特許第6759752号(P6759752)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6759752
(24)【登録日】2020年9月7日
(45)【発行日】2020年9月23日
(54)【発明の名称】表示装置、表示方法及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   G09G 5/00 20060101AFI20200910BHJP
   G09G 5/34 20060101ALI20200910BHJP
   G09G 5/32 20060101ALI20200910BHJP
   G09G 5/30 20060101ALI20200910BHJP
   G09G 5/26 20060101ALI20200910BHJP
   H04N 21/431 20110101ALI20200910BHJP
   H04N 21/475 20110101ALI20200910BHJP
   H04N 5/74 20060101ALI20200910BHJP
   G06F 3/0484 20130101ALI20200910BHJP
【FI】
   G09G5/00 530M
   G09G5/34 A
   G09G5/32 630
   G09G5/30 610L
   G09G5/26 650B
   H04N21/431
   H04N21/475
   H04N5/74 Z
   G06F3/0484 150
【請求項の数】6
【全頁数】10
(21)【出願番号】特願2016-124788(P2016-124788)
(22)【出願日】2016年6月23日
(65)【公開番号】特開2017-227800(P2017-227800A)
(43)【公開日】2017年12月28日
【審査請求日】2019年6月5日
(73)【特許権者】
【識別番号】000001443
【氏名又は名称】カシオ計算機株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100108855
【弁理士】
【氏名又は名称】蔵田 昌俊
(74)【代理人】
【識別番号】100103034
【弁理士】
【氏名又は名称】野河 信久
(74)【代理人】
【識別番号】100153051
【弁理士】
【氏名又は名称】河野 直樹
(74)【代理人】
【識別番号】100179062
【弁理士】
【氏名又は名称】井上 正
(74)【代理人】
【識別番号】100189913
【弁理士】
【氏名又は名称】鵜飼 健
(72)【発明者】
【氏名】高島田 悠美
【審査官】 塚本 丈二
(56)【参考文献】
【文献】 特開2009−216815(JP,A)
【文献】 特開平10−161621(JP,A)
【文献】 特開2008−170544(JP,A)
【文献】 特開2014−137506(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G09G 5/00−5/40
G06F 3/0484
H04N 5/74
H04N 21/431
H04N 21/475
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
画像を表示する表示部と、
上記表示部で表示する画像に関連した文字情報を取得する文字情報取得部と、
上記表示部で表示する画像のサイズを取得するサイズ取得部と、
上記サイズ取得部で取得した画像のサイズに応じて、上記文字情報取得部で取得した文字情報の表示態様を決定し、上記表示部で文字と画像とを表示させる表示制御部と、
を備え
上記表示制御部は、上記表示部で文字を画像に重畳して表示させ、画像のサイズが小さくなるように設定すると、上記表示部で画像に重畳して表示させる、単位時間当たりに上記表示部上を移動する文字のスクロールの速度を上げることを特徴とする表示装置。
【請求項2】
上記表示制御部は、文字間隔を小さくすることを特徴とする請求項1記載の表示装置。
【請求項3】
上記表示制御部は、画像のサイズに応じて、上記表示部で画像に重畳して表示させる文字のサイズを変化させることを特徴とする請求項2記載の表示装置。
【請求項4】
上記表示制御部は、スクロールの速度の上限を予め設定し、必要なスクロール速度が上限を超える場合には文字のサイズを小さくなるように決定することを特徴とする請求項2記載の表示装置。
【請求項5】
画像を表示する表示部を備える装置での表示方法であって、
上記表示部で表示する画像に関連した文字情報を取得する文字情報取得工程と、
上記表示部で表示する画像のサイズを取得するサイズ取得工程と、
上記サイズ取得工程で取得した画像のサイズに応じて、上記文字情報取得工程で取得した文字情報の表示態様を決定し、上記表示部で文字と画像とを表示させる表示制御工程と、
を有し、
上記表示制御工程は、上記表示部で文字を画像に重畳して表示させ、画像のサイズが小さくなるように設定すると、上記表示部で画像に重畳して表示させる、単位時間当たりに上記表示部上を移動する文字のスクロールの速度を上げることを特徴とする表示方法。
【請求項6】
画像を表示する表示部を備える装置が内蔵したコンピュータが実行するプログラムであって、上記コンピュータを、
上記表示部で表示する画像に関連した文字情報を取得する文字情報取得部、
上記表示部で表示する画像のサイズを取得するサイズ取得部、及び
上記サイズ取得部で取得した画像のサイズに応じて、上記文字情報取得部で取得した文字情報の表示態様を決定し、上記表示部で文字と画像とを表示させる表示制御部、
として機能させ
上記表示制御部は、上記表示部で文字を画像に重畳して表示させ、画像のサイズが小さくなるように設定すると、上記表示部で画像に重畳して表示させる、単位時間当たりに上記表示部上を移動する文字のスクロールの速度を上げることを特徴とするプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、表示する画像の大きさが設置環境で変化する投影装置等に好適な表示装置、表示方法及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
表示装置に表示される表示画面情報に含まれる文字情報に基づく文字を、容易に、ユーザに視認させることが可能な技術に関する提案がなされている。(例えば、特許文献1)
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2015−192280号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記特許文献に記載された技術では、表示部を有する表示装置の外部、例えば表示部の上側に、表示部で表示される画像に対応した字幕を投影するような構成を採っている。
【0005】
ところで一般的な字幕の表示を合わせて行なう表示装置では、字幕の表示位置を画面中の一部に重畳して表示することになるが、表示する画像中で字幕の位置範囲を占める割合は一定であり、表示画面が小さければ、それに連れて表示される字幕の文字サイズも小さくなる。
【0006】
そのため、例えば投影装置のように、投影距離とズーム角度によって投影(表示)される画像のサイズを大きく変えることができる装置では、画像のサイズが小さくなるように設定すると、画像中の字幕領域も小さくなり、結果として字幕の文字が範読し難くなることもあり得る。
【0007】
本発明は上記のような実情に鑑みてなされたもので、その目的とするところは、表示する画像が小さい場合でも、同時に画像に重畳して表示する文字が読み難くなるのを回避することが可能な表示装置、表示方法及びプログラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の一態様は、画像を表示する表示部と、上記表示部で表示する画像に関連した文字情報を取得する文字情報取得部と、上記表示部で表示する画像のサイズを取得するサイズ取得部と、上記サイズ取得部で取得した画像のサイズに応じて、上記文字情報取得部で取得した文字情報の表示態様を決定し、上記表示部で文字と画像とを表示させる表示制御部と、を備え、上記表示制御部は、上記表示部で文字を画像に重畳して表示させ、画像のサイズが小さくなるように設定すると、上記表示部で画像に重畳して表示させる、単位時間当たりに上記表示部上を移動する文字のスクロールの速度を上げることを特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、表示する画像が小さい場合でも、同時に画像に重畳して表示する文字が読み難くなるのを回避することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】本発明の一実施形態に係るプロジェクタの機能回路構成を示すブロック図。
図2】同実施形態に係る投影動作時の投影サイズの変更に応じた字幕投影の変更処理の内容を示すフローチャート。
図3】同実施形態に係る投影画像を例示する図。
図4】同実施形態に係る投影画像を例示する図。
図5】同実施形態に係る投影画像を例示する図。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下本発明をDLP(登録商標)(Digital Light Processing)方式のプロジェクタ装置に適用した場合の一実施形態について図面を参照して説明する。
【0012】
図1は、本実施形態に係るプロジェクタ装置10の概略機能構成を示す図である。入力部11は、例えばHDMI(登録商標)(High−Definition Multimedia Interface)端子、ピンジャック(RCA)タイプのビデオ入力端子、D−sub15タイプのRGB入力端子、USB(Universal Serial Bus)端子、及びメモリカードスロットなどにより構成され、画像信号と音声信号とが入力される。
【0013】
入力部11に入力された各種規格の画像信号は、入力部11で必要に応じてデジタル化され、投影に適した所定のフォーマットの画像データに統一されて、バスBを介して投影処理部12に送られる。
【0014】
投影処理部12は、送られてきた画像データに応じて、所定のフォーマットに従ったフレームレート、例えば60[フレーム/秒]と色成分の分割数、及び表示階調数を乗算した、より高速な時分割駆動によりマイクロミラー素子13を表示するべく駆動する。
【0015】
このマイクロミラー素子13は、アレイ状に配列された複数、例えばWXGA(Wide eXtended Graphic Array)(横1280画素×縦800画素)分の微小ミラーの各傾斜角度を個々に高速でオン/オフ動作して画像を表示することで、その反射光により光像を形成できる。
【0016】
一方で、光源部14から時分割でR,G,Bの原色光を含む複数色の光が循環的に時分割で順次出射される。この光源部14からの光が、ミラー15で全反射して上記マイクロミラー素子13に照射される。
そして、マイクロミラー素子13での反射光で光像が形成され、形成された光像が投影レンズ部16を介して、投影対象となるスクリーンSC等の表示部に投影表示される。
【0017】
上記投影レンズ部16は、光学レンズ系中にズームレンズとフォーカスレンズとを含み、それらの各レンズが個別に、ステッピングモータでなるレンズモータ17と、ここでは図示しないギヤ機構によって駆動されることで、投影光軸上の位置が移動される。
【0018】
上記投影処理部12、マイクロミラー素子13、光源部14、ミラー15、投影レンズ部16、及びレンズモータ17により投影系PSを構成する。
【0019】
上記各回路の動作すべてをCPU18が制御する。このCPU18は、メインメモリ19及びプログラムメモリ20と直接接続される。メインメモリ19は、例えばSRAMで構成され、CPU18のワークメモリとして機能する。プログラムメモリ20は、電気的に書換可能な不揮発性メモリで構成され、CPU18が実行する動作プログラムや各種定型データ等を記憶する。CPU18は、上記メインメモリ19及びプログラムメモリ20を用いて、このプロジェクタ装置10内の制御動作を実行する。
【0020】
上記CPU18は、操作部21からのキー操作信号に応じて各種投影動作を実行する。
この操作部21は、プロジェクタ装置10の本体に設けられるキー操作部と、このプロジェクタ装置10専用のリモートコントローラ(不図示)からの赤外光を受光する赤外線受光部とを含み、ユーザが本体のキー操作部またはリモートコントローラで操作したキーに基づくキー操作信号をCPU18へ直接出力する。
【0021】
上記CPU18はさらに、上記バスBを介して音声認識部22、及び音声処理部23とも接続される。
【0022】
音声認識部22は、入力部11に入力される音声信号に対する音声認識処理を実行し、音声に対応するテキストデータを生成して字幕画像生成部24へ送出する。
【0023】
字幕画像生成部24は、音声認識部22から送られてくるテキストデータを保持する文字バッファを内部に備え、音声認識部22を介して上記CPU18に指示される文字フォント、文字サイズ、文字数、及び文字間間隔にしたがい、上記文字バッファに保持されるテキストデータに基づいてスクロール表示するための字幕画像を順次生成し、生成した字幕文字画像を投影処理部12に送信して、投影する画像に重畳させる。
【0024】
音声処理部23は、PCM音源等の音源回路を備え、投影動作時に与えられる音声信号をアナログ化し、スピーカ部25を駆動して拡声放音させ、あるいは必要によりビープ音等を発生させる。
【0025】
次に上記実施形態の動作について説明する。
なお以下に示す動作は、上述した如くプロジェクタ装置10のCPU18が、プログラムメモリ20から読出した動作プログラム等をメインメモリ19に展開した上で実行するものである。プログラムメモリ20に記憶される動作プログラム等は、このプロジェクタ装置10の工場出荷時にプログラムメモリ20に記憶されていたもののみならず、ユーザがこのプロジェクタ装置10を購入した後にバージョンアップ用のプログラム等をインストールする内容を含む。
【0026】
図2は、字幕投影モードが設定されている状態で、CPU18が投影動作と平行して実行する、字幕の投影動作に係る処理内容を示すフローチャートである。
因みに、図3は字幕投影モードを設定していない状態での投影画像を参考のために例示する。同図では、例えばテレビ番組の天気予報の画像を投影しているものとする。
【0027】
処理当初にCPU18は、その時点で設定されている各種設定項目にしたがった投影動作を実行しながら(ステップS101)、合わせて投影サイズを変更するための操作、具体的には投影レンズ部16のズームレンズまたはフォーカスレンズの操作があったか否かを判断する(ステップS102)。
【0028】
ここで投影サイズを変更するための操作はなされていないと判断した場合(ステップS102のNo)、さらにCPU18は字幕画像生成部24内の文字バッファが保持するテキストデータの量が予め設定した量を超えているか否かにより、同文字バッファが一杯の状態となっているか否かを判断する(ステップS103)。
【0029】
ここで同文字バッファのテキストデータの量が予め設定した量を超えておらず、一杯とはなっていないと判断した場合(ステップS103のNo)、CPU18はそのまま上記ステップS101の処理に戻り、投影処理を実行する。
【0030】
こうしてCPU18は、ステップS101〜S103の処理を繰返し実行し、投影動作を実行しながら、投影サイズを変更するための操作がなされるか、字幕画像生成部24内の文字バッファが一杯の状態となるのを待機する。
【0031】
投影サイズを変更するための操作がなされたと判断すると(ステップS102のYes)、CPU18は新たな投影サイズの情報を取得する(ステップS104)。
【0032】
上述した如くこのプロジェクタ装置10では、投影レンズ部16のズームレンズとフォーカスレンズとをレンズモータ17で駆動するものとしており、CPU18はその時点でのズームレンズの駆動位置により投影画角が認識できると共に、フォーカスレンズの駆動位置により投影面までの距離が認識できる。
【0033】
したがって、CPU18はその時点での投影画角と投影面までの距離により、投影されている画像のサイズを算出できる。
【0034】
変更後の投影画像のサイズの情報を取得したCPU18は、変更された投影画像中でそれまで投影していた字幕の文字サイズで1画面中にスクロール表示できる文字数を算出する(ステップS105)。
【0035】
この算出したスクロール表示できる文字数と、その時点で音声認識部22から字幕画像生成部24内の文字バッファに入力されるテキストデータの単位時間当たりの文字数から、スクロール速度を算出する(ステップS106)。
【0036】
この算出したスクロール速度が、スクロール速度の限界値として予め設定された閾値以内であるか否かにより、投影する文字サイズを変えずに対処可能であるかどうかを判断する(ステップS107)。
【0037】
ここで算出したスクロール速度が閾値以内であり、投影する文字サイズを変えずに対処可能であると判断した場合(ステップS107のYes)、CPU18は、スクロール表示する文字数、文字間隔とスクロール速度の少なくとも何れか1つを、上記音声認識部22を介して字幕画像生成部24に変更設定した上で(ステップS108)、上記ステップS101からの処理に戻る。
【0038】
図4は、画像のサイズを変える前の投影画像を例示する図である。ここでは上記図3でも示した画像に加えて、字幕文字「今日の○○市のお天気は」を画面下部に重畳してスクロール再生しながら投影している状態を示している。
【0039】
これに対して図5は、画像のサイズを変えた後の投影画像を例示する図である。上記図3図4で示した投影画像のサイズに比して小さくなっているが、画像中に重畳して投影される字幕の文字サイズ自体は変わっていないことが分かる。そのため、1画面中に投影できる文字数は少なくなるので、スクロール速度を上げることで、単位時間当たりに投影するスクロールの字幕文字数を同等とするものとなる。
【0040】
また上記ステップS107において、算出したスクロール速度が閾値を超えており、投影する文字サイズを変えずには対処できないと判断した場合(ステップS107のNo)、CPU18は新たな投影画像のサイズに応じて、それまで投影していた字幕の文字サイズを1サイズ分だけ変更する(ステップS109)。具体的には、変更後の投影画像のサイズがそれまでより小さくなった場合には文字サイズを1サイズ分だけ小さくする。
【0041】
さらにCPU18は、この変更した文字サイズに基づいて1画面中でスクロール表示できる文字数を算出し(ステップS110)、算出したスクロール表示できる文字数と、その時点で音声認識部22で音声信号から認識しているテキストデータの単位時間当たりの文字数からスクロール速度を算出する(ステップS111)。
【0042】
CPU18は、上記ステップS109〜S111で求めたスクロールする文字サイズと文字数、及びスクロール速度を上記音声認識部22を介して字幕画像生成部24に変更設定した上で(ステップS112)、上記ステップS101からの処理に戻る。
【0043】
また上記ステップS103において、字幕画像生成部24内の文字バッファが保持するテキストデータの量が予め設定した量を超えており、同文字バッファが一杯の状態となっていると判断した場合(ステップS103のYes)、CPU18は字幕画像生成部24で生成する字幕の文字画像における文字間隔部分をより小さくする調整動作により対応可能であるか否かを、その時点での文字間隔の情報等を基に判断する(ステップS113)。
【0044】
ここでその時点での文字間隔にまだ余裕があり、文字間隔部分をより小さくする調整動作により対応可能であると判断した場合(ステップS113のYes)、CPU18は改めて字幕画像生成部24で生成する字幕の文字画像における文字間隔部分をより小さくする調整動作を実行させて変更設定した上で(ステップS114)、上記ステップS101からの処理に戻る。
【0045】
また上記ステップS113において、その時点での文字間隔に余裕がなく、文字間隔部分をより小さくする調整動作だけでは対応することができないと判断した場合(ステップS113のNo)、CPU18は投影する字幕の文字サイズを1サイズ分小さくするべく、上記ステップS109からの処理を実行する。
【0046】
以上詳述した如く本実施形態によれば、投影する画像が小さく変更された場合でも、でき得る範囲内で、同時に画像に投影する文字のサイズが小さくならないようにして、読み難くなるのを回避することが可能となる。
【0047】
また上記実施形態では、投影する画像のサイズに応じて、投影系PSで投影する画像に重畳して投影させる文字のスクロールの速度、文字間隔、及び文字数の少なくとも1つを字幕画像生成部24を変化させるものとしたので、字幕の文字画像を変えずとも、投影画像のサイズの変更に対処できる。
【0048】
さらに上記実施形態では、大幅な投影画像のサイズの変更に際しては、字幕の文字画像のサイズも合わせて変更するものとしたので、文字画像が全体の画像中で不自然な大きさとなるのを回避できる。
【0049】
加えて文字をスクロールする速度の上限を閾値として予め設定し、必要なスクロール速度が閾値を超えそうな場合には文字のサイズを小さくなるように変更して、スクロール速度を制限するものとしたので、適正なスクロール速度での字幕の文字画像投影が維持できる。
【0050】
なお上記実施形態は、画像をスクリーンSC等の表示部に投影するプロジェクタ装置に適用した場合について説明したが、本発明は投影を行なう装置に限らず、例えばパーソナルコンピュータの表示部であるディスプレイ上で表示させる画像のウィンドウのサイズを変更する場合や、画像を共有するものとして、ディスプレイサイズの異なる複数の機器間で画像データを転送する場合などで動画像を表示する場合に使用する再生用のアプリケーションプログラムなどに適用することも考えられる。
【0051】
その他、本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で種々に変形することが可能である。また、上述した実施形態で実行される機能は可能な限り適宜組み合わせて実施しても良い。上述した実施形態には種々の段階が含まれており、開示される複数の構成要件による適宜の組み合せにより種々の発明が抽出され得る。例えば、実施形態に示される全構成要件からいくつかの構成要件が削除されても、効果が得られるのであれば、この構成要件が削除された構成が発明として抽出され得る。
【0052】
以下に、本願出願の当初の特許請求の範囲に記載された発明を付記する。
[請求項1]
画像を表示する表示部と、
上記表示部で表示する画像に関連した文字情報を取得する文字情報取得部と、
上記表示部で表示する画像のサイズを取得するサイズ取得部と、
上記サイズ取得部で取得した画像のサイズに応じて、上記文字情報取得部で取得した文字情報の表示態様を決定し、上記表示部で文字と画像とを表示させる表示制御部と、
を備えることを特徴とする表示装置。
[請求項2]
上記表示制御部は、上記表示部で文字を画像に重畳して表示させ、画像のサイズに応じて、上記表示部で画像に重畳して表示させる文字のスクロールの速度、文字間隔、及び文字数の少なくとも1つを変化させることを特徴とする請求項1記載の表示装置。
[請求項3]
上記表示制御部は、画像のサイズに応じて、上記表示部で画像に重畳して表示させる文字のサイズを変化させることを特徴とする請求項2記載の表示装置。
[請求項4]
上記表示制御部は、スクロールの速度の上限を予め設定し、必要なスクロール速度が上限を超える場合には文字のサイズを小さくなるように決定することを特徴とする請求項2記載の表示装置。
[請求項5]
画像を表示する表示部を備える装置での表示方法であって、
上記表示部で表示する画像に関連した文字情報を取得する文字情報取得工程と、
上記表示部で表示する画像のサイズを取得するサイズ取得工程と、
上記サイズ取得工程で取得した画像のサイズに応じて、上記文字情報取得工程で取得した文字情報の表示態様を決定し、上記表示部で文字と画像とを表示させる表示制御工程と、
を有することを特徴とする表示方法。
[請求項6]
画像を表示する表示部を備える装置が内蔵したコンピュータが実行するプログラムであって、上記コンピュータを、
上記表示部で表示する画像に関連した文字情報を取得する文字情報取得部、
上記表示部で表示する画像のサイズを取得するサイズ取得部、及び
上記サイズ取得部で取得した画像のサイズに応じて、上記文字情報取得部で取得した文字情報の表示態様を決定し、上記表示部で文字と画像とを表示させる表示制御部、
として機能させることを特徴とするプログラム。
【符号の説明】
【0053】
10…プロジェクタ装置、
11…入力部、
12…投影処理部、
13…マイクロミラー素子、
14…光源部、
15…ミラー、
16…投影レンズ部、
17…レンズモータ(M)、
18…CPU、
19…メインメモリ、
20…プログラムメモリ、
21…操作部、
22…音声認識部、
23…音声処理部、
24…字幕画像生成部、
25…スピーカ部、
B…バス、
PS…投影系
SC…スクリーン(表示部)。
図1
図2
図3
図4
図5