(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
前述した飲料サーバでは、水槽に対して飲料管が脱着され、飲料管は、水槽から外されたときに洗浄又は交換が行われる。ところで、飲料サーバとしては様々な種類のものがある。すなわち、高い冷却能力を発揮する大型の飲料サーバもあれば、省スペース化が可能な小型の飲料サーバもある。これに伴い、飲料サーバで用いられる水槽の大きさも様々である。
【0005】
しかしながら、前述した飲料管は、収容される水槽の大きさに対応したものとなっており、他の水槽には、大きさが合わないことによって使えない場合がある。このように、飲料管の大きさは水槽の大きさに対応したものとなっているため、飲料管を他の水槽に使い回すことができていないという現状がある。
【0006】
本発明は、飲料管を他の水槽に使い回すことができる飲料サーバ、及び飲料管の設置方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明に係る飲料サーバは、飲料を冷却する冷却液を収容する水槽と、飲料が通る飲料管、及び飲料管を水槽に支持する支持部を有する飲料管ユニットと、支持部と水槽の間に取り付けられる取付部材と、を備える。
【0008】
この飲料サーバは、飲料管ユニットの支持部と水槽の間に取り付けられる取付部材を備える。従って、取付部材が飲料管ユニットと水槽の間に取り付けられることによって、飲料管を取付部材を介して水槽に支持させることができる。これにより、飲料管と比べて大きい水槽に対しても、取付部材が取り付けられることによって飲料管を水槽に支持させることができる。よって、飲料管を他の水槽に使い回すことができる。
【0009】
また、取付部材は、支持部に取り付けられた状態で水槽と支持部との間に介在してもよい。この場合、取付部材は、水槽と支持部との間に介在して飲料管を支持する。すなわち、取付部材を飲料管ユニットに取り付けることによって、飲料管を取付部材を介して水槽に支持させることができる。従って、飲料管と比べて大きい水槽に対しても、取付部材を介して飲料管を水槽に支持させることができる。
【0010】
また、取付部材は、支持部に取り付けられた状態で水槽の底壁に接触してもよい。この場合、飲料管ユニットの支持部に取付部材を取り付けて取付部材を水槽の底壁に接触させることにより、より深い水槽に対しても飲料管を設置することができる。また、飲料管ユニットの支持部に取付部材を取り付けて、取付部材を底壁に接触させて飲料管を支持することにより、飲料管の設置を行うことができる。従って、深さが異なる他の水槽に対しても飲料管を使い回すことができる。
【0011】
また、取付部材は、支持部に取り付けられた状態で水槽の側壁に到達してもよい。この場合、飲料管ユニットだけでは側壁に到達しない大きな水槽に対しても、支持部に取付部材を取り付けることによって飲料管ユニットを側壁に到達させることができる。よって、水平方向に広い面積を備えた他の水槽に対しても飲料管を使い回すことができる。
【0012】
また、飲料管ユニットは、水槽に対して脱着自在となっていてもよい。この場合、水槽に対する飲料管ユニットの脱着を行うことにより、他の水槽への飲料管の使い回しを行うことができる。
【0013】
また、取付部材は、側壁の上面に対向する板状の第1部分と、第1部分から第1部分の面外方向に突出して側壁の内側面に対向する第2部分と、を有してもよい。この場合、取付部材の取り付け時に、第1部分が水槽の側壁の上面に対向し、第2部分が水槽の内側面に対向する。このように上面に対向する第1部分と内側面に対向する第2部分とを備えることにより、取付部材を補強することができる。また、第1部分を上面に対向させると共に第2部分を内側面に対向させることによって、側壁に対する取付部材の位置決めを行うことができる。
【0014】
本発明に係る飲料管の設置方法は、飲料を冷却する冷却液を収容する水槽に飲料管ユニットを設置する飲料管の設置方法であって、飲料管ユニットの支持部に取付部材を取り付ける工程と、取付部材を水槽と支持部との間に介在させることによって、水槽の内部において飲料管ユニットを支持する工程と、を備える。
【0015】
この飲料管の設置方法では、飲料管ユニットの支持部に取付部材が取り付けられ、取付部材を水槽と支持部との間に介在させることによって飲料管を支持する。このように取付部材を支持部に取り付けることによって、取付部材を介して飲料管を水槽に支持させることができる。従って、飲料管と比べて大きい水槽に対しても、取付部材を介して飲料管を水槽に支持させることができる。よって、取付部材を支持部に取り付けることにより、飲料管を他の水槽に使い回すことができる。
【発明の効果】
【0016】
本発明によれば、飲料管を他の水槽に使い回すことができる。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、図面を参照しながら本発明の実施形態に係る飲料サーバについて説明する。以下の説明において、同一又は相当する要素には同一の符号を付し重複する説明を省略する。
【0019】
図1は、本実施形態に係る飲料サーバ1の外観を示す斜視図である。飲料サーバ1は、例えば飲食店等に設けられる装置であって顧客の注文等に応じて第1カラン2A、第2カラン2B及び第3カラン2Cのいずれかが引かれることにより、第1飲料、第2飲料、及び第3飲料のいずれかが注出される。飲料サーバ1は、例えば、第1飲料、第2飲料、及び第3飲料を冷却する電気式の瞬間冷却式サーバである。
【0020】
第1カラン2A、第2カラン2B、及び第3カラン2Cは、共に飲料サーバ1の筐体4に直接取り付けられている。第1カラン2Aからは第1飲料、第2カラン2Bからは第2飲料、第3カラン2Cからは第3飲料、がそれぞれ注出される。第1〜第3飲料としては、ビール、発泡酒及びワイン等のアルコール飲料、並びに、アルコールを含まない飲料も含まれる。
【0021】
筐体4は、その中央に配置される直方体状の第1筐体4aと、第1筐体4aの片側に取り付けられた第2筐体4dと含んでいる。第2筐体4dは、第1筐体4aの片側に位置する側壁4bに固定されている。第1カラン2A及び第2カラン2Bは、第1筐体4aの前壁に取り付けられており、第3カラン2Cは、第2筐体4dの前壁4eに取り付けられている。第1筐体4aは、その上部に、開閉自在な蓋4cを備える。
【0022】
図2は、筐体4の第1筐体4aの前壁側の部分であって、筐体4から蓋4cを取り外した状態を示す平面図である。筐体4の内部には、水槽5と、第1飲料管ユニット6と、第2飲料管ユニット7とが収容される。
図3は第1飲料管ユニット6を示す側面図であり、
図4は第2飲料管ユニット7を示す斜視図である。
【0023】
水槽5の内部には冷却水(冷却液)が収容される。水槽5は、略直方体状に形成されている。水槽5は、前壁5a、一対の側壁5b(壁部)、後壁5c及び底壁5d(壁部)を備えており、前壁5a及び側壁5bのそれぞれは、第1筐体4aの前壁及び側壁4bのそれぞれと対向している。後壁5cは、前壁5aの反対側を向いており、後壁5cの後方には、水槽5内の冷却水を冷却させる冷凍サイクル機構が設けられている。底壁5dは、第1飲料管ユニット6及び第2飲料管ユニット7が載置される部位である。
【0024】
第1飲料管ユニット6は、水槽5の内部において冷却水に浸漬される。第1飲料管ユニット6は、水槽5に対して脱着自在とされている。
図3に示されるように、第1飲料管ユニット6は、螺旋状に形成されたコイル部6aと、コイル部6aを支持する支持脚6bと、支持脚6bの上端が固定された天板6cと、天板6cの前端で上方に折り曲げられた板状部6dと、支持脚6bの下端が固定された底板6eとを備えている。
【0025】
コイル部6aは、例えば、平面視において円形状となっている。コイル部6aは、天板6cと底板6eの間で螺旋状に延びている。コイル部6aの上端部は、天板6cの上方で接続部材8及び板状部6dを介してカラン2A,2Bに連結されている。コイル部6aの上側の螺旋ピッチ(軸線方向に隣り合うコイル部6a同士の間隔)は、コイル部6aの下側の螺旋ピッチよりも長くなっている。これにより、コイル部6aの上側において、より冷却水を流通させることが可能となるため、コイル部6aの上側において一層効率よく飲料を冷却させることができる。
【0026】
支持脚6bは、第1飲料管ユニット6を支持する機能と、コイル部6aを保持する機能とを有する。支持脚6bは、例えば、3箇所に設けられており、コイル部6aの周方向に等間隔に配置されている。各支持脚6bは、第1固定部6fと、第1直線部6gと、第1折り曲げ部6hと、第2直線部6jと、第2折り曲げ部6kと、第3直線部6mと、第2固定部6nとを有する。
【0027】
第1固定部6fは、天板6cの下面に固定されている。第1直線部6gは、第1固定部6fから下方に直線状に延びており、第1直線部6gの下端には、コイル部6aの径方向外側に曲げられた第1折り曲げ部6hが設けられている。第2直線部6jは、第1折り曲げ部6hの径方向外側の端部から下方に直線状に延びており、第2直線部6jの下端には、第2直線部6jから径方向内側に曲げられた第2折り曲げ部6kが設けられている。第3直線部6mは、第2折り曲げ部6kの径方向内側の端部から下方に直線状に延びており、第3直線部6mの下端には、底板6eに固定される第2固定部6nが設けられている。
【0028】
第1折り曲げ部6h、第2直線部6j及び第2折り曲げ部6kは、第1直線部6g及び第3直線部6mに対して径方向外側に突出する突出部を形成しており、この突出部の内側にコイル部6aが保持されている。第2直線部6jの内側面にはコイル部6aの外周面が接触している。また、第1折り曲げ部6hの上下両方にコイル部6aが配置されており、第2折り曲げ部6kの上側にコイル部6aの下端部が乗せられている。
【0029】
天板6cは、平面視において長方形状とされている。天板6cは、コイル部6aを上下に通す一対の第1貫通孔6pと、天板6cの後側で冷却水撹拌用のモータ9を上方に露出させる第2貫通孔6qと、コイル部6aに飲料を流入させる一対の飲料流入部6rとを備えている。
【0030】
第1貫通孔6pは、前後方向に延びる長穴状とされており、各第1貫通孔6pには、天板6cの下方からコイル部6aが前方且つ上方に延びている。飲料流入部6rは、円柱状とされており、飲料流入部6rの外周面には雄螺子が形成されている。この雄螺子には、ホース取付部材がねじ込まれ、このホース取付部材には飲料供給用のホース部材が取り付けられる。また、板状部6dは、第1カラン2A及び第2カラン2Bのそれぞれに接続される接続部材8を前後に通す挿通孔を有する。
【0031】
第2飲料管ユニット7は、水槽5の内部において冷却水に浸漬されると共に水槽5に対して脱着自在とされている。
図4に示されるように、第2飲料管ユニット7は、螺旋状に形成されるコイル部7a(飲料管)と、コイル部7aを支持する支持脚7bと、支持脚7bの上部及び下部が固定されると共にコイル部7aを径方向外側から包囲する保護部材7cと、コイル部7aの上方に位置する天板7d(支持部)とを備えている。
【0032】
コイル部7aは、例えば平面視において円形とされており、コイル部7aの内部には第3飲料が通される。水槽5の内部に第1飲料管ユニット6及び第2飲料管ユニット7を配置した状態において、第2飲料管ユニット7のコイル部7aは、第1飲料管ユニット6のコイル部6aの外側に位置する。コイル部7aの両端は、コイル部7aの螺旋状とされた部位から上方に伸び出している。
【0033】
図5は、支持脚7bを下方から見た斜視図である。
図4及び
図5に示されるように、支持脚7bは、第2飲料管ユニット7を支持する機能と、コイル部7aを保持する機能とを有する。支持脚7bは、例えば、3箇所に設けられており、コイル部7aの周方向に等間隔に配置されている。各支持脚7bは、第1固定部7eと、第1折り曲げ部7fと、第1直線部7gと、第2折り曲げ部7hと、第2固定部7jと、支持部7kとを備えている。
【0034】
第1固定部7eは、板状とされており、ネジNによって保護部材7cの内側面に固定されている。第1折り曲げ部7fは、第1固定部7eの下端において径方向内側に曲げられた部位であり、第1折り曲げ部7fの径方向内側の端部から第1直線部7gが直線状に下方に延びている。第1直線部7gの下端には第2折り曲げ部7hが設けられており、この第2折り曲げ部7hは径方向内側に突出している。第2固定部7jは、第2折り曲げ部7hの下端から下方に直線状に延びると共に、保護部材7cの内側面にネジNによって固定されている。
【0035】
第2固定部7jは、コイル部7a及び保護部材7cよりも下方に延在しており、第2固定部7jの下端に支持部7kが設けられている。支持部7kは、第2固定部7jの下端において径方向内側に折り曲げられており、支持部7kの下面7mが水槽5の底壁5dに接触することによって、第2飲料管ユニット7は水槽5の内部で支持される。
【0036】
保護部材7cは、例えば、コイル部7aの外周側に取り付けられた塩ビ管である。保護部材7cは、水槽5の内側面に生成された氷からコイル部7aを保護するために設けられる。なお、上記の氷とコイル部7aとの間に十分な隙間を確保できる場合には、保護部材7cを不要とすることができる。
【0037】
天板7dは、矩形板状とされており、コイル部7aに第3飲料を流入させる飲料流入部7pと、コイル部7aから第3飲料を流出させる飲料流出部7qとを有する。天板7dはコイル部7aを水槽5に支持する機能を有する。飲料流入部7pはコイル部7aの一端に接続されており、飲料流出部7qはコイル部7aの他端に接続されている。また、天板7dには、ネジが挿入される一対のネジ穴7rが形成されている。2つのネジ穴7rは、天板7dの幅方向の一方側(飲料流入部7p及び飲料流出部7qの反対側)において、天板7dの長手方向に沿って並設されている。
【0038】
飲料流入部7p及び飲料流出部7qにはホース取付部材がねじ込まれる。飲料流入部7pにねじ込まれたホース取付部材には、外部からコイル部7aに第3飲料を流入するためのホース部材が取り付けられる。また、飲料流出部7qにねじ込まれたホース取付部材には、第3カラン2Cに接続される第3飲料注出用のホース部材が取り付けられる。
【0039】
図6は、第2飲料管ユニット7の支持部7kに取り付けられる取付部材10を示す斜視図である。
図7は取付部材10が支持部7kに取り付けられた状態を示す側面図である。取付部材10は、第2飲料管ユニット7の高さを調整する高さ調整部材である。取付部材10は、例えば、金属製の板状部材が折り曲げ加工されることによって形成された板状部11と、板状部11に固定されると共に板状部11に対する上下位置を調整可能な2つの調整部12とを備えている。
【0040】
板状部11は、第1部分11a〜第5部分11eによって構成されている。第1部分11aには上側の調整部12が固定されており、第2部分11bは第1部分11aから下方に延びている。第3部分11cは、第2部分11bの下端において第2部分11bの交差方向に延びており、第4部分11dは、第3部分11cの第2部分11bとの反対側の端部から下方に延びている。第5部分11eは、第4部分11dの下端において第4部分11dの交差方向に延びている。また、第1部分11a及び第5部分11eは、調整部12を上下に挿通させる挿通孔11fを有する。
【0041】
調整部12は、例えば、第1部分11aの上側、及び第5部分11eの下側に設けられる。調整部12は、第1部分11a及び第5部分11eのそれぞれに固定されたナット部12aと、ナット部12aに螺合されるボルト部12bとを有する。ナット部12aは、第1部分11aの上面、及び第5部分11eの下面、に固定されている。平面視におけるナット部12aの螺合穴の位置は挿通孔11fの位置と一致している。
【0042】
ボルト部12bは、頭部12cと、頭部12cから直線状に延びる雄螺子部12dとを含んでいる。上側の調整部12のボルト部12bは、上からナット部12aに挿入され、このボルト部12bの下端は第1部分11aの下面から下方に突出する。また、第1部分11a、第2部分11b及び第3部分11cによって形成されたコの字状の部分は、支持部7kが入り込む部位とされており、ボルト部12bの下端が支持部7kに上から当接することによって、支持部7kが取付部材10に固定される。
【0043】
下側の調整部12のボルト部12bは、第2飲料管ユニット7(取付部材10)の高さを調整するために設けられる。このボルト部12bは、下からナット部12aに挿入され、このボルト部12bの上端は第5部分11eの上面から上方に突出する。また、このボルト部12bの頭部12cに対するナット部12aの高さHを調整することにより、第2飲料管ユニット7の高さが調整可能となる。
【0044】
すなわち、下側のボルト部12bの螺合度合を調整することにより、取付部材10が取り付けられた第2飲料管ユニット7の高さを調整することが可能となる。このように、第2飲料管ユニット7の各支持部7kに取付部材10を取り付けて、下側のボルト部12bの螺合度合を調整することにより、第2飲料管ユニット7の高さ調整が行われる。
【0045】
図8は、第2飲料管ユニット7の天板7dに取り付けられる取付部材20を示す斜視図である。取付部材20は、第2飲料管ユニット7の水平方向の長さを調整する調整部材である。取付部材20は、例えば、金属製の板状部材で構成されている。取付部材20は、側面視においてT字状に形成される。取付部材20は、略水平に延在する長方形状の第1部分21と、第1部分21から第1部分21の面外方向に突出する長方形状の第2部分22とを有する。
【0046】
図9は、取付部材20、第2飲料管ユニット7及び水槽5Aの位置関係を示している。水槽5Aは、前述の水槽5と同様の構成を備えているが、大きさが水槽5と異なっている。水槽5Aは、水槽5よりも水平方向への面積が大きい。また、取付部材20の第1部分21は、その四隅に挿通孔21aを有する。4つの挿通孔21aのうち、第1部分21の幅方向の一方側に設けられた2つの挿通孔21aは、天板7dの各ネジ穴7rに位置合わせされる。また、第1部分21の幅方向の他方側に設けられた2つの挿通孔21aは水槽5の側壁5bの上面5jに設けられたネジ穴に位置合わせされる。
【0047】
以上のように各挿通孔21aが位置合わせされて上からネジがねじ込まれることにより、天板7dに取付部材20を取り付けると共に取付部材20を水槽5Aに取り付けることができる。このように、第2飲料管ユニット7に取付部材20を取り付けることによって、第2飲料管ユニット7の水平方向の長さWを調整可能である。また、取付部材20の第2部分22は、取付部材20が第2飲料管ユニット7及び水槽5Aに取り付けられたときに、水槽5Aの側壁5bの内側面に対向(又は接触)する。
【0048】
次に、飲料サーバ1における飲料管(第1飲料管ユニット6及び第2飲料管ユニット7)の設置方法について説明する。以下では、水槽5Aに第1飲料管ユニット6及び第2飲料管ユニット7を設置する方法について説明する。
【0049】
まず、第2飲料管ユニット7の支持脚7bの支持部7kに取付部材10を取り付ける。具体的には、取付部材10の第1部分11a、第2部分11b及び第3部分11cの間に支持部7kを挿入し、この支持部7kを上からボルト部12bで押さえつけて支持部7kを取付部材10に固定する。
【0050】
そして、下側のボルト部12bの頭部12cに対するナット部12aの高さHを調整して、第2飲料管ユニット7の高さを水槽5Aの深さに合わせて調整する。このとき、第2飲料管ユニット7の天板7dの高さが側壁5bの上面5jの高さと一致するように高さ調整を行う(支持部に取付部材10を取り付ける工程)。
【0051】
そして、第2飲料管ユニット7を水槽5Aの内部に配置した状態で第2飲料管ユニット7の天板7dと水槽5Aの上面5jとに取付部材20を取り付ける。具体的には、天板7dと上面5jの上に取付部材20の第1部分21を乗せて、上からネジを挿通孔21aに挿入してねじ込むことにより、第2飲料管ユニット7及び水槽5Aに取付部材20を取り付ける。このとき、取付部材20の第2部分22を水槽5Aの内側面に対向(又は接触)させる(支持部に取付部材20を取り付ける工程)。以上のように、取付部材10,20を第2飲料管ユニット7の支持部に取り付けて第2飲料管ユニット7を水槽5Aの中に配置することにより、水槽5Aの内部において第2飲料管ユニット7を支持させる(飲料管ユニットを支持する工程)。
【0052】
続いて、第2飲料管ユニット7の内側に第1飲料管ユニット6を配置する。このとき、第2飲料管ユニット7のコイル部7aの内側に第1飲料管ユニット6のコイル部6aが位置するように、上から第1飲料管ユニット6を挿入して固定させる。その後は、飲料流入部6r、飲料流入部7p及び飲料流出部7qに適宜ホース部材を取り付けて、水槽5Aに冷却水を収容する。そして、蓋4cを閉じることにより、第1飲料管ユニット6及び第2飲料管ユニット7の設置が完了する。
【0053】
続いて、本実施形態に係る飲料サーバ1、及び飲料管の設置方法の作用効果について説明する。
【0054】
飲料サーバ1及びその飲料管の設置方法では、第2飲料管ユニット7と水槽5Aの間に取り付けられる取付部材10,20を備える。取付部材10は水槽5Aの底壁5dと支持部7kとの間に取り付けられることによって第2飲料管ユニット7を支持する。また、取付部材20は水槽5Aの側壁5bと天板7dとの間に取り付けられることによって第2飲料管ユニット7を支持する。このように取付部材10,20を第2飲料管ユニット7の支持部と水槽5Aの間に取り付けることによって、第2飲料管ユニット7を水槽5Aに支持させることができる。なお、取付部材10,20は、前述のように飲料管ユニットの収容時に取り付けられてもよいし、初めから飲料管ユニットに取り付けられていてもよい。
【0055】
また、取付部材10,20は、第2飲料管ユニット7の支持部に取り付けられた状態で水槽5Aと当該支持部の間に介在する。従って、取付部材10,20は、水槽5Aと当該支持部との間に介在して第2飲料管ユニット7を支持する。このように取付部材10,20を第2飲料管ユニット7の支持部に取り付けることによって、第2飲料管ユニット7を取付部材10,20を介して水槽5Aに支持させることができる。
【0056】
従って、第2飲料管ユニット7と比べて大きい水槽5Aに対しても、取付部材10,20を介して第2飲料管ユニット7を支持させることができる。よって、取付部材10,20を第2飲料管ユニット7の支持部に取り付けることにより、第2飲料管ユニット7を、水槽5以外の他の水槽5Aに使い回すことができる。
【0057】
また、取付部材10は、第2飲料管ユニット7の支持部7kに取り付けられた状態で水槽5Aの底壁5dに接触する。よって、第2飲料管ユニット7の支持部7kに取付部材10を取り付けて取付部材10を底壁5dに接触させることにより、より深い水槽5Aに対しても第2飲料管ユニット7を設置することができる。また、第2飲料管ユニット7の支持部7kに取付部材10を取り付けて、取付部材10を底壁5dに接触させて第2飲料管ユニット7を支持することにより、第2飲料管ユニット7の設置を行うことができる。従って、深さが異なる他の水槽5Aに対しても第2飲料管ユニット7を使い回すことができる。
【0058】
また、取付部材20は、第2飲料管ユニット7の天板7dに取り付けられた状態で水槽5Aの側壁5bに到達する。従って、第2飲料管ユニット7だけでは側壁5bに到達しない大きな水槽5Aに対しても、天板7dに取付部材20を取り付けて第2飲料管ユニット7を側壁5bに到達させることができる。よって、水平方向に広い面積を備えた他の水槽5Aに対しても第2飲料管ユニット7を使い回すことができる。
【0059】
また、第2飲料管ユニット7は、水槽5Aに対して脱着自在となっている。従って、水槽5Aに対する第2飲料管ユニット7の脱着を行うことにより、他の水槽5Aへの第2飲料管ユニット7の使い回しを行うことができる。
【0060】
また、取付部材20は、側壁5bの上面5jに対向する板状の第1部分21と、第1部分21から第1部分21の面外方向に突出して側壁5bの内側面に対向する第2部分22とを有する。よって、取付部材20の取り付け時に、第1部分21が側壁5bの上面5jに対向し、第2部分22が水槽5の内側面に対向する。このように上面5jに対向する第1部分21と内側面に対向する第2部分22とを備えることにより、取付部材20を補強することができる。また、第1部分21を上面5jに対向させると共に第2部分22を側壁5bの内側面に対向させることによって、側壁5bに対する取付部材20の位置決めを行うことができる。
【0061】
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は、前述の実施形態に限定されるものではなく、各請求項に記載した要旨を変更しない範囲で変形し、又は他のものに適用したものであってもよい。すなわち、本発明は、各請求項の要旨を変更しない範囲で種々の変形が可能である。
【0062】
例えば、前述の実施形態では、板状部11及び調整部12を備えた取付部材10、並びに、第1部分21及び第2部分22を備えた取付部材20について説明した。しかしながら、取付部材10及び取付部材20の形状、大きさ及び材料は適宜変更可能である。また、前述の実施形態では、第2飲料管ユニット7に取付部材10,20が取り付けられる例について説明したが、第1飲料管ユニット6に取付部材10,20が取り付けられてもよい。
【0063】
また、前述の実施形態では、第2飲料管ユニットの収容時に取付部材10,20を取り付ける例について説明したが、取付部材10,20が取り付けられるタイミングは、飲料管ユニットの収容時に限定されない。例えば、取付部材10,20は、飲料管ユニットに最初から取り付けられていてもよい。更に、前述の実施形態では、ボルト又はネジによって取付部材10,20が取り付けられる例について説明したが、取付部材10,20が取り付けられる手段についても上記の例に限定されない。例えば、取付部材10,20は予め溶接によって取り付けられていてもよい。
【0064】
また、前述の実施形態では、第1飲料管ユニット6及び第2飲料管ユニット7、すなわち2体の飲料管が水槽5の内部に配置される例について説明した。しかしながら、1体、又は3体以上の飲料管が水槽5の内部に配置されてもよい。また、第1飲料管ユニット6及び第2飲料管ユニット7の配置態様(例えば第1飲料管ユニット6に対する第2飲料管ユニット7の配置位置)についても適宜変更可能である。更に、第1飲料管ユニット6及び第2飲料管ユニット7の形状及び大きさについても適宜変更可能であり、第1飲料管ユニット6及び第2飲料管ユニット7の少なくともいずれかが水槽5に対して脱着自在となっていなくてもよい。
【0065】
また、前述の実施形態では、筐体4の第1筐体4aに第1カラン2A及び第2カラン2Bが設けられ、第2筐体4dに第3カラン2Cが設けられる例について説明した。しかしながら、筐体及びカランの個数、形状及び配置態様は、上記の例に限定されず適宜変更可能である。