特許第6759077号(P6759077)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6759077
(24)【登録日】2020年9月4日
(45)【発行日】2020年9月23日
(54)【発明の名称】導光体ジョイント構造
(51)【国際特許分類】
   G02B 6/24 20060101AFI20200910BHJP
   G02B 6/00 20060101ALI20200910BHJP
【FI】
   G02B6/24
   G02B6/00 326
【請求項の数】6
【全頁数】10
(21)【出願番号】特願2016-228386(P2016-228386)
(22)【出願日】2016年11月24日
(65)【公開番号】特開2018-84703(P2018-84703A)
(43)【公開日】2018年5月31日
【審査請求日】2019年10月1日
(73)【特許権者】
【識別番号】000010065
【氏名又は名称】フクビ化学工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100076484
【弁理士】
【氏名又は名称】戸川 公二
(72)【発明者】
【氏名】金森 尚哲
(72)【発明者】
【氏名】佐々木 保飛
【審査官】 奥村 政人
(56)【参考文献】
【文献】 国際公開第2006/104203(WO,A1)
【文献】 特開2013−057924(JP,A)
【文献】 特表2005−504354(JP,A)
【文献】 特表2001−521200(JP,A)
【文献】 特開2007−314048(JP,A)
【文献】 特開平09−304641(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2009/0284968(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G02B 6/00− 6/036
6/10
6/24− 6/27
6/30− 6/34
6/36− 6/54
F21V 8/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の導光体(G)(G’)を長さ方向に並べて接続するための導光体ジョイント構造であって、
前記導光体(G)(G’)が、透明なコア層(11)と半透明のクラッド層(12)を有する周面発光型導光棒(1)と;この導光棒(1)の外周面上に長さ方向に沿って配置され、かつ、前記導光棒(1)の外周面の一部に密着する反射面(21)を備えた光反射材(2)とから構成されると共に、
前記導光体(G)(G’)の接続部分における隣り合う導光棒(1)(1’)同士の境界部(B1)と光反射材(2)(2’)同士の境界部(B2)が、同一面上ではなく位置をズラした状態で形成されていることを特徴とする導光体ジョイント構造。
【請求項2】
光反射材(2)に導光棒(1)と同じ長さの棒体が使用され、更に当該光反射材(2)が、導光棒(1)に対し長さ方向に一定距離ズラした状態で配置されることにより、長さ方向に並べた導光体(G)(G’)が相决り状に接続されていることを特徴とする請求項1記載の導光体ジョイント構造。
【請求項3】
光反射材(2)の反射面(21)と密着していない導光棒(1)の可視発光面が、可視領域におけ全光線透過率が10〜65%の白色フィルム、有色フィルムまたはハーフミラーフィルムから成る半透明フィルム(3)によって被覆されていることを特徴とする請求項1または2に記載の導光体ジョイント構造。
【請求項4】
光反射材(2)が溝部(22)を備えた形状から成り、かつ、この光反射材(2)の溝部(22)内に導光棒(1)を挿入した状態で、光反射材(2)の表面上に溝部(22)を塞ぐように半透明フィルム(3)を貼り付けて導光体(G)が構成されていることを特徴とする請求項3記載の導光体ジョイント構造。
【請求項5】
導光体(G)(G’)の接続部分において、隣り合う導光棒(1)(1’)同士が透明な接着剤または粘着テープ(T)で接着されていることを特徴とする請求項1〜4の何れか一つに記載の導光体ジョイント構造。
【請求項6】
導光体(G)(G’)の接続部分において、隣り合う光反射材(2)(2’)同士が白色の接着剤または粘着テープで接着されていることを特徴とする請求項1〜5の何れか一つに記載の導光体ジョイント構造。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、導光体ジョイント構造の改良、詳しくは、導光体を長さ方向に複数繋げて使用する場合でも導光体の連結部分で発光輝度が大きく低下する心配がなく、また導光体を多数連結する場合に中間に配置する光源の数を少なく抑えてコストダウンを図れる導光体ジョイント構造に関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年、光装飾等の分野では、周面発光型の導光棒(具体的には、所定の屈折率差を有するコア層とクラッド層を備えた棒体)を用いた線状発光器具の利用が進んでいる。またこれらの線状発光器具を大型化する場合には、数十センチから数メートルの導光棒を長さ方向に複数繋いで使用するのが一般的である。
【0003】
しかしながら、従来においては、多数の導光棒を繋いで線状発光体を構成する際に、連結部分で光が漏れて発光輝度が大きく低下する問題があったため、光源を配置する間隔を比較的短くする必要があった。そのため、大型の線状発光器具では、使用する光源の数が多くなってコストが高く付き易かった。
【0004】
一方、本件出願人は、周面発光型の導光棒の発光性能を向上させるために、導光棒の外周面の一部に光反射層を形成する技術を以前に開発したが(特許文献1参照)、この導光棒に関しても、複数繋いで使用した際に、連結部分のコア層の境界部から漏れ出た光が、光反射層の境界部を通ってそのまま外部に漏れ出てしまう欠点があった。
【0005】
これは導光棒の連結部分において、隣接する導光棒のコア層同士の境界部と、光反射層同士の境界部が同一面上に形成されていた(導光棒のコア層の端面と光反射層の端面が同一面上に揃っていた)ためであり、大型の線状発光器具に利用し易くするためにも、上記導光棒の連結部分からの漏れ出る光の量を抑制する必要があった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2013−057924号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は、上記の如き問題に鑑みて為されたものであり、その目的とするところは、導光体を長さ方向に複数繋げて使用する場合でも導光体の連結部分で発光輝度が大きく低下する心配がなく、しかも、大型の線状発光器具等において導光体を多数連結する場合には中間に配置する光源の数を少なく抑えてコストダウンを図れる導光体ジョイント構造を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明者が上記課題を解決するために採用した手段を添付図面を参照して説明すれば次のとおりである。
【0009】
即ち、本発明は、複数の導光体G・G’を長さ方向に並べて接続するための導光体ジョイント構造において、前記導光体G・G’を、透明なコア層11と半透明のクラッド層12を有する周面発光型導光棒1と;この導光棒1の外周面上に長さ方向に沿って配置され、かつ、前記導光棒1の外周面の一部に密着する反射面21を備えた光反射材2とから構成すると共に、前記導光体G・G’の接続部分における隣り合う導光棒1・1’同士の境界部B1と光反射材2・2’同士の境界部B2を、同一面上ではなく位置をズラした状態(好ましくは導光体Gの長さ方向に5〜100mmズラした状態)で形成した点に特徴がある。
【0010】
また本発明では、上記光反射材2に導光棒1と同じ長さの棒体を使用することにより、導光棒1の発光性能(光源から離れた位置の発光輝度)を向上させることができる。またその場合には、当該光反射材2を、導光棒1に対し長さ方向に一定距離ズラした状態で配置することにより、長さ方向に並べた導光体G・G’を相决り状に接続することができる。
【0011】

また本発明では、上記導光体Gの発光性能(光源から離れた位置の発光輝度)を向上させるために、光反射材2の反射面21と密着していない導光棒1の可視発光面を、可視領域におけ全光線透過率が10〜65%の白色フィルム、有色フィルムまたはハーフミラーフィルムから成る半透明フィルム3によって被覆することもできる。
【0012】
なお本明細書中において、上記「有色」は、無色透明と白色以外の色を指す意味で使用し、この「有色」の中には、赤色や青色等の有彩色のほか、黒色や灰色等の無彩色も含まれるものとする。
【0013】
またその場合には、上記光反射材2に溝部22を備えた形状のものを使用し、かつ、この光反射材2の溝部22内に導光棒1を挿入した状態で、光反射材2の表面上に溝部22を塞ぐように半透明フィルム3を貼り付けることにより、発光性能に優れた導光体Gを簡単に作製することができる。
【0014】
一方、本発明では、上記導光体G・G’の接続部分において、隣り合う導光棒1・1’同士を透明な接着剤または粘着テープTで接着することにより、空気層(隙間)をなくして導光棒1・1’外への光の漏れを防ぐことができる。
【0015】
加えて、本発明では、上記導光体G・G’の接続部分において、隣り合う光反射材2・2’同士を白色の接着剤または粘着テープで接着することにより、光反射材2・2’の外側への光の漏れも防ぐことができる。
【発明の効果】
【0016】
本発明では、導光棒と光反射材から成る導光体を長さ方向に繋げて使用する際に、接続部分の導光棒同士の境界部と光反射材の境界部の位置をズラして形成したことにより、導光棒の境界部から漏れ出た光を光反射材で反射させることができるため、光反射材の境界部からそのまま外部に漏れ出てしまう問題を解消することができる。
【0017】
またこれにより、導光体の接続部分で発光輝度が大きく低下する問題が生じないため、多数の導光体を連結して使用する際に、中間に配置する光源の数を減らして線状発光器具のコストを低減できる。しかも、本発明では、導光体に光反射材を使用しているため、光反射層を持たない導光棒よりも発光性能を全体的に向上させることができる。
【0018】
したがって、本発明により、導光体を長さ方向に複数連結して使用される線状発光器具において、導光体の連結部位を複数跨いで光源を配置する場合でも、発光輝度の低下を抑えてより長い区間で優れた発光性能が得られる導光体ジョイント構造を提供できることから、本発明の実用的利用価値は頗る高い。
【図面の簡単な説明】
【0019】
図1】本発明の第1実施形態における導光体ジョイント構造を表わす斜視図である。
図2】本発明の第1実施形態における導光体ジョイント構造を表わす縦断面図である。
図3】本発明の第2実施形態における導光体の構造を表わす横断面図である。
図4】本発明の第2実施形態の変形例における導光体の構造を表わす横断面図である。
図5】本発明の効果の実証試験における導光体の発光性能を示すグラフである。
【発明を実施するための形態】
【0020】
『第1実施形態』
本発明の第1実施形態について、図1及び図2に基いて以下に説明する。なお同図において、符号1で指示するものは、周面発光型の導光棒であり、符号2で指示するものは、光反射材である。また符号Gで指示するものは、導光体である。
【0021】
「導光体ジョイント構造」
[1]導光体の基本構成について
本実施形態においては、図1及び図2に示すように、導光体G・G’を、内側に形成される透明なコア層11と、外側に形成される半透明のクラッド層12とを有する周面発光型の導光棒1を使用すると共に、この導光棒1の外周面上に長さ方向に沿って光反射材2を配置して導光体Gを構成している。また光反射材2には、導光棒1の外周面の一部に密着させる反射面21を形成している。
【0022】
[2]導光体の端部形状について
また上記導光体G・G’の端部形状に関しては、図1及び図2に示すように、長さ方向に対する端面の角度が90°となるように導光棒1と光反射材2を切断加工している。これにより導光体G・G’を長さ方向に複数並べたとき、その接続部分における隣り合う導光棒1・1’同士の端面と、隣り合う光反射材2・2’同士の端面が、それぞれ平行に並ぶ対向面となる。
【0023】
なお上記導光棒1・1’及び光反射材2・2’の端面の長さ方向に対する角度に関しては、両側とも長さ方向に対して90°となるように切断加工を行うのが好ましいが、対向する一対の端面において、一方の端面の角度と他方の端面の角度が合計180°となるように切断加工を行うこともできる(例えば、導光棒1の一方の端面の角度が60°、他方の端面の角度が120°となるように切断加工を行う等)。
【0024】
また上記導光体G・G’の端部形状に関しては、図1及び図2のように、導光体G・G’の一方の端部を、導光棒1から光反射材2が突き出した形状とし、もう一方の端部を、反対に光反射材2から導光棒1が突き出した形状としている。これにより導光体G・G’を長さ方向に複数並べたとき、その接続部分における導光棒1・1’同士の境界部B1と、光反射材2・2’同士の境界部B2が同一面上ではなく位置をズラした状態(好ましくは導光体Gの長さ方向に5〜100mmズラした状態)で形成される。
【0025】
[3]導光体の発光機能について
上記のように導光体G・G’を構成することにより、導光体G・G’を複数並べた状態で、一方または両側の端部に光源(図示せず)を配置して導光棒1・1’に光を入射するだけで、導光棒1・1’の周面を発光させることができる。また光反射材2・2’によって導光棒1・1’の可視面以外からの光の漏れを防ぐことができるため、光源から離れた部位の発光性能を高めることができる。
【0026】
また図1及び図2に示すように、導光棒1・1’同士の境界部B1と、光反射材2・2’同士の境界部B2の位置をズラしたことにより、導光棒1・1’の境界部B1から漏れ出た光がそのまま光反射材2・2’の境界部B2から外に漏れ出る現象を防止できるため、光源から離れた部位の発光性能を一層向上できる。またこれにより、複数の導光体G・G’を繋いで使用する場合に、導光体G・G’間に配置する光源の数も減らすことができる。
【0027】
[4]導光棒同士の接着について
また本実施形態においては、図1及び図2に示すように、上記導光体G・G’の接続部分において、隣り合う導光棒1・1’の端面に透明な粘着テープT(アクリルテープ)を貼り付けて、導光棒1・1’同士を接着している。これにより、導光棒1・1’間に空気層(隙間)ができる問題を防止できるため、導光棒1・1’の境界部B1から光が漏れ出る現象を抑制することができる。なお粘着テープTの代わりに透明な接着剤を使用することもできる。
【0028】
[5]光反射材同士の接着について
加えて本実施形態では、図1及び図2に示すように、上記導光体G・G’の接続部分において、隣り合う光反射材2・2’同士を白色の接着剤で接着している。これにより、光反射材2・2’間に空気層(隙間)ができる問題を防止できるため、光反射材2・2’の境界部B2から外側に光が漏れ出る現象を抑制できる。なお接着剤の代わりに白色の粘着テープを使用することもできる。
【0029】
[6]導光棒の形状・材料について
次に上記導光体Gの各構成要素について説明する。まず上記導光棒1に関しては、合成樹脂材料から成る所定屈折率のコア層およびクラッド層を備えたものを使用している。なお導光棒1のコア層にはアクリル系樹脂、クラッド層にはフッ素系樹脂を好適に使用できるが、他の樹脂材料を使用することもできる。
【0030】
また上記導光棒1の形状に関しても、本実施形態では断面円形の形状を採用しているが、三角形型や四角形型、扇型、楕円型、これらが組み合わさった異形型などの断面形状を採用することができる。また導光棒1の長さや太さに関しても、光源の種類や用途に応じて適宜変更することができる。
【0031】
また上記導光棒Gの端面に関しては、できるだけ平坦に仕上げて、長さ方向に並べた際に隣り合う導光棒G・G’の端面間に隙間が生じないようにすることが望ましい。具体的には、回転刃による切断加工よりもレーザによる切断加工によって導光棒Gの端面を形成するのが好ましく、仕上がった端面の表面粗さがRa1.0μm以下、最大高さがRz50μm以下となるようにするのが好ましい。
【0032】
[7]光反射材の形状・材料について
また上記光反射材2に関しては、本実施形態では白色の合成樹脂材料から形成されたものを使用しているが、一部に導光棒1の光を反射させるための反射面21が形成されていれば、白色顔料(例えば酸化チタン)入りのPVCやポリオレフィン等の汎用樹脂、フッ素樹脂、アクリル樹脂の他、アルミのような金属材料等を使用することもでき、材料は特に限定されない。また光反射材2は、単一材料から構成する以外にも、例えば、合成樹脂材料の表面に金属フィルム層から成る反射面21を形成する等、複合材料から構成することもできる。
【0033】
また上記光反射材2の形状に関しては、本実施形態では半筒形のものを使用しているが、導光棒1の断面形状や取り付け器具の形状に合わせて自由に変更できる。また本実施形態では、光反射材2に、導光棒1を挿入するための溝部22が一つだけ形成されたものを使用しているが、複数の溝部22を備えたもの(例えば、矩形断面の棒の各面にそれぞれ溝部を形成したもの等)を採用することもできる。
【0034】
また本実施形態では、上記光反射材2に導光棒1と同じ長さの棒体を使用し、この光反射材2を、導光棒1に対し長さ方向に一定距離ズラした状態で配置している。これにより、、長さ方向に並べた導光体G・G’を相决り状に接続して、導光棒1・1’同士の境界部B1と、光反射材2・2’同士の境界部B2の位置をズラすことができる。またこれにより、導光棒1の全長にわたって光反射材2を配置できるため、発光性能をより改善できる。
【0035】
[8]導光棒と光反射材の一体化について
また本実施形態では、上記導光棒1を光反射材2の溝部に嵌合させて一体化しているが、単純な嵌合構造よりも外れ難い溝と係止ツメを利用した構造を採用することもできる。また他にも、導光棒1と光反射材2を接着や一体成形によって一体化したり、取付け器具などの別部材を利用して一体化したりする方法を採用することもできる。
【0036】
『第2実施形態』
[9]半透明フィルムを備えた構造について
本発明の第2実施形態について、図3に基いて以下に説明する。なお同図において、符号3で指示するものは、半透明フィルムである。本実施形態では、光反射材2の反射面21と密着していない導光棒1の可視発光面を、可視領域におけ全光線透過率が10〜65%の白色フィルムから成る半透明フィルム3で被覆して導光体Gを構成している。これにより、導光棒1を隠蔽して非発光時の外観を向上させることができ、また光源から離れた部位の発光性能を向上させることもできる。
【0037】
なお本実施形態では、光反射材2に溝部22を備えた形状のものを使用して、この光反射材2の溝部22内に導光棒1を挿入した状態で、光反射材2の表面上に溝部22を塞ぐように半透明フィルム3を貼り付けているが、導光棒1のみを被覆するように半透明フィルム3を貼り付けることもでき、また図4に示すように導光棒1との間に隙間が空いた状態で半透明フィルム3を貼り付けることもできる。
【0038】
また本実施形態では、導光棒1と光反射材2の両方に半透明フィルム3を貼り付けて構成しているが、導光棒1の可視発光面が被覆されてさえいれば、導光棒1と光反射材2の一方のみに半透明フィルム3を貼り付けて構成することもできる。また半透明フィルム3により導光棒1の可視発光面の一部を被覆することもできる。
【0039】
[10]半透明フィルムの材料について
また上記半透明フィルムの材料に関しては、本実施形態では白色フィルムを使用しているが、可視領域におけ全光線透過率が10〜65%のものであればこれ以外のフィルムを使用することもでき、具体的には青色や赤色の有色フィルムや金属光沢を有するハーフミラーフィルムを使用することができる。
【実施例】
【0040】
「効果の実証試験」
次に、本発明の効果の実証試験について説明する。本試験では、構成が異なる複数の導光体(下記実施例1〜3及び比較例1〜2)をサンプルとして作製し、これらの各サンプルについて発光輝度評価試験を行った。なお本試験では、直径6.3mmの断面円形の導光棒を使用し、かつ、半透明フィルムに厚さが0.1mmで可視領域における全光線透過率30%のポリエステル製ハーフミラーフィルム[東レ社製PICASUS100-GH30]を使用した。また導光棒及び光反射材の端面は、レーザ切断加工により表面粗さ(ISO 4287-1997)がRa0.988μm、最大高さ(ISO 4287-1997)がRz49.68μmとなるように仕上げた。
【0041】
<本試験で作製したサンプル>
『実施例1』
この実施例1では、コア層(主原材料:PMMA)とクラッド層(主原材料:ETFE)から成る導光棒を共押出成形により作製すると共に、この導光棒の長さ方向に沿って光反射材(白色の硬質PVC)を配置して導光体を作製した。また本実施例では、長さ1mの導光体を長さ方向に3本並べ、接続部分において導光棒同士の境界部と光反射材の境界部の位置が同一面上に配置されないように、各境界部を導光体の長さ方向に5mmズラした状態で連結した。なお本実施例では、連結時において隣接する導光棒の端部同士および光反射材の端部同士の接着は行っていない。
『実施例2』
この実施例2では、上記実施例1と同様の条件で作製された導光体を使用すると共に、長さ1mの導光体を長さ方向に3本並べて連結する際に、隣接する導光棒の端部同士および光反射材の端部同士の接着を行った。
『実施例3』
この実施例3では、上記実施例1と同様の条件で作製された導光棒及び光反射材を使用すると共に、導光棒の可視発光面が被覆されるように半透明フィルムを貼り付けて導光体を作製した。そして長さ1mの導光体を長さ方向に3本並べ、接続部分において導光棒同士の境界部と光反射材の境界部の位置が同一面上に配置されないように、各境界部を導光体の長さ方向に5mmズラした状態で連結した。
【0042】
『比較例1』
この比較例1では、光反射材を使用せず実施例1と同様の条件で作製された導光棒のみから導光体を構成した。
『比較例2』
この比較例2では、上記実施例1と同様の条件で作製された導光棒と光反射材を使用し、これら二つの部材の端部が揃うように両者を一体化して導光体を作製した。そして、長さ1mの導光体を長さ方向に3本並べ、接続部分において導光棒同士の境界部と光反射材の境界部が同一面上に配置されるように、導光体の長さ方向における各境界部の位置を揃えて連結した。
<輝度評価試験>
次に上記実施例1〜3、並びに比較例1〜2のサンプルに対して行った輝度評価試験について説明する。まず本試験では、各サンプルの寸法を長さ3mとして、光源からの距離が30〜2970mmの部位の発光輝度を30mm、100mm、500mm、900mm、970mm、1030mm、1100mm、1500mm、1900mm、1970mm、2030mm、2100mm、2500mm、2900mm、2970mmの位置で測定した。また本試験では、発光輝度の測定を、サンプルの被測定部位から垂直方向に600mm離れた位置に分光放射輝度計(CS-2000コニカミノルタ製)を配置して行った。また光源には、駆動電流300mA、消費電力1.5W、輝度37.7cd/m2、光束135lm,指向特性120°のものを使用した。
【0043】
そして、上記輝度評価試験の結果、図5(a)(b)に示すように、光反射材を使用しなかった比較例1のサンプルよりも光反射材を使用した実施例1及び2のサンプルの方が全体的に発光輝度が大きく、また導光棒と光反射材の境界部の位置を揃えた比較例2のサンプルよりも、導光棒と光反射材の境界部の位置をズラして配置した実施例1〜3のサンプルの方が、発光輝度の低下が抑制されることが確認できた。以下に測定結果を表にまとめたものを記載する。
【表1】
【符号の説明】
【0044】
1 導光棒
11 コア層
12 クラッド層
2 光反射材
21 反射面
22 溝部
3 半透明フィルム
G 導光体
T 粘着テープ
図1
図2
図3
図4
図5