(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
無端状の水平な移動経路に沿って複数個のリテーナーを一方向に間欠的に移動させ、前記移動経路上で前記リテーナーに容器を供給し、次いで前記リテーナーに保持された容器に対し所定の包装処理を順次施すようにした包装機に適用される容器搬送装置において、
前記移動経路に沿って設置され、複数の直線部と同数の円弧部からなり、直線部と円弧部が交互に連なる無端状のリテーナー移動用レールと、前記リテーナー移動用レールに沿って移動自在に配置された前記リテーナーと、前記リテーナー移動用レールの各直線部に沿って配置され、前記リテーナーを前記直線部に沿って間欠的に移動させる第1リテーナー移動機構と、前記リテーナー移動用レールの各円弧部の近傍に配置され、前記リテーナーを前記円弧部に沿って間欠的に移動させる第2リテーナー移動機構を備え、
前記第1リテーナー移動機構は、前記リテーナーを保持可能な第1リテーナー保持部材と、前記第1リテーナー保持部材を前記リテーナー移動用レールの直線部に沿って間欠的に移動させる第1作動機構を有し、
前記第2リテーナー移動機構は、前記リテーナーを保持可能な第2リテーナー保持部材と、前記第2リテーナー保持部材を前記リテーナー移動用レールの円弧部に沿って間欠的に移動させる第2作動機構を有し、
前記第1リテーナー保持部材に保持され移動するリテーナーの1回の移動距離が前記リテーナーの配置間隔pの整数倍で、かつ各直線部毎に異なる値に設定され、
前記リテーナー移動用レールに沿って配置可能な前記リテーナーの最大個数をm個としたとき、前記リテーナー移動用レールに沿って配置された前記リテーナーの個数が(m−1)個以下であることを特徴とする容器搬送装置。
前記直線部における前記リテーナーの1回の移動距離の最大値が前記配置間隔pのn倍に設定され、前記リテーナー移動用レールに沿って配置された前記リテーナーの個数が(m−n)個であり、(m−n)がnの整数倍で、前記リテーナー移動用レールに沿って配置された全てのリテーナーがn個ずつ前記配置間隔pで互いに連結されていることを特徴とする請求項1に記載された容器搬送装置。
前記第1リテーナー移動機構において、前記第1リテーナー保持部材は、前記第1作動機構により水平面内でボックスモーションを行い、初期位置から前進して前記リテーナーを保持し、前記リテーナー移動用レールの直線部に沿って移動してリテーナーを移動させ、後退して前記リテーナーを解放し、前記リテーナー移動用レールの直線部に沿って逆方向に移動して初期位置に復帰することを特徴とする請求項2に記載された容器搬送装置。
前記第2リテーナー移動機構において、前記第2作動機構が前記リテーナー移動用レールの円弧部の中心を軸心として一方向に間欠回転する支持部材を含み、前記第2リテーナー保持部材が前記支持部材に設置されて共に間欠回転し、前記支持部材が間欠回転する過程で、前記第2リテーナー保持部材が前記軸心からみて外向き又は内向きに所定のタイミングで移動し、外向きに前進したときリテーナーを保持し、内向きに後退したとき前記リテーナーを解放することを特徴とする請求項2又は3に記載された容器搬送装置。
前記リテーナー移動用レールの平面視形状がレーストラック型で、2つの直線部と2つの円弧部からなることを特徴とする請求項2〜5のいずれかに記載された容器搬送装置。
前記容器が袋であり、前記リテーナーが一対のグリッパーを備え、前記グリッパーにより袋の両側縁部を把持することを特徴とする請求項2〜6のいずれかに記載された容器搬送装置。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、包装機の一部を構成する本発明に係る容器搬送装置について、
図1〜15を参照して、より具体的に説明する。
1.包装機の概略
図1に示す包装機は、2つの直線部と2つの円弧部からなるレーストラック型の水平な移動経路に沿って複数個のリテーナー1を一方向(時計回り)に間欠的に移動させる容器搬送装置2と、前記移動経路の直線部(Aレーン及びBレーン)に沿って配置された複数の包装処理装置からなる。前記移動経路の円弧部(A/Bレーン及びB/Aレーン)には、包装処理装置は配置されていない。
この容器搬送装置2において、前記移動経路上に配置可能なリテーナー1の最大個数(m)は44個(m=44)、実際に配置されたリテーナー1の個数は40個である。
【0016】
前記移動経路の直線部におけるリテーナー1の配置間隔(ピッチ)をpとしたとき、前記Aレーンでは、リテーナー1の1回の移動距離がピッチpの2倍の距離に設定され、前記Bレーンでは4倍の距離に設定されている。すなわち、前記移動経路の直線部(Aレーン及びBレーン)におけるリテーナー1の1回の移動距離の最大値は、前記配置間隔pの4倍(n=4)に設定されている。リテーナー1の移動及び停止のサイクルが、前記Bレーンにおいて1回行われる間に、前記Aレーンでは2回繰り返される。このため、前記Aレーンにおけるリテーナーの1回の停止時間は、前記Bレーンにおける1回の停止時間より短く設定されている。
【0017】
前記Aレーン側に配置された包装処理装置は、空袋供給装置3、印字装置4、印字検査装置5、開口装置6、シール装置7、冷却装置8及び排出コンベア9であり、いずれも、前記Aレーン上の停止位置(2個のリテーナー1が停止する位置)の近傍に配置され、それぞれ、前記停止位置に停止した2個のリテーナー1に保持された2個の袋10に対し、同時に各包装処理を施す。これらの包装処理は、比較的短時間で実施できるものばかりである。
なお、これらの包装処理装置は、4個のリテーナー1に保持された4個の袋10に同時に各包装処理を施す場合に比べ、装置の台数を減らし又は小型化(例えば印字装置4であれば、ヘッド数が2個で済む)することができる。
【0018】
前記Bレーン側に配置された包装処理装置は、被包装物供給装置11であり、前記Bレーン上の所定の停止位置に停止した4個のリテーナーに保持された袋10(合計4個)に対し、被包装物12を供給する。この被包装物供給装置11で行われる包装処理(被包装物の供給)は、前記Aレーンで行われる各種包装処理に比べると長時間を要する。
被包装物供給装置11は、被包装物12を前記ピッチpと同じ一定間隔で間欠的に搬送するベルトコンベア13と、被包装物12を前方(ベルトコンベア13の搬送方向に垂直な方向)に押し出す4個のプッシャー14と、各プッシャー14の前方(ベルトコンベア13と前記所定の停止位置に停止した4個のリテーナー1の間)に配置され、リテーナー1に向けて進退可能なトレイ15からなる。
【0019】
2.包装機で行われる包装処理工程
図1に示す包装機では、リテーナー1が前記
移動経路上を一回転(間欠移動)する間に、次の各工程が順次行われる。
(1)袋供給工程
2個のリテーナー1が袋供給工程位置(停止位置S1)に停止すると、併設された2台の空袋供給装置3から2枚の袋(空袋)10が垂直姿勢で2個のリテーナー1に供給され、各リテーナー1に垂直姿勢(吊り下げられた状態)で保持される。なお、リテーナー1の具体的な構造は後述する。
【0020】
(2)印字工程
2個のリテーナー1が印字工程位置(停止位置S2)に停止すると、2個の印字ヘッドを有する印字装置4により、2個のリテーナー1に保持された2枚の袋10の各袋面に印字が行われる。
(3)印字検査工程
2個のリテーナー1が印字検査工程位置(停止位置S3)に停止すると、併設された2台の印字検査装置5により、2個のリテーナー1に保持された2枚の袋10について印字検査が行われる。
【0021】
(4)袋の開口工程
2個のリテーナー1が開口工程位置(停止位置S4)に停止すると、一対の吸盤16を2組備えた
開口装置6により、2個のリテーナー1に保持された2枚の袋10の袋口が開口される。この開口工程は、定法どおり、一対の吸盤16が袋の両面に近づき接触して吸着し、次いで互いに所定距離離れ、同時にリテーナー1に保持された袋10の幅が狭められることにより行われる。
(5)袋姿勢変更工程
この姿勢変更工程は、リテーナー1が円弧部(前記A/Bレーン)を移動中に行われ、リテーナー1に保持された袋10は、前記A/Bレーンから前記Bレーンに移動する直前に、垂直姿勢から水平姿勢に変更される。この袋姿勢変更のメカニズムについては、リテーナー1の構造及び機能と共に後述する。
【0022】
(6)被包装物供給工程
4個のリテーナー1が被包装物供給工程位置(停止位置S5)に停止すると、4個のリテーナー1に保持された4枚の袋10に被包装物12が供給される。後述するように、4個のリテーナー1が停止位置S5に停止した時点で、各トレイ15上に被包装物12が載せられており、4個のリテーナー1が停止位置S5に停止した直後に、トレイ15が前進して水平姿勢の袋10の開口した袋口から袋内に挿入され、次いで元の位置に後退する。トレイ15が後退するとき、被包装物12が袋10内に置き残される。停止位置S5におけるリテーナー1の停止時間は比較的長く設定されているが、被包装物供給装置11により4枚の袋10に対し同時に被包装物12を供給するため、他の停止位置で行われる包装処理に比べ処理効率が低下することはない。
【0023】
(7)袋姿勢変更工程
この姿勢変更工程は、リテーナー1が前記Bレーンを移動中に行われ、リテーナー1に保持された袋10は、水平姿勢から垂直姿勢に変更される。この袋姿勢変更のメカニズムについては、リテーナー1の構造及び機能と共に後述する。
(8)袋口のシール工程
2個のリテーナー1がシール工程位置(停止位置S6)に停止すると、一対の熱板17を2組備えたシール装置7により、2個のリテーナー1に保持された2枚の袋10の袋口がシールされる。
【0024】
(9)シール部の冷却工程
2個のリテーナー1が冷却工程位置(停止位置S7)に停止すると、一対の冷却板18を2組備えた冷却装置8により、2個のリテーナー1に保持された2枚の袋10のシール部が冷却される。
(10)排出工程
シール部の冷却後、袋10(製品袋)はリテーナー1から解放され、かつ一対の冷却板18が開いて、
排出コンベア9上に落下し、包装機外に排出される。
【0025】
3.リテーナーの構造及び機能
ここで、リテーナー1の構造及び機能について、
図14,15を参照して、具体的に説明する。
リテーナー1は、
図14に示すように、後述するリテーナー移動用レール52に沿って移動する移動フレーム21と、移動フレーム21に揺動自在に支持された揺動フレーム22と、揺動フレーム22に揺動自在に設置された一対のグリッパーアーム23,24を含む。移動フレーム21は水平壁21aと一対の垂直壁21b,21cを含み、揺動フレーム22は
移動フレーム21の水平壁21aの下で垂直壁21b,21cの間に配置されている。
揺動フレーム22に固定された支持軸25,25が、各垂直壁21b,21cの下端部に回動自在に支持され、揺動フレーム22は揺動軸O
1(支持軸25の中心を通る軸)を中心に揺動する。揺動軸O
1は水平で、リテーナー1(移動フレーム21)の移動経路の接線方向に対し平行である。
【0026】
揺動フレーム22は、
図14において上下に配置された支持壁22a,22bと、一対の垂直壁22c,22dからなり、前記グリッパーアーム23,24の基部23a,24aに固定された支持軸26,27が支持壁22a,22bに回動自在に支持されている。また、グリッパーアーム23の基部23aにピン28が固定され、グリッパーアーム24の基部24aに長穴(図示せず)が形成され、ピン28が前記長穴に貫入し(特開平9−95318号公報の
図3参照)、これにより、グリッパーアーム23,24は前記揺動軸O
1に平行な水平面内で互いに対称的に揺動するようになっている。
グリッパーアーム23,24の基部23a,24b間に引張ばね29(後述するグリッパーアーム揺動機構34の一部)が掛け渡され、グリッパーアーム23,24を常時内向き(閉じる方向)に付勢している。
【0027】
グリッパーアーム23,24の先端部に、開閉可能で閉じたとき袋の側縁部を挟持する挟持部31が設置されている。各挟持部31は固定挟持片31aと可動挟持片31bからなり、可動挟持片31bは、グリッパーアーム23,24の内部に設置された圧縮ばね機構(特開平6−156440号公報の
図2参照)により常時閉じる方向に付勢されている。前記圧縮ばね機構の後端にローラ32が連結され、前記停止位置S1及び停止位置S7の近傍に駆動源により進退する押圧部材(図示せず)が設置され、前記押圧部材を前進させてローラ32を前方(挟持部31側)へ押し出すことにより、前記圧縮ばね機構の付勢力に抗して可動挟持片31bが開く。
【0028】
リテーナー1は、さらに、揺動フレーム22を水平状態(
図14の状態)から垂直状態(
図15の状態)へ、又は垂直状態(
図15の状態)から水平状態(
図14の状態)へと90°揺動させるための袋姿勢変更機構33と、グリッパーアーム23,24を開閉する(グリッパーアーム23,24の間隔を広げ又は狭める)ためのグリッパーアーム揺動機構34を備える。
袋姿勢変更機構33は、一対の第1カムレバー35,35と、第1カムレバー35,35に支持ブロック36を介して回転自在に設置された第1カムローラ37と、一方の第1カムレバー35と揺動フレーム22を連結する第1連結機構38からなる。
【0029】
第1カムレバー35,35は支持軸39,39に固定され、支持軸39,39は移動フレーム21の水平壁21a上に設置された一対の支持部に回転自在に支持されている。支持軸39,39は水平でいずれも揺動軸O
1に平行であり、第1カムレバー35,35は支持軸39,39を中心に揺動する。支持軸39,39と第1カムレバー35,35及び支持ブロック36が一種の平行リンク機構を構成しているため、第1カムレバー35,35が揺動しても、支持ブロック36は常に水平状態を保ち、第1カムローラ37の軸心は常に鉛直方向に維持される。
前記第1連結機構38は、一端が一方の支持軸39に固定された一対の第1揺動アーム41,41と、一端が各第1揺動アーム41の他端に連結され、他端が揺動フレーム22の垂直壁22c,22dに連結された一対の第1連結ロッド42,42からなる。第1揺動アーム41は、一方の第1カムレバー35と同じく、一方の支持軸39を中心に揺動する。
【0030】
グリッパーアーム揺動機構34は、第2カムレバー43と、第2カムレバー43の自由端に回転自在に設置された第2カムローラ44と、第2カムレバー43と一方のグリッパーアーム23(基部23a)を連結する第2連結機構45、及び前記引張ばね29からなる。
第2カムレバー43は支持軸46の一端に固定され、支持軸46は移動フレーム21の水平壁21a上に設置された一対の支持部に回転自在に支持されている。支持軸46は水平で揺動軸O
1に対し平面視で垂直であり、第2カムレバー43は支持軸46を中心に揺動する。第2カムローラ44は、第2カムレバー43の自由端に設置され、その軸心は水平である。
【0031】
前記第2連結機構45は、一端(上端)が支持軸46の他端に固定された第2揺動アーム47と第2連結ロッド48からなる。第2揺動アーム47は、第2カムレバー43と同じく、支持軸46を中心に揺動する。第2連結ロッド48は、軸心が揺動フレーム22の揺動軸O
1とほぼ重なる位置に配置され、一端が第2揺動アーム47の他端(下端)に連結され、他端が一方のグリッパーアーム23の基部23aに支持部49を介して連結されている。第2連結ロッド48は、両端部に調心性を有する(軸の傾斜が許容されている)球面すべり軸受48a,48bを備える。
【0032】
図10に示すように、容器搬送装置2の水平な機台51上に、リテーナー1の移動経路に沿って溝状のリテーナー移動用レール52が無端状に設置されている。
各リテーナー1の移動フレーム21の搬送方向中央部に鉛直に支持軸53が設置され、支持軸53の中央部に水平な回転軸を有する複数個のローラ54が設置され、リテーナー1の移動に伴い、リテーナー移動用レール52の上面を走行する。支持軸53のうち下方に延びる軸部55に複数個のローラ56が回転自在に設置され、リテーナー移動用レール52の溝内に配置されている。
図13に明瞭に示すように、全てのリテーナー1は4個ずつ、連結軸部57において水平面内で回転自在に連結されている。互いに連結されたリテーナー1の個数(4個)は、前記nに等しくされている。連結軸部57の軸心は、リテーナー移動用レール52の幅方向中央に位置している。
リテーナー移動用レール52は、前記移動経路と同じく2つの直線部と2つの円弧部からなり、直線部と円弧部が交互に連なり、平面視でレーストラック型をなす。リテーナー1はリテーナー移動用レール52に沿って移動するので、その移動経路はリテーナー移動用レール52の平面視形状と実質的に同じものとして取り扱うことができる。
【0033】
図14(及び
図10)に示すように、リテーナー1の前記移動経路(リテーナー移動用レール52)に沿って、各リテーナー1に共通の姿勢変更カム58が水平面内に無端状に設置されている。姿勢変更カム58は、水平面内で一定の間隔を置いて配置された一対のカム部材58a,58bからなる確動カムであり、両カム部材58a,58bの間に第1カムローラ37が配置され、両カム部材58a,58bの内側面(カム面)に接触している。リテーナー1が間欠移動すると、第1カムローラ37が両カム部材58a,58bの間で回転しながら移動する。
【0034】
姿勢変更カム58の平面視形状は、リテーナー1の移動経路(リテーナー移動用レール52)の平面視形状と相似形ではなく、リテーナー1が
図1に示す位置P4と位置P1の間の領域(領域P4−P1)を移動する間、第1カムローラ37の中心(姿勢変更カム58の中心)とリテーナー移動用レール52の断面中心との間隔D(
図10参照)が広く、リテーナー1が
図1に示す位置P2と位置P3の間の領域(領域P2−P3)にある間、前記間隔Dが狭い。リテーナー1が前記位置P1と位置P2の間の領域(領域P1−P2)を移動するとき、前記間隔Dが減少し、リテーナー1が前記位置P3と位置P4の間の領域(領域P3−P4)を移動するとき、前記間隔Dが増大する。
【0035】
リテーナー1が前記領域P4−P1を移動するとき、
図14に示すように、揺動フレーム22は水平状態、グリッパーアーム23,24は水平姿勢であり、挟持部31(固定挟持片31aと可動挟持片31b)は鉛直で、これに挟持された袋10は垂直姿勢をとる。
リテーナー1が前記領域P1−P2を移動するとき前記間隔Dが減少し、カムローラ37が前記移動経路の内側に変位し、第1カムレバー35,35が揺動し、第1揺動アーム41及び第1連結ロッド42を介して、揺動フレーム22が水平状態から垂直状態に移行する。これにより、
図15に示すように、グリッパーアーム23,24が下向き姿勢となり、挟持部31(固定挟持片31aと可動挟持片31b)は水平で、これに挟持された袋10は水平姿勢となる。このとき、グリッパーアーム23,24は閉じていて(
図14の状態から間隔が狭められている)、袋10の袋口が開口している。リテーナー1が前記領域P2−P3を移動する間、この状態が継続される。
【0036】
リテーナー1が前記領域P3−P4を移動するとき前記間隔Dが増大し、カムローラ37が前記移動経路の外側に変位し、前記領域P1−P2を移動するときとは逆に、揺動フレーム22が垂直状態から水平状態に移行し、
図14に示すように、グリッパーアーム23,24が水平姿勢となり、挟持部31(固定挟持片31aと可動挟持片31b)は垂直に、これに挟持された袋10は垂直姿勢となる。グリッパーアーム23,24の水平姿勢は、リテーナー1が前記領域P4−P1を移動する間、継続される。
【0037】
また、
図14(及び
図10)に示すように、リテーナー1の前記移動経路(リテーナー移動用レール52)に沿って、各リテーナー1に共通のグリッパー揺動カム59が無端状に設置され、第2カムローラ44がグリッパー揺動カム59の下面(カム面)に接触している。グリッパー揺動カム59は、図示されていないが、周方向に沿って2つの昇降部位(第1昇降部位、第2昇降部位)と2つの固定部位(第1固定部位、第2固定部位)からなる。
【0038】
2個のリテーナー1が
図1に示す停止位置S4(開口工程位置)に停止したとき、当該2個のリテーナー1のカムローラ44は、グリッパー揺動カム59の第1昇降部位に接触する。次いで、第1昇降部位が上昇し、引張ばね29の作用でグリッパー23,24が閉じる(互いの間隔が狭まる)とともに、第2連結ロッド48、第2揺動アーム47、支持軸46及び第2カムレバー43を介して、カムローラ44が
前記第1昇降部位に追従して上昇する。
リテーナー1が停止位置S4を出ると、当該リテーナー1のカムローラ44は第1昇降部位から離れ、前記第1固定部位に接触する。第1固定部位の高さは上昇した第1昇降部位と同じ高さに設定されているため、このときカムローラ44の高さは変動しない。
【0039】
リテーナー1が停止位置S6の近傍に達するまで、リテーナー1のカムローラ44はグリッパー揺動カム59の第1固定部位に接触し、その間、グリッパー23,24は閉じた状態を維持する。なお、先に説明したとおり、リテーナー1が
図1に示す位置P2に達すると、グリッパーアーム23,24が下向き姿勢となり、一対の挟持部31に挟持された袋10は水平姿勢となる。その状態が
図15に示され、グリッパー23,24は閉じた状態であり、袋10は袋口が開口されている。また、リテーナー1が
図1に示す位置P4に達すると、グリッパーアーム23,24が再び水平姿勢となり、一対の挟持部31に挟持された袋10は垂直姿勢となる。
【0040】
2個のリテーナー1が
図1に示す停止位置S6(シール工程位置)に停止したとき、当該2個のリテーナー1のカムローラ44は、グリッパー揺動カム59の第2昇降部位に接触する。このときの第2昇降部位の高さは、第1固定部位と同じ高さに設定されている。次いで、第2昇降部位が下降してカムローラ44が押し下げられ、第2カムレバー43、支持軸46、第2揺動アーム47及び第2連結ロッド48を介して、グリッパー23,24が開く(互いの間隔が広がる)。
リテーナー1が停止位置S6を出ると、当該リテーナー1のカムローラ44は第2昇降部位から離れ、前記第2固定部位に接触する。第2固定部位の高さは下降した第2昇降部位と同じ高さに設定されているため、このときカムローラ44の高さは変動しない。
【0041】
リテーナー1が停止位置S4の近傍に達するまで、リテーナー1のカムローラ44はグリッパー揺動カム59の第2固定部位に接触し、その間、グリッパー23,24は開いた状態を維持する。2個のリテーナー1が
図1に示す停止位置S4(開口工程位置)に停止したとき、当該2個のリテーナー1のカムローラ44は、前記第1昇降部位に接触する。このときの第1昇降部位の高さは、第2固定部位と同じ高さに設定されている。
【0042】
4.リテーナー移動機構
次に、リテーナー1を前記移動経路に沿って移動させるリテーナー移動機構について、説明する。リテーナー移動機構は、
図1に示すように、前記移動経路の直線部(リテーナー移動用レール52の直線部)に沿って配置され、リテーナー1を前記移動経路の直線部(リテーナー移動用レール52の直線部)に沿って移動させる第1リテーナー移動機構61,62と、前記移動経路の円弧部(リテーナー移動用レール52の円弧部)の近傍に配置され、リテーナー1を前記移動経路の円弧部(リテーナー移動用レール52の円弧部)に沿って移動させる第2リテーナー移動機構63,64からなる。
【0043】
4−1.第1リテーナー移動機構
第1リテーナー移動機構61(第1リテーナー移動機構62も同じ)は、
図6及び
図10に示すように、2個の第1リテーナー保持部材65と、第1リテーナー保持部材65をリテーナー移動用レール52(リテーナー1の
移動経路)の直線部に沿って移動させる第1作動機構66からなる。
第1リテーナー保持部材65の先端には、リテーナー1に設置された支持軸53のうち上方に延びる軸部67に係合する凹溝状の保持部68が設置されている。保持部68同士の間隔は、互いに連結されたリテーナー1の個数(=4個)に対応して、ピッチpの4倍の大きさに設定されている。
第1作動機構66は、主作動部69と副作動部71からなる。
【0044】
主作動部69は機台51上に設置され、リテーナー移動用レール52に対し平行に敷設された搬送レール72と、搬送レール72に沿って摺動する摺動部材73と、摺動部材73上に設置された移動ベース74と、移動ベース74に固定された移動ブロック75と、両端を軸受76に回転自在に支持され、リテーナー移動用レール52に対し平行に設置されたねじ軸77と、移動ブロック75に固定されねじ軸77に螺合するナット部材78と、ねじ軸77を回転させるサーボモータ79を含む。また、伝達レバー81が、ピン82,83を介して移動ベース74と第1リテーナー保持部材65を連結している。
図6,10において、84は搬送レール72の土台、85は軸受76及びサーボモータ79の土台である。
サーボモータ79が作動するとねじ軸77が回転し、ナット部材78及び移動ブロック75を介して、移動ベース74及び摺動部材73が搬送レール72に沿って移動し、さらにピン82、伝達レバー81及びピン83を介して、第1リテーナー保持部材65が同方向に移動する。
【0045】
副作動部71は、機台51の上方に設置されたフレーム86に設置され、フレーム86から垂下する軸受部材87の下端に回転自在に支持された軸88〜90と、軸89に固定された駆動レバー91と、駆動レバー91を介して軸89を回転させる図示しない駆動源と、軸88〜90に固定されたレバー92〜94と、レバー92,93を連結するロッド95と、レバー92〜94の一端にピン96を介して設置された進退ブロック97と、進退ブロック97に固定されたレール98と、第1リテーナー保持部材65に設置され、レール98の溝内に挿入された複数個(各第1リテーナー保持部材65に2個ずつ)のローラ99を含む。
図示しない駆動源が作動し、駆動レバー91を介して軸89が回転すると、同時に軸88,90も回転し、レバー92〜94が水平面内で揺動し、レール98が搬送レール72と平行を保った状態でリテーナー1に向けて進退し、これに伴い第1リテーナー保持部材65が同方向に進退する。
【0046】
第1リテーナー移動機構61(
図1参照)において、第1作動機構66が主作動部69と副作動部71を備えることにより、第1リテーナー保持部材65(保持部68)は水平面内でいわゆるボックスモーションを行う。このボックスモーションについて、
図6〜
図9を参照して説明する。
まず、
図9は上記ボックスモーションの開始時点の状態(第1リテーナー保持部材65が初期位置にある)を示す。
図9の状態から、副作動部71の図示しない駆動源が作動すると、レール98及び第1リテーナー保持部材65が前進(リテーナー1の方向に移動)し、リテーナー保持部材65がリテーナー1を保持し(保持部68の溝がリテーナー1の軸部67に嵌り)、
図6の状態となる。
図6の状態から、主作動部69のサーボモータ79が作動すると、第1リテーナー保持部材65が搬送レール72に沿って移動し、リテーナー1が2ピッチ分(リテーナー1の配置間隔pの2倍の距離)、前記移動経路の下流側(
図6において左方向)に移動し、
図7の状態となる。
【0047】
図7の状態から、副作動部71の図示しない駆動源が逆方向に作動すると、レール98及び第1リテーナー保持部材65が後退(リテーナー1から離れる方向に移動)し、第1リテーナー保持部材65がリテーナー1を解放し(保持部68がリテーナー1の軸部67から離脱し)、
図8に示す状態となる。
図8の状態から、主作動部69のサーボモータ79が逆方向に作動すると、第1リテーナー保持部材65が搬送レール72に沿って、リテーナー1の2ピッチ分、
前記移動経路の上流側(
図9において右方向)に移動し、
図9に示す状態となる。これでボックスモーションの1サイクルが完了する。
【0048】
4−2.第2リテーナー移動機構
第2リテーナー移動機構63(第2リテーナー移動機構64も同じ)は、
図11,12に示すように、一対の第2リテーナー保持部材101と、第2リテーナー保持部材101をリテーナー移動用レール52の円弧部(リテーナー1の
移動経路の円弧部)に沿って移動させる第2作動機構102からなる。
第2リテーナー保持部材101の先端には、リテーナー1に設置された支持軸53のうち上方に延びる軸部67に係合する凹溝状の保持部103が形成されている。
【0049】
第2作動機構102は、リテーナー移動用レール52(リテーナー1の移動経路)の円弧部の中心に設置された固定支持軸104と、固定支持軸104に回転自在に支持された中空の回転軸105と、回転軸の上端に設置された円盤状の支持部材106と、回転軸105を間欠回転させる図示しない駆動源と、支持部材106上に180°の角度間隔で対称位置に設置された一対のエアシリンダ107を含む。第2リテーナー保持部材101は、エアシリンダ107を介して支持部材106に設置されている。
前記駆動源が作動すると、回転軸105が間欠回転し、支持部材106及び第2リテーナー保持部材101が、リテーナー移動用レール52(リテーナー1の移動経路)の円弧部の中心を軸心として間欠回転(
図11において時計回り)する。また、その過程で、エアシリンダ107が作動(
ピストンロッド107aの伸縮)して、第2リテーナー保持部材101が前記軸心からみて外向き又は内向きに移動する。
【0050】
A/Bレーンの始点位置の近傍に第2リテーナー保持部材101が停止し(
図11,12の右側の第2リテーナー保持部材101参照)、その位置に第1リテーナー保持部材65(保持部68)に保持されたリテーナー1が停止すると、エアシリンダ107が作動して第2リテーナー保持部材101が前進し、リテーナー1を保持する(保持部103の溝がリテーナー1の軸部67に嵌まる)。続いて、前記始点位置に停止したリテーナー1は第1リテーナー保持部材65(保持部68)から解放される。
その後、リテーナー1を保持した第2リテーナー保持部材101がA/Bレーンに沿って間欠移動し、A/Bレーンの終点位置の近傍に停止すると(
図11,12の左側の第2リテーナー保持部材101参照)、前記終点位置に停止したリテーナー1の軸部67が第1リテーナー保持部材65(保持部68)に保持される。続いて、エアシリンダ107が先ほどとは逆に作動して、第2リテーナー保持部材101が後退し、リテーナー1を解放する(保持部103がリテーナー1の軸部67から離脱する)。
【0051】
5.リテーナー位置決め機構
本発明に係る容器搬送装置2は、さらにリテーナー移動用レール52の各直線部(リテーナー1の
前記移動経路の直線部であるAレーン及びBレーン)に沿って配置されたリテーナー位置決め機構108を備える(
図10,13参照)。このリテーナー位置決め機構108は、第1リテーナー移動機構61,62によりリテーナー移動用レール52の前記直線部に沿って移動し所定位置で停止したリテーナー1を、その位置に位置決めする機能を有する。
【0052】
リテーナー位置決め機構108は、リテーナー1を保持可能なリテーナー位置決め部材109と、リテーナー位置決め部材109をリテーナーに向けて進退させる第3作動機構110からなる。
リテーナー位置決め部材109の先端には、リテーナー1に設置された支持軸53のうち上方に延びる軸部67に係合する凹溝状の保持部111が設置されている。保持部111同士の間隔は、ピッチpの2倍の大きさに設定されている。
【0053】
第3作動機構110は、フレーム86に固定された一対のブロック部材112と、ブロック部材112に回転自在に支持された軸113,114と、一端が軸113,114に固定されたリンク115,116と、リンク115,116の他端(下端)に連結された側面視L字状の進退用フレーム117を含む。ブロック部材112、リンク115,116及び進退用フレーム117が平行リンク機構を構成し、進退用フレーム117の下端にリテーナー位置決め部材109が水平に固定されている。また、軸113の長さ方向中間地点が、フレーム86に固定されたブロック部材118に支持され、その近傍において軸113にレバー119が固定され、レバー119の自由端119aが図示しない駆動源に連結されている。
【0054】
前記駆動源が作動すると、レバー119が揺動し、それに伴い軸113が所定角度回転し、進退用フレーム117及びリテーナー位置決め部材109がリテーナー1に向けて進退する。リテーナー位置決め部材109がリテーナー1に向けて前進したとき、リテーナー位置決め部材109の先端に設置した保持部111の凹溝がリテーナー1の軸部67に嵌り、リテーナー1をその位置に位置決めする。一方、その状態から進退用フレーム117及びリテーナー位置決め部材109が後退(リテーナー1から離れる方向に移動)すると、保持部111がリテーナー1の軸部67から離脱し、リテーナー1を解放する。
【0055】
6.移動経路上のリテーナーの移動形態
容器搬送装置2において、リテーナー移動用レール52(リテーナー1の移動経路)に沿って配置可能なリテーナー1の最大個数をm個(この例ではm=44)とし、前記直線部(Aレーン及びBレーン)におけるリテーナー1の1回の移動距離の最大値をピッチpのn倍(この例ではn=4)とした場合、実際にリテーナー移動用レール52に沿って配置されるリテーナー1の個数は(m−n)個(この例ではm−n=40)に設定される。すなわち、リテーナー移動用レール52の全長はm×pであり、リテーナー移動用レール52に沿って配置されたリテーナー1の間には、トータルでn×pの隙間ができている。
【0056】
リテーナー移動用レール52(リテーナー1の移動経路)に沿って配置されたリテーナー1は、4個が1組となり、それぞれ連結軸部57によりピッチpで連結されている(
図6,13等参照)。従って、リテーナー1が間欠移動するとき、連結軸部57により連結された4個のリテーナー1は同時に移動及び停止する。連結軸部57により連結された4個のリテーナー1を、ここではリテーナーセットと称する。リテーナー移動用レール52上の先行するリテーナーセットの後端のリテーナー1と後続のリテーナーセットの先端のリテーナー1の隙間の大きさは、ゼロ(隙間がない状態)〜4×pの値を取り得る。
【0057】
以下、
図1〜5を参照して、容器搬送装置2におけるリテーナー1の移動形態の1サイクルを、時系列的に説明する。
(1)
図1において、AレーンとBレーンにはそれぞれ4組のリテーナーセットが位置し、A/BレーンとB/Aレーンにはそれぞれ1組のリテーナーセットが位置している。各リテーナーセットの先頭のリテーナー1は、第1リテーナー移動機構61,62の第1リテーナー保持部材65又は第2リテーナー移動機構63,64の第2リテーナー保持部材101に保持されている(保持部68又は保持部103が軸部67に嵌っている)。
【0058】
(2)続いて、第1リテーナー移動機構61,62及び第2リテーナー移動機構63,64が作動し、
図2に示すように、Aレーン及びBレーンでは第1リテーナー保持部材65(保持部68)がリテーナー1の移動経路の下流側に移動して、リテーナー1が2ピッチ分移動し、A/Bレーン及びB/Aレーンでは第2リテーナー保持部材101(保持部103)が回転し、リテーナー1が同じく2ピッチ分移動する。
Aレーン及びA/Bレーンでは、リテーナー1が2ピッチ分移動した時点で、第1リテーナー保持部材65(保持部68)の移動及び第2リテーナー保持部材101(保持部103)の回転が停止するが、Bレーン及びB/Aレーンでは、第1リテーナー保持部材65(保持部68)の移動及び第2リテーナー保持部材101(保持部103)の回転が継続し、リテーナー1は移動を継続する。
【0059】
先に述べたとおり、A/Bレーンにおいてリテーナー1が前記領域P1−P2(
図1参照)を移動するとき、リテーナー1の揺動フレーム22が水平状態から垂直状態となり、グリッパーアーム23,24が水平姿勢から下向き姿勢となり、グリッパーアーム23,24に保持された袋10が水平姿勢に変更される。また、Bレーンにおいてリテーナー1が領域P3−P4(
図1参照)を移動するとき、リテーナー1の揺動フレーム22が垂直状態から水平状態となり、グリッパーアーム23,24が下向き姿勢から水平姿勢となり、グリッパーアーム23,24に保持された袋10が垂直姿勢に変更される。
Bレーン側に配置された被包装物供給装置11において、ベルトコンベア13上の被包装物12が、プッシャー14によりベルトコンベア13からトレイ15上に押し出される。
【0060】
(3)Aレーンにおいてリテーナー1が停止すると同時に、リテーナー位置決め機構108が作動し、リテーナー位置決め部材109が前進してリテーナー1を保持し(保持部111が軸部67に嵌る)、リテーナー1を位置決めする(
図10,13参照)。続いて、
図3に示すように、第1リテーナー移動機構61の第1リテーナー保持部材65が後退(保持部68が軸部67から離脱)し、第1リテーナー保持部材65が2ピッチ分、リテーナー1の前記移動経路の上流側に移動する。A/Bレーンでは、第2リテーナー移動機構63の第2リテーナー保持部材101がリテーナー1の保持を継続(保持部103が軸部67に嵌ったまま)している。
Aレーンでリテーナー位置決め部材109(保持部111)によりリテーナー1が位置決めされると、空袋供給装置3、印字装置4、印字検査装置5、開口装置6、シール装置7及び冷却装置8による各種包装処理が開始される。
【0061】
一方、Bレーン及びB/Aレーンでは、同じく
図3に示すように、リテーナー1がさらに2ピッチ分(合計4ピッチ分)移動した後、停止する。Bレーンでは、リテーナー1が停止すると同時に、リテーナー位置決め機構108が作動し、リテーナー位置決め部材109が前進してリテーナー1を保持し(保持部111が軸部67に嵌る)、リテーナー1を位置決めする(
図10,13参照)。
この間、Bレーン側でベルトコンベア13が2ピッチ分移動している。
【0062】
(4)続いて、Aレーンでは、第1リテーナー移動機構61の第1リテーナー保持部材65が前進してリテーナー1を保持し(保持部68が軸部67に嵌る)、リテーナー位置決め部材109が後退してリテーナー1を解放する(保持部111が軸部67から離脱する)。次いで、第1リテーナー保持部材65(保持部68)が、リテーナー1の移動経路の下流側に移動を開始し、同時にA/Bレーンでは第2リテーナー保持部材101(保持部材103)が回転を開始する。
【0063】
Aレーン及びA/Bレーンでリテーナー1が2ピッチ分移動した時点で、
図4に示すように、第1リテーナー移動機構61の第1リテーナー保持部材65(保持部68)の移動及び第2リテーナー移動機構63の第2リテーナー保持部材101(保持部103)の回転が停止し、リテーナー1が停止する。また、Aレーンでは、リテーナー1が停止すると同時に、
リテーナー位置決め機構108が作動し、リテーナー位置決め部材109が前進してリテーナー1を保持し(保持部111が軸部67に嵌る)、リテーナー1を位置決めする(
図10,13参照)。
Aレーンでリテーナー位置決め部材109(保持部111)によりリテーナー1が位置決めされた後、空袋供給装置3、印字装置4、印字検査装置5、開口装置6、シール装置7及び冷却装置8による各種包装処理が開始される。
【0064】
一方、Bレーンでは、リテーナー位置決め部材109(保持部111)によりリテーナー1が位置決めされた後、
図4に示すように、被包装物供給装置11において、被包装物12を載せたトレイ15が、水平姿勢の袋10内に挿入される。この間、ベルトコンベア13がさらに2ピッチ分移動している。また、第1リテーナー移動機構62の第1リテーナー保持部材65が後退(保持部68が軸部67から離脱)し、次いでリテーナー1の移動経路の上流側に4ピッチ分の復帰移動を開始する(
図4には、2ピッチ分復帰移動した時点の第1リテーナー保持部材65(保持部68)が描かれている)。
B/Aレーンでは、第2リテーナー移動機構63の第2リテーナー保持部材101がリテーナー1の保持を継続(保持部103が軸部67に嵌ったまま)している。
【0065】
(5)Aレーンでリテーナー位置決め部材109によりリテーナー1が位置決めされると、第1リテーナー移動機構61の第1リテーナー保持部材65が後退(保持部68が軸部67から離脱)してリテーナー1を解放し、次いで、
図5に示すように、リテーナー1の移動経路の上流側に2ピッチ分移動する。
A/Bレーン及びB/Aレーンでは第2リテーナー保持部材101(保持部103)が回転し、リテーナー1を2ピッチ分移動させた後、停止する。
Bレーンでは、第1リテーナー移動機構62の第1リテーナー保持部材65が、リテーナー1の移動経路の上流側にさらに2ピッチ分(合計4ピッチ分)復帰移動した後、前進して各リテーナーセットの先頭のリテーナー1を保持する(保持部68が軸部67に嵌る)。この間、被包装物供給装置11において、トレイ15が被包装物12を袋10内に置き残して後退する。