(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6759195
(24)【登録日】2020年9月4日
(45)【発行日】2020年9月23日
(54)【発明の名称】ブルーライト放射からユーザを保護する装置及び方法
(51)【国際特許分類】
A61F 9/02 20060101AFI20200910BHJP
G02C 7/10 20060101ALI20200910BHJP
【FI】
A61F9/02 300
G02C7/10
【請求項の数】22
【全頁数】19
(21)【出願番号】特願2017-520420(P2017-520420)
(86)(22)【出願日】2016年10月26日
(65)【公表番号】特表2018-537131(P2018-537131A)
(43)【公表日】2018年12月20日
(86)【国際出願番号】CN2016103333
(87)【国際公開番号】WO2017088622
(87)【国際公開日】20170601
【審査請求日】2019年4月12日
(31)【優先権主張番号】201510824974.6
(32)【優先日】2015年11月24日
(33)【優先権主張国】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】510280589
【氏名又は名称】京東方科技集團股▲ふん▼有限公司
【氏名又は名称原語表記】BOE TECHNOLOGY GROUP CO.,LTD.
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【弁理士】
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【弁理士】
【氏名又は名称】実広 信哉
(72)【発明者】
【氏名】リジェ・ジャン
(72)【発明者】
【氏名】ジェンロン・リ
(72)【発明者】
【氏名】シュエウェン・ル
【審査官】
白土 博之
(56)【参考文献】
【文献】
特表2010−534350(JP,A)
【文献】
米国特許出願公開第2009/0059159(US,A1)
【文献】
国際公開第2015/155748(WO,A1)
【文献】
国際公開第2014/096477(WO,A1)
【文献】
特表平11−507444(JP,A)
【文献】
国際公開第2014/096475(WO,A1)
【文献】
米国特許出願公開第2014/0101812(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61F 9/00−11/14
G02C 1/00−13/00
B23K 9/32
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
光源からのブルーライトを電圧値を有する光電圧に変換するように構成された放射線検出器と、
前記放射線検出器に結合され、一定の時間間隔において累積された電圧値を基に累積放射強度を計算し、累積放射強度を閾値と比較するように構成されたプロセッサと、
前記プロセッサに結合され、累積放射強度が閾値を超えるとブルーライトの少なくとも一部をユーザの目から遮断するのを調節可能に制御するように構成されたコントローラと、
を含むことを特徴とする、ブルーライト放射からユーザの目を保護する装置。
【請求項2】
累積放射強度が閾値を超えるとブルーライトの少なくとも一部をユーザの目から調節可能に遮断するように構成されたエレクトロクロミック層をさらに含み、
前記コントローラは前記プロセッサと前記エレクトロクロミック層に結合され、第1光遮断レベルと第1光遮断レベルより高い第2光遮断レベルとの間に、エレクトロクロミック層のブルーライトの遮断レベルを調節可能に制御するように構成されることを特徴とする、請求項1に記載のブルーライト放射からユーザの目を保護する装置。
【請求項3】
前記プロセッサは、
一定の時間間隔において電圧値の累積処理を行うように構成されたアキュムレータと、
一定時間間隔において累積された電圧値を基に累積放射強度を計算するように構成された計算部と、
累積放射強度を閾値と比較するように構成されたコンパレータを含むことを特徴とする、請求項1に記載のブルーライト放射からユーザの目を保護する装置。
【請求項4】
前記放射線検出器は、波長が約400nmから約500nmまでの範囲にあるブルーライトを光電圧へ選択的に変換するように構成された光センサを含むことを特徴とする、請求項1に記載のブルーライト放射からユーザの目を保護する装置。
【請求項5】
累積放射強度が第1値から第2値に増加するとアラーム信号を生成するように構成されたアラームをさらに含み、第2値は閾値より大きく、第1値は閾値以下であることを特徴とする、請求項2に記載のブルーライト放射からユーザの目を保護する装置。
【請求項6】
角度検出器をさらに含み、
前記装置は、ユーザの目領域に着用可能なアイウェアラブルデバイスであり、
前記角度検出器は、前記放射線検出器により検出された最大光電圧に対応する前記エレクトロクロミック層の位置で受けたブルーライトの入射角を検出するように構成され、
前記プロセッサは、最大光電圧の電圧値に関連する第1因子と、入射角に関連する第2因子の積を基に調整値を生成するように構成され、
前記コントローラは、前記エレクトロクロミック層のブルーライトの遮断レベルを調整値を基に調整するように構成されることを特徴とする、請求項2に記載のブルーライト放射からユーザの目を保護する装置。
【請求項7】
位置検出器及び距離計をさらに含み、
前記エレクトロクロミック層は表示装置の部品であり、
前記位置検出器は、放射線検出器により検出された最大光電圧に対応するエレクトロクロミック層の位置を検出するように構成され、
前記距離計は、前記位置とユーザの間の距離を検出するように構成され、
前記プロセッサは、最大光電圧の電圧値に関連する第1因子と距離に関連する第2因子の和を基に調整値を生成するように構成され、
前記コントローラは、前記エレクトロクロミック層のブルーライトの遮断レベルを調整値を基に調整するように構成されることを特徴とする、請求項2に記載のブルーライト放射からユーザの目を保護する装置。
【請求項8】
位置検出器及び距離計をさらに含み、
前記エレクトロクロミック層は表示装置の部品であり、
前記位置検出器は、放射線検出器により検出された最大光電圧に対応するエレクトロクロミック層の位置、及び最大光電圧に対応するエレクトロクロミック層の位置でブルーライトの出射角を検出するように構成され、
前記距離計は、前記位置からユーザまでの距離を検出するように構成され、
前記プロセッサは、
距離に関連する第1因子と、
最大光電圧の電圧値に関連する第2因子及び出射角に関連する第3因子の積との和を基に調整値を生成するように構成され、
前記コントローラは、前記エレクトロクロミック層のブルーライトの遮断レベルを調整値を基に調整するように構成されることを特徴とする、請求項2に記載のブルーライト放射からユーザの目を保護する装置。
【請求項9】
累積放射強度が第1値から前記閾値以下の第2値に低下すると第1光遮断レベルになるように前記エレクトロクロミック層を制御することを特徴とする、請求項2に記載のブルーライト放射からユーザの目を保護する装置。
【請求項10】
アラーム信号が生成された時点から始まる時間間隔の経過後にユーザが光源に対して一定の距離内にいるか否かを判断するように構成されるモニタをさらに含み、
前記時間間隔の経過後にユーザが前記距離内にいるとエレクトロクロミック層のブルーライトの遮断レベルが第1光遮断レベルを上回るように制御されることを特徴とする、請求項5に記載のブルーライト放射からユーザの目を保護する装置。
【請求項11】
前記第1光遮断レベルは、エレクトロクロミック層に電圧が印加されないエレクトロクロミック層の状態に対応することを特徴とする、請求項2に記載のブルーライト放射からユーザの目を保護する装置。
【請求項12】
請求項1〜6、9及び11のいずれか一項に記載のブルーライト放射からユーザの目を保護する装置を含むウェアラブルデバイス。
【請求項13】
請求項1〜5、7〜11のいずれか一項に記載のブルーライト放射からユーザの目を保護する装置を含む表示装置。
【請求項14】
光源からのブルーライトを電圧値を有する光電圧に変換する工程と、
一定の時間間隔において累積された電圧値を基に累積放射強度を計算する工程と、
前記累積放射強度を閾値と比較する工程と、
前記累積放射強度が前記閾値を超えるとブルーライトの少なくとも一部をユーザの目から調節可能に遮断する工程を含むことを特徴とする、ブルーライト放射からユーザの目を保護する方法。
【請求項15】
エレクトロクロミック層のブルーライトの遮断レベルを第1光遮断レベルと第2光遮断レベルの間に制御することで、ブルーライトの少なくとも一部を調節可能に遮断することを特徴とする、請求項14に記載のブルーライト放射からユーザの目を保護する方法。
【請求項16】
ブルーライトを変換する工程は、波長が約400nmから約500nmまでの範囲にあるブルーライトを光電圧へ選択的に変換する工程を含むことを特徴とする、請求項14に記載のブルーライト放射からユーザの目を保護する方法。
【請求項17】
前記累積放射強度が第1値から第2値に増加するとアラーム信号を生成する工程をさらに含み、
前記第2値は前記閾値より大きく、前記第1値は前記閾値以下であることを特徴とする、請求項14に記載のブルーライト放射からユーザの目を保護する方法。
【請求項18】
アラーム信号が生成された時点から始まる時間間隔の経過後にユーザが光源に対して一定の距離内にいるか否かを判断する工程と、前記時間間隔の経過後にユーザが前記距離内にいるとブルーライトの少なくとも一部をユーザの目から遮断する工程をさらに含むことを特徴とする、請求項17に記載のブルーライト放射からユーザの目を保護する方法。
【請求項19】
部品としてエレクトロクロミック層を有するアイウェアラブルデバイス内でブルーライトを変換する工程を行い、
対応する電圧値を有する最大光電圧に対応する前記エレクトロクロミック層の位置を判定する工程と、
前記位置で受けたブルーライトの入射角を検出する工程と、
最大光電圧の電圧値に関連する第1因子と入射角に関連する第2因子の積を基に調整値を生成する工程と、
ブルーライトの遮断レベルを調整値を基に調整する工程をさらに含むことを特徴とする、請求項15に記載のブルーライト放射からユーザの目を保護する方法。
【請求項20】
部品としてエレクトロクロミック層を有する表示装置内でブルーライトを変換する工程を行い、
電圧値を有する最大光電圧に対応する前記エレクトロクロミック層の位置を判定する工程と、
前記位置とユーザの間の距離を検出する工程と、
電圧値に関連する第1因子とブルーライトの出射角に関連する第2因子の積を基に調整値を生成する工程と、
ブルーライトの遮断レベルを調整値を基に調整する工程をさらに含むことを特徴とする、請求項15に記載のブルーライト放射からユーザの目を保護する方法。
【請求項21】
部品としてエレクトロクロミック層を有する表示装置内でブルーライトを変換する工程を行い、
検出された最大光電圧に対応するエレクトロクロミック層の位置を判定する工程と、
最大光電圧に対応するエレクトロクロミック層の位置におけるブルーライトの出射角を検出する工程と、
前記位置とユーザの間の距離を検出する工程と、
距離に関連する第1因子、及び
最大光電圧の電圧値に関連する第2因子及びブルーライトの出射角に関連する第3因子の積の和を基に調整値を生成する工程と、
ブルーライトの遮断レベルを調整値を基に調整する工程をさらに含むことを特徴とする、請求項15に記載のブルーライト放射からユーザの目を保護する方法。
【請求項22】
累積放射強度が第1値から前記閾値以下の第2値まで低下すると、第1光遮断状態となるようにエレクトロクロミック層を制御する工程をさらに含むことを特徴とする、請求項15に記載のブルーライト放射からユーザの目を保護する方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、2015年11月24日に提出した中国特許出願No.201510824974.6の優先権を主張し、その全体が参照により本出願に援用される。
【0002】
本発明は表示分野に関し、特に、ブルーライト放射からユーザの目を保護する装置、ウェアラブルデバイス及びウェアラブルデバイスを有する表示装置、並びにその保護方法に関する。
【背景技術】
【0003】
可視光スペクトルにおいて、ブルーライトは波長の短い高エネルギー可視光線である。ブルーライトの波長は、他の可視光に比べ空気中で一層散乱しやすい。例えば、晴れた空は人の目に青く見える。現代社会において、ブルーライトは様々な自然光及び人工光源、例えば、表示装置、省エネ型白熱電球、LED、白熱電球及び日光等からも放射されている。ブルーライトは高エネルギーであるため簡単に目の水晶体を通過して網膜に達し、さらに網膜に蓄積する。ブルーライトに長年さらされると、人の目が持つ自己防衛機制は弱まっていく。高強度のブルーライトに長期間連続してさらされると、目の黄斑部で酸化プロセスが加速し、目が大きなダメージを受けてしまう。
【発明の概要】
【0004】
ひとつの方面において、本発明は、光源からのブルーライトを電圧値を有する光電圧に変換するように構成された放射線検出器と、放射線検出器に結合され、一定の時間間隔において累積される電圧値を基に累積放射強度を計算し、累積放射強度を閾値と比較するにように構成されたプロセッサと、プロセッサに結合され、累積放射強度が閾値を超えるとブルーライトの少なくとも一部をユーザの目から遮断するのを調節可能に制御するように構成されたコントローラを含む、ブルーライト放射からユーザの目を保護する装置を提供する。
【0005】
当該装置は、累積放射強度が閾値を超えるとブルーライトの少なくとも一部をユーザの目から調節可能に遮断するエレクトロクロミック層をさらに含んでもよい。ここで、コントローラはプロセッサとエレクトロクロミック層に結合され、第1光遮断レベルと第1光遮断レベルより高い第2光遮断レベルとの間に、エレクトロクロミック層のブルーライトの遮断レベルを調節可能に制御するように構成される。
【0006】
プロセッサは、一定の時間間隔において電圧値の累積処理を実施するように構成されたアキュムレータと、一定の時間間隔において累積された電圧値を基に累積放射強度を計算するように構成された計算部と、累積放射強度を閾値と比較するように構成されたコンパレータを含んでもよい。
【0007】
放射線検出器は、波長が約400nmから約500nmまでの範囲にあるブルーライトを光電圧へ選択的に変換するように構成された光センサを含んでもよい。
【0008】
当該装置は、累積放射強度が第1値から第2値へ増加するとアラーム信号を生成するように構成されたアラームをさらに含んでもよい。ここで、第2値は閾値より大きく、第1値は閾値以下である。
【0009】
当該装置は角度検出器をさらに含んでもよい。ここで、当該装置はユーザの目領域に着用可能なアイウェアラブルデバイスであり、角度検出器は、放射線検出器により検出された最大光電圧に対応するエレクトロクロミック層の位置で受けたブルーライトの入射角を検出するように構成され、プロセッサは、最大光電圧の電圧値に関連する第1因子と、入射角に関連する第2因子の積を基に調整値を生成するように構成され、コントローラは、エレクトロクロミック層のブルーライトの遮断レベルを調整値を基に調整するように構成される。
【0010】
当該装置は、位置検出器及び距離計をさらに含んでもよい。ここで、エレクトロクロミック層は表示装置の部品であり、位置検出器は、放射線検出器により検出された最大光電圧に対応するエレクトロクロミック層の位置を検出するように構成され、距離計は、位置とユーザの間の距離を検出するように構成され、プロセッサは、最大光電圧の電圧値に関連する第1因子と距離に関連する第2因子の和を基に調整値を生成するように構成され、コントローラは、エレクトロクロミック層のブルーライトの遮断レベルを調整値を基に調整するように構成される。
【0011】
当該装置は、位置検出器及び距離計をさらに含んでもよい。ここで、エレクトロクロミック層は表示装置の部品であり、位置検出器は、放射線検出器により検出された最大光電圧に対応するエレクトロクロミック層の位置、及び最大光電圧に対応するエレクトロクロミック層の位置でブルーライトの出射角を検出するように構成され、距離計は、位置からユーザまでの距離を検出するように構成され、プロセッサは、距離に関連する第1因子と、最大光電圧の電圧値に関連する第2因子及び出射角に関連する第3因子の積との和を基に調整値を生成するように構成され、コントローラは、エレクトロクロミック層のブルーライトの遮断レベルを調整値を基に調整するように構成される。
【0012】
累積放射強度が第1値から閾値以下の第2値まで低下すると第1光遮断レベルになるようにエレクトロクロミック層を制御してもよい。
【0013】
当該装置は、アラーム信号が生成された時点から始まる時間間隔の経過後にユーザが光源に対して一定の距離内にいるか否かを判断するように構成されるモニタをさらに含んでもよい。ここで、当該時間間隔の経過後に当該距離内にユーザがいるとエレクトロクロミック層のブルーライトの遮断レベルが第1光遮断レベルを上回るように制御される。
【0014】
第1光遮断レベルは、エレクトロクロミック層に電圧が印加されないエレクトロクロミック層の状態に対応してもよい。
【0015】
別の方面において、本発明は、本開示で述べた装置を含むウェアラブルデバイスを提供する。
【0016】
別の方面において、本発明は本開示で述べた装置を含む表示装置を提供する。
【0017】
別の方面において、本発明は、光源からのブルーライトを電圧値を有する光電圧に変換する工程と、一定の時間間隔において累積される電圧値を基に累積放射強度を計算する工程と、累積放射強度を閾値と比較する工程と、累積放射強度が閾値を超えるとブルーライトの少なくとも一部をユーザの目から調節可能に遮断する工程を含む、ブルーライト放射からユーザの目を保護する方法を提供する。
【0018】
エレクトロクロミック層のブルーライトの遮断レベルを第1光遮断レベルと第2光遮断レベルの間に制御することで、ブルーライトの少なくとも一部を調節可能に遮断してもよい。
【0019】
ブルーライトを変換する工程は、波長が約400nmから約500nmまでの範囲にあるブルーライトを光電圧へ選択的に変換する工程を含んでもよい。
【0020】
当該方法は、累積放射強度が第1値から第2値に増加するとアラーム信号を生成する工程をさらに含んでもよい。ここで、第2値は閾値より大きく、第1値は閾値以下である。
【0021】
当該方法は、アラーム信号が生成された時点から始まる時間間隔の経過後にユーザが光源に対して一定の距離内にいるか否かを判断する工程と、当該時間間隔の経過後に当該距離内にユーザがいるとブルーライトの少なくとも一部をユーザの目から遮断する工程をさらに含んでもよい。
【0022】
ブルーライトを変換する工程は、部品としてエレクトロクロミック層を有するアイウェアラブルデバイス内で行ってもよい。当該方法は、対応する電圧値を有する最大光電圧に対応するエレクトロクロミック層の位置を判定する工程と、当該位置で受けたブルーライトの入射角を検出する工程と、最大光電圧の電圧値に関連する第1因子と入射角に関連する第2因子の積を基に調整値を生成する工程と、ブルーライトの遮断レベルを調整値を基に調整する工程をさらに含む。
【0023】
ブルーライトを変換する工程は、部品としてエレクトロクロミック層を有する表示装置内で行ってもよい。当該方法は、電圧値を有する最大光電圧に対応するエレクトロクロミック層の位置を判定する工程と、位置とユーザの間の距離を検出する工程と、電圧値に関連する第1因子とブルーライトの出射角に関連する第2因子の積を基に調整値を生成する工程と、ブルーライトの遮断レベルを調整値を基に調整する工程をさらに含む。
【0024】
ブルーライトを変換する工程は、部品としてエレクトロクロミック層を有する表示装置内で行ってもよい。ここで、当該方法は、検出された最大光電圧に対応するエレクトロクロミック層の位置を判定する工程と、最大光電圧に対応するエレクトロクロミック層の位置におけるブルーライトの出射角を検出する工程と、当該位置とユーザの間の距離を検出する工程と、距離に関連する第1因子と、最大光電圧の電圧値に関連する第2因子及びブルーライトの出射角に関連する第3因子の積との和を基に調整値を生成する工程と、ブルーライトの遮断レベルを調整値を基に調整する工程をさらに含む。
【0025】
当該方法は、累積放射強度が第1値から閾値以下の第2値まで低下すると第1光遮断状態となるようにエレクトロクロミック層を制御する工程をさらに含んでもよい。
【図面の簡単な説明】
【0026】
以下の図面は開示された様々な実施形態による例示に過ぎず、本発明の範囲を限定するものではない。
【
図1A】いくつかの実施形態によるブルーライト放射保護装置の簡略ブロック図である。
【
図1B】いくつかの実施形態によるブルーライト放射保護装置の簡略ブロック図である。
【
図2】本開示の実施形態による
図1A及び
図1Bにおける電圧アキュムレータ及び光センサの簡略回路図である。
【
図3】本開示の別の実施形態によるウェアラブルデバイスの簡略図である。
【
図4A】本開示の実施形態によるブルーライト放射からユーザを保護する方法を示すフローチャートである。
【
図4B】本開示の実施形態によるブルーライト放射からユーザを保護する方法を示すフローチャートである。
【
図5A】本開示の別の実施形態によるブルーライト放射からユーザを保護する方法を示すフローチャートである。
【
図5B】本開示の別の実施形態によるブルーライト放射からユーザを保護する方法を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0027】
以下の実施形態を参照しながら本開示についてより具体的に記載する。なお、いくつかの実施形態に関する以下の説明は図示及び説明としてのものに過ぎず、開示された通りの実施形態がすべてであること、これらに限定することを意図しない。
【0028】
本発明は、特に、従来技術の限界及び欠点に起因する一つ以上の課題を実質的に取り除く、タッチ基板、ブルーライト放射からユーザの目を保護する装置、ウェアラブルデバイス及びウェアラブルデバイスを有する表示装置、並びにその保護方法を提供する。ひとつの方面において、本発明はブルーライト放射からユーザの目を保護する装置を提供する。当該装置は、表示装置(例えば、スクリーン)の部品であってもよい。当該装置はウェアラブルデバイス(例えば、ゴーグル)の目を保護するための部品であってもよい。いくつかの実施形態において、当該装置は、光源からのブルーライトを電圧値を有する光電圧に変換するように構成された放射線検出器と、放射線検出器に結合され、一定の時間間隔において累積される電圧値を基に累積放射強度を計算し、累積放射強度を閾値と比較するように構成されたプロセッサと、プロセッサに結合され、累積放射強度が閾値を超えるとブルーライトの少なくとも一部をユーザの目から遮断するのを調節可能に制御するように構成されたコントローラを備える。当該装置は、積放射強度が閾値を超えるとブルーライトの少なくとも一部をユーザの目から調節可能に遮断するように構成されたエレクトロクロミック層をさらに備えてもよい。ここで、コントローラはプロセッサとエレクトロクロミック層に結合され、第1光遮断レベルと第1光遮断レベルより高い第2光遮断レベルとの間に、エレクトロクロミック層のブルーライトの遮断レベルを調節可能に制御するように構成される。いくつかの実施形態において、当該装置は、光源からのブルーライトを光電流に変換するように構成された放射線検出器と、放射線検出器に結合され、光電流を電圧値を有する電圧に変換して一定の時間間隔において累積された電圧値を基に累積放射強度を計算し、累積放射強度を閾値と比較するように構成されたプロセッサと、プロセッサに結合され、累積放射強度が閾値を超えるとブルーライトの少なくとも一部をユーザの目から遮断するのを調節可能に制御するように構成されたコントローラを備える。当該装置は、累積放射強度が閾値を超えるとブルーライトの少なくとも一部をユーザの目から調節可能に遮断するように構成されたエレクトロクロミック層をさらに備えてもよい。ここで、コントローラはプロセッサとエレクトロクロミック層に結合され、第1光遮断レベルと第1光遮断レベルより高い第2光遮断レベルとの間に、エレクトロクロミック層のブルーライトの遮断レベルを調節可能に制御するように構成される。
【0029】
第1光遮断レベルはエレクトロクロミック層の第1光遮断状態に対応し、第2光遮断状態はエレクトロクロミック層の第2光遮断状態に対応する。エレクトロクロミック層のブルーライトの遮断レベルは、第1光遮断状態よりも第2光遮断状態において高い。第1光遮断状態は電圧信号がエレクトロクロミック層に何ら印加されない状態であってもよい。第1光遮断状態はブルーライトがエレクトロクロミック層によってほとんど遮断されない状態であってもよい。第2光遮断レベルはエレクトロクロミック層において達しうる光遮断の最高レベルであってもよい。第1光遮断状態は第1電圧信号がエレクトロクロミック層に印加されている状態であり、第2光遮断状態は第2電圧信号がエレクトロクロミック層に印加されている状態であってもよい。
【0030】
いくつかの実施形態において、当該装置の光遮断レベルは第1光遮断レベルと第2光遮断レベルの間で調節可能であり、例えば、当該装置の光遮断レベルを第1光遮断レベルと第2光遮断レベルの間の任意の値に調節してもよい。当該装置の光遮断レベルは、事前に選択した1組の光遮断レベル、例えば、事前に選択した光遮断レベル2、5、10のいずれかひとつに調節してもよい。
【0031】
図1Aはいくつかの実施形態によるブルーライト放射保護装置の簡略ブロック図である。
図1Aを参照すると、保護装置はブルーライト放射からユーザを保護するためのものである。保護装置は、少なくとも放射線検出器11、プロセッサ12及びエレクトロクロミックモジュール13を備える。エレクトロクロミックモジュール13は、エレクトロクロミック層と、エレクトロクロミック層のブルーライトの遮断レベルを制御するコントローラを備えてもよい。コントローラは、例えば、電極対を介してエレクトロクロミック層を制御してもよい。
【0032】
放射線検出器11は、任意の光源、例えば、表示装置、省エネ型白熱電球、LED及び従来型白熱電球、並びに日光等からのブルーライトによる光電流を検出するように構成される。いくつかの実施形態において、放射線検出器11は、光線を電流に変換できる光センサを備える。光センサはPN接合を有するフォトダイオードを備える光検知器、又は増幅フォトダイオードを有するフォトトランジスタであってもよい。光センサは準備吸収応答波長を400nmから500nmまでの範囲に設定して、典型的なブルーライトのスペクトルに対応するようにしてもよい。光センサがブルーライト(例えば、波長が上記範囲にあるブルーライト)によって照らされると、電圧が発生し発光強度の増加に伴いその値が変動する。光放射線検出器は、電変換プロセスによりブルーライトの光電流を収集できる。
【0033】
図1Aを参照すると、プロセッサ11は、光電流を電圧値を有する電圧に変換し、累積計算を行って電圧値を処理し所定のサンプリング時間間隔(例えば、放射線検出器が光電流をプロセッサのメモリに記録してブルーライト放射の検出を開始する時点から始める)における累積放射強度を取得するように構成されている。いくつかの実施形態において、プロセッサ11は、予め搭載された様々なアルゴリズム又はプリセットされたパラメータを基に複数のデータを収集、操作、分析して意味ある情報を生成するように構成されたデータプロセッサであり、またモニタ又は監視器により検出可能な任意の方法で情報を変更(又は処理)するように構成された情報プロセッサである。プロセッサは、所定のサンプリング時間間隔の始点から終点までの時間を測定する内蔵タイマを備えて累積計算を実行してもよい。累積計算の結果、つまり、累積放射強度は、プロセッサ11に関連するフラッシュメモリに記憶できる。累積放射強度を取得した後、タイマはゼロにリセットされ、プロセッサが決定した次の始点で次の累積計算に備える。例えば、次の始点はアラームイベント、監視結果等の異なる信号、又は他のイベントや操作によって誘発されてもよい。さらに、プロセッサ11は、累積計算の結果を分析し、累積放射強度がブルーライト放射の閾値より大きいか否か判断するように構成される。この閾値は、人体、特に目に対するラジエーションダメージの所定値である。本開示において、累積放射強度は、所定のサンプリング時間間隔の累積計算の結果から得られる値を指す。
【0034】
図1Aを再び参照すると、エレクトロクロミックモジュール13は、累積放射強度が閾値を超えたとプロセッサ11が判断すると、保護層(例えば、一つ以上の電極により制御されるエレクトロクロミック)がブルーライトの光源とユーザの間に設置され、ブルーライト放射を少なくとも一部遮断できるように構成される。いくつかの実施形態において、プロセッサ11は光センサが収集した光電流を増幅し、増幅された電流を電圧値を有する電圧に変換できる。いくつかの実施形態において、保護層は、バーストチャージを用いて可逆的に色を変えて電気化学酸化還元反応を中で生じさせるエレクトロクロミック材料により作製される。色を変えることで保護層が反射係数及び透過係数を変え、これによって選択した波長、例えば、ブルーライトの放射を少なくとも一部遮断できる。例えば、遷移金属酸化物は様々な興味深い性質を有するエレクトロクロミズムの分野における大きな材料ファミリーであり、中でもタングステン酸化物(WO
3)に対する研究が最も広く行われている。エレクトロクロミック材料の例としては、WO
3、MoO
3、NB
2O
3等の遷移金属酸化物やピリジン、アミノキノン及びアジン化合物等の有機エレクトロクロミック材料が挙げられるが、これらに限らない。
【0035】
図1Bはいくつかの実施形態によるブルーライト放射保護装置の簡略ブロック図である。
図1Bを参照すると、放射線検出器11は変換光源からのブルーライトを電圧値を有する光電圧に変換するように構成されている。例えば、放射線検出器11は、光線を光電圧に変換できる光センサを備えてもよい。光センサはPN接合をフォトダイオードを備える光検知器、又は増幅フォトダイオードを有するフォトトランジスタであってもよい。光センサは準備吸収応答波長を400nmから500nmまでの範囲に設定し、典型的なブルーライトのスペクトルに対応するようにしてもよい。光センサがブルーライト(例えば、波長が上記範囲にあるブルーライト)によって照らされると電圧が発生し、発光強度の増加に伴いその値が変動する。
【0036】
図1Bを参照すると、プロセッサは、累積計算によって電圧値を処理し所定のサンプリング時間間隔(例えば、放射線検出器が光電流をプロセッサのメモリに記録してブルーライト放射の検出を開始する時点から始める)における累積放射強度を取得するように構成されている。いくつかの実施形態において、プロセッサ11は、予め搭載された様々なアルゴリズム又はプリセットされたパラメータを基に複数のデータを収集、操作、分析して意味ある情報を生成するように構成されたデータプロセッサであり、またモニタ又は監視器により検出可能な任意の方法で情報を変更(又は処理)するように構成された情報プロセッサである。プロセッサは、所定のサンプリング時間間隔の始点から終点までの時間を測定する内蔵タイマを備えて累積計算を実行してもよい。累積計算の結果、つまり、累積放射強度は、プロセッサ11に関連するフラッシュメモリに記憶できる。累積放射強度を取得した後、タイマはゼロにリセットされ、プロセッサが決定した次の始点で次の累積計算に備える。例えば、次の始点はアラームイベント、監視結果等の異なる信号、又は他のイベントや操作によって誘発されてもよい。さらに、プロセッサ11は、累積計算の結果を分析し、累積放射強度がブルーライト放射の閾値より大きいか否か判断するように構成される。この閾値は、人体、特に目に対するラジエーションダメージの所定値である。本開示において、累積放射強度は、所定のサンプリング時間間隔の累積計算の結果から得られる値を指す。
【0037】
図1Bを再び参照すると、保護モジュール13’は、累積放射強度が閾値を超えたとプロセッサ11が判断すると、ブルーライトの少なくとも一部をユーザの目から遮断するのを調節可能に制御し、ブルーライトの少なくとも一部をユーザの目から調節可能に遮断するよう構成されている。保護機能を有する機械、電気、光学及び光エレクトロニクスタイプのものを含め、様々なタイプの保護モジュール13’を使用できる。一実施例において、保護モジュール13’は、ブルーライトの光源とユーザの間に配置され、ブルーライト放射を少なくとも一部遮断する保護フィルムと、保護フィルムを制御するためのコントローラ(例えば、保護フィルムをスライド可能に移動させる機械機構)を備える。別の実施例において、保護モジュール13’は、ブルーライトの光源とユーザの間に配置される一つ以上の電極により制御され、ブルーライト放射を少なくとも一部遮断するエレクトロクロミック層と、コントローラ(例えば、一つ以上の電極)を備える。いくつかの実施形態において、保護層は、バーストチャージを用いて可逆的に色を変えて電気化学酸化還元反応を中で生じさせるエレクトロクロミック材料により作製される。色を変えることで保護層が反射係数及び透過係数を変え、これによって選択した波長、例えば、ブルーライトの放射を少なくとも一部遮断できる。例えば、遷移金属酸化物は様々な興味深い性質を有するエレクトロクロミズムの分野における大きな材料ファミリーであり、中でもタングステン酸化物(WO
3)に対する研究が最も広く行われている。エレクトロクロミック材料の例としては、WO
3、MoO
3、NB
2O
3等の遷移金属酸化物やピリジン、アミノキノン及びアジン化合物等の有機エレクトロクロミック材料が挙げられるがこれらに限らない。
【0038】
いくつかの実施形態において、ブルーライト放射からユーザを保護する保護装置はウェアラブルデバイスとして提供される。ウェアラブルデバイスはユーザの目の周辺に着用可能なウェアラブルデバイス、例えば、目用のウェアラブルデバイスであってもよい。保護層はウェアラブルデバイスの部品であってもよい。例えば、保護装置内のエレクトロクロミックモジュールに関連する保護層は、レンズ自体であってもよいし、ウェアラブルデバイス内のレンズ上のコーティング層であってもよい。いくつかの実施形態において、ブルーライト放射からユーザを保護する保護装置は表示装置を有する。具体的には、保護装置のエレクトロクロミックモジュールに関連する保護層は、表示装置のスクリーン上に設置してもよい。エレクトロクロミック材料を基にした保護層が作動する(印加電圧により駆動される)と、光伝送、光吸収、光反射、及び/又は発光等の光学特性が継続的だが可逆的な方式で制御され、ブルーライト放射が選択的に吸収及び/又は反射され、ブルーライト放射の遮断という目的が果たされる。
【0039】
図1Aを参照すると、プロセッサ11は、電流電圧変換器121と、アキュムレータ122と、分析器123を備えている。電流電圧変換器121は、光電流を放射電圧に変換するように構成されており、アキュムレータ122は、累積計算プロセスにおいて所定の時間間隔で収集された放射電圧を処理して累積放射強度を取得するように構成されている。アキュムレータは累積計算の中間計算及びロジック結果が記憶されるレジスタであってもよい。タイマ又はカウンタがアキュムレータと直接組み合わされ、始点をリセットし、データビット(この場合、ブルーライト放射によって検出された光電流から放射電圧に変換された速度)により、プリセット時間間隔までの時間をカウントするように構成される。分析器123は、結果を分析し、累積放射強度が閾値、例えば、人の目に害を及ぼす放射強度に対応する値を超えるかどうかを判断するように構成される。いくつかの実施形態において、分析器123はプロセッサに内蔵される一つ以上の演算プログラムを含む。プロセッサ12は、電流電圧変換器121を用いて増幅された電流を放射電圧に変換する前に、検出された光電流を増幅するように構成された増幅器124をさらに含んでもよい。
【0040】
図1Bを参照すると、プロセッサ11はアキュムレータ122及び分析器123をさらに備えている。アキュムレータ122は、累積計算プロセスにおいて所定の時間間隔において収集された放射電圧を処理して累積放射強度を取得するように構成されている。アキュムレータは累積計算の中間計算及びロジック結果が記憶されるレジスタであってもよい。タイマ又はカウンタがアキュムレータと直接組み合わされ、始点をリセットし、データビットにより、プリセット時間間隔までの時間をカウントするように構成される。分析器123は、結果を分析し、累積放射強度が閾値、例えば、人の目に害を及ぼす放射強度に対応する値を超えるかどうかを判断するように構成される。いくつかの実施形態において、分析器123はプロセッサに内蔵される一つ以上の演算プログラムを含む。
【0041】
図2は本開示の実施形態による
図1Aにおける光センサの簡略回路図である。
図2を参照すると、光センサは、第1電源VDDに接続された第1金属電極を有する光電変換器を備え、第2金属電極はレジスタRを介して第2電源VSSに接続される。レジスタRはその一端が光センサの出力ポートと光センサの第2金属電極に共通接続される。第1電源VDDは第1電圧を、例えば高レベル論理として、第1金属電極に印加する。第2電源VSSは第2電圧を、例えば低レベル論理として、第2金属電極に印加する。光センサがブルーライト(例えば、波長が約400nmから約500nmまでの範囲にあるブルーライト)によって照らされると、光センサが光電流を発生する。レジスタRの入力ポートは第2金属電極に接続され光電流を受ける。レジスタRは光電流を、入力ポートで受けた光電流の時間積分に関連して出力ポートで出力される対応する電圧に変換できる。さらに、対応する電圧の電圧値がアキュムレータに伝送され(
図1Aの122をさらに参照)、アキュムレータで入力量が一定の時間間隔累積されて代表出力が生成される。
【0042】
いくつかの実施形態において、
図1A及び
図1Bを参照すると、ブルーライト放射からユーザを保護するための保護装置はさらにアラーム14を備えている。アラーム14はプリセット時間間隔において検出された累積放射強度が閾値を超えたとプロセッサ12が判断するとアラーム信号を生成するように構成される。アラーム信号はサイレン或いはビープ音信号、又はフラッシュライト信号等の一つ以上の視覚及び/又は音声による人への警告であってもよい。本開示のいくつかの実装において、プロセッサ12は、累積放射強度が閾値を超えたと判断すると、ブルーライト放射がそれにさらされた人の目に害を及ぼす可能性があることを意味する。プロセッサ12は、累積放射強度が閾値以下であると判断すると、ユーザの目に顕著に損なうほどブルーライト放射が強くないことを意味する。アラーム信号はラジエーションダメージを避ける措置をとるよう人に警告するものである。例えば、人がブルーライトを放射する表示装置の前方にいるなら、保護装置のアラームにより生成されたアラーム信号に反応して表示装置から離れることを選択してもよい。アラームは、保護装置を組み込んだウェアラブルデバイスの中に配置するか、又は所定の監視距離範囲内にいるユーザを監視する監視モジュールに関連付けて表示装置に隣接して配置してもよい。
【0043】
保護装置は、ユーザを監視し、アラーム14がアラーム信号を生成した後プリセット時間間隔内にユーザが監視距離範囲を離れたか否かを判断するように構成された監視モジュール15(
図1A及び
図1Bを参照)をさらに備えてもよい。いくつかの実施形態において、(一定の時間間隔における)累積放射強度が閾値を上回ったとプロセッサ12が判断し、アラーム14がアラーム信号を生成した後のプリセット時間間隔内においてユーザが監視距離範囲を離れていないと監視モジュール15が判断すると、エレクトロクロミックモジュールが作動して保護層を作動させる。アラーム信号生成後のプリセット時間間隔内にユーザが監視距離範囲を離れたと監視モジュール15が判断すると、ユーザはもはやブルーライト放射にさらされていないので、保護層はエレクトロクロミックモジュールにより作動されない。アラーム14がアラーム信号を生成した後のプリセット時間間隔内においてユーザが監視距離範囲にとどまっていると監視モジュール15が判断したものの、(一定の時間間隔における)累積放射強度が閾値未満まで低下したとプロセッサ12が判断した場合、保護層はエレクトロクロミックモジュールにより作動されない。
【0044】
監視モジュール15は人体認識装置又はビデオカメラであってもよい。例えば、ユーザがブルーライトを発する表示装置の前方の監視距離範囲内に位置する場合、監視モジュール15は、ユーザが表示装置の前方にとどまっているか、又は監視距離範囲を離れたかを監視する。監視モジュール15は、ユーザが表示装置の前方にいることを一旦検出すると、ユーザが監視距離範囲を離れていないと判断する。監視モジュールは、ユーザが表示装置の前方にいないことを検出すると、ユーザがプリセット時間間隔内に監視距離範囲を離れたと判断する。
【0045】
いくつかの実施形態において、保護層はブルーライトの遮断レベル、例えば、遮断されるブルーライト放射の百分率により定義される保護強度により特徴づけられる。保護層の保護強度は応用に応じて調整できる。ブルーライト放射からユーザを保護するための保護装置は、その全体又は一部をウェアラブルデバイスに組み込んでもよい。この保護装置は保護層の任意の位置におけるブルーライトの角度情報及び該当する位置における対応する光電流又は光電圧を検出するように構成された角度検出器16(
図1A及び
図1Bを参照)をさらに備える。具体的には、保護層表面に対する、放射線検出器11により検出された最大光電流又は最大光電圧に対応する保護層の位置で受けたブルーライトの入射角を検出する。例えば、保護層は(ユーザの着用する)レンズであり、角度情報はレンズ上のブルーライトの入射角である。
【0046】
角度検出器16は、個別に設置された少なくとも2個のフォトダイオードを備える光センサであってもよい。角度検出器16は、対応する光電流又は光電圧が最高値を有する保護層の位置に対する光線の角度情報を検出するように構成される。角度情報は、2個のフォトダイオードにより検出された光電流又は光電圧の差異を測定して確定された位置における保護層の表面に対する入射角又は出射角の情報を含む。プロセッサ12は、角度検出器16により取得された角度情報及び対応する電圧値(例えば、最大光電圧又は最大光電流から変換された対応する電圧)を用いて、電圧及び角度情報に関連するデータを処理することができる。具体的には、プロセッサ12は電圧値に関連する第1因子と入射角に関連する第2因子を計算する。プロセッサ12は、第1因子と第2因子を基に調整値を生成する。調整値は電圧値に関連する第1因子と角度に関連する第2因子の積であってもよい。エレクトロクロミックモジュール13は、調整値を基に保護層の保護強度を調整するように構成される。調整値と保護強度(例えば、光線を遮断するレベル)の間の対応関係を提供するために検索テーブルを利用してもよい。応用において、エレクトロクロミックモジュールは検索テーブルを確認して調整値に対応する保護強度を探し、リアルタイムで得られた調整値を基に保護層の保護強度を調整する。
【0047】
保護装置は表示装置の部品であってもよい(例えば、表示装置に組み込むか、付属する)。いくつかの実施例において、保護層(例えば、エレクトロクロミック層)は表示装置の部品である(例えば、表示装置に組み込むか、付属させる)。この保護装置は位置検出器17及び距離計18をさらに備えてもよい。位置検出器17は最大光電流又は最大光電圧に対応する保護層の位置を検出するように構成される。いくつかの実施形態において、保護層は表示装置のスクリーン上に設置され、位置検出器17はスクリーン全体に分布される光センサのマトリックスを有する装置である。位置検出器17は最大光電流又は最大光電圧に関連するセンサの位置情報とともにセンサ信号をプロセッサに報告し返すことができてもよい。いくつかの実施形態において、検出された位置はスクリーンからのブルーライトの出射角に対応する角度情報にも関連する。距離計18は、最大光電流又は最大光電圧に対応するスクリーン上の位置とユーザの間の距離を検出するように構成される。距離計18は距離を測定可能なミニ双眼鏡であってもよい。
【0048】
保護装置のプロセッサ12は、距離と一定の電圧(例えば、最大光電圧又は最大光電流から変換された電圧)を基に調整値を生成するように構成される。具体的には、調整値は電圧値に関連する第1因子と距離に関連する第2因子の和である。保護装置のエレクトロクロミックモジュール13は調整値を用いて保護層の保護強度を調整してもよい。検索テーブルを利用して調整値と保護強度の間の対応関係を提供してもよい。エレクトロクロミックモジュール13は検索テーブルを確認して調整値に対応する保護強度を探し、リアルタイムで得られた調整値を基に保護層の保護強度を調整してもよい。
【0049】
距離計18はさらにブルーライト放射から変換された最大光電流又は最大光電圧に対応する位置において(表示装置の)スクリーンからのブルーライトの出射角を検出でき、続いて保護装置の電流電圧変換器により最大光電流が対応する電圧に変換される。最大光電圧は下流プロセスで直接利用される。プロセッサ12は、対応する電圧の電圧値、ブルーライトの出射角、及び出口の位置とユーザとの間の距離を基に保護層の保護強度を調整する調整値を生成する。具体的には、調整値は、電圧値に関連する第1因子と出射角に関連する第2因子の積と、距離に関連する第3値との和である。
【0050】
保護層が作動している時間間隔において、プロセッサ12のタイマをリセットし、保護層が作動し始めた時点から開始する同一のサンプリング時間間隔において収集された放射電圧を処理することで、プロセッサ12は累積計算を再開できる。プロセッサ12は累積計算により累積放射強度を取得し、累積放射強度がブルーライト放射の閾値を上回るか否かを判断する。これは
図1A及び
図1B示したのと同一のプロセスだが、単純に、保護層が作動し始めた後新たな時点から開始する。サンプリング期間における累積放射強度が閾値を超えないとプロセッサ12が一旦判断すると、保護層を無効にするようにエレクトロクロミックモジュール13が誘発される。よって、保護装置は待機モードに入り、エネルギーが節約される。
【0051】
図3は本開示の別の実施形態によるウェアラブルデバイスの簡略図である。
図3を参照すると、本開示は
図1A又は
図1Bに説明した保護装置を備えるウェアラブルデバイスを提供する。この実施例において、ウェアラブルデバイスは人が着用可能な眼鏡である。具体的には、保護装置の保護層はエレクトロクロミック材料により作製された一対のレンズ、又はレンズを覆うエレクトロクロミックコーティング層として実装される。眼鏡上の保護装置の放射線検出器がブルーライトから光電流又は光電圧を検出すると、プロセッサが累積計算を実施して累積放射強度を取得し、累積放射強度が閾値を超えるか否かを判断する。累積放射強度が閾値を超えると、エレクトロクロミックモジュールは保護層を制御してブルーライト放射からユーザを適切に保護する。アラームはアラーム信号を生成し、目に害を与え得る、閾値を超えるブルーライト放射のある領域を離れるようユーザに警告する。放射線検出器11、プロセッサ12、エレクトロクロミックモジュール13、アラーム14、角度検出器16及び距離計17を備える保護装置を眼鏡のフレーム内に配置してもよい。エレクトロクロミックモジュール13は保護層に異なるバイアス電圧を印加し(例えば、一対のレンズ)その保護強度を調整する。さらに、監視モジュール(図示せず)を眼鏡と切り離して配置できる。例えば、監視モジュールはブルーライトソースである表示装置に隣接して配置してもよい。いくつかの実施形態において、保護装置は眼鏡フレームに組み込まれたシステムボード上の単独の一体型マイクロチップであってもよい。保護装置の各個別のモジュールに関して前記したすべての機能特徴をこの典型的なウェアラブルデバイスに適用できる。
【0052】
代替実施形態において、本開示は
図1A又は
図1Bに説明した保護装置を備える表示装置を提供する。表示装置において、保護装置は組込式又は切り離して配置されるすべての独立したモジュールに実装できる。具体的には、保護装置の保護層は表示装置のスクリーンに直接実装される。表示装置の作動中は、スクリーンを通してブルーライトが放射される。保護装置の放射線検出器はスクリーン上の様々な位置で光電流又は光電圧を検出する。監視モジュールはユーザを監視し、ユーザが所定の監視距離範囲内にいるか否かを判断する。プロセッサは所定の時間間隔において累積放射強度を計算し、累積放射強度が閾値を上回って監視距離範囲にとどまっているユーザに害を与えるか否かを判断する。保護層が少なくともブルーライトを一部遮断するようにエレクトロクロミックモジュールを有効にしてもよい。アラームがアラーム信号を生成し、プリセット時間間隔内に監視距離範囲を離れ、ブルーライト放射によるダメージを避けるようユーザに警告してもよい。
【0053】
別の方面において、本開示はブルーライト放射からユーザの目を保護する方法を提供する。いくつかの実施形態において、当該方法は、光源からのブルーライトを光電流又は光電圧に変換する工程と、光源からのブルーライトにより誘発される光電流又は光電圧を検出する工程と、任意で光電流を電圧値を有する電圧に変換する工程と、一定の時間間隔において累積された電圧値(例えば、検出された光電圧の電圧値又は検出された光電圧から変換された電圧の電圧値)を基に累積放射強度を計算する工程と、累積放射強度を閾値と比較する工程と、累積放射強度が閾値を超えると、エレクトロクロミック層のブルーライトの遮断レベルを第1光遮断レベルと第2光遮断レベルの間に制御して、ブルーライトの少なくとも一部をユーザの目から調節可能に遮断する工程を含む。
【0054】
第1光遮断レベルはエレクトロクロミック層の第1光遮断状態に対応し、第2光遮断状態はエレクトロクロミック層の第2光遮断状態に対応する。エレクトロクロミック層は、第1光遮断状態よりも第2光遮断状態においてブルーライトの遮断レベルが高い。第1光遮断状態はエレクトロクロミック層に電圧信号が印加されない状態であってもよい。第1光遮断状態はブルーライトがエレクトロクロミック層によりほぼ遮断されない状態であってもよい。第2光遮断レベルはエレクトロクロミック層内で達し得る最高の光遮断レベルであってもよい。第1光遮断状態は第1電圧信号がエレクトロクロミック層に印加された状態であり、第2光遮断状態は第2電圧信号がエレクトロクロミック層に印加された状態であってもよい。
【0055】
いくつかの実施形態において、当該装置の光遮断レベルは第1光遮断レベルと第2光遮断レベルの間で調節可能であり、例えば、当該装置の光遮断レベルは第1光遮断レベルと第2光遮断レベルの間の任意の値に調整してもよい。当該装置の光遮断レベルは、事前に選択した光遮断レベルの組合せ、例えば、2、5、10のいずれかひとつに調節してもよい。
【0056】
図4A及び
図4Bは本開示のいくつかの実施形態によるブルーライト放射からユーザを保護する方法を示すフローチャートである。
図4A及び
図4Bを参照すると、本開示はブルーライト放射からユーザを保護する方法を提供している。当該方法は、照明用光源又は表示装置等の任意の光源からのブルーライトの光電流(
図4A)又は光電圧(
図4B)を検出するプロセスを含む。当該方法は光源からのブルーライトを光電流に変換する工程をさらに含んでもよい(
図4A)。ブルーライトを変換する工程は、例えば、応答波長が400nmから500nmまでの範囲に設定された光センサにより、波長が約400nmから約500nmまでの範囲にあるブルーライトを光電流又は光電圧へ選択的に変換する工程を含んでもよい。
【0057】
図4Aを参照すると、当該方法は、光電流を電圧値を有する電圧に変換するプロセスを含む。
図4A及び
図4Bを参照すると、その際、当該方法は所定の時間間隔において累積された電圧を基に累積放射強度を計算するプロセスと、累積放射強度が閾値を超えるか否かを判断する別のプロセスを含む。当該方法は、累積放射強度が閾値を超えると保護層が作動して少なくともブルーライトが一部遮断されるプロセスを任意で含む。当該方法では、累積放射強度が閾値を上回わらないと判断された場合、ブルーライトからの放射を検出するプロセスと、上記の他のプロセスを繰り返す。
図4A又は
図4Bに示した方法を、
図1A又は
図1Bに説明した保護装置を用いて実施してもよい。
【0058】
図5A及び
図5Bは本開示の実施形態によるブルーライト放射からユーザを保護する別の方法を示すフローチャートである。
図5A及び
図5Bを参照すると、当該方法は、照明用光源又は表示装置等の任意の光源からのブルーライトの光電流(
図5A)又は光電圧(
図5B)を検出するプロセスを含む。当該方法は光源からのブルーライトを光電流に変換する工程をさらに含んでもよい(
図5A)。ブルーライトを変換する工程では、例えば、応答波長が400nmから500nmまでの範囲に設定された光センサにより、波長が約400nmから約500nmまでの範囲にあるブルーライトを光電流又は光電圧へ選択的に変換する工程を含んでもよい。
【0059】
さらに、
図5Aに示す方法は、光電流を電圧に変換するプロセスを含む。
図5A及び
図5Bを参照すると、当該方法は、所定の時間間隔において累積された電圧値(例えば、検出された光電圧の電圧値又は光電流から変換された電圧の電圧値)を基に累積放射強度を計算するプロセスと、累積放射強度が閾値を超えたか否かを判断する別のプロセスを含む。当該方法では、累積放射強度が閾値を超えると、アラームによりアラーム信号を生成するプロセスを含む。当該方法では、累積放射強度が閾値を上回わらないと判断された場合、ブルーライトからの放射を検出するプロセスと、前記した他のプロセスをそのまま続ける。
図5A及び
図5Bで示した方法は、
図1A又は
図1Bに説明した保護装置を用いて実施できる。
【0060】
さらに、
図5A又は
図5Bに示した方法は、前のプロセスでアラーム信号が生成された後のプリセット時間間隔内において、保護装置内の監視モジュールによりユーザを監視し、ユーザが監視距離範囲を離れたか否かを判断するプロセスを含む。当該方法は、プリセット時間間隔の後ユーザが監視距離範囲にとどまっていると判断された場合、保護層を作動させてブルーライトの少なくとも一部を遮断するプロセスを任意で含む。当該方法は、アラーム信号が生成された後プリセット時間間隔内にユーザが監視距離範囲を離れたと監視モジュールが判断すると、保護装置の放射線検出器により相応に最大光電流又は最大光電圧が検出された保護層の位置において、保護層の表面に対するブルーライトの入射角/出射角を検出する工程を任意で含む。最大光電流(
図5A)を変換して対応する電圧値を有する対応する電圧を取得してもよい。さらに、当該方法は、位置とユーザの間の距離値を検出するプロセスを含む。このほか、当該方法は、電圧値(例えば、最大光電圧の電圧値又は最大光電流から変換された電圧の電圧値)と距離値を基に調整値を生成するプロセスをさらに含む。さらに、当該方法は、調整値を用いて保護層の保護強度を調整するプロセスを含む。
【0061】
これに加え、
図5A又は
図5Bに示す方法は、保護層が作動している時間間隔において、光電流又はブルーライトから検出された光電流から変換された電圧の所定の時間間隔における累積放射強度を計算するプロセスを含む。保護層が作動しているか否かを問わず、保護装置の放射線検出器はブルーライトからの放射を検出するため作動し続ける。しかし、その以降、タイマがリセットされて保護層が作動する後に累積計算が再開する。当該方法は、保護層作動後に取得された累積放射強度が閾値を上回るか否かを判断するプロセスをさらに含んでもよい。当該方法では、保護層作動後の新しいサンプリング期間に取得された累積放射強度が閾値を上回ると判断された場合、保護層をそのまま作動させながら、放射の検出を続け、累積計算を実施して次のサンプリング期間における累積放射強度を取得する。当該方法では、保護層作動後の新しいサンプリング期間に取得したこの累積放射強度が閾値を上回らないと判断された場合、この時点においてブルーライト放射はユーザに害を与えないとみなされるので、保護層を無効にするプロセスを実施する。
【0062】
本発明の実施形態に関する以上の記載は説明と記載を目的としており、全てを網羅している訳ではなく、また開示されたそのままの形態に本発明を限定するものでもない。それ故、上記記載は限定ではなく説明を目的としていると見なすべきであり、多くの変形や変形形態が当業者にとって明らかなのは言うまでもない。本発明の原理とその実際に適用する最良の形態を説明するために実施形態を選択しそれについて記載することで、予定される特定の用途又は実施に適した様々な実施形態及び様々な変更に関し当業者に本発明を理解させることを目的としている。本開示に付された請求項及びその均等物により本発明の範囲を定義することが意図され、別途示唆しない限り、すべての用語は合理的な範囲内で最も広く解釈されるべきである。従って、「本発明」又はこれに類する用語は請求項の範囲を必ずしも特定の実施形態に限定せず、本発明の例示的実施形態に対する参照は本発明の限定を示唆するものではなく、かかる限定を推論すべきではない。本発明は付属する請求項の精神と範囲のみにより限定される。さらに、これらの請求項では後に名詞又は要素を伴って「第1」「第2」等という表現を用いる場合がある。特定の番号が示されていない限り、このような用語は専用語であると理解すべきであり、修飾された要素の数量がかかる専用語により限定されると解釈してはならない。記載したどの効果及び利益も本発明のすべての実施形態に適用されるとは限らない。当業者であれば、以下の請求項により定義される本発明の範囲から逸脱せずに、記載した実施形態の変形形態を実施できることが理解されよう。さらに、以下の請求項に明記されているか否かを問わず、本開示のどの要素及び部品についても公衆に捧げる意図はない。
【符号の説明】
【0063】
12 プロセッサ
13 エレクトロクロミックモジュール
13’ 保護モジュール
14 アラーム
15 監視モジュール
16 角度検出器
17 位置検出器
18 距離計
121 電流電圧変換器
122 アキュムレータ
123 分析器
124 増幅器