(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、携帯電話などの電子機器の高周波に伴い、電子機器には高周波信号に対応した小型インダクタが要求されている。インダクタの小型化は、インダクタンス値(L値)やQ値を低下させる。このため、高周波信号に用いられるインダクタにおいて、インダクタンス値(L値)やQ値等の特性の向上が求められる。
【0005】
しかしながら、特許文献1のようなインダクタでは、インダクタンス値を増加すると、コイル導体層の層数が多くなる。このため、積層方向に積層体が大きくなり、インダクタの実装面積が大きくなる。また、特許文献1のようなインダクタにおいて、インダクタンス値を増加させるためにコイル導体層のターン数を1ターン以上にすると、コイル導体層の内側の領域が小さくなってQ値が低下してしまう。
【0006】
本発明は上記問題点を解決するためになされたものであって、その目的は、所望の特性を有するインダクタを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の一態様であるインダクタは、第1外部電極と第2外部電極とが露出する実装面を有する直方体状の部品本体と、前記部品本体に設けられ、前記第1外部電極に第1端が接続され、前記第2外部電極に第2端が接続されたコイルと、を有し、前記コイルは、前記実装面と平行な第1の方向に配列され、前記第1の方向に対して垂直な平面においてターン数が1ターン以上の渦巻状に形成された複数のコイル導体層と、前記第1の方向に隣接する前記コイル導体層を互いに接続する複数のビア導体層と、を含み、前記部品本体において、前記第1の方向における幅寸法より、前記実装面と直交する方向における高さ寸法が大きい。
【0008】
この構成によれば、部品本体は、幅方向に積層された複数の絶縁体層の主面の面積が、幅寸法が高さ寸法以下のインダクタと比べて大きくなる。このため、コイル(コイル導体層)の外径を大きくでき、コイルの長さを長くできる。従って、インダクタのインダクタンス値(L値)の取得範囲が広くなる。また、渦巻状のコイル導体層において、内径を大きくすることができる。このため、インダクタのQ値が大きくなる。
【0009】
上記のインダクタにおいて、前記部品本体は、前記実装面と直交し前記第1の方向と平行な第1及び第2の端面を有し、前記第1外部電極は、前記部品本体の内部に埋め込まれ、前記実装面から前記第1の端面にかけて連続して露出するようにL字状に形成され、前記第2外部電極は、前記部品本体の内部に埋め込まれ、前記実装面から前記第2の端面にかけて連続して露出するようにL字状に形成されることが好ましい。
【0010】
この構成によれば、外部電極を部品本体に外付けするものに比べ、インダクタの小型化を図ることができる。そして、実装面積に対するインダクタのインダクタンス値の取得効率を向上できる。
【0011】
上記のインダクタにおいて、前記複数のコイル導体層はそれぞれ、渦巻状の巻回部と、前記ビア導体層を接続するために設けられたビアパッドと、を有し、前記巻回部は、前記第1の方向から視て、環状の外周軌道に沿った部分と、前記外周軌道より内側の環状の内周軌道に沿った部分と、前記外周軌道の部分と前記内周軌道の部分とを接続する接続部分とを含み、前記コイルに含まれる前記巻回部の前記外周軌道に沿った部分に設けられた複数の前記ビアパッドのうちの少なくとも1つのビアパッドは、前記第1の端面と垂直な第2の方向において、前記第1外部電極と重ならない位置に設けられていることが好ましい。
【0012】
部品本体に埋め込まれた第1外部電極と第2外部電極は、コイル導体層の外径を小さくするように作用する。これに対し、ビアパッドのうちの少なくとも1つのビアパッドは、第1の端面と垂直な第2の方向において、第1外部電極(第2外部電極)と重ならない位置に設けられる。このため、コイル導体層の巻回部を第1外部電極(第2外部電極)に近づけて形成することができる。そのため、コイル導体層の外径を大きくすることができる。
【0013】
上記のインダクタにおいて、前記複数のコイル導体層はそれぞれ、渦巻状の巻回部と、前記ビア導体層を接続するために設けられたビアパッドと、を有し、前記巻回部は、前記第1の方向から視て、環状の外周軌道に沿った部分と、前記外周軌道より内側の環状の内周軌道に沿った部分と、前記外周軌道の部分と前記内周軌道の部分とを接続する接続部分とを含み、前記第1外部電極において、前記第1の側面と垂直な方向、及び前記実装面と垂直な方向において前記第1外部電極と重なる第1の領域と、前記第2外部電極において、前記第2の側面と垂直な方向、及び前記実装面と垂直な方向において前記第2外部電極と重なる第2の領域とのうちの少なくとも一方の領域には、前記ビアパッドが形成されていないことが好ましい。
【0014】
部品本体に埋め込まれた第1外部電極と第2外部電極は、コイル導体層の外径を小さくするように作用する。これに対し、第1の領域にビアパッドが形成されていないため、コイル導体層の巻回部を第1外部電極に近づけて形成することができる。同様に、第2の領域にビアパッドが形成されていないため、コイル導体層の巻回部を第2外部電極に近づけて形成することができる。そのため、コイル導体層の外径を大きくすることができる。
【0015】
上記のインダクタにおいて、前記外周軌道の前記巻回部に接続される前記ビアパッドは、前記外周軌道の外側に突出するように形成され、前記内周軌道の前記巻回部に接続される前記ビアパッドは、前記内周軌道の内側に突出するように形成されることが好ましい。
【0016】
この構成によれば、外周軌道のビアパッドを外周軌道より外側に突出するように形成することで、内周軌道の巻回部の外径が大きくなる。また、内周軌道のビアパッドを内周軌道より内側に突出するように形成することで、内周軌道の巻回部の外径、つまり巻回部の内径が大きくなる。このため、インダクタにおけるQ値が大きくなる。
【0017】
上記のインダクタにおいて、前記部品本体は、前記第1の方向に積層された複数の絶縁体層を含み、前記コイル導体層は、前記絶縁体層の1つの主面上において渦巻状に形成され、前記複数のビア導体層は、前記絶縁体層を厚さ方向に貫通して形成されていることが好ましい。
【0018】
この構成によれば、複数の絶縁体層により部品本体が容易に形成される。そして、各絶縁体層を貫通するビア導体層により複数のコイル導体層が接続され、コイルが容易に形成される。
【0019】
上記のインダクタにおいて、前記絶縁体層は、非磁性体であることが好ましい。
この構成によれば、高周波の信号に適したインダクタが得られる。
【発明の効果】
【0020】
本発明の一態様によれば、所望の特性を有するインダクタを提供できる。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下、一実施形態を説明する。
なお、添付図面は、理解を容易にするために構成要素を拡大して示している場合がある。構成要素の寸法比率は実際のものと、または別の図面中のものと異なる場合がある。また、断面図では、理解を容易にするために、一部の構成要素のハッチングを省略している場合がある。
【0023】
図1に示すように、インダクタ1は、部品本体10を有している。部品本体10は、概略で直方体状に形成されている。なお、本明細書において、「直方体状」には、角部や稜線部が面取りされた直方体や、角部や稜線部が丸められた直方体が含まれるものとする。また、主面及び側面の一部又は全部に凹凸などが形成されていてもよい。また、「直方体状」では対向する面が必ずしも完全に平行となっている必要はなく、多少の傾きがあってもよい。
【0024】
部品本体10は、実装面11を有している。この実装面11は、インダクタ1を回路基板に実装する際に、回路基板と対向する面と意味する。部品本体10は、実装面11と平行な上面12を有している。また、部品本体10は、実装面11に対して直交する二対の面を有している。この二対の面のうちの一方の一対の面を第1の側面13及び第2の側面14とし、二対の面のうちの他方の一対の面を第1の端面15及び第2の端面16とする。
【0025】
本明細書において、上面12及び実装面11と垂直な方向を「高さ方向」、第1の側面13と第2の側面14と垂直な方向を「幅方向」、第1の端面15と第2の端面16と垂直な方向を「長さ方向」とする。具体的な例示として、「長さ方向L」、「高さ方向T」、「幅方向W」を
図1に図示する。そして、「幅方向」の大きさを「幅寸法」、「高さ方向」の大きさを「高さ寸法」、「長さ方向」の大きさを「長さ寸法」とする。
【0026】
部品本体10において、長さ方向Lの大きさ(長さ寸法L1)は、0mmよりも大きく、1.0mm以下が好ましい。例えば、長さ寸法L1は、0.6mmである。また、部品本体10において、幅方向Wの大きさ(幅寸法W1)は、0mmよりも大きく、0.6mm以下であることが好ましい。幅寸法W1は、0.36mm以下であることが好ましく、0.33mm以下であることがより好ましい。例えば、部品本体10の幅寸法W1は、0.3mmである。また、部品本体10において、高さ方向Tの大きさ(高さ寸法T1)は、0mmよりも大きく、0.8mm以下であることが好ましい。例えば、部品本体10の高さ寸法T1は、0.4mmである。本実施形態において、部品本体10は、幅寸法W1に対して高さ寸法T1が大きい(T1>W1)。
【0027】
インダクタ1は、部品本体10の表面に露出する第1外部電極20と第2外部電極30とを有している。第1外部電極20は、部品本体10の実装面11において露出している。また、第1外部電極20は、部品本体10の第1の端面15において露出している。第2外部電極30は、部品本体10の実装面11において露出している。また、第2外部電極30は、部品本体10の第2の端面16において露出している。つまり、実装面11には、第1外部電極20と第2外部電極30とが露出している。言い換えると、部品本体10において第1外部電極20と第2外部電極30とが露出する面が実装面11である。
【0028】
第1外部電極20は、第1の端面15において、部品本体10の実装面11から、部品本体10の高さの略2/3の長さに形成されている。第1外部電極20は、幅方向Wにおいて、部品本体10の略中央に形成され、第1外部電極20の幅寸法は、部品本体10の幅寸法より小さい。第2の端面16において、第2外部電極30は、部品本体10の実装面11から、部品本体10の高さの略2/3の長さに形成されている。本実施形態において、第2外部電極30は、幅方向Wにおいて、部品本体10の略中央に形成され、第2外部電極30の幅寸法は、部品本体10の幅寸法より小さい。なお、第2外部電極30の幅寸法は、部品本体10の幅寸法と等しくてもよい。
【0029】
図2に示すように、インダクタ1は、部品本体10内に設けられたコイル40を有している。コイル40の第1端は、第1外部電極20に接続され、コイル40の第2端は、第2外部電極30に接続されている。
図2では、部品本体10を二点鎖線にて示し、コイル40と第1外部電極20及び第2外部電極30を判り易くしている。
【0030】
第1外部電極20は、L字状に形成されている。第1外部電極20は、部品本体10の第1の端面15に露出する端面電極20aと、部品本体10の実装面11に露出する下面電極20bとを含む。つまり、第1外部電極20は、部品本体10において、実装面11から第1の端面15にかけて連続して露出する。
【0031】
第2外部電極30は、L字状に形成されている。第2外部電極30は、部品本体10の第2の端面16に露出する端面電極30aと、部品本体10の実装面11に露出する下面電極30bとを含む。つまり、第2外部電極30は、部品本体10において、実装面11から第2の端面16にかけて連続して露出する。
【0032】
なお、インダクタとして、第1外部電極20と第2外部電極30とを被覆する被覆層を含むものとしてもよい。被覆層の材料としては、耐はんだ性やはんだ濡れ性の高い材料を用いることができる。例えば、ニッケル(Ni)、銅(Cu)、錫(Sn)、金(Au)等の金属、又はこれらの金属を含む合金などを用いることができる。また、被覆層は、複数の層により形成することもできる。例えば、被覆層は、第1外部電極20と第2外部電極30とを被覆するNiめっきと、Niめっきの表面を覆うSnめっきとを含む。この被覆層は、第1外部電極20及び第2外部電極30の表面の酸化を防ぐ。この被覆層は、部品本体10から突出していてもよく、また部品本体10の各面と同一面を形成していてもよい。
【0033】
図2に示すように、第1外部電極20は、幅方向Wに設けられた複数の外部導体層21〜28を含む。複数の外部導体層21〜28が幅方向Wにおいて互いに接続され、1つの第1外部電極20を形成する。同様に、第2外部電極30は、幅方向Wに設けられた複数の外部導体層31〜38を含む。これら複数の外部導体層31〜38が幅方向Wにおいて互いに接続され、1つの第2外部電極30を形成する。外部導体層21〜28、31〜38は、幅方向に全面で接触する必要はなく、やや形状が小さい層やビアで接続されていてもよく、さらに全く接触されていなくてもよい。コイル40は、幅方向Wに設けられた複数のコイル導体層41〜48を含む。複数のコイル導体層41〜48は、後述するビア導体層により接続され、コイル40を形成する。
【0034】
図3に示すように、部品本体10は、複数の絶縁体層60を含む。本実施形態において、複数の絶縁体層を区別しない場合には符号「60」を用い、個々を区別する場合には符号「61,62,63a〜63h,64,65」を用いる。複数の絶縁体層60は、それぞれ長方形の板状に形成されている。部品本体10は、積層されたこれらの絶縁体層60により、直方体状をなしている。絶縁体層60の材料としては、非磁性体材料を用いることができる。なお、絶縁体層60の材料としては、磁性材料を用いることもできる。絶縁体層60は、例えば、硼珪酸ガラスを主成分とする絶縁材料や、アルミナ、ジルコニア、ポリイミド樹脂等の絶縁樹脂などの材料からなる。なお、部品本体10は、焼成や硬化等の処理によって、複数の絶縁体層60の界面が明確となっていない場合がある。
【0035】
絶縁体層61,65の色は、他の絶縁体層62,63a〜63h,64の色と異なる。
図1では、これらの絶縁体層61,65をハッチング及び実線にて他の絶縁体層と区別して示している。これにより、インダクタ1の実装時に、インダクタ1の横転等の検出が可能となる。なお、絶縁体層61,65の色は、他の絶縁体層62,63a〜63h,64の色と同じであってもよく、長さ寸法L1、幅寸法W1、高さ寸法T1がそれぞれ異なる値となっていれば、上記のように色が同じであっても横転等の検出が可能となる。
【0036】
図3及び
図4に示すように、コイル40は、複数のコイル導体層41〜48と、コイル導体層41〜48を接続するビア導体層51〜57を含む。各コイル導体層41〜48は、絶縁体層63a〜63h上に平面状に巻回して形成されている。各コイル導体層41〜48は、1ターン以上のターン数にて渦巻状(スパイラル状)に形成されている。なお、
図4では、絶縁体層60(63a〜63h)の外形を二点鎖線にて示している。
【0037】
図4に示すように、本実施形態のコイル導体層41〜48は、2つの環状の軌道R1,R2に概略沿うように渦巻状(スパイラル状)に形成されている。従って、本実施形態のコイル導体層41〜48のターン数は、1ターン以上2ターン未満である。
【0038】
ビア導体層51〜57は、絶縁体層63b〜63hを厚さ方向に貫通して形成されている。なお、
図3では、ビア導体層51〜57を、コイル導体層41〜48の間の一点鎖線として示している。また、
図4では、ビア導体層51〜57を破線にて示し、それらのビア導体層51〜57の接続先を一点鎖線にて示している。
【0039】
図2に示すように、第1外部電極20は、複数の外部導体層21〜28を含む。また、第2外部電極30は、複数の外部導体層31〜38を含む。
外部導体層21〜28,31〜38は、各絶縁体層63a〜63hに設けられている。各外部導体層21〜28、31〜38は、それぞれL字状に形成されている。各外部導体層22〜28、32〜38は、絶縁体層63b〜63hを厚さ方向に貫通している。外部導体層21〜28は、絶縁体層63a〜63hにより
図2に示すように互いに接続され、L字状の第1外部電極20を形成する。同様に、外部導体層31〜38は、絶縁体層63a〜63hにより
図2に示すように互いに接続され、L字状の第2外部電極30を形成する。
【0040】
各コイル導体層41〜48及びビア導体層51〜57は、例えば、銀(Ag)、銅(Cu)、金(Au)等の電気抵抗の小さい金属や、これらの金属を主成分とする合金等の導電性材料により形成されている。各外部導体層21〜28,31〜38は、例えば、銀(Ag)、銅(Cu)、金(Au)等の電気抵抗の小さい金属や、これらの金属を主成分とする合金等の導電性材料により形成されている。
【0041】
図4において、各絶縁体層63a〜63hのコイル導体層41〜48について、左上から順に説明する。
絶縁体層63aにおいて、コイル導体層41は、外周軌道R1から内周軌道R2にかけて渦巻状に形成された巻回部41Lと、巻回部41Lの第2端に形成されたビアパッド41Pとを含む。詳述すると、巻回部41Lは、外周軌道R1に沿った部分と、内周軌道R2に沿った部分と、外周軌道R1の部分と内周軌道R2の部分の間の接続部分とを有している。巻回部41Lの第1端は第1外部電極20の外部導体層21の上端に接続されている。
【0042】
絶縁体層63bにおいて、コイル導体層42は、内周軌道R2から外周軌道R1にかけて渦巻状に形成された巻回部42Lと、巻回部42Lの両端に形成されたビアパッド42P(42Pa,42Pb)とを含む。コイル導体層42は、コイル導体層41と同様に、外周軌道R1,内周軌道R2に沿った部分と、それらの間を接続する接続部分とを有している。ビアパッド42Paは、絶縁体層63bのビア導体層51を介して、絶縁体層63aのビアパッド41Pに接続される。
【0043】
絶縁体層63cにおいて、コイル導体層43は、外周軌道R1から内周軌道R2に掛けて渦巻状に形成された巻回部43Lと、巻回部43Lの両端に形成されたビアパッド43P(43Pa,43Pb)とを含む。コイル導体層43は、コイル導体層41と同様に、外周軌道R1,内周軌道R2に沿った部分と、それらの間を接続する接続部分とを有している。ビアパッド42Paは、絶縁体層63cのビア導体層52を介して、絶縁体層63bのビアパッド42Pbに接続される。
【0044】
絶縁体層63dにおいて、コイル導体層44は、内周軌道R2から外周軌道R1にかけて渦巻状に形成された巻回部44Lと、巻回部44Lの両端に形成されたビアパッド44P(44Pa,44Pb)とを含む。コイル導体層44は、コイル導体層41と同様に、外周軌道R1,内周軌道R2に沿った部分と、それらの間を接続する接続部分とを有している。また、コイル導体層44は、ビアパッド44Pbと対称の位置に形成されたビアパッド44Pcを含む。ビアパッド44Paは、絶縁体層63dのビア導体層53を介して、絶縁体層63cのビアパッド43Pbに接続される。
【0045】
絶縁体層63eにおいて、コイル導体層45は、外周軌道R1から内周軌道R2に掛けて渦巻状に形成された巻回部45Lと、巻回部45Lの両端に形成されたビアパッド45P(45Pa,45Pb)とを含む。コイル導体層45は、コイル導体層41と同様に、外周軌道R1,内周軌道R2に沿った部分と、それらの間を接続する接続部分とを有している。また、コイル導体層45は、ビアパッド45Pと対称の位置に形成されたビアパッド45Pcを含む。ビアパッド45Pa,45Pcは、絶縁体層63eのビア導体層54(54a,54b)を介して、絶縁体層63dのビアパッド44Pc,44Pbに接続される。
【0046】
絶縁体層63fにおいて、コイル導体層46は、内周軌道R2から外周軌道R1にかけて渦巻状に形成された巻回部46Lと、巻回部46Lの両端に形成されたビアパッド46Pa,46Pbとを含む。コイル導体層46は、コイル導体層41と同様に、外周軌道R1,内周軌道R2に沿った部分と、それらの間を接続する接続部分とを有している。ビアパッド46Paは、絶縁体層63fのビア導体層55を介して、絶縁体層63eのビアパッド45Pbに接続される。
【0047】
絶縁体層63gにおいて、コイル導体層47は、外周軌道R1から内周軌道R2に掛けて渦巻状に形成された巻回部47Lと、巻回部47Lの両端に形成されたビアパッド47P(47Pa,47Pb)とを含む。コイル導体層47は、コイル導体層41と同様に、外周軌道R1,内周軌道R2に沿った部分と、それらの間を接続する接続部分とを有している。ビアパッド47Paは、絶縁体層63gのビア導体層56を介して、絶縁体層63fのビアパッド46Pbに接続される。
【0048】
絶縁体層63hにおいて、コイル導体層48は、内周軌道R2から外周軌道R1にかけて渦巻状に形成された巻回部48Lと、巻回部48Lの第1端に形成されたビアパッド48Pとを含む。コイル導体層48は、コイル導体層41と同様に、外周軌道R1,内周軌道R2に沿った部分と、それらの間を接続する接続部分とを有している。巻回部48Lの第2端は、第2外部電極30の外部導体層38の上端に接続されている。ビアパッド48Pは、絶縁体層63hのビア導体層57を介して、絶縁体層63gのビアパッド47Pbに接続される。
【0049】
各ビアパッド41P〜48Pは、巻回部41L〜48Lの線幅よりも大きい外径に形成されている。各ビアパッド41P〜48Pは、例えば円形状に形成されている。その直径は、巻回部41L〜48Lの線幅よりも大きい。なお、各ビアパッド41P〜48Pの形状は、円形状以外であってもよく、例えば、多角形状、半円状、楕円状、これらを組み合わせた形状、等としてもよい。
【0050】
(製造方法)
次に、上述のインダクタ1の製造方法について、
図3を参照して説明する。
先ず、絶縁体層61となるべきマザー絶縁体層を形成する。マザー絶縁体層とは、複数の絶縁体層61が繋がった状態でマトリクス状に配列された大判の絶縁体層である。例えば8インチ角の大きさのキャリアフィルム上に硼珪酸ガラスを主成分とする絶縁ペーストをスクリーン印刷により塗布した後に、該絶縁ペーストの全体を紫外線で露光する。これにより、絶縁ペーストが硬化し、絶縁体層61となるべきマザー絶縁体層が形成される。本実施形態では、焼成後の比透磁率が「2」以下となる絶縁ペーストを用いた。なお、絶縁体層61に用いられる絶縁ペーストには、絶縁体層62,63a〜63h,64に用いられる絶縁ペーストと異なる着色が施されている。
【0051】
次に、絶縁体層62となるべきマザー絶縁体層を形成する。絶縁体層61となるべきマザー絶縁体層上に絶縁ペーストをスクリーン印刷により塗布した後に、絶縁ペーストの全体を紫外線で露光し、絶縁体層62となるべきマザー絶縁体層を形成する。
【0052】
次に、絶縁体層63aとなるべきマザー絶縁体層を形成する。絶縁体層62となるべきマザー絶縁体層上に絶縁ペーストを塗布した後に、絶縁ペーストの全体を紫外線で露光し、絶縁体層63aとなるべきマザー絶縁体層を形成する。
【0053】
次に、フォトリソグラフィ工程により、コイル導体層41、及び外部導体層21,31を形成する。例えば、絶縁体層63aとなるべきマザー絶縁体層上にAgを金属主成分とする感光性導電ペーストを印刷により塗布して、導電ペースト層を形成する。次いで、導電ペースト層にフォトマスクを介して紫外線等を照射し、アルカリ溶液等で現像する。これにより、コイル導体層41、及び外部導体層21,31が、絶縁体層63aとなるべきマザー絶縁体層上に形成される。
【0054】
次に、絶縁体層63bとなるべきマザー絶縁体層を形成する。絶縁体層63aとなるべきマザー絶縁体層上に絶縁ペーストを塗布した後に、ビア導体層51、及び外部導体層22,32が形成される位置を覆うフォトマスクを介して該絶縁ペーストを紫外線で露光する。次いで、未硬化の絶縁ペーストをアルカリ溶液などで除去する。これにより、コイル導体層41のビアパッド41Pに対応する位置に貫通孔を有するとともに、外部導体層22,32に対応する角部が切り欠かれた絶縁体層63bとなるべきマザー絶縁体層が形成される。
【0055】
次に、フォトリソグラフィ工程により、コイル導体層42、ビア導体層51、及び外部導体層22,32を形成する。上述のコイル導体層41と同様に、感光性導電ペーストを塗布して、導電ペースト層を絶縁体層63bとなるべきマザー絶縁体層上に形成する。このとき、導電ペーストは、上述の貫通孔及び切り欠き部分に充填される。次いで、導電ペースト層にフォトマスクを介して紫外線等を照射し、アルカリ溶液等で現像する。これにより、コイル導体層42、ビア導体層51、及び外部導体層22,32が、絶縁体層63bとなるべきマザー絶縁体層上に形成される。
【0056】
この後、マザー絶縁体層を形成する工程と、フォトリソグラフィ工程と、を交互に繰り返すことにより、絶縁体層63c〜63hとなるべきマザー絶縁体層、コイル導体層42〜48、外部導体層23〜28,33〜38、及びビア導体層52〜57を形成する。
【0057】
次に、絶縁体層64となるマザー絶縁体層を、上述の絶縁体層62となるマザー絶縁体層と同様にして、絶縁体層63hとなるべきマザー絶縁体層上に形成する。そして、絶縁体層65となるマザー絶縁体層を、上述の絶縁体層61となるマザー絶縁体層と同様にして、絶縁体層64となるべきマザー絶縁体層上に形成する。
【0058】
以上の工程を経て、マトリクス状に配列されるとともに互いにつながった状態の複数の部品本体10を含むマザー積層体を得る。
次に、ダイシング等によりマザー積層体をカットして未焼成の部品本体10を得る。カット工程では、カットにより形成されるカット面において外部導体層21〜28,31〜38が部品本体10から露出する。なお、後述する焼成において部品本体10が収縮するので、収縮を考慮してマザー積層体をカットする。
【0059】
次に、未焼成の部品本体10を所定条件で焼成し、部品本体10を得る。更に、部品本体10に対してバレル加工を施す。
被覆層を含むインダクタの場合、バレル加工後に、外部導体層21〜28,31〜38を被覆する被覆層を形成する。例えば、被覆層は、電解めっき法や無電解めっき法により形成することができる。
【0060】
以上の工程を経て、インダクタ1が完成する。
なお、上記の製造方法は例示であって、インダクタ1の構造が実現できるのであれば、他の公知の製造方法で置き換えたり、追加したりしてもよい。例えば、キャリアフィルム上に各絶縁体層となるマザー絶縁体層を形成し、所要のマザー絶縁体層にコイル導体層等を形成する。複数のマザー絶縁体層を積層して上述のマザー積層体を得るようにしてもよい。また、コイル導体層等を印刷法などの他の方法により形成してもよい。
【0061】
(作用)
次に、上記のインダクタ1の作用を説明する。
図1に示すように、インダクタ1の部品本体10は、直方体状であり、第1外部電極20と第2外部電極30とが露出する実装面11を有している。
図2に示すように、インダクタ1は、部品本体10内に設けられたコイル40を有している。コイル40の第1端は第1外部電極20に接続され、コイル40の第2端は第2外部電極30に接続されている。コイル40は、幅方向Wに設けられた複数のコイル導体層41〜48を含む。各コイル導体層41〜48は、1ターン以上のターン数にて渦巻状(スパイラル状)に形成されている。部品本体10は、幅寸法W1に対して高さ寸法T1が大きい(T1>W1)。
【0062】
部品本体10は、幅方向Wに積層された複数の絶縁体層61,62,63a〜63h,64,65の主面の面積が、幅寸法W1が高さ寸法T1以下のインダクタと比べて大きくなる。このため、コイル40(コイル導体層41〜48)の外径を大きくでき、コイル40の長さを長くできる。従って、インダクタ1のインダクタンス値(L値)の取得範囲が広くなる。また、渦巻状のコイル導体層41〜48において、内径を大きくすることができる。このため、インダクタ1のQ値が大きくなる。
【0063】
図4に示すように、各コイル導体層41〜48は、外周軌道R1と内周軌道R2にかけて渦巻状に形成された巻回部41L〜48Lと、ビア導体層51〜57が接続されるビアパッド41P〜48Pを有している。各ビアパッド41P〜48Pは、巻回部41L〜48Lの線幅よりも大きな外径にて形成されている。各ビアパッド41P〜48Pは、好適なコイル40を形成する。ビア導体層51〜57は、コイル40の抵抗値を低減する観点から、太いことが好ましい。また、ビア導体層51〜57は、ビア導体層51〜57とコイル導体層41〜48の接続性の観点から、太いことが好ましい。
【0064】
各絶縁体層63a〜63hは、絶縁ペーストをスクリーン印刷により塗布して形成される。コイル導体層41〜48とビア導体層51〜57は、感光性導電ペーストを用いたフォトリソグラフィ工程により形成される。製造工程の位置ずれ等を考慮した場合、ビア導体層51〜57の大きさに応じて、大きなビアパッド41P〜48Pを必要とする。
【0065】
図5に示すように、インダクタ1の第1外部電極20と第2外部電極30は、L字状に形成されている。そして、第1外部電極20において、第1の端面15と垂直な方向、及び実装面11と垂直な方向において第1外部電極20と重なる第1の領域A1には、ビアパッドが形成されていない。また、第2外部電極30において、第2の端面16と垂直な方向、及び実装面11と垂直な方向において第2外部電極30と重なる第2の領域A2には、ビアパッドが形成されていない、
この第1の領域A1にビアパッドを形成した場合、ビアパッドと第1外部電極20との間の短絡、寄生容量等の観点から、そのビアパッドを第1外部電極20から離間させなければならない。その分、コイル導体層41〜48の巻回部41L〜48Lの外径が小さくなる。同様に、第2の領域A2にビアパッドを形成した場合、ビアパッドと第2外部電極30との間の短絡、寄生容量等の観点から、そのビアパッドを第2外部電極30から離間させなければならない。その分、コイル導体層41〜48の巻回部41L〜48Lの外径が小さくなる。
【0066】
従って、本実施形態のように、第1の領域A1にビアパッドが形成されていないため、コイル導体層41〜48の巻回部41L〜48Lを第1外部電極20に近づけて形成することができる。同様に、第2の領域A2にビアパッドが形成されていないため、コイル導体層41〜48の巻回部41L〜48Lを第2外部電極30に近づけて形成することができる。そのため、コイル導体層41〜48の外径を大きくすることができる。
【0067】
一方、第1の領域A1,第2の領域A2にビアパッドを形成し、コイル導体層41〜48の外径を大きくしようとすると、ビアパッドはコイル導体層41〜48の外周軌道R1の内側に形成されることとなる。これは、内周軌道R2の外径を小さくする。つまり、コイル40の長さを短くすることとなる。
【0068】
これに対し、本実施形態のように、第1の領域A1にビアパッドが形成されていない、つまり、第1外部電極20と重ならない位置にビアパッドが形成されている。このため、内周軌道R2の外径、つまり内周軌道R2の内径を大きくすることができる。同様に、第2の領域A2にビアパッドが形成されていない、つまり、第2外部電極30と重ならない位置にビアパッドが形成されている。このため、内周軌道R2の外径、つまり内周軌道R2の内径を大きくすることができる。内周軌道R2の内径が大きくなることにより、インダクタ1のQ値が増加する。
【0069】
なお、外周軌道R1の巻回部に接続されるビアパッドは、外周軌道R1の外側に突出するように形成され、内周軌道R2の巻回部に接続されるビアパッドは、内周軌道R2の内側に突出するように形成される。外周軌道R1のビアパッドを外周軌道R1より外側に突出するように形成することで、内周軌道R2の巻回部の外径が大きくなる。また、内周軌道R2のビアパッドを内周軌道R2より内側に突出するように形成することで、内周軌道R2の巻回部の外径、つまり巻回部の内径が大きくなる。このため、インダクタにおけるQ値を大きくできる。
【0070】
以上記述したように、本実施形態によれば、以下の効果を奏する。
(1)インダクタ1の部品本体10は、直方体状であり、第1外部電極20と第2外部電極30とが露出する実装面11を有している。インダクタ1は、部品本体10内に設けられたコイル40を有している。コイル40の第1端は第1外部電極20に接続され、コイル40の第2端は第2外部電極30に接続されている。コイル40は、幅方向Wに設けられた複数のコイル導体層41〜48を含む。各コイル導体層41〜48は、1ターン以上のターン数にて渦巻状(スパイラル状)に形成されている。部品本体10は、幅寸法W1に対して高さ寸法T1が大きい(T1>W1)。
【0071】
部品本体10は、幅方向Wに積層された複数の絶縁体層61,62,63a〜63h,64,65の主面の面積が、幅寸法W1が高さ寸法T1以下のインダクタと比べて大きくなる。このため、コイル40(コイル導体層41〜48)の外径を大きくでき、コイル40の長さを長くできる。従って、インダクタ1のインダクタンス値(L値)の取得範囲を広くできる。また、渦巻状のコイル導体層41〜48において、内径を大きくすることができる。このため、インダクタ1のQ値を大きくできる。
【0072】
(2)第1外部電極20と第2外部電極30は、L字状に形成され、部品本体10に埋め込まれている。従って、外部電極を部品本体に外付けするものに比べ、インダクタ1を小型化できる。そして、インダクタ1の実装面積に対するインダクタンス値の取得効率を向上できる。
【0073】
(3)第1外部電極20と第2外部電極30は、上面12及び第1の端面15、第2の端面16の上面12側には形成されていない。このため、この付近に発生する磁束を遮らず、インダクタ1のQ値を大きくできる。一方で、第1外部電極20と第2外部電極30は、はそれぞれ、第1の端面15、第2の端面16において実装面11から部品本体10の高さの略2/3の長さに形成されており、実装時の基板への固着力を確保できる。
【0074】
(4)複数のコイル導体層41〜48はそれぞれ、渦巻状の巻回部41L〜48Lと、ビア導体層51〜57を接続するために設けられたビアパッド41P〜48Pと、を有している。巻回部41L〜48Lは、環状の外周軌道R1に沿った部分と、外周軌道R1より内側の環状の内周軌道R2に沿った部分と、外周軌道R1の部分と内周軌道R2の部分とを接続する接続部分とを含む。第1の端面15と垂直な方向、及び実装面11と垂直な方向において第1外部電極20と重なる第1の領域A1と、第2の端面16と垂直な方向、及び実装面11と垂直な方向において第2外部電極30と重なる第2の領域A2とのうちの少なくとも一方の領域には、ビアパッドが形成されていない。
【0075】
部品本体10に埋め込まれた第1外部電極20と第2外部電極30は、コイル導体層41〜48の外径を小さくするように作用する。これに対し、ビアパッドのうちの少なくとも1つのビアパッドは、第1の端面15(第2の端面16)と垂直な方向において、第1外部電極20(第2外部電極)と重ならない位置に設けられる。このため、コイル導体層の巻回部41L〜48Lを第1外部電極20(第2外部電極30)に近づけて形成することができる。そのため、コイル導体層41〜48の外径を大きくできる。
【0076】
なお、ビアパッド41P〜48Pは、第1の端面15(第2の端面16)と垂直な方向において、第1外部電極20(第2外部電極30)と重ならない位置に設けられていることが好ましい。このようにしても、コイル導体層41〜48の外径を大きくできる。
【0077】
(5)外周軌道R1の巻回部に接続されるビアパッドは、外周軌道R1の外側に突出するように形成され、内周軌道R2の巻回部に接続されるビアパッドは、内周軌道R2の内側に突出するように形成される。外周軌道R1のビアパッドを外周軌道R1より外側に突出するように形成することで、内周軌道R2の巻回部の外径が大きくなる。また、内周軌道R2のビアパッドを内周軌道R2より内側に突出するように形成することで、内周軌道R2の巻回部の外径、つまり巻回部の内径が大きくなる。このため、インダクタにおけるQ値を大きくできる。
【0078】
(6)部品本体10は、積層された複数の絶縁体層61,62,63a〜63h,64,65を含み、コイル導体層41〜48は、絶縁体層63a〜63hの1つの主面上において渦巻状に形成され、複数のビア導体層51〜57は、絶縁体層63b〜63hを厚さ方向に貫通して形成されている。このため、複数の絶縁体層61,62,63a〜63h,64,65により、部品本体10が容易に形成される。そして、絶縁体層63b〜63hを貫通するビア導体層51〜57により複数のコイル導体層41〜48を接続し、コイル40を容易に形成できる。
【0079】
(7)絶縁体層61,62,63a〜63h,64,65は、非磁性体である。このため、高周波の信号に適したインダクタ1が得られる。
(7)部品本体10は、幅寸法に対して高さ寸法が大きいことが好ましい。一定の実装面積に対して第1の端面15の第1外部電極20の高さをより高く設定できるため、固着力を向上させることができる。同様に、一定の実装面積に対して第2の端面16の第2外部電極30の高さをより高く設定できるため、固着力を向上させることができる。
【0080】
尚、上記実施形態は、以下の態様で実施してもよい。
・上記実施形態に対し、コイル導体層のターン数を適宜変更してもよい。また、1つのインダクタにおいて、ターン数が異なるコイル導体層を含むコイルとしてもよい。
【0081】
・上記実施形態に対し、第1外部電極20と第2外部電極30は、部品本体10の表面上(外側)に形成されていてもよい。このような電極は、例えば、部品本体10から露出するコイル導体層の端部にめっきやスパッタ、塗布焼付などにより形成できる。
【0082】
・上記実施形態に対し、コイル40の形状(外周軌道R1,内周R2の形状)、線幅、線長、等を適宜変更してもよい。また、第1外部電極20,第2外部電極30の形状、等を適宜変更してもよい。