特許第6761454号(P6761454)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6761454色修正・補正方法およびこれを用いる色修正・補正装置
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6761454
(24)【登録日】2020年9月8日
(45)【発行日】2020年9月23日
(54)【発明の名称】色修正・補正方法およびこれを用いる色修正・補正装置
(51)【国際特許分類】
   H04N 1/60 20060101AFI20200910BHJP
   G06T 1/00 20060101ALI20200910BHJP
【FI】
   H04N1/60 750
   G06T1/00 510
【請求項の数】28
【全頁数】21
(21)【出願番号】特願2018-205635(P2018-205635)
(22)【出願日】2018年10月31日
(65)【公開番号】特開2019-83523(P2019-83523A)
(43)【公開日】2019年5月30日
【審査請求日】2018年10月31日
(31)【優先権主張番号】10-2017-0143556
(32)【優先日】2017年10月31日
(33)【優先権主張国】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】518387192
【氏名又は名称】ハンコム インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】HANCOM INCORPORATED
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(74)【代理人】
【識別番号】100091214
【弁理士】
【氏名又は名称】大貫 進介
(72)【発明者】
【氏名】金 起 弘
(72)【発明者】
【氏名】明 相 兌
【審査官】 大室 秀明
(56)【参考文献】
【文献】 特開平11−032227(JP,A)
【文献】 特開平01−012382(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2004/0208500(US,A1)
【文献】 特開平05−153383(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06T 1/00−1/40
G06T 3/00−5/50
G06T 9/00−9/40
H04N 1/40−1/409
H04N 1/46−1/62
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
相修正・色相補正作業によるイメージ処理結果をプロファイルとしてデータ化して格納する段階であって、イメージの色相値は、最大公約数の原理に基づいて色相モデルに応じて色相要素を組み合わせることによって生成される組み合わせ要素を用いて表現される、前記データ化して格納する段階と、
格納されたプロファイルの中から選択された色相修正・色相補正作業のプロファイル情報を用いて、前記イメージ処理の結果をターゲットイメージに適用する段階
を含むことを特徴とする、色修正・補正方法。
【請求項2】
前記データ化して格納する段階は、
前記組み合わせ要素を使用することによって表現される前記色相値を含むルックアップテーブルに該当するnカラーテーブルチャート(NCTC)を生成する段階を含むことを特徴とする、請求項に記載の色修正・補正方法。
【請求項3】
前記データ化して格納する段階は、
前記色相修正・色相補正作業による前記イメージ処理をサンプルイメージに適用する段階と、
前記イメージ処理によって変換されたイメージの色相値に関するプロファイルを生成する段階と、
前記色相修正・色相補正作業の種類とこれに対応するプロファイル情報に関するデータベースを構築する段階とをさらに含むことを特徴とする、請求項に記載の色修正・補正方法。
【請求項4】
前記プロファイル情報は、
前記NCTCの色相値と、前記イメージ処理によって変換された色相値を含むことを特徴とする、請求項に記載の色修正・補正方法。
【請求項5】
前記ターゲットイメージに適用する段階は、
前記ターゲットイメージの色相値が、前記組み合わせ要素の色相値を使用することによって表現されるように、前記ターゲットイメージの色相値を変更する段階と、
前記ターゲットイメージに適用しようとする、前記選択された色相修正・色相補正作業に該当するプロファイルを、前記データベースから検索する段階と、
前記検索されたプロファイルのプロファイル情報に応じて、前記ターゲットイメージの前記色相値を変換することにより、前記選択された色相修正・色相補正作業が適用された前記ターゲットイメージを得る段階とを含むことを特徴とする、請求項に記載の色修正・補正方法。
【請求項6】
前記色相値を表現する際に、色相要素のうちの複数個を組み合わせて生成された組み合わせ要素、および組み合わせの後に残る色相要素を用いてイメージピクセルの色相を表現することを特徴とする、請求項に記載の色修正・補正方法。
【請求項7】
前記色相要素を組み合わることは、
各色相要素で共通の数値範囲の色相値を有する色相要素を共通の数値範囲内で互いに組み合わせることを特徴とする、請求項に記載の色修正・補正方法。
【請求項8】
前記組み合わせ要素の色相値は、
RGB色相モデルおよびCMYK色相モデルを含む色相モデルで表現されることを特徴とする、請求項に記載の色修正・補正方法。
【請求項9】
RGB色相モデルにおいて、赤、緑、青の3つの色相要素を用いて、3つの色相要素を組み合わせた赤緑青(RGB)組み合わせ要素、2つの色相要素を組み合わせた赤緑(RG)、緑青(GB)および青赤(BR)組み合わせ要素、並びに1つの色相要素である赤、緑および青要素に対する、7つのチャートが用いられることを特徴とする、請求項に記載の色修正・補正方法。
【請求項10】
CMYK色相モデルにおいて、C、M、YおよびKの4つの色相要素を用いて、4つの色相要素を組み合わせたCMYK組み合わせ要素、3つの色相要素を組み合わせたCMY、CMK、CYKおよびMYK組み合わせ要素、2つの色相要素を組み合わせたCM、CY、CK、MY、MKおよびYK組み合わせ要素、並びに1つの色相要素であるC、M、YおよびK要素に対する、15個のチャートが用いられることを特徴とする、請求項に記載の色修正・補正方法。
【請求項11】
前記RGB色相モデルの各チャートは、
各チャートに該当する組み合わせ要素を構成する色相要素の数値に応じて色相を段階別に表示する256個のパッチを含むことを特徴とする、請求項8に記載の色修正・補正方法。
【請求項12】
前記RGB色相モデルの各チャートは、
各チャートに該当する組み合わせ要素を構成する色相要素の数値に応じて色相を段階別に表示する100個のパッチを含むことを特徴とする、請求項に記載の色修正・補正方法。
【請求項13】
前記ターゲットイメージの変換された色相値は、
赤、緑および青(RGB)組み合わせ要素の変換された色相値、赤緑(RG)、緑青(GB)および青赤(BR)組み合わせ要素のうちのいずれか1つの組み合わせ要素の変換された色相値、赤、緑および青の残り色相要素のうちのいずれか1つの色相要素の変換された色相値を含む集合からの、少なくとも1つの色相値合算することによって生成されることを特徴とする、請求項に記載の色修正・補正方法。
【請求項14】
前記ターゲットイメージは、
前記イメージ処理によって色相情報が変更されない形式のファイルであることを特徴とする、請求項に記載の色修正・補正方法。
【請求項15】
相修正・色相補正作業によるイメージ処理結果をデータ化して格納するデータベース生成部であって、イメージの色相値を、最大公約数の原理に基づいて色相モデルに応じて色相要素を組み合わせることによって生成される組み合わせ要素を用いて表現する、データベース生成部と、
格納されたプロファイルの中から選択された色相修正・色相補正作業のプロファイル情報を用いて前記イメージ処理の結果をターゲットイメージに適用するカラー補正エンジンと、
を含むことを特徴とする、色修正・補正装置。
【請求項16】
前記データベース生成部は、
前記組み合わせ要素を使用することによって表現される前記色相値を含むルックアップテーブルに該当するnカラーテーブルチャート(NCTC)を生成するチャート生成モジュールを含むことを特徴とする、請求項15に記載の色修正・補正装置。
【請求項17】
前記データベース生成部は、
前記色相修正・色相補正作業による前記イメージ処理をサンプルイメージに適用するデモモジュールと、
前記イメージ処理によって変換されたイメージの色相値に関するプロファイルを生成するプロファイル生成モジュールと、
前記色相修正・色相補正作業の種類とこれに対応するプロファイル情報に関するデータベースを構築するデータベースモジュールとを含むことを特徴とする、請求項16に記載の色修正・補正装置。
【請求項18】
前記プロファイル情報は、
前記NCTCの色相値と、前記イメージ処理によって変換された色相値とを含むことを特徴とする、請求項17に記載の色修正・補正装置。
【請求項19】
前記カラー補正エンジンは、
前記ターゲットイメージの色相値が前記組み合わせ要素の色相値を使用することによって表現されるように、前記ターゲットイメージの色相値を変更する色相変更モジュールと、
前記ターゲットイメージに適用しようとする、前記選択された色相修正・色相補正作業に該当するプロファイルを、前記データベースから検索する検索モジュールと、
前記検索されたプロファイルのプロファイル情報に応じて、前記ターゲットイメージの前記色相値を変換する色相変換モジュールとを含み、前記選択された色相修正・色相補正作業が適用された前記ターゲットイメージを出力することを特徴とする、請求項17に記載の色修正・補正装置。
【請求項20】
前記色相値を表現する際に、色相要素のうちの複数個を組み合わせて生成された組み合わせ要素、および組み合わせの後に残る色相要素を用いてイメージピクセルの色相を表現することを特徴とする、請求項15に記載の色修正・補正装置。
【請求項21】
前記色相要素を組み合わせることは、
各色要素で共通の数値範囲の色相値を有する色の要素を共通の数値範囲内で互いに組み合わせることを特徴とする、請求項15に記載の色修正・補正装置。
【請求項22】
前記組み合わせ要素の色相値は、
RGB色相モデルおよびCMYK色相モデルを含む色相モデルで表現されることを特徴とする、請求項15に記載の色修正・補正装置。
【請求項23】
前記チャート生成モジュールは、
RGB色相モデルにおいて、赤、緑、青の3つの色相要素を用いて、3つの色相要素を組み合わせた赤緑青(RGB)組み合わせ要素、2つの色相要素を組み合わせた赤緑(RG)、緑青(GB)および青赤(BR)組み合わせ要素、並びに1つの色相要素である赤、緑および青要素に対する、7つのチャートが用いられることを特徴とする、請求項16に記載の色修正・補正装置。
【請求項24】
前記チャート生成モジュールは、
CMYK色相モデルにおいて、C、M、YおよびKの4つの色相要素を用いて、4つの色相要素を組み合わせたCMYK組み合わせ要素、3つの色相要素を組み合わせたCMY、CMK、CYKおよびMYK組み合わせ要素、2つの色相要素を組み合わせたCM、CY、CK、MY、MKおよびYK組み合わせ要素、並びに1つの色相要素であるC、M、YおよびKに対する、15個のチャートを生成することを特徴とする、請求項16に記載の色修正・補正装置。
【請求項25】
前記RGB色相モデルの各チャートは、
各チャートに該当する組み合わせ要素を構成する色相要素の数値に応じて色相を段階別に表示する256個のパッチを含むことを特徴とする、請求項22に記載の色修正・補正装置。
【請求項26】
前記RGB色相モデルの各チャートは、
各チャートに該当する組み合わせ要素を構成する色相要素の数値に応じて色相を段階別に表示する100個のパッチを含むことを特徴とする、請求項22に記載の色修正・補正装置。
【請求項27】
前記色相変換モジュールは、
赤、緑および青(RGB)組み合わせ要素の変換された色相値、赤緑(RG)、緑青(GB)および青赤(BR)組み合わせ要素のうちのいずれか1つの組み合わせ要素の変換された色相値、赤、緑および青の残り色相要素のうちのいずれか1つの色相要素の変換された色相値を含む集合からの、少なくとも1つの色相値合算することによって前記ターゲットイメージの色相値を変換することを特徴とする、請求項19に記載の色修正・補正装置。
【請求項28】
前記ターゲットイメージは、
前記イメージ処理によって色相情報が変更されない形式のファイルであることを特徴とする、請求項15に記載の色修正・補正装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、色修正・補正方法およびこれを用いる色修正・補正装置に関し、より詳細には、色相の要素に基づく一律的な色相修正を止揚し、調整の実質的な対象となる組み合わせ色相要素が表現する色相の観点から色相を修正・補正することができる色修正・補正方法およびこれを用いる色修正・補正装置に関する。
【背景技術】
【0002】
映像処理(image processing)または画像処理は、入出力が画像であるあらゆる形態の情報処理を指し示し、写真や動画像を処理することが代表的な例である。ほとんどの画像処理において、画像を2次元信号として送り、これに信号処理技法が適用される方法が使用される。
【0003】
画像処理技法の中で、デジタルイメージ、例えば、デジタルカメラによって撮影されたデジタル写真の明るさやコントラストなどの色相補正と、色写像、色調和、量子化或いは他の色空間への色変換のための様々な画像処理技法が存在する。このような画像処理技法は、様々な種類の画像レタッチアプリケーションを用いて実現できる。
【0004】
ところが、従来技術によれば、デジタルイメージの色相にレタッチ(retouching)を加えて様々な効果を得るために、例えば、明るさ、コントラスト、レベル、カーブ、バランス、色調および彩度などの因子を変更する上で複雑な演算を処理しなければならなかった。また、イメージ処理によって得ようとする効果に対応してイメージ処理作業の数が増えるにつれて、イメージ処理に多くの時間がかかった。また、イメージ処理回数の増加により、原本イメージの色相情報が変更されたりもした。さらに、原本対比色相、解像度の面で品質が著しく低下するイメージ処理結果により、ユーザーはリターンボタンをクリックしてイメージ処理作業をキャンセルする場合も発生した。
【0005】
図1は従来技術によって行われるイメージ色相補正方法を図式的に示す例示図である。図1を参照すると、RGB色相モデルにおいて(R:216、G:109、B:53)で表現される色と(R:216、G:220、B:249)で表現される色は互いに区別される。前者は、いわゆるレンガ色に近い色であり、後者は薄紫に近い色である。ところが、デジタル写真に現れる赤いトーンを下げるためにR要素が調整されなければならない場合、従来技術によれば、デジタル写真の各ピクセルに対して一律にR要素の値を小さくするイメージ処理が行われた。そして、色相要素の調整により視覚的に赤いトーンが抑えられる効果に加えて、他のトーンの色相まで補正される結果が発生したりもした。図1を参照すると、従来技術に係る結果により、R要素の調整に応じて赤いトーンのレンガ色の他に、思いがけない薄紫色も補正される。
【0006】
まず、先行技術である韓国登録特許第10−1695224号(2017年1月5日)は、画像形成装置、その色補正方法およびそれを用いた出力画像の色相補正のためのホスト装置を開示する。
【0007】
上記の先行技術は、画像形成装置を用いてディスプレイ装置の状態に拘らず、ディスプレイ画面の色相とプリントアウトの色相とを一致させることができる技術を開示しているが、本発明で紹介しようとする色相モデルにおいて単一の色相要素ではなく、色相要素の組み合わせによって形成される組み合わせ要素に基づいて色相を補正する技術を開示してはいない。
【0008】
本発明の実施形態によって提供される技術は、調整の実質的な対象となる組み合わせ色相要素を用いて色相を補正する技術であって、上述した先行技術とは区別され、上述の問題点を解決するためのものである。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明は、かかる問題点を解決するためになされたもので、その目的は、色相モデルに応じて、単一の色相要素ではなく、色相要素の組み合わせによって調整の実質的な対象となる組み合わせ色相を提供し、組み合わせ色相要素に基づいて色相の修正・補正を行う色修正・補正方法およびこれを用いる色修正・補正装置を提供することにある。
【0010】
本発明の他の目的は、様々な効果を提供するために効果に対応するそれぞれのイメージ処理を順次行っていた従来技術を補完して、単一の過程を経て複合的な効果を示すことができる色相の修正・補正を行う色修正・補正方法およびこれを用いる色修正・補正装置を提供することにある。
【0011】
本発明の別の目的は、様々な効果を提供するイメージ処理過程の結果をデータベースに格納することにより、検索によって所望の効果をデータベースから選択し、これを実行することにより、色相の修正・補正によって実現しようとする効果を数値化して再現することができる色相修正・補正方法およびこれを用いる色修正・補正装置を提供することにある。
【0012】
本発明の別の目的は、従来技術によって様々な効果の再現のため複数のイメージ処理による色相情報が損傷してしまったことを改善するために、様々な効果を単一の過程を経て得、色相情報の損傷を防止することができる色修正・補正方法およびこれを用いる色修正・補正装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0013】
本発明の一実施形態に係る色修正・補正方法は、様々な種類の色相修正(color grading)・色相補正(color correction)作業によるイメージ処理(image processing)結果をプロファイルとしてデータ化して格納する段階と、格納されたプロファイル(profile)の中から選択された色相修正・色相補正作業のプロファイル情報(profile information)を用いて前記イメージ処理の結果をターゲットイメージ(target image)に適用する段階を含むことを特徴とする。
【0014】
ここで、前記色相値(color value)を表現する方式は、最大公約数(greatest common divisor)の原理に基づいて色相モデル(colormodel)に応じて色相要素(component of color)を組み合わせて生成された組み合わせ要素(combined component)を用いることを特徴とする。
【0015】
ここで、前記データ化して格納する段階は、前記方式によって表現された色相値を含むルックアップテーブル(look−up table)に対応するnカラーテーブルチャート(n color table chart、NCTC)を生成する段階を含むことを特徴とする。
【0016】
ここで、前記データ化して格納する段階は、色相修正・色相補正作業によるイメージ処理をサンプルイメージ(sample image)に適用する段階と、前記イメージ処理によって変換されたイメージの色相値に関するプロファイルを生成する段階と、色相修正・色相補正作業の種類とこれに対応するプロファイル情報に関するデータベースを構築する段階とをさらに含むことを特徴とする。
【0017】
ここで、前記プロファイル情報は、前記NCTCの色相値と、前記デジタルイメージ処理によって変換された色相値とを含むことを特徴とする。
【0018】
ここで、前記ターゲットイメージに適用する段階は、ターゲットイメージの色相値が前記組み合わせ色相の色相値を表現する方式によって表現されるように、ターゲットイメージの色相値を変更する段階と、ターゲットイメージに適用しようとする、選択された色相修正・色相補正作業に該当するプロファイルを、データ化によって格納されたデータベースから検索する段階と、検索されたプロファイルのプロファイル情報に応じて、ターゲットイメージの色相値を変換することにより、選択された色相修正・色相補正作業が適用されたターゲットイメージを得る段階とを含むことを特徴とする。
【0019】
ここで、前記色相値を表現する方式は、色相要素のうちの複数個を組み合わせて生成された組み合わせ要素、および組み合わせの後に残る色相要素を用いてイメージピクセルの色相を表現することを特徴とする。
【0020】
ここで、前記組み合わせは、各色相要素で共通の数値範囲の色相値を有する色相要素を共通の数値範囲内で互いに組み合わせることを特徴とする。
【0021】
ここで、前記組み合わせ要素の色相値は、RGB色相モデルおよびCMYK色相モデルを含む色相モデルで表現されることを特徴とする。
【0022】
本発明の一実施形態に係る色修正・補正装置は、様々な種類の色相修正・色相補正作業によるイメージ処理結果をデータ化して格納するデータベース生成部と、格納されたプロファイルの中から選択された色相修正・色相補正作業のプロファイル情報を用いて前記イメージ処理の結果をターゲットイメージに適用するカラー補正エンジンとを含むことを特徴とする。
【0023】
ここで、前記色相値を表現する方式は、最大公約数の原理に基づいて、色相モデルに応じて色の要素を組み合わせて生成された組み合わせ要素(combined element)を用いることを特徴とする。
【0024】
ここで、前記データベース生成部は、前記方式によって表現された色相値を含むルックアップテーブルに該当するnカラーテーブルチャートを生成するチャート生成モジュールを含むことを特徴とする。
【0025】
ここで、前記データベース生成部は、色相修正・色相補正作業によるイメージ処理をサンプルイメージに適用するデモモジュールと、前記イメージ処理によって変換されたイメージの色相値に関するプロファイルを生成するプロファイル生成モジュールと、色相修正・色相補正作業の種類とこれに対応するプロファイル情報に関するデータベースを構築するデータベースモジュールとを含むことを特徴とする。
【0026】
ここで、前記プロファイル情報は、前記NCTCの色相値と、前記デジタルイメージ処理によって変換された色相値とを含むことを特徴とする。
【0027】
ここで、前記カラー補正エンジンは、ターゲットイメージの色相値が前記組み合わせ色相の色相値を表現する方式によって表現されるように、ターゲットイメージの色相値を変更する色相変更モジュールと、ターゲットイメージに適用しようとする、選択された色相修正・色相補正作業に該当するプロファイルを、データ化によって格納されたデータベースから検索する検索モジュールと、検索されたプロファイルのプロファイル情報に応じて、ターゲットイメージの色相値を変換する色相変換モジュールとを含み、選択された色相修正・色相補正作業が適用されたターゲットイメージを出力することを特徴とする。
【0028】
ここで、前記色相値を表現する方式は、色相要素のうちの複数個を組み合わせて生成された組み合わせ要素、および組み合わせの後に残る色相要素を用いてイメージピクセルの色相を表現することを特徴とする。
【0029】
ここで、前記組み合わせは、各色相要素で共通の数値範囲の色相値を有する色の要素を共通の数値範囲内で互いに組み合わせることを特徴とする。
【0030】
ここで、前記組み合わせ要素の色相値は、RGB色相モデルおよびCMYK色相モデルを含む色相モデルで表現されることを特徴とする。
【0031】
ここで、前記チャート生成モジュールは、RGBカラーモデルで、赤(red)、緑(green)、青(blue)の3つの色相要素を用いて、3つの色相要素が組み合わせられた赤緑青(RGB)、2つの色相要素が組み合わせられた赤緑(RG)、緑青(GB)および青赤(BR)、並びに残り1つの色相要素である赤、緑および青に対する7つのチャートを生成することを特徴とする。
【0032】
ここで、前記チャート生成モジュールは、CMYK色相モデルで、C、M、YおよびKの4つの色相要素を用いて、4つの色相要素が組み合わせられたCMYK、3つの色相要素が組み合わせられたCMY、CMK、CYKおよびMYK、2つの色相要素が組み合わせられたCM、CY、CK、MY、MKおよびYK、並びに残り1つの色相要素C、M、YおよびKに対する15個のチャートを生成することを特徴とする。
【0033】
ここで、前記各チャートは、各チャートに該当する組み合わせ要素を構成する色相要素の数値に基づいて色相を段階別に表示する256個のパッチを含むことを特徴とする。
【0034】
ここで、前記各チャートは、各チャートに該当する組み合わせ要素を構成する色相要素の数値に基づいて色相を段階別に表示する100個のパッチを含むことを特徴とする。
【0035】
ここで、前記色相変換モジュールは、赤、緑および青(R=G=B)組み合わせ要素の変換された色相値、赤緑、緑青および青赤(R=G/G=B/B=R)組み合わせ要素のうちのいずれかの組み合わせ要素の変換された色相値、並びに赤、緑および青の残り色相要素のうちのいずれかの色相要素の変換された色相値を含む集合において、少なくとも一つの色相値の合算によって前記ターゲットイメージの色相値を変換することを特徴とする。
【0036】
ここで、前記ターゲットイメージは、前記イメージ処理によって色相情報が変更されない形式のファイルであることを特徴とする。
【発明の効果】
【0037】
本発明によれば、色相モデルに応じて、単一の色相要素ではなく、色相要素の組み合わせによって、調整の実質的な対象となる組み合わせ色相が提供され、組み合わせ色相要素に基づいて色相の修正・補正が行われ得る。
【0038】
また、単一の過程を経て複合的な効果を示すことが可能な色相の修正・補正が行われ得る。
【0039】
また、様々な効果を提供するイメージ処理過程の結果をデータベースに格納することにより、検索によって所望の効果をデータベースから選択し、これを実行することにより、色相修正・補正によって実現しようとする効果が数値化されて再現され得る。
【0040】
また、様々な効果を単一の過程を経て得、色相情報の損傷が防止できる。
【図面の簡単な説明】
【0041】
図1】従来技術によって行われるイメージ色相補正方法を図式的に示す例示図である。
図2】本発明の一実施形態に係る色修正・補正装置を含むシステムの例示図である。
図3】本発明の一実施形態に係る色修正・補正装置のブロック図である。
図4図3の制御部のブロック図である。
図5】本発明の一実施形態に係る色修正・補正装置のブロック図である。
図6】本発明の一実施形態に係る色修正・補正方法のフローチャートである。
図7】本発明の一実施形態に係るRGBモデルの組み合わせ要素を説明するための例示図である。
図8】本発明の一実施形態に係るRGBモデルのnカラーテーブルチャートである。
図9】本発明の一実施形態に係るCMYKモデルのnカラーテーブルチャートである。
図10】本発明の一実施形態に係るRGBモデルのRGBパッチの例示図である。
図11】本発明の一実施形態に係るRGBモデルのRG、BGおよびBRパッチの例示図である。
図12】本発明の一実施形態に係るRGBモデルのR、GおよびBパッチの例示図である。
【発明を実施するための形態】
【0042】
以下、添付図面を参照して、本発明の色修正・補正方法およびこれを用いる色修正・補正装置の好適な実施形態を詳細に説明する。各図面に提示された同一の参照符号は同一の部材を示す。また、本発明の実施形態についての特定の構造的ないし機能的説明は、単に本発明に係る実施形態を説明するための目的で例示されたもので、他に定義されない限り、技術的または科学的な用語を含めてここで使用されるすべての用語は、本発明の属する技術分野における通常の知識を有する者によって一般に理解されるのと同じ意味を持っている。一般に使用される辞典に定義されているような用語は、関連技術の文脈上持つ意味と一致する意味を有するものと解釈されるべきであり、本明細書で明らかに定義しない限り、理想的または過度に形式的な意味で解釈されないことが好ましい。
【0043】
以下、本発明の一実施形態に係る色修正・補正装置について説明する。
【0044】
図2は本発明の一実施形態に係る色修正・補正装置を含むシステムの例示図である。図2を参照すると、前記システムは、色修正・補正装置100に該当する様々な種類のユーザー端末100、データベース200、サーバー300およびネットワーク400を含む。
【0045】
ユーザー端末100は、デジタルイメージの色相を修正・補正する装置であって、ビデオを含むデジタルイメージを生成し編集することができるイメージ出力専用の装置、イメージエディター、イメージ編集装置、またはイメージの生成および編集以外に汎用の演算を行うことができるコンピュータ装置、端末(terminal)および無線端末を含む。
【0046】
ユーザー端末100に該当する本発明の実施形態に係る色修正・補正装置100は、本発明の実施形態に係る色修正・補正方法を構成するコンピュータコマンドを含む色相修正・補正アプリケーションモジュールをインストールされた形態で格納する。
【0047】
前記無線端末の様々な実施形態は、携帯電話、無線通信機能を有するスマートフォン、無線通信機能を有する携帯情報端末(PDA)、無線モデム、無線通信機能を有するポータブルコンピュータ、無線通信機能を有するデジタルカメラなどの撮影装置、無線通信機能を有するゲーム(gaming)装置、無線通信機能を有する音楽保存および再生家電製品、無線インターネット接続およびブラウジングが可能なインターネット家電製品だけでなく、それらの機能の組み合わせを統合している携帯型ユニットまたは端末を含むが、これに限定されるものではない。
【0048】
データベース200は、本発明の実施形態に係るデータ化された情報を含む。データベース200は、サーバー300側に直接接続されるか或いはユーザー端末100側に直接接続されるが、これに限定されるものではない。本発明の実施形態に係るデータ化された情報については後述する。
【0049】
サーバー300は、ファイルサーバー、更新サーバー、FTPサーバー、Webサーバー、およびデータベースサーバーを含むことができるが、これに限定されるものではなく、ユーザー端末100に格納された色相修正・補正アプリケーションモジュールの更新のために必要な各種ファイル、例えば、新しいパッチ、拡張プログラムおよびサービスパックを格納し、ユーザー端末の接続を許可してファイルダウンロードによるアプリケーションの更新を提供する。また、サーバー300は、本発明の実施形態によって構築されたデータベース200に直接接続できる。
【0050】
ネットワーク400は、LAN、WAN型の有線ネットワーク、WiFi、Bluetooth(登録商標)、ZigBeeのなどの近距離無線ネットワーク、および様々な種類のセルラー無線通信網を含むが、これに限定されるものではない。
【0051】
色修正・補正装置100は、インストールされていない色相修正・補正アプリケーションモジュールが格納されたメディアを読み取り、それをインストールして設置することができる。前記メディアは、光学ストレージ媒体、例えばCD−ROMおよびDVD−ROMを含む。また、色相修正・補正アプリケーションモジュールがサーバー300からダウンロードした(downloaded)バイナリファイル形式で提供されることも可能である。色修正・補正装置100は、ネットワーク400を介してサーバー300から各種ファイルをダウンロードして前記アプリケーションモジュールを更新することができる。次に、前記色修正・補正装置100について詳細に説明する。
【0052】
図3は本発明の一実施形態に係る色修正・補正装置のブロック図である。図3を参照すると、色修正・補正装置100は、入力デバイス(input device)110、ディスプレイ(display)120、出力デバイス(output device)130、ストレージ装置(storage device)140、通信装置(communication device)150、電源装置(power device)160および制御部(control unit)170を含む。
【0053】
入力デバイス110は、色相修正・補正に必要なデータおよびユーザー作業環境の各種パラメータ設定のための情報入力を行うキーボード、タッチスクリーン、マウス、電子ペンおよび音声入力装置、例えばマイクロフォンを含むが、これに限定されるものではない。実質的に、ユーザー入力を介して、入力デバイス110は色相修正・補正に必要なコマンドを入力する。ここで、色相修正は、歪みはないが、異なる効果のためのプロセスを指し示し、色相補正は歪みを修正するためのプロセスを指し示すが、必ずしもこれに限定されるものではなく、イメージ処理によって現れる色相、色調および色味の変更、変換および転換を指し示すことができる。
【0054】
ディスプレイ120は、色相修正・補正のための編集画面のフレーム出力を行うブラウン管(cathode−ray tube、CRT)、液晶ディスプレイ(liquid crystal display、LCD)、プラズマディスプレイパネル(plasma display panel、PDP)、発光ダイオード(light emitting diode、LED)ディスプレイ、有機発光ダイオード(organic light emitting diode、OLED)ディスプレイを含むが、これに限定されるものではない。
【0055】
出力デバイス130は、プリンター、プロッタ、ビームプロジェクター、テキスト音声変換(text to sound、TTS)装置、スピーカーおよびイヤホンを含むが、これに限定されるものではない。
【0056】
ストレージ装置140は、色修正・補正装置100から分離が可能/不可能なすべての形態であって、磁気テープ、磁気ドラム、フロッピーディスク、ZIPドライブ、およびハードディスクドライブ(hard disk drive、HDD)などの磁気方式のストレージ装置、SDカード、USBメモリおよびソリッドステートドライブ(solid state drive、SSD)などのフラッシュメモリを用いる電気方式のストレージ装置、およびCD−ROMドライブ、DVD−ROMドライブ、ブルーレイディスク(blu−ray disc)ドライブなどの光学方式のストレージ装置を含むが、これに限定されるものではない。
【0057】
通信装置150は、有無線通信網300の各種通信網に対応する通信モジュール、例えば、Bluetoothモジュール、WiFiモジュール、イーサネット(登録商標)インターフェースカード、USBモジュール、セルラー無線通信モジュール、モデムおよび無線ルータを含むが、これらに限定されるものではない。
【0058】
電源装置160は、ACをDCに変換するパワーサプライ、アダプタ、SMPSと、リチウムイオン電池、鉛蓄電池、燃料電池およびバイオエタノール電池などの二次電池および1次電池を含むが、これに限定されるものではない。
【0059】
制御部170は、本発明の実施形態に係る色修正・補正方法が実現されるように色修正・補正装置100内の各構成要素を制御する。制御部170について具体的に説明する。
【0060】
図4図3の制御部のブロック図である。図4を参照すると、制御部170は、プロセッサCPUと、オペレーティングシステムおよび色相修正・補正アプリケーションモジュールがロードされたメモリとを含む。制御部170は、メモリ領域で、本発明の実施形態に係る色修正・補正方法を実行するコンピュータコマンドが含まれている色相修正・補正アプリケーションモジュール内でデータベース生成部171およびカラー補正エンジン176を含む。
【0061】
具体的に、制御部170は、色修正・補正装置100が入力デバイス110を介してユーザー入力を受け、本発明の実施形態に係る色修正・補正方法による色相修正・補正プロセス、色相が修正・補正されたイメージおよびユーザーインターフェースを示すディスプレイ120を用いた画面フレームの出力プロセス、出力デバイス130を用いた色相が修正・補正されたイメージを紙、織物、プラスチックなどの印刷可能な面の上に出力するプロセス、色相が修正・補正されたイメージをストレージ装置140に格納するプロセス、色相修正・補正に必要な各種データを受信したり、色相が修正・補正されたイメージを通信装置150を用いてネットワーク400を介してサーバー300または外部端末に伝送したりするプロセス、および電源装置160を用いたパワー供給プロセスを、制御部170内に構成されたプロセッサ(CPU)と、オペレーティングシステム(OS)、および本発明の実施形態に係る色修正・補正方法に関するコンピュータコマンドを含む文書作成アプリケーションモジュールがロードされたメモリを用いて制御する。
【0062】
図4を再び参照すると、本発明の実施形態に係る色修正・補正装置100は、制御部170内にデータベース生成部171およびカラー補正エンジン176を含む。データベース生成部171は、チャート生成モジュール172、効果デモモジュール173、プロファイル生成モジュール174およびデータベースモジュール175を含み、カラー補正エンジン176は、色相変更モジュール177、検索モジュール178および色相変換モジュール179を含む。
【0063】
まず、データベース生成部171は、様々な種類の色相修正・色相補正作業によるイメージ処理結果をデータ化して格納する。
【0064】
その中で、チャート生成モジュール172は、上記の方式によって表現された色相値を含むルックアップテーブルに該当するnカラーテーブルチャートを生成する。また、効果デモモジュール173は、色相修正・色相補正作業によるイメージ処理をサンプルイメージに適用する。また、プロファイル生成モジュール174は、前記イメージ処理によって変換されたイメージの色相値に関するプロファイルを生成する。また、データベースモジュール175は、色相修正・色相補正作業の種類とこれに対応するプロファイル情報に関するデータベースを構築する。
【0065】
カラー補正エンジン176は、格納されたプロファイルの中から選択された色相修正・色相補正作業のプロファイル情報を用いて前記イメージ処理の結果をターゲットイメージに適用する。
【0066】
その中で、色相変更モジュール177は、ターゲットイメージの色相値が前記組み合わせ色相の色相値を表現する方式によって表現されるように、ターゲットイメージの色相値を変更する。また、検索モジュール178は、ターゲットイメージに適用しようとする、選択された色相修正・色相補正作業に該当するプロファイルを、データ化によって格納されたデータベースから検索する。また、色相変換モジュール179は、検索されたプロファイルのプロファイル情報に応じて、ターゲットイメージの色相値を変換する。そして、選択された色相修正・色相補正作業が適用されたターゲットイメージが出力される。
【0067】
コンピューティング装置500に該当することが可能な本発明の実施形態に係る色修正・補正装置100は、他の実施形態によってより具体的に説明することができる。
【0068】
図5は本発明の他の実施形態に係る色修正・補正装置500のブロック図である。図5を参照すると、コンピューティング装置500に該当する色修正・補正装置500は、入力インターフェース装置510、出力インターフェース装置520、メモリ531、ストレージ装置532、電源装置540、プロセッサ550、ネットワークインターフェース装置560、無線通信装置570およびバス580を含む。
【0069】
入力インターフェース装置510は、ユーザーの入力に応じて色相修正・補正に必要な文字またはオブジェクトを入力する。入力インターフェース装置510は、キーボード(Keyboard)、タッチスクリーン(Touch Screen)、マウス(Mouse)、電子ペン(Stylus Pen)およびペンタブレット(Pen Tablet)を含むが、これに限定されるものではない。
【0070】
出力インターフェース装置520は、文書を表示するディスプレイ(display)およびイメージをプリント出力するプリンター(printer)を含む。また、出力インターフェース装置520は、文書内の文字を音声合成(Text to Speech、TTS)エンジンを用いて音声として出力するスピーカー(speaker)、ヘッドホン(head−phone)およびヘッドセット(head−set)を含む。
【0071】
プロセッサ550は、メモリ531および/またはストレージ装置532に格納された本発明の実施形態に係る色修正・補正方法に関する色相修正・補正アプリケーションモジュールが含んでいるコンピュータコマンドを実行することができる。プロセッサ550は、中央処理装置(central processing unit、CPU)、グラフィックス処理装置(graphics processing unit、GPU)、または本発明に係る方法が行われる専用のプロセッサを意味することができる。メモリ531とストレージ装置532は揮発性記憶媒体および/または不揮発性記憶媒体で構成できる。例えば、メモリ531は、読み取り専用メモリ(read only memory、ROM)および/またはランダムアクセスメモリ(random access memory、RAM)で構成できる。
【0072】
無線通信装置570は、近距離無線通信、無線データ通信および無線音声通信のための装置を含む。
【0073】
文書出力装置500に含まれているそれぞれの構成要素は、バス580によって接続されて互いに通信を行う。
【0074】
以下、上述した色修正・補正装置100が、色相修正・補正アプリケーションモジュールが含むコンピュータコマンドの実行によって実施する本発明の実施形態に係る色修正・補正方法を、図3および図6を参照して説明する。
【0075】
図6は本発明の一実施形態に係る色修正・補正方法のフローチャートである。
【0076】
図3および図6を参照すると、本発明の一実施形態に係る色修正・補正方法はS110乃至S123の段階を含む。
【0077】
まず、データベース生成部171は、様々な種類の色相修正・色相補正作業によるイメージ処理結果をデータ化して格納する(S110)。
【0078】
ここで、様々な種類の色相修正・色相補正作業は、レベル(level)、コントラスト(contrast)、色相バランス(c lor balance)、明度(brightness)/コントラスト、色調(tone)/彩度(chroma)、色相一致(color coincidence)、色の変化(color alteration)、色相選択(color selection)、アプリケーションフィルター(application filter)、反転(reverse)および均一化(equalization)を含むが、必ずしもこれに限定されるものではない。データ化は、前記イメージ処理結果に応じて、色相モデルで表現される色相値の数値がイメージ処理前とイメージ処理後にどのように変動するか、その対応関係を数値で表示することを含む。
【0079】
図7は本発明の一実施形態に係るRGBモデルの組み合わせ要素を説明するための例示図である。図7を参照すると、RGBモデルにおいて、R要素の数値が64、G要素の数値が128、B要素の数値が192である色相が(A)に示されている。従来技術によれば、RGBモデルで表現される各要素の色相値を調整するイメージ処理を行う。よって、従来のイメージ処理技術による各要素の数値変動の結果として、ディスプレイまたはプリンターなどの出力デバイスを介して視覚的に感知される色相は、ユーザーが予想した範囲の外にある場合が多い。これは色相の各要素を独立に且つ一律に調整するためである。
【0080】
本発明の実施形態において色相値を表現する方式は、最大公約数の原理に基づいて、色相モデルに応じて色の要素を組み合わせて生成された組み合わせ要素を用いる。前記組み合わせは、各色相の要素において共通の数値範囲の色相値を有する色の要素を共通の数値範囲内で互いに組み合わせることを特徴とする。
【0081】
再び図7を参照すると、RGBモデルにおいてR要素の数値が64、G要素の数値が128、およびB要素の数値が192である色相が組み合わせ要素によって表現された(B)が示されている。最大公約数の原理に基づいて、R、G、Bの各色要素で互いに共通した数値の範囲に該当する64に対して、R=G=B=64によるRGB組み合わせ要素が設定できる。
【0082】
具体的には、RGB:64は64−0によって算出される。同じ方法でG=B=64によるGB組み合わせ要素が設定できる。具体的には、GB:64は128−64によって算出される。そして、残り色相要素であるG要素が設定できる。具体的には、G:64は192−128によって算出される。その他に、RGB色相要素のうちの3つの要素が共通した数値の範囲がない場合、例えば、R:0、G:128、B:192である場合、組み合わせ要素はRGB:0、GB:128、B:64に設定でき、または、2つの要素が共通した数値の範囲もない場合、例えば、R:0、G:0、B:192である場合、組み合わせ要素はRGB:0、GB:0、B:192に設定できる。すなわち、本発明の実施形態に係る色相値を表現する方式は、色の要素のうちの複数個を組み合わせて生成された組み合わせ要素、および組み合わせの後に残る色の要素を用いてイメージピクセルの色相を表現することを特徴とする。以下、S110段階を構成する詳細段階について説明する。
【0083】
S110段階は次のS111乃至S114段階を含む。
【0084】
チャート生成モジュール172は、上記の方式により表現された色相値を含むルックアップテーブルに該当するnカラーテーブルチャートを生成する(S111)。
【0085】
チャート生成モジュール172は、RGB色相モデルで、赤、緑、青の3つの色の要素を用いて、3つの色の要素が組み合わせられた赤緑青(RGB)、2つの色の要素が組み合わせられた赤緑(RG)、緑青(GB)および青赤(BR)、並びに残り一つの色の要素である赤、緑および青に対する7つのチャートを生成することを特徴とする。
【0086】
図8は本発明の一実施形態に係るRGBモデルのnカラーテーブルチャートである。図8を参照すると、RGBモデルで、色相の3要素によって生成できる組み合わせ要素が示されている。ここで、RGB組み合わせ要素として、最大数値の50%の数値を持つ色相要素の組み合わせによって生成されたものが代表的に表示されている。図8を参照すると、既存のRGBモデルと比較して全体色相を構成する色相要素が、7つの組み合わせ要素で代表される因子に拡張されたことを見ることができる。よって、本発明の実施形態に係る組み合わせ因子を用いて色相が表現される場合、色相修正・色相補正により変動する色相が既存のRGBモデルに比べてより正確に表現できる。
【0087】
さらに、本発明の実施形態に係る組み合わせ要素の色相値は、RGB色相モデルおよびCMYK色相モデルを含む色相モデルで表現できる。
【0088】
RGBモデルは、色を混ぜるほど明度が高くなる加法混色(additive color mixing)色相モデルであり、CMYKモデルは、色を混ぜるほど明度が低くなる減法混色(subtractive color mixing)色相モデルである。
【0089】
青緑色(cyan)、マゼンタ(magenta)、黄色(yellow)、黒色(black)の略字を用いて表示されるCMYK色相モデルは、インクに基づいた色相実現原理に従うため、色を加えるほど明度が低くなり暗くなる。色が混合されるほど光の量が減るからである。
【0090】
チャート生成モジュール172は、CMYK色相モデルで、C、M、YおよびKの4つの色相要素を用いて4つの色相要素が組み合わせられたCMYK、3つの色相要素が組み合わせられたCMY、CMK、CYKおよびMYK、2つの色相要素が組み合わせられたCM、CY、CK、MY、MKおよびYK、並びに残り1つの色相要素C、M、YおよびKに対する15つのチャートを生成することを特徴とする。
【0091】
図9は本発明の一実施形態に係るCMYKモデルのnカラーテーブルチャートである。図9を参照すると、CMYKモデルにおいて色相の4つの要素によって生成できる組み合わせ要素が示されている。ここで、K要素が含まれている組み合わせ要素として、最大数値の50%の数値を持つ色相要素の組み合わせによって生成されたものが代表的に示されている。
【0092】
CMYKは、RGBよりも表示可能な色相領域が少ないが、例えばプリントアウトなど、インクで表現されるすべての出力物はCMYK色相モデルに従う。ディスプレイ上で確認された色相が実際印刷したときに出てきた色相と違いがある場合が多いので、ポスター、カタログ、パンフレット、ポートフォリオなどの印刷物の色相表現にはCMYK色相モデルが用いられる。
【0093】
前記色相モデル別に生成されたチャートは、これに該当する組み合わせ要素の色分布度を含む。本発明の実施形態に係るRGB色相モデルのルックアップテーブルは、組み合わせられた色相を組み合わせ要素の数値に基づいて段階別に表示する256個のパッチで構成された色相分布図をチャート別に含む。
【0094】
本発明の実施形態に係るRGB色相モデルのルックアップテーブルは、組み合わせられた色相を組み合わせ要素の数値に基づいて段階別に表示する100個のパッチで構成された色相分布図をチャート別に含む。
【0095】
図10は本発明の一実施形態に係るRGBモデルのRGBパッチの例示図である。図10を参照すると、RGB組み合わせ要素の数値が1〜255である場合のパッチが段階別に示されている。
【0096】
図11は本発明の一実施形態に係るRGBモデルのRG、BGおよびBRパッチの例示図である。図11を参照すると、RG、GB、BR組み合わせ要素の数値が1〜255である場合のパッチが段階別にそれぞれ示されている。
【0097】
図12は本発明の一実施形態に係るRGBモデルのR、GおよびBパッチの例示図である。図12を参照すると、R、G、B色相要素の数値が1〜255である場合のパッチが段階別にそれぞれ示されている。
【0098】
前記各チャートに含まれているパッチ値は、本発明の実施形態に係る色相修正・色相補正作業に応じて変動する色相を表現する基準となる。
【0099】
次に、効果デモモジュール173は、色相修正・色相補正作業によるイメージ処理をサンプルイメージに適用する(S112)。S112段階では、上述した様々な色相修正・色相補正作業が行われる。さらに、単一の作業または様々な組み合わせの2つ以上の複数の作業が順次行われる。そして、既存の各種効果、例えばノイズ、レンダリング、ブラシ線、鮮明効果、スケッチ効果、スタイル化、アート効果、歪み、テクスチャ、ピクセル化、ぼかし効果、およびサードパーティベンダーによって提供されるフィルターによって実現される各種その他の効果の結果を数値化するために、各種フィルターによるイメージ処理がサンプルイメージに適用できる。
【0100】
次に、プロファイル生成モジュール174は、前記イメージ処理により変換されたイメージの色相値に関するプロファイルを生成する(S113)。各プロファイルは、体系的な管理のために固有番号を持っている。
【0101】
次に、データベースモジュール175は、前記実行された色相修正・色相補正作業の種類とこれに対応するプロファイル情報に関するデータベースを構築する(S114)。ここで、プロファイル情報は、本発明の実施形態に係るNCTCの色相値と前記デジタルイメージ処理によって変換された色相値、その他にイメージ処理による実現される効果の名称、効果の段階および色相モデルの種類を含む。以下、構築されたデータベースを用いてターゲットイメージにイメージ処理による効果を適用する段階について説明する。
【0102】
まず、カラー補正エンジン176は、格納されたプロファイルの中から選択された色相修正・色相補正作業のプロファイル情報を用いて前記イメージ処理の結果をターゲットイメージに適用する(S120)。
【0103】
具体的に、S120段階は次のS121乃至S123段階を含む。
【0104】
まず、色相変更モジュール177は、ターゲットイメージの色相値が前記組み合わせ色相の色相値を表現する方式によって表現されるように、ターゲットイメージの色相値を変更する(S121)。S121段階の結果に基づいて、ターゲットイメージの各ピクセルの色相は、本発明の実施形態に係るパッチが表現する色相で表現され、ピクセルの実際色相は、パッチが示す数値の合算を介して表現され得る。
【0105】
次に、検索モジュール178は、ターゲットイメージに適用しようとする選択された色相修正・色相補正作業に該当するプロファイルを、データ化によって格納されたデータベースから検索する(S122)。前記検索のためには、データベース運用で実際に使用される各種方法が使用できる。すなわち、ユーザーは、目的とするイメージ処理効果、プロファイル番号、色相値、適用段階に関するキーワードを用いてプロファイルを検索することができる。
【0106】
最後に、色相変換モジュール179は、検索されたプロファイルのプロファイル情報に応じて、ターゲットイメージの色相値を変換する(S123)。
【0107】
RGB色相モデルにおいて、色相変換モジュール179は、赤、緑および青(R=G=B)組み合わせ要素の色相値から変換された色相値、赤緑、緑青および青赤(R=G/G=B/B=R)組み合わせ要素のうちのいずれか一つの組み合わせ要素の色相値から変換された色相値、並びに赤、緑および青の残り色相要素のうちのいずれかの色相要素の色相値から変換された色相値を含む集合において、少なくとも1つの変換された色相値の合算によって前記ターゲットイメージの色相値を変換することを特徴とする。すなわち、本発明の実施形態によって、色相変換モジュール179は、組み合わせ要素別に色相値を変換し、変換された色相値を合算することにより、ピクセル別に変換された色相値を算出する。
【0108】
一つのプロファイルは、少なくとも一つのイメージ処理過程に関する情報を含む。したがって、ユーザーは、検索された一つのプロファイル情報に応じてターゲットイメージの色相値を変換しても、複数のイメージ処理効果を一つの過程を経て処理することができる。
【0109】
最終的に、選択された色相修正・色相補正作業が適用されたターゲットイメージが出力される。
【0110】
ここで、ターゲットイメージは、本発明の実施形態に係るイメージ処理によって色相情報が変更されない形式のファイルであることを特徴とする。たとえば、PNG、TIFF形式のターゲットイメージファイルが使用できる。
【0111】
本発明に係る色相修正・色相補正方法は、様々なコンピュータ手段によって実行できるプログラム命令の形で実現され、コンピュータ可読媒体に記録できる。コンピュータ可読媒体は、プログラム命令、データファイル、データ構造などを単独でまたは組み合わせて含むことができる。コンピュータ可読媒体に記録されるプログラム命令は、本発明のために特別に設計されて構成されたものであってもよく、コンピュータソフトウェア当業者に公知されて使用可能なものであってもよい。
【0112】
コンピュータ可読媒体の例には、ROM、RAM、フラッシュメモリ(flash memory)などのようにプログラム命令を格納し実行するように特別に構成されたハードウェア装置が含まれる。プログラム命令の例には、コンパイラ(compiler)によって作られるような機械語コードだけでなく、インタプリタ(interpreter)などを用いてコンピュータによって実行できる高級言語コードを含む。上述したハードウェア装置は、本発明の動作を行うために少なくとも一つのソフトウェアモジュールとして作動するように構成でき、その逆も同様である。
【0113】
このように、本発明の実施形態によれば、色修正・補正方法およびこれを用いる色修正・補正装置は、色相モデルに応じて、単一の色相要素ではなく、色相要素の組み合わせによって調整の実質的な対象となる組み合わせ色相を提供し、組み合わせ色相要素に基づいて色相の修正・補正を行うことができる。
【0114】
また、上記の方法および装置は、単一の過程を経て複合的な効果を示すことが可能な色相の修正・補正を行うことができる。
【0115】
また、上記の方法および装置は、様々な効果を提供するイメージ処理過程の結果をデータベースに格納することにより、検索によって所望の効果をデータベースから選択し、これを実行することにより、色相修正・補正によって実現しようとする効果を数値化して再現することができる。
【0116】
また、上記の方法および装置は、様々な効果を単一の過程を経て得るようにすることができ、色相情報の損傷を防止することができる。
【0117】
以上、本発明は、図面に示された実施形態を参考にして説明したが、これは例示的なものに過ぎず、当該技術の属する分野における通常の知識を有する者であれば、これから様々な変形および均等な他の実施形態が可能である点を理解するだろう。よって、本発明の技術的保護範囲は以降の特許請求の範囲によって判断されるべきである。
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