特許第6758885号(P6758885)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6758885交換可能なローディングユニットのためのインターロックアセンブリ
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6758885
(24)【登録日】2020年9月4日
(45)【発行日】2020年9月23日
(54)【発明の名称】交換可能なローディングユニットのためのインターロックアセンブリ
(51)【国際特許分類】
   A61B 17/115 20060101AFI20200910BHJP
【FI】
   A61B17/115
【請求項の数】17
【全頁数】16
(21)【出願番号】特願2016-75708(P2016-75708)
(22)【出願日】2016年4月5日
(65)【公開番号】特開2016-202898(P2016-202898A)
(43)【公開日】2016年12月8日
【審査請求日】2019年3月8日
(31)【優先権主張番号】62/150,913
(32)【優先日】2015年4月22日
(33)【優先権主張国】US
(31)【優先権主張番号】15/074,045
(32)【優先日】2016年3月18日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】512269650
【氏名又は名称】コヴィディエン リミテッド パートナーシップ
(74)【代理人】
【識別番号】100107489
【弁理士】
【氏名又は名称】大塩 竹志
(72)【発明者】
【氏名】クリストファー ペンナ
(72)【発明者】
【氏名】マイケル ベトゥッチ
【審査官】 宮部 愛子
(56)【参考文献】
【文献】 米国特許出願公開第2013/0181035(US,A1)
【文献】 豪国特許出願公開第2014101295(AU,A1)
【文献】 特表2006−501950(JP,A)
【文献】 米国特許第5669918(US,A)
【文献】 特表2013−531509(JP,A)
【文献】 特表2011−526804(JP,A)
【文献】 国際公開第2014/139442(WO,A1)
【文献】 実開昭60−25607(JP,U)
【文献】 特表2013−532559(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61B 17/115
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ローディングユニットであって、該ローディングユニットは、該ローディングユニットを外科手術ステープル留め器具に取り付けるためのインターロックアセンブリを含み、該ローディングユニットは、
近位端と遠位端とを含むシェル部材であって、該シェル部材は、該シェル部材の該近位端に形成されている円筒形部分を含み、該シェル部材の該遠位端は、ステープルカートリッジを支持するために構成され、該ステープルカートリッジは、1対の同軸の列で配置されている複数のステープル保持スロットを規定し、該円筒形部分は、その中に形成されている開口部を規定する、シェル部材と、
該円筒形部分に旋回可能に固定されているカラー部材と
を含み
該カラー部材は、該シェル部材の該円筒形部分の該開口部内に選択的に受け取り可能である係止シェルフを含み、
該係止シェルフは、該カラー部材が開放位置にある場合、該円筒形部分の該開口部および該外科手術ステープル留め器具の遠位端に形成されている開口部から間隔を置かれ、
該係止シェルフは、該カラー部材が閉鎖位置にある場合、該円筒形部分における該開口部および該外科手術ステープル留め器具の該遠位端の該開口部を通って受け取られ、これにより、該ローディングユニットを該外科手術ステープル留め器具の該遠位端に対して長手方向に固定する、ローディングユニット。
【請求項2】
前記カラー部材は、前記シェル部材の前記円筒形部分に旋回可能に固定されている第1の端部と、該円筒形部分に解放可能に固定可能である第2の端部とを含む、請求項1に記載のローディングユニット。
【請求項3】
前記カラー部材は、前記シェル部材の前記円筒形部分を解放可能に係合するための係止タブを含む、請求項1に記載のローディングユニット。
【請求項4】
前記シェル部材の前記円筒形部分は、前記係止タブを解放可能に受け取るための切欠きを含む、請求項3に記載のローディングユニット。
【請求項5】
前記カラー部材は、前記シェル部材の前記円筒形部分の周りでのスナップ係合のために構成されている弾性本体を含む、請求項1に記載のローディングユニット。
【請求項6】
前記カラー部材は、C字形の本体を含む、請求項1に記載のローディングユニット。
【請求項7】
前記係止シェルフは、前記カラー部材を前記閉鎖位置から前記開放位置に移動するために、前記シェルアセンブリの前記円筒形部分内への外科手術ステープル留め器具の遠位端の受け取り中、該外科手術ステープル留め器具の該遠位端を係合するための傾斜した近位部分を含む、請求項1に記載のローディングユニット。
【請求項8】
前記シェル部材の前記円筒形部分は、その周りに前記カラーを解放可能に受け取るための凹んだ部分を含む、請求項1に記載のローディングユニット。
【請求項9】
前記シェル部材の前記円筒形部分は、前記カラー部材が前記凹んだ部分の周りに受け取られる場合に該カラー部材の端部の係合を容易にするための、その該凹んだ部分に隣接するくぼみを規定する、請求項に記載のローディングユニット。
【請求項10】
前記シェル部材の前記円筒形部分は、前記外科手術ステープル留め器具の前記遠位端を受け取るように構成されている、請求項1に記載のローディングユニット。
【請求項11】
前記シェル部材の前記円筒形部分は、該シェル部材を前記外科手術ステープル留め器具の前記遠位端に対して半径方向に整列させ、かつ半径方向に固定するための高くなった特徴を含む、請求項10に記載のローディングユニット。
【請求項12】
前記高くなった特徴は、前記円筒形部分の外側表面に沿って半径方向外方に、および長手方向に延び、該高くなった特徴は、前記外科手術ステープル留め器具の前記遠位端に形成されている長手方向に延びているキー溝の中へのスライド可能な受け取りのために構成されている、請求項11に記載のローディングユニット。
【請求項13】
外科手術ステープル留め器具の遠位端に選択的に接続可能であるローディングユニットであって、該ローディングユニットは、
近位端と遠位端とを含むシェル部材であって、該シェル部材は、該シェル部材の該近位端に形成されている円筒形部分を含み、該円筒形部分は、それに形成されている開口部を規定する、シェル部材と、
1対の同軸の列で配置されている複数のステープル保持スロットを規定するステープルカートリッジであって、該ステープルカートリッジは、該シェル部材の該遠位端において支持されている、ステープルカートリッジと、
該ステープル保持スロット内に受け取られている複数のステープルと、
該円筒形部分に旋回可能に固定されているカラー部材と
を含み
該カラー部材は、該シェル部材の該円筒形部分の該開口部内に選択的に受け取り可能である係止シェルフを含み、
該係止シェルフは、該カラー部材が開放位置にある場合、該円筒形部分の該開口部および該外科手術ステープル留め器具の該遠位端に形成されている開口部から間隔を置かれ、
該係止シェルフは、該カラー部材が閉鎖位置にある場合、該円筒形部分における該開口部および該外科手術ステープル留め器具の該遠位端の該開口部を通って受け取られ、これにより、該ローディングユニットを該外科手術ステープル留め器具の該遠位端に対して長手方向に固定する、ローディングユニット。
【請求項14】
前記カラー部材は、前記シェル部材の前記円筒形部分に旋回可能に固定されている第1の端部と、該円筒形部分に解放可能に固定可能である第2の端部とを含む、請求項13に記載のローディングユニット。
【請求項15】
前記シェル部材の前記円筒形部分を解放可能に係合するために、前記カラー部材の前記第2の端部に形成されている係止タブをさらに含む、請求項14に記載のローディングユニット。
【請求項16】
前記シェル部材の前記円筒形部分は、前記係止タブを解放可能に受け取るための切欠きを含む、請求項15に記載のローディングユニット。
【請求項17】
前記カラー部材は、前記シェル部材の前記円筒形部分の周りでのスナップ係合のために構成されている弾性本体を含む、請求項13に記載のローディングユニット。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願への相互参照
本願は、2015年4月22日に出願された米国仮特許出願第62/150,913号の利益、および上記米国仮特許出願に対する優先権を主張し、その開示全体は、本明細書中で参考として援用される。
【0002】
背景
技術分野
本開示は、交換可能なローディングユニットを含む外科手術ステープル留めデバイスに関する。より詳しくは、本開示は、交換可能なローディングユニットを外科手術ステープル留めデバイスの作動アセンブリおよび/または外科手術アダプターアセンブリに動作可能に固定するためのインターロックアセンブリに関する。
【背景技術】
【0003】
関連出願の背景
ステープル、クリップ、または他のファスナーを組織に適用するための外科手術デバイスは周知である。内視鏡ステープル留めデバイスは、作動ユニット(すなわち、デバイスを作動するためのハンドルアセンブリ)と、内視鏡アクセスのためのシャフトと、シャフトの遠位端において配置されているツールアセンブリとを含む。これらのデバイスの特定のものは、交換可能なローディングユニットとの使用のために設計され、この交換可能なローディングユニットは、ツールアセンブリを含み、ステープルまたはファスナーを収容する。交換可能なローディングユニットは、様々なサイズのステープルを含み得、ステープルは、1つ以上の構成で配置され得る。交換可能なローディングユニットを有するステープル留めデバイスを発射した後、ユーザーは、空の交換可能なローディングユニットを作動ユニットから取り外し得、第2の交換可能なローディングユニットを選択して、作動ユニットに取り付け得、ステープル留めデバイスを再び発射し得る。このプロセスは、外科手術手順中、繰り返し実施され得る。
【0004】
ステープル留めデバイスの多くは、交換可能なローディングユニットを作動ユニットに選択的に取り付けるためのインターロックアセンブリを含む。インターロックアセンブリの構成要素は、代表的に、作動ユニットの細長い本体上に位置しているか、または作動ユニットに接続されているアダプターアセンブリ上に位置している。作動ユニットおよびアダプターアセンブリの滅菌およびクリーニングは、細長い本体またはアダプターアセンブリにおけるインターロック構成要素の場所に起因して複雑である。
【0005】
従って、インターロックアセンブリの構成要素がローディングユニット上に位置しており、従って、滅菌を必要としない外科手術デバイスを有することは、有益である。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0006】
概要
本開示は、交換可能なローディングユニットを外科手術ステープル留めデバイスの作動アセンブリおよび/または外科手術アダプターアセンブリに動作可能に固定するためのインターロックアセンブリに関する。
【0007】
ローディングユニットが提供され、このローディングユニットは、ローディングユニットを外科手術ステープル留め器具に取り付けるためのインターロックアセンブリを含む。ローディングユニットは、近位端と遠位端とを有するシェル部材を含む。シェル部材は、シェル部材の近位端に形成されている円筒形部分を含み、シェル部材の遠位端は、ステープルカートリッジを支持し、このステープルカートリッジは、1対の同軸の列で配置されている複数のステープル保持スロットを規定する。円筒形部分は、それに形成されている開口部を規定する。ローディングユニットは、円筒形部分に旋回可能に固定されているカラー部材も含む。カラー部材は、シェル部材の円筒形部分の開口部内に選択的に受け取り可能である係止シェルフを含む。係止シェルフは、カラー部材が開放位置にある場合、円筒形部分の開口部から間隔を置かれ、係止シェルフは、カラー部材が閉鎖位置にある場合、円筒形部分における開口部を通って受け取られる。
【0008】
複数の実施形態において、カラー部材は、シェル部材の円筒形部分に旋回可能に固定されている第1の端部と、円筒形部分に解放可能に固定可能である第2の端部とを含み得る。カラー部材は、シェル部材の円筒形部分を解放可能に係合するための係止タブを含み得る。シェル部材の円筒形部分は、係止タブを解放可能に受け取るための切欠きを含み得る。カラー部材は、シェル部材の円筒形部分の周りでのスナップ係合のために構成されている弾性本体を含み得る。カラー部材は、C字形の本体を含み得る。
【0009】
いくつかの実施形態において、係止シェルフは、シェル部材を外科手術ステープル留め器具の遠位端に固定するために、外科手術ステープル留め器具の遠位端に形成されている開口部内に受け取られるように構成されている。係止シェルフは、カラー部材を閉鎖位置から開放位置に移動するために、シェルアセンブリの円筒形部分内への外科手術ステープル留め器具の遠位端の受け取り中、外科手術ステープル留め器具の遠位端を係合するための傾斜した近位部分を含み得る。
【0010】
シェル部材の円筒形部分は、その周りにカラーを解放可能に受け取るための凹んだ部分を含み得る。シェル部材の円筒形部分は、カラー部材が凹んだ部分の周りに受け取られる場合にカラー部材の端部の係合を容易にするための、その凹んだ部分に隣接するくぼみを規定し得る。シェル部材の円筒形部分は、外科手術ステープル留め器具の遠位端を受け取るように構成され得る。シェル部材の円筒形部分は、シェル部材を外科手術ステープル留め器具の遠位端に対して半径方向に整列させ、かつ半径方向に固定するための高くなった特徴を含み得、高くなった特徴は、円筒形部分の外側表面に沿って半径方向外方に、および長手方向に延び得る。高くなった特徴は、外科手術ステープル留め器具の遠位端に形成されている長手方向に延びているキー溝の中へのスライド可能な受け取りのために構成され得る。
【0011】
外科手術ステープル留め器具の遠位端に選択的に接続可能であるローディングユニットも提供される。ローディングユニットは、近位端と遠位端とを有するシェル部材を含む。シェル部材は、シェル部材の近位端に形成されている円筒形部分を含む。円筒形部分は、それに形成されている開口部を規定する。ローディングユニットはまた、1対の同軸の列で配置されている複数のステープル保持スロットを規定するステープルカートリッジであって、このステープルカートリッジは、シェル部材の遠位端において支持されている、ステープルカートリッジと、ステープル保持スロット内に受け取られている複数のステープルとを含む。ローディングユニットは、円筒形部分に旋回可能に固定されているカラー部材をさらに含む。カラー部材は、シェル部材の円筒形部分の開口部内に選択的に受け取り可能である係止シェルフを含む。
【0012】
いくつかの実施形態において、係止シェルフは、カラー部材が開放位置にある場合、円筒形部分の開口部から間隔を置かれ、係止シェルフは、カラー部材が閉鎖位置にある場合、円筒形部分における開口部を通って受け取られる。カラー部材は、シェル部材の円筒形部分に旋回可能に固定されている第1の端部と、円筒形部分に解放可能に固定可能である第2の端部とを含み得る。ローディングユニットは、シェル部材の円筒形部分を解放可能に係合するために、カラー部材の第2の端部に形成されている係止タブを含み得る。シェル部材の円筒形部分は、係止タブを解放可能に受け取るための切欠きを含み得る。カラー部材は、シェル部材の円筒形部分の周りでのスナップ係合のために構成されている弾性本体を含み得る。
本発明は、例えば以下の項目を提供する。
(項目1)
ローディングユニットであって、該ローディングユニットは、該ローディングユニットを外科手術ステープル留め器具に取り付けるためのインターロックアセンブリを含み、該ローディングユニットは、
近位端と遠位端とを含むシェル部材であって、該シェル部材は、該シェル部材の該近位端に形成されている円筒形部分を含み、該シェル部材の該遠位端は、ステープルカートリッジを支持するために構成され、該ステープルカートリッジは、1対の同軸の列で配置されている複数のステープル保持スロットを規定し、該円筒形部分は、それに形成されている開口部を規定する、シェル部材と、
該円筒形部分に旋回可能に固定されているカラー部材と
を含み、該カラー部材は、該シェル部材の該円筒形部分の該開口部内に選択的に受け取り可能である係止シェルフを含み、
該係止シェルフは、該カラー部材が開放位置にある場合、該円筒形部分の該開口部から間隔を置かれ、
該係止シェルフは、該カラー部材が閉鎖位置にある場合、該円筒形部分における該開口部を通って受け取られる、ローディングユニット。
(項目2)
上記カラー部材は、上記シェル部材の上記円筒形部分に旋回可能に固定されている第1の端部と、該円筒形部分に解放可能に固定可能である第2の端部とを含む、上記項目に記載のローディングユニット。
(項目3)
上記カラー部材は、上記シェル部材の上記円筒形部分を解放可能に係合するための係止タブを含む、上記項目のうちのいずれか一項に記載のローディングユニット。
(項目4)
上記シェル部材の上記円筒形部分は、上記係止タブを解放可能に受け取るための切欠きを含む、上記項目のうちのいずれか一項に記載のローディングユニット。
(項目5)
上記カラー部材は、上記シェル部材の上記円筒形部分の周りでのスナップ係合のために構成されている弾性本体を含む、上記項目のうちのいずれか一項に記載のローディングユニット。
(項目6)
上記カラー部材は、C字形の本体を含む、上記項目のうちのいずれか一項に記載のローディングユニット。
(項目7)
上記係止シェルフは、上記シェル部材を外科手術ステープル留め器具の遠位端に固定するために、該外科手術ステープル留め器具の該遠位端に形成されている開口部内に受け取られるように構成されている、上記項目のうちのいずれか一項に記載のローディングユニット。
(項目8)
上記係止シェルフは、上記カラー部材を上記閉鎖位置から上記開放位置に移動するために、上記シェルアセンブリの上記円筒形部分内への外科手術ステープル留め器具の遠位端の受け取り中、該外科手術ステープル留め器具の該遠位端を係合するための傾斜した近位部分を含む、上記項目のうちのいずれか一項に記載のローディングユニット。
(項目9)
上記シェル部材の上記円筒形部分は、その周りに上記カラーを解放可能に受け取るための凹んだ部分を含む、上記項目のうちのいずれか一項に記載のローディングユニット。
(項目10)
上記シェル部材の上記円筒形部分は、上記カラー部材が上記凹んだ部分の周りに受け取られる場合に該カラー部材の端部の係合を容易にするための、その該凹んだ部分に隣接するくぼみを規定する、上記項目のうちのいずれか一項に記載のローディングユニット。
(項目11)
上記シェル部材の上記円筒形部分は、外科手術ステープル留め器具の遠位端を受け取るように構成されている、上記項目のうちのいずれか一項に記載のローディングユニット。
(項目12)
上記シェル部材の上記円筒形部分は、該シェル部材を上記外科手術ステープル留め器具の上記遠位端に対して半径方向に整列させ、かつ半径方向に固定するための高くなった特徴を含む、上記項目のうちのいずれか一項に記載のローディングユニット。
(項目13)
上記高くなった特徴は、上記円筒形部分の外側表面に沿って半径方向外方に、および長手方向に延び、該高くなった特徴は、上記外科手術ステープル留め器具の上記遠位端に形成されている長手方向に延びているキー溝の中へのスライド可能な受け取りのために構成されている、上記項目のうちのいずれか一項に記載のローディングユニット。
(項目14)
外科手術ステープル留め器具の遠位端に選択的に接続可能であるローディングユニットであって、該ローディングユニットは、
近位端と遠位端とを含むシェル部材であって、該シェル部材は、該シェル部材の該近位端に形成されている円筒形部分を含み、該円筒形部分は、それに形成されている開口部を規定する、シェル部材と、
1対の同軸の列で配置されている複数のステープル保持スロットを規定するステープルカートリッジであって、該ステープルカートリッジは、該シェル部材の該遠位端において支持されている、ステープルカートリッジと、
該ステープル保持スロット内に受け取られている複数のステープルと、
該円筒形部分に旋回可能に固定されているカラー部材と
を含み、該カラー部材は、該シェル部材の該円筒形部分の該開口部内に選択的に受け取り可能である係止シェルフを含む、ローディングユニット。
(項目15)
上記係止シェルフは、上記カラー部材が開放位置にある場合、上記円筒形部分の上記開口部から間隔を置かれ、該係止シェルフは、該カラー部材が閉鎖位置にある場合、該円筒形部分における該開口部を通って受け取られる、上記項目のうちのいずれか一項に記載のローディングユニット。
(項目16)
上記カラー部材は、上記シェル部材の上記円筒形部分に旋回可能に固定されている第1の端部と、該円筒形部分に解放可能に固定可能である第2の端部とを含む、上記項目のうちのいずれか一項に記載のローディングユニット。
(項目17)
上記シェル部材の上記円筒形部分を解放可能に係合するために、上記カラー部材の上記第2の端部に形成されている係止タブをさらに含む、上記項目のうちのいずれか一項に記載のローディングユニット。
(項目18)
上記シェル部材の上記円筒形部分は、上記係止タブを解放可能に受け取るための切欠きを含む、上記項目のうちのいずれか一項に記載のローディングユニット。
(項目19)
上記カラー部材は、上記シェル部材の上記円筒形部分の周りでのスナップ係合のために構成されている弾性本体を含む、上記項目のうちのいずれか一項に記載のローディングユニット。
(摘要)
ローディングユニットが提供され、このローディングユニットは、ローディングユニットを外科手術ステープル留め器具に取り付けるためのインターロックアセンブリを含む。インターロックアセンブリは、シェル部材の近位端に形成され、シェル部材に旋回可能に固定されているカラー部材を含む。カラー部材は、シェル部材をアダプターアセンブリに選択的に固定する。
【0013】
本明細書中に組み込まれ、本明細書の一部を構成する添付の図面は、本開示の実施形態を例示し、上に与えられた本開示の概略的な説明および下に与えられる実施形態の詳細な説明と一緒に、本開示の原理を説明するために役立つ。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1図1は、アダプターアセンブリに固定されている本開示の実施形態に従う交換可能なローディングユニットの斜視図である。
図2図2は、アダプターアセンブリへのローディングユニットの取り付け前の、図1に示されるローディングユニットおよび図1に示されるアダプターアセンブリの遠位端の斜視図である。
図3図3は、図2に示される指示された領域の拡大詳細図である。
図4図4は、カラー部材が分離されている、図1に示される交換可能なローディングユニットの側面斜視図である。
図5図5は、インターロックアセンブリが第1の位置または開放位置にある、図1に示される交換可能なローディングユニットの端面斜視図である。
図6図6は、図5に示される線6−6に沿って得られる断面図である。
図7図7は、図6に示される線7−7に沿って得られる断面図である。
図8図8は、第2の位置または閉鎖位置にある、図1に示される交換可能なローディングユニットの側面斜視図である。
図9図9図12は、インターロックアセンブリが開放位置と閉鎖位置との間の様々な段階にある、図8に示されるそれぞれの線9−9、10−10、11−11、12−12に沿って得られる断面図である。
図10図9図12は、インターロックアセンブリが開放位置と閉鎖位置との間の様々な段階にある、図8に示されるそれぞれの線9−9、10−10、11−11、12−12に沿って得られる断面図である。
図11図9図12は、インターロックアセンブリが開放位置と閉鎖位置との間の様々な段階にある、図8に示されるそれぞれの線9−9、10−10、11−11、12−12に沿って得られる断面図である。
図12図9図12は、インターロックアセンブリが開放位置と閉鎖位置との間の様々な段階にある、図8に示されるそれぞれの線9−9、10−10、11−11、12−12に沿って得られる断面図である。
図13図13は、図1に示される交換可能なローディングユニットが図1に示されるアダプターアセンブリの遠位端に受け取られる前の、図12に示される線13−13に沿って得られる断面図である。
図14図14は、交換可能なローディングユニットがアダプターアセンブリの遠位端に受け取られ、インターロックアセンブリが開放位置にある場合の図13に示される断面図である。
図15図15は、交換可能なローディングユニットがアダプターアセンブリの遠位端に受け取られ、インターロックアセンブリが閉鎖位置にある場合の図13に示される断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
詳細な説明
次に、本開示のインターロックアセンブリの実施形態が、図面を参照して詳細に記載され、図面において、類似の参照数字は、数枚の図の各々における、同一の要素または対応する要素を表す。当該分野において一般的であるように、用語「近位」は、ユーザーまたは操作者、すなわち、外科医または臨床家により近い、その部分または構成要素を指し、一方で、用語「遠位」は、ユーザーから離れてより遠い、その部分または構成要素を指す。
【0016】
図1および図2を参照すると、本開示の実施形態に従うインターロックアセンブリが、概して、インターロックアセンブリ110として示されている。インターロックアセンブリ110は、ローディングユニット100をアダプターアセンブリ10に動作可能に固定するように構成されている。アダプターアセンブリ10は、ローディングユニット100を外科手術ステープル留めデバイス(示されない)に動作可能に接続するように構成されている。インターロックアセンブリ110は、ローディングユニット100およびアダプターアセンブリ10を参照して示され、記載されているが、インターロックアセンブリ110が異なるローディングユニットにおける使用、および異なるアダプターアセンブリとの使用のために改変され得ることが想定される。あるいは、インターロックアセンブリ110は、作動アセンブリ(示されない)の細長い本体(示されない)に直接接続されるように改変され得る。
【0017】
ローディングユニット100およびアダプターアセンブリ10は、本開示の局面を完全に開示するために必要とされる程度まで記載されるのみである。例示的なローディングユニットおよびアダプターアセンブリの詳細な説明について、共有に係る米国特許出願公開第2013/0181035号(その内容は、その全体が本明細書中で参考として援用される)を参照されたい。アダプターアセンブリおよび/またはローディングユニットを動作するための例示的な電気機械式外科手術ステープル留めデバイスは、米国特許出願公開第2012/0253329号に示され、記載され、その内容も、その全体が本明細書中で参考として援用される。
【0018】
図3に手短に目を向けると、アダプターアセンブリ10の遠位端12は、取り付けウインドー13、およびキー溝またはスロット15を規定する。取り付けウインドー13は、以下に詳述されるように、ローディングユニット100をアダプターアセンブリ10の遠位端12に対して長手方向に固定するために、アダプターアセンブリ10の遠位端12の環状壁を通って延び、インターロックアセンブリ110の係止部材を受け取るように構成されている。キー溝15は、以下に詳述されるように、アダプターアセンブリ10の遠位端12の長手方向軸に対して平行に延び、ローディングユニット100の整列特徴を受け取って、ローディングユニット100をアダプターアセンブリ10に対して半径方向に整列させ、半径方向に固定するように構成されている。示されるように、開口部13およびキー溝15は、遠位端12の環状壁を完全に通過しているが、開口部13および/またはキー溝15は、代わりに、アダプターアセンブリアダプター10の遠位端12の環状壁の外側表面において、切欠き(示されない)または長手方向の溝(示されない)を規定し得ることが企図される。
【0019】
次に、図4図7を参照すると、ローディングユニット100は、シェル部材102を含む。シェル部材102は、外側円筒形部分120を含む近位端102aと、遠位端102bとを含み、この遠位端102bは、複数のステープル保持スロット105(図3)を規定するステープルカートリッジ104を支持している。ステープル保持スロット105は、図3に示されるように、1対の同軸の列で配置され得る。インターロックアセンブリ110は、シェル部材102の外側円筒形部分120と、外側円筒形部分120に旋回可能に固定されているカラー部材130とを含む。シェル部材102の外側円筒形部分120は、アダプターアセンブリ10(図3)の遠位端12(図3)の周りに受け取られるように構成されている。
【0020】
図4および図5を特に参照すると、シェル部材102の外側円筒形部分120は、外側円筒形部分120の外側表面の周りに部分的に延びている凹んだ部分またはリリーフ121を含み、その周りにインターロックアセンブリ110のカラー部材130を受け取るように構成されている。凹んだ部分121の第1の端部121aにおいて、外側円筒形部分120は、カラー部材130の第1の端部130aを収納するための切り抜き123を規定する。凹んだ部分121の第2の端部121bにおいて、外側円筒形部分120は、カラー部材130の第2の端部130bを収納するための切欠き125を規定する。凹んだ部分121の第1の端部121aと第2の端部121bとの間に、外側円筒形部分120は、カラー部材130の係止特徴(例えば、係止シェルフ136)を収納するための開口部127を規定する。凹んだ部分121の第2の端部121bに隣接して、くぼみ129が、ユーザーによるカラー部材130の第2の端部130bの係合を可能にするために、外側円筒形部分120の外側表面において規定される。高くなった特徴124が、シェル部材102の外側円筒形部分120の内側表面上に形成され、外側円筒形部分120の長手方向軸に沿って延びている。さらに詳細に以下に記載されるように、高くなった特徴124は、アダプターアセンブリ10(図3)の遠位端12(図3)のキー溝15(図3)内に受け取られて、ローディングユニット100をアダプターアセンブリ10に対して半径方向に整列させ、半径方向に固定するように構成されている。
【0021】
図4図7を引き続き参照すると、インターロックアセンブリ110のカラー部材130は、「C」形状のプロフィールを有する本体132と、第1の端部130aと、第2の端部130bとを含む。カラー部材130は、弾性材料から形成され、シェル部材102の外側円筒形部分120の凹んだ部分121の周りに解放可能に受け取られるように構成されている。カラー部材130の第1の端部130aは、旋回ピン112によってシェル部材102の外側円筒形部分120の切り抜き123内に旋回可能に固定されている。カラー部材130の第2の端部130bは、シェル部材102の外側円筒形部分120における切欠き125内に選択的に受け取られるように構成されている係止タブ134を含む。カラー部材130は、その第1の端部130aと第2の端部130bとの間に位置している係止シェルフ136をさらに含む。係止シェルフ136は、カラー部材130の本体132から半径方向内方に延びており、カラー部材130がシェル部材102の外側円筒形部分120の凹んだ部分121の周りに受け取られる場合、シェル部材102の外側円筒形部分120における開口部127内に選択的に受け取られるように構成されている。
【0022】
図7図12を参照すると、シェル部材102の外側円筒形部分120に固定されているカラー部材130が示されている。第1の位置または開放位置(図7)において、カラー部材130の第2の端部130bは、シェル部材102の外側円筒形部分120から離して旋回されている。カラー部材130が第2の位置または係止された位置(図12)に移動される場合、カラー部材130の第2の端部130bは、シェル部材102の外側円筒形部分120に向かって旋回される。カラー部材130の第2の端部130bにおける係止タブ134がシェル部材102の外側円筒形部分120を係合する場合、カラー部材130の本体132は、半径方向外方に曲がって、外側円筒形部分120の周りでのカラー部材130の受け取りを可能にする。
【0023】
カラー部材130は、カラー部材130の係止タブ134が外側円筒形部分120における切欠き125の中にスナップ留めする(snap)まで、シェル部材102の円筒形本体部分120の周りで旋回される(図12)。係止タブ134は、カラー部材130が外側円筒形部分120の凹んだ部分121の周りに完全に受け取られる場合、シェル部材102の外側円筒形部分120の切欠き125の中にスナップ留めする。カラー部材130の本体132の弾性は、カラー部材130の係止タブ134を外側円筒形部分120の切欠き125内に維持する。
【0024】
図11および図12を特に参照すると、カラー部材130がシェル部材102の外側円筒形部分120の凹んだ部分121内に旋回可能に受け取られる場合、カラー部材130の係止シェルフ136は、外側円筒形部分120の開口部127内に受け取られる。
【0025】
カラー部材130の係止タブ134を外側円筒形部分120から係合解除するために、カラー部材130の第2の端部130bは、シェル部材102の外側円筒形部分120から引き離される。シェル部材102の外側円筒形部分120に形成されているくぼみ129は、シェル部材102の外側円筒形部分120とのカラー部材130の第2の端部130bの係合または係合解除を容易にする。係止タブ134がシェル部材102の外側円筒形部分120から係合解除されると、カラー部材130は、その第1の端部130aの周りで旋回されて、係止シェルフ136を外側円筒形部分120における開口部127内から後退し得る。
【0026】
アダプターアセンブリ10の遠位端12へのローディングユニット100の取り付けは、図13図15を参照して記載される。図13を最初に参照すると、ローディングユニット100のシェル部材102の近位端102aは、シェルアセンブリ102の外側円筒形部分120の内側表面上の高くなった特徴124がアダプターアセンブリ10の遠位端12のキー溝15と整列されるように、アダプターアセンブリ10の遠位端12に対して位置決めされている。インターロックアセンブリ110のカラー部材130が、まだ開放位置にない場合、カラー部材130は、カラー部材130の第2の端部130bを係合してカラー部材130の係止タブ134を外側円筒形部分120から係合解除することによって開放位置に移動され得る。
【0027】
あるいは、図14に示されるように、係止シェルフ136は、斜めの近位部分または傾斜した近位部分136aを含み、斜めの近位部分または傾斜した近位部分136aは、アダプターアセンブリ10の遠位端12がシェル部材102の外側円筒形部分120内に受け取られる場合にアダプターアセンブリ10の遠位端12を係合する。係止シェルフ136の傾斜した近位部分136aがアダプターアセンブリ10の遠位端12を係合する場合、図14における矢印「A」によって示されるように、カラー部材130の本体132に適用される力は、カラー部材の係止タブ134が、シェル部材102の外側円筒形部分120からスナップ留めを外す(unsnap)または係合解除することをもたらし、それにより、インターロックアセンブリ110を開放位置に移動し、アダプターアセンブリ10の遠位端12がシェル部材102の外側円筒形部分120内に完全に受け取られることを可能にする。
【0028】
次に図15を参照すると、アダプターアセンブリ10の遠位端12がシェル部材102の外側円筒形部分120内に完全に受け取られた後、インターロックアセンブリ110のカラー部材130は、係止された位置に移動される。特に、カラー部材130は、図15における矢印「B」によって示されるように、半径方向内方に押されて、カラー部材130の本体132を完全にシェル部材102の外側円筒形部分120の凹んだ部分121の周りに受け取る。カラー部材130の本体132がシェル部材102の外側円筒形部分120の凹んだ部分121の周りに受け取られる場合、カラー部材130の係止シェルフ136は、シェル部材102の外側円筒形部分120における開口部127を通って、アダプターアセンブリ10の遠位端12における取り付けウインドー13内に受け取られる。アダプターアセンブリ10の取り付けウインドー13を通したカラー部材130の係止シェルフ136の受け取りは、ローディングユニット100をアダプターアセンブリ10に対して長手方向に固定し、それにより、ローディングユニット100をアダプターアセンブリ10に固定する。
【0029】
ローディングユニット100がアダプターアセンブリ10の遠位端12に固定されると、外科手術デバイス(示されない)は、慣習的な態様で動作され得る。ステープル留め手順後、ローディングユニット100は、上に記載されるように、最初にインターロックアセンブリ110を開放位置に移動することによって、アダプターアセンブリ10から分離され、次に、ローディングユニット100をアダプターアセンブリ10の遠位端12に対して長手方向に引っ張る。ローディングユニット100は、次に、慣習的な態様で処分され得る。
【0030】
本開示の例示的実施形態が、添付の図面を参照して本明細書中に記載されてきたが、本開示は、それらの正確な実施形態に限定されないこと、ならびに様々な他の変更および改変が、本開示の範囲または趣旨から外れることなく、当業者によってその中でもたらされ得ることが理解されるべきである。
図1
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