【実施例】
【0081】
本発明を以下の実施例により、更に説明するが、これに限定されると解釈すべきではない。 本出願全体を通じ引用した図面及び全ての参考文献、特許及び公開特許出願の内容は、参照によりその全体が本明細書に明確に組み込まれる。
【0082】
実施例1:一般的方法
以下の条件は、以下の実施例3−6に記述する実験に共通していた。
【0083】
pH設定点は7.0±0.1であった。培養物のpHはWAVE POD制御装置による自動的フィードバック制御を通じ、設定値に維持した。ヘッドスペースに向かうガス中の二酸化炭素濃度を自動制御装置で変更し、更に塩基(CO
2/塩基制御系)の添加を調整した。制御装置が選択したpH設定点以下のpHを検出したとき、先ず、CO
2レベルを低下させることにより、設定されたpH値に到達させる試みを行なった。指定された時間内に要求されたpHレベルに達していない場合、塩基を添加した。pHが選択されたpH設定点を超えた時は、CO
2濃度を増加した。
【0084】
DO(溶存酸素)設定値は40%以上とした。培養物のDOは、WAVE POD制御装置による自動フィードバック制御により、設定点に保持した。酸素濃度は自動的に21%から50%に変化させた(O
2濃度制御系)。DO40%以上を維持するために、追加の純酸素ガスは、揺動条件を手動で調整するのと組合わせて、手動によりヘッドスペースに供給した。具体的には、オンラインDOが約40%であり、POD制御装置からのO
2濃度が21%から30%を超えて増加したとき、波状揺動速度及び角度は22rpm/10oから25rpm/12oに増加した。POD O
2が再び30%を超えた場合、波状揺動速度及び角度が25rpm/12oから30rpm/12oに増加したか、純粋なO
2 がヘッドスペースに供給された(後者が好ましい)。最後に、気体中の純粋なO
2の体積百分率を徐々に増加させて、ヘッドスペースに向かう総O
2を増加させた。手動添加方策は、POD酸素ガス(21%〜50%、POD制御装置によって供給される。)及び追加の純酸素ガス(100%、ロータメータで制御される)との間の体積制御比を調整することによって、1日に付き約10%の増加をもたらした。ガス移動を容易にするために、総ガス流量をわずかに増加させた。
培養物のCSPR(細胞特異的灌流速度)は、細胞密度の測定に基づいて毎日灌流速度を増加させることにより、ほぼ一定に保たれた。
【0085】
実施例2 超高密度細胞バンキング手順の設計と実装
この超高密度細胞クライオバンキング手順は、マスター細胞バンクバイアル2mL(作業容積1.5mL)の細胞、密度が約2.0から2.4×10
7生存細胞/mL(正常な細胞凍結保存状態)から始まる。引き続き、細胞を灌流培養中で増殖させる。DMSOを細胞培養に添加した後、この超高密度細胞培養物を、5mLバイアル(作業容積 約4.5mL)又は、凍結保存に適したクライオバッグ(作業容積 約100mL)に別々に分注し、超高密度細胞バンク(少なくとも約10×10
7細胞/mL)として貯蔵する。この手順の概略図を
図1に示した。
【0086】
実施例3:rCHO1を使用した超高密度細胞培養及び細胞バンク性能。
以下の実験に関するパラメータは下記の通りである。
1)Xvが約3×10
7生存細胞/mL(vc/mL)(9日目)以上の時、CO
2を0%に減少し、その後、必要に応じて塩基を添加した。
2)WAVE揺動速度&角度:最初は22rpm/10°(0日目から8日目)、PODO
2が21%から30%を超えて増加した時(8日目)25rpm/12°に増加し、次いで30rpm/12°(9日目)にして、ガスの移動を容易にした(O
2を供給しCO
2を除去する)。
3)追加の純粋O
2(100%):POD O
2が30%を超え、かつXvが約6×10
7vc/mL(11日目)以上の時、手作業でヘッドスペースに供給する。
4)総ガス流速:0日目から10日目まで0.2lpm(1分当たりのリットル)、Xvが4×10
7vc/mLを超えた時、10日目に0.4lpmに増量し、次いで11日目に約0.5lpmにした(POD O
2:純粋O
2=3:1、合計O
2:約62%)。及び
5)細胞特異的灌流速度:最初に約0.2nL/細胞−日以上を目標とし、灌流速度を12RV/日まで段階的に増加させた(注:RVはリアクタ容積として定義した)。最終日のCSPRは0.1nL/細胞−日と0.2nL/細胞―日の間であった。
6)播種仕込及びバイオリアクタ培地:L−グルタミン4mMを含むCD CHO
7)バイオリアクタ:2本の浸漬管を有するGE社特注10−L Cellbag灌流バイオリアクタ、作業容積、5L
8)バイオリアクタ接種物:振盪フラスコの播種仕込、播種密度:約5×10
5vc/mL
9)細胞保持方法:ATF4(孔径0.2μm)
10)細胞培養温度:37℃
11)凍結:CryoMed(商標)速度制御フリーザー
【0087】
rCHO細胞株1について、超高密度(UHD)細胞培養及び細胞バンク性能(凍結後解凍)を試験した。灌流培養は、12日目にXvが約1.11×10
8vc/mLに達し、高い生存率(工程全体を通して97%を超える)であった。超高密度灌流培養に関する生存細胞密度(細胞/mL)、リアクター容積/日における灌流速度、及び10XCSPR(nL/細胞−日での10X細胞特異的灌流速度)を
図2に示した。
図3には培養物のライン外でのpH特性を示す。培養液を濃縮せず、直接収集し、2本の5mLバイアル中、2つのDMSO保持温度下、4℃ジャケット付きスピナーを使用する十分に制御された冷温及び氷水浴で冷却したスピナーを用いる制御しない低温でUHDバンク2つを生成した。
図4A〜Cは、上記の細胞培養条件で作製されたUHDバイアル5mLの凍結後の性能を示す。両UHDバンク共に、凍結後細胞は急速に増殖し、非常に高い生存率であり、及びアポトーシスは低率であった。しかしながら、ジャケット付きスピナー内でより能動的に温度制御したものは、氷水浴中でより受動的に温度制御したものと比較した場合、バンキング後の回復と増殖に関して、もたらされた改善はわずかであった。
【0088】
実施例4:rCHO2を使用した超高密度細胞培養及び細胞バンク性能。
以下の実験に関するパラメータは下記の通りである。
1)Xvが約5×10
7vc/mL(9日目)以上の時、CO
2を0%に減少し、その後、必要に応じて塩基を添加した。
2)WAVE揺動速度及び角度:最初は22rpm/10°(0日目から7日目)、POD O
2が21%から30%を超えて増加した時(7日目)25rpm/12°に増加し、ガスの移動を容易にした(O
2を供給しCO
2を除去するため)。
3)POD O
2が30%を超え、かつXvが約3×10
7vc/mL(8日目)以上の時、追加の純粋O
2(100%)をヘッドスペースに手作業で供給した。
4)総ガス流速は最初0.2lpm(0日目から8日目まで)であり、次いで、Xvが約3×10
7vc/mL(POD O
2:純粋O
2=3:1、合計O
2:約62%)以上の時、8日目に0.4lpmに増量し、次いで9日目に約0.5lpm(POD O
2:純粋なO
2=1:1、合計O
2:約75%)にした。
5)細胞特異的灌流速度:当初は約0.2nL/細胞−日以上を目標としたが、灌流速度は12RV/日まで段階的に増加させた。最終日は、0.1nL/細胞−日<CSPR<0.2nL/細胞−日とした。
6)播種仕込及びバイオリアクタ培地:L−グルタミン4mMを含むCD CHO
7)バイオリアクタ:1本の浸漬管を有するGE社特注10−L Cellbag灌流バイオリアクタ;作業容積:5L;
8)バイオリアクタ接種物:振盪フラスコの播種仕込、播種密度:約5×10
5vc/mL
9)細胞保持方法:ATF4(孔径0.2μm)
10)細胞培養温度:37℃
11)フリーズダウン:CryoMed(商標)速度制御フリーザー
【0089】
rCHO細胞株2について、超高密度(UHD)細胞培養及び細胞バンク性能(凍結後解凍)を試験した。超高密度灌流培養に関する、生存細胞密度(細胞/mL)、リアクター容積/日における灌流速度、及び10XCSPR(nL/細胞−日における10X細胞特異的灌流速度)を
図5に示した。
図6には培養物のライン外でのpH特性を示す。この培養物を収集して、2つの異なるDMSO保持条件下、1)室温(RT、約22〜25℃)及び2)制御した冷温(CT、4℃ジャケット付きスピナーを使用、約5℃)での凍結保存用にUHD(超高密度)のバイアル5mL及びUHDクライオバッグ100mLを作製した。
【0090】
図7及び8は、上記細胞培養条件から作製されたUHDバイアル及びバッグについての、室温で及び良好に冷却制御された保持条件下(それぞれRT及びCT)での250mL及び3L振盪フラスコにおける細胞増殖(Xv、実線)及び生存率(点線)特性を示すグラフである。これらのUHDバイアル及びバッグは、良好に回復し、250mL及び3L振盪フラスコ中0.5×10
6vc/mL及び1.0×10
6vc/mLで播種した場合、凍結後細胞は急速な増殖し、高い生存率であり、アポトーシスは低率であり、及び同等の生産性を有した。各々の保持条件下、解凍後増殖、生存率、アポトーシス、及び生産性の点で、UHD凍結バッグと凍結バイアル間には差異は観察されなかった。しかしながら、4℃のジャケット付きスピナーにより良好に制御された低温で作製されたバイアル及びバッグは、室温で作製されたものと比較すると、より速い増殖、より高い生存率かつより低いアポトーシスを有した。
図9及び
図10は、それぞれ0.5×10
6vc/mL及び1.0×10
6vc/mLで播種した時のUHDバンクの解凍後アポトーシスの特性を示し、
図11及び
図12に比産生速度(SPR、RT−室温;CT−良好な制御下冷温)を示した。
【0091】
実施例5:rCHO2を使用した20−L WAVEバイオリアクタにおける超高密度細胞バンク性能。
以下の実験に関するパラメータは下記の通りである。
1)細胞バンク:実施例2で作製したUHDクライオバッグ100mL。
2)バイオリアクタ培地:L−グルタミン4mMを有するCD CHO。
3)凍結後のバイオリアクタ:GE 20−L Cellbag;作業容積:10L。
4)バイオリアクタ接種物:解凍したクライオバッグからの解凍後培養、 播種密度:約5×10
5vc/mL。
5)バイオリアクタ温度:37℃、O
2 20%、CO
2 5%、揺動速度 及び角度:22rpm/8°
【0092】
1つのUHDクライオバッグ100mLを解凍した。解凍した培養物50mLを、合計10Lの作業容積で、1つの20L WAVEバイオリアクタ(A)に直接接種した。別の50mLを、冷培地でゆっくりと希釈し、大きな浸透圧勾配により誘起される細胞損傷の可能性を先ず低減し、次いで合計作業体積10リットルを有する第2の20−L WAVEバイオリアクタ(B)に接種した。両バイオリアクタを同一条件下で操作した。両バイオリアクタからのアリコートを、増殖を比較するために、付属する振盪フラスコ(作業容積60mL)に移した。バイオリアクタ培養物は又、別の解凍クライオバッグ100mLを接種した振盪フラスコ培養物(60mL/250mL振盪フラスコ及び1.5L/3−L振盪フラスコ)とも比較した。
【0093】
2つのWAVE培養物は、解凍後の細胞増殖、生存率、及びアポトーシスの点でほとんど同等であった。更に、両バイオリアクタ内の培養物は、付属する振盪フラスコ内の培養だけではなく、振盪フラスコ中で解凍し増殖させたものとも同等であった。これらのデータから、UHDクライオバッグ1つで、低温培地でゆっくりと希釈しなくても、2つの20−L WAVEバイオリアクタ中に直接入れて解凍し、振盪フラスコと同等性能を有することができ、これにより、バッグ解凍からWAVEリアクタでの増殖までの播種仕込工程を完全に止めることが可能であることを示唆している。
【0094】
図13は、実施例2に示す室温での上記細胞培養条件下で作製したrCHO細胞株2のUHDクライオバッグについての20−L WAVEバッグにおける細胞増殖(Xv;実線)及び生存率(点線)特性を示すグラフである。
【0095】
実施例6:rCHO3を使用する超高密度細胞培養及び細胞バンク性能。
以下の実験に関するパラメータは下記の通りである。
1)Xvが約2×10
7vc/mL(8日目)以上の時、CO
2を0%に減少し、その後、必要に応じて塩基を添加した。
2)WAVE揺動速度及び角度:最初は22rpm/10°(0日目から7日目)、POD O
2が21%から30%を超えて増加した時(7日目)25rpm/12°に増加し、ガスの移動を容易にした(O
2を供給しCO
2を除去するため)。
3)POD O
2が30%を超え、かつXvが約3×10
7vc/mL(9日目)以上の時、追加の純粋O
2(100%)をヘッドスペースに手作業で供給した。
4)総ガス流速:最初に0.2lpm(0日目から9日目まで)、次にXvが約3×107vc/mL(POD O
2:純粋O
2=3:1、合計O
2:約62%)以上の時、9日目に0.4lpmに増量し、次いで10日目 に約0.5lpmにした(POD O
2:純粋O
2=1:1、合計O
2:約 75%)。12日目に約0.6lpmにした(POD O
2:pureO
2 =1:2,合計O
2:約83%)。
5)細胞特異的灌流速度:2日目に0.5RV/日で灌流を開始し、0.05nL/細胞―日以上の低CSPRを維持するように段階的に増加した。
6)播種仕込及びバイオリアクタ培地:L−グルタミン4mMを含むCDCHO
7)バイオリアクタ:1本の浸漬管を有するGE社特注10−L Cellbag灌流バイオリアクタ;作業容積:5L。
8)バイオリアクタ接種物:振盪フラスコ播種仕込、播種密度:約5×10
5vc/mL
9)細胞保持方法:ATF4(孔径0.2μm)
10)細胞培養温度:37℃
11)フリーズダウン:CryoMed(商標)速度制御フリーザー
12)バンキング後評価:振盪フラスコ(2口)及び20−L WAVE(1口)、Xv、生存率、アポトーシス、生産性を評価した。
13)バンキング後評価培地:L−グルタミン4mMを含むCD CHO
【0096】
rCHO細胞株3について、超HD細胞培養及び細胞バンク性能(凍結後解凍)を試験した。生存細胞密度(細胞/mL)、リアクター容積/日における灌流速度、及び超高密度灌流培養のための10XCSPR(nL/細胞―日における10X細胞特異的灌流速度)を
図15に示す。
図16は、ライン外での培養物のpH特性を示す。UHD(超高密度)5mLバイアル及び100mLUHDバッグを、超高密度灌流培養を使用して、2つの異なるDMSO保持条件下、1)室温(室温、約22〜25℃)、及び、2)制御された冷温(CT、4℃ジャケット付きスピナーを用いて約5℃)で作製した。
【0097】
UHDバイアル及びUHDバッグからの全ての解凍後培養物は、急速な増殖、低いアポトーシス、及び同等の生産性を有し、良好に回復した。良好に制御された低温保持状態で作製したUHDバッグ及びバイアルは同等であり、第一回目の通過では、室温で作製したものよりわずかに速い増殖と高い生存率(95%超)を示した。UHDバッグは、振盪フラスコ及びWAVEバイオリアクタ中において同等の解凍後性能を有していた。それはまた、1つのUHDクライオバッグを2x20−L WAVEバイオリアクタに直接解凍することができ、バッグ解凍からWAVEバイオリアクタ増殖までの播種仕込工程を完全に止めることが出来ることを示唆していた。
図17Aは、上述の室温での細胞培養条件下及び良好に制御した低温保持条件下(それぞれRT及びCT)で作製されたUHDバイアル及びバッグについての250mL及び3L振盪フラスコ並びに20L WAVEにおける細胞増殖(Xv;実線)及び生存率(点線)特性を示したグラフである。
図17B及びCは、解凍後のアポトーシス及び比産生速度(SPR)の特性を示した。
【0098】
実施例7:rCHO3を用いた超高密度灌流培養工程における培地使用量の低減。
rCHO細胞株3は、自社開発の培地を用いて0.025nL/細胞―日以上の低細胞特異的灌流率(CSPR)で増殖させた。灌流培養のために、ATF4と結合した10−Lの特注WAVE細胞バッグを使用した。この培養物は、11日目に約1.25×10
8vc/mLの生存細胞密度に達し、灌流速度は最大3回リアクタ容積/日であった。バイオリアクタ培養全工程を通じて、培養生存率は97%を超えていた。市販の培地を使用して同じ培養条件で比較した場合、培地使用量は約50%に減少した。しかしながら、細胞増殖は、市販のCD CHO培地を用いる場合よりもわずかに速いことが観察された。この培養物を、直接(しかも、濃縮せずに)収集し、4℃のジャケット付きスピナーを用いて、良好に制御した冷DMSO保持温度で、5mLバイアル及び100mLクライオバッグ中でUHDバンクを生成した。バンキング後の研究により、バイアル及びクライオバッグのUHDバンク両方共に、振盪フラスコで解凍後に良好に回復され、急速な増殖、高い生存率(95%超)、及び同等の生産性を有していることが実証された。更に、1つのクライオバッグを2つの20−L WAVEバイオリアクタ内で解凍し、細胞増殖及び生存率が振盪フラスコと同等であることを実証した。
図18は、生存細胞密度(細胞/mL、実線)及び生存率(点線)について、社内培地(黒色)と代表的な培養物であるrCHO細胞株3の中のCD CHO培地(灰色)とを比較したグラフである。
図19は、灌流速度(丸、実線)及び細胞特異的灌流速度(三角、点線)について、自社製培地(黒色)と代表的な培養物であるrCHO細胞株3の中のCD CHO培地(灰色)とを比較したグラフである。
【0099】
実施例8:rCHO 1を用いた超高密度灌流培養工程における培地使用量の低減。
rCHO細胞株1は、有効飼養B(EFB)を補充した市販のCD CHO培地を用い、低細胞特異的灌流速度(CSPR)を0.04nL/細胞―日以上に維持して増殖させた。灌流培養バイオリアクタとして、フィルターを内蔵したGE 10−L WAVE灌流Cellbagを使用した。比較のために、いかなる栄養補助品も含まない市販のCD CHO培地の試験も行った。EFBを添加しない培養物は、リアクタ容積8回/日までの灌流速度で、13日目に約1.0×10
8vc/mLの生存細胞密度に達した。CD CHO培地に、5日目から10日目まで10%EFBを、10日目から14日目まで20%EFBを添加し、灌流速度をリアクタ容積4回/日までとすることにより、培養物の生存細胞密度は14日目に約1.03×10
8vc/mLに到達した。従って、EFBの添加により、同等のUHD灌流細胞培養が達成され、培地使用量は約50%減少した。
図20は、代表的培養物としてのrCHO細胞株1における、生存細胞密度(細胞/mL、実線)及び生存率(点線)を有効飼養B(黒色)を補充したCD CHO培地と、CD CHO培地(灰色)とで比較したグラフである。
図21は、代表的培養物としてのrCHO細胞株1における、灌流速度(円、実線)及び細胞特異的灌流速度(三角、点線)を有効飼養Bを補充したCD CHO培地(黒色)とCD CHO培地(灰色)とで比較したグラフである。
【0100】
実施例9:rCHO3を使用した超高密度灌流工程のスケールアップ。
10L UHD灌流培養を補助するために、20L WAVE Cellbagを、特注してATF4と結合した。市販のCD CHO培地の中のrCHO細胞株3の増殖を試験した。培養物は灌流速度を最大5リアクタ容積/日とし、14日目に生存細胞密度が約1.1×10
8vc/mLに達した。細胞特異的灌流速度(CSPR)は、0.04nL/細胞―日以上に維持し、生存率は97%を超えた。細胞増殖は、5Lの作業容積を有する10−L WAVE Cellbagを使用したものと同等であった。
図22には、代表的培養物であるrCHO細胞株3中で20−L WAVEバイオリアクタ(10−L作業容積、黒色)及び10−L WAVEバイオリアクタ(5−L作業容積、灰色)を使用したときの生存細胞密度(細胞/mL、実線)及び生存率(点線)を示した。培養物は、約90×100mLの凍結バッグを作製するために直接収集することができた。
【0101】
実施例10
rCHO2及びrCHO3を使用する蒸気相液体窒素貯蔵冷凍庫内で1年間貯蔵後の超高密度クライオバッグバンクの評価。
rCHO細胞株2及び3からの100mL UHDクライオバッグ(約1.0×10
8vc/mL、クライオバッグ当たり100mL)を解凍後の性能について試験し、0時点(バンクを凍結して蒸気相液体窒素貯蔵器に一晩移動した時)と比較した。時点0及び1年後における細胞について観察した解凍後細胞増殖、生存率及び生産性は同等であった。