(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
I)前記光学装置から出力される前記第1または第2の光パルスのうちの少なくとも1つの位相を変化させるように構成された前記位相変調器は、第1の位相変調器であり、
II)第2の光学強度変調器の位相変調器は、第2の位相変調器である、請求項3に記載の光学装置。
前記第1の位相変調器は、前記第1または第2の光学経路のうちの1つに関連付けられ、当該経路に沿って伝搬する光パルスの位相を変化させるように構成される、請求項1から8のいずれか一項に記載の光学装置。
前記スプリッタ、第1の光学経路、第2の光学経路、第1の光学変調器、第2の光学変調器、第3の光学変調器、および光源のうちのいずれか1つまたは複数は、統合された光学構成要素を備える、請求項1から9のいずれか一項に記載の光学装置。
前記統合された光学素子は、統合された光学強度コントローラから出力される前記第3および第4の光パルスの相対強度を制御するように構成された、統合された光学強度コントローラを備える、請求項11または12に記載の光学装置。
統合されたパルス源光学変調器は、前記統合された第1の光学素子から光を受け取り、前記光を前記第2の光学検出器へ出力するように構成された統合された光学マッハツェンダー干渉計を備える、請求項21に記載の光学装置。
請求項11から14、および15から23のいずれか一項に記載の光学装置である第2の光学装置と光学的に通信する請求項1から10、および15から23のいずれか一項に記載の光学装置である第1の光学装置を備える、量子暗号鍵を生成するためのシステム。
【発明を実施するための形態】
【0047】
本開示の全体にわたって使用されるように、「a」および「the」という用語は、文脈がそうではないと明確に指示していないのであれば、複数形を含む。「備える」という用語は、文脈がそうではないと明確に指示していないのであれば、「含んでいるが限定されない」ことを意味することが意図される。「結合された」または「リンクされた」または「通信している」という用語は、結合された、リンクされた、または、通信しているアイテム間の中間要素の存在を排除しない。
【0048】
本開示の全体にわたって、特定の光学機能または構成要素を議論する場合に、ポートを入力および出力するために参照がなされ得る。これらの「ポート」は、その光学機能または構成要素の入力および出力として解釈されるべきである。
【0049】
光学装置2は、量子暗号鍵を生成するために、光パルスをさらなる光学装置4へ送信するために提示され、量子暗号鍵は、少なくとも1つの量子暗号技術に従って生成され、量子暗号技術は、少なくとも2つの光パルス間の位相差を少なくとも比較する。装置2はまた、光学送信機装置2として全体にわたって称され得る。
【0050】
光学装置4もまた、さらなる光学装置2から受け取られた光パルスから量子暗号鍵を生成するために、少なくとも第1の光学検出器202および第2の光学検出器204へ光を出力するために提示される。量子暗号鍵は、少なくとも1つの量子暗号技術に従って生成され、量子暗号技術は、少なくとも2つの光パルス間の位相差を少なくとも比較する。この装置4はまた、光学受信機装置4として全体にわたって称され得る。
【0051】
本明細書で説明された装置4、6において使用される検出器202、204、205は、原則として、フォトンエネルギーを、電子モニタリング機器によってモニタされ得る電気エネルギーへ変換することによって、シングルフォトンを検出し得る任意の1つまたは複数の検出器デバイスであり得る。検出器202、204、205は、好適には、たとえば、インジウムガリウム砒素(InGaAs)のように、フォトンを吸収するために使用される半導体材料を備える。検出器202、204、205は、好適には、GHzパルスレートにおいてフォトンを検出することができ、本明細書で説明されるソースによって使用される光の波長(たとえば、Cバンド波長スペクトル)を吸収し得る。フォトン検出器の例は、ゲート動作および自己差分スキームを備えたInGaAsアバランシェフォトダイオード、または、窒化ニオブ超伝導ナノワイヤ単一フォトン検出器を含む。
【0052】
光学装置6もまた、量子暗号鍵を生成するために提示され、量子暗号鍵は、少なくとも1つの量子暗号技術に従って生成され、量子暗号技術は、少なくとも2つの光パルス間の位相差を少なくとも比較する。この装置または、光学トランシーバ装置6として全体にわたって称され得る。
【0053】
図1は、暗号システムを説明するために使用される原理パーティを例証するブロック図を図示する。送信者すなわち送信パーティA(または「アリス」)、受信パーティB(または「ボブ」)、および望まれない傍受者E(または「イブ」)。本願において、そうではないと明記されていないのであれば、送信機装置2はアリスであり、受信機装置4はボブであり、トランシーバ装置6はアリスおよび/またはボブの両方であり得る。互いにセキュアに通信するために、アリスとボブは、互いに送信したいデータをエンコードするために使用される互いの間の秘密鍵を設定するためのステップを踏む。
【0054】
光学トランシーバ6、光学送信機2、および光学受信機4装置は、少なくとも1つのフォトン集積回路を使用して形成される。原則として、本明細書で説明される異なる光学装置の機能のうちのいずれかは、フォトン集積回路から形成され得る。本明細書において図示される例によって使用されるフォトン集積回路は、原則として、限定はしないが、モノリシックおよび/またはハイブリッドの集積回路を含む任意のフォトン集積回路であり得る。好適には、フォトン集積回路は、1つまたは複数の統合された光学導波管から形成される。導波管は、本明細書に記載される異なる構成要素を形成するために、および、光を結合し、1つの構成要素から別の構成要素へ伝搬するために使用され得る。原則として、任意の統合された光学導波管断面設計および/または幾何は、限定はしないが、埋め込まれたチャネル、リブ、またはリッジ導波管を含んで使用され得る。原則として、統合された光学導波管は、ガイドされたモードの回路内の伝搬を有効にする屈折率を有する任意の材料の組合せから形成され得る。好適には、そのような材料は、限定はしないが、半導体および/または誘電体を含む。好適には、これら材料のうちの少なくとも1つは、限定はしないが、電流電気注入または印加された電界のような入力刺激によって、(屈折率のような)光学特性の1つを変化させるように構成されたアクティブ材料である。好適には、導波管のコアは、これらアクティブ材料のうちの少なくとも1つを備える。導波管材料における屈折率における変化を制御可能に誘導するステップによって、そのような導波管に沿ったモードが、位相変化に従うようになる。
【0055】
導波管回路を形成するために、半導体のようなアクティブ材料を有することによって、同じ回路のパッシブ部分およびアクティブ部分が、同じまたは類似の処理ステップで製造されることが可能となる。コア導波管の好適な材料は、燐化インジウム(InP)、珪素(Si)、酸窒化珪素(SiONx)、ニオブ酸リチウム(LNb)、ガリウム砒素(GaAs)のいずれかである。さらに好適には、コアの材料は、InPから製造される。なぜなら、InPは、レーザ源、強度変調器、および位相変調器のような統合された構成要素を形成するために適切であるからである。
【0056】
図2aおよび
図2bは、本明細書で説明された装置2、4、6とともに使用され得るリブ導波管8の例の断面図を図示する。
【0057】
図2aは、本明細書で説明された装置2、4、6とともに使用され得る例示的なパッシブ導波管8の断面図を図示する。好適には、nドープされた燐化インジウム材料は、リソグラフィ技術を使用して導波管8を形成するようにパターン化されたpドープされたInPでオーバークラッドされた(好適には、必要とされる場合、強化された電気-光学位相調整を提供するマルチ量子井戸構造のような)真性InPコア12のための基板10を提供する。コア12の深さは、0.2〜0.5μmの間であり得、さらに好適には、0.3〜0.4μmの間、さらに好適には、約0.35μmであり得る。コア断面寸法の各好適な範囲では、(コア12を備える)導波管8は、直交偏光(TEまたはTM)毎に1つのみのモードをガイドすることが好適とされる。さらに好適には、たとえばTE偏光のように、1つの偏光のみがガイドされる。コア12は、好適には、p-InPの第1のオーバークラッド層によって、(基板アンダークラッドの反対である)その上面に接触される。この層14の好適な深さは、1〜3μmの間、さらに好適には、2μmであり得る。
【0058】
第1のオーバークラッド層14は好適には、p-InGaAsの第2のオーバークラッド層16によって、(コア12の反対である)その上面に接触される。この層16の好適な深さは、0.25〜0.75μmの間、さらに好適には0.5μmであり得る。
【0059】
導波管8は、好適には、所望される導波管リブ8のいずれかの側における平行溝18をエッチングし、
図2bに図示されるようにウェーハエリアの大部分をエッチングされずに残すことによって形成される。好適には、導波管8の幅は、単一モード動作をサポートするために、1μm以上である。より低い損失しか受けないために、1μmを越える幅値が使用され得る。原則として、導波管8は、1つよりも多くの光学モードをサポートし得る。好適なエッチング領域18の幅は、2μmよりも長く、好適には、5μmよりも長く、好適には10μmである。エッチングされた領域18の深さは、好適には2〜8μmの間であり、さらに好適には、3〜5μmの間であり、さらに好適には4μmである。
【0060】
プロトコル
量子暗号技術は、少なくとも1つの基底を使用し、各基底は、秘密鍵を設定するためにアリスとボブとの間で送信された少なくとも2つのデータ値を定義する。したがって、鍵を生成するために送信機2、受信機4、およびトランシーバ6装置によって使用される基底は、異なる量子暗号プロトコルを使用することから発生し得る。各プロトコルは、少なくとも1つの基底を使用する。各基底は、少なくとも2つのデータ値を有し、各データ値は、2つの空間的にまたは時間分離された光パルスを比較することによって導出される。各パルスは、パルス「ビン」20へ割り当てられ、ここで、異なるパルスビン20は、時間(たとえば、1つのビンが、別のビンの後に送信される)および/または空間(たとえば、1つのビン20が、異なる空間経路で、他のビン20へ送信される)のいずれかで分離される。いくつかのプロトコルでは、これら基底のデータ値は、1つのビン20における1つのパルスの存在、および、別のビンにおけるパルス20の不在から導出される。
【0061】
本明細書における装置2、4、6を説明する目的のために、ある人は、各ビン20におけるパルスをまた、ゼロ強度(無パルスの場合)および非ゼロ強度(少なくとも1つのフォトンの場合)を有し得るパルス状態として定義し得る。装置2、4、6によって送信および受信されるパルス状態は典型的には1よりも少ない平均フォトン数(μ)を有する。減衰されたレーザのように、少なくとも、弱いコヒーレント源について、パルス状態は、測定がなされるまで、1つのフォトンを有すること、フォトンを有さないこと、または多数のフォトンを有することを保証することができない。したがって、本明細書に記載されたプロトコルは、2つの意図された出力間の適切な消滅比を提供するように装置を設定することによって、シングルフォトンパルスまたはゼロフォトンパルスを生成する可能性を最大化することを目標とする。非ゼロフォトンパルスとゼロフォトンパルスとの消滅比は、好適には、>10dBであり、さらに好適には>20dBである。
【0062】
BB84のようないくつかのプロトコルは、各基底でデータ値を定義するために2つのパルスの個別の設定を使用する一方、DPSのようないくつかのプロトコルは、同じ基底で2つの異なるデータ値を定義することを助けるために、同じパルスを使用し得る。
【0063】
各データ値のためのパルス状態の設定は、送信機装置2によって送信され、後続して、受信機装置4によって受信される。受信機装置4は、データ値を定義する2つのパルス状態の設定を比較し、データ値に対応する光学状態を出力する。各データ値のパルス状態の設定は、比較され、出力状態へデコードされた場合に、データ値の光学出力状態が直交固有状態となるように構成される。
【0064】
各基底の各データ値における光学状態は、少なくとも1つの光学自由度によって(すなわち、光パルスの特性における自由さの程度)、互いに異なる。本明細書で説明された装置2、4、6において、光学自由度は少なくとも、パルス間の相対位相、および/または、ゼロおよび非ゼロ強度パルス状態がどの時間ビン20において送信されたかを含む。「時間ビン」20は、同じ光学経路に沿った同じ設定内のパルスの送信間の相対タイミング差である。時間ビン20は、同じ光学経路に沿って伝搬された場合に、パルスがオーバーラップしないように、時間において互いに十分離れている。RFIのような他のプロトコルでは、プロトコルを定義するために、パルスの異なる空間モードが使用され得る(すなわち、パルス状態は、異なる光学通信チャネルを介して送信される)。
【0065】
量子鍵を設定する場合、アリスは、特定のプロトコルに従って、ボブへ光パルスのシーケンスを送信する。ボブはパルスを受け取り、これらパルスを、同じプロトコルに従って測定する。典型的に、そして、好ましくは、アリスによって送信された非ゼロパルス状態は、1未満の低い平均フォトン数を有し、これによって、アリスが、多数のフォトンを有するパルスを送信する機会は、無視できるように低くなる。シングルフォトンパルスを送信する能力は、QKDにおいて重要である。なぜなら、多数のフォトンパルスは、弱いコヒーレント源を使用する場合、鍵のセキュリティを弱め得るからである。(減衰されたレーザのような)弱いコヒーレント源の場合、0.1未満である平均フォトンが通常、マルチフォトン項を削除するために使用される。シングルフォトンパルスをより高い信頼性で放出し、マルチフォトン項を被らない量子ドット源のような他の光学源が使用され得るので、1未満のμのようなより高い平均フォトン数を有し得る。ボブが、アリスによって送信されたパルスについて測定を実行すると、アリスとボブは、アリスが最初に送信したデータのうちのどのビットが、量子鍵を生成するために使用されるのかを確立するために、古典的なチャネルを介して通信する。しばしば、これはボブによって測定されたデータ値のサブセットを送信することを必要とする。アリスとボブの間で共有される量子鍵を生成する際におけるさらなるステップは、受け取られたデータ値のうちのどれを、鍵を設定するために使用するのかを選択する任意の適切な技術に従い得る。これは、限定はしないが、セキュリティを保証するための、誤り推定、誤り訂正または調停、および、プライバシ増幅を含み得る。
【0066】
たとえばBB84のようないくつかのプロトコルでは、第1の基底を使用する0および1のデータ値、別の基底を使用する0および1のデータ値のようなデータ値を定義するために、多数の基底が使用される。各基底は、たとえばBB84では、1つまたは複数のパルスを使用して、0および1のデータ値をエンコードする自身の手法を有し、いくつかの基底は、0および1のデータ値を定義するために、2つのシーケンシャルな非ゼロ強度のパルス間の位相差を使用する一方、別の基底は、0および1のデータ値を定義するために、ゼロ強度と非ゼロ強度のパルスを送信する相対順序を使用する。BB84の典型的な実施では、アリスは、送信された各データ値のために、いずれかの基底のランダム選択を使用してデータを送信するであろう。ボブは典型的には、任意の時間における基底の1つに従って、パルスのセットを単に測定し得る。したがって、ボブは、どの基底を正確に測定するべきであるかを知らないので、ボブは、パルスのセットを正確にまたは不正確に測定し得る。BB84では、ボブが、2パルス状態からのデータ値を測定するために正しい基底を使用する場合、(アリスへ返信されたのであれば)データ値を意味する光学出力状態が、アリスによって送信された既知のデータ値に従うであろう。しかしながら、ボブが、パルス状態を測定するために誤った基底を使用するのであれば、光学出力状態は、ランダムになるであろう。ボブによって使用された正確なおよび不正確な測定基底は、鍵を生成するために使用される手順の一部を形成し、傍受者の存在を確立する。
【0067】
図3a〜
図3eは、BB84、COW、DPSおよびRFIプロトコルが、本明細書で説明された装置2、4、6および方法を使用して、どのように実施されるのかの概要例を図示する。BB84、COWおよびDPSプロトコルのために、ボブへ送信された光パルスは、到来した各パルス状態を2つのサブパルス状態に分離し、アリスによって送信された第1の時間ビン20と第2の時間ビン20との間の時間遅延に実質的に類似した(好適には同一の)時間遅延まで、サブパルス状態を遅延させ、サブパルス状態を再結合することによって、(量子鍵を定義するために使用され得る)データ値へ変換される。したがって、パルスは、各々がサブパルス状態を搬送する長い光学経路および短い光学経路に分離される。これら経路は、近くへ戻り(または、連結し)、これら経路に沿って伝搬するサブパルスを干渉させる。アリスによって送信された時間ビン20の両方におけるパルス状態のためにこれを行った結果が、
図3aの右手側に例証されるように、2つの後続して送信された時間ビン20に関連付けられた3つの測定時間ビン22である。このデータ値は、3つの測定された時間ビン22を検証することによって確認され得る。
【0068】
図3aおよび
図3bは、本明細書に開示された装置2、4、6とともに使用されるBB84プロトコルの実施の2つの例を図示する。
図3aは、BB84プロトコルを実施するための第1の方法を図示する。第1の方法は、2つの基底24、26を有する。第1の基底24(括弧の最上部のセットに図示される)は、2つのデータ値から形成され、第1のデータ値を定義するパルス状態は、第1の時間ビン20におけるゼロ強度パルス状態と、第2の時間ビン20における非ゼロ強度パルス状態である。他のデータ値は、第1の時間ビン20における非ゼロ強度パルスと、第2の時間ビン20におけるゼロ強度パルスとを有する。時間ビン20を受け取ると、データ値は、最後に測定された時間ビン22の最初における非ゼロ強度パルス状態の存在によって決定される。
【0069】
第2の基底26(括弧の最下部のセットに図示される)は、第1および第2の時間ビン20において非ゼロ強度パルスを有することによって定義されるデータ値の両方を有する。好適には、各データ値を定義するパルスは、同一の強度、さらに好適には、各時間ビン間で共有されるシングルフォトンを有する。第1のデータ値を定義する2つのパルスからなる1セットは、パルスを分離した2つの時間ビン間のゼロからなる相対的な位相差を有する一方、第2のデータ値を定義する2つのパルスのセットは、相対的な位相差πを有する。時間ビン20を受け取ると、データ値は、中間の測定された時間ビン22におけるパルス状態の干渉40によって決定される。
【0070】
図3bは、BB84プロトコルを実施する別の方法を図示する。この実施では、両基底28、30は、各データ値を定義するために、2つの非ゼロ強度パルス状態のセットを使用する。異なるデータ値のパルス状態間の位相差は異なる。各基底28、30について、1つのデータ値に対応するパルス間の位相差は、同じ基底28、30の他のデータ値に対応するパルス間の位相差からの位相差πによって相殺される。さらに、各基底28、30は、そのデータ値を定義するために異なるパルス状態位相差を使用する。たとえば、
図3bでは、(括弧の最上部のセットにおける)第1の基底28の第1のデータ値が、π/2位相差を持つパルス状態を使用し、第1の基底28の第2のデータ値は、3π/2位相差を持つパルス状態を使用し(したがって、使用される位相差は、データ値を定義するために、π異なり)、第2の基底30の第1のデータ値は、ゼロ位相差を有するパルス状態を使用し、第2の基底30の第2のデータ値は、データ値を定義するためにπ位相差を有するパルス状態を使用する。
図3aに図示される最も最下部の基底26に対する類似の方式で、時間ビン20を受け取ると、中間の測定された時間ビン22におけるパルス状態の干渉40によってデータ値が決定される。
【0071】
図3bの実施のためのデータ値を導出する受信装置4は、サブパルスが移動するアームのうちの1つに沿って、0またはπ/2の位相遅延を適用することによって、基本測定を変更する。ゼロ位相遅延が使用されるのであれば、括弧の最下部のセットにおける基底30は、異なるパルスセットが干渉される場合40、装置4の光学出力における決定論的な差分をもたらすであろう。
【0072】
逆に、最も最上部の括弧における基底28からのパルスセットを測定するために同じ位相遅延が使用されるのであれば、パルスセットを干渉させること40からの光学出力状態は、あらかじめ決定された光学出力状態ではなく、ランダムな光学出力状態をもたらし、セキュアな鍵を生成することはできない。
【0073】
図3aおよび
図3bに図示されるBB84プロトコルのこれら実施の両方は、送信においてパルス状態の後続するセットの送信間の時間遅延を必要とし、これによって、受信機装置4によって測定された場合、パルス状態の1つのセットの第1のパルスは、光学チャネルに沿って送信されるパルス状態の以前のセットの最後のパルスと不正確に比較されないようになる。
【0074】
図3cは、本明細書に開示された装置2、4、6とともに使用されるCOWプロトコルの実施の例を図示する。COWプロトコルは、単一の基底32およびデコイ状態34を使用する。単一の基底32は、2つのデータ値から形成され、第1のデータ値を定義するパルス状態は、第1の時間ビン20におけるゼロ強度パルスと、第1の時間ビン20に後続する第2の時間ビン20における非ゼロ強度パルスである。他のデータ値は、第1の時間ビン20における非ゼロ強度パルスと、第2の時間ビン20におけるゼロ強度パルスとを有する。デコイ状態34は、第1および第2の時間ビン20における非ゼロ強度パルスを有する。デコイ状態34は、光学通信チャネルのセキュリティを推定するために使用される連続的なフォトンパルスを生成する可能性を高めるために使用される。
【0075】
受信デバイスは、(到来パルスが伝搬する)光学経路を、2つの空間的に分離された光学経路36、38に分離する。したがって、これらパルス(典型的にはμ<1を有する)は、典型的には、パルス毎に1つまたはゼロのフォトンを有する。したがって、フォトンは、2つの経路36、38のうちのいずれか1つに沿って進む。経路38のうちの1つは、フォトンの到着の時間を決定する検出器において終了する。鍵のためのデータ値は、このタイミング情報から導出される。あるいは、フォトンが、他の光学経路36に分離される場合、それは、連続する時間ビン20間の任意の位相変化を検出することによって、チャネルのセキュリティを判定するために使用される。チャネルのセキュリティは、連続するパルス間の一貫した相対的な位相を測定することによって確認される。この測定は、典型的には、時間ビン20の重なり状態が、隣接する時間ビン20と干渉40される(マッハツェンダーのような)アンバランスな干渉計を使用して達成され、各ビン20は、パルス内にフォトンを故意に有するように送信される。典型的には、非ゼロ数のフォトンを有するように送信されるパルスは、μ>0.0001を有し得る。前述したように、非ゼロフォトンパルスと、ゼロフォトンパルスとの間の消滅比は、好適には>10dBであり、さらに好適には>20dBである。
【0076】
図3dは、本明細書で開示された装置2、4、6とともに使用されるDPSプロトコルの実施の例を図示する。DPSプロトコルは、同じチャネルに沿って送信された連続した時間ビン20における2つの連続したパルス間の相対位相差を使用する。後続するパルス状態のセットを送信するステップ間の遅延を必要とするBB84とは異なり、DPSは、非ゼロ強度パルス状態の列における連続した各パルス間の位相差を使用する。
図3dは、連続したパルス間の位相差0およびπに対応する2つの異なるデータ値とともに使用される単一の基底を図示する。
【0077】
図3aにおける括弧の最上部のセットと類似した方式で、データ値は、a)分離され、長い光学経路に続く第1の時間ビン20のサブパルスと、b)分離され、短い光学経路に続く後続する第2の時間ビン20のサブパルスとの干渉40を検討することから導出される。
【0078】
図3eは、本明細書に開示された装置2、4、6とともに使用されるRFIプロトコルの実施の例を図示する。RFIプロトコルは、好適には3つである多数の基底を使用し、各データ値を定義するパルス状態は、空間的に分離された光学送信チャネル42、44を介して送信され、各パルス状態は、非ゼロ強度パルスを備える。RFIプロトコルは、(
図3eにおいてZとラベルされた)そのセキュアな鍵を定義するために、1つの合意され、揃えられた基底セットを使用し、チャネルのセキュリティを判定するために、(
図3eにおいてXおよびYとラベルされた)他の2つの基底を利用する。このプロトコルは、異なるチャネル42、44を介して送信されるパルスが、ゆっくりと逸脱し、揃わなくなることを考慮する。
【0079】
本明細書において開示された装置2、4、6では、基底Zに基づく合意は、2つのデータ値、すなわち、最上部の送信チャネル42における非ゼロ信号パルスからなる第1のデータ値と、最下部の送信チャネル44における非ゼロ信号パルスからなる第2のデータ値とを含む。他の2つの基底(XおよびY)は、データ値を定義するために、最上部の送信チャネル42および最下部の送信チャネル44における非ゼロ信号パルスの存在と、各チャネルにおけるパルス間の位相差とを利用する。0およびπの位相は、第2の基底Xのために使用され、π/2および3π/2の位相は、第3の基底Yのために使用されるが、他の組合せが使用され得る。X基底およびY基底の測定は、2つの光学チャネル42、44を干渉させ、各基底における2つのデータ値を表す2つの空間的に分離された出力46、48においてシングルフォトンを検出することによって達成される。Z基底の測定は、出力のうちの1つにおけるフォトンの検出が、特定の入力チャネルに沿って伝搬するフォトンの存在を示す、同じ技術を使用して達成される。たとえば、2つの入力チャネル42、44を干渉させるためにバランスされたマッハツェンダー干渉計を使用し、Z基底に従って測定する場合、最下部の出力48ではなく最上部の出力46におけるフォトンを検出することは、フォトンが最下部の送信チャネル44に沿って送信されることを示し、したがって、特定のデータ値を定義する。
【0080】
チャネル42、44における欠陥は、最上部の通信チャネル42および最下部の通信チャネル44の相対位相における変化を引き起こし得る。これは、他のプロトコルにおける誤りを引き起こし得るが、通信チャネルのセキュリティを評価するために、X基底とY基底との両方が、RFIプロトコルにおいて使用されるのであれば、アドバーサリの(イブの)知識に関する限界が未だに取得され得る。
【0081】
本明細書において説明された装置2、4、6によって使用されるプロトコルのすべてを通じて、送信機2またはトランシーバ6装置は、好適には、パルス状態毎に、平均フォトン数であるμ<=1個のフォトン、好適には、パルス状態毎にμ<0.5個のフォトン、さらに好適には、パルス状態毎にμ<0.2個のフォトン、よりさらに好適には、パルス状態毎にμ<0.1個のフォトンを有する非ゼロパルス状態を出力するように構成される。多数のフォトンが、いずれかのパルスにおいて出力される確率が低くなると、傍受者が、量子鍵をクラックできる可能性が低くなる。そのように低い値であるパルス毎の平均フォトン数によって、非ゼロ強度状態を意図するいくつかは、フォトンを有して受信機装置に到着しないことがあり得る。これは、送信装置2における光学損失、送信2および受信機4装置の間の光学送信チャネルにおける光学損失、および、受信装置4における光学損失を含む多くの物理現象によって生じ得る。この問題は、光学損失および固有のデータ選択処理が生じた場合であっても、許容できる量子鍵を生成するための十分なデータのビットが存在できるように、量子鍵を生成するために、大量のパルス状態のセットを送信することによって、しばしば克服される。成功する送信の確率を増加させるために、より高い平均フォトン数が使用され得、各状態について多数の強度がランダムに選択されるのであれば、未だにセキュリティを維持し得る。これは、デコイ状態エンコードとして知られる。
【0082】
動作の波長範囲(すなわち、送信機2によって送信され、受信機4装置によって受け取られたパルス状態の波長)は、原則として、任意の波長範囲であり得る。好適には、この波長範囲は、1260nmと1675nmとの間(DWDMテレコミュニケーション帯域)、さらに好適には、1530nmと1565nmとの間(C-帯域)である。
【0083】
本明細書において説明された装置2、4、6は、古典的なデータ通信またはさらなる暗号活動を保証するために、任意の量子鍵配送システムのために使用され得るが、好適には、複数プロトコルおよび再設定可能な動作を所望するネットワーク内で、少なくとも1つの光ファイバに沿ったポイントツーポイント量子通信のために使用されるのみならず、自宅内、および、パーソナルおよびポータブルデバイスを用いた使用のためにも使用される。
【0084】
送信機装置
第1の態様として、少なくとも1つの量子暗号技術に従って量子暗号鍵を生成するためさらなる光学装置4へ光パルスを送信するための光学装置2が本明細書において提示され、量子暗号技術は、少なくとも2つの光パルス間の位相差を少なくとも比較する。この装置2は、全体にわたって送信機装置2と称され得る。
【0085】
装置2は、少なくとも2つのパルスを出力するように構成可能であり得る。好適には、装置2は、少なくとも1つの基底、好適には、量子暗号プロトコルにおいて使用される少なくとも2つの基底に従って、1つまたは複数のパルス状態を出力するように構成される。好適には、装置2は、少なくとも1つ、好適には、1つよりも多くの量子暗号プロトコルに対応するパルスのシーケンスまたはパルス状態を出力するように構成される。
【0086】
図4aおよび
図4bは、そのような光学装置2のブロック図の例を図示する。
【0087】
光学送信機2は、少なくとも1つの入力光パルスを受け取り、入力光パルスを、統合された第1の光学経路52に沿って伝搬する第1の光パルスと、統合された第2の光学経路54に沿って伝搬する第2の光パルスに分離するように構成された統合された光学スプリッタ50を備える。第2の光学経路54は、第1の光学経路52よりも長い光学経路長を備え、第1および第2の光パルスを時間的に分離する。2つの光学経路52、54の間の光学経路長差は、好適には、光パルスを生成するために使用される光学源のコヒーレント長さよりも短い。統合された光学スプリッタ50は、原則として、限定されないが、方向性結合器(DC)、マルチモード干渉(MMI)結合器、またはYブランチを含む任意の光学スプリッタ50であり得る。
図5aは、DCまたはMMIのような2×2結合器である光学スプリッタ50の例を図示する一方、
図5bは、Yブランチであるスプリッタ50の例を図示する。
【0088】
スプリッタ50によって受け取られた入力パルスは、送信機装置2の一部であるか、または、送信機装置2から分離された光学源56から生成され得る。
図4aおよび
図4bは、光学源56から光学スプリッタ50への入力を示す矢印を図示する。光学源56は、原則として、任意の光学源56であり得るが、好適には、少なくとも、第1の光学経路52と第2の光学経路54とから出力された第1の光パルスと第2の光パルスとの間の、経路長さのアンバランスからの遅延の長さである、コヒーレンス時間を有する光学源であり得る。好適には、光学源56は、時間的に変調されたレーザ源を備える。レーザ源は、原則として、任意のレーザ源であり得る。レーザ源が、パルスを出力するダイレクトに変調されたレーザ源を備え得るか、または、光学源56が、個別の変調素子によって出力がパルスへ変調される連続波(CW)源を備え得る。好適には、CW源は、後続するパルスと、より高い変調レートとの間の安定した位相関係を提供するために外部変調を備えたCW源である。これはまた、パルスレーザ源を用いて達成され得る。光学源56は、出力波長が変化され得るように、好適には調整可能である。光学源56は、好適には、本明細書で開示された装置によって必要とされる反復レートでパルスを出力する外部パルス変調器を備えた波長調整可能CWレーザ源を備える。
【0089】
入力パルスは、たとえば、ランダム変調パターンによって任意に出力されたパルスの列であり得る。
【0090】
スプリッタ50によって受け取られる入力パルスは、好適には、入力パルスの列(図示せず)である。好適には、入力列は、非ゼロ強度パルス状態の列であり、各パルスは実質的に同じ強度を有する。光学スプリッタへ入力された等しい強度のパルスの列を有することによって、光学送信機装置2は、装置2から出力された列におけるパルスのタイミング、相対位相、またはフォトン強度のうちの任意の1つまたは複数を選択的に修正するために自己の他の構成要素を利用し得る。パルスの列は、原則として、好適には、第1の経路52と第2の経路54との間の光学経路における相対遅延の整数ステップでの、任意のパルス反復周波数を有し得、たとえば、経路長差が300psであれば、COWおよびDPSは、300ps周期を必要とする一方、BB84は、900ps反復から利益を得るであろう。
【0091】
好適には、スプリッタ50によって受け取られたパルスは、第1の光学経路52と第2の光学経路54との間の光学経路長差からの相対遅延の半分未満のパルス半値全幅(FWHM)を有する。好適には、この相対遅延が300ps(標準的なInP導波管では26mm)であれば、FWHMは150ps未満になるべきであるが、理想的には、100ps未満になるべきである。
【0092】
光学送信機装置2はさらに、統合された第1の光学経路52および第2の光学経路54各々から時間的に分離された第1の光パルスおよび第2の光パルスを受け取るように構成された統合された光学強度コントローラ58を備える。統合された光学強度コントローラ58はさらに、光学受信機装置4への送信のために、コントローラ58から出力された第1および第2の光パルスの相対強度を制御することが可能なように構成される。したがって、統合された光学強度コントローラ58は、異なる物理的な光学経路52、54に沿った(スプリッタ50によって分離された)両パルスを受け取り、少なくとも1つの出力光学ポート60を提供する。第1および第2のパルスは、可変の強度レベルで、同じ出力ポート60から、制御可能に出力される。コントローラ58からの第1および第2のパルスのうちの1つの出力強度は、他のパルスに対して増加または減少され得る。要求されれば、これらパルスのうちの少なくとも1つの光学強度は、ゼロへ設定され得る(したがって、パルスは、ゼロ強度パルス状態になる)。第1および第2の両パルスが、コントローラ58によって出力された(すなわち、第1および第2のパルス状態が、非ゼロ強度を有している)場合、コントローラ58は、両パルスの出力強度が同じである(または、統計的に可能な限り類似している)ことを保証するために使用され得る。たとえば、コントローラ58は、第2のパルスが第2の光学経路54に沿って遭遇した光学損失を考慮するために、第1のパルスを減衰させる必要があり得る。
【0093】
光学送信機装置2はさらに、送信機装置2から出力された第1または第2の光パルスのうちの少なくとも1つの位相を変化させるように構成された位相変調器62を備える。位相変調器62はまた、本明細書において、位相コントローラ62と称され得る。位相変調器62は、原則として、第1および第2のパルスがスプリッタ50によって分離された後、第1および第2のパルスが送信機装置2において通る光学経路のうちの任意のポイントに配置され得る。
図4aは、第1の光学経路52に沿ってコロケートされた位相変調器62を図示する一方、
図4bは、強度コントローラ58の出力60に沿ってコロケートされた位相変調器を図示する。
【0094】
位相変調器62は、原則として、位相変調器が関連付けられる光学経路を横断する後続する光パルスの位相を独立して変化させるように十分高速に動作し得る任意のタイプの位相変調器62であり得る。位相変調器62は、好適には、光学導波管8によってガイドされた光学モードの位相を変化させ得る統合された光学位相変調器である。位相変調器導波管構成は、たとえば、(たとえば、電気駆動信号によって)光学モードの有効な指標を生成する材料のうちの少なくとも1つの屈折率を一時的に変化させることによって、任意の適切な材料系、好適には、位相変化(遅延)を光へ入力するために外部制御され得る半導体材料から形成され得る。統合された光学位相変調器のための好適な材料はInPである。なぜなら、この材料は、真性非線形電子光学係数を有し、より低い電力およびより短い変調器を考慮する位相変調器をさらに強化するために、量子限定Stark効果を誘導し得るからである。InPはさらに、レーザ源、光学増幅器、およびフォトダイオードのようなモノリシックな製造処理における他の構成要素の統合を可能にする。限定されないが、ニオブ酸リチウムおよびガリウム砒素のような他の材料が、位相変調のために使用され得る。位相変調器62は、好適には、光パルスが位相変調器を伝搬すると、少なくともゼロ乃至πの位相変化、さらに好適には、ゼロ乃至3π/2の位相変化、最も好適にはゼロ乃至2πの位相変化を制御可能に与えるように構成される。
【0095】
上記説明された送信機装置2の動作は、ここでは、
図3a〜
図3eを参照して説明された量子暗号プロトコルに従うパルスの出力を参照して説明される。原則として、送信機装置2は、限定されないが、本明細書で説明された受信機4またはトランシーバ6を含む任意の受信機装置へパルスを送信し得る。装置2はまた、他のプロトコルおよび他の暗号タスクに従ってパルス状態を出力し得るが、これらは本明細書では詳述されない。
【0096】
BB84プロトコルに従って装置2を動作させる場合、装置2は、上記で説明され、
図3aまたは
図3bに図示されたようなBB84プロトコルの実施のいずれかに従ってパルス状態を出力し得る。
【0097】
図3aに図示されるBB84プロトコルの実施の最も最上部の基底24を実施する場合、装置2は、スプリッタ50と、第1の光学経路52および第2の光学経路54を使用して、マルチフォトン入力パルスを2つの時間ビンに分離する。光学強度コントローラ58は、その後、光学出力ポート60に沿って第1および第2のパルスのうちの1つのみを選択的に出力する。この基底24の最上部のデータ値について、コントローラは、第2のパルスが、非ゼロレベル強度で出力されることを可能にしながら、第1のパルスを、ゼロレベル強度へ減衰させる。同じ基底24の最下部のデータ値について、コントローラ58は、第1のパルスが、非ゼロレベル強度で出力されることを可能にしながら、第2のパルスを、ゼロレベル強度へ減衰させる。
【0098】
図3aにおける矢印は、受信装置4へのパルスの送信をシンボル化する。受信装置4は、その後、各パルスをサブパルスに分離し、サブパルスを、時間ビン20間の時間遅延と同じ時間遅延、遅延させ、結果的に得られる干渉されたフォトンを1つまたは複数の検出器へ送信する前に、第1のパルス時間ビン20を、第2のパルス時間ビンと干渉させる。いくつかの例では、受信装置は、各々が個別の検出器で終端する2つの出力ポートを備える干渉計を使用し得る。データ値に関して第1のパルスと第2のパルスとを比較するこの処理から出力される結果は、測定された3つの時間ビン22である。ここで、測定された第1の時間ビンにおけるパルスは、1つまたは複数の検出器への最短ルートを伝播した送信された第1のパルスのサブパルスに対応する。測定された中央の時間ビン22は、遅延された経路に沿って伝搬した第1のパルスからのサブパルスと、より短い経路に沿って伝搬した第2のパルスからのサブパルスとに対応する。測定された最後の時間ビン22は、遅延された経路に沿って伝搬した第2のパルスからのサブパルスに対応する。
【0099】
図3aに図示されたBB84プロトコルの実施の最も最上部の基底24を使用して測定する場合、受信装置4は、測定された最初または最後の時間ビンにおけるパルスの存在によって、データ値を識別する。
【0100】
図3aに図示されたBB84プロトコルの実施の最も最下部の基底26を実施する場合、送信機装置2は、スプリッタ50と、第1の光学経路52および第2の光学経路54とを使用して、入力パルスを、2つの時間ビン20に分離する。光学強度コントローラ58は、その後、同じ光学出力ポート60に沿って第1および第2のパルスの両方を出力する(すなわち、第1および第2のパルス状態は、非ゼロ強度を有する)。位相コントローラ62は、異なる時間ビン20における出力パルスの位相を変化させるために使用される。最上部のデータ値について、位相コントローラ62は、各時間ビン20におけるパルス間のゼロ位相差を与えるように駆動される一方、最下部のデータ値について、位相コントローラは、各時間ビン20におけるパルス間のπ位相差を与えるように駆動される。
【0101】
図3aに図示されるBB84プロトコルの実施の最も最下部の基底26を使用して測定する場合、受信装置4は、測定された中央の時間ビン22におけるパルスの干渉40によって、データ値を識別する。これは、限定されないが干渉計コンバイナの後に、2つの統合された光学出力ポートを有し、モニタリングするステップを含む多くの手法でなされ得る。ここで、測定された中央の時間ビン22における干渉されたパルスは、位相差がゼロである場合に、2つの出力ポートのうちの1つから、または、干渉されたパルス間の位相差がπである場合に、他の出力ポートから出るであろう。
【0102】
図3bに図示されたBB84プロトコルの実施の最上部28および最下部30の基底を実施する場合、装置2は、スプリッタ50と、第1の光学経路52および第2の光学経路54を使用して、入力パルスを2つの時間ビンに分離する。光学強度コントローラ58は、その後、同じ光学出力ポート60に沿って第1および第2のパルスの両方を出力する(これによって、第1および第2のパルス状態の両方が、非ゼロ強度を有するようになる)。位相コントローラ62は、送信された異なる時間ビン20における出力パルスの位相を変化させるために使用される。位相コントローラ62は、同じ基底28において、1つのデータ値のための、第1のパルスと第2のパルスとの間のπ/2位相差と、他のデータ値のための、第1のパルスと第2のパルスとの間の3π/2位相差とを与えるために、最も最上部の基底28において使用される。
【0103】
この基底28が、
図4aに図示される装置2を使用して実施されるのであれば、位相変化は、コントローラ58への短い経路52を移動する第1のパルスへ与えられる。この基底が、
図4bに図示される装置2を使用して実施されるのであれば、位相変化は、パルスがコントローラを出力すると、パルスのいずれかにおいて実施され得る。いずれの場合も、位相変調器62は、位相変調器62を介して移動する後続するパルスの位相を独立して変化させるように構成されることが必要である。
【0104】
最下部の基底30について、位相コントローラ62は、同じ基底30において、1つのデータ値のための、第1のパルスと第2のパルスとの間のゼロ位相差と、他のデータ値のための、第1のパルスと第2のパルスとの間のπ位相差とを与えるために使用される。
【0105】
図3aにおける最も最下部の基底26の測定に対する類似した方法において、BB84のこの実施における基底28、30の測定は、測定された中央のビン22におけるパルスの干渉40を検討することによってなされる。
【0106】
COWプロトコルに従って送信機2を動作させる場合、送信機装置2は、上記で説明され、
図3cに図示されたような、ゼロ状態、一状態、およびデコイ状態に関連付けられたパルスを出力し得る。
【0107】
図3cに図示されるCOWプロトコルの(非デコイ状態)基底32を実施する場合、装置2は、スプリッタ50と、第1の光学経路52および第2の光学経路54を使用して、入力パルスを、2つの時間ビン20に分離する。光学強度コントローラ58は、その後、光学出力ポート60に沿った第1のパルスおよび第2のパルスのうちの1つのみを選択的に出力する。基底32の最も右のデータ値について、コントローラ58は、第2のパルスが、非ゼロレベル強度で出力されることを可能にしながら、第1のパルスを、ゼロレベル強度へ減衰させる。同じ基底32の最も左のデータ値について、コントローラ58は、第1のパルスが、非ゼロレベル強度で出力されることを可能にしながら、第2のパルスを、ゼロレベル強度へ減衰させる。
【0108】
あるいは、装置2は、時間ビン分離の反復レート(すなわち、後続するパルス時間分離)においてパルス源から入力パルスを受け取り得る。スプリッタ50は、パルスを分離するが、コントローラ58は、(コントローラ58へ入力された)第1または第2の経路のうちの1つからのパルスのみを出力するように設定される。(
図4aまたは
図4bに図示されない)さらなる個別の強度変調器が、その後、受信機4へ出力されたパルスの強度を変調するために使用され得る。そのようなさらなる強度変調器の例が、
図6a〜
図6cに図示される。
【0109】
COWプロトコルについて受け取られたパルスを測定する場合、到来するパルスの割合は、セキュアな鍵を生成するために、その到着時間を測定することによって、明白に区別される。他の割合は、2つの連続する非エンプティパルスを干渉させることによって、チャネルのコヒーレンスおよびセキュリティを評価するために使用され、傍受するサードパーティから起因するパルスビンにおける位相変化は、この干渉を検査することから検出され得る。COWプロトコルパルスを受け取った場合、到来するパルスは、到来する光学信号の強度を、名目上、2つの空間的に分離した経路へ分割する光学スプリッタを使用して2つの部分に分離され得る。意図された非ゼロ強度パルスにおけるシングルフォトンを使用するレジームでは、フォトンは、2つの空間的に分離した光学経路のうちのいずれか1つへ向けられる。ここで、1つの経路は、パルスのタイミングを測定する一方、他の経路は、フォトンを、隣接する連続的なパルスビンにおけるフォトンと干渉させるために設定される。デコイ状態は、意図的に、2つの連続する非エンプティパルスを提供することによってこの干渉測定を許可するが、ランダムなストリームからも生じ得る。
【0110】
図3dに図示されるDPSプロトコルを実施する場合、装置2は、時間ビン20分離の反復レート(すなわち、後続するパルス時間分離)でパルス源から入力パルスを受け取る。装置2は、その後、スプリッタ50と、第1の光学経路52および第2の光学経路54を使用して、入力パルスを、2つの時間ビンに分離する。光学強度コントローラ58は、その後、コントローラ58の光学出力ポート60に沿って第1および第2のパルスのうちの1つのみを選択的に出力し、したがって、第1のパルスの列または第2のパルスの列を出力する。列において後続する各パルスの位相は、データ値をエンコードするために必要とされる位相差を提供するために、位相変調器62によって調整され得る。
図4aでは、コントローラ50が、第1の(より短い)光学経路に沿って伝搬するパルスのみを出力するであろう。なぜなら、位相コントローラ62は、この経路52に沿ってコロケートされるからである。
【0111】
DPSプロトコルのための受け取られたパルスを測定する場合、測定された連続的な各時間ビンのための干渉条件が、上記説明されたものと類似の方式で、たとえば、アンバランスな干渉計を使用して、検査される。
【0112】
図3eに図示されるRFIプロトコルを実施する場合、装置2は、時間ビン20分離の反復レート(すなわち、後続するパルス時間分離)でパルス源から入力パルスを受け取る。装置2は、その後、スプリッタ50と、第1の光学経路52および第2の光学経路54を使用して入力パルスを分離する。光学強度コントローラ58は、その後、第1のパルスおよび第2のパルスのうちの1つのみを、光学出力ポート60から出力されるべきとして、選択的に出力し、したがって、第1のパルスの列、または、第2のパルスの列を出力する。強度コントローラの後に配置される1つまたは複数のさらなる光学構成要素(
図4aまたは
図4bに図示されず)は、その後、a)強度コントローラ58から出力されたパルスの各々を、空間的に分離された光学経路42、44に沿って出力される2つの非ゼロ強度光パルスに分離すること、およびb)2つの出力パルス間の位相差を与えることによって、XおよびYの基底のデータ値のためのパルスを生成するために使用され得る。同じさらなる光学構成要素もまた、強度コントローラ58から出力されたパルスの各々を、空間的に分離された光学経路42、44に沿って出力される1つの非ゼロ強度光パルス、および、別のゼロ強度出力に分離することによって、Z基底のデータ値のためのパルスを生成するために使用され得る。強度コントローラ58からパルスを受け取り、RFI基底を出力するそのようなさらなる光学構成要素の例は、
図6cにおける強度変調器構成要素64である。
【0113】
上記の動作的な構成のうちのいずれかでは、強度コントローラ58が、第1のパルスまたは第2のパルスのいずれかのためのゼロ強度パルス状態を出力するところで、出力パルスのための経路長損失が最小化されるように、ゼロ強度を低減するための好適なパルスは、より長い第2の経路54を移動するパルスである。
【0114】
強度コントローラ58から出力されたプロトコルのうちのいずれかに従う出力パルス状態はさらに、たとえば、パルス毎の平均フォトン数を低減するために、受信デバイスへ送信される前に、他の光学構成要素によって変調された強度であり得る。
【0115】
量子鍵のデータ値を形成するパルス状態は、強度コントローラ58の出力ポート60、または、さらなる強度変調器64またはスプリッタ素子のような強度コントローラ58の後に配置された別の光学構成要素の統合された光学導波管の出力ポートのような統合された光学導波管からの送信機装置2から出力され得る。この出力は、典型的には、受信機装置への送信のために光ファイバへ結合される。
【0116】
次に、装置2のオプションの機能、構成要素、および構成のさらなる詳細に続く。これらのうちの任意の1つまたは複数は、本明細書で説明された送信機装置2へ追加するため、または、そうでなければ本明細書で説明された送信機装置2を修正するために使用され得る。
【0117】
光学強度変調器
光学送信機装置2はさらに、受信機装置への送信のために、光学強度コントローラ58から出力された第1および第2のパルスのうちの任意の1つまたは複数を受け取るように構成された、
図6aに図示されるような、光学強度変調器64を備え得る。好適には、光学強度変調器64は、本明細書で説明されたような統合された光学導波管8を備える。さらなる光学強度変調器64はまた、(コントローラ58から)受け取られた後続するパルスの強度を独立して変化させ、第1および第2のパルスのうちの任意の1つまたは複数を、光学受信機装置への送信のために出力するように構成される。
【0118】
図6bおよび
図6cは、光学強度変調器64の例示的な実施を図示し、ここでは、
図6bは、減衰器を介して伝搬するパルスを選択的かつ制御可能に減衰させるように構成された単一入力/単一出力経路強度変調器66を図示する。この構成におけるそのような変調器66の例は、統合された光学式電子吸収変調器となるであろう。光学強度変調器の強度変調の速度(レート)は、好適には、強度コントローラ58から入力されたパルスのレートと少なくとも同じくらい高速である。この実施は、空間的に分離された出力経路に沿ってパルスが伝搬することを必要とするRFIプロトコルに従ってパルスを出力することを、別の光学構成要素(図示せず)に対して要求するであろう。
【0119】
図6cは、代案であって、変調器がマッハツェンダー(MZI)タイプ変調器68である強度変調器64の好適な実施を図示する。光学強度変調器64のマッハツェンダー68実施は、少なくとも2つの光学出力経路70、72を備え得る。1つまたは複数の位相変調器74は、MZI68のスプリッタ76と再コンバイナ78との間におけるMZIのアームのうちの少なくとも1つに関連付けられる。好適には、
図6cにおいて例証されるように、各アームに1つの位相変調器74である。アーム位相変調器74は、本明細書で説明された他のタイプの位相変調器のうちのいずれかに類似した構成を有し得る。
【0120】
したがって、さらなる光学強度変調器64が、MZI構成68内に存在する場合、それは、2つの光学出力経路70、72を備え得、第1または第2のパルスのうちの少なくとも1つを入力として受け取り、各パルスを2つのサブパルスに分離し、サブパルスをコンバイナ78において干渉させ、干渉されたパルスを、2つの光学出力経路70、72のうちの少なくとも1つに沿って出力するように構成される。MZI68は、1つまたは複数の入力ポート80、82を有し得る。
図6cに図示されるような好適な構成では、MZIは、コントローラ58の出力60と光学的に通信している1つの入力ポート80と、さらなる入力導波管84と光学的に通信している他の入力ポート82との2つの入力ポートを有する。
【0121】
MZI68は好適には、同一の光学経路長を有する光学アームを有するバランスされたMZIであるが、しかしながら、原則として、十分な強め合い弱め合う干渉と干渉するアームが、送信されているプロトコルのための出力パルス状態を求めた後、経路長の差が未だにパルス再結合を可能にする限り、アンバランスなMZIが使用され得る。
【0122】
MZIの出力70、72のうちの少なくとも1つが、
図6cに図示されるように、受信機デバイスへ送信される前に、少なくとも1つの位相変調器86へ入力され得る。位相変調器86は、たとえば、
図4aに図示された位相変調器に実質的に類似した、本明細書におけるいずれかにおいて説明されたような任意の位相変調器構成を採り得る。好適には、位相変調器は、変調器64からパルスを出力するために使用される導波管の断面を備える。この位相変調器86は、出力経路に沿って受信機装置へ伝搬する光パルスの位相を変化させるように構成される。MZI出力経路70に関連付けられた位相変調器86とともに、このような構成のMZI68を有することによって、送信機2は、RFIフォーマットでパルスを出力できるようになる。これは、強度変調器64へ連続的な各パルス入力を行い、ゼロまたは非ゼロ強度のパルスをMZI出力ポート70、72の1つまたは両方へ出力するように各アームにおける位相変調器74を設定し、位相変調器86を使用する際に、2つの出力パルス間の位相を変化させることによって達成される。
【0123】
1つのみの物理的出力しか必要とされない他のプロトコルのために、MZI68は、強度コントローラ58から出力されたパルスの強度のすべてを、受信機装置への送信のために、MZI68を介して出力ポート70へ経路付けるために使用され得る。あるいは、MZI68は、パルス強度の一部のみを、受信機への送信のために、出力ポート70へ経路付け、残りの部分を、受信機のために意図されていないMZI出力ポート72へ経路付けるために使用され得る。これは、パルス毎の平均フォトン数を低減するステップを含む多くの理由のために必要とされ得る。同じパルス内に多数のフォトンを有するパルスを有することは、典型的には、イブが鍵を学習する確率を高める。
図6cに図示される構成は、BB84、COW、RFIおよびDPSに従ってパルス状態を出力するために使用され得る。
【0124】
この構成の出力アームにおける位相変調器86は、
図4bに関して上記で説明された位相変調器62の代わりに使用され得、(
図4bに図示されない)光学強度変調器64は、強度コントローラ58と位相変調器86との間に挿入されるであろう。あるいは、送信機は、
図6cに図示されるように、両方の位相変調器62、86を有し得る。
【0125】
強度コントローラ
光学強度コントローラ58は、原則として、任意の構成を有し得る。
図5aおよび
図5bは、強度コントローラ58のための2つの代替構成を図示する。
図5bは、Y-コンバイナ90の各入力アームに電気吸収変調器(EAM)のような2つの可変光減衰器92を有するY-コンバイナ90である1つの例を図示する。
【0126】
好適には、光学強度コントローラ58は、少なくとも2つの光学入力経路96、98、少なくとも2つの中間光学アーム、および少なくとも2つの光学出力経路60を備え、少なくとも2つの光学出力経路60のうちの1つは、受信機への送信のために意図されたパルスを出力するために使用される。少なくとも1つのアームは、アームに沿って伝搬するパルスの位相を変化させるように構成された位相変調器98に関連付けられる。この構成は、上記で説明された光学強度変調器64のためのMZI68構成に類似したMZI100(または、別の干渉計)であり得、光学強度コントローラ58は、入力された第1または第2のパルスのうちのいずれかを受け取り、各パルスを2つのサブパルスに分離し、光学出力経路のうちの少なくとも1つに沿って出力するために、サブパルスを干渉させるように構成される。このMZI100構成を使用することによって、コントローラ58は、出力60された第1および第2のパルスの各々の強度を、コントローラ58から受信デバイスへの送信のために変化させることが可能となる。これは、このMZIの光学アームのうちの1つに関連付けられた少なくとも1つの位相変調器98を制御することによって達成され得る。好適には、各アームは、本明細書におけるいずれかにおいて説明されたものに類似した個別に独立して制御可能な位相変調器98に関連付けられる。コンバイナ102におけるサブパルス間の位相差は、2つの出力ポート60から出力された光の割合を決定する。
【0127】
パルスのうちの1つが、ゼロ強度状態で出力される必要がある場合、受信機デバイスへの出力のために意図されていない他の出力ポート60からフルパルス強度を出力するようにMZI100が構成されるように、位相変調器98が設定される。強度コントローラ58はまた、特に、光学経路のうちの1つが、別の光学経路よりもより多くの光学損失をもたらす(たとえば、より長い第2の光学経路は、より短い第1の光学経路よりも、より多く損失する)場合、等しい強度の第1および第2のパルスを出力するように構成され得る。
【0128】
光学源
図7aおよび
図7bは、本明細書に説明されるように、さらに光学源56を備える光学送信機装置2の例のブロック図を図示する。光学源56は、好適には、光学スプリッタ50へパルスを入力するように構成され、好適には、光源104およびソース光学変調器106を備え、ここで、ソース光学変調器106は、光源106から光を受け取り、光パルスを光学スプリッタ50へ出力するように構成される。ソース光学変調器106は、たとえばEAMのような任意の強度変調器であり得る。好適には、ソース光学変調器106は、上記光学変調器68について以前に説明されたように、MZIのようなバランスされた干渉計108である。ソースMZI変調器108は、スプリッタ50へ出力するための所望された反復レートで光パルスを制御可能に出力するように構成される。
【0129】
図8は、2つの反射構成要素112の間に配置された統合された光学導波管ゲイン断面110(たとえば、半導体光学増幅器(SOA))を備える光源104の好適な例を図示する。統合された光学ゲイン断面110は、原則として、任意の光学ゲイン断面であり得るが、好適には、反転分布を維持するために電気的にポンプされるように構成された半導体導波管設計を備える。反射構成要素112は、原則として、レーザ空洞ゲイン断面110へ反射光学フィードバックを提供する任意の光学構成要素であり得る。反射構成要素112は、好適には、格子によって反射される波長を調整するために電気的に制御されるように構成された調整可能なBragg格子である。反射構成要素112のうちの1つは、ソース変調器106へ光学的にリンクされた出力導波管へ結合される。波長調整可能でパルス化された光学源56を有することによって、送信機装置2は、多数の波長チャネルを使用する異なるプロトコルに従って、パルスを出力することが可能となる。
【0130】
原則として、他の光源104が使用され得る。装置2がBB84およびRFIプロトコルを動作させるのであれば、光源104は恐らくは、LEDのような非コヒーレントな光源、または、電気的または光学的に刺激されたシングルフォトン送信機さえも備え得る。SPDCまたはSFWMのような非線形処理から予告されるシングルフォトン源もまた使用され得る。
【0131】
送信機装置の例
スプリッタ50、統合された第1の光学経路52および第2の光学経路54、強度コントローラ58、位相変調器62、強度変調器64、およびさらなる出力位相変調器86を備えた送信機装置2の例が、
図9aに図示される。スプリッタ50は、MMI結合器のような2×2結合器である。スプリッタ50と光学的に結合されたより短い第1の光学経路52は、その経路に沿った位相変調器62を有する。強度コントローラ58は、各中間MZIアームに位相変調器98を備えたバランスされた統合された光学MZI100である。MZI100は、2つの入力ポート94、96および2つの出力ポート60を有し、したがって、2×2 MZIと称され得る。コントローラ58の出力ポート60のうちの1つは、強度変調器64へ入力される。この例における強度変調器64は、コントローラ58のMZI100に実質的に類似したバランスされた統合された光学MZI68である。MZI強度変調器68の出力70のうちの1つは、位相変調器86へ出力され、その出力は、光学受信機装置のために意図されている。強度コントローラ64の他の出力ポート72は、他の出力ポート72を出る光の強度を決定するためにモニタされ得る。
【0132】
この例におけるMZIのもののすべては、スプリッタ/コンバイナ素子として2×2 MMI結合器を使用するが、原則として、他の2×2結合器が使用され得る。
【0133】
送信機装置2のさらなる例が、
図9bに図示される。送信機装置2は、単一のフォトン集積光学チップへモノリシックに統合される。この例は、送信機装置2がさらに、以前に説明したようにMZI構成108における「ソース」変調器106へ結合された
図8を参照して上記に説明された光源104を備える光学源56を備えていることを除いて、
図9aに図示されるものに関して類似の構成要素を有する。ソース変調器MZI108の出力ポート114のうちの1つは、スプリッタ50へパルスを入力するために使用される一方、他の116は、光強度レベルをモニタするために使用される。ソース変調器MZI108は好適には、コントローラ58のMZI100に実質的に類似している。
【0134】
光学源56から出力された光強度レベルをモニタリングするステップは、光ファイバまたは他の光学伝送手段によって出力ポート116へ光学的に結合され得るフォト感知検出器へ前述した光を入力することによって達成され得る。あるいは、モニタリング検出器のいずれかは、他の統合された光学構成要素と同じ統合された光学チップ上に配置され得る。
【0135】
装置において使用されるMZIのもののいずれかは、(たとえば、
図9a/
図9bに図示されるようなチップの端面において終端させることによって)光学的にアクセスされ得る導波管8へ光学的に結合された冗長な(名目上未使用の)入力/出力ポートのいずれかを有し得る。そのような導波管8は、限定されないが試験、キャラクタリゼーション、または較正のようなアクティビティのために、装置2から出力された光をモニタ、および/または、装置2へ光を入力するために使用され得る。さらに、干渉計構成において使用されるスプリッタ/コンバイナのうちのいずれも、好適には、50/50の分離比を有する。
【0136】
受信機
本明細書では、第2の態様として、さらなる光学装置2、6から受け取った光パルスから量子暗号鍵を生成するために少なくとも第1の光学検出器202および第2の光学検出器204へ光を出力するために適切な光学装置4が提示される。量子暗号鍵は、少なくとも1つの量子暗号技術に従って生成され、量子暗号技術は、少なくとも2つの光パルス間の位相差を少なくとも比較する。
【0137】
図10は、そのような光学装置4のブロック図例を図示する。
【0138】
光学装置4は、少なくとも第1および第2の光パルスを受け取り、第1の光学出力経路208と第2の光学出力経路210との間の各パルスの出力強度を制御するように構成された制御可能な統合された光学スプリッタ206を備える。第1の光学出力経路208は、第1の光学検出器202(
図10に図示せず)と光学的に通信するように構成される。
【0139】
光学装置4はさらに、統合された光学素子を備える。この素子は、制御可能な光学スプリッタ206の第2の光学出力経路210から第1および第2の光パルスの少なくとも一部を受け取るように構成される。この素子212はまた、受け取った各パルスを、統合された第1の光学経路214に沿って伝搬する第3の光パルスと、統合された第2の光学経路216に沿って伝搬する第4の光パルスとに分離し、出力するように構成される。統合された第2の光学経路216は、統合された第1の光学経路214よりも長く、第3の光パルスと第4の光パルスとを時間的に分離する光学経路長を備える。
【0140】
光学装置4はさらに、対応する統合された第1の光学経路214または第2の光学経路216に沿って伝搬する第3の光パルスまたは第4の光パルスのうちの少なくとも1つの位相を制御可能に変化させるように構成された位相変調器218を備える。
図10は、より短い第1の光学経路214と関連付けられるべき位相変調器218を図示するが、原則として、位相変調器218は、より長い第2の光学経路216に関連付けられ得る。あるいは、個別の位相変調器218が、第1の光学経路214および第2の光学経路216の各々に関連付けられ得る。
【0141】
光学装置4は、統合された第1の光学経路214および第2の光学経路216の各々から時間的に分離された第3の光パルスおよび第4の光パルスを受け取るように構成された統合された光学コンバイナ220を備える。統合された光学コンバイナ220はさらに、第1の光パルスから分離した第4の光パルスを、第2の光パルスから分離した第3の光パルスと干渉させ、結合されたパルスを、第2の光学検出器204(
図10に図示せず)へ出力するように構成される。このようにして、隣接したパルスの一部が干渉される。
【0142】
したがって、統合された光学素子212、統合された第1の光学経路214および第2の光学経路216、および統合された光学コンバイナ220は、いくつかのプロトコルのために、アンバランスな干渉計(たとえば、アンバランスなMZI)を形成するように構成され得る。位相変調器218は、特定のプロトコル基底を測定するために、統合された第1の光学経路214と第2の光学経路216とに沿って伝搬する第3の光パルスまたは第4の光パルスの間の必要な位相差を与え得る。
【0143】
動作中、受信装置4は、多くの異なるプロトコルのために、(QKD送信機から送信された)到来する光パルス状態を分析するように構成され得る。BB84プロトコルの場合、制御可能なスプリッタ206は、好適には、どの光も第1の光学検出器202へ入らないように、到来する光のすべてを、光学素子212へ経路付ける。この素子212、統合された第1の光学経路214および第2の光学経路216、および統合された光学コンバイナ220は、その後、以前に説明したように、測定された3つの時間ビン22を生成するために使用される。統合された第1の光学経路214と第2の光学経路216との間の光学経路差は、好適には、連続して到来する時間ビン20の間の時間遅延に等しい、第3のパルスと第4のパルスとの間の時間的な遅延を提供するように設定される。コンバイナ220からの光学出力222は、第3および第4のパルスからの干渉から出力されたシングルフォトンのタイミング到着をモニタするために使用される。コンバイナ220は、1つまたは複数の出力220を有し得るが、好適には、これら出力ポート222aのうちの1つが第2の検出器204へ結合されているような、限定はしないがMMIまたはDCのような2×2コンバイナである。好適には、他の出力ポート222bは、
図13bに例証されるように、第3の検出器205へ結合される。
【0144】
コンバイナ220の出力222a、222bへ光学的に結合された2つの検出器204、205を有することによって、第3および第4のパルスの干渉のより正確なモニタリングが可能となる。異なる位相が異なる基底セットにおけるパルスのために使用される異なる基底を測定するために、第2の検出器204が同じ基底セットのデータ値を区別することを可能にする方式で、第3および第4のパルスが、コンバイナ220において干渉するように、必要とされる位相変化を入力するために、位相変調器218が使用される。
【0145】
COWプロトコルを動作させる場合、第1の光学検出器へ到来するパルスの一部を取り出すために制御可能な光学スプリッタ206が設定される一方、残りのフォトン信号は、統合された光学素子へ結合される。この分離比は、原則として、第1の検出器202が、到来するパルスからのフォトンを検出することを可能にする任意の比であり得、たとえば、到来する光を、60/40よりも良い(すなわち、60/40よりも大きい)(60%が、光学素子212へ向かう)、さらに好適には50/50の比で分離するように構成される。この取り込みによって、セキュアな鍵を生成するために、到着時間測定結果が使用されるようになる一方、光の他の部分は、上記で既に説明されたように干渉を使用して、通信チャネルのセキュリティを判定するために、素子212、第1の経路214および第2の経路216、およびコンバイナ220へ移動する。
【0146】
図11aおよび
図11bは、光学装置4とともに使用され得る異なる制御可能な統合された光学スプリッタ206の2つの例を図示するが、原則として、任意の適切な統合された光学スプリッタ206が、制御可能な出力分離比で、上記説明したように使用され得る。
【0147】
図11aは装置4を図示し、ここでは、統合された光学スプリッタ206は、単一の光学入力ポート224および2つの光学出力ポート208、210を有する統合された光学結合器207を備える。結合器207は、2つの出力ポート208、210の間の光の可変分離比を有するように制御可能である。結合器207は、限定されないがMMI結合器、方向性結合器、またはYブランチ結合器であり得る。制御可能性(すなわち、入力光の2つの空間的に分離された出力ポート208、210への分離比を制御するための能力)は、1つまたは複数の電気信号によって駆動される光学効果を含む任意の適切な手段を使用して達成され得る。分離比を制御する光学効果は、限定されないが熱光学、電気光学、およびひずみ誘起光学非線形性を含む任意の適切な効果であり得る。
【0148】
図11bは、装置を図示し、ここでは、統合された光学スプリッタが、2つの光学入力ポート224a、224bと2つの光学出力ポート210、208を有するMZI226を備える。統合された光学干渉計226は、第1の光パルス経路を受け取るための第1の光学入力経路224aと、第2の光パルス経路を受け取るための第2の光学入力経路224bと、少なくとも2つの干渉計アームと、1つのアームに関連付けられ、第1の光学出力経路208と第2の光学出力経路210との間の各パルスの出力強度を変化させるために、アームに沿って伝搬するパルスへ位相変化を制御可能に与えるように構成された少なくとも1つの位相変調器228とからなる。
図11bは、各々が異なるアームに関連付けられ、各アームを下方へ伝搬する光の位相を制御するように構成された2つのそのような位相変調器228を図示する。干渉計226および干渉計の構成要素は、送信機装置2の光学強度変調器64、68について以前に説明されたものに類似し得、送信機装置2の変調器64の入力ポート80、82は、本干渉計226の出力ポート208、210と等価であり、その逆でもある。2つの入力ポート224a、224bを有することによって、受信機装置4は、RFIプロトコルを動作させることが可能となり、ここでは、
図3eに図示された2つの空間的に分離された入力パルスが、MZIの2つの入力ポート224a、224bへ入力される。MZIは、X/Y基底の2つの入力パルスを干渉させ、光を、1つのMZI出力ポート208を介して第1の検出器202へ、他のMZI出力ポート210を介して第2の検出器204へ出力するために使用される。RFI XおよびY基底をモニタリングする場合、干渉デバイス226は、1つの時間的な経路のみが採られるように構成されるであろう。
【0149】
図12aおよび
図12bは、制御可能な光学スプリッタ206の第2の光学出力経路210からパルスを受け取り、受け取った各パルスを、統合された第1の光学経路214に沿って伝搬する第3の光パルスと、統合された第2の光学経路216に沿って伝搬する第4の光パルスとに分離するように構成された統合された光学素子212の2つの例を図示する。原則として、
図12aに図示されるような1×2 MMIまたはYブランチスプリッタを含む任意の統合された光学構成要素が使用され得る。
【0150】
統合された光学素子212は好適には、コントローラから出力された第3および第4の光パルスの相対強度を制御するように構成された統合された光学強度コントローラを備える。
図12bは、統合された光学干渉計230を備えるそのようなコントローラの好適な例を図示する。干渉計230は、統合された制御可能な光学スプリッタ206から光パルスを受け取るための光学入力経路232aを備える。
図12bは、2つの光学入力ポート232a、232bおよび2つの光学出力ポート234a、234bを有する統合された光学MZI構成を有する干渉計を図示する。干渉計230はまた、少なくとも2つの干渉計アームを備える。これらのアームは、好適には、経路長さにおいて等しいが、原則として、干渉計アームに分離されたパルスが、干渉計230の第2の(出力)結合器236において干渉するように、十分短い経路長さ差を有し得る。干渉計230はまた、干渉計アームのうちの1つに関連付けられ、スプリッタ240から出力された第3および第4のパルスの相対出力強度を変化させるために、パルス変化を、アームに沿って伝搬するパルスへ制御可能に与えるように構成された少なくとも1つの位相変調器238を備える。
図12bは、各々が異なる干渉計アームに関連付けられたそのような2つの位相変調器238を図示する。スプリッタ240、コンバイナ236、干渉計アーム、位相コントローラ238、および入力/出力光学ポート232a/b、234a/bを含む干渉計の構成は、本明細書におけるいずれかで説明された干渉計構成に類似しており、他の干渉計について説明された構成、機能、および修正もまた、原則として、このコントローラのために使用され得る。好適には、コントローラ212は、パルスを送信するための光学装置2のために使用される光学強度コントローラ58と同じまたは類似の構成を有し、送信機装置2の変調器58の入力ポートは、本干渉計230の出力ポート234a/bに等価であり、その逆でもある。あるいは、光学素子212は、
図11aに図示された調整可能なスプリッタ206に類似した構成を採り得る。
【0151】
強度コントローラ212を有することによって、装置4は、(測定された時間ビン22を設定する場合)より長い(第2の)統合された経路216において発見された固有の光学損失を相殺するために、その経路へ、光の大部分を向けるために使用され得る。このように、コンバイナ220に到着する第3および第4のパルスの光学強度は、実質的に同じであり、したがって、コンバイナ220における干渉が改善されることになる(すなわち、コントラスト比が増加した干渉縞を生成する)。あるいは、RFIプロトコルを動作させる場合、コントローラ212は、第2の検出器204がいかなる干渉効果とも遭遇しないように、到来する光のすべてを、第1の光学経路214または第2の光学経路216のうちの1つ(好適には第1)へ経路付け得る(すなわち、すべての光を、第1の経路214または第2の経路216のうちの1つへ経路付けることによって、オーバーラップする測定時間ビン22が設定されない)。
【0152】
図13aおよび
図13bは、統合された第1の光学経路214および第2の光学経路216の各々から、時間的に分離された第3および第4の光パルスを受け取り、第1の光パルスから分離された第4の光パルスを、第2の光パルスから分離された第3の光パルスと干渉させ、組み合わされたパルスを出力するように構成された統合された光学コンバイナ220の2つの異なる例を図示する。統合された光学コンバイナ220は、原則として、限定されないがYコンバイナ、方向性結合器、MMI結合器を含む任意のコンバイナであり得る。コンバイナは、原則として、2つよりも多くの入力ポート242と、1つよりも多くの出力ポート222とを有し得、たとえば、
図13aは、2つの入力ポート242と1つの出力ポート222とを有するコンバイナを図示する一方、
図13bは、2つの入力ポート242と2つの出力ポート222a、222bとを有するコンバイナ220を図示する。
【0153】
図14は、受信機装置4の例を図示し、ここでは、2×2光学コンバイナ220の出力222aのうちの1つが、オプションとして、バランスされたMZI106のようなさらなる光学構成要素を介して検出器204へ接続される。そのようなさらなる構成要素106は、光学経路を空間的に分離させるために、コンバイナ220からの光出力を経路付けるために使用され得る。そのような光学経路は、光をモニタするために、光学検出器206と光学的に通信し得る。
【0154】
図15は、好適な受信機装置4の例を図示し、ここでは、制御可能なスプリッタ206および光学素子212は、バランスされた統合された光学MZI226、230であり、コンバイナ220は、2×2 MMIである。装置4は、モノリシックに統合された光学チップとして形成される。第1の光学検出器202、第2の光学検出器204、および第3の光学検出器205は、チップへ統合されるが、原則として、検出器202、204、205は、装置4の一部ではないことがあり得る(したがって、チップ上にないことがあり得る)。バランスされたさらなるMZI244が、第2の検出器204とコンバイナ220との間におけるチップに配置される。第2の検出器は、原則として、2×2コンバイナ出力222a、222bのうちのいずれか1つへ光学的に結合され得る。位相変調器218は、統合された第1の光学経路214に配置される。同じチップ上の光学構成要素の冗長な光学ポートは、
図9bに図示されたチップのために説明されたものと同様に光学的に評価され得る。
【0155】
トランシーバ
本明細書では、第3の態様として、光パルスのシーケンスをエンコードおよびデコードすることによって量子暗号鍵を生成するための光学装置6が提示され、量子暗号鍵は、少なくとも1つの量子暗号技術に従って生成され、量子暗号技術は、少なくとも2つの光パルス間の位相差を少なくとも比較する。
【0156】
この装置6は、全体にわたってトランシーバ装置6と称され得る。
図16は、そのような光学装置6のブロック図の例を図示する。光学装置6は、(
図16に図示されない)光学源から入力光パルスを受け取り、光パルスのシーケンスをエンコードし、エンコードされた光パルスのシーケンスを、さらなる光学装置4へ送信するように構成される。光学装置6はまた、さらなる光学装置2から、エンコードされた光パルスのシーケンスを受け取り、パルスを処理し、処理されたパルスを、デコードのために、第1の光学検出器202および第2の光学検出器204(
図16に図示されない検出器)へ出力するように構成される。
【0157】
図16に図示されるように、装置は、統合された第1の光学経路250および第2の光学経路252を備え、第2の経路252は、統合された第1の光学経路250よりも長い光学経路長を有する。装置6はさらに、統合された第1の光学経路250および第2の光学経路252、および第2の光学検出器204と光学的に通信する統合された第1の光学素子254と、統合された第1の光学経路250および第2の光学経路252と光学的に通信する統合された光学強度コントローラ256とを備える。
【0158】
装置はさらに、統合された光学強度コントローラ256と第1の光学検出器202と光学的に通信する統合された第2の光学素子258と、統合された第1の光学経路250または第2の光学経路252のうちの少なくとも1つに沿って伝搬する光パルスの位相を制御可能に変化させるように構成された位相変調器260とを備える。
【0159】
トランシーバ装置6は、第1の態様および第2の態様の各々に従って、本明細書に以前に説明されたような受信機装置4と送信機光学装置2との両方として使用され得る。第1および第2の態様に適用可能な様々なオプションの修正および機能は、適切である場合、第3の態様に従うトランシーバ装置6とも結合可能である。したがって、トランシーバ装置6の構成要素は、送信機装置2と受信機装置4との構成要素へ等価な機能を提供するために使用され得る。この等価性は、さらに以下に説明される。
【0160】
トランシーバ装置6は、第1の態様において説明された送信機装置2に類似した送信機装置として動作し得る。このように動作する場合、トランシーバ装置6は、第1の態様(送信機光学装置2)において説明したような以下の機能を備える。トランシーバの第1の光学素子254は、好適には、少なくとも1つの入力光パルスを受け取り、入力光パルスを、統合された第1の光学経路に沿って伝搬する第1の光パルスと、統合された第2の光学経路に沿って伝搬する第2の光パルスとに分離するように構成された統合された(送信機2に関して説明されたような)光学スプリッタ50として機能する。トランシーバ装置6の統合された光学強度コントローラ256は、好適には、統合された第1の光学経路および第2の光学経路の各々から、時間的に分離された第1の光パルスおよび第2の光パルスを受け取り、さらなる光学装置への送信のために、コントローラ58から出力された第1および第2の光パルスの相対強度を制御するように構成された(第1の態様において説明されたような)送信機装置の統合された光学強度コントローラ58として機能する。トランシーバ装置6の第2の光学素子258は、好適には、送信機装置の強度変調器64として機能する。トランシーバ装置6の位相変調器260は、送信機装置2の位相変調器62について説明されたものと等価な機能を有する。
【0161】
トランシーバ装置6は、第2の態様において説明された受信機装置4と類似の受信機装置として動作し得る。このように動作する場合、トランシーバ装置6は、第2の態様(受信機光学装置2)において説明され、
図10〜
図15に図示されたような以下の機能を備える。
【0162】
トランシーバ6の第2の光学素子258は、好適には、少なくとも第1および第2の光パルスを受け取り、各パルスの出力強度を、第1の光学出力経路と第2の光学出力経路との間で制御するように構成された(第2の態様において説明されたような)受信機装置4の統合された制御可能な光学スプリッタ206として機能し、第1の光学出力経路は、第1の光学検出器202と光学的に通信するように構成される。
【0163】
統合された光学強度コントローラ256は、好適には、受信機装置4の統合された制御可能な光学素子212として機能する。
【0164】
トランシーバ装置6の統合された第1の光学経路250および第2の光学経路252は、受信機装置4の統合された第1の光学経路214および第2の光学経路216と等価である。
【0165】
第1の光学素子254は好適には、統合された第1および第2の各々の光学経路から、時間的に分離された第3および第4の光パルスを受け取り、第1の光パルスから分離された第4の光パルスを、第2の光パルスから分離された第3の光パルスと干渉させ、結合されたパルスを、第2の光学検出器204へ出力するように構成された(第2の態様において説明されたような)受信機装置4の統合された光学コンバイナ220を備える。トランシーバ装置6の位相変調器260は、受信機装置4の位相変調器218について説明されたものと等価な機能を有する。
【0166】
図16(および
図17)において図示されるようなトランシーバ装置6の場合、第1の態様について説明された統合された光学スプリッタ50は、第2の態様の統合された光学コンバイナ220と同じ構成要素であり、(第1の態様に従って使用される場合)入力ポートは、(第2の態様に従って使用される場合)出力ポートに等価であり、その逆でもある。第1の態様に従って使用される場合、統合された第1の光学経路52および第2の光学経路54は、第2の態様に従って使用される場合、統合された第1の光学経路214および第2の光学経路216と同じである。
【0167】
したがって、トランシーバ6は、本明細書で説明された第1および第2の態様に従って、送信機装置2および/または受信機装置4として動作し得る。
【0168】
トランシーバ6は、第1および第2の態様において以前に説明されたように、送信動作モードと受信動作モードとの両方において、多数のプロトコルに従って動作し得る。トランシーバ6は、装置6の位相変調器が、他の動作モードから次の時間インタリーブされたパルスに影響を与える光学経路に沿った位相変化の1つの事例なく、送信動作および受信動作のために必要とされる位相を代わりに与えることができるように、送信機パルスおよび受信機パルスを時間多重化するステップを含む任意の適切な手段によって送信機2および受信機4として動作するように構成され得る。
【0169】
動作中、トランシーバ装置6の素子は、以下のように構成される。
【0170】
受信機として動作する場合、統合された第1の光学素子254は、統合された第1の光学経路250および第2の光学経路252から出力されたエンコードされたパルスシーケンスのパルスを光学的に結合し、結合されたパルスシーケンスの少なくとも一部を第2の光学検出器204へ出力するように構成される。
【0171】
送信機動作における場合、統合された第1の光学素子254は、光学源56から光パルスを受け取り、各光パルスを、統合された第1の光学経路250と第2の光学経路252各々に沿って伝搬する第1および第2の光パルスを分離するように構成される。
【0172】
受信機動作における場合、統合された光学強度コントローラ256は、統合された第2の光学素子258から出力されたエンコードされた光パルスの少なくとも一部を受け取り、コントローラ256から出力された受け取られた光パルスの相対強度を、統合された第1の光学経路250および第2の光学経路252へ制御するように構成される。
【0173】
送信機動作における場合、統合された光学強度コントローラ256は、統合された第1の光学経路250および第2の光学経路256から第1および第2の光パルスを受け取り、コントローラ256から出力された第1および第2の光パルスの相対強度を制御するように構成される。
【0174】
「受信機」動作における場合、統合された第2の光学素子258は、さらなる光学装置から、エンコードされたパルスシーケンスを受け取り、受け取った各パルスの出力強度を、第1の検出器202と光学的に通信する第1の出力262と、統合された光学強度コントローラ256と光学的に通信する第2の出力経路と間で制御するように構成される。
【0175】
「送信機」動作における場合、統合された第2の光学素子258は、統合された光学強度コントローラ256から出力された光パルスを受け取り、受け取ったパルスを、送信のためにさらなる光学装置へ出力するように構成される。
【0176】
「送信機」動作における場合、統合された第2の光学素子258は、統合された光学強度コントローラ256から出力された第1および第2のパルスのうちの任意の1つまたは複数を受け取り、その後受け取られたパルスの強度を独立して変化させ、第1および第2のパルスのうちの任意の1つまたは複数を、送信のためにさらなる光学装置へ出力するように構成され得る。
【0177】
統合された第2の光学素子258は、さらなる光学装置へ光パルスを出力し、また、さらなる光学装置から光パルスを受け取るように構成された少なくとも2つの光学出力経路264、266を備え得る。統合された第2の光学素子258は、経路266のうちの1つに関連付けられた少なくとも1つの位相変調器268を備え得る。位相変調器268は、経路に沿って伝搬する光パルスの位相を変化させるように構成される。
【0178】
図17は、
図9bにおいて説明され図示された構成要素と、
図15において説明され図示された構成要素との組合せであるトランシーバ6の好適な実施を図示する。
図17における実施は好適には、少なくとも第2の検出器204と光学源56とを備える統合された光学チップである。好適な実施はまた、第1の検出器202および/または第3の検出器205を備え得る。第1の光学素子254は、2×2光学結合器、好適にはMMI結合器である。統合された光学強度コントローラ256および第2の光学素子258は、本明細書におけるいずれかにおいて説明されたようなバランスされたMZIのものである。
【0179】
トランシーバ装置6はさらに、(第1の態様において説明されたような光学スプリッタ50と等価である送信機として動作する場合)パルスを、統合された第1の光学素子254へ入力するように構成された、
図17に図示されたような光学源56を備え得る。パルス源は、光源104と、光源104からの光を受け取り、光パルスを、統合された第1の光学素子254へ出力するように構成された統合された光学変調器106とを備え得る。
【0180】
受信機として動作する場合、統合されたソース光学変調器106は、統合された第1の光学素子254から光を受け取り、光を、第2の光学検出器204へ出力するように構成された統合された光学マッハツェンダー干渉計を備える。
【0181】
特許請求の範囲は、本願において特定の機能の組合せへ案出されているが、本発明の開示の範囲はまた、それが任意の特許請求の範囲において現在特許請求されているものと同じ発明に関連しているか否かに関わらず、それが親出願が行うのと同じ技術的問題のいずれかまたはすべてを緩和するか否かに関わらず、明示的または暗黙的のいずれかで本明細書に開示された任意の新規の機能または任意の新規の機能の組合せ、または、その任意の一般化をも含むことが理解されるべきである。出願人は、これによって、新たな特許請求の範囲が本出願、または、そこから導出されるさらなる任意の出願の審査中に、そのような機能および/または機能の組合せへ案出され得るとの通告を与える。