(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記内シート本体は、前記一対の分離部を構成する一対の内シート片を備えると共に、前記他方向における内シートの両端部間に位置する一対の内シート片の内側端部同士が重なり合って形成された重合部を備えており、前記凹凸シートは、重合部の少なくとも一部に重なるように配置されることを特徴とする請求項1又は2に記載の米飯加工食品用包装材。
前記内シート本体は、前記一対の分離部を構成する一対の内シート片を備えると共に、他方向における内シートの両端部間に位置する一対の内シート片の内側端部同士が重なり合って形成された重合部を備えており、前記凹凸シートは、重合部と重ならないように配置されることを特徴とする請求項1乃至3の何れか一項に記載の米飯加工食品用包装材。
【背景技術】
【0002】
コンビニエンスストア等で販売されているおにぎりは、外シートと内シートとの間にシート状の海苔を収納した包装材によって包装されている。具体的には、斯かる包装材として、一方向に分割可能に構成される外シートと、外シートと同方向に分割可能に構成される内シートとを備え、シート状の海苔を介して外シートと内シートとが重ね合わされた状態で海苔を囲むように外フィルムと内フィルムとがシールされて形成されたものが知られている(特許文献1参照)。
【0003】
前記外シートは、おにぎりを包み込むことができる大きさの略長方形状に形成された外シート本体と、該外シート本体の中央部に長手方向に延びるように配置されたカットテープとを備えている。また、外シートは、外シート本体の長手方向の一端部に長手方向に延びる一対の切り込み(以下、切込部とも記す)を備え、該一対の切込部の各一端部が外シートの端縁と接するように形成されている。これにより、一対の切込部の間の領域が他の領域から分離されるため、一対の切込部の間に指などで摘むことが可能な摘み部が形成される。一方、カットテープは、一対の切込部の間に一端部が位置するように構成される。つまり、カットテープの一端部は、摘み部の内側に位置する。
【0004】
前記内シートは、外シートと略同一形状となるように形成されている。また、内シートは、幅方向に分離可能な一対のシート片から構成されている。該一対のシート片は、内シートの幅方向における中央側に位置する端部(以下、内側端部とも記す)同士が外シートのカットテープと重なる位置で一方向に沿って重なるように構成されている。そして、一対のシート片が内シートの幅方向で分離することで内シートが分割される。
【0005】
斯かる包装材を用いておにぎりを包装する際には、おにぎりと海苔との間に内シートが介在するようにおにぎりを包装する。これにより、おにぎりと海苔とが直に接することがないため、おにぎりからの湿気によって海苔が湿気ってしまうのが抑制される。
【0006】
また、斯かる包装材を用いて包装されたおにぎりを食する際には、摘み部を摘んで外シートの長手方向に沿って引っ張ることで、一対の切込部の各他端部を起点に、外シートがカットテープに沿って切断される。これにより、一対の切込部の各他端部を起点として長手方向に延びる一対の切断線間の領域が他の領域から分離され、外シートが幅方向に分割される。そして、2つに分割された外シートを幅方向に離間させるように内シートと共に引っ張ることで、内シートを構成する一対のシート片が分離して内シートが分割されると共に海苔とおにぎりとの間から引き抜かれる。これにより、海苔とおにぎりとが一体となった状態でおにぎりを食することが可能となる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、上記のような包装材では、内シートを構成するシート材の材質によっては、おにぎりの湿気が内シートを透過する虞がある。このように内シートを湿気が透過すると、外シートと内シートとの間の空間(即ち、海苔を収容した空間)に湿気が侵入し、海苔が湿気ってしまう虞がある。
【0009】
そこで、本発明は、外シートと内シートとの間に収容されたシート状食品が湿気ってしまうのをより抑制することができる米飯加工食品用包装材を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明に係る米飯加工食品用包装材は、一方向に
直交する他方向に分割可能に構成される外シートと、シート状食品を介して外シートと重ね合わされる内シートとを備えており、該内シートは、外シートと同方向に分離可能な一対の分離部を備える内シート本体を備えており、シート状食品を介して外シートと内シート本体とが重ね合わされた状態で、シート状食品を囲むように外シートと内シート本体とがシールされて形成されており、内シートが内側となるように米飯加工食品を包み込む米飯加工食品用包装材において、前記内シートは、少なくとも一方の面に複数の凹凸が形成された凹凸シートであって内シート本体に重なるように配置される凹凸シートを更に備えており、
該凹凸シートは、前記一方向が長手となるように形成されると共に、前記他方向の幅が内シート本体の前記他方向の幅よりも狭くなるように構成され、且つ、前記他方向に位置する外シートと内シート本体とのシール位置から前記他方向に離れた位置に配置されており、前記凹凸シートは、米飯加工食品用包装材で米飯加工食品を包み込む際に米飯加工食品側となる内シート本体の一方の面に連結され
、且つ、前記他方向における中央部よりも前記他方向における内シート本体の一端側に位置する領域が前記他方向における内シート本体の一端側に位置する一方の分離部に連結されることを特徴とする。
【0011】
斯かる構成によれば、前記内シートは、シート状の内シート本体部と、少なくとも一方の面に複数の凹凸が形成された凹凸部を備えており、該凹凸部は、内シート本体部の少なくとも一方の面に重なるように配置されることで、内シートにおける凹凸部を備える領域では、凹凸部を備えない内シートよりも厚みが増すことになる。このため、内シートにおける凹凸部を備える領域では、内シートを透過する湿気の透過量を低減することができる。これにより、外シートと内シートとの間の空間(シート状食品を収容した空間)への湿気の侵入が抑制されるため、シート状食品が湿気ってしまうのを抑制することができる。
【0012】
米飯加工食品を包み込む際に米飯加工食品側となる内シート本体部の一方の面に重なるように前記凹凸部が配置されることが好ましい。
【0013】
斯かる構成によれば、米飯加工食品を包み込む際に米飯加工食品側となる内シート本体部の一方の面に前記凹凸部が重なるように配置されることで、内シートにおける凹凸部を備える領域では、凹凸部によって米飯加工食品からの湿気が内シートを透過し難くなる。このため、内シートにおける凹凸部を備える領域では、米飯加工食品の湿気が内シートを透過して外シートと内シートとの間の空間(シート状食品を収容した空間)へ侵入するのが抑制される。これにより、シート状食品が湿気ってしまうのを抑制することができる。
【0014】
また、米飯加工食品を包装した際に凹凸部が米飯加工食品側となるため、米飯加工食品と内シートとの接触面積が凹凸部によって低減される。これにより、シート状食品と米飯加工食品との間から内シートを引き抜く際に、内シートと米飯加工食品との摩擦が軽減されるため、内シートの引き抜きを容易に行うことができる。また、内シートと米飯加工食品との間の摩擦によって米飯加工食品が割れてしまうのを防止することもできる。
【0015】
前記凹凸部は、前記内シート本体部と連結されていない非連結部を備えることが好ましい。
【0016】
斯かる構成によれば、前記凹凸部は、前記内シート本体部と連結されていない非連結部を備えることで、米飯加工食品を包装した際に、内シート本体部と凹凸部の非連結部との間に空気が入り込み易くなる。そして、凹凸部と内シート本体部との間に空気が入り込むことで、内シートにおける凹凸部を備える領域に空気層が形成されるため、内シートにおける凹凸部を備える領域では湿気の透過をより抑制することができる。
【0017】
前記内シート本体部は、前記一対の分離部を構成する一対の内シート片を備えると共に、他方向における内シートの両端部間に位置する一対の内シート片の内側端部同士が重なり合って形成された重合部を備えており、前記凹凸部は、重合部の少なくとも一部に重なるように配置されることが好ましい。
【0018】
斯かる構成によれば、一対の内シート片の内側端部同士が重なり合って形成された重合部の少なくとも一部に重なるように凹凸部が配置されることで、米飯加工食品を包装した際に、凹凸部の厚みによって重合部を形成する内側端部同士が密着し易くなる。これにより、重合部を構成する内側端部の間を通って外シートと内シートとの間(シート状食品を収容した空間)へ湿気が侵入するのを抑制することができる。
【0019】
前記内シート本体部は、前記一対の分離部を構成する一対の内シート片を備えると共に、他方向における内シートの両端部間に位置する一対の内シート片の内側端部同士が重なり合って形成された重合部を備えており、前記凹凸部は、重合部と重ならないように配置されることが好ましい。
【0020】
斯かる構成によれば、一対の内シート片の内側端部同士が重なり合って形成された重合部に凹凸部が重ならないように配置されることで、米飯加工食品の包装に伴って重合部が変形した際に、重合部を構成する内側端部同士が互いに追従し易くなるため、重合部を構成する内側端部の間を通って外シートと内シートとの間(シート状食品を収容した空間)へ湿気が侵入するのを抑制することができる。
【0021】
また、重合部に凹凸部が重ならないことで、内シートにおける凹凸部を備える領域と重合部との厚みの差が低減される。これにより、内シート中での厚みにバラツキが生じるのを抑制することができるため、包装材を枚葉体にして重ねる際に、厚みのバラツキによって重ね難くなったり重ねた包装材が崩れ易くなったりするのを防止することができる。
【発明の効果】
【0022】
以上のように、本発明によれば、外シートと内シートとの間に収容されたシート状食品が湿気ってしまうのをより抑制することができる。
【発明を実施するための形態】
【0024】
以下に、本発明に係る米飯加工食品用包装材の実施形態について、
図1,2に基づいて説明する。以下では、「米飯加工食品用包装材」を単に「包装材」と称することがある。また、以下の説明における一方向(第一方向)とは、各図における座標軸のx軸に沿った方向であり、他方向(第二方向)とは、各図における座標軸のy軸に沿った方向である。また、包装材の中央部から見て包装材の外周端部側を外側とし、包装材の外周端部から見て包装材の中央部側を内側として説明する。
【0025】
本実施形態に係る包装材1は、
図1に示すように、米飯加工食品Aを包み込み可能なサイズの外シート2と、該外シート2に重ね合わされて米飯加工食品Aと接する内シート3とを備える。そして、外シート2および内シート3は、米飯加工食品Aに巻くシート状食品Bを介して重ね合された状態で、シート状食品Bを囲むように端部同士がシールされる。これにより、包装材1は、米飯加工食品Aとシート状食品Bとを分離した状態で、米飯加工食品Aを包装することが可能となる。なお、米飯加工食品Aには、三角形状や樽形状などに握られた各種おにぎりの他、鮨なども含まれる。また、シート状食品Bには、シート状の海苔の他、畳鰯なども含まれる。
【0026】
外シート2は、米飯加工食品Aを包み込むことが可能な大きさの外シート本体2aと、該外シート本体2aに積層される一対のカットテープ2b,2bとから構成される。外シート本体2aは、一方向(以下、第一方向とも記す)が長手となるように(本実施形態では、長方形状に)形成され、該第一方向に
直交する他方向(以下、第二方向とも記す)が幅方向となっている。一方、カットテープ2bは、第二方向における外シート本体2aの中央部に第一方向に延びるように配置される。
【0027】
また、外シート2は、第一方向における外シート本体2aの一端部に第一方向に延びるように形成された一対の切込部2c,2cを備える。一対の切込部2c,2cは、第二方向に間隔を空けて形成され、一対のカットテープ2b,2bの各一端部が一対の切込部2c,2cの間に位置するように構成される。また、一対の切込部2c,2cは、それぞれの一端部が外シート本体2aの端縁と接するように形成される。これにより、外シート2における一対の切込部2c,2cの間の領域が他の領域から分離される。これにより、一対の切込部2c,2cの間の領域に指などで摘むことができる摘み部2dが形成される。
【0028】
そして、摘み部2dを摘んで第一方向に沿って引っ張ることで、一対の切込部2c,2cの各他端部を起点に外シート2を第一方向に沿って切断することが可能となる。そして、外シート2が切断されることで、一対の切込部2c,2cの各他端部を起点とする一対の切断線間の帯状の領域が他の領域から分離されるため、外シート2が第二方向に分割可能となっている。
【0029】
前記内シート3は、内シート本体部3aと、少なくとも一方の面に複数の凹凸が形成された凹凸部3bとを備える。本実施形態では、内シート3は、内シート本体部3aと凹凸部3bとが別体に形成される。具体的には、内シート3は、内シート本体部3aを構成する内シート本体3aと、凹凸部3bを構成する凹凸シート3b(本実施形態では、一対の凹凸シート3b,3b)とを備える。具体的には、内シート3は、内シート本体3aの少なくとも一方の面(本実施形態では、米飯加工食品Aを包み込む際に米飯加工食品A側となる一方の面)に凹凸シート3bが重なるように配置される。
【0030】
内シート本体3aは、外シート2と略同一形状(具体的には、第一方向が長手となる長方形状)に形成される。また、内シート本体3aは、外シート2と同方向、即ち、第二方向に分割可能に構成される。具体的には、内シート本体3aは、第二方向に分離可能に構成された一対の分離部3c,3dを備え、該一対の分離部3c,3dが分離することで分割可能となっている。
【0031】
本実施形態では、内シート本体3aは、第二方向に分離可能な一対のシート片3c,3dから構成される。つまり、一対のシート片3c,3dによって前記一対の分離部3c,3dが構成されている。該一対のシート片3c,3dは、第二方向に沿って配置される。また、一対のシート片3c,3dは、第二方向における内シート3の両端部間(換言すれば、内シート本体3aの第二方向における内側)に位置する端部同士が重なり合うように構成される。つまり、内シート本体3aは、一対のシート片3c,3dの内側端部同士が重なり合うことで形成された重合部3eを備える。そして、一対のシート片3c,3dは、第二方向における各内側端部よりも外側の各端部が外シート2にシールされる。
【0032】
本実施形態では、
図2に示すように、一方のシート片3cの内側端部は、一方のシート片3cを構成するシート材が第一方向に延びる折り返し位置で他方のシート片3d側へ折り返されて形成された折返部3fを備える。つまり、重合部3eは、折返部3fを備えている。該折返部3fは、第一方向に延びる帯状に形成される。そして、折返部3fが他方のシート片3dの内側端部と重なるように構成される。
また、一対のシート片3c,3dの内側端部同士は、分離可能に連結される。具体的には、一方のシート片3cが備える折返部3fと他方のシート片3dの内側端部とが第一方向に延びる領域同士で分離可能に連結される。つまり、内シート本体3aには、一方のシート片3cの内側端部(折返部3f)と他方のシート片3dの内側端部とが分離可能に連結されて形成された連結部3gを備える。該連結部3gを形成する方法としては、特に限定されるものではなく、例えば、折返部3fと他方のシート片3dの内側端部とが直にヒートシールされてもよく、接着剤や熱溶融性フィルムを介在させることで形成されてもよい。
【0033】
前記一対の凹凸シート3b,3bとしては、シート材がエンボス加工されて形成されたエンボスシートを用いることができる。該エンボスシートは、両面に凹凸を備えている。そして、斯かる一対の凹凸シート3b,3bは、第一方向に延びる帯状に形成され、第一方向における内シート本体3aの全域に亘って配置される。また、一対の凹凸シート3b,3bは、第二方向における内シート本体3aの両端縁から内側へ離間した位置に配置される。つまり、第二方向における内シート3の両端部には、内シート本体3aに一対の凹凸シート3b,3bが重なり合わない領域が形成されている。そして、斯かる領域において内シート3が外シート2とシールされる。
【0034】
また、一対の凹凸シート3b,3bは、第二方向に間隔を空けて配置される。具体的には、一対の凹凸シート3b,3bにおける第二方向で対向する各端部(以下、内側端部とも記す)のうち、一方の凹凸シート3bの内側端部が重合部3e(具体的には、一方のシート片3cの折り返し位置から第二方向の外側へ離間した位置で重合部3e)と重なるように配置され、他方の凹凸シート3bの内側端部が重合部3eと重ならない位置(具体的には、重合部3eから第二方向の外側に離間した位置)に配置される。
【0035】
また、一対の凹凸シート3b,3bは、内シート本体3aに部分的に連結される。つまり、一対の凹凸シート3b,3bは、内シート本体3aと連結されていない非連結部3kを備える。具体的には、各凹凸シート3bは、第二方向における外側の端部(以下、外側端部とも記す)側に偏在した位置で第一方向に延びる領域が内シート本体3aに連結される。これにより、内シート3には、内シート本体3aと各凹凸シート3bとが連結された連結部3hが形成されると共に、第一方向に延びる領域非連結部3kが形成される。該連結部3hを形成する方法としては、特に限定されるものではなく、例えば、内シート本体3aと凹凸シート3bとが直にヒートシールされて形成されてもよく、接着剤や熱溶融性フィルムを介在させることで形成されてもよい。そして、各凹凸シート3bにおける連結部3hよりも第二方向の内側の領域(即ち、非連結部3k)は、内シート本体3aに対して接離可能に構成される。
【0036】
以上のように、本発明に係る米飯加工食品用包装材は、外シートと内シートとの間に収容されたシート状食品が湿気ってしまうのをより抑制することができる。
【0037】
即ち、前記内シート3は、シート状の内シート本体部3aと、少なくとも一方の面に複数の凹凸が形成された凹凸部3bを備えており、該凹凸部3bは、内シート本体部3aの少なくとも一方の面に重なるように配置されることで、内シート3における凹凸部3bを備える領域では、凹凸部3bを備えない内シート3よりも厚みが増すことになる。このため、内シート3における凹凸部3bを備える領域では、内シート3を透過する湿気の透過量を低減することができる。これにより、外シート2と内シート3との間の空間(シート状食品Bを収容した空間)への湿気の侵入が抑制されるため、シート状食品Bが湿気ってしまうのを抑制することができる。
【0038】
また、米飯加工食品Aを包み込む際に米飯加工食品A側となる内シート本体部3aの一方の面に前記凹凸部3bが重なるように配置されることで、内シート3における凹凸部3bを備える領域では、凹凸部3bによって米飯加工食品Aからの湿気が内シート3を透過し難くなる。このため、内シート3における凹凸部3bを備える領域では、米飯加工食品Aの湿気が内シート3を透過して外シート2と内シート3との間の空間(シート状食品Bを収容した空間)へ侵入するのが抑制される。これにより、シート状食品Bが湿気ってしまうのを抑制することができる。
【0039】
また、米飯加工食品Aを包装した際に凹凸部3bが米飯加工食品A側となるため、米飯加工食品Aと内シート3との接触面積が凹凸部3bによって低減される。これにより、シート状食品Bと米飯加工食品Aとの間から内シート3を引き抜く際に、内シート3と米飯加工食品Aとの摩擦が軽減されるため、内シート3の引き抜きを容易に行うことができる。また、内シート3と米飯加工食品Aとの間の摩擦によって米飯加工食品Aが割れてしまうのを防止することもできる。
【0040】
また、前記凹凸部3bは、前記内シート本体部3aと連結されていない非連結部3kを備えることで、米飯加工食品Aを包装した際に、内シート本体部3aと凹凸部の非連結部3kとの間に空気が入り込み易くなる。そして、凹凸部3bと内シート本体部3aとの間に空気が入り込むことで、内シート3における凹凸部3bを備える領域に空気層が形成されるため、内シート3における凹凸部3bを備える領域では湿気の透過をより抑制することができる。
【0041】
また、一対の内シート3片の内側端部同士が重なり合って形成された重合部3eの少なくとも一部に重なるように凹凸部3bが配置されることで、米飯加工食品Aを包装した際に、凹凸部3bの厚みによって重合部3eを形成する内側端部同士が密着し易くなる。これにより、重合部3eを構成する内側端部の間を通って外シート2と内シート3との間(シート状食品Bを収容した空間)へ湿気が侵入するのを抑制することができる。
【0042】
なお、本発明に係る米飯加工食品用包装材は、上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。また、上記した複数の実施形態の構成や方法等を任意に採用して組み合わせてもよく(1つの実施形態に係る構成や方法等を他の実施形態に係る構成や方法等に適用してもよく)、さらに、下記する各種の変更例に係る構成や方法等を任意に選択して、上記した実施形態に係る構成や方法等に採用してもよいことは勿論である。
【0043】
例えば、上記実施形態では、一方のシート片3cが折返部3fを備えるように構成されているが、これに限定されるものではなく、一対のシート片3c,3dの双方が折返部3fを備えなくてもよく、又は、一対のシート片3c,3dの双方が折返部3fを備えるように構成されてもよい。また、
図3(a)に示すように、一方のシート片3cの折返部3fにおける他方のシート片3dと対峙する面に重なるように凹凸シート3bを配置すると共に、他方のシート片3dの内側端部に凹凸シート3bが重なるように配置されてもよい。また、
図3(b)に示すように、一方のシート片3cに折返部3fを形成せずに、一方のシート片3cの内側端部の両面に凹凸シート3bが重なるように配置されると共に、他方のシート片3dの内側端部に凹凸シート3bが重なるように構成してもよい。また、
図3(c)に示すように、一対のシート片3c,3dの各内側端部の一方の面に凹凸シート3bが重なるように構成すると共に、各内側端部の他方の面同士を対峙させた状態で重合部3eを形成してもよい。斯かる場合には、重合部3eに複数の折返部3fを形成してもよい。
【0044】
また、上記実施形態では、一対のシート片3c,3dは、それぞれが一枚のシート材から構成されているが、これに限定されるものではなく、例えば、
図4(a)に示すように、一対のシート片3c,3dのそれぞれが複数のシート材が連結されることで構成されてもよい。斯かる場合には、複数のシート材のうち、重合部3eを形成する端部を備えるシート材の該端部に凹凸シート3bが重なるように構成してもよい。一対のシート片3c,3dのそれぞれを構成するシート材同士の連結部3iを形成する方法としては、特に限定されるものではなく、例えば、シート材同士が直にヒートシールされて形成されてもよく、接着剤や熱溶融性フィルムを介在させることで形成されてもよい。
【0045】
また、上記実施形態では、重合部3eを構成する一対のシート片3c,3dの内側端部同士は、連結されていないが、これに限定されるものではなく、例えば、一対のシート片3c,3dの内側端部同士が連結されてもよい。具体的には、
図4(b)に示すように、一対のシート片3c,3dの各内側端部の一方の面に凹凸シート3bが重なるように配置されると共に、各内側端部の他方の面同士を対峙させた状態で、内側端部同士が分離可能に連結されてもよい。一対内側端部同士の連結部3jを形成する方法としては、特に限定されるものではなく、例えば、内側端部同士が直にヒートシールされて形成されてもよく、接着剤や熱溶融性フィルムを介在させることで形成されてもよい。
【0046】
また、上記実施形態では、各凹凸シート3bは、内シート本体3aに部分的に連結されているが、これに限定されるものではなく、例えば、凹凸シート3bの全体が内シート本体3aに連結される(例えば、ヒートシールされる)ように構成されてもよい。換言すれば、凹凸シート3bが非連結部3kを備えないように構成されてもよい。
【0047】
また、上記実施形態では、内シート本体3aに凹凸シート3bが重ならない領域が形成されているが、これに限定されるものではなく、例えば、内シート本体3a(具体的には、一対のシート片3c,3d)の全体に凹凸シート3bが重なるように配置されてもよい。
【0048】
また、上記実施形態では、重合部3eの少なくとも一部に凹凸部(凹凸シート)3bが重なるように構成されているが、これに限定されるものではなく、例えば、重合部3eに凹凸部(凹凸シート)3bが重ならないように構成されてもよい。
【0049】
斯かる構成によれば、一対の内シート3片の内側端部同士が重なり合って形成された重合部3eに凹凸部(凹凸シート)3bが重ならないように配置されることで、米飯加工食品Aの包装に伴って重合部3eが変形した際に、重合部3eを構成する内側端部同士が互いに追従し易くなるため、重合部3eを構成する内側端部の間を通って外シート2と内シート3との間(シート状食品Bを収容した空間)へ湿気が侵入するのを抑制することができる。
【0050】
また、重合部3eに凹凸部(凹凸シート)3bが重ならないことで、内シート3における凹凸部(凹凸シート)3bを備える領域と重合部3eとの厚みの差が低減される。これにより、内シート3中での厚みにバラツキが生じるのを抑制することができるため、包装材1を枚葉体にして重ねる際に、厚みのバラツキによって重ね難くなったり重ねた包装材が崩れ易くなったりするのを防止することができる。
【0051】
また、上記実施形態では、凹凸シート3bとして、両面に凹凸を有するエンボスシートが用いられているが、これに限定されるものではなく、例えば、片面のみに凹凸を有するシートや微細な凹凸を片面又は両面に有するシートであってもよい。
【0052】
また、上記実施形態では、内シート3は、米飯加工食品Aを包装した際に米飯加工食品A側になる一方の面に、凹凸シート3bを備えるように構成されているが、これに限定されるものではなく、例えば、シート状食品B側となる他方の面に凹凸シート3bを備えるように構成されてもよい。
【0053】
また、上記実施形態では、内シート3は、一対のシート片3c,3dから構成されているが、これに限定されるものではなく、例えば、内シート3が一枚のシート材から構成され、第一方向に延びる切断線(具体的には、ハーフカットやミシン目等)によって切断可能に構成されてもよい。
【0054】
また、上記実施形態では、各凹凸シート3bは、一つの連結部3hで内シート本体3aと連結されているが、これに限定されるものではなく、例えば、複数の連結部3hで内シート本体3aと連結されてもよい。
【0055】
また、上記実施形態では、内シート本体部3aと凹凸部3bとが別体であるが、これに限定されるものではなく、例えば、内シート本体部3aと凹凸部3bと一体として構成されてもよい。具体的には、一対の内シート片3c,3dを構成するシート材として、一部の領域にのみ凹凸を備えるものを用いた場合、凹凸を備える領域を凹凸を備えない領域に重ねるように折り返すことで、凹凸を備えない領域によって内シート本体部3aが形成され、凹凸を備える領域によって凹凸部3bが形成されるようにしてもよい。
【0056】
また、上記実施形態では、内シート本体部3aは、凹凸を備えないように構成されているが、これに限定されるものではなく、例えば、内シート本体部3aが上記実施形態の凹凸部のような凹凸を備えるように構成されてもよい。