【実施例】
【0028】
以下、本発明についてさらに実施例を挙げて詳細に説明するが、本発明はこれら実施例に何ら制限されるものではない。
【0029】
実施例1
[融合タンパク質DE12-HRV3Csite-NQ01(コンストラクト1;pI=5.84)の発現および精製]
標的タンパクであるNAD(P)H dehydrogenase, quinone 1 human(NQO1;pI=8.91)のN末端側にペプチドタグ1(DE12)が融合し、NQ01とDE12の間にタンパク質分解酵素HRV3Cが認識する切断サイトHRV3Csiteを含む融合タンパク質の発現および精製を行った。
【0030】
(1)pM01_DE12ベクターの構築
ペプチドタグDE12をpM01ベクターに挿入したベクターpM01_DE12を構築した。
DE12をコードするポリヌクレオチド(配列番号25および26)をペアでアニーリングし、インサート部分を調製した。pM01ベクター(シスメックス社)のNheIサイトをNheI(タカラバイオ社)で処理し、In-Fusion HD Cloning Kit(Clone tech社)を用いてインサート部分を挿入した。構築したベクターでStellar Competent Cellsを形質転換した後、LBAプレートに播種し、37℃下で16hr培養した。この形質転換体から定法に従いアンピシリン耐性形質転換体を選抜し、プラスミドの精製を行った。選抜したクローンの塩基配列を確認するため、シーケンス確認用プライマー1(配列番号27)およびプライマー2(配列番号28)を用いて、Big Dye Terminator v3.1(Thermo Scientific社)にてPCR反応させた後、DNAシーケンサー(Thermo Scientific社)で解析した。インサート部分が導入され、その他の部分に変異のないベクターをpM01_DE12とした。
【0031】
(2)pM01_DE12_HRV3Csite_NQO1の構築
NQO1(配列番号9)をコードするポリヌクレオチド(配列番号29)をpM01_DE12に挿入した発現ベクターpM01_DE12_HRV3Csite_NQO1を構築した。
インサート部分は、NQO1をコードするポリヌクレオチドとインサート部分に対応したプライマー3F(配列番号30)および3R(配列番号31)を準備し、PCR酵素としてKOD -Plus-(東洋紡社)を用いて、下記PCR条件にて増幅した。増幅したPCR産物を1.0%(w/v)アガロース電気泳動にて泳動し、インサート部分の長さに一致する部分をゲルから切り出し精製してインサート部分を調製した。pM01_DE12ベクターのSmaIサイトをSmaI(タカラバイオ社)で処理し、In-Fusion HD Cloning Kit(Clone tech社)を用いてインサート部分を挿入した。構築したベクターでStellar Competent Cells(Clone tech社)を形質転換した後、LBAプレートに播種した。37℃下で16hr培養し、この形質転換体から定法に従いアンピシリン耐性形質転換体を選抜し、プラスミドの精製を行った。選抜したクローンの塩基配列を確認するため、シーケンス確認用のプライマー1および2を用いて、Big Dye Terminator v3.1(Thermo Scientific社)にてPCR反応させた後、DNAシーケンサー(Thermo Scientific社)で解析した。インサート部分が導入され、その他の部分に変異のないベクターをpM01_DE12_HRV3Csite_NQO1とした。
<PCR条件>
反応1:94.0℃、2分
反応2:94.0℃、15秒
反応3:52.0℃、30秒
反応4:68.0℃、1kbpにつき1分
反応5:反応2〜反応4を30回繰り返す
【0032】
(3)組換えバキュロウイルスの作製および融合タンパク質DE12-HRV3Csite-NQO1の発現
カイコ培養細胞(BmN細胞)に、pM01_DE12_HRV3Csite_NQO1とバキュロウイルスDNAを導入し、ウイルスの相同組換えを行った。この培養細胞を6日間培養し、組み換えウイルスを回収後、MilliQ水で50倍希釈したウイルス溶液をカイコの蛹に接種し、6日間インキュベートした。
【0033】
(4)DE12-HRV3Csite-NQO1の精製
インキュベート後、カイコの蛹を回収し、1頭あたり50 mL の緩衝液(20 mM Tris-HCl (pH 8.0), 150 mM NaCl, 1tablet Complete EDTA free (Roche), phenyltiourea)を加えホモジネートし、溶液を遠心(8,000g 、10分)後、上清画分を0.8uMのろ剤でろ過し、ろ液を回収した。回収したろ液をイオン交換樹脂(Hitrap Q HP (1 mL))にロードし、20mM Tris-HCl (pH 8.0, 150mM NaCl;緩衝液A)と20mM Tris-HCl (pH 8.0, 1000mM NaCl;緩衝液B)を混合した溶液を用いて精製した。まず緩衝液Aのみ(NaCl濃度150mM)でイオン交換樹脂を流し(EL0)、緩衝液A:緩衝液Bの3:1混合溶液(NaCl濃度363mM)で溶出(EL1)、緩衝液A:緩衝液Bの1:1混合溶液(NaCl濃度575mM)で溶出(EL2)、緩衝液A:緩衝液 Bの1:3混合溶液(NaCl濃度788mM)で溶出(EL3)、最後に緩衝液 Bのみ(NaCl濃度1000mM)で溶出(EL4)した画分を各々回収した。
【0034】
(5)DE12-HRV3Csite-NQO1の検出
SDS(Sodium dodecyl sulfate)-ポリアクリルアミドゲル電気泳動(SDS-PAGE)は5-20%グラジエントゲルおよび泳動装置(アプロサイエンス社)を用いて実施した。サンプルとトリスSDS β-MEサンプル処理液(コスモ・バイオ社)と1:1容量比で混合し、100℃下、3分で処理した後、5uLをゲルにロードした。分子量マーカーとして、ブルースター(日本ジェネティクス社)を2.5uLゲルにロードした。サンプルをロードしたゲルを電圧400Vで14分泳動した後、トランスブロット Turbo ブロッティングシステム(BIO-RAD社)を用いてメンブレンに転写した。転写したメンブレンをi-Bindシステム(Thermo Fisher Scientific社)にセットし、抗原抗体反応を実施した。抗原抗体反応には、ANTI-FLAG(登録商標) M2-Peroxidase (HRP)抗体(メルク社)またはAnti-NQO1抗体(Cell signaling社とAnti-IgG (H+L chain) (Mouse) pAb-HRP(Beckman社)とを2000倍希釈して使用し、検出のHRP試薬はLuminata Forte(メルク社)、検出機はGel Doc XR+ システム(BIO-RAD社)を用いた。
【0035】
ウェスタンブロットを実施した後、用いたメンブレンをGelCode Blue Stain Reagent(Thermo Fisher Scientific社)で染色し、余分な染色を脱色した後、Gel Doc XR+ システム(BIO-RAD社)を用いて画像を撮影した。結果を
図2に示す。
図2において、Mは分子量マーカー、レーン1はホモジネート溶液、レーン2は遠心後の上清画分、レーン3は遠心後の沈殿画分、レーン4からレーン7は、イオン交換樹脂の通過画分1〜4、レーン8は緩衝液A(NaCl濃度150mMによる溶出画分(EL0)、レーン9は緩衝液A:緩衝液Bの3:1混合溶液(NaCl濃度363mM)による溶出画分(EL1)、レーン10は、緩衝液A:緩衝液Bの1:1混合溶液(NaCl濃度575mM)による溶出画分(EL2)、レーン11は、緩衝液A:緩衝液Bの1:3混合溶液(NaCl濃度788mM)による溶液画分(EL3)、レーン12は緩衝液B(NaCl濃度1000mM)による溶出画分(EL4)の泳動結果である。破線で囲まれた部分が標的タンパク質を含むバンドを示す。各レーンの説明は
図3〜15において共通である。
【0036】
実施例2
[融合タンパク質DE18-HRV3Csite-NQO1(コンストラクト2;pI=5.03)の発現および精製]
標的タンパクであるNQO1のN末端側にペプチドタグ2(DE18)が融合し、NQ01とDE18の間にHRV3Csiteを含む融合タンパク質の発現および精製を行った。
ペプチドタグDE12をコードするポリヌクレオチドに代えてDE18(配列番号2)をコードするポリヌクレオチド(配列番号32および33)用いてインサート部分を調製した以外は実施例1と同様にしてpM01_DE18ベクターを構築した。
さらに実施例1と同様にして、pM01_DE18_HRV3Csite_NQO1を構築し、組換えバキュロウイルスを作製した後、融合タンパク質DE18-HRV3Csite-NQO1の発現、精製および検出を行った。結果を
図3に示す。
【0037】
実施例3
[融合タンパク質DE24-HRV3Csite-NQO1(コンストラクト3;pI=4.78)の発現および精製]
標的タンパクであるNQO1のN末端側にペプチドタグ3(DE24)が融合し、NQ01とDE24の間にHRV3Csiteを含む融合タンパク質の発現および精製を行った。
(1)pM01_DE24ベクターの構築
ペプチドタグDE24をコードするポリヌクレオチドをpM01ベクターに挿入したベクターpM01_DE24を以下のようにして構築した。
ペプチドタグ6(DED;配列番号6)をコードするポリヌクレオチド(配列番号34)とインサート部分に対応したプライマー4F(配列番号35)および4R(配列番号36)を準備し、PCR酵素としてKOD -Plus-(東洋紡社)を用いて、実施例1と同一のPCR条件にて増幅した。増幅したPCR産物を1.0%(w/v)アガロース電気泳動にて泳動し、インサート部分の長さに一致する部分をゲルから切り出し、精製してインサート部分を調製した。pM01ベクター(シスメックス社)のSmaIサイトをSmaI(タカラバイオ社)で処理し、In-Fusion HD Cloning Kit(Clone tech社)を用いてインサート部分を挿入した。構築したベクターでStellar Competent Cells(Clone tech社)を形質転換した後、LBAプレートに播種した。37℃下で16hr培養し、この形質転換体から定法に従いアンピシリン耐性形質転換体を選抜し、プラスミドの精製を行った。選抜したクローンの塩基配列を確認するため、シーケンス確認用のプライマー1および2を用いて、Big Dye Terminator v3.1(Thermo Scientific社)にてPCR反応させた後、DNAシーケンサー(Thermo Scientific社)で解析した。インサート部分が導入され、その他の部分に変異のないベクターをpM01_DE24とした。
(2)実施例1と同様にして、pM01_DE24_HRV3Csite_NQO1を構築し、組換えバキュロウイルスを作製した後、融合タンパク質DE24-HRV3Csite-NQO1の発現、精製および検出を行った。結果を
図4に示す。
【0038】
実施例4
[融合タンパク質DE30-HRV3Csite-NQO1(コンストラクト4;pI=4.61)の発現および精製]
標的タンパクであるNQO1のN末端側にペプチドタグ4(DE30)が融合し、NQ01とDE30の間にHRV3Csiteを含む融合タンパク質の発現および精製を行った。
ペプチドタグDE12をコードするポリヌクレオチドに代えてDE30(配列番号4)をコードするポリヌクレオチド(配列番号37および38)を用いてインサート部分を調製した以外は実施例1と同様にしてpM01_DE30ベクターを構築した。
さらに実施例1と同様にして、pM01_DE30_HRV3Csite_NQO1を構築し、組換えバキュロウイルスを作製した後、融合タンパク質DE30-HRV3Csite-NQO1の発現、精製および検出を行った。結果を
図5に示す。
【0039】
実施例5
[融合タンパク質DE36-HRV3Csite-NQO1(コンストラクト5;pI=4.49)の発現および精製]
標的タンパクであるNQO1のN末端側にペプチドタグ5(DE36)が融合し、NQ01とDE36の間にHRV3Csiteを含む融合タンパク質の発現および精製を行った。
ペプチドタグDE12をコードするポリヌクレオチドに代えてDE36(配列番号5)をコードするポリヌクレオチド(配列番号39および40)を用いてインサート部分を調製した以外は実施例1と同様にしてpM01_DE36ベクターを構築した。
さらに実施例1と同様にして、pM01_DE36_HRV3Csite_NQO1を構築し、組換えバキュロウイルスを作製した後、融合タンパク質DE36-HRV3Csite-NQO1の発現、精製および検出を行った。結果を
図6に示す。
【0040】
実施例6
[融合タンパク質DED-HRV3Csite-NQO1(コンストラクト6;pI=4.26)の発現および精製]
標的タンパクであるNQO1のN末端側にペプチドタグ6(DED)が融合し、NQ01とDEDの間にHRV3Csiteを含む融合タンパク質の発現および精製を行った。
(1)pHS01_DEDベクターの構築
ペプチドタグDED(配列番号6)をpHS01ベクターに挿入したベクターpHS01_DEDを以下のようにして構築した。
ペプチドタグDEDをコードするポリヌクレオチド(配列番号34)とインサート部分に対応したプライマー5F(配列番号41)および5R(配列番号42)を準備し、PCR酵素としてKOD -Plus-(東洋紡社)を用いて、実施例1と同一のPCR条件にて増幅した。増幅したPCR産物を1.0%(w/v)アガロース電気泳動にて泳動し、インサート部分の長さに一致する部分をゲルから切り出し、精製してインサート部分を調製した。pHS01ベクター(シスメックス社)のNheIサイトをNheI(タカラバイオ社)で処理し、In-Fusion HD Cloning Kit(Clone tech社)を用いてインサート部分を挿入した。構築したベクターでStellar Competent Cellsを形質転換した後、LBAプレートに播種した。37℃下で16hr培養し、この形質転換体から定法に従いアンピシリン耐性形質転換体を選抜し、プラスミドの精製を行った。選抜したクローンの塩基配列を確認するため、シーケンス確認用のプライマー1および2を用いて、Big Dye Terminator v3.1(Thermo Scientific社)にてPCR反応させた後、DNAシーケンサー(Thermo Scientific社)で解析した。インサート部分が導入され、その他の部分に変異のないベクターをpHS01_DEDとした。
(2)実施例1と同様にしてHS01_DED_HRV3Csite_NQO1を構築し、組換えバキュロウイルスを作製した後、融合タンパク質DED-HRV3Csite-NQO1の発現、精製および検出を行った。結果を
図7に示す。
【0041】
実施例7
[融合タンパク質DES-HRV3Csite-NQO1(コンストラクト7;pI=4.55)の発現および精製]
標的タンパクであるNQO1のN末端側にペプチドタグ7(DES)が融合し、NQ01とDESの間にHRV3Csiteを含む融合タンパク質の発現および精製を行った。
インサート部分に対応したプライマーとして、プライマー6F(配列番号43)および6R(配列番号44)を用いた以外は実施例6と同様にして、pHS01_DESを構築した。
実施例1と同様にしてpHS01_DES_HRV3Csite_NQO1を構築し、組換えバキュロウイルスを作製した後、融合タンパク質DES-HRV3Csite-NQO1の発現、精製および検出を行った。結果を
図8に示す。
【0042】
実施例8
[融合タンパク質EO24-HRV3Csite-NQO1(コンストラクト8;pI=4.73)の発現および精製]
標的タンパクであるNQO1のN末端側にペプチドタグ8(EO24)が融合し、NQ01とEO24の間にHRV3Csiteを含む融合タンパク質の発現および精製を行った。
(1)pHS01_EO24の構築
ペプチドタグEO24をコードするポリヌクレオチド(配列番号45および46)をペアでアニーリングし、インサート部分を調製した。pHS01ベクター(シスメックス社)のNheIサイトをNheI(タカラバイオ社)で処理し、In-Fusion HD Cloning Kit(Clone tech社)を用いてインサート部分を挿入した。構築したベクターでStellar Competent Cells(Clone tech社)を形質転換した後、LBAプレートに播種した。37℃下で16hr培養し、この形質転換体から定法に従いアンピシリン耐性形質転換体を選抜し、プラスミドの精製を行った。選抜したクローンの塩基配列を確認するため、シーケンス確認用のプライマー1および2を用いて、Big Dye Terminator v3.1(Thermo Scientific社)にてPCR反応させた後、DNAシーケンサー(Thermo Scientific社)で解析した。インサート部分が導入され、その他の部分に変異のないベクターをpHS01_EO24とした。
(2)実施例1と同様にしてpHS01_EO24_HRV3Csite_NQO1を構築し、組換えバキュロウイルスを作製した後、融合タンパク質EO24-HRV3Csite-NQO1の発現、精製および検出を行った。結果を
図9に示す。
【0043】
実施例9
[融合タンパク質NQO1-HRV3Csite-DED(コンストラクト9;pI=4.26)の発現および精製]
標的タンパクであるNQO1のC末端側にペプチドタグDEDが融合し、NQ01とDEDの間にHRV3Csiteを含む融合タンパク質の発現および精製を行った。
(1)pHS02_DEDベクターの構築
ペプチドタグDEDをコードするポリペプチドをpHS02ベクターに挿入したベクターpHS02_DE12を以下のようにして構築した。
ペプチドタグDEDをコードするポリヌクレオチド(配列番号34)とインサート部分に対応したプライマー7F(配列番号47)および7R(配列番号48)を準備し、PCR酵素としてKOD -Plus-(東洋紡社)を用いて、実施例1と同一のPCR条件にて増幅した。増幅したPCR産物を1.0%(w/v)アガロース電気泳動にて泳動し、インサート部分の長さに一致する部分をゲルから切り出し、精製してインサート部分を調製した。pHS02ベクター(シスメックス社)のNheIサイトをNheI(タカラバイオ社)で処理し、In-Fusion HD Cloning Kit(Clone tech社)を用いてインサート部分を挿入した。構築したベクターでStellar Competent Cells(Clone tech社)を形質転換した後、LBAプレートに播種した。37℃下で16hr培養し、この形質転換体から定法に従いアンピシリン耐性形質転換体を選抜し、プラスミドの精製を行った。選抜したクローンの塩基配列を確認するため、シーケンス確認用のプライマー1および2を用いて、Big Dye Terminator v3.1(Thermo Scientific社)にてPCR反応させた後、DNAシーケンサー(Thermo Scientific社)で解析した。インサート部分が導入され、その他の部分に変異のないベクターをpHS02_DEDとした。
【0044】
(2)インサート部分に対応したプライマーとして、プライマー8F(配列番号49)および8R(配列番号50)を用いた以外は実施例1と同様にしてpHS02_NQ01_HRV3Csite_DEDを構築した。
(3)さらに実施例1と同様にして組換えバキュロウイルスを作製し、融合タンパク質NQO1-HRV3Csite-DEDの発現、精製および検出を行った。結果を
図10に示す。
【0045】
実施例10
[融合タンパク質NQO1-HRV3Csite-DES(コンストラクト10;pI=4.55)の発現および精製]
標的タンパクであるNQO1のC末端側にペプチドタグDESが融合し、NQ01とDESの間にHRV3Csiteを含む融合タンパク質の発現および精製を行った。
(1)プライマーとして、9F(配列番号51)および9R(配列番号52)を用いた以外は実施例9と同様にして、pHS02_DESを構築した。
(2)実施例9と同様にしてpHS01_NQO1_HRV3Csite_DESを構築した。
(3)実施例1と同様にして組換えバキュロウイルスを作製し、融合タンパク質NQO1-HRV3Csite-DESの発現、精製および検出を行った。結果を
図11に示す。
【0046】
実施例11
[融合タンパク質DED-HRV3Csite-Luciferase(コンストラクト11;pI=4.47)の発現および精製]
(1)pHS01_DEDベクターの構築
実施例6と同様にしてpHS01_DEDを構築した。
(2)pHS01_DED_HRV3Csite_Luciferaseの構築
Luciferaseをコードするポリヌクレオチド(配列番号53)とインサート部分に対応したプライマー10F(配列番号54)および10R(配列番号55)を準備し、PCR酵素としてKOD -Plus-(東洋紡社)を用いて、実施例1と同一のPCR条件にて増幅した。増幅したPCR産物を1.0%(w/v)アガロース電気泳動にて泳動し、インサート部分の長さに一致する部分をゲルから切り出し、精製してインサート部分を調製した。pHS01_DEDベクターのSmaIサイトをSmaI(タカラバイオ社)で処理し、In-Fusion HD Cloning Kit(Clone tech社)を用いてインサート部分を挿入した。構築したベクターでStellar Competent Cells(Clone tech社)を形質転換した後、LBAプレートに播種した。37℃下で16hr培養し、この形質転換体から定法に従いアンピシリン耐性形質転換体を選抜し、プラスミドの精製を行った。選抜したクローンの塩基配列を確認するため、シーケンス確認用のプライマー1および2を用いて、Big Dye Terminator v3.1(Thermo Scientific社)にてPCR反応させた後、DNAシーケンサー(Thermo Scientific社)で解析した。インサート部分が導入され、その他の部分に変異のないベクターをpHS01_DED_HRV3Csite_Luciferaseとした。
(3)実施例1と同様にして組換えバキュロウイルスを作製し、融合タンパク質DED-HRV3Csite-Luciferaseの発現、精製および検出を行った。結果を
図12に示す。
【0047】
実施例12
[融合タンパク質DES-HRV3Csite-Luciferase(コンストラクト12;pI=4.75)の発現および精製]
pHS01_DEDベクターに代えて実施例7で構築したpHS01_DESベクターを用いた以外は実施例11と同様にしてpHS02_DES_HRV3Csite_Luciferaseを構築した。
実施例1と同様にして、組換えバキュロウイルスを作製し、融合タンパク質DES-HRV3Csite-Luciferaseの発現、精製および検出を行った。結果を
図13に示す。
【0048】
実施例13
[融合タンパク質DED-HRV3C(コンストラクト13;pI=4.75)の発現および精製]
(1)pET17b_DED_HRV3Cの構築
ペプチドタグDEDをコードするポリヌクレオチド(配列番号34)とHRV3Cをコードするポリヌクレオチド(配列番号56)とインサート部分に対応したプライマー11Fおよび11R(配列番号57および58;DED)並びにプライマー12Fおよび12R(配列番号59および60;HRV3C)を準備し、PCR酵素としてKOD -Plus-(東洋紡社)を用いて、実施例1と同一のPCR条件にて増幅した。増幅したPCR産物を1.0%(w/v)アガロース電気泳動にて泳動し、インサート部分の長さに一致する部分をゲルから切り出し、精製してインサート部分を調製した。pHS01ベクター(シスメックス社)のSmaIサイトとNheIサイトをSmaI(タカラバイオ社)とNheI(タカラバイオ社)で処理し、In-Fusion HD Cloning Kit(Clone tech社)を用いて2つのインサート部分を挿入した。構築したベクターでStellar Competent Cells(Clone tech社)を形質転換した後、LBAプレートに播種した。37℃下で16hr培養し、この形質転換体から定法に従いアンピシリン耐性形質転換体を選抜し、プラスミドの精製を行った。選抜したクローンの塩基配列を確認するため、シーケンス確認用のプライマー1および2を用いて、Big Dye Terminator v3.1(Thermo Scientific社)にてPCR反応させた後、DNAシーケンサー(Thermo Scientific社)で解析した。インサート部分が導入され、その他の部分に変異のないベクターをpHS01_DED_HRV3Cとした。
【0049】
次にpET17b用のインサートを調製した。pHS01_DED_HRV3Cを鋳型として、プライマー13F(配列番号61)および13R(配列番号62)を準備し、PCR酵素としてKOD -Plus-(東洋紡社)を用いて、実施例1と同一のPCR条件にて増幅した。増幅したPCR産物を1.0%(w/v)アガロース電気泳動にて泳動し、インサート部分の長さに一致する部分をゲルから切り出し、精製してインサート部分を調製した。pET17bベクター(Novagene社)のNdeIサイトをNdeI(タカラバイオ社)で処理し、In-Fusion HD Cloning Kit(Clone tech社)を用いてインサート部分を挿入した。構築したベクターでStellar Competent Cells(Clone tech社)を形質転換した後、LBAプレートに播種した。37℃下で16hr培養し、この形質転換体から定法に従いアンピシリン耐性形質転換体を選抜し、プラスミドの精製を行った。選抜したクローンの塩基配列を確認するため、シーケンス確認用のプライマー14(配列番号63)および15(配列番号64)を用いて、Big Dye Terminator v3.1(Thermo Scientific社)にてPCR反応させた後、DNAシーケンサー(Thermo Scientific社)で解析した。インサート部分が導入され、その他の部分に変異のないベクターをpET17b_DED_HRV3Cとした。
【0050】
(2)DED-HRV3Cの発現および精製
pET17b_DED_HRV3Cを用いて大腸菌を形質転換し、アンピシリンを含む1.5LのLB培地を37℃で培養し、濁度OD=0.6付近で15℃に冷却後、IPTGを添加してタンパク質の発現を誘導した。16時間後、遠心(8,000g 15分)で集菌し、-80℃下で凍結した。凍結した大腸菌に緩衝液(20 mM Tris-HCl (pH 8.0), 150 mM NaCl, 1tablet Complete EDTA free (Roche)を120 mL添加し、超音波にて破砕した。破砕した溶液を遠心(15,000g×30分)後、上清画分を0.8uMのろ剤でろ過し、ろ液を回収した。ろ液をイオン交換樹脂(Hitrap Q HP (1 mL))にロードし、20mM Tris-HCl (pH 8.0, 150mM NaCl;緩衝液A)と20mM Tris-HCl (pH 8.0, 1000mM NaCl;緩衝液B)を混合した溶液を用いて精製した。まず緩衝液Aのみ(NaCl濃度150mM)でイオン交換樹脂を流し(EL0)、緩衝液A:緩衝液Bの3:1混合溶液(NaCl濃度363mM)で溶出(EL1)、緩衝液A:緩衝液Bの1:1混合溶液(NaCl濃度575mM)で溶出(EL2)、緩衝液A:緩衝液Bの1:3混合溶液(NaCl濃度788mM)で溶出(EL3)、最後に緩衝液Bのみ(NaCl濃度1000mM)で溶出(EL4)した画分を各々回収した。
【0051】
(3)実施例1と同様にして融合タンパク質を検出した。結果を
図14に示す。
図14において、Mは分子量マーカー、レーン1はホモジネート溶液、レーン2は遠心後の上清画分、レーン3は遠心後の沈殿画分、レーン4からレーン7は、イオン交換樹脂の通過画分1〜4であり、レーン8は緩衝液A(NaCl濃度150mM)による溶出画分(EL0)、レーン9は緩衝液A:緩衝液Bの3:1混合溶液(NaCl濃度363mM)による溶出画分(EL1)、レーン10は、緩衝液A:緩衝液Bの1:1混合溶液(NaCl濃度575mM)による溶出画分(EL2)、レーン11は、緩衝液A:緩衝液Bの1:3混合溶液(NaCl濃度788mM)による溶液画分(EL3)、レーン12は緩衝液B(NaCl濃度1000mM)による溶出画分(EL4)の泳動結果である。
【0052】
比較例1
[融合タンパク質DE6-HRV3Csite-NQO1(pI=6.4)の発現および精製]
標的タンパクであるNQO1のN末端側にペプチドタグDE6が融合し、NQ01とDE6の間にHRV3Csiteを含む融合タンパク質の発現および精製を行った。
ペプチドタグDE12をコードするポリヌクレオチドに代えてDE6(EEEDDD;配列番号65)をコードするポリヌクレオチド(配列番号66および67)を用いてインサート部分を調製した以外は実施例1と同様にしてpM01_DE6ベクターを構築した。
さらに実施例1と同様にしてpM01_DE6_HRV3Csite_NQO1を構築し、組換えバキュロウイルスを作製した後、融合タンパク質DE6-HRV3Csite-NQO1の発現、精製および検出を行った。結果を
図15に示す。
【0053】
(実施例1〜13および比較例1の結果について)
比較例1(DE6-HRV3Csite-NQO1、pI=6.4)では、あらゆる画分に融合タンパク質が含まれており分離が不十分であった。これに対し、実施例1〜13ではいずれも良好な分離を示した。特に酸性アミノ酸残基が18残基以上のペプチドタグを結合した融合タンパク質は、500mM以上の高塩濃度までイオン交換樹脂に保持され、夾雑タンパク質との分離がより良好となった(実施例2〜13)。また3種の標的タンパク質のいずれにおいても、良好な分離が得られた(実施例6〜7、11〜13)。またペプチドタグは、酸性アミノ酸残基としてアスパラギン酸残基およびグルタミン酸残基を両方含むものでも、いずれか一方のみを含むものでも同等に良好な分離を示した(実施例3、8)。ペプチドタグの結合位置が標的タンパク質のN末端側またはC末端側のいずれであっても、分離は良好であった(実施例6〜7、9〜10)。
【0054】
実施例14
[融合タンパク質DE12-HRV3Csite-NQ01から標的タンパク質NQ01の分離および検出]
DE12-HRV3Csite-NQ01にタンパク質分解酵素DED-HRV3Cを反応させて、DE12-HRV3Csite-NQ01からDE12を切断した。
実施例1で回収した画分EL2に、その10分の1容量の実施例13で回収した画分EL3を混合し、4℃下で静置した。16時間後この反応溶液に20 mM Tris-HCl (pH 8.0)を添加してNaCl濃度 約250 mMに希釈し、20 mM Tris-HCl (pH 8.0), 150 mM NaClで平衡化したイオン交換樹脂(Hitrap Q HP (1mL))にロードした。通過画分を回収(Fr. 1-6(NaCl濃度 約250 mM))し、最後に緩衝液Bのみ(NaCl濃度1000mM)で溶出(Fr. 7-10)した画分を各々回収した。
【0055】
SDS-PAGEは5-20%グラジエントゲルおよび泳動装置(アプロサイエンス社)を用いて実施した。回収した各画分をトリスSDS β-MEサンプル処理液(コスモ・バイオ社)と1:1容量で混合し、100℃下、3分で処理した後、5uLをゲルにロードした。分子量マーカーとして、ブルースター(日本ジェネティクス社)を2.5uLゲルにロードした。サンプルをロードしたゲルを電圧400Vで14分泳動した後、GelCode Blue Stain Reagent(Thermo Fisher Scientific社)で染色し、余分な染色を脱色した後、Gel Doc XR+ システム(BIO-RAD社)を用いて画像を撮影した。結果を
図16に示す。
図16において、Mは分子量マーカー、レーン1はEL2(実施例1,8)またはEL3(実施例2〜7、11〜12)、レーン2は実施例13のEL3、レーン3は実施例1〜12のEL2またはEL3と、実施例13のEL3との混合反応液、レーン4からレーン8は、イオン交換樹脂の通過画分1〜5であり、レーン9〜13は緩衝液Bによる溶出画分1〜5の泳動結果である。各レーンの説明は
図17〜25において共通である。
【0056】
実施例15
実施例1のEL2に代えて実施例2のEL2を用いた以外は、実施例14と同様にして標的タンパク質NQO1を検出した。結果を
図17に示す。
【0057】
実施例16
実施例1のEL2に代えて実施例3のEL3を用いた以外は、実施例14と同様にして標的タンパク質NQO1を検出した。結果を
図18に示す。
【0058】
実施例17
実施例1のEL2に代えて実施例4のEL3を用いた以外は、実施例14と同様にして標的タンパク質NQO1を検出した。結果を
図19に示す。
【0059】
実施例18
実施例1のEL2に代えて実施例5のEL3を用いた以外は、実施例14と同様にして標的タンパク質NQ01を検出した。結果を
図20に示す。
【0060】
実施例19
実施例1のEL2に代えて実施例6のEL3を用いた以外は、実施例14と同様にして標的タンパク質NQ01を検出した。結果を
図21に示す。
【0061】
実施例20
実施例1のEL2に代えて実施例7のEL3を用いた以外は、実施例14と同様にして標的タンパク質NQ01を検出した。結果を
図22に示す。
【0062】
実施例21
実施例1のEL2に代えて実施例8のEL2を用いた以外は、実施例14と同様にして標的タンパク質NQ01を検出した。結果を
図23に示す。
【0063】
実施例22
実施例1のEL2に代えて実施例11のEL3を用いた以外は、実施例14と同様にして標的タンパク質Luciferaseを検出した。結果を
図24に示す。
【0064】
実施例23
実施例1のEL2に代えて実施例12のEL3を用いた以外は、実施例14と同様にして標的タンパク質Luciferaseを検出した。結果を
図25に示す。
【0065】
(実施例14〜23の結果について)
実施例14〜23の結果から、融合タンパク質にタンパク質分解酵素を作用させることにより、陰イオン樹脂の通過画分中に標的タンパク質NQ01またはLuciferaseを取得できることが示された。
【0066】
実施例24
[緩衝液のpHによる分離に対する影響の評価]
実施例6と同様にして、pHS01_DED_HRV3Csite_NQO1を構築した。
カイコ培養細胞(BmN細胞)に、pHS01_DED_HRV3Csite_NQO1とバキュロウイルスDNAを導入し、ウイルスの相同組換えを行った。この培養細胞を6日間培養し、組み換えウイルスを回収後、MilliQ水で50倍希釈したウイルス溶液をカイコの蛹に接種し、6日間インキュベートした。カイコの蛹を回収し、1頭あたり50 mL の緩衝液(20 mM PIPES (pH6.1), 150 mM NaCl, 1tablet Complete EDTA free (Roche), phenyltiourea)を加えホモジネートし、その溶液を遠心(8,000g 、10分)後、上清画分を0.8uMのろ剤でろ過し、ろ液を回収した。ろ液をイオン交換樹脂(Hitrap Q HP (1 mL))にロードし、20 mM PIPES (pH6.1, 150mM NaCl ;緩衝液C)と20 mM PIPES (pH6.1, 1000mM NaCl;緩衝液D)を混合した溶液を用いて精製した。まず緩衝液Cのみ(NaCl濃度150mM)でイオン交換樹脂を流し(EL0)し、緩衝液C:緩衝液Dの混合比3:1(NaCl濃度363mM)の溶液で溶出(EL1)、緩衝液C:緩衝液Dの混合比1:1(NaCl濃度575mM)の溶液で溶出(EL2)、緩衝液C:緩衝液Dの混合比1:3(NaCl濃度788mM)の溶液で溶出(EL3)、最後に緩衝液Dのみ(NaCl濃度1000mM)で溶出(EL4)した画分を各々回収した。
【0067】
実施例1と同様にしてDED-HRV3Csite-NQO1を検出した。結果を
図26に示す。
図26においてMは分子量マーカー、レーン1はホモジネート溶液、レーン2は遠心後の上清画分、レーン3は遠心後の沈殿画分、レーン4からレーン7は、イオン交換樹脂の通過画分1〜4、レーン8は緩衝液C(NaCl濃度150mM)による溶出画分(EL0)、レーン9は緩衝液C:緩衝液Dの3:1混合溶液(NaCl濃度363mM)による溶出画分(EL1)、レーン10は、緩衝液C:緩衝液Dの1:1混合溶液(NaCl濃度575mM)による溶出画分(EL2)、レーン11は、緩衝液C:緩衝液Dの1:3混合溶液(NaCl濃度788mM)による溶液画分(EL3)、レーン12は緩衝液D(NaCl濃度1000mM)による溶出画分(EL4)の泳動結果である。各レーンの説明は
図27〜28において共通である。
【0068】
実施例25
実施例7と同様にしてpHS01_DES_HRV3Csite_NQO1を構築した。
さらに実施例24と同様にしてDES-HRV3Csite-NQO1を発現、精製および検出した。結果を
図27に示す。
【0069】
実施例26
実施例11と同様にしてpHS01_DED_HRV3Csite_Luciferaseを構築した。
さらに実施例24と同様にしてDED-HRV3Csite-Luciferaseを発現、精製および検出した。結果を
図28に示す。
【0070】
実施例27
実施例7と同様にしてpHS01_DES_HRV3Csite_NQO1を構築した。
pHS01_DES_HRV3Csite_NQO1を用いて大腸菌を形質転換し、アンピシリンを含む1.5LのLB培地を37℃で培養し、濁度OD=0.6付近で15℃に冷却後、IPTGを添加してタンパク質の発現を誘導した。16時間後、遠心(8,000g 15分)で集菌し、-80℃下で凍結した。凍結した大腸菌に緩衝液(20 mM PIPES ( pH6.1), 150 mM NaCl, 1tablet Complete EDTA free (Roche))を120 mL添加し、超音波にて破砕した。破砕した溶液を遠心(15,000g×30分)後、上清画分を0.8uMのろ剤でろ過し、ろ液を回収した。ろ液をイオン交換樹脂(Hitrap Q HP (1 mL))にロードし、20 mM PIPES (pH6.1, 150mM NaCl;緩衝液C)と20 mM PIPES (pH6.1, 1000mM NaCl;緩衝液D)を混合した溶液を用いて精製した。まず緩衝液Cのみ(NaCl濃度150mM)でイオン交換樹脂を流し(EL0)、緩衝液C:緩衝液Dの3:1混合溶液(NaCl濃度363mM)で溶出(EL1)、緩衝液C:緩衝液Dの1:1混合溶液(NaCl濃度575mM)で溶出(EL2)、緩衝液C:緩衝液Dの1:3混合溶液(NaCl濃度788mM)で溶出(EL3)、最後に緩衝液Dのみ(NaCl濃度1000mM)で溶出(EL4)した画分を各々回収した。
【0071】
実施例1と同様にしてDED-HRV3Csite-NQO1を検出した。結果を
図29に示す。
図29において、Mは分子量マーカー、レーン1はホモジネート溶液、レーン2は遠心後の上清画分、レーン3は遠心後の沈殿画分、レーン4からレーン7は、イオン交換樹脂の通過画分1〜4であり、レーン8は緩衝液C(NaCl濃度150mM)による溶出画分(EL0)、レーン9は緩衝液C:緩衝液Dの3:1混合溶液(NaCl濃度363mM)による溶出画分(EL1)、レーン10は、緩衝液C:緩衝液Dの1:1混合溶液(NaCl濃度575mM)による溶出画分(EL2)、レーン11は、緩衝液C:緩衝液Dの1:3混合溶液(NaCl濃度788mM)による溶液画分(EL3)、レーン12は緩衝液D(NaCl濃度1000mM;EL4)による溶出画分の泳動結果である。
【0072】
実施例28
実施例24のEL3に、10分の1容量の実施例27のEL3を混合し、4℃下で静置した。16時間後、反応溶液に20 mM PIPES (pH6.1)を添加しNaCl濃度約250 mMに希釈し、20 mM PIPES (pH6.1, 150 mM NaCl)で平衡化したイオン交換樹脂(Hitrap Q HP (1mL))にロードした。通過画分を回収(Fr. 1-6(NaCl濃度 約250 mM))し、最後に緩衝液Dのみ(NaCl濃度1000mM)で溶出(Fr. 7-10)した画分を各々回収した。
実施例1と同様にして標的タンパク質EQ01を検出した。結果を
図30に示す。
図30において、Mは分子量マーカー、レーン1は実施例24のEL3、レーン2は実施例27のEL3、レーン3は実施例24のEL3と実施例27のEL3混合反応液、レーン4からレーン8は、イオン交換樹脂の通過画分1〜5であり、レーン9〜13は緩衝液Dによる溶出画分1〜5の泳動結果である。
【0073】
(実施例24〜28の結果について)
実施例24〜28の結果から、融合タンパク質の発現・精製および標的タンパク質の精製において、緩衝液のpHを低くしても良好な分離が得られることが示された。