特許第6760937号(P6760937)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6760937電磁エネルギー吸収性光学製品及び製造方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6760937
(24)【登録日】2020年9月7日
(45)【発行日】2020年9月23日
(54)【発明の名称】電磁エネルギー吸収性光学製品及び製造方法
(51)【国際特許分類】
   G02B 5/22 20060101AFI20200910BHJP
   B32B 7/025 20190101ALI20200910BHJP
   B32B 27/18 20060101ALI20200910BHJP
   B32B 27/20 20060101ALI20200910BHJP
   B32B 27/36 20060101ALI20200910BHJP
   B05D 7/24 20060101ALI20200910BHJP
   B05D 1/36 20060101ALI20200910BHJP
   B05D 7/02 20060101ALI20200910BHJP
   C03C 27/12 20060101ALI20200910BHJP
【FI】
   G02B5/22
   B32B7/025
   B32B27/18 A
   B32B27/20 A
   B32B27/36
   B05D7/24 303A
   B05D1/36 Z
   B05D7/02
   C03C27/12 Z
【請求項の数】19
【全頁数】13
(21)【出願番号】特願2017-531857(P2017-531857)
(86)(22)【出願日】2015年12月1日
(65)【公表番号】特表2018-506732(P2018-506732A)
(43)【公表日】2018年3月8日
(86)【国際出願番号】US2015063082
(87)【国際公開番号】WO2016099853
(87)【国際公開日】20160623
【審査請求日】2018年9月27日
(31)【優先権主張番号】14/569,955
(32)【優先日】2014年12月15日
(33)【優先権主張国】US
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】594055158
【氏名又は名称】イーストマン ケミカル カンパニー
(74)【代理人】
【識別番号】100099759
【弁理士】
【氏名又は名称】青木 篤
(74)【代理人】
【識別番号】100123582
【弁理士】
【氏名又は名称】三橋 真二
(74)【代理人】
【識別番号】100092624
【弁理士】
【氏名又は名称】鶴田 準一
(74)【代理人】
【識別番号】100114018
【弁理士】
【氏名又は名称】南山 知広
(74)【代理人】
【識別番号】100117019
【弁理士】
【氏名又は名称】渡辺 陽一
(74)【代理人】
【識別番号】100173107
【弁理士】
【氏名又は名称】胡田 尚則
(74)【代理人】
【識別番号】100128495
【弁理士】
【氏名又は名称】出野 知
(72)【発明者】
【氏名】ブリジャ ナンド
(72)【発明者】
【氏名】リー キャンベル ボーマン
(72)【発明者】
【氏名】ケビン シー.クロッグマン
(72)【発明者】
【氏名】マイケル ホーキンス
(72)【発明者】
【氏名】アンソニー ブライアン ポート
【審査官】 小久保 州洋
(56)【参考文献】
【文献】 米国特許出願公開第2014/0079884(US,A1)
【文献】 国際公開第2014/185518(WO,A1)
【文献】 特開2005−239999(JP,A)
【文献】 特開2003−205568(JP,A)
【文献】 特表平06−500056(JP,A)
【文献】 米国特許第05609943(US,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G02B 5/22
B05D 1/36
B05D 7/02
B05D 7/24
B32B 7/025
B32B 27/18
B32B 27/20
B32B 27/36
C03C 27/12
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
a)ポリマー基材、及び、
b)複合材コーティング、ここで、前記複合材コーティングは多価イオン性結合剤を含む第一の層、及び、電磁エネルギー吸収性不溶性粒子を含む第二の層を含み、前記第一の層及び前記第二の層の各々は相補的な結合基対を一緒に形成する結合基成分を含む、
を含む電磁エネルギー吸収性光学製品であって、前記電磁エネルギー吸収性不溶性粒子は粒状顔料(但し、フラーレン及びカーボンオニオンを除く)を含み、その表面は前記第二の層の前記結合基成分を含む電磁エネルギー吸収性光学製品。
【請求項2】
前記複合材コーティングは合計厚さが5nm〜300nmである、請求項1記載の光学製品。
【請求項3】
前記第一の層は前記ポリマー基材にその第一の面ですぐに隣接しており、そして、前記第二の層は前記第一の層にその反対面ですぐに隣接している、請求項1記載の光学製品。
【請求項4】
前記光学製品はTvisが50%以下である、請求項1記載の光学製品。
【請求項5】
前記光学製品はTvisが80%以上である、請求項1記載の光学製品。
【請求項6】
第二の複合材コーティングをさらに含み、前記第二の複合材コーティングは多価イオン性結合剤を含む第一の層、及び、電磁エネルギー吸収性不溶性粒子を含む第二の層を含み、前記第二の複合材コーティングの前記第一の層及び前記第二の複合材コーティングの前記第二の層は相補的な結合基対を含む、請求項1記載の光学製品。
【請求項7】
記複合材コーティングの前記第二の層及び前記第二の複合材コーティングの前記第二の層は、組み合わせで、電磁エネルギー吸収性及びエネルギー吸収性光学製品の効果に相加効果を提供する、請求項6記載の光学製品。
【請求項8】
前記ポリマー基材はポリエチレンテレフタレートフィルムであり、そして紫外線吸収性材料をさらに含む、請求項1記載の光学製品。
【請求項9】
前記ポリマー基材は非染色透明ポリエチレンテレフタレートフィルムである、請求項1記載の光学製品。
【請求項10】
前記光学製品はウィンドーフィルムである、請求項1記載の光学製品。
【請求項11】
記複合材コーティングの前記第二の層の前記電磁エネルギー吸収性不溶性粒子及び前記第二の複合材コーティングの前記第二の層の前記電磁エネルギー吸収性不溶性粒子は各々顔料を含む、請求項6記載の光学製品。
【請求項12】
記複合材コーティングの前記第二の層の前記電磁エネルギー吸収性不溶性粒子及び前記第二の複合材コーティングの前記第二の層の前記電磁エネルギー吸収性不溶性粒子は前記光学製品の視覚的に知覚される色に対して相加効果を提供する、請求項11記載の光学製品。
【請求項13】
前記複合材コーティングの前記第一の層及び前記第二の層の少なくとも1つは水溶液から形成される、請求項1記載の光学製品。
【請求項14】
電磁エネルギー吸収性光学製品を形成するための方法であって、
a)ポリマー基材に第一のコーティング組成物を適用して第一の層を形成すること、ここで、前記第一のコーティング組成物は多価イオン性結合剤を含む、及び、
b)前記第一の層の上に第二のコーティング組成物を適用して第二の層を形成すること、ここで、前記第二のコーティング組成物は少なくとも1種の顔料(但し、フラーレン及びカーボンオニオンを除く)を含み、前記第一の層及び前記第二の層の各々は相補的な結合基対を一緒に形成する結合基成分を含む、
を含む、方法。
【請求項15】
前記顔料の表面は前記第二の層の前記結合基成分を含む、請求項14記載の方法。
【請求項16】
前記第一のコーティング組成物及び前記第二のコーティング組成物の少なくとも1つは水性分散体又は水溶液である、請求項14記載の方法。
【請求項17】
適用工程a)及びb)は周囲温度及び圧力で行われる、請求項16記載の方法。
【請求項18】
前記光学製品はラミネート化ガラスのための複合材インターレイヤであり、そして少なくとも1つの安全フィルム又はインターレイヤをさらに含む、請求項1記載の光学製品。
【請求項19】
前記光学製品は2つの安全フィルム又は1つのフィルム層及び1つのコーティング層を含み、前記ポリマー基材を封入している、請求項18記載の光学製品。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
発明の分野
本発明は、広くは、自動乗り物及び建築用ウィンドーフィルム用途に主に使用する光学製品及びその製造方法に関する。より詳細には、本発明は、多価イオン性結合剤を含む第一の層、及び、電磁エネルギー吸収性不溶性粒子を含む第二の層を含む複合材コーティングを有する電磁エネルギー吸収性ウィンドーフィルムに関し、ここで、前記第一の層及び第二の層は相補的な結合基対を一緒に形成する結合基成分を各々含む。
【背景技術】
【0002】
発明の背景
色は、典型的には、有機染料の使用により、自動乗り物及び建築用ウィンドーフィルムなどの光学製品に付与されている。より詳細には、ポリエステルから染色されたフィルムを製造するための現在の商業的実施は、膨潤したポリエステル(特にPET)フィルムが有機染料を吸収することができるので、染色プロセスの間にエチレングリコールなどの熱有機溶媒の浴中で基材の分子構造を膨潤させることを含む。これらのフィルム及びそれらの製造方法は多くの欠点を有する。最初に、基材を有機溶媒及び高温に暴露することが必要であり、これは環境上の危険などの機械的及び化学的問題、及び、原料溶媒の貯蔵及び得られた廃棄物の処分に関連するコストの両方を呈する。さらに、膨潤した基材は下流での延伸を回避するための特殊な取り扱いを必要とし、それによって製造収率を低下させる。次に、ポリエステルの高められたプロセス温度及び乾燥後の基材フィルム中の残留溶媒は、基材の下流での使用及び処理を制限し、それで、このような染色フィルムの潜在的な最終使用用途を制限する。プロセス面では、既存の方法は大量の染浴を使用し、商業的製造における急速な色の変化を困難にする。最後に、限定された数の有機染料のみが可溶性であり、熱溶媒膨潤媒体中で安定であり、それらの多くは、しばしば、ウィンドーフィルム用途で使用されるときに基材が受ける高エネルギー線(波長400nm未満)により劣化を受け、それにより、製品の有用な寿命を短縮する。
【0003】
これらの欠点に対処するために、一部のフィルム製造業者は、ポリマーフィルムを着色するためにベースポリマーフィルムの表面上に顔料含有層を使用することに移行している。例えば、米国特許出願公開第2005/0019550A1号明細書は、少なくとも一層の配向した熱可塑性ポリマー材料を有する単一層又は多層のコアを含み、該配向した熱可塑性ポリマー材料を粒子状顔料内に分散させている、色安定性顔料入り光学体を記載している。この公開出願に記載されているように、これらの製品は無数の処理及び性能の欠点に悩まされる可能性がある。例えば、このタイプの層は、典型的に、薄膜として適用され、所望の色合いレベルを達成するために比較的高い顔料濃度を使用することができ、特に、可視領域における電磁エネルギー透過率(又はTvis)が50%未満であるフィルムのように、比較的に高い所望レベルの暗色化を伴う自動乗り物ウィンドーフィルムに使用することができる。これらの高顔料濃度は、薄層内に均一に分散することが困難である。より一般的には、顔料入り層は、比較的に控えめな、低い、さらには最小限のレベルの所望の暗色化を用いる用途(例えば、建築用ウィンドーフィルム)においてさえも、より大きいヘイズ及び低減された透明性に悩まされることがある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従って、周囲温度及び圧力で好ましくは実施される環境にやさしい水性着色プロセスによって製造可能でありながら、現行の商業的なウィンドーフィルムのヘイズ、透明性、UV−安定性及び製品寿命の全ての要求を満たす光学製品の継続的な必要性が当該技術分野において存在する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
発明の要旨
本発明は、この継続的な必要性に取り組み、複合材コーティングを含む光学製品を提供することによって他の良好で有用な利点を達成する。光学製品の複合材コーティングは、多価イオン性結合剤を含む第一の層、及び、電磁エネルギー吸収性不溶性粒子を含む第二の層を含む。第一の層及び第二の層は相補的な結合基対を一緒に形成する結合基成分を各々含む。
【0006】
本発明のさらなる態様を本明細書中に開示しそして特許請求する。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図面の簡単な説明
本発明を、添付の図面を参照しながら、以下でさらに詳細に説明する。ここで、図面全体を通して同様の参照番号は同様の要素を表す。
【0008】
図1図1は本発明の電磁エネルギー吸収性光学製品の実施形態の模式断面図である。
【0009】
図2図2は複数の複合材コーティングを含む本発明の電磁エネルギー吸収性光学製品の1つの実施形態の模式断面図である。
【0010】
図3図3は例2で製造された電磁エネルギー吸収性光学製品の分析から生成された電磁線透過率データを示すグラフである。
【0011】
図4図4は例4で製造された電磁エネルギー吸収性光学製品の分析から生成された電磁線吸収率データを示すグラフである。
【0012】
図5図5は例4及び5で製造された電磁エネルギー吸収性光学製品の分析から生成された電磁線吸収率データを示すグラフである。
【0013】
図6図6は例4及び6で製造された電磁エネルギー吸収性光学製品の分析から生成された電磁線吸収率データを示すグラフである。
【0014】
図7図7は例4及び7で製造された電磁エネルギー吸収性光学製品の分析から生成された電磁線吸収率データを示すグラフである。
【0015】
図8図8は例2、4及び8で製造された電磁エネルギー吸収性光学製品の分析から生成された電磁線吸収率データを示すグラフである。
【発明を実施するための形態】
【0016】
詳細な説明
図1及び図2に示すように、本発明は、一般に、ポリマー基材15及び複合材コーティング20を含む電磁エネルギー吸収性光学製品10を対象とする。複合材コーティングは、第一の層25及び第二の層30を含む。好ましくは、第一の層25は前記ポリマー基材20に第一の面28にて直ぐに隣接しており、第二の層30は第一の層25に反対面32にて直ぐに隣接している。この第一の層25は多価イオン性結合剤を含み、一方、第二の層30は電磁エネルギー吸収性不溶性粒子を含む。各層25及び30は第一の層の結合基成分及び第二の層の結合基成分である結合基成分を含み、相補的な結合基対を構成する。本明細書で使用されるときに、「相補的な結合基対」という語句は、静電結合、水素結合、ファンデルワールス相互作用、疎水性相互作用、及び/又は、化学的に誘発される共有結合などの結合相互作用が、複合材コーティングの第一の層の結合基成分と第二の層の結合基成分との間に存在することを意味する。「結合基成分」は、相補的な結合基成分と共同して、上記の1つ以上の結合相互作用を確立する化学官能基である。これらの成分は、結合相互作用がそれぞれの電荷によって生じるという意味で相補的である。
【0017】
複合材コーティングの第一の層25は多価イオン性結合剤を含み、それはポリマー主鎖に沿って複数の正電荷又は負電荷部分を含む巨大分子として定義される。正電荷を有する多価イオン性結合剤は多価カチオン性結合剤として知られ、負電荷を有するものは、多価アニオン性結合剤と呼ばれる。また、幾つかの多価イオン性結合剤は、pHなどの因子に依存して、多価カチオン性結合剤又は多価アニオン性結合剤のいずれとしても機能することができ、両性として知られていることが当業者に理解されよう。多価イオン性結合剤の荷電した部分は第一の層の「結合基成分」を構成する。
【0018】
適切な多価カチオン性結合剤の例としては、ポリ(アリルアミン塩酸塩)、直鎖もしくは枝分かれポリ(エチレンイミン)、ポリ(ジアリルジメチルアンモニウムクロリド)、ポリクオタニウム又はポリクォートと呼ばれる巨大分子及びその種々のコポリマーが挙げられる。ポリカチオン性結合剤のブレンドもまた、本発明によって考えられる。適切な多価アニオン性結合剤の例としては、ポリ(アクリル酸)及びポリ(メタクリル酸)などのカルボン酸含有化合物、ならびに、ポリ(スチレンスルホネート)及びその種々のコポリマーなどのスルホネート含有化合物が挙げられる。多価アニオン性結合剤のブレンドもまた、本発明によって考えられる。多価カチオン性タイプと多価アニオン性タイプの両方の多価イオン性結合剤は一般に当業者に周知であり、例えば、Krogmanらの米国特許出願公開番号第20140079884号明細書に記載されている。適切な多価アニオン性結合剤の例としては、ポリアクリル酸(PAA)、ポリ(スチレンスルホネート)(PSS)、ポリビニルアルコール)又はポリ(ビニルアセテート)(PVA、PVAc)、ポリ(ビニルスルホン酸)、カルボキシメチルセルロース(CMC)、ポリケイ酸、ポリ(3,4-エチレンジオキシチオフェン)(PEDOT)及び他のポリマーとのその組み合わせ(例えばPEDOT:PSS)、多糖類及び上記のコポリマーが挙げられる。適切な多価アニオン性結合剤の他の例としては、トリメトキシシラン官能化PAA又はPAH、又は、DNA、RNA又はタンパク質などの生物学的分子が挙げられる。適切な多価カチオン性結合剤の例としては、ポリ(ジアリルジメチルアンモニウムクロリド)(PDAC)、キトサン、ポリ(アリルアミン塩酸塩)(PAH)、多糖類、タンパク質、線状ポリ(エチレンイミン)(LPEI)、枝分かれポリ(エチレンイミン)BPEI及び上記のコポリマーなどが挙げられる。多価アニオン性結合剤又は多価カチオン性結合剤のいずれとしても機能することができる多価イオン性結合剤の例としては、タンパク質及び上記の多価カチオン性結合剤及び多価アニオン性結合剤のコポリマーなどの両性ポリマーが挙げられる。
【0019】
第一の層の中の多価イオン性結合剤の濃度はその荷電した繰り返し単位の分子量を部分的に基準として選択されることができるが、典型的に、第一の層に含まれる繰り返し単位の分子量を基準として0.1mM〜100mM、より好ましくは0.5mM〜50mM、そして最も好ましくは1〜20mMであることができる。好ましくは、多価イオン性結合剤は多価カチオン性結合剤であり、より好ましくは、多価カチオン性結合剤はポリアリルアミン塩化水素塩である。最も好ましくは、多価イオン性結合剤は水中で可溶性であり、そして第一の層を形成するために使用される組成物は多価イオン性結合剤の水溶液である。多価イオン性結合剤が多価カチオンであり、第一の層が水溶液から形成される実施形態において、水溶液のpHはイオン性基の5〜95%、好ましくは25〜75%、そしてより好ましくは約半分はプロトン化されるように選択される。第一の層中の他の任意成分としては殺生物剤又は貯蔵寿命安定剤が挙げられる。
【0020】
複合材コーティング20の第二の層30は電磁エネルギー吸収性不溶性粒子を含む。「電磁エネルギー吸収性」という語句は粒子が特定のスペクトル波長又は波長範囲でその優先的な吸収が得られる光学製品の成分として目的をもって選択されることを意味する。用語「不溶性」は粒子が第二の層30を形成するために使用される組成物中に実質的に溶解せず、そして光学製品構造中で粒子として存在するという事実を反映することが意図される。電磁エネルギー吸収性不溶性粒子は好ましくは、顔料などの可視電磁エネルギー吸収剤であるが、UV−吸収剤もしくはIR−吸収剤又は、必ずしも色を示さない電磁線スペクトルの様々な部分における吸収剤などの不溶性粒子も本発明の範囲に入る。電磁エネルギー吸収性粒子は、好ましくは、第二の層の合計質量を基準として30質量%〜60質量%の量で第二の層の中に存在する。所望の最終電磁エネルギー吸収レベルを達成するために、第二の層は組成物の合計質量を基準として0.25〜2質量%の量の不溶性電磁エネルギー吸収性粒子を含む組成物から形成されるべきである。
【0021】
第二の層の好ましい実施形態において、電磁エネルギー吸収性不溶性粒子として使用するのに適する顔料は、好ましくは、平均粒子直径が5〜300ナノメートルであり、より好ましくは10〜50ナノメートルである粒状顔料であり、しばしば、ナノ粒子顔料と当該技術分野で呼ばれる。さらにより好ましくは、顔料の表面は第二の層の結合基成分を含む。適切な顔料はCabot、Clariant、DuPont、Dainippon及びDeGussaなどの製造者からコロイド安定水性分散体として市販されている。特に適切な顔料としては、Cabot CorporationからCab-O-Jet(登録商標)の名称で販売されているもの、例えば250C (シアン)、265M (マゼンタ)、270Y (イエロー)又は352K (ブラック)が挙げられる。コロイド分散体として水中で安定化させるために、顔料粒子表面は、典型的に、イオン化特性を付与するように処理され、それにより、その表面上に所望の結合基成分を備えた顔料を提供する。市販の顔料は懸濁液、分散体などの様々な形態で販売されていることが理解され、そして顔料の商業形態を評価し、特に顔料表面が第二の層の結合基成分としても機能する実施形態において光学製品成分との適合性及び性能を確保するために必要なとき/場合に変性するように配慮されるべきである。
【0022】
複数の顔料は特定の色又はシェード又はカラーを最終の製品中に達成するために第二の層中に使用されることができるが、もし複数の顔料が使用されるならば、互いの、そして光学製品成分との適合性及び性能を確保するように注意深く選択されるべきことがここでも当業者に理解されるであろう。これは顔料表面が第二の層の結合基成分として機能する実施形態において特に適し、例えば、適合性を付与することができる異なる化学変性のために、粒状顔料は異なる表面電荷密度を示すことができる。
【0023】
好ましくは、複合材コーティングの第二の層はスクリーニング剤をさらに含む。「スクリーニング剤」はイオン強度を増加させそして粒子間静電反発力を低減することにより、第二の層内の電磁エネルギー吸収性不溶性粒子の改良された分散により、第二の層の均一かつ再現性のある堆積を促進する添加剤として規定される。スクリーニング剤は、一般に、当業者によく知られており、例えば、Krogmanらの米国特許出願公開第20140079884号明細書に記載されている。適切なスクリーニング剤の例としては、任意の低分子量塩、例えば、ハロゲン化物塩、硫酸塩、硝酸塩、リン酸塩、フルオロリン酸塩などが挙げられる。ハロゲン化物塩の例として、塩化物塩、例えば、LiCl, NaCl, KCl, CaCl2, MgCl2, NH4Clなど、臭化物塩、例えば、LiBr, NaBr, KBr, CaBr2, MgBr2など、ヨウ化物塩、例えば、LiI, NaI, KI, CaI2, MgI2など、及び、フッ化物塩、例えば、NaF, KFなどが挙げられる。硫酸塩の例としては、Li2SO4, Na2SO4, K2SO4, (NH4)2SO4, MgSO4, CoSO4, CuSO4, ZnSO4, SrSO4, AI2(SO4)3及びFe2(SO4)3が挙げられる。有機塩、例えば、(CH3)3CCl, (C2H5)3CClなども適切なスクリーニング剤である。塩化ナトリウムは、典型的に、成分コストに基づいて好ましいスクリーニング剤である。スクリーニング剤の存在及び濃度レベルは50%以下のTvisを有する光学製品において望ましいような電磁エネルギー吸収性不溶性粒子のより高い装填量を可能にし、また、カスタマイズ可能でかつ注意深く制御可能な光学製品Tvisレベルを達成するために電磁エネルギー吸収性不溶性粒子のカスタマイズ可能でかつ注意深く制御可能な装填を可能にすることができる。
【0024】
適切なスクリーニング剤の濃度は塩が何であるかによって変化することができ、そしてまた、例えば、Krogmanらの米国特許出願公開第20140079884号明細書に記載されている。幾つかの実施形態において、スクリーニング剤濃度は1mM〜1000mM又は10mM〜100mM又は30mM〜80mMの範囲にあることができる。幾つかの実施形態において、スクリーニング剤濃度は1mM、10mM、100mM又は500mMを超える。
【0025】
複合材コーティングの第二の層はまた、他の成分、例えば、殺生物剤又は貯蔵寿命安定化剤をも含むことができる。
【0026】
幾つかの実施形態において、本発明の電磁エネルギー吸収性光学製品は複数の複合材コーティングを含むことができる。例えば、図2に示すように、光学製品10は第一及び第二の複合材コーティング20及び20'を含み、その各々は第一の層及び第二の層を含み、すなわち、第一の複合材コーティング20は第一の層25及び第二の層30を含み、そして第二の複合材コーティング20'は第一の層25'及び第二の層30'を含む。この図示は複合材コーティングの可能な数に対していかなるようにも限定することが意図されず、当業者はこの図示は多数又は複数の複合材コーティングの実施形態の単なる例示かつ説明であることを理解するであろう。下記の実施例は複数の複合材コーティングを含む実施形態をさらに例示する。
【0027】
複数の複合材コーティングを含む実施形態では、各複合材コーティング中の第二の層についての電磁エネルギー吸収性不溶性粒子は独立して選択されることができ、そして第二の層は、組み合わせで、電磁エネルギー吸収特性及び電磁エネルギー吸収性光学製品の効果に対して相加効果を提供するであろうことは理解されるであろう。図2に示す実施形態では、これは第一の複合材コーティング20の第二の層30及び第二の複合材コーティング20'の第二の層30'は、組み合わせで、電磁エネルギー吸収特性及び電磁エネルギー吸収性光学製品の効果に対して相加効果を提供することを意味する。この相加効果はスクリーニング剤の存在により分散された各々の第二の層中の電磁エネルギー吸収性粒子の濃度によって部分的にカスタマイズされかつ注意深く制御されることができる。例えば、電磁エネルギー吸収性粒子が顔料である実施形態において、複数の第二の層は、組み合わせで、前記電磁エネルギー吸収性光学フィルム製品の視覚的に知覚される色に対して相加効果を提供するであろう。この実施形態において、各第二の層のための顔料は同一又は類似の組成であってよく、及び/又は、相加効果が光学製品の視覚的に知覚される色の強度又は深さ又は暗色を増加させるような、又は、別の言い方をすると、可視波長範囲の電磁線透過率(又はTvis)を減じるような色であってよい。別の実施形態において、少なくとも1つの第二の層に顔料としてカーボンブラックを使用し、そして相加効果が視覚的に知覚される暗色化した色であり、また、可視波長範囲の電磁線透過率(又はTvis)を減じるように、上記のような顔料を他の第二の層のための顔料として使用する。上記のように、本発明は比較的に高レベルの暗色化を所望する製品において有用であることができる。したがって、特に好ましい実施形態において、本発明の光学製品はTvisが50%以下である。なおも別の実施形態において、各第二の層の顔料は相補的な組成であることができ、及び/又は、相加効果が個々の顔料とは異なりそしてそれらの組み合わせにより形成される視覚的に知覚される色であるような色であり、例えば、相加的な知覚される「グリーン」の色は1つの第二の層のブルー顔料と、別の第二の層のイエロー顔料とを用いることにより達成される。
【0028】
ポリマー基材15は、最も広い意味で、光学製品構成部品として当該技術分野で知られている任意の基材であることができる。適切なポリマー基材は、典型的には、可撓性ポリマー基材であり、より特定的にはポリエチレンテレフタレート(PET)フィルムであり、厚さが12μ〜375μである。染料を使用する従来技術の光学製品は、様々な欠点を示すので、ポリマー基材は最も好ましくは非染色透明ポリエチレンテレフタレートフィルムである。ポリマー基材は所望の特性を付与するために当該技術分野で知られている添加剤をさらに含むことができる。このような添加剤の特定の例は紫外線(UV)吸収性材料、例えば、ベンゾトリアゾール、ヒドロキシベンゾフェノン又はトリアジンである。UV吸収性添加剤を中に含む有用なポリマー基材は米国特許第6,221,112号明細書に記載されており、該特許は本発明の先行譲受人に当初譲受されている。
【0029】
ポリマー基材がPETなどの可撓性ポリマーフィルムである1つの実施形態において、光学製品はウィンドーフィルムであることができる。当該技術分野で周知のように、従来のウィンドーフィルムは、例えば、製品の最終使用市場用途などの様々な因子に基づいて選択される電磁エネルギー透過率又は反射率のレベルで設計されそして製造される。1つの実施形態において、本発明の光学製品は可視光透過率又はTvisが50%以下であり、好ましくは45%以下であり、そしてより好ましくは40%以下である。このようなレベルの可視光透過率はしばしば、サイドライトなどの特定の自動乗り物最終使用用途のための高レベルの暗色化を伴うウィンドーフィルムに望ましい。別の実施形態において、本発明の光学製品は可視光透過率又はTvisが80〜85%である。このようなレベルの可視光透過率はしばしば、ウィンドースクリーンなどの特定の自動乗り物最終使用用途のための比較的に中から低レベルの暗色化(典型的に、赤外線吸収性を有する)(政府規制により許容される程度に)を伴うウィンドーフィルムに望ましい。さらに別の実施形態において、本発明の光学製品は可視光透過率又はTvisが85%以上であり、好ましくは88%以上であり、より好ましくは90%以上である。このようなレベルの可視光透過特定の建築最終使用用途のために低から最小レベルの暗色化を伴うウィンドーフィルムにしばしば望ましい。
【0030】
ウィンドーフィルムは、場合により、ウィンドーフィルムの技術における当業者に知られている層又はコーティングを含むことができる。コーティングは、例えば、保護ハードコート、耐スクラッチ性もしくは「SR」コート、接着層、保護剥離ライナーなどを含むことができる。層は、例えば、スパッタリング又は他の既知の技術により適用される金属層を含むことができる。このような層又はコーティングはポリマー基材の構成部分であることができる。さらに、ポリマー基材はラミネート化された又は多層の基材であることができる。
【0031】
ポリマー基材がPETなどの可撓性ポリマーフィルムである実施形態において、光学製品はラミネート化ガラスのための複合材インターレイヤであり、そして少なくとも1つの安全フィルム又はインターレイヤをさらに含む。安全フィルムはこの目的のために当該技術分野で知られているフィルム形成性材料から形成されることができ、例えば、可塑化ポリビニルブチラール(PVB)、ポリウレタン、ポリ塩化ビニル、ポリビニルアセタール、ポリエチレン、エチレン酢酸ビニルなどが挙げられる。好ましい安全フィルムは可塑化PVBフィルム又はインターレイヤであり、SAFLEX(登録商標) PVBインターレイヤとしてEastman Chemical Companyから市販されている。好ましくは、複合材インターレイヤは2つの安全フィルム、又は、1つのフィルム層及び1つのコーティング層を含み、該コーティングは、例えば、ポリマー基材を封入するPVBコーティングである。この一般的なタイプの複合材インターレイヤは当該技術分野で知られており、そして、例えば、米国特許第4,973,511号及び同第5,091,258号明細書に記載されており、その内容を参照により本明細書中に取り込む。
【0032】
別の態様において、本発明は電磁エネルギー吸収性光学製品を形成するための方法に関する。本発明の方法は、(a)第一のコーティング組成物をポリマー基材に適用し、第一の層を形成すること、及び、(b)第二のコーティング組成物を前記第一の層の上に適用して、第二の層を形成することを含み、前記第一の層及び前記第二の層は一緒に複合材コーティングを構成する。第一のコーティング組成物は多価イオン性結合剤を含み、そして第二のコーティング組成物は少なくとも1つの電磁エネルギー吸収性不溶性粒子を含み、そして前記第一及び第二のコーティング組成物の各々は相補的な結合基対を一緒に形成する結合基成分を含む。第二のコーティング組成物は好ましくは上記のとおりのスクリーニング剤を含む。
【0033】
好ましい実施形態において、第一のコーティング組成物及び第二のコーティング組成物の少なくとも1つは水性分散体又は水溶液であり、そして最も好ましくは第一のコーティング組成物及び第二のコーティング組成物の両方は水性分散体又は水溶液である。この実施形態において、適用工程(a)及び(b)の両方は周囲温度及び圧力で行われる。
【0034】
本発明の光学製品は好ましくは、既知の「層/層」(LbL)プロセスを用いて製造され、例えば、Langmuir, 2007, 23, 3137-3141又は米国特許第8,234,998号及び同第8,689,726号明細書ならびに米国特許出願公開第20140079884号(本出願の共同発明者であるKrogmanにより共同発明されたものであり、その開示を参照により本明細書中に取り込む)に記載されている。
【実施例】
【0035】
下記の実施例は、本発明の多くの態様及び利点を特定的に例示し、そして詳説するために提供されるが、その範囲をいかなるように限定するものとして解釈されない。本発明の主旨から逸脱しない変形、変更及び改変は当業者により容易に理解されるであろう。
【0036】
例1
本発明の複合材コーティングの第二の層を形成するのに適したコーティング組成物を製造するために、66.67gのCab-O-Jet 352Kであって、電磁エネルギー吸収性不溶性粒子の分散体である、Cabot Corp.から市販されているコロイド安定性カーボンブラック顔料を、脱イオン水中で1wt%カーボンブラックに希釈した。カーボンブラック粒子の表面は製造業者によってカルボキシレート基で化学的に官能化されており(それによって結合基成分を提供している)ので、溶液のpHを水酸化ナトリウムにより9に調節して、カルボキシレート基を完全に脱プロトン化させることを確保した。次に、2.92gの塩化ナトリウムを溶液(50mM)に添加して、懸濁液中の粒子の静電反発力をスクリーニングし、堆積のための粒子の準備をした。ここで、カーボンブラック粒子を溶液から凝集させて沈殿させることなく、カーボンブラック粒子の表面電荷を静電スクリーニングするのに50mMのNaClと決定した。
【0037】
例2
本発明の光学製品を形成するために、厚さ75ミクロンのポリエチレンテレフタレート(PET)フィルムのシートを(基材として)、従来のコロナ処理に通過させることによって当該技術分野において知られているように前処理した。次いで、周囲圧力及び温度で、荷電繰り返し単位の分子量に基づいて、pH10に調整されたポリアリルアミン塩酸塩の20mM溶液である第一のコーティング組成物をスプレイコーティングすることにより、PETシート上に第一の層を形成した。過剰の吸収されなかった材料を脱イオン水スプレイですすぎ落とした。次いで、第二の層を形成するのに使用するために上記例1で調製した組成物を、第一の層の表面上にスプレイし、過剰の材料を第一の層と同様に、再びすすぎ落とし、そして電磁エネルギー吸収性粒子を含有する第二の層は本発明の複合材カラーコーティングを構成した。追加の複合材コーティングを同じ手順を用いて既存の基材に適用し、電磁エネルギー吸収性光学製品の可視電磁線透過率(Tvis)を2、4、6、8、10及び15の複合材カラーコーティングの適用後にBYK HazeGard Proを使用して測定した。Tvis測定の結果を図3に図示する。
【0038】
例3
本発明の複合材コーティングの第二の層を形成するのに適した組成物を製造するために、コロイド安定性着色顔料、例えば、キャボットのCab-O-Jet 250Cシアン、265Mマゼンタ又は270Yイエローの分散体のサンプル100gをそれぞれ脱イオン水で1wt%の顔料に希釈して、5つの別個のコーティング組成物を形成した。顔料粒子の表面は、製造業者によってスルホネート基で化学官能化され(それによって結合基成分を提供している)ので、溶液のpHを水酸化ナトリウムで9に調節し、カルボキシレート基を完全に脱プロトン化させることを確保した。次に、2.92gの塩化ナトリウムを溶液(50mM)に添加して、懸濁液中の粒子の静電反発力をスクリーニングし、堆積のために粒子を準備した。ここで、カーボンブラック粒子を溶液から凝集させて沈殿させることなく、カーボンブラック粒子の表面電荷を静電スクリーニングするのに50mMのNaClと決定した。
【0039】
例4
本発明の電磁エネルギー吸収性光学製品を形成するために、厚さ75ミクロンのポリエチレンテレフタレート(PET)フィルムの3枚のシートを(基材として)、従来のコロナ処理に通過させることによって当該技術分野で知られているように前処理した。次いで、荷電繰り返し単位の分子量に基づいて、pH10に調整されたポリアリルアミン塩酸塩の20mM溶液をスプレイコーティングすることにより各PETシート上に第一の層を形成した。過剰の第一の層の材料を脱イオン水スプレイですすぎ落とした。次いで、上記の例3で調製したコーティング組成物を、別個のコーティングされたシートの表面上に各々スプレイし、過剰の材料を同様に、再びすすぎ落とした。第一の層及び第二の層は、一緒に本発明の複合材コーティングを構成している。本例において、例3において作製したコーティング組成物の1つを各々使用する3つの別々の電磁エネルギー吸収性光学製品サンプルを、各基材に対して上記堆積プロセスを5回繰り返し、各基材上に5つの複合材コーティングを堆積させることによって作製した。次いで、様々な波長での各サンプルの電磁線吸収率をUV/vis分光計を用いて測定し、これらの波長に対して図4にグラフとしてプロットした。
【0040】
例5
単一の第二のコーティング組成物及びそれに応じた第二の層において複数の電磁エネルギー吸収性不溶性粒子を使用することを示すために、例3で調製したシアン顔料組成物及びイエロー顔料組成物の50/50混合物を形成することによって、グリーンの第二のコーティング組成物を製造した。次いで、例2の手順を使用して、例2の第一の層及び上記のグリーン組成物から形成される第二の層を有する電磁エネルギー吸収性光学製品を形成した。堆積プロセスを基材に対して5回繰り返し、それにより5つの複合材コーティングを基材上に堆積させた。次いで、UV-vis分光計を使用してサンプルの様々な波長での電磁線吸収率を測定し、これらの波長に対してシアン及びイエロー顔料を用いて、例4のサンプルのプロットと共に図5にグラフとしてプロットした。
【0041】
例6:
単一の第二のコーティング組成物及びそれに応じた第二の層において複数の電磁エネルギー吸収性不溶性粒子を使用することを示すために、例3で調製したシアン組成物及びマゼンタ組成物の50/50混合物を形成することによりブルー組成物を製造した。次いで、例2の手順を利用して、例2の第一の層及び上記ブルーの第二のコーティング組成物から形成された第二の層を有する電磁エネルギー吸収性光学製品を形成した。堆積プロセスを基材に対して5回繰り返し、それにより5つの複合材コーティングを基材上に堆積させた。UV-vis分光計を使用してサンプルについて様々な波長で電磁線吸収率を測定し、シアン及びマゼンタ顔料を用いて、例4のサンプルのプロットと共に図6にグラフとしてプロットした。
【0042】
例7
単一の第二のコーティング組成物及びこれに応じた第二の層において複数の電磁エネルギー吸収性不溶性粒子を使用することをさらに示すために、例3で調製したイエロー組成物及びマゼンタ組成物の50/50混合物を形成することによってレッド組成物を製造した。次いで、例2の手順を利用し、例2の第一の層及び上記のレッド組成物から形成された第二の層を有する着色光学製品を形成した。堆積プロセスを基材に対して5回繰り返し、それにより5つの複合材着色コーティングを基材上に堆積させた。次いで、UV/vis分光計を使用してサンプルについて様々な波長で電磁線吸収率を測定し、マゼンタ及びイエロー顔料を用いて、例4のサンプルのプロットと共に図7にグラフとしてプロットした。
【0043】
例8
低減された可視透過性及び調整可能な色のフィルムは吸収性不溶性粒子(例2)としてのカーボンブラックを用いた所望の数の複合材コーティング、次いで、所望の数のシアン、マゼンタ及びイエロー顔料又はそれらの組み合わせ(例4〜7)を用いた所望の数の複合材コーティングを堆積させることにより形成されうる。ここで、第二の層がカーボンブラックを含有する5回の堆積プロセス、次に、第二の層がシアン顔料を含有する5回の堆積プロセスを基材に対して繰り返し、基材上に合計で10の複合材コーティングを堆積させた。次いで、UV/vis分光計を使用して、様々な波長でサンプルの電磁線吸収率を測定し、例2のように生成された5つの複合材コーティングを有する黒色顔料含有サンプル、及び、例4のように生成された5つの複合材コーティングを有するシアン顔料含有サンプルのプロットと共にこれらの波長に対して図8にプロットした。
【0044】
当業者は、本明細書中に記載される測定値は、様々な異なる特定の試験法によって得ることができる公的に利用可能な標準及びガイドラインを基準とした測定値であることを理解するであろう。記載の試験法は要求される測定値の各々を得るために利用可能な方法の1つを表すに過ぎない。
【0045】
本発明の様々な実施形態の上記の記載は例示及び説明を目的として示されている。上記記載は網羅的であり又は開示された厳密な実施形態に本発明を限定することが意図されない。多くの変更又は変形は電磁エネルギーの上記の教示において可能である。上記の実施形態は、本発明の原理及び実用上の用途の最良の例示を提供し、それにより、考慮される特定の使用に適するように様々な実施形態及び様々な変更形態で本発明を当業者が利用することができるように選択されそして記載された。公正で、法的にそして公平に権利が与えられる範囲によって解釈されるときに、すべてのこのような変更及び変形は添付の特許請求の範囲により決定されるとおりの本発明の範囲内にある。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8