログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】6758734
(24)【登録日】2020年9月4日
(45)【発行日】2020年9月23日
(54)【発明の名称】情報処理装置、情報処理方法、及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   G16H 20/00 20180101AFI20200910BHJP
   G06Q 50/10 20120101ALI20200910BHJP
【FI】
   G16H20/00
   G06Q50/10
【請求項の数】8
【全頁数】24
(21)【出願番号】特願2020-62403(P2020-62403)
(22)【出願日】2020年3月31日
【審査請求日】2020年4月8日
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】502332474
【氏名又は名称】eBASE株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100115749
【弁理士】
【氏名又は名称】谷川 英和
(74)【代理人】
【識別番号】100121223
【弁理士】
【氏名又は名称】森本 悟道
(72)【発明者】
【氏名】常包 浩司
【審査官】 大野 朋也
(56)【参考文献】
【文献】 特開2008−165294(JP,A)
【文献】 特開2009−059231(JP,A)
【文献】 特許第6652627(JP,B1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G16H 10/00−80/00
G06Q 10/00−99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
一般食品に関する栄養素の量に関する栄養素情報及びアレルギー物質の有無に関するアレルギー情報を含む一般食品情報が複数記憶される一般食品記憶部と、
加工食品に関する栄養素情報及びアレルギー情報を含む加工食品情報が複数記憶される加工食品記憶部と、
料理で使用される一般食品及び加工食品の少なくとも一方の量を含む料理情報が1以上記憶される料理記憶部と、
前記一般食品情報及び前記加工食品情報の少なくとも一方を用いて、前記料理情報に関する栄養素情報及びアレルギー情報を含む料理成分情報を生成する生成部と、
前記料理成分情報を出力する出力部と、を備えた情報処理装置。
【請求項2】
前記生成部は、前記料理成分情報の生成対象の料理に含まれる加工食品に関する加工食品情報が前記加工食品記憶部で記憶されていない場合には、当該加工食品に対応する一般食品に関する一般食品情報を用いて料理成分情報を生成する、請求項1記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記料理情報を特定する情報を受け付ける受付部をさらに備え、
前記出力部は、前記受付部によって受け付けられた情報によって特定される料理情報について前記生成部によって生成された料理成分情報を出力する、請求項1または請求項2記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記一般食品情報に含まれる栄養素情報には、栄養素の量に関する精度を示す精度情報が含まれており、
前記生成部は、前記一般食品情報を用いて前記料理成分情報の生成する場合には、前記精度情報を用いて料理成分情報を生成する、請求項1から請求項3のいずれか記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記料理記憶部では、2以上の前記料理情報が記憶されており、
前記生成部は、2以上の前記料理情報に関する料理成分情報を生成するものであり、
栄養素及びアレルギー物質に関するユーザの摂取制限を示す摂取制限情報が記憶されるユーザ記憶部と、
前記料理成分情報と、料理の特定対象のユーザの前記摂取制限情報とを用いて、栄養素の量が精度情報によって示される範囲内で変化しても当該ユーザが摂取制限に抵触しないで食べることができる料理を特定する特定部と、をさらに備え、
前記出力部は、前記特定部による特定結果をも出力する、請求項4記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記料理記憶部では、2以上の料理情報が記憶されており、
前記生成部は、2以上の料理情報に関する料理成分情報を生成するものであり、
栄養素及びアレルギー物質に関するユーザの摂取制限を示す摂取制限情報、及びユーザが属するグループを示すグループ情報が記憶されるユーザ記憶部と、
前記料理成分情報と、料理の特定対象のグループに属することが前記グループ情報によって示される複数のユーザの前記摂取制限情報とを用いて、当該複数のユーザが摂取制限に抵触しないで食べることができる料理を特定する特定部と、をさらに備え、
前記出力部は、前記特定部による特定結果をも出力する、請求項1から請求項3のいずれか記載の情報処理装置。
【請求項7】
一般食品に関する栄養素の量に関する栄養素情報及びアレルギー物質の有無に関するアレルギー情報を含む一般食品情報が複数記憶される一般食品記憶部と、加工食品に関する栄養素情報及びアレルギー情報を含む加工食品情報が複数記憶される加工食品記憶部と、料理で使用される一般食品及び加工食品の少なくとも一方の量を含む料理情報が1以上記憶される料理記憶部と、生成部と、出力部とを用いて処理される情報処理方法であって、
前記生成部が、前記一般食品情報及び前記加工食品情報の少なくとも一方を用いて、前記料理情報に関する栄養素情報及びアレルギー情報を含む料理成分情報を生成するステップと、
前記出力部が、前記料理成分情報を出力するステップと、を備えた情報処理方法。
【請求項8】
一般食品に関する栄養素の量に関する栄養素情報及びアレルギー物質の有無に関するアレルギー情報を含む一般食品情報が複数記憶される一般食品記憶部と、加工食品に関する栄養素情報及びアレルギー情報を含む加工食品情報が複数記憶される加工食品記憶部と、料理で使用される一般食品及び加工食品の少なくとも一方の量を含む料理情報が1以上記憶される料理記憶部とにアクセス可能なコンピュータを、
前記一般食品情報及び前記加工食品情報の少なくとも一方を用いて、前記料理情報に関する栄養素情報及びアレルギー情報を含む料理成分情報を生成する生成部、
前記料理成分情報を出力する出力部として機能させるためのプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、料理に関する栄養素情報及びアレルギー情報を含む料理成分情報を生成する情報処理装置等に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、料理に関する熱量や栄養素の量などを自動的に計算することができる装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。そのような装置を用いることによって、ユーザが自分で計算を行わなくても、料理に含まれる栄養素などの量を知ることができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2008−165294号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来の上記装置を用いることによって、料理に含まれる栄養素などの量を知ることはできるが、アレルギーに関する情報については、別途、ユーザが調べる必要があり、その負担が大きいという問題があった。
【0005】
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、料理の栄養素やアレルギーに関する情報を一括して生成することができる情報処理装置等を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するため、本発明の一態様による情報処理装置は、一般食品に関する栄養素の量に関する栄養素情報及びアレルギー物質の有無に関するアレルギー情報を含む一般食品情報が複数記憶される一般食品記憶部と、加工食品に関する栄養素情報及びアレルギー情報を含む加工食品情報が複数記憶される加工食品記憶部と、料理で使用される一般食品及び加工食品の少なくとも一方の量を含む料理情報が1以上記憶される料理記憶部と、一般食品情報及び加工食品情報の少なくとも一方を用いて、料理情報に関する栄養素情報及びアレルギー情報を含む料理成分情報を生成する生成部と、料理成分情報を出力する出力部と、を備えたものである。
【0007】
このような構成により、栄養素情報及びアレルギー情報を含む一般食品情報や加工食品情報を用いることによって、料理に含まれる栄養素やアレルギー物質に関する情報である料理成分情報を一括して生成することができる。したがって、その料理成分情報を用いることによって、例えば、料理に含まれる栄養素の量やアレルギー物質の有無について、知ることができるようになる。また、一般に、加工食品情報のほうが、一般食品情報よりも精度が高いと考えられるため、加工食品情報を用いた場合には、より精度の高い料理成分情報を生成することができる。
【0008】
また、本発明の一態様による情報処理装置では、生成部は、料理成分情報の生成対象の料理に含まれる加工食品に関する加工食品情報が加工食品記憶部で記憶されていない場合には、加工食品に対応する一般食品に関する一般食品情報を用いて料理成分情報を生成してもよい。
【0009】
一般に、加工食品情報のほうが、一般食品情報よりも精度が高いと考えられるため、このような構成により、加工食品情報を優先して用いて料理成分情報を生成することによって、より精度の高い料理成分情報を生成することができる。
【0010】
また、本発明の一態様による情報処理装置では、料理情報を特定する情報を受け付ける受付部をさらに備え、出力部は、受付部によって受け付けられた情報によって特定される料理情報について生成部によって生成された料理成分情報を出力してもよい。
【0011】
このような構成により、特定された料理情報に関する料理成分情報を出力することができるようになる。そのため、例えば、ユーザは、自らが特定した料理情報に関する料理成分情報について知ることができるようになる。
【0012】
また、本発明の一態様による情報処理装置では、一般食品情報に含まれる栄養素情報には、栄養素の量に関する精度を示す精度情報が含まれており、生成部は、一般食品情報を用いて料理成分情報の生成する場合には、精度情報を用いて料理成分情報を生成してもよい。
【0013】
このような構成により、一般食品情報の精度情報をも考慮して料理成分情報を生成することができるようになる。そのため、例えば、料理成分情報における栄養素の量に関する範囲や誤差についても知ることができるようになる。
【0014】
また、本発明の一態様による情報処理装置では、料理記憶部では、2以上の料理情報が記憶されており、生成部は、2以上の料理情報に関する料理成分情報を生成するものであり、栄養素及びアレルギー物質に関するユーザの摂取制限を示す摂取制限情報が記憶されるユーザ記憶部と、料理成分情報と、料理の特定対象のユーザの摂取制限情報とを用いて、栄養素の量が精度情報によって示される範囲内で変化してもユーザが摂取制限に抵触しないで食べることができる料理を特定する特定部と、をさらに備え、出力部は、特定部による特定結果をも出力してもよい。
【0015】
このような構成により、例えば、精度の範囲内で料理に含まれる栄養素の量が揺らいだとしても、摂取制限に抵触しないように、料理を特定することができるようになる。
【0016】
また、本発明の一態様による情報処理装置では、料理記憶部では、2以上の料理情報が記憶されており、生成部は、2以上の料理情報に関する料理成分情報を生成するものであり、栄養素及びアレルギー物質に関するユーザの摂取制限を示す摂取制限情報、及びユーザが属するグループを示すグループ情報が記憶されるユーザ記憶部と、料理成分情報と、料理の特定対象のグループに属することがグループ情報によって示される複数のユーザの摂取制限情報とを用いて、複数のユーザが摂取制限に抵触しないで食べることができる料理を特定する特定部と、をさらに備え、出力部は、特定部による特定結果をも出力してもよい。
【0017】
このような構成により、グループで料理を食べる際に、グループを構成する各ユーザの摂取制限に引っかからない料理を特定することができるようになり、グループ全員で同じ料理を楽しむことができるようになる。
【0018】
また、本発明の一態様による情報処理方法は、一般食品に関する栄養素の量に関する栄養素情報及びアレルギー物質の有無に関するアレルギー情報を含む一般食品情報が複数記憶される一般食品記憶部と、加工食品に関する栄養素情報及びアレルギー情報を含む加工食品情報が複数記憶される加工食品記憶部と、料理で使用される一般食品及び加工食品の少なくとも一方の量を含む料理情報が1以上記憶される料理記憶部と、生成部と、出力部とを用いて処理される情報処理方法であって、生成部が、一般食品情報及び加工食品情報の少なくとも一方を用いて、料理情報に関する栄養素情報及びアレルギー情報を含む料理成分情報を生成するステップと、出力部が、料理成分情報を出力するステップと、を備えたものである。
【発明の効果】
【0019】
本発明の一態様による情報処理装置等によれば、栄養素情報及びアレルギー情報を含む一般食品情報や加工食品情報を用いることによって、料理に含まれる栄養素やアレルギー物質に関する情報である料理成分情報を生成することができる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
図1】本発明の実施の形態による情報処理装置の構成を示すブロック図
図2】同実施の形態による情報処理装置の動作を示すフローチャート
図3】同実施の形態による情報処理装置の動作を示すフローチャート
図4】同実施の形態における一般食品情報の一例を示す図
図5】同実施の形態における加工食品情報の一例を示す図
図6】同実施の形態における料理情報の一例を示す図
図7】同実施の形態における摂取制限情報及びグループ情報の一例を示す図
図8】同実施の形態における料理成分情報の一例を示す図
図9】同実施の形態における料理の特定結果に関する出力の一例を示す図
図10】同実施の形態におけるコンピュータシステムの外観一例を示す模式図
図11】同実施の形態におけるコンピュータシステムの構成の一例を示す図
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下、本発明による情報処理装置について、実施の形態を用いて説明する。なお、以下の実施の形態において、同じ符号を付した構成要素及びステップは同一または相当するものであり、再度の説明を省略することがある。本実施の形態による情報処理装置は、栄養素の情報とアレルギー物質の有無に関する情報とを含む一般食品情報及び加工食品情報を用いて、料理に含まれる栄養素やアレルギー物質に関する情報である料理成分情報を生成するものである。
【0022】
図1は、本実施の形態による情報処理装置1の構成を示すブロック図である。本実施の形態による情報処理装置1は、一般食品記憶部11と、加工食品記憶部12と、料理記憶部13と、ユーザ記憶部14と、受付部15と、生成部16と、特定部17と、出力部18とを備える。なお、本実施の形態では、情報処理装置1がサーバ・クライアントシステムにおけるサーバである場合について主に説明する。したがって、情報処理装置1は、有線または無線の通信回線500を介して、情報処理端末2から情報を受信したり、情報処理端末2に情報を送信したりしてもよい。通信回線500は、例えば、インターネットやイントラネット、公衆電話回線網等であってもよい。また、情報処理端末2は、例えば、スマートフォンやタブレット端末であってもよく、パーソナルコンピュータであってもよく、その他の情報処理端末であってもよい。
【0023】
一般食品記憶部11では、複数の一般食品情報が記憶される。一般食品情報は、一般食品に関する栄養素情報及びアレルギー情報を含む情報である。一般食品とは、料理の材料として用いられる一般的な食品のことであり、例えば、ジャガイモやニンジン、牛肉などの食材であってもよく、ハムやカレールー、パスタソースなどの加工食品であってもよい。一般食品は、通常、特定の市販の食品ではなく、一般的な食品である。
【0024】
栄養素情報は、栄養素の量に関する情報である。栄養素情報は、例えば、熱量を含んでいてもよく、各栄養素の量を含んでいてもよい。栄養素は、例えば、タンパク質、脂質、炭水化物であってもよく、食塩相当量、ミネラル、ビタミン、コレステロール、食物繊維などの1以上を含んでもよい。なお、食品分野においては、栄養成分にエネルギーも含まれることが一般的であるため、以下の説明においても、栄養素の量に熱量が含まれると考えてもよい。本実施の形態では、栄養素情報に熱量が含まれ、栄養素にタンパク質、脂質、炭水化物、食塩相当量が含まれる場合について主に説明する。なお、栄養素情報は、一般食品の単位量当たりの栄養素等の量を示す情報(例えば、100グラム当たりの量を示す情報)であってもよい。一般食品に関する栄養素情報としては、例えば、日本食品標準成分表(七訂)の情報などが用いられてもよい。
【0025】
アレルギー情報は、アレルギー物質の有無に関する情報である。アレルギー情報は、例えば、アレルギー物質の有無を示す情報であってもよく、アレルギー物質の量を示す情報であってもよい。後者の場合であっても、アレルギー物質の有無について知ることができるからである。本実施の形態では、前者の場合について主に説明する。アレルギー物質は、食物アレルギーの原因となる物質であり、本実施の形態では、卵、乳、小麦、えび、かに、落花生、そばの7品目である場合について主に説明するが、あわび、いかなども含む27品目などであってもよい。
【0026】
一般食品情報は、例えば、一般食品を識別する一般食品識別子と、その一般食品に含まれる栄養素ごとの量を示す栄養素情報と、その一般食品に含まれるアレルギー物質を示すアレルギー情報とを有する情報であってもよい。
【0027】
一般食品情報に含まれる栄養素情報には、例えば、栄養素の量に関する精度を示す精度情報が含まれていてもよい。一般食品情報に含まれる栄養素情報では、栄養素に関する標準的な量が示されることになるため、実際の食品における栄養素の量と差が生じることもある。そのため、その差の程度が精度情報によって示されることになる。精度情報は、例えば、栄養素の量に関する誤差(例えば、5%や±5グラムなど)を示す情報であってもよく、栄養素の量を範囲(例えば、下限から上限までの範囲)によって示す情報であってもよい。精度情報は、例えば、食品ごと、栄養素ごとに異なっている情報であってもよく(例えば、牛肉のタンパク質の誤差は5%、ジャガイモの炭水化物の誤差は10%など)、または、共通した情報であってもよい(例えば、タンパク質、炭水化物、脂質の誤差はすべて5%、牛肉の栄養素の誤差はすべて10%など)。
【0028】
加工食品記憶部12では、複数の加工食品情報が記憶される。加工食品情報は、加工食品に関する栄養素情報及びアレルギー情報を含む情報である。加工食品は、例えば、蒲鉾や竹輪などの水産練り製品、ハムやソーセージ、コンビーフなどの肉加工品、チーズやバター、ヨーグルトなどの乳加工品、酒や清涼飲料水などの嗜好食品、ソースやマヨネーズ、カレールーなどの調味料、チョコレートやビスケット、飴などの菓子類、冷凍コロッケや冷凍チャーハン、冷凍餃子などの冷凍食品、レトルトカレーやレトルトシチュー、レトルトスープなどのレトルト食品、サバの缶詰やツナの缶詰、カニの缶詰などの缶詰食品、インスタントラーメンやインスタントスープ、インスタントコーヒーなどのインスタント食品等であってもよい。加工食品は、例えば、総菜などを含んでもよい。加工食品は、通常、市販されている特定のものである。したがって、加工食品情報は、一般食品情報と比較して、精度の高い情報となる。例えば、カレールーに関する一般食品情報には、平均的なカレールーの栄養素情報やアレルギー情報が含まれることになる。そのため、料理に実際に使用する特定のカレールーの栄養素情報やアレルギー情報とは、異なることもあり得る。一方、カレールーに関する加工食品情報は、例えば、AAA社のXYZカレールーの栄養素情報やアレルギー情報を含むことになるため、より精度の高い情報となる。加工食品の栄養素情報やアレルギー情報としては、例えば、加工食品の製造会社から提供されたものを用いてもよい。
【0029】
加工食品情報は、例えば、加工食品を識別する加工食品識別子と、その加工食品に含まれる栄養素ごとの量を示す栄養素情報と、その加工食品に含まれるアレルギー物質を示すアレルギー情報とを有する情報であってもよい。加工食品情報と、一般食品情報とは、精度情報以外については、実質的に同様の種類の情報を有することになる。
【0030】
なお、本実施の形態では、一般食品情報と加工食品情報とが別々に管理される場合について主に説明するが、両情報には、同様の情報、すなわち栄養素情報及びアレルギー情報が含まれるため、両者は一体的に管理されてもよい。一方、一般食品情報と加工食品情報とを別々に管理することによって、メンテナンス性が向上することもある。新しい一般食品が登場することはあまりないため、一般食品情報の変更頻度は低いのに対して、市販の加工食品は頻繁に新製品が登場するため、加工食品情報の変更頻度は高いことになる。その場合に、両情報を別に管理すれば、加工食品情報のみを変更すればよいことになり、メンテナンス性は向上することになる。
【0031】
料理記憶部13では、1以上の料理情報が記憶される。料理情報は、料理で使用される材料の量を含む情報である。より具体的には、料理情報は、料理で使用される一般食品及び加工食品の少なくとも一方の量を含む情報である。料理情報は、例えば、料理を識別する料理識別子、及び、その料理に使用される材料を識別する材料識別子と、その材料の量との1以上の組を有する情報であってもよい。材料識別子は、一般食品を識別する一般食品識別子、または、加工食品を識別する加工食品識別子であってもよい。料理情報には、料理の調理方法を示す調理情報が含まれていてもよい。料理記憶部13では、複数の料理情報が記憶されていてもよい。また、ユーザ等から受け付けられた料理情報が料理記憶部13に蓄積されてもよい。また、料理記憶部13では、後述する料理成分情報が記憶されてもよい。
【0032】
ユーザ記憶部14では、摂取制限情報が記憶される。摂取制限情報は、栄養素及びアレルギー物質に関するユーザの摂取制限を示す情報である。また、摂取制限情報は、ユーザごとの情報である。摂取制限情報は、例えば、ユーザを識別するユーザ識別子と、そのユーザに関する栄養素やアレルギー物質の摂取制限に関連する情報とを有する情報であってもよい。摂取制限に関連する情報は、例えば、摂取してはいけないアレルギー物質を示す情報を含んでもよく、栄養素ごとに、摂取できる上限量を示す情報を含んでもよい。例えば、熱量の摂取上限や、食塩の摂取上限、炭水化物の摂取上限、タンパク質の摂取上限などが摂取制限情報に含まれてもよい。その上限量は、例えば、1日などのように単位期間当たりの上限量であってもよく、1回の食事当たりの上限量であってもよい。なお、すべての栄養素やすべてのアレルギー物質に関する摂取制限のあるユーザはあまりいないと考えられるため、摂取制限情報は、通常、栄養素及びアレルギー物質の一部についての摂取制限を示す情報である。また、例えば、栄養素及びアレルギー物質に関する摂取制限のないユーザの摂取制限情報は、何も制限を含まない情報となってもよい。ユーザ記憶部14では、複数のユーザに関する複数の摂取制限情報が記憶されてもよい。
【0033】
また、ユーザ記憶部14では、グループ情報が記憶される。グループ情報は、ユーザが属するグループを示す情報である。グループは、例えば、家族であってもよく、友人であってもよく、サークル等のグループであってもよく、会社などの組織であってもよく、その他のグループであってもよい。このグループは、通常、料理を一緒に食べるグループである。本実施の形態では、グループが家族である場合について主に説明する。グループ情報は、例えば、ユーザを識別するユーザ識別子と、そのユーザが属するグループを識別するグループ識別子とを含む情報であってもよい。この場合には、あるグループ識別子に対応付けられているユーザ識別子で識別されるユーザは、そのグループ識別子で識別されるグループに属するユーザとなる。
【0034】
また、後述するように、摂取制限情報とグループ情報とは、一体の情報として構成されてもよく、または、別々の情報として構成されてもよい。本実施の形態では、前者の場合について主に説明する。
【0035】
一般食品記憶部11、加工食品記憶部12、料理記憶部13、ユーザ記憶部14のそれぞれに情報が記憶される過程は問わない。例えば、記録媒体を介して情報がそれらの記憶部で記憶されるようになってもよく、通信回線等を介して送信された情報がそれらの記憶部で記憶されるようになってもよく、または、入力デバイスを介して入力された情報がそれらの記憶部で記憶されるようになってもよい。
【0036】
一般食品記憶部11、加工食品記憶部12、料理記憶部13、ユーザ記憶部14のそれぞれは、不揮発性の記録媒体によって実現されることが好適であるが、揮発性の記録媒体によって実現されてもよい。記録媒体は、例えば、半導体メモリや磁気ディスク、光ディスクなどであってもよい。
【0037】
受付部15は、料理情報を特定する情報を受け付ける。料理情報を特定する情報は、例えば、料理識別子であってもよく、料理情報そのものであってもよく、料理情報を特定することができるその他の情報であってもよい。料理情報を特定する情報の受け付けは、料理情報の選択によって行われてもよい。この料理情報を特定する情報は、例えば、ユーザが、栄養素の量やアレルギー物質について知りたいと考える料理情報を特定する情報であってもよい。また、受付部15は、例えば、ユーザ識別子や、グループ識別子などを受け付けてもよい。また、受付部15は、それら以外の情報を受け付けてもよい。
【0038】
受付部15は、例えば、入力デバイス(例えば、キーボードやマウス、タッチパネルなど)から入力された情報を受け付けてもよく、有線または無線の通信回線を介して送信された情報を受信してもよい。本実施の形態では、受付部15が通信回線500を介して送信された情報を受信する場合について主に説明する。なお、受付部15は、受け付けを行うためのデバイス(例えば、モデムやネットワークカードなど)を含んでもよく、または含まなくてもよい。また、受付部15は、ハードウェアによって実現されてもよく、または所定のデバイスを駆動するドライバ等のソフトウェアによって実現されてもよい。
【0039】
生成部16は、一般食品情報及び加工食品情報の少なくとも一方を用いて、料理情報に関する栄養素情報及びアレルギー情報を含む料理成分情報を生成する。この料理成分情報によって、料理情報に対応する料理に含まれる栄養素の量や、アレルギー物質の有無が示されることになる。料理成分情報の生成対象となる料理情報は、例えば、受付部15によって受け付けられた情報によって特定される料理情報であってもよく、それ以外の料理情報であってもよい。後者の場合には、例えば、料理記憶部13で記憶されている2以上の料理情報について、料理成分情報が生成されてもよい。
【0040】
料理情報には、一般食品や加工食品の量が含まれている。また、一般食品情報や加工食品情報には、栄養素の量を示す情報や、アレルギー物質の有無に関する情報が含まれている。したがって、これらを用いることによって、料理情報に関する栄養素情報及びアレルギー情報を含む料理成分情報を生成することができる。料理成分情報に含まれる栄養素情報は、例えば、上記特許文献1に記載されている方法を用いて生成することができる。また、料理成分情報に含まれるアレルギー情報は、例えば、料理情報に含まれる各材料に対応するアレルギー情報を統合することによって生成することができる。具体的な料理成分情報の生成については後述する。
【0041】
生成部16は、料理成分情報の生成対象の料理に含まれる加工食品に関する加工食品情報が加工食品記憶部12で記憶されていない場合には、加工食品に対応する一般食品に関する一般食品情報を用いて料理成分情報を生成してもよい。例えば、料理情報に加工食品識別子が含まれているが、その加工食品識別子で識別される加工食品に関する加工食品情報が加工食品記憶部12で記憶されていない場合には、生成部16は、その加工食品に対応する一般食品、すなわち、その加工食品と実質的に同じ一般食品の一般食品情報を用いて料理成分情報を生成してもよい。このように、加工食品情報を優先して用いて、加工食品情報が存在しない場合に、一般食品情報を用いることによって、より精度の高い料理成分情報を生成することができるようになる。上記したように、通常、加工食品情報のほうが一般食品情報よりも精度が高いからである。
【0042】
生成部16は、一般食品情報を用いて料理成分情報の生成する場合には、精度情報を用いて料理成分情報を生成してもよい。精度情報を用いて料理成分情報が生成されることによって、料理成分情報において、栄養素の量に関する精度が分かるようになることが好適である。精度情報を用いて生成された料理成分情報は、例えば、栄養素の量を範囲で示す情報であってもよく、栄養素の量と、その誤差とを含む情報であってもよく、栄養素の最大量を示す情報であってもよく、その他の情報であってもよい。
【0043】
特定部17は、料理成分情報と、料理の特定対象のユーザの摂取制限情報とを用いて、栄養素の量が精度情報によって示される範囲内で変化しても、そのユーザが摂取制限に抵触しないで食べることができる料理を特定する。料理の特定対象のユーザは、例えば、料理の特定を要求したユーザであってもよい。特定部17は、あるユーザ識別子が受付部15で受け付けられた場合に、そのユーザ識別子で識別されるユーザについて、そのユーザの摂取制限情報を用いた料理の特定を行ってもよい。このようにして、一般食品情報に含まれる栄養素の量に所定の幅があり、その所定の幅の範囲内で栄養素の量が変動したとしても、摂取制限に抵触しない料理を特定できることになる。すなわち、より確実に摂取制限に引っかからないように料理を特定できることになる。
【0044】
また、特定部17は、料理成分情報と、料理の特定対象のグループに属することがグループ情報によって示される複数のユーザに関する摂取制限情報とを用いて、その複数のユーザが摂取制限に抵触しないで食べることができる料理を特定してもよい。この場合にも、精度情報を用いた特定が行われてもよい。すなわち、特定部17は、栄養素の量が精度情報によって示される範囲内で変化しても、その複数のユーザが摂取制限に抵触しないで食べることができる料理を特定してもよい。料理の特定対象のグループは、例えば、料理の特定を要求したグループであってもよく、料理の特定を要求したユーザが含まれるグループであってもよい。後者の場合には、例えば、各ユーザは、1つのグループにのみ属するようになっていてもよい。特定部17は、あるユーザ識別子が受付部15で受け付けられた場合に、そのユーザ識別子で識別されるユーザが属するグループに含まれる各ユーザに関して、その各ユーザの摂取制限情報を用いた料理の特定を行ってもよい。また、特定部17は、あるグループ識別子が受付部15で受け付けられた場合に、そのグループ識別子で識別されるグループに含まれる各ユーザに関して、その各ユーザの摂取制限情報を用いた料理の特定を行ってもよい。
【0045】
なお、複数のユーザが摂取制限に抵触しないで食べることができる料理を特定する場合には、特定部17は、例えば、複数のユーザの摂取制限情報をマージして1個の摂取制限情報を生成し、その摂取制限情報を用いて料理の特定を行ってもよい。複数の摂取制限情報をマージする際には、栄養素ごとに、複数の摂取制限情報に含まれる最小の上限を採用してもよい。また、複数の摂取制限情報のいずれかで摂取してはならないことが示されるアレルギー物質(禁止アレルギー物質)を禁止アレルギー物質とするようにアレルギー物質に関するマージが行われてもよい。このように複数の摂取制限情報がマージされた場合には、上記した一人のユーザに対する料理の特定と同様にして、料理の特定を行うことができる。または、特定部17は、複数のユーザのそれぞれについて料理の特定を行い、その特定結果において共通している料理を、グループに関する特定結果としてもよい。
【0046】
特定部17によって特定された料理は、あるユーザまたはあるグループに属する複数のユーザが摂取制限に抵触しないで食べることができる料理である。したがって、特定部17は、ユーザまたは複数のユーザが摂取制限に引っかからないで食べることができる料理を推奨(レコメンド)していると考えることもできる。
【0047】
摂取制限情報が、例えば、1回の食事当たりの栄養素の上限量を示す情報を含む場合には、特定部17は、熱量や栄養素の量がその上限量を超えない料理成分情報を特定してもよい。また、摂取制限情報が、例えば、1日当たりの栄養素の上限量を示す情報を含む場合には、特定部17は、その日にユーザが食べた過去の料理に関する料理成分情報をも用いて、1日当たりの熱量や栄養素の量が上限量を超えない料理成分情報を特定してもよい。なお、栄養素の量が精度情報によって示される範囲内で変化しても摂取制限に抵触しないように料理を特定するため、特定部17は、料理成分情報における栄養素の最大量を用いて料理成分情報の特定を行ってもよい。そのため、料理成分情報において栄養素の量の精度が誤差によって示されている場合には、特定部17は、その誤差を用いて栄養素の最大量を算出してから、料理成分情報の特定を行ってもよい。摂取制限情報に禁止アレルギー物質を示す情報が含まれる場合には、特定部17は、禁止アレルギー物質を含まない料理成分情報を特定してもよい。
【0048】
特定部17は、そのようにして特定した料理成分情報に対応する料理を最終的に特定してもよい。特定部17による料理の特定の結果は、例えば、料理識別子によって示されてもよい。すなわち、特定部17は、特定対象の料理を識別する料理識別子を特定してもよい。料理識別子を特定するとは、例えば、料理識別子を取得することであってもよく、料理識別子にフラグ等の特定したことを示す情報を設定することであってもよい。
【0049】
なお、摂取制限に抵触しないで食べることができる料理が複数存在することもあり得る。その場合には、特定部17は、複数の料理を特定してもよく、または、複数の料理から選択した1つの料理を特定してもよい。後者の場合には、例えば、ランダムに料理が選択されてもよく、過去の特定結果が記録されているのであれば、所定の期間内(例えば、1週間以内や1か月以内など)に、料理の特定対象のユーザやグループについて特定されていない料理が選択されてもよい。
【0050】
なお、特定部17による特定結果は、ユーザ識別子に対応付けられて図示しない記録媒体に蓄積されてもよい。その特定結果は、例えば、料理識別子であってもよい。特定結果は、例えば、料理の特定が行われた日時に対応付けて蓄積されてもよい。複数の料理が特定された場合には、その複数の料理のうち、ユーザが実際に食べた料理を示す特定結果が蓄積されてもよい。ユーザが実際にどの料理を食べたのかについては、例えば、受付部15によって受け付けられてもよい。このようにして蓄積された特定結果は、例えば、摂取制限情報が1日当たりの栄養素の上限量を示すものである場合に、摂取制限情報を用いた料理の特定に用いられてもよい。
【0051】
また、特定部17は、摂取制限情報を用いた料理の特定を行う際に、情報の換算を行ってもよい。例えば、食塩相当量とナトリウムとの間での換算を行ってもよい。また、例えば、炭水化物と糖質との間の換算を行ってもよい。
【0052】
出力部18は、生成部16によって生成された料理成分情報を出力する。生成された料理成分情報は、例えば、直前に生成された料理成分情報であってもよく、あらかじめ生成され、料理記憶部13等において記憶されていた料理成分情報であってもよい。出力対象の料理成分情報は、例えば、受付部15によって受け付けられた情報によって特定される料理情報について生成部16によって生成された料理成分情報であってもよい。また、出力部18は、特定部17による特定結果を出力してもよい。
【0053】
ここで、この出力は、例えば、表示デバイス(例えば、液晶ディスプレイや有機ELディスプレイなど)への表示でもよく、所定の機器への通信回線を介した送信でもよく、プリンタによる印刷でもよく、記録媒体への蓄積でもよく、他の構成要素への引き渡しでもよい。本実施の形態では、この出力が蓄積または送信である場合について主に説明する。なお、出力部18は、出力を行うデバイス(例えば、表示デバイスや送信デバイス、プリンタなど)を含んでもよく、または含まなくてもよい。また、出力部18は、ハードウェアによって実現されてもよく、または、それらのデバイスを駆動するドライバ等のソフトウェアによって実現されてもよい。
【0054】
出力部18は、複数の出力を行ってもよい。出力部18は、例えば、生成部16によって生成された料理成分情報を料理記憶部13に蓄積してもよい。また、出力部18は、例えば、受付部15によって受け付けられた情報によって特定される料理情報に対応する料理成分情報を、ユーザに対して表示、または、ユーザの情報処理端末2に送信してもよい。また、出力部18は、例えば、ユーザまたはユーザのグループに対して特定された料理に関する情報を、ユーザに対して表示、または、ユーザの情報処理端末2に送信してもよい。
【0055】
なお、一般食品記憶部11、加工食品記憶部12、料理記憶部13、及びユーザ記憶部14の任意の2以上の記憶部は、同一の記録媒体によって実現されてもよく、または、別々の記録媒体によって実現されてもよい。前者の場合には、例えば、一般食品情報を記憶している領域が一般食品記憶部11となり、加工食品情報を記憶している領域が加工食品記憶部12となる。
【0056】
次に、情報処理装置1の動作について図2のフローチャートを用いて説明する。なお、図2のフローチャートでは、特定部17による料理の特定は、グループに属する複数のユーザについて行われるものとする。
【0057】
(ステップS101)生成部16は、料理成分情報を生成するかどうか判断する。そして、料理成分情報を生成する場合には、ステップS102に進み、そうでない場合には、ステップS104に進む。なお、生成部16は、料理記憶部13に、料理成分情報をまだ生成していない料理情報が存在する場合に、料理成分情報を生成すると判断してもよい。その場合でも、料理成分情報の生成によって、他の処理が行えないようになる事態を避けるため、生成部16が一度に料理成分情報を生成する料理情報の個数は、例えば、1個から数個程度に制限されてもよい。
【0058】
(ステップS102)生成部16は、料理記憶部13で記憶されている、料理成分情報がまだ生成されていない料理情報について、料理成分情報を生成する。
【0059】
(ステップS103)出力部18は、ステップS102で生成された料理成分情報を、料理記憶部13に蓄積する。そして、ステップS101に戻る。
【0060】
(ステップS104)受付部15は、料理情報を特定する情報を受け付けたかどうか判断する。そして、料理情報を特定する情報を受け付けた場合には、ステップS105に進み、そうでない場合には、ステップS109に進む。
【0061】
(ステップS105)生成部16は、ステップS104で受け付けられた情報によって特定される料理情報について、料理成分情報がすでに生成されているかどうか判断する。そして、生成されている場合には、ステップS108に進み、そうでない場合には、ステップS106に進む。
【0062】
(ステップS106)生成部16は、ステップS104で受け付けられた情報によって特定される料理情報について、料理成分情報を生成する。
【0063】
(ステップS107)出力部18は、ステップS105で生成された料理成分情報を、料理記憶部13に蓄積する。
【0064】
(ステップS108)出力部18は、ステップS104で受け付けられた情報によって特定される料理情報の料理成分情報を、ステップS104で受け付けられた情報の入力を行ったユーザに対して出力する。例えば、出力部18は、料理成分情報を表示してもよく、送信してもよい。そして、ステップS101に戻る。
【0065】
(ステップS109)受付部15は、ユーザ識別子またはグループ識別子を受け付けたかどうか判断する。そして、ユーザ識別子またはグループ識別子を受け付けた場合には、料理のレコメンドを行うと判断して、ステップS110に進み、そうでない場合には、ステップS101に戻る。
【0066】
(ステップS110)特定部17は、受付部15で受け付けられたユーザ識別子またはグループ識別子に対応するグループに属する各ユーザを特定する。受付部15においてユーザ識別子が受け付けられた場合には、特定部17は、グループ情報を用いて、そのユーザ識別子で識別されるユーザが属するグループを特定し、そのグループに属する各ユーザを特定する。また、受付部15においてグループ識別子が受け付けられた場合には、特定部17は、グループ情報を用いて、そのグループ識別子で識別されるグループに属する各ユーザを特定する。
【0067】
(ステップS111)特定部17は、ステップS110で特定した各ユーザの摂取制限情報をマージする。このマージは、制限が最も厳しくなるように行われる。例えば、ある栄養素について、第1のユーザの上限は10グラムであり、第2のユーザの上限は8グラムである場合には、8グラムとなるようにマージされる。
【0068】
(ステップS112)特定部17は、ステップS111におけるマージ後の摂取制限情報に抵触しないように、料理を特定する。
【0069】
(ステップS113)出力部18は、ステップS112で特定された料理を示す情報(例えば、料理識別子や料理の名称等)を、ステップS109で受け付けられた情報の入力を行ったユーザに対して出力する。例えば、出力部18は、特定結果を表示してもよく、送信してもよい。そして、ステップS101に戻る。
【0070】
なお、図2のフローチャートにおける処理の順序は一例であり、同様の結果を得られるのであれば、各ステップの順序を変更してもよい。また、図2のフローチャートでは、グループに含まれる複数のユーザについて料理を特定する際に、摂取制限情報をマージしてから料理の特定を行う場合について説明したが、そうでなくてもよい。複数のユーザのそれぞれについて料理を特定した後に、共通する特定結果を選択してもよい。また、図2のフローチャートにおいて、電源オフや処理終了の割り込みにより処理は終了する。
【0071】
図3は、図2のフローチャートにおける料理成分情報の生成の処理(ステップS102、S106)の詳細を示すフローチャートである。
【0072】
(ステップS201)生成部16は、カウンタiを1に設定する。
【0073】
(ステップS202)生成部16は、料理情報に含まれるi番目の材料が加工食品であるか一般食品であるか判断する。そして、加工食品である場合には、ステップS203に進み、一般食品である場合には、ステップS207に進む。
【0074】
(ステップS203)生成部16は、i番目の材料に対応する加工食品情報を用いて、栄養素ごとの量を算出する。
【0075】
(ステップS204)生成部16は、ステップS203で算出した各量を料理成分情報に追加すると共に、i番目の材料に対応する加工食品情報のアレルギー情報を用いて、料理成分情報のアレルギー情報を更新する。例えば、加工食品情報によって加工食品にアレルギー物質が含まれることが示される場合には、生成部16は、そのアレルギー物質が含まれることを示すように、料理成分情報のアレルギー情報を更新する。
【0076】
(ステップS205)生成部16は、カウンタiを1だけインクリメントする。
【0077】
(ステップS206)生成部16は、料理情報にi番目の材料が含まれるかどうか判断する。そして、含まれる場合には、ステップS202に戻り、そうでない場合には、料理成分情報を生成する処理は終了となり、図1のフローチャートに戻る。なお、最後の更新後の料理成分情報が、生成された料理成分情報となる。
【0078】
(ステップS207)生成部16は、i番目の材料に対応する一般食品情報を用いて、栄養素ごとの量を算出する。
【0079】
(ステップS208)生成部16は、ステップS207で算出した各量を料理成分情報に追加すると共に、i番目の材料に対応する一般食品情報のアレルギー情報を用いて、料理成分情報のアレルギー情報を更新する。例えば、一般食品情報によって一般食品にアレルギー物質が含まれることが示される場合には、生成部16は、そのアレルギー物質が含まれることを示すように、料理成分情報のアレルギー情報を更新する。そして、ステップS205に進む。
【0080】
次に、本実施の形態による情報処理装置1の動作について、具体例を用いて説明する。
この具体例において、一般食品記憶部11では、図4で示される一般食品情報が記憶されているものとする。図4の一般食品情報には、一般食品を識別する一般食品識別子と、栄養素情報と、アレルギー情報とが含まれる。栄養素情報は、単位量(100グラム)当たりの熱量(kcal)、タンパク質(グラム)、脂質(グラム)、炭水化物(グラム)、食塩相当量(グラム)を含んでいる。アレルギー情報は、アレルギー物質「卵」「乳」「小麦」「えび」「かに」「落花生」「そば」の有無を示す情報である。アレルギー情報は、値が「0」であればアレルギー物質を含んでいないことを示し、値が「1」であればアレルギー物質を含んでいることを示す。例えば、一般食品識別子「カレールー」で識別される一般食品の100グラム当たりの熱量は500kcalであり、タンパク質は6グラム、脂質は35グラム、炭水化物は40グラム、食塩相当量は13グラムであり、アレルギー物質「乳」「小麦」が含まれることが示されている。また、図4で示される栄養素情報の各情報は、誤差が10%であるものとする。例えば、一般食品識別子「カレールー」の熱量は、450kcalから550kcalの範囲となる。
【0081】
また、この具体例において、加工食品記憶部12では、図5で示される加工食品情報が記憶されているものとする。図5の加工食品情報には、加工食品を識別する加工食品識別子と、栄養素情報と、アレルギー情報とが含まれる。なお、栄養素情報及びアレルギー情報は、一般食品情報と同様であり、その説明を省略する。ただし、加工食品情報の栄養素情報は、正確な値であり、誤差はないものとする。例えば、加工食品識別子「ABCカレールー」で識別される加工食品の100グラム当たりの熱量は450kcalであり、タンパク質は7グラム、脂質は37グラム、炭水化物は38グラム、食塩相当量は12グラムであり、アレルギー物質「乳」「小麦」が含まれることが示されている。
【0082】
また、この具体例において、料理記憶部13では、図6で示される料理情報が記憶されているものとする。図6の料理情報には、料理を識別する料理識別子と、材料識別子及び量の複数の組とが含まれる。材料識別子は、一般食品識別子または加工食品識別子である。例えば、料理識別子「XYZカレーライス」で識別される料理は、材料「牛肉」を40グラム、材料「ジャガイモ」を50グラム、材料「カレールー/XYZカレールー」を17グラム含むことが示される。なお、材料「カレールー/XYZカレールー」は、一般食品識別子「カレールー」と、加工食品識別子「XYZカレールー」とを含んでいる。このように、材料識別子に加工食品識別子が含まれる場合には、その加工食品識別子に対応する一般食品識別子も含まれていることによって、仮に、加工食品識別子で識別される加工食品の加工食品情報が加工食品記憶部12で記憶されていないときであっても、その加工食品に対応する一般食品の一般食品情報を用いて、料理成分情報を生成できるようになっている。なお、一般食品識別子及び加工食品識別子の両方が含まれない材料識別子は、一般食品識別子である。したがって、生成部16は、材料識別子に1個の識別子が含まれるのか、2個の識別子が含まれるのかに応じて、その材料識別子が、一般食品識別子であるのか、加工食品識別子であるのかを区別することができる。また、図6で示される料理情報は、1食分の料理に関する料理情報である。
【0083】
また、この具体例において、ユーザ記憶部14では、図7で示されるグループ情報と摂取制限情報とが記憶されているものとする。図7では、グループ情報と摂取制限情報とが一体の情報として構成されている。ユーザを識別するユーザ識別子と、グループを識別するグループ識別子とを対応付ける情報がグループ情報であり、ユーザ識別子と、熱量上限(kcal/1回)と、食塩上限(グラム/1回)と、禁止アレルギー物質とを対応付ける情報が摂取制限情報である。図7では、ユーザ識別子「U001」「U002」で識別される2人のユーザが、グループ識別子「F001」で識別されるグループに属することが示されている。また、ユーザ識別子「U001」で識別されるユーザは、1回の食事での熱量の摂取上限が「1000kcal」に制限されている。また、ユーザ識別子「U003」で識別されるユーザは、1回の食事での食塩の摂取上限が「2グラム」に制限されており、禁止アレルギー物質「そば」を含む料理を食べることが禁止されている。
【0084】
なお、料理記憶部13で記憶されている料理情報について、料理成分情報の生成はまだ行われていなかったとする。そのような状況において情報処理装置1が動作を開始すると、料理成分情報が生成されていない料理情報が料理記憶部13で記憶されているため、生成部16は、料理成分情報を生成すると判断し(ステップS101)、料理記憶部13で記憶されている図6で示される料理情報のうち、まず、1番目の料理識別子「XYZカレーライス」で識別される料理について、料理成分情報の生成を行う(ステップS102)。
【0085】
具体的には、生成部16は、1番目の材料識別子「牛肉」を読み出す。そして、その材料識別子が1個のみであるため、上記のように、一般食品識別子であると判断し、図4で示される一般食品情報において、一般食品識別子「牛肉」に対応する栄養素情報及びアレルギー情報を取得する。また、生成部16は、一般食品識別子「牛肉」に対応する量「40グラム」と、精度情報である10%の誤差とを用いて、牛肉に関する熱量等の範囲を算出する(ステップS201、S202、S207)。牛肉に関する熱量等は、例えば、次のように算出される。
【0086】
熱量(kcal):100.8〜123.2
タンパク質(グラム):6.5〜7.9
脂質(グラム):7.2〜8.8
炭水化物(グラム):0.1
食塩相当量(グラム):0.3〜0.4
【0087】
なお、牛肉にはアレルギー物質は含まれないため、生成部16は、算出した各値を含む栄養素情報を料理成分情報の栄養素情報に設定することによって料理成分情報を更新する(ステップS208)。
【0088】
次に、生成部16は、2番目の材料識別子「ジャガイモ」についても、同様にして、栄養素情報及びアレルギー情報を取得する(ステップS205、S206、S202、S207)。この場合にも、ジャガイモにはアレルギー物質が含まれないため、生成部16は、算出した各値を、料理成分情報の栄養素情報にそれぞれ加算することによって料理成分情報を更新する(ステップS208)。なお、算出された最小値は、料理成分情報の最小値に加算され、算出された最大値は、料理成分情報の最大値に加算されるものとする。
【0089】
同様にして、生成部16は、3番目の材料識別子「カレールー/XYZカレールー」についても、栄養素情報及びアレルギー情報を取得する(ステップS205、S206、S202、S203)。ただし、この場合には、材料識別子に加工食品識別子「XYZカレールー」が含まれており、また、図5で示される加工食品情報に、その加工食品識別子が含まれているため、生成部16は、加工食品情報を用いた栄養素情報及びアレルギー情報の取得を行う。そして、生成部16は、算出した各値を、料理成分情報の栄養素情報にそれぞれ加算する。また、生成部16は、取得したアレルギー情報によって、料理成分情報のアレルギー情報を更新する(ステップS204)。すなわち、アレルギー物質「乳」「小麦」の値がそれぞれ「1」に更新される。このようにして、料理成分情報の更新が繰り返されることによって、料理識別子「XYZカレーライス」で識別される料理の料理成分情報が生成される(ステップS202〜S208)。生成された料理成分情報は、出力部18によって、料理記憶部13に蓄積される(ステップS103)。
【0090】
同様にして、2番目の料理識別子「牛肉たっぷりカレーライス」で識別される料理についても、料理成分情報が生成され、料理記憶部13に蓄積されたとする(ステップS101〜S103)。このように、料理記憶部13で記憶されている各料理情報について、料理成分情報の生成及び蓄積が繰り返されることになる。その結果、料理記憶部13では、図8で示される料理成分情報が記憶されることになる。図8の料理成分情報は、料理識別子と、栄養素情報と、アレルギー情報とを有している。なお、栄養素情報では、上記したように、熱量や各栄養素が範囲で示されている。この範囲は、一般食品情報の精度情報に応じたものである。
【0091】
その後、ユーザが情報処理端末2を操作して情報処理装置1にアクセスし、料理識別子「牛肉たっぷりカレーライス」の料理成分情報の送信を要求したとする。すると、受付部15は、その要求を受信し、その要求に含まれる料理識別子「牛肉たっぷりカレー」を生成部16に渡す(ステップS104)。その料理識別子「牛肉たっぷりカレーライス」を有する料理成分情報が料理記憶部13で記憶されているため、生成部16は、料理成分情報がすでに生成されていると判断し(ステップS105)、料理識別子「牛肉たっぷりカレーライス」を有する料理成分情報を読み出して出力部18に渡す。出力部18は、受け取った料理成分情報を、料理成分情報を要求した情報処理端末2に送信する(ステップS108)。このようにして、そのユーザは、料理識別子「牛肉たっぷりカレーライス」で識別される料理の料理成分情報について知ることができるようになる。
【0092】
なお、料理記憶部13で記憶されていない料理成分情報の送信が要求された場合には、生成部16によって料理成分情報が生成され、出力部18によって料理記憶部13に蓄積されると共に、要求元の情報処理端末2に送信されることになる(ステップS104〜S108)。
【0093】
次に、ユーザが情報処理端末2を操作して、自らのユーザ識別子「U001」と、ユーザ識別子「U001」で識別されるユーザが属するグループに関して、料理を提案する旨の指示とを情報処理装置1に送信したとする。すると、それらの情報は受付部15において受信され、特定部17に渡される(ステップS109)。特定部17は、それらの情報を受け取ると、ユーザ記憶部14で記憶されているグループ情報において、ユーザ識別子「U001」を検索キーとして検索を行い、ヒットしたグループ情報に含まれるグループ識別子「F001」を特定する(ステップS110)。
【0094】
その後、特定部17は、特定したグループ識別子「F001」に対応する各ユーザの摂取制限情報を取得してマージする(ステップS111)。図7で示されるように、グループ識別子「F001」に対応する摂取制限は、熱量上限(kcal/1回)「1000」しかないため、マージ結果は、熱量上限(kcal/1回)「1000」となる。そして、特定部17は、そのマージ後の摂取制限を満たす料理を特定する(ステップS112)。具体的には、特定部17は、料理記憶部13で記憶されている料理成分情報を参照し、熱量の最大値が「1000」(kcal)以下である料理識別子を特定する。この場合には、料理識別子「XYZカレーライス」などが特定されることになる。出力部18は、そのようにして特定された料理識別子を、ユーザ識別子等の送信元の情報処理端末2に送信する(ステップS113)。その結果、図9で示されるように、情報処理端末2において、特定結果が表示され、ユーザ識別子「U001」で識別されるユーザは、家族みんなで食べることができる料理が、料理識別子「XYZカレーライス」等で識別される料理であることを知ることができる。また、その表示において、ボタン「レシピをみる」をタップすることによって、料理識別子「XYZカレーライス」等で識別される料理のレシピを見ることができてもよい。また、ユーザは、実際にどの料理を食べるのかを示す情報を入力してもよい。そして、その情報は情報処理装置1に送信され、図示しない記録媒体に、グループ識別子「F001」に対応する各ユーザ識別子「U001」「U002」と、その時点の日時とに対応付けられて蓄積されてもよい。
【0095】
なお、具体例における栄養素情報等は、情報処理装置1の各処理について説明するために示したものであり、必ずしも正確な情報ではない。
【0096】
以上のように、本実施の形態による情報処理装置1によれば、栄養素情報及びアレルギー情報を含む一般食品情報や加工食品情報を用いることによって、料理に含まれる栄養素やアレルギー物質に関する情報である料理成分情報を一括して生成することができる。したがって、その料理成分情報がユーザに出力されることによって、ユーザは、料理に含まれる栄養素の量だけでなく、アレルギー物質の有無等についても知ることができるようになる。
【0097】
また、加工食品情報のほうが一般食品情報よりも精度が高いため、加工食品情報を優先的に用いて料理成分情報を生成することによって、より精度の高い料理成分情報を生成することができる。また、一般食品情報に含まれる精度情報をも用いて料理成分情報を生成することによって、料理成分情報に含まれる栄養素の量についても、範囲や誤差などを知ることができるようになる。また、それらを用いることによって、より確実に摂取制限に抵触しないように、すなわち、より安全に料理を特定することもできるようになる。
【0098】
また、グループで料理を食べる際に、グループに含まれる各ユーザの摂取制限に抵触しないように料理が特定されることによって、各ユーザの摂取制限に引っかかることなく、グループの全員で同じ料理を食べることができるようになる。
【0099】
また、アレルギー情報に、アレルギー物質の含有量も含まれている場合には、料理成分情報によって、料理に含まれるアレルギー物質の量を知ることができるようになる。その結果、料理成分情報に含まれるアレルギー物質の含有量を、経口免疫療法に用いることもできる。
【0100】
なお、本実施の形態では、グループに含まれる各ユーザの摂取制限に抵触しないように料理が特定される場合について説明したが、そうでなくてもよい。グループ単位での料理の特定を行わなくてもよい場合には、ユーザ記憶部14において、グループ情報が記憶されていなくてもよい。
【0101】
また、本実施の形態では、精度情報を用いて料理成分情報が生成され、その料理成分情報を用いて、摂取制限に抵触しない料理が特定される場合について説明したが、そうでなくてもよい。精度情報が用いられない場合には、一般食品情報に精度情報が含まれていなくてもよい。また、特定部17は、精度情報を考慮しないで生成された料理成分情報を用いて、摂取制限に抵触しない料理を特定してもよい。
【0102】
また、本実施の形態では、摂取制限情報を用いた料理の特定を行う場合について説明したが、そうでなくてもよい。そのような料理の特定を行わなくてもよい。摂取制限情報を用いた料理の特定が行われない場合には、情報処理装置1は、ユーザ記憶部14や特定部17を有していなくてもよい。
【0103】
また、本実施の形態では、受付部15において料理情報を特定する情報が受け付けられた際に、その料理情報に関する料理成分情報が出力される場合について説明したが、そうでなくてもよい。そのような料理成分情報の出力が行われない場合には、情報処理装置1は、受付部15を有していなくてもよい。
【0104】
また、本実施の形態では、情報処理装置1がサーバ・クライアントシステムにおけるサーバである場合について主に説明したが、上記したように、情報処理装置1は、スタンドアロンの装置であってもよい。
【0105】
また、上記実施の形態において、各処理または各機能は、単一の装置または単一のシステムによって集中処理されることによって実現されてもよく、または、複数の装置または複数のシステムによって分散処理されることによって実現されてもよい。
【0106】
また、上記実施の形態において、各構成要素間で行われる情報の受け渡しは、例えば、その情報の受け渡しを行う2個の構成要素が物理的に異なるものである場合には、一方の構成要素による情報の出力と、他方の構成要素による情報の受け付けとによって行われてもよく、または、その情報の受け渡しを行う2個の構成要素が物理的に同じものである場合には、一方の構成要素に対応する処理のフェーズから、他方の構成要素に対応する処理のフェーズに移ることによって行われてもよい。
【0107】
また、上記実施の形態において、各構成要素が実行する処理に関係する情報、例えば、各構成要素が受け付けたり、取得したり、選択したり、生成したり、送信したり、受信したりした情報や、各構成要素が処理で用いる閾値や数式、アドレス等の情報等は、上記説明で明記していなくても、図示しない記録媒体において、一時的に、または長期にわたって保持されていてもよい。また、その図示しない記録媒体への情報の蓄積を、各構成要素、または、図示しない蓄積部が行ってもよい。また、その図示しない記録媒体からの情報の読み出しを、各構成要素、または、図示しない読み出し部が行ってもよい。
【0108】
また、上記実施の形態において、各構成要素等で用いられる情報、例えば、各構成要素が処理で用いる閾値やアドレス、各種の設定値等の情報がユーザによって変更されてもよい場合には、上記説明で明記していなくても、ユーザが適宜、それらの情報を変更できるようにしてもよく、または、そうでなくてもよい。それらの情報をユーザが変更可能な場合には、その変更は、例えば、ユーザからの変更指示を受け付ける図示しない受付部と、その変更指示に応じて情報を変更する図示しない変更部とによって実現されてもよい。その図示しない受付部による変更指示の受け付けは、例えば、入力デバイスからの受け付けでもよく、通信回線を介して送信された情報の受信でもよく、所定の記録媒体から読み出された情報の受け付けでもよい。
【0109】
また、上記実施の形態において、情報処理装置1に含まれる2以上の構成要素が通信デバイスや入力デバイス等を有する場合に、2以上の構成要素が物理的に単一のデバイスを有してもよく、または、別々のデバイスを有してもよい。
【0110】
また、上記実施の形態において、各構成要素は専用のハードウェアにより構成されてもよく、または、ソフトウェアにより実現可能な構成要素については、プログラムを実行することによって実現されてもよい。例えば、ハードディスクや半導体メモリ等の記録媒体に記録されたソフトウェア・プログラムをCPU等のプログラム実行部が読み出して実行することによって、各構成要素が実現され得る。その実行時に、プログラム実行部は、記憶部や記録媒体にアクセスしながらプログラムを実行してもよい。なお、上記実施の形態における情報処理装置1を実現するソフトウェアは、以下のようなプログラムである。つまり、このプログラムは、一般食品に関する栄養素の量に関する栄養素情報及びアレルギー物質の有無に関するアレルギー情報を含む一般食品情報が複数記憶される一般食品記憶部と、加工食品に関する栄養素情報及びアレルギー情報を含む加工食品情報が複数記憶される加工食品記憶部と、料理で使用される一般食品及び加工食品の少なくとも一方の量を含む料理情報が1以上記憶される料理記憶部とにアクセス可能なコンピュータを、一般食品情報及び加工食品情報の少なくとも一方を用いて、料理情報に関する栄養素情報及びアレルギー情報を含む料理成分情報を生成する生成部、料理成分情報を出力する出力部として機能させるためのプログラムである。
【0111】
なお、上記プログラムにおいて、上記プログラムが実現する機能には、ハードウェアでしか実現できない機能は含まれない。例えば、情報を取得する取得部や、情報を受け付ける受付部、情報を出力する出力部などにおけるモデムやインターフェースカードなどのハードウェアでしか実現できない機能は、上記プログラムが実現する機能には少なくとも含まれない。
【0112】
また、このプログラムは、サーバなどからダウンロードされることによって実行されてもよく、所定の記録媒体(例えば、CD−ROMなどの光ディスクや磁気ディスク、半導体メモリなど)に記録されたプログラムが読み出されることによって実行されてもよい。また、このプログラムは、プログラムプロダクトを構成するプログラムとして用いられてもよい。
【0113】
また、このプログラムを実行するコンピュータは、単数であってもよく、複数であってもよい。すなわち、集中処理を行ってもよく、または分散処理を行ってもよい。
【0114】
図10は、上記プログラムを実行して、上記実施の形態による情報処理装置1を実現するコンピュータの外観の一例を示す模式図である。上記実施の形態は、コンピュータハードウェア及びその上で実行されるコンピュータプログラムによって実現されうる。
【0115】
図10において、コンピュータシステム900は、CD−ROMドライブ905を含むコンピュータ901と、キーボード902と、マウス903と、モニタ904とを備える。
【0116】
図11は、コンピュータシステム900の内部構成を示す図である。図11において、コンピュータ901は、CD−ROMドライブ905に加えて、MPU(Micro Processing Unit)911と、ブートアッププログラム等のプログラムを記憶するためのROM912と、MPU911に接続され、アプリケーションプログラムの命令を一時的に記憶すると共に、一時記憶空間を提供するRAM913と、アプリケーションプログラム、システムプログラム、及びデータを記憶するハードディスク914と、MPU911、ROM912等を相互に接続するバス915とを備える。なお、コンピュータ901は、LANやWAN等への接続を提供する図示しないネットワークカードを含んでいてもよい。
【0117】
コンピュータシステム900に、上記実施の形態による情報処理装置1の機能を実行させるプログラムは、CD−ROM921に記憶されて、CD−ROMドライブ905に挿入され、ハードディスク914に転送されてもよい。これに代えて、そのプログラムは、図示しないネットワークを介してコンピュータ901に送信され、ハードディスク914に記憶されてもよい。プログラムは実行の際にRAM913にロードされる。なお、プログラムは、CD−ROM921、またはネットワークから直接、ロードされてもよい。また、CD−ROM921に代えて他の記録媒体(例えば、DVD等)を介して、プログラムがコンピュータシステム900に読み込まれてもよい。
【0118】
プログラムは、コンピュータ901に、上記実施の形態による情報処理装置1の機能を実行させるオペレーティングシステム(OS)、またはサードパーティプログラム等を必ずしも含んでいなくてもよい。プログラムは、制御された態様で適切な機能やモジュールを呼び出し、所望の結果が得られるようにする命令の部分のみを含んでいてもよい。コンピュータシステム900がどのように動作するのかについては周知であり、詳細な説明は省略する。
【0119】
また、本発明は、以上の実施の形態に限定されることなく、種々の変更が可能であり、それらも本発明の範囲内に包含されるものであることは言うまでもない。
【産業上の利用可能性】
【0120】
以上より、本発明の一態様による情報処理装置等によれば、例えば、ユーザが料理に含まれる栄養素やアレルギー物質に関する情報について容易に知ることができるという効果が得られ、料理に関する栄養素やアレルギー等の情報を提示する装置等として有用である。
【符号の説明】
【0121】
1 情報処理装置
2 情報処理端末
11 一般食品記憶部
12 加工食品記憶部
13 料理記憶部
14 ユーザ記憶部
15 受付部
16 生成部
17 特定部
18 出力部
【要約】
【課題】料理に含まれる栄養素やアレルギー物質に関する情報を生成することができる情報処理装置を提供する。
【解決手段】情報処理装置1は、一般食品に関する栄養素の量に関する栄養素情報及びアレルギー物質の有無に関するアレルギー情報を含む一般食品情報が複数記憶される一般食品記憶部11と、加工食品に関する栄養素情報及びアレルギー情報を含む加工食品情報が複数記憶される加工食品記憶部12と、料理で使用される一般食品及び加工食品の少なくとも一方の量を含む料理情報が1以上記憶される料理記憶部13と、一般食品情報及び加工食品情報の少なくとも一方を用いて、料理情報に関する栄養素情報及びアレルギー情報を含む料理成分情報を生成する生成部16と、料理成分情報を出力する出力部18と、を備える。
【選択図】図1
図1
図2
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図10
図11