特許第6760108号(P6760108)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6760108エレベーターの入力装置およびエレベーターシステム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6760108
(24)【登録日】2020年9月7日
(45)【発行日】2020年9月23日
(54)【発明の名称】エレベーターの入力装置およびエレベーターシステム
(51)【国際特許分類】
   B66B 3/00 20060101AFI20200910BHJP
   B66B 1/46 20060101ALI20200910BHJP
【FI】
   B66B3/00 K
   B66B1/46 A
【請求項の数】6
【全頁数】10
(21)【出願番号】特願2017-13417(P2017-13417)
(22)【出願日】2017年1月27日
(65)【公開番号】特開2018-118845(P2018-118845A)
(43)【公開日】2018年8月2日
【審査請求日】2019年11月13日
(73)【特許権者】
【識別番号】000236056
【氏名又は名称】三菱電機ビルテクノサービス株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100082175
【弁理士】
【氏名又は名称】高田 守
(74)【代理人】
【識別番号】100106150
【弁理士】
【氏名又は名称】高橋 英樹
(74)【代理人】
【識別番号】100142642
【弁理士】
【氏名又は名称】小澤 次郎
(72)【発明者】
【氏名】小山 知弘
(72)【発明者】
【氏名】松元 響士
【審査官】 羽月 竜治
(56)【参考文献】
【文献】 特開2004−277119(JP,A)
【文献】 特開平10−167596(JP,A)
【文献】 特開平11−168268(JP,A)
【文献】 国際公開第2014/058077(WO,A1)
【文献】 特開2010−150031(JP,A)
【文献】 特開平08−175770(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B66B 1/00− 3/02
B66B 11/00−11/08
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
エレベーターのかごの内部に設けられ、圧力がかかった際に電圧を変化させる複数の繊維で作られた布地と、
前記布地の複数の繊維の電圧の変化に基づいて前記布地において圧力がかかった位置の時間的な変化を検出する位置検出装置と、
前記位置検出装置により圧力がかかった位置の時間的な変化が検出された際に当該変化の軌跡に基づいて数字または文字の入力を認識する認識装置と、
を備えたエレベーターの入力装置。
【請求項2】
前記布地は、前記エレベーターのかごの床面に設けられた請求項1に記載のエレベーターの入力装置。
【請求項3】
前記布地は、前記エレベーターのかごの側壁に設けられた請求項1に記載のエレベーターの入力装置。
【請求項4】
前記認識装置は、前記位置検出装置により圧力がかかった位置の時間的な変化の軌跡が予め設定された取消軌跡の場合に、直前に認識した数字または文字の入力を無効とする請求項1から請求項3のいずれか一項に記載のエレベーターの入力装置。
【請求項5】
前記認識装置は、前記位置検出装置により圧力がかかった位置の時間的な変化の軌跡が予め設定された決定軌跡の場合に、直前に認識した数字または文字の入力を有効とする請求項1から請求項4のいずれか一項に記載のエレベーターの入力装置。
【請求項6】
前記かごの内部に設けられ、請求項1から請求項5のいずれか一項に記載された入力装置により入力中の数字または文字に対応した内容を表示する表示装置、
を備えたエレベーターシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、エレベーターの入力装置およびエレベーターシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1は、エレベーターを開示する。当該エレベーターは、複数のかご操作盤を備える。その結果、かごの内部が混雑している場合でも、利用者は、かご呼びを登録しやすくなる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平8−175770号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1に記載のエレベーターにおいて、かごの内部が混雑している場合、利用者の中には、かごの複数のかご操作盤から離れた位置にいる利用者も存在する。この場合、当該利用者は、かご呼びを登録しにくい。
【0005】
この発明は、上述の課題を解決するためになされた。この発明の目的は、かごの内部が混雑している場合でもかご呼びを確実に登録することができるエレベーターの入力装置およびエレベーターシステムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
この発明に係るエレベーターの入力装置は、エレベーターのかごの内部に設けられ、圧力がかかった際に電圧を変化させる複数の繊維で作られた布地と、前記布地の複数の繊維の電圧の変化に基づいて前記布地において圧力がかかった位置の時間的な変化を検出する位置検出装置と、前記位置検出装置により圧力がかかった位置の時間的な変化が検出された際に当該変化の軌跡に基づいて数字または文字の入力を認識する認識装置と、を備えた。
【0007】
この発明に係るエレベーターシステムは、前記かごの内部に設けられ、前記入力装置により入力中の数字または文字に対応した内容を予め設定された方法で表示する表示装置、を備えた。
【発明の効果】
【0008】
これらの発明によれば、布地において圧力がかかった位置の時間的な変化の軌跡に基づいて数字または文字の入力が認識される。このため、かごの内部が混雑している場合でもかご呼びを確実に登録することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】この発明の実施の形態1におけるエレベーターの入力装置が適用されるエレベーターシステムの構成図である。
図2】この発明の実施の形態1におけるエレベーターの入力装置の概要を説明するための図である。
図3】この発明の実施の形態1におけるエレベーターの入力装置の要部の正面図である。
図4】この発明の実施の形態1におけるエレベーターの入力装置の要部の拡大正面図である。
図5】この発明の実施の形態1におけるエレベーターの入力装置の要部の拡大正面図である。
図6】この発明の実施の形態1におけるエレベーターの入力装置が適用されるエレベーターのかごの内部の正面図である。
図7】この発明の実施の形態1におけるエレベーターの入力装置の動作を説明するためのフローチャートである。
図8】この発明の実施の形態1におけるエレベーターの入力装置のハードウェア構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
この発明を実施するための形態について添付の図面に従って説明する。なお、各図中、同一または相当する部分には同一の符号が付される。当該部分の重複説明は適宜に簡略化ないし省略される。
【0011】
実施の形態1.
図1はこの発明の実施の形態1におけるエレベーターの入力装置が適用されるエレベーターシステムの構成図である。
【0012】
図1に示されるように、建築物は、複数の階を備える。建築物は、エレベーターを備える。
【0013】
例えば、昇降路1は、建築物の各階を貫く。例えば、機械室2は、昇降路1の直上に設けられる。例えば、複数の乗場3の各々は、建築物の各階に設けられる。複数の乗場3の各々は、昇降路1に対向する。
【0014】
例えば、巻上機4は、機械室2に設けられる。例えば、主ロープ5は、巻上機4に巻き掛けられる。例えば、かご6は、昇降路1の内部に設けられる。かご6は、主ロープ5の一側に支持される。釣合オモリ7は、昇降路1の内部に設けられる。釣合オモリ7は、主ロープ5の他側に支持される。
【0015】
例えば、複数の乗場釦装置8の各々は、複数の乗場3の各々に設けられる。例えば、かご操作盤9は、かご6の内部に設けられる。例えば、第1入力装置10は、かごの床面に設けられる。例えば、第2入力装置11は、かご6の側壁に設けられる。かご上ステーション12は、かご6の天井に設けられる。例えば、制御装置13は、機械室2に設けられる。
【0016】
エレベーターにおいて、乗場釦装置8が操作されると、乗場呼びが登録される。かご操作盤9が操作されると、かご呼びが登録される。第1入力装置10が数字または文字の入力を受け付けると、当該数字または文字に対応したかご呼びが登録される。第2入力装置11が数字または文字の入力を受け付けると、当該数字または文字に対応したかご呼びが登録される。制御装置13は、登録された乗場呼びまたかご呼びに基づいて巻上機4を回転させる。主ロープ5は、巻上機4の回転に追従して移動する。かご6と釣合オモリ7とは、主ロープ5の移動に追従して互いに反対方向に昇降する。その結果、かご6は、乗場呼びまたはかご呼びに応じた移動を行う。
【0017】
次に、図2を用いて、第1入力装置10と第2入力装置11との概要を説明する。
図2はこの発明の実施の形態1におけるエレベーターの入力装置の概要を説明するための図である。図2の左側は、かごの内部の斜視図である。図2の右側は、かごの床面の平面図である。
【0018】
図2に示されるように、第1入力装置10は、かご6の床面に全体的に設けられる。かご6の内部の利用者が足を使って数字また文字を第1入力装置10に入力すると、第1入力装置10は、当該数字または文字を認識する。その後、第1入力装置10は、当該数字または文字に対応した階のかご呼びを登録する。
【0019】
図2に示されないが、第2入力装置11は、かご6の側壁に全体的に設けられる。かご6の内部の利用者が手を使って数字また文字を第2入力装置11に入力すると、第2入力装置11は、当該数字または文字を認識する。その後、第2入力装置11は、当該数字または文字に対応した階のかご呼びを登録する。
【0020】
次に、図3を用いて、第1入力装置10の要部と第2入力装置11の要部とを説明する。
図3はこの発明の実施の形態1におけるエレベーターの入力装置の要部の正面図である。
【0021】
図3に示されるように、第1入力装置10は、布地14と第1位置検出装置15と第2位置検出装置16と認識装置17とを備える。
【0022】
布地14は、複数の第1繊維14aと複数の第2繊維14bとを備える。複数の第1繊維14aの各々は、導電性を備える。複数の第1繊維14aは、長手方向を鉛直方向とする。複数の第1繊維14aは、互いに平行である。複数の第2繊維14bの各々は、導電性を備える。複数の第2繊維14bは、長手方向を水平方向とする。複数の第2繊維14bは、互いに平行である。
【0023】
第1位置検出装置15は、第1入力装置10の第1縁部に設けられる。第2位置検出装置16は、第1入力装置10の第2縁部に設けられる。認識装置17は、第1入力装置10の第1縁部と第2縁部とが交わる角部に設けられる。
【0024】
複数の第1繊維14aの各々は、圧力がかかった際に電圧を変化させる。複数の第2繊維14bは、圧力がかかった際に電圧を変化させる。第1位置検出装置15は、電圧を変化させた第1繊維14aを検出する。第2位置検出装置16は、電圧を変化させた第2繊維14bを検出する。認識装置17は、第1位置検出装置15の検出結果と第2位置検出装置16の検出結果との時間的な変化に基づいて入力された数字または文字を認識する。例えば、布地14において黒で示された複数の部分に対して連続的に順番に圧力がかけられると、認識装置17は、「3」を認識する。
【0025】
図3に図示されないが、第2入力装置11の構造も、第1入力装置10と同様の構成である。
【0026】
次に、図4図5とを用いて、数字または文字の認識方法を説明する。
図4図5とはこの発明の実施の形態1におけるエレベーターの入力装置の要部の拡大正面図である。
【0027】
図4に示されるように、複数の第1繊維14aと複数の第2繊維14bとは、座標化される。例えば、複数の第1繊維14aの各々には、「a」、「b」、「c」、「d」等のアルファベットが割り当てられる。例えば、複数の第2繊維14bの各々には、「1」、「2」、「3」、「4」、「5」等の数字が割り当てられる。
【0028】
図5に示されるように、第1位置検出装置15は、複数の第1繊維14aのうちで電圧が変化した第1繊維14aを検出する。第2位置検出装置16は、複数の第2繊維14bのうちで電圧が変化した第2繊維14bを検出する。例えば、「A1」、「A2」の位置に対して連続的に順番に圧力がかけられた場合、第1位置検出装置15は、「b」の第1繊維14aの電圧と「c」の第1繊維14aの電圧とが順々に変化したことを検出する。第2位置検出装置16は、「2」の第2繊維14bの電圧が時間的に連続的に変化していることを検出する。認識装置17は、第1位置検出装置15と第2位置検出装置16とに圧力がかかった位置の時間的な変化が検出された際に当該変化の軌跡に基づいて数字または文字の入力を認識する。
【0029】
次に、図6を用いて、入力中の文字の表示方法を説明する。
図6はこの発明の実施の形態1におけるエレベーターの入力装置が適用されるエレベーターのかごの内部の正面図である。
【0030】
図6に示されるように、表示装置18は、かご6の出入口の上部に設けられる。例えば、表示装置18は、液晶ディスプレイである。表示装置18は、図6においては図示されない第1入力装置10または第2入力装置11により入力中の数字または文字に対応した内容を予め設定された方法で表示する。例えば、表示装置18は、「入力中「3階」」との文字をかご6の内部に向けて表示する。
【0031】
また、かご操作盤9は、入力中の数字または文字に対応した階の釦を点滅させる。
【0032】
次に、図7を用いて、第1入力装置10の動作と第2入力装置11の動作とを説明する。
図7はこの発明の実施の形態1におけるエレベーターの入力装置の動作を説明するためのフローチャートである。
【0033】
図7に示されるように、ステップS1では、第1入力装置10は、数字または文字が入力されたか否かを判定する。ステップS1で数字または文字が入力されていない場合、第1入力装置10は、ステップS1の動作を行う。ステップS1で数字または文字が入力された場合、第1入力装置10は、ステップS2の動作を行う。
【0034】
ステップS2では、第1入力装置10は、予め設定された時間内に予め設定された取消軌跡が入力されたか否かを判定する。例えば、第1入力装置10は、「×」、「=」等の取消軌跡が入力されたか否かを判定する。
【0035】
ステップS2で取消軌跡が入力された場合、第1入力装置10は、ステップS3の動作を行う。ステップS3では、第1入力装置10は、直前に入力された数字または文字の入力を無効とする。その後、第1入力装置10は、ステップS1の動作を行う。
【0036】
ステップS2で取消軌跡が入力されない場合、第1入力装置10は、ステップS4の動作を行う。ステップS4では、第1入力装置10は、予め設定された時間内に予め設定された決定軌跡が入力されたか否かを判定する。例えば、第1入力装置10は、ダブルタップ等の決定軌跡が入力されたか否かを判定する。例えば、かご6の行先階が9階までのエレベーターにおいて、第1入力装置10は、「○」の決定軌跡が入力されたか否かを判定する。
【0037】
ステップS4で決定軌跡が入力された場合、第1入力装置10は、ステップS5の動作を行う。ステップS5では、第1入力装置10は、直前に入力された数字または文字の入力を有効とする。この際、第1入力装置10は、当該数字または文字に対応したかご呼びの制御信号をかご上ステーション12に無線で送信する。当該制御信号は、制御ケーブルを介して制御装置13に送信される。その後、第1入力装置10は、ステップS1の動作を行う。
【0038】
ステップS4で決定軌跡が入力されない場合、第1入力装置10は、ステップS5の動作を行わずにステップS1の動作を行う。
【0039】
図7に図示されないが、第2入力装置11の動作も、第1入力装置10と同様の動作を行う。
【0040】
以上で説明した実施の形態1によれば、布地14において圧力がかかった位置の時間的な変化の軌跡に基づいて数字または文字の入力が認識される。このため、かご6の内部が混雑しておりかご操作盤9に手が届かない場合でもかご呼びを確実に登録することができる。
【0041】
具体的には、第1入力装置10は、かご6の床面に設けられる。第2入力装置11は、かご6の側壁に設けられる。このため、かご6の内部が混雑している場合でも利用者は足または手を使って数字または文字を入力することによりかご呼びを確実に登録することができる。
【0042】
この際、当該数字または文字に対応したかご呼びの制御信号は、かご上ステーション12に無線で送信される。このため、第1入力装置10または第2入力装置11をかご6に取り付ける際の工期を短縮することにより、工事のコストを抑制することができる。
【0043】
また、布地14は、柔軟性を有する。このため、第1入力装置10または第2入力装置11のレイアウトの自由度を上げることができる。
【0044】
また、取消軌跡が入力された場合、直前に入力された数字または文字の入力は無効となる。このため、入力した数字または文字を簡単に取り消すことができる。その結果、かご呼びが無用に登録されることを抑制できる。
【0045】
また、決定軌跡が入力された場合、直前に入力された数字または文字の入力は有効となる。このため、二桁の数字に対応したかご呼び等を登録する際に、足または手を布地14から一旦離す必要がある場合でも、必要なかご呼びをより確実に登録することができる。
【0046】
また、表示装置18は、かご6の内部の利用者に対して視認性のよい場所で入力中の数字または文字に対応した内容を表示する。このため、かご6の内部の利用者に対し、入力中の数字または文字を認識させることができる。
【0047】
なお、第1入力装置10または第2入力装置11において簡易的なサインを認識してもよい。
【0048】
また、かご6の内部のインジケータにおいて入力中の数字または文字に対応した内容を表示してもよい。
【0049】
次に、図8を用いて、第1位置検出装置15の例を説明する。
図8はこの発明の実施の形態1におけるエレベーターの入力装置のハードウェア構成図である。
【0050】
第1位置検出装置15の各機能は、処理回路により実現し得る。例えば、処理回路は、少なくとも1つのプロセッサ19aと少なくとも1つのメモリ19bとを備える。例えば、処理回路は、少なくとも1つの専用のハードウェア20を備える。
【0051】
処理回路が少なくとも1つのプロセッサ19aと少なくとも1つのメモリ19bとを備える場合、第1位置検出装置15の各機能は、ソフトウェア、ファームウェア、またはソフトウェアとファームウェアとの組み合わせにより実現される。ソフトウェアおよびファームウェアの少なくとも一方は、プログラムとして記述される。ソフトウェアおよびファームウェアの少なくとも一方は、少なくとも1つのメモリ19bに格納される。少なくとも1つのプロセッサ19aは、少なくとも1つのメモリ19bに記憶されたプログラムを読み出して実行することにより、第1位置検出装置15の各機能を実現する。少なくとも1つのプロセッサ19aは、CPU(Central Processing Unit)、中央処理装置、処理装置、算出装置、マイクロプロセッサ、マイクロコンピュータ、DSPともいう。例えば、少なくとも1つのメモリ19bは、RAM、ROM、フラッシュメモリ、EPROM、EEPROM等の、不揮発性または揮発性の半導体メモリ、磁気ディスク、フレキシブルディスク、光ディスク、コンパクトディスク、ミニディスク、DVD等である。
【0052】
処理回路が少なくとも1つの専用のハードウェア20を備える場合、処理回路は、例えば、単一回路、複合回路、プログラム化したプロセッサ、並列プログラム化したプロセッサ、ASIC、FPGA、PLD、CPLDまたはこれらを組み合わせたものである。例えば、第1位置検出装置15の各機能は、それぞれ処理回路で実現される。例えば、第1位置検出装置15の各機能は、まとめて処理回路で実現される。
【0053】
第1位置検出装置15の各機能について、一部を専用のハードウェア20で実現し、他部をソフトウェアまたはファームウェアで実現してもよい。例えば、第1繊維14aの電圧の変化を検出する機能については専用のハードウェア20としての処理回路で実現し、第1繊維14aの電圧の変化を検出する機能以外の機能については少なくとも1つのプロセッサ19aが少なくとも1つのメモリ19bに格納されたプログラムを読み出して実行することにより実現してもよい。
【0054】
このように、処理回路は、ハードウェア20、ソフトウェア、ファームウェア、またはこれらの組み合わせによって、第1位置検出装置15の各機能を実現する。
【0055】
なお、図8において図示されないが、第2位置検出装置16の各機能も、第1位置検出装置15の各機能を実現する処理回路と同等の処理回路で実現し得る。認識装置17の各機能も、第1位置検出装置15の各機能を実現する処理回路と同等の処理回路で実現し得る。制御装置13の各機能も、第1位置検出装置15の各機能を実現する処理回路と同等の処理回路で実現し得る。
【符号の説明】
【0056】
1 昇降路、 2 機械室、 3 乗場、 4 巻上機、 5 主ロープ、 6 かご、 7 釣合オモリ、 8 乗場釦装置、 9 かご操作盤、 10 第1入力装置、 11 第2入力装置、 12 かご上ステーション、 13 制御装置、 14 布地、 14a 第1繊維、 14b 第2繊維、 15 第1位置検出装置、 16 第2位置検出装置、 17 認識装置、 18 表示装置、 19a プロセッサ、 19b メモリ、 20 ハードウェア
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8