【実施例】
【0050】
<NCO末端ウレタンプレポリマー(B液)の作製>
・PO−1(ポリオール);ポリエステルポリオール、官能基数2、水酸基価56mgKOH/g、数平均分子量2000、品番;ポリライトODX−102、DIC社製
・PTMG−1(ポリオール);ポリテトラメチレングリコール、官能基数2、水酸基価56mgKOH/g、数平均分子量2000、品番;PTG2000、保土谷化学工業社製
・PTMG−2(ポリオール);ポリテトラメチレングリコール、官能基数2、水酸基価37mgKOH/g、数平均分子量3000、品番;PTG3000、保土谷化学工業社製
・PCL−1(ポリオール);ポリカプロラクトンポリオール、官能基数2、水酸基価56mgKOH/g、数平均分子量2000、品番;プラクセル220、ダイセル社製
・ポリロタキサン;水酸基を有する環状分子を構成体に含むポリロタキサン、分子量;180000、水酸基価;85mgKOH/g、品名;スーパーポリマー SH1300P(融点;約40℃)、アドバンスト・マテリアル社製
・イソシアネート(NDI);1,5−ナフタレンジイソシアネート、NCO%;40%、品番;コスモネートND、三井化学社製
・イソシアネート(MDI);ジフェニルメタン−4,4’−ジイソシアネート、NCO%;33%、品番;ミリオネートMT、東ソー社製
【0051】
前記のポリオール、ポリロタキサン及びイソシアネートを、
図3〜
図5に示す
参考例1〜4、実施例5、参考例6、実施例7〜18及び比較例1〜6の配合量とし、次のようにしてNCO末端ウレタンプレポリマー(イソシアネート基を末端に有するウレタンプレポリマー)を作製した。なお、
参考例1〜4、実施例5、参考例6,実施例7〜18は、NCO末端ウレタンプレポリマー中にポリロタキサンを含み、比較例1〜6は、NCO末端ウレタンプレポリマー中にポリロタキサンを含んでいない。
【0052】
20Lの金属製反応釜に、
各参考例及び各実施例に応じた配合量のポリオール(あらかじめ100℃程度に加熱し、溶融状態とした)を投入し、投入後、130℃で加熱し、その状態で各実施例に応じた配合量のポリロタキサン(固体状態)を反応釜に投入し、130℃に保持したまま10分間混合してポリロタキサンを溶融させつつ、ポリオール中に均一に分散させる。反応釜を130℃に維持した状態で、
各参考例及び各実施例に応じた配合量のイソシアネート(NDIの場合、固体状態)を投入し、更に20分間混合する。その後、反応釜を室温で放置し、徐冷することにより
参考例1〜4、実施例5、参考例6、実施例7〜18のNCO末端ウレタンプレポリマーを作製する。なお、比較例1〜6のNCO末端ウレタンプレポリマーは、各比較例に応じた配合量のポリオールとイソシアネートから作製し、ポリロタキサンを反応釜に投入しない。
【0053】
<テストピースの作製>
作製したNCO末端ウレタンポリマー(B液)と次の発泡液(A液)を用い、
各参考例、各実施例及び各比較例のテストピースを後述の方法で作製した。
発泡液は、発泡剤:可塑剤:触媒=300:300:1の割合で配合・混合することで作製した。
・発泡剤:水と乳化剤(スルホン化ヒマシ油のナトリウム塩、高スルホン化脂肪酸のナトリウム塩等の混合物)とを含む混合液、品番;アドベードSV(水と乳化剤の重量比50:50)、ラインケミージャパン社製)
・可塑剤:ジイソノニルアジペート(DINA)、大八化学社製
・触媒:アミン触媒、品番;Addocat PP、ラインケミージャパン社製
なお、可塑剤は、NCO末端ウレタンポリマーと発泡液の配合比率を適切にし、安定して混合・撹拌するために添加されている。
【0054】
80℃に温調したNCO末端ウレタンポリマー(B液)と、40℃に温調した発泡液(A液)を、
図3〜
図5に示す
各参考例、各実施例及び各比較例の配合量で配合してポリウレタン発泡体用組成物を作製し、そのポリウレタン発泡体用組成物を混合した後、80℃に温調したテストピース用金型内に配合量注入する。テストピース用金型は、200×110×30mmのキャビティを有する。
各参考例、各実施例及び各比較例の注入量は、
図3〜
図5に示す。ポリウレタン発泡体用組成物をテストピース用金型内で発泡させ、80℃で30分キュア(一次キュア)した後に得られたポリウレタン発泡体を脱型する。脱型後のポリウレタン発泡体を、更に100℃で12時間キュア(二次キュア)し、
各参考例、各実施例および各比較例のテストピースを得る。
【0055】
各参考例、各実施例及び各比較例のテストピースについて、密度、反発性、引張強度、耐久性を測定した。テストピースは、測定に必要な数を作製した。
【0056】
密度は、テストピース(200×110×30mm)をそのまま使用し(上下面及び側面全てスキン層有り)、JIS K7222:2005に準拠して測定した。
【0057】
反発性は、テストピース(200×110×30mm)をそのまま使用し(上下面及び側面全てスキン層有り)、前記のようにして測定した。
【0058】
引張強度は、テストピース(200×110×30mm)から、2号ダンベル×厚み2mm(上下面及び側面全てスキン層無し)の測定用テストピースを、スライス等で作製し、JIS K6251:2017に準拠して測定した。
【0059】
耐久性は、テストピース(200×110×30mm)から、外径30mm、内径10mm、高さ30mmの環状(上下面のみスキン層有り)をした測定用テストピースを作製し、前記の落すい衝撃試験を行った。
【0060】
測定結果は
図3〜
図5に示す。反発性、引張強度及び耐久性については、測定結果に対する判定と、それらの判定に基づく総合判定を行った。
反発性の判定は、反発性の測定結果が70%以上の場合に「◎」、60%〜70%未満の場合に「〇」、55%〜60%未満の場合に「△」、55%未満の場合に「×」とした。
引張強度の判定は、引張強度の測定結果が3MPa以上の場合に「◎」、2.5〜3MPa未満の場合に「〇」、2.5MPa未満の場合に「×」とした。
耐久性の判定は、測定用テストピースの少なくとも一部が破損するまでの回数が360回以上の場合に「◎」、330回〜360回未満の場合に「〇」、300回〜330回未満の場合に「△」、300回未満の場合に「×」とした。
総合判定は、反発性、引張強度及び耐久性の何れの判定も「◎」の場合に総合判定を「◎」とし、反発性、引張強度及び耐久性の何れかの判定が「〇」で他の判定が「◎」の場合、または全ての判定が「〇」の場合に総合判定を「〇」とし、反発性、引張強度及び耐久性の判定に「×」がなく、かつ少なくとも一つの判定に「△」がある場合に総合判定を「△」とし、反発性、引張強度及び耐久性の判定の一つにでも「×」がある場合に総合判定を「×」とした。
【0061】
参考例1は、ポリオールとしてPO−1を10000g、ポリロタキサンを300g、イソシアネートしてNDIを2180g配合して、NCO%が3.47のNCO末端ウレタンプレポリマー(B液)を作製した。そのNCO末端ウレタンプレポリマー(B液)100重量部に対し、発泡液(A液)を2.71重量部配合して、イソシアネートインデックスを110にしたポリウレタン発泡体用組成物を、テストピース用金型に231g注入し、発泡させることにより、ポリウレタン発泡体(テストピース)を作製した。
【0062】
参考例1のポリウレタン発泡体の物性は、密度0.35g/cm
3、反発性61.5%、反発性の判定「〇」、引張強度3.8MPa、引張強度の判定「◎」、耐久性340回、耐久性の判定「〇」、総合判定「〇」である。
参考例1は、軽量で良好な反発性を有し、引張強度が高く、耐久性に優れるものである。
【0063】
参考例2は、参考例1におけるNDIに代えてMDIを2650g配合してNCO%が3.48%のNCO末端ウレタンプレポリマー(B液)を作製し、イソシアネートインデックスが110になるようにNCO末端ウレタンプレポリマー(B液)と発泡液(A液)を配合した以外、
参考例1と同様である。
【0064】
参考例2のポリウレタン発泡体の物性は、密度0.35g/cm
3、反発性58.0%、反発性の判定「△」、引張強度3.4MPa、引張強度の判定「◎」、耐久性300回、耐久性の判定「△」、総合判定「△」である。
参考例2は、反発性、引張強度及び耐久性の何れも
参考例1と比べて低下しているが、それでも軽量で良好な反発性を有し、引張強度が高く、耐久性に優れるものである。
【0065】
参考例3は、参考例1におけるPO−1に代えてPTMG−1を使用し、NCO末端ウレタンプレポリマー(B液)のNCO%が3.47%となるようにNDIの量を調整し、イソシアネートインデックスが110になるようにNCO末端ウレタンプレポリマー(B液)と発泡液(A液)を配合した以外、
参考例1と同様である。
【0066】
参考例3のポリウレタン発泡体の物性は、密度0.35g/cm
3、反発性65.5%、反発性の判定「〇」、引張強度4.0MPa、引張強度の判定「◎」、耐久性350回、耐久性の判定「〇」、総合判定「〇」である。
参考例3は、軽量で良好な反発性を有し、引張強度が高く、耐久性に優れるものであり、ポリオールとして
参考例1のPO−1に代えてPTMG−1を使用したことにより、
参考例1よりも反発性、引張強度及び耐久性の何れも向上した。
【0067】
参考例4は、参考例3におけるPTMG−1の10000gに代えて、PTMG−1の5000gとPTMG−2の5000gを使用し、NCO末端ウレタンプレポリマー(B液)のNCO%が3.47%となるように、NDIの量を調整し、イソシアネートインデックスが110になるようにNCO末端ウレタンプレポリマー(B液)と発泡液(A液)を配合した以外、
参考例3と同様である。
【0068】
参考例4のポリウレタン発泡体の物性は、密度0.35g/cm
3、反発性70.0%、反発性の判定「◎」、引張強度3.1MPa、引張強度の判定「◎」、耐久性330回、耐久性の判定「〇」、総合判定「〇」である。
参考例4は、軽量で良好な反発性を有し、引張強度が高く、耐久性に優れるものであり、ポリオールとしてPTMG−1とPTMG−2を併用したことにより、
参考例3よりも反発性が高くなった反面、引張強度と耐久性については幾分低下した。
【0069】
実施例5は、
参考例4におけるPTMG−2をPCL−1に代えてポリオールをPTMG−1とPCL−1の併用とし、NCO末端ウレタンプレポリマーのNCO%が3.47%となるように、NDIの量を調整し、イソシアネートインデックスが110になるようにNCO末端ウレタンプレポリマー(B液)と発泡液(A液)を配合した以外、
参考例4と同様である。
【0070】
実施例5のポリウレタン発泡体の物性は、密度0.35g/cm
3、反発性71.0%、反発性の判定「◎」、引張強度3.7MPa、引張強度の判定「◎」、耐久性360回、耐久性の判定「◎」、総合判定「◎」である。実施例5は、軽量で良好な反発性を有し、引張強度が高く、耐久性に優れるものであり、ポリオールとしてPTMG−1とPCL−1を併用したことにより、
参考例4よりも反発性、引張強度及び耐久性の何れも向上した。
【0071】
参考例6は、ポリオールをPCL−1の単独使用とし、NCO末端ウレタンプレポリマーのNCO%が3.47%となるように、NDIの量を調整し、イソシアネートインデックスが110になるようにNCO末端ウレタンプレポリマー(B液)と発泡液(A液)を配合した以外、実施例5と同様である。
【0072】
参考例6のポリウレタン発泡体の物性は、密度0.35g/cm
3、反発性65.0%、反発性の判定「〇」、引張強度4.1MPa、引張強度の判定「◎」、耐久性350回、耐久性の判定「〇」、総合判定「〇」である。実施例6は、軽量で良好な反発性を有し、引張強度が高く、耐久性に優れるものであり、ポリオールとしてPTMG−1とPCL−1を併用する実施例5と比べて反発性が幾分低下し、ポリオールとしてPTMG−1を単独使用する
参考例3と同程度となった。
【0073】
実施例7は、実施例5におけるポリロタキサンの配合量を300gから50gに減らし、NCO末端ウレタンプレポリマーのNCO%が3.46%となるように、NDIの量を調整し、イソシアネートインデックスが110になるようにNCO末端ウレタンプレポリマー(B液)と発泡液(A液)を配合した以外、実施例5と同様である。
【0074】
実施例7のポリウレタン発泡体の物性は、密度0.35g/cm
3、反発性71.0%、反発性の判定「◎」、引張強度3.5MPa、引張強度の判定「◎」、耐久性300回、耐久性の判定「△」、総合判定「△」である。実施例7は、軽量で良好な反発性を有し、引張強度が高く、耐久性に優れるものであり、ポリロタキサンの配合量を実施例5の300gから50gに減らしたことにより、実施例5と比べて引張強度及び耐久性が低下した。
【0075】
実施例8は、実施例7におけるポリオロキサンの配合量を50gから100gに増やし、NCO末端ウレタンプレポリマーのNCO%が3.48%となるように、NDIの量を調整し、イソシアネートインデックスが110になるようにNCO末端ウレタンプレポリマー(B液)と発泡液(A液)を配合した以外、実施例7と同様である。
【0076】
実施例8のポリウレタン発泡体の物性は、密度0.35g/cm
3、反発性71.0%、反発性の判定「◎」、引張強度3.6MPa、引張強度の判定「◎」、耐久性330回、耐久性の判定「〇」、総合判定「〇」である。実施例8は、軽量で良好な反発性を有し、引張強度が高く、耐久性に優れるものであり、ポリロタキサンの配合量を実施例7の50gから100gに増やしたことにより、実施例7と比べて引張強度及び耐久性が向上した。
【0077】
実施例9は、実施例8におけるポリロタキサンの配合量を100gから500gに増やし、NCO末端ウレタンプレポリマーのNCO%が3.46%となるように、NDIの量を調整し、イソシアネートインデックスが110になるようにNCO末端ウレタンプレポリマー(B液)と発泡液(A液)を配合した以外、実施例8と同様である。
【0078】
実施例9のポリウレタン発泡体の物性は、密度0.35g/cm
3、反発性71.0%、反発性の判定「◎」、引張強度3.8MPa、引張強度の判定「◎」、耐久性370回、耐久性の判定「◎」、総合判定「◎」である。実施例9は、軽量で良好な反発性を有し、引張強度が高く、耐久性に優れるものであり、ポリロタキサンの配合量を実施例8の100gから500gに増やしたことにより、実施例8と比べて引張強度及び耐久性が向上した。
【0079】
実施例10は、実施例9におけるポリロタキサンの配合量を500gから550gに増やし、NCO末端ウレタンプレポリマーのNCO%が3.48%となるように、NDIの量を調整し、イソシアネートインデックスが110になるようにNCO末端ウレタンプレポリマー(B液)と発泡液(A液)を配合した以外、実施例9と同様である。
【0080】
実施例10のポリウレタン発泡体の物性は、密度0.35g/cm
3、反発性71.0%、反発性の判定「◎」、引張強度3.9MPa、引張強度の判定「◎」、耐久性380回、耐久性の判定「◎」、総合判定「◎」である。実施例10は、軽量で良好な反発性を有し、引張強度が高く、耐久性に優れるものであり、ポリロタキサンの配合量を実施例9の500gから550gに増やしたことにより、実施例9と比べて引張強度及び耐久性が幾分向上した。
【0081】
実施例11は、実施例5におけるNCO末端ウレタンプレポリマーのNCO%が3.47%から2.84%となるように、NDIの配合量を調整し、イソシアネートインデックスが110になるようにNCO末端ウレタンプレポリマー(B液)と発泡液(A液)を配合した以外、実施例5と同様である。
【0082】
実施例11のポリウレタン発泡体の物性は、密度0.35g/cm
3、反発性73.5%、反発性の判定「◎」、引張強度3.4MPa、引張強度の判定「◎」、耐久性330回、耐久性の判定「〇」、総合判定「〇」である。実施例11は、軽量で良好な反発性を有し、引張強度が高く、耐久性に優れるものであり、NCO末端ウレタンプレポリマーのNCO%を実施例5の3.47%から2.84%に下げたことにより、実施例5と比べて反発性が向上し、引張強度及び耐久性が低下した。
【0083】
実施例12は、実施例11におけるNCO末端ウレタンプレポリマーのNCO%が2.84%から3.02%となるように、NDIの配合量を調整し、イソシアネートインデックスが110になるようにNCO末端ウレタンプレポリマー(B液)と発泡液(A液)を配合した以外、実施例11と同様である。
【0084】
実施例12のポリウレタン発泡体の物性は、密度0.35g/cm
3、反発性72.0%、反発性の判定「◎」、引張強度3.6MPa、引張強度の判定「◎」、耐久性360回、耐久性の判定「◎」、総合判定「◎」である。実施例12は、軽量で良好な反発性を有し、引張強度が高く、耐久性に優れるものであり、NCO末端ウレタンプレポリマーのNCO%を実施例11の2.84%から3.02%に上げたことにより、実施例11と比べて反発性が低下し、引張強度及び耐久性が向上した。
【0085】
実施例13は、実施例12におけるNCO末端ウレタンプレポリマーのNCO%が3.02%から4.04%となるように、NDIの配合量を調整し、イソシアネートインデックスが110になるようにNCO末端ウレタンプレポリマー(B液)と発泡液(A液)を配合した以外、実施例12と同様である。
【0086】
実施例13のポリウレタン発泡体の物性は、密度0.35g/cm
3、反発性70.5%、反発性の判定「◎」、引張強度3.8MPa、引張強度の判定「◎」、耐久性370回、耐久性の判定「◎」、総合判定「◎」である。実施例13は、軽量で良好な反発性を有し、引張強度が高く、耐久性に優れるものであり、NCO末端ウレタンプレポリマーのNCO%を実施例12の3.02%から4.04%に上げたことにより、実施例12と比べて反発性が低下し、引張強度及び耐久性が向上した。
【0087】
実施例14は、実施例13におけるNCO末端ウレタンプレポリマーのNCO%が4.04%から4.49%となるように、NDIの配合量を調整し、イソシアネートインデックスが110になるようにNCO末端ウレタンプレポリマー(B液)と発泡液(A液)を配合した以外、実施例13と同様である。
【0088】
実施例14のポリウレタン発泡体の物性は、密度0.35g/cm
3、反発性70.0%、反発性の判定「◎」、引張強度3.9MPa、引張強度の判定「◎」、耐久性380回、耐久性の判定「◎」、総合判定「◎」である。実施例14は、軽量で良好な反発性を有し、引張強度が高く、耐久性に優れるものであり、NCO末端ウレタンプレポリマーのNCO%を実施例13の4.04%から4.49%に上げたことにより、実施例13と比べて反発性が低下し、引張強度及び耐久性が向上した。
【0089】
実施例15は、実施例14におけるNCO末端ウレタンプレポリマーのNCO%が4.49%から5.20%となるように、NDIの配合量を調整し、イソシアネートインデックスが110にNCO末端ウレタンプレポリマー(B液)と発泡液(A液)を配合した以外、実施例14と同様である。
【0090】
実施例15のポリウレタン発泡体の物性は、密度0.35g/cm
3、反発性67.0%、反発性の判定「〇」、引張強度4.1MPa、引張強度の判定「◎」、耐久性390回、耐久性の判定「◎」、総合判定「〇」である。実施例15は、軽量で良好な反発性を有し、引張強度が高く、耐久性に優れるものであり、NCO末端ウレタンプレポリマーのNCO%を実施例14の4.49%から5.20%に上げたことにより、実施例14と比べて反発性が低下し、引張強度及び耐久性が向上した。
【0091】
実施例16は、実施例5におけるテストピース用金型への注入量を231gから172gに減らした以外、実施例5と同様である。
【0092】
実施例16のポリウレタン発泡体の物性は、密度0.26g/cm
3、反発性73.0%、反発性の判定「◎」、引張強度3.1MPa、引張強度の判定「◎」、耐久性320回、耐久性の判定「△」、総合判定「△」である。実施例16は、軽量で良好な反発性を有し、引張強度が高く、耐久性に優れるものであり、密度が実施例5の0.35g/cm
3から0.26g/cm
3に低下したことにより、実施例5と比べて反発性が向上し、引張強度及び耐久性が低下した。
【0093】
実施例17は、実施例16におけるテストピース用金型への注入量を172gから198gに増やした以外、実施例16と同様である。
【0094】
実施例17のポリウレタン発泡体の物性は、密度0.30g/cm
3、反発性72.0%、反発性の判定「◎」、引張強度3.9MPa、引張強度の判定「◎」、耐久性360回、耐久性の判定「◎」、総合判定「◎」である。実施例17は、軽量で良好な反発性を有し、引張強度が高く、耐久性に優れるものであり、密度が実施例16の0.26g/cm
3から0.30g/cm
3に増加したことにより、実施例16と比べて反発性が低下し、引張強度及び耐久性が向上した。
【0095】
実施例18は、実施例17におけるテストピース用金型への注入量を198gから264gに増やした以外、実施例17と同様である。
【0096】
実施例18のポリウレタン発泡体の物性は、密度0.40g/cm
3、反発性70.0%、反発性の判定「◎」、引張強度4.0MPa、引張強度の判定「◎」、耐久性370回、耐久性の判定「◎」、総合判定「◎」である。実施例18は、軽量で良好な反発性を有し、引張強度が高く、耐久性に優れるものであり、密度が実施例17の0.30g/cm
3から0.40g/cm
3に増加したことにより、実施例17と比べて反発性が低下し、引張強度及び耐久性が向上した。
【0097】
比較例1は、イソシアネートとしてNDIを使用する
参考例1におけるポリロタキサンの配合量を、300gから0gにした以外、
参考例1と同様である。
【0098】
比較例1のポリウレタン発泡体の物性は、密度0.35g/cm
3、反発性61.5%、反発性の判定「〇」、引張強度3.3MPa、引張強度の判定「◎」、耐久性280回、耐久性の判定「×」、総合判定「×」である。比較例1は耐久性に劣るものであり、ポリロタキサンが配合されていないため、
参考例1に比べて耐久性が大きく低下した。
【0099】
比較例2は、イソシアネートとしてMDIを使用する
参考例2におけるポリロタキサンの配合量を、300gから0gにした以外、
参考例2と同様である。
【0100】
比較例2のポリウレタン発泡体の物性は、密度0.35g/cm
3、反発性58.0%、反発性の判定「△」、引張強度3.0MPa、引張強度の判定「◎」、耐久性220回、耐久性の判定「×」、総合判定「×」である。比較例2は耐久性に劣るものであり、ポリロタキサンが配合されていないため、
参考例2と比べて耐久性が大きく低下した。
【0101】
比較例3は、ポリオールにPTMG−1を単独で使用する
参考例3におけるポリロタキサンの配合量を、300gから0gにした以外、
参考例3と同様である。
【0102】
比較例3のポリウレタン発泡体の物性は、密度0.35g/cm
3、反発性64.5%、反発性の判定「〇」、引張強度3.5MPa、引張強度の判定「◎」、耐久性270回、耐久性の判定「×」、総合判定「×」である。比較例3は耐久性に劣るものであり、ポリロタキサンが配合されていないため、
参考例3と比べて耐久性が大きく低下した。
【0103】
比較例4は、ポリオールにPTMG−1とPTMG−2を併用する
参考例4におけるポリロタキサンの配合量を、300gから0gにした以外、
参考例4と同様である。
【0104】
比較例4のポリウレタン発泡体の物性は、密度0.35g/cm
3、反発性70.0%、反発性の判定「◎」、引張強度2.6MPa、引張強度の判定「〇」、耐久性250回、耐久性の判定「×」、総合判定「×」である。比較例4は耐久性に劣るものであり、ポリロタキサンが配合されていないため、
参考例4と比べて耐久性が大きく低下した。
【0105】
比較例5は、ポリオールにPTMG−1とPCL−1を併用する実施例5におけるポリロタキサンの配合量を、300gから0gにした以外、実施例5と同様である。
【0106】
比較例5のポリウレタン発泡体の物性は、密度0.35g/cm
3、反発性71.0%、反発性の判定「◎」、引張強度3.4MPa、引張強度の判定「◎」、耐久性270回、耐久性の判定「×」、総合判定「×」である。比較例5は耐久性に劣るものであり、ポリロタキサンが配合されていないため、実施例5と比べて耐久性が大きく低下した。
【0107】
比較例6は、ポリオールにPCL−1を単独で使用する実施例6におけるポリロタキサンの配合量を、300gから0gにした以外、
参考例6と同様である。
【0108】
比較例6のポリウレタン発泡体の物性は、密度0.35g/cm
3、反発性64.0%、反発性の判定「〇」、引張強度3.6MPa、引張強度の判定「◎」、耐久性270回、耐久性の判定「×」、総合判定「×」である。比較例6は耐久性に劣るものであり、ポリロタキサンが配合されていないため、
参考例6と比べて耐久性が大きく低下した。
【0109】
このように本発明のポリウレタン発泡体は、軽量であっても優れた耐久性を有するものであり、バットの打球部に好適である。