(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記第3の特定手段は、前記表において、前記第2の特定手段によって特定されたセルが属している列の先頭の位置にあるセル、第2の特定手段によって特定されたセルが属している行の先頭の位置にあるセル、又は、第2の特定手段によって特定されたセルが属している列の先頭の位置及び行の先頭の位置にある両方のセル、のうちいずれか1つを特定する、
請求項1又は2に記載の情報処理装置。
前記設定手段は、前記付箋がセルにまたがって貼り付けられており、該付箋に設定される属性が連続性のある場合は、またがっているセルの属性の値の中間的な値を属性として設定する、
請求項1に記載の情報処理装置。
属性が設定された付箋を出力すること、前記表に貼り付けられた付箋内の情報を、該貼り付けられている位置のセル内の情報として表を出力すること、若しくは、指定された属性をもとに表形式で出力すること、のいずれか1つ又はこれらの組み合わせを行う出力手段と、
をさらに有する請求項1から8のいずれか一項に記載の情報処理装置。
【発明を実施するための形態】
【0024】
以下、図面に基づき本発明を実現するにあたっての好適な一実施の形態の例を説明する。
図1は、本実施の形態の構成例についての概念的なモジュール構成図を示している。
なお、モジュールとは、一般的に論理的に分離可能なソフトウェア(コンピュータ・プログラム)、ハードウェア等の部品を指す。したがって、本実施の形態におけるモジュールはコンピュータ・プログラムにおけるモジュールのことだけでなく、ハードウェア構成におけるモジュールも指す。それゆえ、本実施の形態は、それらのモジュールとして機能させるためのコンピュータ・プログラム(コンピュータにそれぞれの手順を実行させるためのプログラム、コンピュータをそれぞれの手段として機能させるためのプログラム、コンピュータにそれぞれの機能を実現させるためのプログラム)、システム及び方法の説明をも兼ねている。ただし、説明の都合上、「記憶する」、「記憶させる」、これらと同等の文言を用いるが、これらの文言は、実施の形態がコンピュータ・プログラムの場合は、記憶装置に記憶させる、又は記憶装置に記憶させるように制御するという意味である。また、モジュールは機能に一対一に対応していてもよいが、実装においては、1モジュールを1プログラムで構成してもよいし、複数モジュールを1プログラムで構成してもよく、逆に1モジュールを複数プログラムで構成してもよい。また、複数モジュールは1コンピュータによって実行されてもよいし、分散又は並列環境におけるコンピュータによって1モジュールが複数コンピュータで実行されてもよい。なお、1つのモジュールに他のモジュールが含まれていてもよい。また、以下、「接続」とは物理的な接続の他、論理的な接続(データの授受、指示、データ間の参照関係等)の場合にも用いる。「予め定められた」とは、対象としている処理の前に定まっていることをいい、本実施の形態による処理が始まる前はもちろんのこと、本実施の形態による処理が始まった後であっても、対象としている処理の前であれば、そのときの状況・状態にしたがって、又はそれまでの状況・状態にしたがって定まることの意を含めて用いる。「予め定められた値」が複数ある場合は、それぞれ異なった値であってもよいし、2以上の値(もちろんのことながら、全ての値も含む)が同じであってもよい。また、「Aである場合、Bをする」という意味を有する記載は、「Aであるか否かを判断し、Aであると判断した場合はBをする」の意味で用いる。ただし、Aであるか否かの判断が不要である場合を除く。
また、システム又は装置とは、複数のコンピュータ、ハードウェア、装置等がネットワーク(一対一対応の通信接続を含む)等の通信手段で接続されて構成されるほか、1つのコンピュータ、ハードウェア、装置等によって実現される場合も含まれる。「装置」と「システム」とは、互いに同義の用語として用いる。もちろんのことながら、「システム」には、人為的な取り決めである社会的な「仕組み」(社会システム)にすぎないものは含まない。
また、各モジュールによる処理毎に又はモジュール内で複数の処理を行う場合はその処理毎に、対象となる情報を記憶装置から読み込み、その処理を行った後に、処理結果を記憶装置に書き出すものである。したがって、処理前の記憶装置からの読み込み、処理後の記憶装置への書き出しについては、説明を省略する場合がある。なお、ここでの記憶装置としては、ハードディスク、RAM(Random Access Memory)、外部記憶媒体、通信回線を介した記憶装置、CPU(Central Processing Unit)内のレジスタ等を含んでいてもよい。
【0025】
本実施の形態である情報処理装置100は、表上に付箋を貼り付けるものであって、
図1の例に示すように、付箋作成モジュール105、付箋表示情報構成モジュール110、付箋情報管理モジュール115、背景画面構成モジュール120、付箋と背景の関係解析モジュール125、付箋の属性設定モジュール130、表形式の背景作成モジュール135、付箋情報DB140、付箋属性情報DB145、背景情報DB150を有している。ここで「表」とは行と列によって構成される配列であって、スプレッドシート等ともいわれるものである。また、ここで表の概念は、配列を含むものであればよく、帳票等の文書を含む。また、表の上に付箋を貼り付けることから、この表は台紙(又は背景)としての役割を有する。また、情報処理装置100は、表示装置180と接続されている。
【0026】
情報処理装置100と表示装置180は、付箋を用いて、ファシリテーター(一般的には一人)と複数人の参加者によって行われる会合(ワークショップ、会議、アイディア抽出会、検討会等)で利用される。参加者は参加者用端末としての端末装置(後述する付箋情報処理装置210)を用いて、アイディア等が記載された付箋を作成する。一般的に、
図3の例に示すように、付箋情報処理装置210として、付箋情報処理装置210A、付箋情報処理装置210B等(以下、代表して付箋情報処理装置210という)があり、付箋情報処理装置210は複数ある。そして、共有付箋情報処理装置200は、付箋情報処理装置210から付箋を受け取って、台紙上にその付箋を貼り付ける。ファシリテーターは共有付箋情報処理装置200の表示装置である共有画面を用いて、その台紙上で、付箋の位置を決定又は変更したり、付箋をまとめたり(第1の付箋と第2の付箋を関連付けること、グループ形成等ともいわれる)、自らも付箋情報の作成等を行って、その会合を進行させる。なお、本実施の形態において、参加者には、ファシリテーターを含む。
【0027】
付箋情報処理装置210は、例えば、タッチパネル方式の表示装置及び入力装置を有しており、参加者の指、ペン等を用いた操作を受け付けて、付箋情報の作成等が行われる。また、タッチパネル以外にも、キーボード、マウスを用いた入力、マイクを用いた音声入力、カメラを用いた画像入力等であってもよい。付箋は、カード型の情報を管理し得るデータ構造を有していればよく、その内容は、例えば、テキスト情報、手書き文字、図形等を示すベクトルデータ、音声情報、写真等の静止画像情報、動画情報等、又はこれらの組み合わせであってもよい。そして、付箋は属性を有している。例えば、付箋をグループ化(分類、カテゴライズ)した結果を属性として設定することが行われる。
共有付箋情報処理装置200は、付箋情報処理装置210から送信されてきた付箋を台紙上に貼り付けて表示し、その付箋に対する処理を行うものである。付箋に対する処理を指示する者として、ファシリテーター、共有付箋情報処理装置200の操作者がいる。
【0028】
共有付箋情報処理装置200、付箋情報処理装置210を用いた会合では、議論等のために、背景として用意されたテンプレートやフレームワークに、テキストや数字等が記入された付箋を貼り付けて議論が行われる。本実施の形態では、この背景として表を用い、貼り付けられた付箋の位置から、その表におけるセルAを特定し、そのセルAから属性となるセルBを特定し、そのセルBの内容を付箋の属性とするものである。
また、付箋内の文字情報や数情報を集計すること等を行うようにしてもよい。この場合、情報処理装置100は、この集計処理等を、スプレッドシートとしての表を用いて行うようにするものであり、そのスプレッドシートへの入力に付箋を用いることができるようにしたものである。いわば、スプレッドシートソフトウェアに対するFEP(Front End Processor)としての機能を有していることになる。
【0029】
付箋作成モジュール105は、付箋情報DB140と接続されている。付箋作成モジュール105は、操作者による操作にしたがって、付箋を作成するものである。例えば、新規に付箋を作成し、キーボード等からテキスト情報等を受け取り、付箋の内容とする。ここで、付箋の属性として、付箋の色(ピンク、オレンジ、緑等)、付箋の外枠の色、線形状(実線、破線、一点鎖線等)等を指定してもよい。
付箋情報DB140は、付箋作成モジュール105、付箋情報管理モジュール115、付箋と背景の関係解析モジュール125、付箋属性情報DB145と接続されている。付箋情報DB140は、付箋作成モジュール105によって作成された付箋を記憶する。例えば、付箋情報テーブル700を記憶する。
図7は、付箋情報テーブル700のデータ構造例を示す説明図である。付箋情報テーブル700は、付箋ID欄710、位置欄720、サイズ欄730、内容欄740等を有している。付箋ID欄710は、本実施の形態において、付箋を一意に識別するための情報(付箋ID:IDentification)を記憶している。位置欄720は、その付箋が貼り付けられた位置を記憶している。サイズ欄730は、その付箋のサイズ(例えば、縦、幅の長さ等)を記憶している。内容欄740は、その付箋の内容を記憶している。また、付箋情報テーブル700は、付箋の作成日時、作成者等の情報を記憶していてもよい。
【0030】
付箋表示情報構成モジュール110は、付箋情報管理モジュール115、表示装置180の表示制御モジュール185と接続されている。付箋表示情報構成モジュール110は、表示装置180の液晶ディスプレイ等の表示装置(又は背景)に付箋を表示させ、そして、付箋の表示位置、サイズを管理する。例えば、操作者の操作に応じて、既に作成された付箋を表示させ、その付箋を移動、サイズ変更、消去等する。
付箋情報管理モジュール115は、付箋表示情報構成モジュール110、付箋情報DB140、付箋属性情報DB145と接続されている。付箋情報管理モジュール115は、付箋表示情報構成モジュール110による付箋の移動等による処理の結果を受け取り、付箋情報DB140に記憶する。具体的には、対象となっている付箋について、付箋情報テーブル700の位置欄720、サイズ欄730に反映させる。
背景画面構成モジュール120は、表示装置180の表示制御モジュール185と接続されている。背景画面構成モジュール120は、表示装置180が有している液晶ディスプレイ等の表示画面に背景となる表を表示させる。そして、表示装置に表のどの部分が表示されているかを管理する。この情報(表のどの部分が表示装置に表示されているかを示す情報)を付箋と背景の関係解析モジュール125に渡す。つまり、この情報は、表示装置における付箋の物理的な表示位置と、背景である表の表示部分とを対応させることができる情報となる。
【0031】
付箋と背景の関係解析モジュール125は、付箋の属性設定モジュール130、付箋情報DB140、背景情報DB150と接続されている。付箋と背景の関係解析モジュール125は、背景画面構成モジュール120からの情報と付箋情報DB140内の情報を用いて、表上に貼り付けられた付箋の位置を特定し、その付箋の位置から表内のセルを特定する。具体的には、付箋の表示装置上の物理的位置と、その表示装置に表示されている表のセルの位置とを対応させて、その付箋がどのセルにあるかを特定する。なお、付箋はサイズを有しているので、貼り付ける位置によっては、付箋がセルにまたがって貼り付けられる場合がある。この場合、付箋の予め定められた位置(例えば、付箋の左上の角の座標)がある1つのセルを特定するようにしてもよいし、その付箋がまたがっている複数のセルを特定するようにしてもよい。
【0032】
付箋の属性設定モジュール130は、付箋と背景の関係解析モジュール125、付箋属性情報DB145と接続されている。付箋の属性設定モジュール130は、背景画面構成モジュール120によって特定されたセルから付箋の属性となるセルを特定する。そして、その特定したセル内の情報を、付箋の属性として設定する。
また、付箋の属性設定モジュール130は、表のパターンにしたがって、セルを特定してもよい。ここで、表のパターンは、表形式の背景作成モジュール135によって設定されるものであり、(1)列の先頭(ヘッダ)の位置にあるセル、(2)行の先頭の位置にあるセル、又は、(3)列の先頭の位置及び行の先頭の位置にある両方のセル、のうちいずれか1つである。
また、付箋の属性設定モジュール130は、表のパターンにしたがって、属性名のセルと属性のセルを特定してもよい。そして、その特定した属性名のセル内の情報を属性名とし、属性のセル内の情報を属性として、付箋に設定するようにしてもよい。ここで、表のパターンは、表形式の背景作成モジュール135によって設定されるものであり、列の先頭の位置にあるセル、行の先頭の位置にあるセルのうちいずれか1つを属性名とし、そのセルが列の先頭の位置にあるセルの場合はその列の先頭以外のセルを属性とし、そのセルが行の先頭の位置にあるセルの場合はその行の先頭以外のセルを属性とするものである。具体的には、(4)列の先頭の位置にあるセルを属性名とし、その列の先頭以外のセルを属性とするパターン、(5)行の先頭の位置にあるセルを属性名とし、その行の先頭以外のセルを属性とするパターン、のうちいずれか1つである。表のパターンについては、
図11の例を用いて詳説する。
そして、付箋の属性設定モジュール130は、その特定した第1のセルが、行の先頭のセルである場合は、列の先頭の位置にある第2のセル内の情報を属性名とし、その行とその列の交わる位置にあるセルの情報を属性として、付箋の属性を設定する。ここで「行の先頭のセル」とは、第1列にあるセル(正確には、第1行第1列のセルを除く)をいう。
また、付箋の属性設定モジュール130は、その特定した第1のセルが、列の先頭のセルである場合は、行の先頭の位置にある第2のセル内の情報を属性名とし、その列とその行の交わる位置にあるセルの情報を属性として、付箋の属性を設定する。ここで「列の先頭のセル」とは、第1行にあるセル(正確には、第1行第1列のセルを除く)をいう。
【0033】
また、付箋の属性設定モジュール130は、付箋がセルにまたがって貼り付けられており、その付箋に設定される属性が連続性のある場合は、またがっているセルの属性の値の中間的な値を属性として設定するようにしてもよい。ここで「属性が連続性のある場合」として、具体的には、属性の情報が数値である場合である。また「中間的な値」として、両者の値の間の中央値(平均値)であってもよいし、付箋がセルに含まれている面積に応じた値としてもよい。例えば、一方のセルに付箋の面積の80%が含まれており、他方のセルにその付箋の面積の20%が含まれている場合は、一方のセルの属性の値の80%と、他方のセルの属性の値の20%とを加算した値としてもよい。
また、付箋の属性設定モジュール130は、属性が設定された付箋を出力すること、表に貼り付けられた付箋内の情報を、その貼り付けられている位置のセル内の情報として表を出力すること、若しくは、指定された属性をもとに表形式で出力すること、のいずれか1つ又はこれらの組み合わせを行うようにしてもよい。なお、「属性が設定された付箋」には、前述したように、属性設定モジュール130が属性を設定した付箋の他に、他の手法(例えば、操作者の操作等)によって属性が設定された付箋を含めてもよい。「指定された属性をもとに表形式で出力すること」については、
図29の例を用いて後述する。
【0034】
表形式の背景作成モジュール135は、背景情報DB150と接続されている。表形式の背景作成モジュール135は、操作者の操作にしたがって、表のパターン、列数、行数を受け付ける。そして、表示装置180の表示画面に表示させる表のパターンを設定し、表を作成する。表のパターンとして、前述したように(1)〜(5)の5つのパターンがある。
そして、背景画面構成モジュール120は、表形式の背景作成モジュール135によって受け付けられた情報にしたがって、表示制御モジュール185に対して、表示装置180の表示画面に表を提示するための制御をする。
そして、付箋の属性設定モジュール130は、表のパターンにしたがって、提示された表上の属性のセルに貼り付けられた付箋から、属性の情報を抽出するようにしてもよい。つまり、表のセルの内容として、そのセルに貼り付けられた付箋の内容を用いるようにしたものである。
また、表形式の背景作成モジュール135は、既に作成された表(スプレッドシート)を受け付けるようにしてもよい。
そして、付箋情報管理モジュール115は、表のセル内の情報を内容とする付箋を生成してもよい。既に作成された表を、本実施の形態で扱えるようにするものであり、内容が記載された各セルを付箋とするものである。なお、付箋の生成は、1つのセルから1つの付箋を生成してもよいし、1つのセルから複数の付箋を生成してもよい。例えば、セル内の情報で予め定められた符号毎に付箋を生成するようにしてもよい。具体的には、その符号として、改行符号としてもよいし、タグ情報としてもよい。
背景画面構成モジュール120、付箋表示情報構成モジュール110は、表示制御モジュール185に対して、表と付箋を提示するための制御を行う。
【0035】
背景情報DB150は、付箋と背景の関係解析モジュール125、表形式の背景作成モジュール135、付箋属性情報DB145と接続されている。背景情報DB150は、背景としての表を記憶する。例えば、表構造テーブル500、背景属性情報テーブル600を記憶する。
図5は、表構造テーブル500のデータ構造例を示す説明図である。表構造テーブル500は、背景ID欄510、背景パターン欄520、行数欄530、列数欄540を有している。背景ID欄510は、本実施の形態において、背景(表)を一意に識別するための情報(背景ID)を記憶している。背景パターン欄520は、その表における前述のパターンを記憶している。行数欄530は、その表における行数を記憶している。列数欄540は、その表における列数を記憶している。
【0036】
図6は、背景属性情報テーブル600のデータ構造例を示す説明図である。背景属性情報テーブル600は、セルに関する情報を記憶しており、背景ID欄610、行番号欄620、列番号欄630、位置欄640、サイズ欄650、行ヘッダ欄660、列ヘッダ欄670を有している。背景ID欄610は、背景IDを記憶している。行番号欄620は、その表における行番号を記憶している。列番号欄630は、その表における列番号を記憶している。行番号欄620、列番号欄630によってセルを特定することになる。位置欄640は、そのセルの位置を記憶している。サイズ欄650は、そのセルのサイズを記憶している。行ヘッダ欄660は、そのセルは行ヘッダに該当するか否かを示す情報を記憶している。列ヘッダ欄670は、そのセルは列ヘッダに該当するか否かを示す情報を記憶している。
【0037】
付箋属性情報DB145は、付箋情報管理モジュール115、付箋の属性設定モジュール130、付箋情報DB140、背景情報DB150と接続されている。付箋属性情報DB145は、付箋の属性を記憶する。例えば、付箋属性情報テーブル800を記憶する。
図8は、付箋属性情報テーブル800のデータ構造例を示す説明図である。付箋属性情報テーブル800は、付箋情報欄810、属性情報欄820、属性名欄830を有している。付箋情報欄810は、付箋情報を記憶している。例えば、付箋IDを記憶している。属性情報欄820は、属性情報を記憶している。例えば、属性としてのセルにある付箋の付箋IDを記憶している。属性名欄830は、その属性の属性名を記憶している。
【0038】
表示装置180は、表示制御モジュール185を有している。
表示制御モジュール185は、情報処理装置100の付箋表示情報構成モジュール110、背景画面構成モジュール120と接続されている。表示制御モジュール185は、付箋表示情報構成モジュール110、背景画面構成モジュール120による制御にしたがって、表示装置180の表示画面に表、付箋を表示する。なお、液晶ディスプレイ等の表示装置への表示の他に、プリンタ等の印刷装置での印刷、スピーカー等の音声出力装置への音声の出力、振動装置による振動等を組み合わせてもよい。
【0039】
図2は、本実施の形態を利用したシステム構成例を示す説明図である。共有付箋情報処理装置200は、一般的に大画面の表示装置を備えており、ファシリテーターによって操作される。この表示装置は、参加者全員が見ることができるものである。各付箋情報処理装置210は、会合における参加者によって操作され、一般的には、各参加者が1台ずつ所持している。例えば、付箋情報処理装置210として、タブレット型端末等が使用される。
図2(a1)の例では、共有付箋情報処理装置200が、情報処理装置100、表示装置180を有しており、各付箋情報処理装置210が表示装置180を有している。そして、共有付箋情報処理装置200、付箋情報処理装置210A、付箋情報処理装置210B、付箋情報処理装置210Cは、通信回線299を介してそれぞれ接続されている。通信回線299は、無線、有線、これらの組み合わせであってもよく、例えば、通信インフラとしてのインターネット、イントラネット等であってもよい。この場合、情報処理装置100は、共有付箋情報処理装置200の画面に表示される表、付箋に対する処理を行う。そして、共有付箋情報処理装置200の画面の表示を、各付箋情報処理装置210に送信し、各付箋情報処理装置210の表示装置180がそれを表示する。
【0040】
図2(a2)の例では、共有付箋情報処理装置200と各付箋情報処理装置210が表示装置180を有している。そして、情報処理装置100、共有付箋情報処理装置200、付箋情報処理装置210A、付箋情報処理装置210B、付箋情報処理装置210Cは、通信回線299を介してそれぞれ接続されている。この場合、共有付箋情報処理装置200、各付箋情報処理装置210が、通信回線299を介して、情報処理装置100を利用する。情報処理装置100の制御にしたがって、共有付箋情報処理装置200、各付箋情報処理装置210の表示装置180が表、付箋を表示する。また、情報処理装置100による機能は、クラウドサービスとして実現してもよい。
図2(a3)の例では、共有付箋情報処理装置200と各付箋情報処理装置210のそれぞれが、情報処理装置100、表示装置180を有している。共有付箋情報処理装置200、付箋情報処理装置210A、付箋情報処理装置210B、付箋情報処理装置210Cは、通信回線299を介してそれぞれ接続されている。この場合、各情報処理装置100が、それぞれの付箋情報処理装置(共有付箋情報処理装置200、各付箋情報処理装置210)の画面に表示される表、付箋に対する処理を行う。
【0041】
図2(b)の例では、会議室280には、共有付箋情報処理装置200、付箋情報処理装置210A、付箋情報処理装置210B、付箋情報処理装置210Cが設置されており、会合が行われる。共有付箋情報処理装置200、付箋情報処理装置210A、付箋情報処理装置210B、付箋情報処理装置210Cは、通信回線299を介してそれぞれ接続されている。共有付箋情報処理装置200と各付箋情報処理装置210のそれぞれが、表示装置180を有している。
そして、情報処理装置100、背景情報記憶装置290、付箋情報記憶装置294、会議室280内の機器は、通信回線298を介してそれぞれ接続されている。通信回線298は、無線、有線、これらの組み合わせであってもよく、例えば、通信インフラとしてのインターネット、イントラネット等であってもよい。また、情報処理装置100、背景情報記憶装置290、付箋情報記憶装置294による機能は、クラウドサービスとして実現してもよい。背景情報記憶装置290は、背景情報DB150を有している。付箋情報記憶装置294は、付箋情報DB140、付箋属性情報DB145を有している。情報処理装置100は、背景情報記憶装置290内の背景情報DB150、付箋情報記憶装置294内の付箋情報DB140、付箋属性情報DB145を用いて処理を行う。この場合、共有付箋情報処理装置200が情報処理装置100を利用して、共有付箋情報処理装置200の画面の表示を、各付箋情報処理装置210に送信し、各付箋情報処理装置210の表示装置180でそれを表示するようにしてもよい。また、共有付箋情報処理装置200、各付箋情報処理装置210のそれぞれが、情報処理装置100を利用するようにしてもよい。
【0042】
図3は、本実施の形態が使用される会議室等の例、共有付箋情報処理装置200、付箋情報処理装置210の使用例を示す説明図である。
図3(a)の例に示すように、会議室等内に、参加者311、312、ファシリテーター321が集まっている。参加者311は付箋情報処理装置210Aを利用し、参加者312は付箋情報処理装置210Bを利用する。一般的に、端末装置(付箋情報処理装置210A等)は参加者一人に1個付与されており、
図3(c)の例に示す付箋情報処理装置210のように、ノート程度の大きさ(例えば、A4、B5、7〜10インチ等)のタブレット型の端末であり、指又はペン等を用いて操作されるものである。参加者によって、テキストデータ、手書きの文字、図形等が記載された付箋情報が作成される。なお、端末装置は、タブレット型の端末に限られず、キーボード、マウス等を備えたPC(ノートPCを含む)等であってもよい。
図3(a)の例に示す共有付箋情報処理装置200xは、プロジェクターであって、台紙及び付箋を表示する。また、共有付箋情報処理装置200yは、電子白板であって、ファシリテーター321の指又はペン等の動きを検知して、付箋を台紙(表)に貼り付けること、付箋の移動、付箋の関連付け(グループ化)を行うこと等の操作を受け付けるものである。例えば、共有付箋情報処理装置200yにペンが備えられており、そのペンが予め定められたペン置きから離れたこと(ファシリテーター321が操作するためにペンを持ち上げたこと)、そしてペンの先端の位置(ペン先端が共有付箋情報処理装置200yに触れたこと等)を検知することによって、台紙、付箋に対する操作を受け付ける。例えば、ペン置きにセンサー(ペンの重力でスイッチがオンオフとなるセンサー等)を設け、複数のペン(黒色のペン、赤色のペン、青色のペン等)のうち、どのペンが用いられているかを検知すればよい。また、共有付箋情報処理装置200yの表示画面全体がタッチセンサーであり、表示画面に触れられた位置、圧力を検知すればよい。
また、共有付箋情報処理装置200は、
図3(b)の例に示すような電子ボードであってもよい。電子ボードは、一般的に大画面の表示装置(少なくとも、付箋情報処理装置210の表示装置よりも大きい)を有しており、その表示装置はタッチパネルであり、表示画面に触れられた位置、圧力を検知する。例えば、画面として、80インチ等の大きさを備えたものであってもよい。
【0043】
図4は、表示制御モジュール185による表示制御の処理例を示す説明図である。
図4(a)の例に示すように、表示制御モジュール185は、2つのレイヤを作成する。一方は表(台紙)を表示するための背景レイヤ410であり、他方は付箋を表示するための付箋レイヤ420である。背景画面構成モジュール120による表示先は背景レイヤ410であり、付箋表示情報構成モジュール110による表示先は付箋レイヤ420である。そして、一般に、背景レイヤ410を下位のレイヤとし、付箋レイヤ420を上位のレイヤとし、操作者による操作は付箋レイヤ420に表示されているオブジェクト(付箋)に対する操作として受け付ける。もちろんのことながら、背景レイヤ410に表示されているオブジェクト(表)に対する操作を受け付けるためのモードを用意しておいてもよい。
図4(b)の例に示すように、画面400には、表415の上に付箋422〜436を重ねて表示している。つまり、背景画面構成モジュール120は背景レイヤ410に表415を表示し、付箋表示情報構成モジュール110は付箋レイヤ420に付箋422〜436を表示し、表示制御モジュール185は背景レイヤ410に付箋レイヤ420を重ねて、画面400に表示している。
【0044】
例えば、付箋を用いた議論等では、付箋の配置を変更して、付箋に書かれている内容のカテゴライズが行われる。本実施の形態を用いない場合、カテゴライズした情報は位置情報として保持するのみで、再利用することが困難である。また、表形式のフレームワークを用意してその上に付箋を貼りつけていくことも実施される。本実施の形態を用いない場合、フレームワークのどの項目に対する付箋かという情報は位置情報として保持するのみで、再利用することが困難である。
本実施の形態では、表に付箋を貼り付けることで、表の情報から付箋に対して属性情報を設定する。
【0045】
図9は、表形式の背景作成モジュール135の処理例を示すフローチャートである。
ステップS902では、背景となる表の情報(スプレッドシート情報)をインポートするか否かを判断し、予め作成しておいたスプレッドシート情報をインポートする場合はステップS912へ進み、それ以外の場合はステップS904へ進む。
ステップS904では、行数、列数を受け付ける。
ステップS906では、背景パターンを受け付ける。
ステップS904、ステップS906では、例えば、
図10に示すように画面1000に表設定画面1010を表示する。
図10は、表の設定のための表示例を示す説明図である。表設定画面1010には、行列設定領域1020、「背景パターンの選択」ボタン1030を表示し、操作者の操作を受け付ける。つまり、行列設定領域1020で行数、列数を受け付け、「背景パターンの選択」ボタン1030が押下されると、表のパターンを列挙し、表のパターンの選択が行われる。
【0046】
ステップS912では、インポートしたスプレッドシート情報から行数、列数を抽出する。
ステップS914では、そのスプレッドシート情報の表のパターンを受け付ける。ステップS906と同等に(
図10の例に示す「背景パターンの選択」ボタン1030を表示し)、操作者の操作にしたがって表のパターンを受け付けるようにしてもよいし、スプレッドシート情報内に予め設定されている表のパターンを抽出するようにしてもよい。
ステップS916では、その表のパターンにしたがってスプレッドシート情報内の属性情報を抽出する。
ステップS918では、そのスプレッドシート情報内の記載されたセルから付箋を生成する。
【0047】
図11は、表のパターンの例を示す説明図である。前述の表のパターンの(1)〜(5)は、それぞれ
図11(a2)、(a3)、(a1)、(b1)、(b2)の例に相当する。大きく分けると以下の2パターンがある。
(a)ヘッダを属性とする((a1)、(a2)、(a3))
(b)ヘッダは属性名で、ヘッダ以外を属性とする((b1)、(b2))
図11(a1)の例では、行ヘッダと列ヘッダが付箋の属性になる。具体的には、列ヘッダ群1112、行ヘッダ群1114以外の領域内のセルに貼り付けられた付箋に対して、そのセルが属している列のヘッダであるセル内の情報(そのセルに貼り付けられた付箋の情報としてもよい、以下同様)と、そのセルが属している行のヘッダであるセル内の情報とを属性とする。したがって、1つの付箋に対して2つの属性を設定することになる。
図11(a2)の例では、列ヘッダが付箋の属性になる。具体的には、列ヘッダ群1122以外の領域内のセルに貼り付けられた付箋に対して、そのセルが属している列のヘッダであるセル内の情報を属性とする。したがって、1つの付箋に対して1つの属性を設定することになる。
図11(a3)の例では、行ヘッダが付箋の属性になる。具体的には、行ヘッダ群1134以外の領域内のセルに貼り付けられた付箋に対して、そのセルが属している行のヘッダであるセル内の情報を属性とする。したがって、1つの付箋に対して1つの属性を設定することになる。
【0048】
図11(b1)の例では、列ヘッダは属性名であり、1列目の付箋に対して同じ行のセル内の情報が属性になる。具体的には、1列目のセルに貼り付けられた付箋Aに対して、列ヘッダ群1142内のセルの情報を属性名として、付箋Aが属している行のセル(属性群1146内のセル)の情報を属性として設定することになる。したがって、1つの付箋Aに対して1つ又は複数の属性を設定することになる。なお、付箋Aが属している行のセルに何も記載されていない場合は、属性を設定しなくてもよいし、空(NULL)の属性値である属性を設定するようにしてもよい。
図11(b2)の例では、行ヘッダは属性名であり、1行目の付箋に対して同じ列の付箋が属性になる。具体的には、1行目のセルに貼り付けられた付箋Bに対して、行ヘッダ群1154内のセルの情報を属性名として、付箋Bが属している列のセル(属性群1156内のセル)の情報を属性として設定することになる。したがって、1つの付箋Bに対して1つ又は複数の属性を設定することになる。なお、付箋Bが属している列のセルに何も記載されていない場合は、属性を設定しなくてもよいし、空(NULL)の属性値である属性を設定するようにしてもよい。
【0049】
図12は、表の表示例を示す説明図である。
画面1000に、付箋を貼り付ける台紙として表画面1210を表示する。この例では、表画面1210に、6行×5列であって、
図11(a1)の例に示したパターンの表を表示している。なお、スプレッドシートを生成するプログラムを用いて、各列、各行の大きさ等を変更できるようにしてもよい。
【0050】
図13は、選択された表パターンから対象のセルとその属性となるセルを判定する処理例を示すフローチャートである。
ステップS1302では、付箋情報の位置とサイズ(具体的には、付箋情報テーブル700の位置欄720、サイズ欄730)、背景情報の位置とサイズ(具体的には、背景属性情報テーブル600の位置欄640、サイズ欄650)から付箋が含まれるセルの行番号、列番号を算出する。
ステップS1304では、表パターン(表構造テーブル500の背景パターン欄520)に応じて、各セルは属性セルか付箋セルかを判断する。
ステップS1306では、ステップS1304で属性セルと判断されたセルから属性情報を抽出する。
ステップS1308では、ステップS1304で付箋セルと判断されたセルに貼り付けられた付箋に対して、表パターンに応じて属性となるセルを判断する。例えば、パターン(a1)で(行2、列3)のセルに貼り付けられた付箋の場合は、(行2、列1)と(行1、列3)のセルが属性となる。
【0051】
ステップS1310では、属性となるセルに貼り付けられた付箋を取得する。そして、その付箋に記載された情報を属性情報として取得する。なお、表内の属性セルに記載されている情報を属性情報として取得してもよい。
ステップS1312では、各付箋に属性情報を関連付ける。つまり、ステップS1304で付箋セルと判断されたセルに貼り付けられた付箋の属性として、そのセルに対応する属性セルの情報(ステップS1310で取得した属性情報)を設定する。
図14は、表の表示例を示す説明図である。画面1000に、表画面1210を表示している。各行と各列の先頭のセルに、属性となる付箋が貼り付けられている。そして、付箋(A社)1432等の付箋があてはまるセル(属性があてはまる列と行が交差しているセル)に貼り付けられている。この表は、
図11(a1)の例に示したパターンである。付箋(開発)1412は(2,1)、付箋(生産)1414は(3,1)、付箋(営業)1416は(4,1)、付箋(管理)1418は(5,1)、付箋(製造)1422は(1,2)、付箋(金融)1424は(1,3)、付箋(教育)1426は(1,4)、付箋(食品)1428は(1,5)、付箋(A社)1432は(2,3)、付箋(D社)1434は(2,3)、付箋(C社)1436は(3,3)、付箋(E社)1438は(4,2)、付箋(B社)1440は(5,5)の位置にある。したがって、付箋(A社)1432の属性として、付箋(開発)1412の内容(開発)、付箋(金融)1424の内容(金融)が設定され、付箋(D社)1434の属性として、付箋(開発)1412の内容(開発)、付箋(金融)1424の内容(金融)が設定され、付箋(C社)1436の属性として、付箋(生産)1414の内容(生産)、付箋(金融)1424の内容(金融)が設定され、付箋(E社)1438の属性として、付箋(営業)1416の内容(営業)、付箋(製造)1422の内容(製造)が設定され、付箋(B社)1440の属性として、付箋(管理)1418の内容(管理)、付箋(食品)1428の内容(食品)が設定されている。
【0052】
図15は、属性の表示例を示す説明図である。各付箋には、その付箋が貼り付けられたセルの行と列の先頭のセルの内容が属性として設定される。例えば、付箋(A社)1432の属性1として付箋(開発)1412の内容(開発)、属性2として付箋(金融)1424の内容(金融)が付与されることを示しており、付箋(B社)1440の属性1として付箋(管理)1418の内容(管理)、属性2として付箋(食品)1428の内容(食品)が付与されることを示している。
【0053】
ステップS1314では、操作者の操作にしたがって、エクスポートを行うか否かを判断し、行う場合はステップS1316へ進み、それ以外の場合はステップS1320へ進む。
ステップS1316では、属性の選択を受け付ける。
図16は、エクスポートの設定(属性の選択)のための表示例を示す説明図である。
図16の例では、エクスポートする属性として、属性1(開発、生産、営業、管理)、属性2(製造、金融、教育、食品)、色(ピンク、オレンジ、緑)のうち、属性1と色の属性が選択されたことを示している。
ステップS1318では、表情報としてのエクスポートを行う。例えば、CSV(Comma−Separated Values)としてエクスポートしてもよいし、スプレッドシートを生成するプログラムのデータ構造を用いてエクスポートしてもよい。
ステップS1320では、付箋情報を記憶する。
図17は、エクスポートした情報を表として出力した例を示す説明図である。
画面1000に、表1710を表示している。表1710は、(2,1)に開発(付箋(開発)1412に相当)、(3,1)に生産(付箋(生産)1414に相当)、(4,1)に営業(付箋(営業)1416に相当)、(5,1)に管理(付箋(管理)1418に相当)、(2,2)にA社(付箋(A社)1432に相当)、(2,3)にD社(付箋(D社)1434に相当)、(3,4)にC社(付箋(C社)1436に相当)、(4,2)にE社(付箋(E社)1438に相当)、(5,4)にB社(付箋(B社)1440に相当)を有している。
このように、本実施の形態によって生成された表をスプレッドシートを生成するプログラムで生成した表に反映することができるようになる。
【0054】
図18は、本実施の形態による処理例を示す説明図である。表1800は、
図11(a1)のパターンである。
付箋(ユーザー)1812は(2,1)、付箋(ファシリテーター)1814は(3,1)、付箋(運用者)1816は(4,1)、付箋(管理者)1818は(5,1)、付箋(事前準備)1822は(1,2)、付箋(アイディア出し)1824は(1,3)、付箋(構造化)1826は(1,4)、付箋(アイディアの評価)1828は(1,5)、付箋(まとめ)1830は(1,6)、付箋(●●機能)1852は(2,3)、付箋(★★機能)1854は(2,5)、付箋(△△機能)1856は(3,3)、付箋(◆◆の追加)1858は(3,4)、付箋(◎◎の改善)1860は(4,2)、付箋(▽▽機能)1862は(4,2)、付箋(□□機能)1864は(5,2)の位置にある。
【0055】
表1800は、
図19〜
図22の例に示すデータによって構成されている。
図19は、表構造テーブル1900のデータ構造例を示す説明図である。
図19は、
図5の例に示す表構造テーブル500と同等のデータ構造である。表1800は、表構造テーブル1900の1行目の表形式である。
図20は、背景属性情報テーブル2000のデータ構造例を示す説明図である。
図20は、
図6の例に示す背景属性情報テーブル600と同等のデータ構造である。表1800の各セルについての情報を記憶している。
図21は、付箋情報テーブル2100のデータ構造例を示す説明図である。
図21は、
図7の例に示す付箋情報テーブル700と同等のデータ構造である。表1800に貼り付けられた各付箋についての情報を記憶している。
図22は、付箋属性情報テーブル2200のデータ構造例を示す説明図である。
図22は、
図8の例に示す付箋属性情報テーブル800と同等のデータ構造である。表1800内の付箋に設定された属性を示すものである。例えば、付箋C(付箋(◎◎の改善)1860)に対して、属性情報として付箋A(付箋(運用者)1816)と付箋E(付箋(事前準備)1822)が設定されている。なお、属性情報を付箋IDで記録することで、ヘッダに同じ内容の付箋が貼り付けられた場合でも、属性情報となっている付箋の区別を可能としている。また、属性情報欄2220に属性情報を示す付箋が貼り付けられている行番号、列番号を保持してもよい。また、
図11(a1)〜(a3)のパターンでは、属性名欄2230を不要としてもよい。
【0056】
図23は、本実施の形態による処理例を示す説明図である。
付箋(要求のタイトル)2310は(1,1)、付箋(説明)2312は(2,1)、付箋(工数)2314は(3,1)、付箋(優先度)2316は(4,1)、付箋(ステータス)2318は(5,1)、付箋(●●機能)2322は(1,2)、付箋(□□機能)2324は(1,3)、付箋(△△機能)2326は(1,4)、付箋(◆◆の追加)2328は(1,5)、付箋(●●が書ける)2352は(2,2)、付箋(□□を設定できる)2354は(2,3)、付箋(△△できる)2356は(2,4)、付箋(◆◆が追加できる)2358は(2,5)、付箋(2)2360は(3,2)、付箋(1)2362は(3,3)、付箋(10)2364は(3,4)、付箋(5)2366は(3,5)、付箋(18)2368は(3,6)、付箋(4)2370は(4,2)、付箋(3)2372は(4,3)、付箋(3)2374は(4,4)、付箋(5)2376は(4,5)、付箋(5)2378は(4,6)、付箋(新規)2380は(5,2)、付箋(新規)2382は(5,3)、付箋(開始中)2384は(5,4)、付箋(完了)2386は(5,5)の位置にある。
例えば、属性領域2330内には、付箋(●●が書ける)2352、付箋(2)2360、付箋(4)2370、付箋(新規)2380があり、付箋(●●機能)2322の属性となる。具体的には、付箋(●●機能)2322には、属性名として「説明」(付箋(説明)2312)の属性値「●●が書ける」、属性名として「工数」(付箋(工数)2314)の属性値「2」、属性名として「優先度」(付箋(優先度)2316)の属性値「4」、属性名として「ステータス」(付箋(ステータス)2318)の属性値「新規」が設定されている。
【0057】
表2300は、
図24〜
図27の例に示すデータによって構成されている。
図24は、表構造テーブル2400のデータ構造例を示す説明図である。
図24は、
図5の例に示す表構造テーブル500と同等のデータ構造である。表2300は、表構造テーブル2400の2行目の表形式である。
図25は、背景属性情報テーブル2500のデータ構造例を示す説明図である。
図25は、
図6の例に示す背景属性情報テーブル600と同等のデータ構造である。表2300の各セルについての情報を記憶している。
図26は、付箋情報テーブル2600のデータ構造例を示す説明図である。
図26は、
図7の例に示す付箋情報テーブル700と同等のデータ構造である。表2300に貼り付けられた各付箋についての情報を記憶している。
図27は、付箋属性情報テーブル2700のデータ構造例を示す説明図である。
図27は、
図8の例に示す付箋属性情報テーブル800と同等のデータ構造である。表2300内の付箋に設定された属性を示すものである。例えば、付箋E(付箋(●●機能)2322)に対して、属性情報として、属性名の付箋B(付箋(説明)2312)の属性値の付箋F(付箋(●●が書ける)2352)、属性名の付箋C(付箋(工数)2314)の属性値の付箋G(付箋(2)2360)、属性名の付箋D(付箋(優先度)2316)の属性値の付箋H(付箋(4)2370)等が設定されている。
【0058】
また、表2300には、付箋(18)2368、付箋(5)2378が貼り付けられている。付箋(18)2368には、「付箋(18)2368が含まれている列の値を合計する」という規則が設定されており、対象となっている付箋(付箋(2)2360、付箋(1)2362、付箋(10)2364、付箋(5)2366)内の情報を合計している。また、付箋(5)2378には、「付箋(5)2378が含まれている列の最高値を抽出する」という規則が設定されており、対象となっている付箋(付箋(4)2370、付箋(3)2372、付箋(3)2374、付箋(5)2376)内の最高値を抽出している。
【0059】
図28は、本実施の形態による処理例を示す説明図である。
表2800は、
図11(a2)の例に示す表のパターンである。属性である列ヘッダ2810には、貼り付けられた付箋の内容が連続性のある値が記載されている。ここで「連続性のある値」とは、付箋又はセルの内容が数値であることを条件としてもよいし、数値であって、隣り合うセル間の各差分が一定の値(
図23の例では1)であることを条件としてもよい。
このような表2800に対して、セルをまたがって付箋が貼り付けられた場合、その付箋の位置に相当する値を算出して、属性としてもよい。例えば、付箋2850は属性2と属性3の間に貼り付けられているので、属性2.5を設定する。これによって、数値など連続性のある値を扱えるようになる。数値以外の連続性のある値として、例えば、色等がある。赤と青にまたがるように付箋が貼り付けられた場合は、紫(減法混色)の属性を設定するようにしてもよい。なお、加法混色を採用した場合は、黄の属性を設定するようにしてもよい。また、前述したように、セルに含まれている付箋の面積に応じた値を属性として設定するようにしてもよい。
【0060】
図29は、本実施の形態による処理例を示す説明図である。付箋の属性設定モジュール130の出力機能の一形態を示すものであり、前述の「指定された属性をもとに表形式で出力すること」の一例を示すものである。このような出力機能を設けたのは、付箋が貼り付けられている形式と同じ表だけでなく、別の属性を組み合わせて違う視点で分析したい場合などに利用することができるようにするためである。
工数・優先度対応表2900は、
図23の例で示した表2300の付箋(工数)2314を列タイトル、付箋(優先度)2316を行タイトルの表形式データとして出力したものである。ここで、「指定された属性」の一例として、出力の対象とした付箋(工数)2314、付箋(優先度)2316は、予め定められたタイトルであってもよいし、操作者の操作によって指定されたものであってもよい。もちろんのことながら、表2300内のいずれのタイトルを用いてもよいし、工数・優先度対応表2900において、いずれを行タイトル、列タイトルとしてもよい。
付箋の属性設定モジュール130は、出力機能として、表2300と指定された属性から、工数・優先度対応表2900を示す表形式データを生成する機能を有している。具体的には、
図23に例示する表2300から、付箋(●●機能)2322は付箋(工数)2314として付箋(2)2360、付箋(優先度)2316として付箋(4)2370を有しているので、工数・優先度対応表2900で(2,4)の位置のセルに「●●機能」(付箋(●●機能)2322に相当)を設定し、付箋(□□機能)2324は付箋(工数)2314として付箋(1)2362、付箋(優先度)2316として付箋(3)2372を有しているので、工数・優先度対応表2900で(1,3)の位置のセルに「□□機能」(付箋(□□機能)2324に相当)を設定し、付箋(△△機能)2326は付箋(工数)2314として付箋(10)2364、付箋(優先度)2316として付箋(3)2374を有しているので、工数・優先度対応表2900で(10,3)の位置のセルに「△△機能」(付箋(△△機能)2326に相当)を設定し、付箋(◆◆の追加)2328は付箋(工数)2314として付箋(5)2366、付箋(優先度)2316として付箋(5)2376を有しているので、工数・優先度対応表2900で(5,5)の位置のセルに「◆◆の追加」(付箋(◆◆の追加)2328に相当)を設定する。
【0061】
なお、本実施の形態としてのプログラムが実行されるコンピュータのハードウェア構成は、
図30に例示するように、一般的なコンピュータであり、具体的にはパーソナルコンピュータ、サーバーとなり得るコンピュータ等である。つまり、具体例として、処理部(演算部)としてCPU3001を用い、記憶装置としてRAM3002、ROM3003、HD3004を用いている。HD3004として、例えばハードディスク、SSD(Solid State Drive)を用いてもよい。付箋作成モジュール105、付箋表示情報構成モジュール110、付箋情報管理モジュール115、背景画面構成モジュール120、付箋と背景の関係解析モジュール125、付箋の属性設定モジュール130、表形式の背景作成モジュール135、表示制御モジュール185等のプログラムを実行するCPU3001と、そのプログラムやデータを記憶するRAM3002と、本コンピュータを起動するためのプログラム等が格納されているROM3003と、補助記憶装置(フラッシュメモリ等であってもよい)であるHD3004と、キーボード、マウス、タッチパネル、マイク等に対する利用者の操作に基づいてデータを受け付ける受付装置3006と、CRT、液晶ディスプレイ、スピーカー等の出力装置3005と、ネットワークインタフェースカード等の通信ネットワークと接続するための通信回線インタフェース3007、そして、それらをつないでデータのやりとりをするためのバス3008により構成されている。これらのコンピュータが複数台互いにネットワークによって接続されていてもよい。
【0062】
前述の実施の形態のうち、コンピュータ・プログラムによるものについては、本ハードウェア構成のシステムにソフトウェアであるコンピュータ・プログラムを読み込ませ、ソフトウェアとハードウェア資源とが協働して、前述の実施の形態が実現される。
なお、
図30に示すハードウェア構成は、1つの構成例を示すものであり、本実施の形態は、
図30に示す構成に限らず、本実施の形態において説明したモジュールを実行可能な構成であればよい。例えば、一部のモジュールを専用のハードウェア(例えば特定用途向け集積回路(Application Specific Integrated Circuit:ASIC)等)で構成してもよく、一部のモジュールは外部のシステム内にあり通信回線で接続している形態でもよく、さらに
図30に示すシステムが複数互いに通信回線によって接続されていて互いに協調動作するようにしてもよい。また、特に、パーソナルコンピュータの他、携帯情報通信機器(携帯電話、スマートフォン、モバイル機器、ウェアラブルコンピュータ等を含む)、情報家電、ロボット、複写機、ファックス、スキャナ、プリンタ、複合機(スキャナ、プリンタ、複写機、ファックス等のいずれか2つ以上の機能を有している画像処理装置)などに組み込まれていてもよい。
【0063】
なお、説明したプログラムについては、記録媒体に格納して提供してもよく、また、そのプログラムを通信手段によって提供してもよい。その場合、例えば、前記説明したプログラムについて、「プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体」の発明として捉えてもよい。
「プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、プログラムのインストール、実行、プログラムの流通等のために用いられる、プログラムが記録されたコンピュータで読み取り可能な記録媒体をいう。
なお、記録媒体としては、例えば、デジタル・バーサタイル・ディスク(DVD)であって、DVDフォーラムで策定された規格である「DVD−R、DVD−RW、DVD−RAM等」、DVD+RWで策定された規格である「DVD+R、DVD+RW等」、コンパクトディスク(CD)であって、読出し専用メモリ(CD−ROM)、CDレコーダブル(CD−R)、CDリライタブル(CD−RW)等、ブルーレイ・ディスク(Blu−ray(登録商標) Disc)、光磁気ディスク(MO)、フレキシブルディスク(FD)、磁気テープ、ハードディスク、読出し専用メモリ(ROM)、電気的消去及び書換可能な読出し専用メモリ(EEPROM(登録商標))、フラッシュ・メモリ、ランダム・アクセス・メモリ(RAM)、SD(Secure Digital)メモリーカード等が含まれる。
そして、前記のプログラムの全体又はその一部は、前記記録媒体に記録して保存や流通等させてもよい。また、通信によって、例えば、ローカル・エリア・ネットワーク(LAN)、メトロポリタン・エリア・ネットワーク(MAN)、ワイド・エリア・ネットワーク(WAN)、インターネット、イントラネット、エクストラネット等に用いられる有線ネットワーク、又は無線通信ネットワーク、さらにこれらの組み合わせ等の伝送媒体を用いて伝送させてもよく、また、搬送波に乗せて搬送させてもよい。
さらに、前記のプログラムは、他のプログラムの一部分又は全部であってもよく、又は別個のプログラムと共に記録媒体に記録されていてもよい。また、複数の記録媒体に分割して記録されていてもよい。また、圧縮や暗号化等、復元可能であればどのような態様で記録されていてもよい。
前述の実施の形態は以下のように把握してもよい。
[A1]表上に貼り付けられた付箋の位置を特定する第1の特定手段と、
前記位置から前記表内のセルを特定する第2の特定手段と、
前記セルから前記付箋の属性となるセルを特定する第3の特定手段と、
前記第3の特定手段によって特定されたセル内の情報を、前記付箋の属性として設定する設定手段
を有する情報処理装置。
[A2]表のパターンとして、列の先頭の位置にあるセル、行の先頭の位置にあるセル、又は、列の先頭の位置及び行の先頭の位置にある両方のセルのうちいずれか1つであり、
前記第3の特定手段は、前記表のパターンにしたがって、セルを特定する、
[A1]に記載の情報処理装置。
[A3]前記表のパターンとして、列の先頭の位置にあるセル、行の先頭の位置にあるセルのうちいずれか1つを属性名とし、該セルが列の先頭の位置にあるセルの場合は該列の先頭以外のセルを属性とし、該セルが行の先頭の位置にあるセルの場合は該行の先頭以外のセルを属性とし、
前記第3の特定手段は、前記表のパターンにしたがって、属性名のセルと属性のセルを特定し、
前記設定手段は、前記第3の特定手段によって特定された属性名のセル内の情報を属性名とし、前記属性のセル内の情報を属性として、前記付箋に設定する、
[A1]に記載の情報処理装置。
[A4]前記表のパターン、列数、行数を受け付ける受付手段と、
前記受付手段によって受け付けられた情報にしたがって、表を提示するための制御を行う提示制御手段と、
前記表のパターンにしたがって、提示された表上の属性のセルに貼り付けられた付箋から、属性の情報を抽出する抽出手段
をさらに有する[A1]から[A3]のいずれか一項に記載の情報処理装置。
[A5]前記設定手段は、前記付箋がセルにまたがって貼り付けられており、該付箋に設定される属性が連続性のある場合は、またがっているセルの属性の値の中間的な値を属性として設定する、
[A1]から[A4]のいずれか一項に記載の情報処理装置。
[A6]前記表を受け付ける第2の受付手段と、
前記表のセル内の情報を内容とする付箋を生成する生成手段と、
前記表と前記付箋を提示するための制御を行う第2の提示制御手段
をさらに有する[A1]から[A5]のいずれか一項に記載の情報処理装置。
[A7]属性が設定された付箋を出力すること、前記表に貼り付けられた付箋内の情報を、該貼り付けられている位置のセル内の情報として表を出力すること、若しくは、指定された属性をもとに表形式で出力すること、のいずれか1つ又はこれらの組み合わせを行う出力手段
をさらに有する[A1]から[A6]のいずれか一項に記載の情報処理装置。
[A8]コンピュータを、
表上に貼り付けられた付箋の位置を特定する第1の特定手段と、
前記位置から前記表内のセルを特定する第2の特定手段と、
前記セルから前記付箋の属性となるセルを特定する第3の特定手段と、
前記第3の特定手段によって特定されたセル内の情報を、前記付箋の属性として設定する設定手段
として機能させるための情報処理プログラム。
そして、前述の発明は、以下の効果を有する。
[A1]の情報処理装置によれば、表上に貼り付けられた付箋について、その貼り付けられた位置に関連するセル内の情報を属性として設定することができる。
[A2]の情報処理装置によれば、表のパターンとして、列の先頭の位置にあるセル、行の先頭の位置にあるセル、又は、列の先頭の位置及び行の先頭の位置にある両方のセルのうちいずれか1つを用いることができる。
[A3]の情報処理装置によれば、列の先頭の位置にあるセル、行の先頭の位置にあるセルのうちいずれか1つを属性名とし、そのセルが列の先頭の位置にあるセルの場合はその列の先頭以外のセルを属性とし、そのセルが行の先頭の位置にあるセルの場合はその行の先頭以外のセルを属性とすることができる。
[A4]の情報処理装置によれば、表上の属性のセルに貼り付けられた付箋から、属性の情報を抽出することができる。
[A5]の情報処理装置によれば、付箋がセルにまたがって貼り付けられている場合にも、その付箋に属性として、またがっているセルの属性の値の中間的な値を設定することができる。
[A6]の情報処理装置によれば、表のセル内の情報を内容とする付箋を提示することができる。
[A7]の情報処理装置によれば、属性が設定された付箋を出力すること、表に貼り付けられた付箋内の情報を、その貼り付けられている位置のセル内の情報として表を出力すること、若しくは、指定された属性をもとに表形式で出力すること、のいずれか1つ又はこれらの組み合わせを行うことができる。
[A8]の情報処理プログラムによれば、表上に貼り付けられた付箋について、その貼り付けられた位置に関連するセル内の情報を属性として設定することができる。