(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記デバイス(20)は、前記ユーザの腕を受承するための開口(210)を備える不透明なケーシング(205)を備える請求項1〜3のいずれか1項に記載のデバイス(20)。
前記保持手段(255)は、前記ユーザの前記腕の周りを自動的に締め付ける絞圧器(260)と、前記ユーザの握られた手を受承するハンドル(265)とを備える、請求項5に記載のデバイス(20)。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、これらの欠点の全て又は一部を解決することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
この目的のために、第1の態様によると、本発明は、ユーザの静脈を所定の位置に保持するためのデバイスを考えており、上記デバイスは:
‐上記静脈のサイズより大きい幅の間隙によって隔てられている少なくとも2つの枝状部;及び
‐上記静脈の周りに上記枝状部を位置決めするための手段
を備える。
【0008】
これらを設けることにより、医学的治療が施される静脈を、上記デバイスの上記枝状部によって所定の位置に保持する。
【0009】
いくつかの実施形態では、本発明の主題であるデバイスは:
‐少なくとも1つの上記枝状部を加熱するための手段;及び
‐上記加熱手段を制御するための手段
を備える。
【0010】
これらの実施形態は、治療が施される静脈を広げることができるという利点を有する。
【0011】
いくつかの実施形態では、本発明の主題であるデバイスは、少なくとも1つの枝状部を冷却するための手段を備え、上記制御手段は、上記加熱手段の起動後に上記冷却手段を起動するよう構成される。
【0012】
これらの実施形態の利点は、これらの実施形態によって、例えばペルチェ効果の利用により、治療が施される静脈の周りのユーザの身体の領域を麻酔できる点である。冷覚が神経系を通過するため、ユーザは痛覚の代わりに冷感を感じる。
【0013】
いくつかの実施形態では、本発明の主題であるデバイスは、ユーザの静脈の方向に紫外光を放出するための手段を備える。
【0014】
これらの実施形態は、静脈の周りの皮膚、及びこの領域の周りのいずれの医療設備を滅菌するという利点を有する。
【0015】
いくつかの実施形態では、本発明の主題であるデバイスは、ユーザの静脈を覆う皮膚を消毒するための手段を備える。
【0016】
これらの実施形態の利点は、これらの実施形態によって、治療される静脈に対して医療処置を実施する間、ユーザに対する感染のリスクを回避できる点である。
【0017】
いくつかの実施形態では、上記位置決め手段は、上記枝状部によって静脈をつまむための手段を備える。
【0018】
これらの実施形態の利点は、これらの実施形態によって、静脈を所定の位置に保持して、上記枝状部とユーザの皮膚との間の接触領域を増大させることができることである。
【0019】
第2の態様によると、本発明は、ユーザの静脈に穿孔又は注射するためのデバイスを考えており、上記デバイスは:
‐本発明の主題である、ユーザの静脈を所定の位置に保持するためのデバイス;及び
‐上記ユーザの腕を受承するための開口を備える不透明なケーシング
を備える。
【0020】
これらを設けることにより、静脈に施す治療の治療野をこのユーザから隠して、例えばユーザが恐怖を感じるのを回避できる。
【0021】
いくつかの実施形態では、本発明の主題である上記穿孔又は注射デバイスは:
‐上記ケーシング内に受承される上記腕の赤外線画像を捕捉するための手段;
‐検出された上記画像内で静脈を検出するための手段;
‐検出された上記静脈の位置を伝送するための手段;及び
‐上記静脈の上記位置に従って制御しながら、枝状部を上記静脈の周りに位置決めするための手段
を備える。
【0022】
これらの実施形態により、上記枝状部の位置決めを自動的に実施できる。
【0023】
いくつかの実施形態では、本発明の主題である上記穿孔又は注射デバイスは:
‐針;及び
‐上記枝状部間に、検出された上記静脈内の上記針の先端を位置決めするための手段
を備える。
【0024】
これらの実施形態の利点は、これらの実施形態によって、静脈に治療を施すために、検出された静脈に針を挿入できることである。
【0025】
いくつかの実施形態では、本発明の主題である上記穿孔又は注射デバイスは:
‐超音波を放出するための手段;及び
‐放出された上記超音波に応じて画像を捕捉するための手段
を備え、上記位置決め手段は、捕捉された上記画像に応じて、上記針を位置決めする。
【0026】
これらの実施形態は、上記静脈の検出に干渉し得る、枝状部による熱の放出に対して非感受性であるという利点を有する。
【0027】
いくつかの実施形態では、本発明の主題である上記穿孔又は注射デバイスは、穿孔及び/又は注射を実施した針と、別の針との間の切り替えのための手段を備える。
【0028】
これらの実施形態の利点は、これらの実施形態によって、上記デバイスによって施される2つの治療の間で発生する針の変更を自動化できる。
【0029】
いくつかの実施形態では、本発明の主題である上記穿孔又は注射デバイスは、上記ケーシング内にユーザの腕を保持するための手段を備える。
【0030】
これらの実施形態は、ユーザのアームが予想外に引き抜かれることによって発生し得る傷害のリスクを低減できるという利点を有する。
【0031】
いくつかの実施形態では、上記保持手段は、ユーザの腕の周りを自動的に締め付ける絞圧器と、ユーザの握られた手を受承するハンドルとを備える。
【0032】
これらの実施形態の利点は、これらの実施形態によって、腕を2点で保持して、腕の安定性を改善できることである。
【0033】
いくつかの実施形態では、本発明の主題である上記穿孔又は注射デバイスは:
‐針が位置決めされる静脈から血液を吸引するための手段;及び
‐吸引された上記血液を受承するための、取り外し式リザーバ
を備える。
【0034】
これらの実施形態は、静脈に施される穿孔タイプの治療を自動化できるという利点を有する。
【0035】
いくつかの実施形態では、本発明の主題である上記穿孔又は注射デバイスは:
‐ユーザのプロフィールにアクセスするための手段;及び
‐ユーザの上記プロフィールのデータの項目を用いて、上記リザーバを識別するための手段
を備える。
【0036】
これらの実施形態の利点は、これらの実施形態によって、ユーザプロフィールデータの項目に従ってリザーバを識別できることである。
【0037】
本発明の他の特定の利点、目的及び特徴は、本発明の主題である、ユーザの静脈を所定の位置に保持するためのデバイス、及びユーザの静脈に穿孔又は注射するためのデバイスの、添付文書に含まれる図面を参照した以下の非限定的な説明から、明らかになるであろう。
【発明を実施するための形態】
【0039】
本説明は、非限定的な例として挙げられるものであり、実施形態の各特徴は、他のいずれの実施形態の他のいずれの特徴と、有利な方法で組み合わせることができる。更に、ある実施例の各パラメータは、上記実施例の他のパラメータから独立して利用できる。
【0040】
用語「1つの(one)、ある(a;an)」は、「少なくとも1つの(at least one)」の意味で使用されることに留意されたい。
【0041】
ここで、図面の縮尺は正確でないことに留意されたい。
【0042】
実施されるコンピュータ化された処理は例えば、Raspberry Pi(登録商標)タイプのミニコンピュータによって実施されることに留意されたい。
【0043】
図1(縮尺は正確でない)は、本発明の主題である、ユーザの静脈を所定の位置に保持するためのデバイス10のある実施形態の概略図を示す。このデバイス10は:
‐上記静脈のサイズより大きい幅の間隙によって隔てられている少なくとも2つの枝状部105;
‐上記枝状部105によって上記静脈をつまむための手段135を備える、上記静脈の周りに上記枝状部105を位置決めするための手段110;
‐少なくとも1つの上記枝状部105を加熱するための手段115;
‐少なくとも1つの上記枝状部105を冷却するための手段125;
‐上記加熱手段115及び上記冷却手段125を制御するための手段120;
‐ユーザの静脈の方向に紫外光を放出するための手段125;及び
‐ユーザの静脈を覆う皮膚を消毒するための手段130
を備える。
【0044】
2つの枝状部105は例えば、幅1cmの間隙によって隔てられている平行な金属ストリップである。これらのストリップは、例えばプラスチック、セラミック又はガラスといった、いずれのタイプの剛性材料で作製できる。
【0045】
いくつかの好ましい変形例では、各枝状部105はペルチェ効果を生成するよう構成される。従ってこれらの枝状部105は、例えば電気絶縁性セラミック製の2つの表面を備え、これらは、それぞれ1つの表面上に位置決めされた2つの導電体間の接点として作用する半導体によって隔てられる。いくつかの変形例では、いくつかの半導体はP型でドープされており、他の半導体はN型でドープされている。導電体のうちの一方に電流を印加すると、上記表面のうちの一方による熱の放出、及び他方の表面による熱の吸収が起こる。これらの変形例では、当業者に公知のいずれの既存のタイプのペルチェセルを使用できる。
【0046】
これらの枝状部105は、位置決め手段110によって位置決めされる。これらの位置決め手段110は例えば、枝状部105を回転させるための手段の3つの軸に沿って並進移動するよう構成されたアームである。枝状部105を回転させるための上記手段は、位置をロックするための手段を備え、これにより、位置決めを実施すると、上記枝状部105の移動が制限される。
【0047】
枝状部105を回転させるための上記手段は、枝状部105によって静脈をつまむための手段135に関連付けられる。このつまみ手段135は例えば、ユーザの皮膚をつまむために枝状部105を近接させるよう構成されたモータである。位置決め手段110はモータ駆動とすることもでき、又はそうでなくてもよい。
【0048】
いくつかの変形例では、位置決め手段110は基部上に設置され、枝状部105を備えるヘッドのスペース内での移動によってユーザが位置決め手段110を位置決めできるよう、関節接合されている。
【0049】
加熱手段115は例えば、枝状部105の2つの同様に配向された表面で形成された組立体である。これら2つの表面は例えば、上述のペルチェセルの表面と同様の表面である。これら2つの表面は、一体として又は独立して熱を放出するよう構成される。
【0050】
冷却手段125は例えば、枝状部105の他の2つの表面で形成された組立体である。上記他の2つの表面は、同様の配向を有する。これら2つの表面は例えば、上述のペルチェセルの表面と同様の表面である。これら2つの表面は、一体として又は独立して熱を吸収するよう構成される。
【0051】
いくつかの変形例では、デバイス10は、まず治療される静脈の周りのユーザの皮膚の一部分を加熱した後、同一の部分を冷却するために、枝状部105を回転させるための手段を備える。
【0052】
加熱手段115及び冷却手段125の起動は、制御手段120によって制御される。この制御手段120は例えば、マイクロコントローラを備えるプリント回路である。このマイクロコントローラは、各ペルチェセルへの電流の伝送を制御するよう構成される。
【0053】
制御手段120は、加熱手段115の起動後に冷却手段125を起動するよう構成される。
【0054】
いくつかの変形例では、制御手段120は、ユーザによって起動されるデバイス10のボタンによって制御される。
【0055】
紫外光を放出するための手段125は例えば、1つ又は複数の紫外線ランプである。各ランプは、上記プリント回路のマイクロコントローラによって起動されるよう構成される。各ランプの起動は自動とすることができ、位置決め手段110をロックしたときに実施できる。
【0056】
いくつかの変形例では、各ランプは、ユーザによって起動されるデバイス10のボタンによって起動される。
【0057】
消毒手段130は例えば、消毒液の噴霧器である。いくつかの変形例では、この消毒手段130は、モータ駆動アームに接続されたブラシであり、上記モータ駆動アームは、ユーザの腕をブラシで擦るよう構成される。このモータ駆動アームは例えば、上記プリント回路のマイクロコントローラによって起動される。
【0058】
図2(縮尺は正確でない)は、本発明の主題である、ユーザの静脈に穿孔又は注射するためのデバイス20の第1の実施形態の図である。このデバイス20は:
‐ユーザの静脈を所定の位置に保持するためのデバイス10;
‐上記ユーザの腕を受承するための開口210を備える不透明なケーシング205;
‐上記ケーシング205内に受承される上記腕の赤外線画像を捕捉するための手段215;
‐検出された上記画像内で静脈を検出するための手段220;
‐検出された上記静脈の位置を伝送するための手段225;
‐上記静脈の上記位置に従って制御しながら、枝状部105を上記静脈の周りに位置決めするための手段110;
‐針230;及び
‐上記枝状部105間に、検出された上記静脈内の上記針の先端を位置決めするための手段235;
‐超音波を放出するための手段240;
‐放出された上記超音波に応じて画像を捕捉するための手段245;
‐穿孔及び/又は注射を実施した針230と、別の針との間の切り替えのための手段250;
‐上記ケーシング内にユーザの腕を保持するための手段255であって:
‐ユーザの腕の周りを自動的に締め付ける絞圧器260;及び
‐ユーザの握られた手を受承するハンドル265
を備える、手段255;
‐針230が位置決めされる静脈から血液を吸引するための手段270;
‐吸引された上記血液を受承するための、取り外し式リザーバ275;
‐ユーザのプロフィールにアクセスするための手段280;並びに
‐ユーザの上記プロフィールのデータの項目を用いて、上記リザーバ275を識別するための手段285
を備える。
【0059】
デバイス10は、
図1において説明したデバイス10と同様である。このデバイス10は、不透明なケーシング205内に位置決めされる。このケーシング205は例えば、平坦面のうちの一方に開口210を備える、回転する半円筒形状の構造体である。この開口210は、ユーザの腕を受承するよう構成され、またいずれの幾何学的形状とすることができる。
【0060】
デバイス10の位置決め手段110を移動させるために、デバイス10は、ケーシング205を長手方向に横断する2つのレールに固定される。これらのレールはそれぞれ、デバイス10がそれに沿って移動するラックを備える。上記2つの長手方向レールに対して垂直な軸に沿って配向された第2のラックにより、ケーシング205の横断方向軸に沿ってデバイス10を位置決めできる。第1及び第2のラックの他の2つの軸に対して垂直な垂直方向軸に沿って配向された第3のラックにより、デバイス10の高さを位置決めできる。デバイス10の位置決めは、複数のステッピングモータのセットを用いて実施できる。
【0061】
いくつかの変形例では、デバイス10の位置決めは、2つの関節を備えるロボット化されたアームによって実施される。
【0062】
ケーシング205内に受承された腕の赤外線画像を捕捉するための手段215は例えば、赤外スペクトルの画像を捕捉するよう構成された赤外線カメラである。この捕捉手段215は移動可能なデバイス10上に位置決めされ、ユーザの腕に向かって配向される。いくつかの変形例では、捕捉手段215は、上記長手方向ラックに沿って移動するモジュール上に位置決めされる。これらの変形例では、デバイス10は、上記ラックに沿って不動化でき、また上記長手方向レールの端部に位置決めできる。
【0063】
いくつかの変形例では、捕捉手段215は偏光子に関連付けられている。
【0064】
検出された画像内で静脈を検出するための手段220は例えば、デバイス10のプリント回路の構成部品内に埋め込まれたコンピュータプログラムである。この構成部品は捕捉手段215に接続され、これにより捕捉された画像が検出手段220に伝送される。画像を例えばエッジ検出によって処理することにより、このコンピュータプログラムは、ユーザの腕に沿った静脈の配置を決定する。この検出手段220は、検出された静脈の幅に従って、検出された静脈の中から1つの静脈を選択する。好ましくは、最も幅が広い静脈が選択される。
【0065】
いくつかの変形例では、コンピュータプログラムは、グレースケール変換、コントラスト強調、適応的スレッショルディング及びそれに続くエッジ検出を利用する。
【0066】
いくつかの変形例では、リング状に組織された複数の発光ダイオードが腕を照明する。
【0067】
超音波放出手段240は例えば、デバイス10の近傍に位置決めされ、かつユーザの腕に向かって超音波を放出するよう構成された、超音波放出器である。この放出手段240は、デバイス10のプリント回路の構成部品によって発信される超音波放出命令を受信する。この命令は、検出手段220が静脈を検出すると発信される。
【0068】
放出された超音波に従って画像を捕捉するための手段245は例えば、超音波センサである。この超音波センサにより、特に検出手段220によって検出された静脈の深さを検出できる。検出された上記深さが所定の限界値を超えると、検出手段220は別の静脈を選択し、超音波放出手段240が再び利用される。
【0069】
いくつかの変形例では、放出手段240及び捕捉手段245は、針230内の超音波放出手段と、放出された超音波信号に応じた針230の共振周波数のセンサとに置き換えられる。空気中において、針は固有共振周波数を有し、これは上記針をユーザの皮膚に挿入するとわずかに変化する。上記共振周波数は、針を静脈に貫入させると急激に変化し、これにより、静脈が穿通されたことがデバイスに通知される。いくつかの変形例では、あらゆるタイプの超音波画像生成デバイスを使用できる。
【0070】
いくつかの変形例では、デバイス20は、静脈内への針230の貫入を検出するための手段を備える。この検出手段は例えば、針230の長手方向位置における自発的な低振幅の変動に応じて電気信号を放出するよう構成された、圧電性結晶であり、上記変動は、針230が静脈の壁を穿通するのに対応する。
【0071】
いくつかの変形例では、デバイス20は、検出した静脈の深さを検出するための手段を備える。この検出手段は、ユーザの腕を3Dセンサで走査することによって、静脈の深さを検出する。赤外画像生成に関連する3D画像生成によって、ユーザの静脈を選択できる。
【0072】
枝状部105を静脈の周りに位置決めするための手段110は例えば、
図1において説明した位置決め手段110である。この位置決め手段110は、デバイス10のマイクロコントローラによって制御される。このマイクロコントローラは、検出された静脈の位置に従って位置決め手段110を位置決めするよう構成される。デバイス10は、検出された静脈の位置において枝状部105が皮膚をつまむように位置決めされる。
【0073】
いくつかの変形例では、デバイス20は、静脈の保持を確認するための手段を備える。この確認手段は、捕捉手段215及び検出手段220に、新規の静脈の検出を命令するよう構成された、デバイス10の電子回路の一構成部品である。検出された血管が保持されていない場合、枝状部105の位置決めが再度実施される。
【0074】
デバイス20は、針230を備える。この針230は例えば、位置決め手段110に取り付けられた針設置部230内に位置決めされる。いくつかの変形例では、この針230は枝状部105に対して平行であり、最初は枝状部間に収納されている。ユーザの皮膚への針230の挿入を実施する際、針230は、2つの枝状部105によって形成される平面を超えて突出するように押し出される。
【0075】
この針230の挿入は、位置決め手段235によって実施される。この位置決め手段235は例えば、針230を並進移動させるよう構成されたモータである。
【0076】
いくつかの変形例では、針230は、穿孔、注射、又はカテーテルの配置を実施するよう構成される。
【0077】
穿孔及び/又は注射を実施した針230と、別の針との間の切り替えのための手段250は例えば、針のディスペンサである。このディスペンサは、無菌状態の針のリザーバと、1度に1つの針を通過させることができるキャビティとを備える。上記キャビティ内に差し込まれた各針は、針設置部によって保持される。デバイス10が使用済みの針を、使用済みの針のリザーバへと放出すると、針設置部は、デバイス10にねじ込むことによって組み付けられ、1つ前の針設置部を置換する。この切り替え手段250は例えば、ケーシング205の、開口210とは反対側の一端に位置決めされる。
【0078】
ユーザの腕をケーシング205内に保持するための手段255は例えば、絞圧器260の締め付けを起動するよう構成された、デバイス10の電子回路の一構成部品である。
【0079】
この絞圧器260は例えば、開口210を取り囲む空気圧式絞圧器であり、保持手段255が発信する命令を受信すると膨張するよう構成される。いくつかの変形例では、この絞圧器260はワイヤであり、このワイヤは、腕の周りのワイヤの周囲の長さの低減をもたらすモータの起動によって締め付けられる。
【0080】
保持手段255はまた、ユーザの握られた手を受承するためのハンドル265も備える。このハンドル265は例えば、開口210に対して反対側のケーシング205の一端に位置決めされる。
【0081】
針230が位置決めされる静脈から血液を吸引するための手段270は例えば、静脈から、吸引された血液を受承するための取り外し式リザーバ275へと、血液を吸引するよう構成されたポンプである。このリザーバ275は例えば、プラスチック製ポケットである。
【0082】
ユーザのプロフィールにアクセスするための手段280は例えば、インターネット又はイントラネットタイプのデータネットワークに接続して、ユーザが入力したユーザ識別子に応じてデータベースからユーザデータを抽出するよう構成された、ネットワークカードである。これらのユーザデータは例えば、名字、名前、年齢、性別、血液型であってよい。
【0083】
ユーザのプロフィールのデータの項目を用いてリザーバ275を識別するための手段285は例えば、上記リザーバに関連付けられたNFCチップに、抽出したデータを入力するよう構成された、電子回路である。いくつかの変形例では、この識別手段285は、リザーバ275に付された自己接着型ラベルに、抽出されたデータの項目を印刷するよう構成された、プリンタである。
【0084】
いくつかの変形例では、デバイス20は、針230を引き抜いてデバイス20を停止させるよう構成された安全ボタンを備える。
【0085】
図3(縮尺は正確でない)は、本発明の主題である方法30の一実施形態のフロー図である。この方法30は:
‐ユーザの腕をデバイス20内に保持するステップ305;
‐静脈を覆う皮膚を消毒するステップ310;
‐上記皮膚を滅菌するステップ315;
‐静脈を検出するステップ320;
‐静脈を保持するためのデバイスを位置決めするステップ325;
‐上記皮膚を冷却するステップ330;
‐針をユーザの静脈に挿入するステップ335;
‐静脈内への針の貫入の深さを検出するステップ340;
‐上記静脈に対して治療を施すステップ345;及び
‐上記静脈から上記針を引き抜くステップ350
を含む。
【0086】
保持ステップ305は例えば、
図2において説明した絞圧器及びハンドルを利用して実施される。ユーザが、
図2において説明したデバイス20のケーシングの内側に腕を位置決めし、ハンドルを把持すると、絞圧器が起動される。この絞圧器は、ケーシングの開口においてユーザの腕を取り囲む。
【0087】
消毒ステップ310は、
図2において説明した消毒手段を利用して実施される。絞圧器が起動されると、上記消毒手段はユーザの腕の皮膚を消毒する。
【0088】
滅菌ステップ315は例えば、
図1において説明した紫外光を放出するための手段を利用して実施される。上記消毒手段がユーザの腕を消毒すると、紫外光が放出され、デバイス20のケーシングの内側の環境が滅菌される。
【0089】
検出ステップ320は例えば、
図2において説明した赤外画像捕捉手段及び検出手段を利用して実施される。このステップ中、静脈は、エッジ検出によって検出され、その後静脈の検出された幅に応じて選択される。いくつかの変形例では、超音波画像生成検出の使用により、静脈の深さを検出できる。
【0090】
幾つかの変形例では、ユーザは、治療を施すデバイスに接続された外部デバイスのスクリーン上で、静脈を選択する。このようなスクリーンは例えばデジタルタブレットに設置される。
【0091】
穿通デバイスは、Bluetooth(登録商標)、Wi‐Fi又はZigBeeといった無線技術を用いて、上記外部デバイスと通信する。
【0092】
位置決めステップ325は例えば、
図1において説明した位置決め手段を利用して実施される。上記位置決め手段は、ユーザの検出された静脈を取り囲むように、デバイスの枝状部を位置決めする。
【0093】
位置決めステップ325は例えば:
‐穿通領域に向かう針の移動;
‐穿通領域の上方での針の位置決め;
‐静脈を穿通するまで、針によって穿通すること;
‐針が静脈内へと通過できるように針を傾斜させること;
‐針が静脈内へと通過できるように、針を再び押し込むこと;及び
‐針を引き抜くこと
を利用する。
【0094】
いくつかの変形例では、例えば
図1において説明した加熱手段を利用して、加熱ステップを実施する。この加熱手段は、ユーザの腕の皮膚を加熱する。
【0095】
冷却ステップ330は例えば、
図1において説明した冷却手段によって実施される。このステップ中、ユーザの腕は冷却手段によって冷却される。
【0096】
針挿入ステップ335は、モータを起動して針をユーザの静脈内へと移動させることによって実施される。
【0097】
いくつかの変形例では、方法30は、挿入が実施されたことを確認するステップを含み、このステップは例えば、ユーザによる携帯型通信端末への命令の入力を利用する。このような携帯型通信端末は例えばデジタルタブレットである。命令の入力は、例えばタッチスクリーン等のヒト‐機械インタフェースを利用する。
【0098】
貫入深さ検出ステップ340は例えば、針の位置に応じて変化する、針において放出される超音波を検出することによって実施される。空気中において、針は固有共振周波数を有し、これは上記針をユーザの皮膚に挿入するとわずかに変化する。上記共振周波数は、針を静脈に貫入させると急激に変化し、これにより、静脈が穿通されたことがデバイスに通知される。いくつかの変形例では、あらゆるタイプの超音波画像生成デバイスを使用できる。
【0099】
治療施行ステップ345は例えば、
図2において説明した針によって実施される。この治療は、穿孔、注射又はカテーテルの配置に相当し得る。
【0100】
引き抜きステップ350は例えば、
図1において説明した位置決め手段を利用して実施される。治療を施した後、針はユーザの静脈から引き抜かれる。
【0101】
いくつかの変形例では、方法30は、注射された製品の性質及び量、回収された血液の体積、又はカテーテルの配置を示すデータの項目を、データベースに記録するステップを含む。他の変形例では、治療の施行に対応するタイムスタンプ情報の項目を記録する。
【0102】
このようにして記録された情報を、新規の治療を施す前に精査できる。この情報に応じて、例えば注射される製品の量及び/又は注射される製品の性質が自動的に決定される。
【0103】
図4は、本発明の主題である穿孔又は注射デバイス40の第2の実施形態の概略斜視図である。このデバイス40は、概ね円筒形のケーシング内に開口405を有する。このケーシングの内側は、本発明の主題であるデバイス20と同様である。
【0104】
図5は、本発明の主題である穿孔又は注射デバイス50の第3の実施形態の概略斜視図である。この
図5は特に、いわゆる「穿通(piercing)」モジュール、即ち針510を備えるモジュールを移動させるためのレール505を示す。この穿通モジュールは、高さに関して、即ちレール505が形成する軸に対して垂直な軸に沿って移動する、プレート515を備える。この穿通モジュールはまた、針510を備える、自由に回転する設置部も備える。
【0105】
図6は、本発明の主題である穿孔又は注射デバイス60の第4の実施形態の概略斜視図である。この
図6は、針が例えば静脈内に入る、及び/又は静脈から引き抜かれるように、針を押し込むための手段605を、より具体的に示す。
【0106】
図1、2又は4を参照して説明したデバイス10、20、40は、コンピュータ等の通信端末と、有線又は無線方式で接続できる。この通信端末は、例えばスマートフォン又はデジタルタブレット等、携帯型とすることもできる。
【0107】
これらのデバイスはまた、例えばサーバ等の遠隔計算ユニットと通信できる。このようなサーバに直接、又は上記デバイスと通信する端末を用いて間接的に、伝送された情報は、患者監視アプリケーション及び/又はプラットフォームによって利用できる。
【0108】
このプラットフォーム及び/又はアプリケーションは例えば:
‐健康管理従事者のためのユーザセッション;
‐ユーザ‐患者検索;
‐ユーザの入力による治療の施行の開始;
‐例えば進行中の治療を示す情報をスクリーン上に表示することによる、施されている治療のリアルタイム監視;及び/又は
‐ユーザ‐患者に関するファイルの閲覧(このファイルは、当該ユーザの健康に関連するデータを含む)
を利用する。