【実施例1】
【0024】
まずは、キャリパー被覆体ユニットの構成について、
図1に従い説明する。
【0025】
キャリパー被覆体ユニット(1)は、自動車のキャリパーに被せる所定のキャリパー被覆体(10)と、前記キャリパー被覆体を車体に固着する際にキャリパー近傍に配置する車体構成部材に取り付けて固着するキャリパー被覆体固着補助体(20)と、前記キャリパー被覆体と前記キャリパー被覆体固着補助体との間を接続する2個のコイルスプリング(30)と、で構成する。
【0026】
前記キャリパー被覆体(10)は、正面部と前記正面部から延設する側面部とを備え車種に応じた(キャリパーの形状に応じた)形状の被覆体ボディ(11)と、前記被覆体ボディの側面部の
延設端寄り(反正面部寄り又は開口側寄り)に設ける第1の固着孔(11a)及び第2の固着孔(11b)と、前記被覆体ボディの正面部の上方に設ける4個の化粧ネジ(12)と、を備える。
【0027】
前記被覆体ボディ(11)の材質について、耐久性や強度に配慮して全体をFRP(繊維強化プラスチック)としている。
【0028】
前記キャリパー被覆体固着補助体(20)とは、前記被覆体ボディ(11)の側面に設ける第1の固着孔(11a)及び第2の固着孔(11b)に前記コイルスプリング(30)の一方の先端部を挿通した後に、当該コイルスプリング(30)の他方の先端部を固着する構成要素を指し、具体的には、後述する所定のホースバンド(21、22)や所定のステー(23、24)が該当する。
【0029】
前記コイルスプリング(30)について、一方の先端部が前記被覆体ボディ(11)の側面に設ける各々の固着孔に挿通可能であり、他方の先端部が前記キャリパー被覆体固着補助体(20)に固着可能であり、かつ、前記一方の先端部と他方の先端部との間の中間部分が弾性を有する構成要素であれば良いものとする。
【0030】
次に、キャリパー被覆体ユニットを小径のホースバンドに取り付ける場合の手順について、
図2及び
図3に従い説明する。
【0031】
キャリパー近傍に配置されブレーキパット交換時に外すボルト(41)の頭部に、一方の先端部に孔状部(21a)を有し他方の先端部が突起状である輪状に成形した小径のホースバンド(21)を嵌める(
図2)。
【0032】
キャリパー被覆体(10)をキャリパーに被せる(
図2)。
【0033】
前記キャリパー被覆体(10)を構成する被覆体ボディ(11)の側面に設ける第1の固着孔(11a)に、第1のコイルスプリング(31)の一方の先端部を挿通し、かつ、前記第1のコイルスプリングを引っ張りつつ、他方の先端部を、前記ホースバンド(21)の孔状部(21a)に挿通する(
図2)。
【0034】
前記被覆体ボディ(11)の側面部の
延設端箇所から前記第1の固着孔(11a)に向か
う切り欠き(11c)を設けると、前記第1のコイルスプリング(31)の収納性が向上する(
図2)。
【0035】
同様に、第2のコイルスプリング(32)も取り付ける(
図3)。
【0036】
前記被覆体ボディ(11)の側面部の
延設端箇所から前記第2の固着孔(11b)に向か
う切り欠き(11c)を設けると、前記第2のコイルスプリング(32)の収納性が向上する(
図3)。
【0037】
最後に、前記第1のコイルスプリング(31)及び第2のコイルスプリング(32)がなるべく平行になるように、前記ボルト(41)の頭部に嵌めた前記ホースバンド(21)を回して、前記被覆体ボディ(11)の開口側面に対して垂直に引っ張る力が加わるように調整する(
図2及び
図3)。
【0038】
次に、キャリパー被覆体ユニットを大径のホースバンドに取り付ける場合の手順について、
図4に従い説明する。
【0039】
キャリパー近傍の後方側に配置する2個のゴムキャップ(42)に、一方の先端部に孔状部(22a)を有し他方の先端部が突起状である輪状に成形した大径のホースバンド(22)をそれぞれ嵌める。
【0040】
キャリパー被覆体(10)をキャリパーに被せる。
【0041】
前記キャリパー被覆体(10)を構成する被覆体ボディ(11)の側面に設ける第1の固着孔に、第1のコイルスプリング(31)の一方の先端部を挿通し、かつ、前記第1のコイルスプリングを引っ張りつつ、他方の先端部を、前記ホースバンド(22)の孔状部(22a)に挿通する。
【0042】
同様に、第2のコイルスプリング(32)も取り付ける。
【0043】
最後に、前記第1のコイルスプリング(31)及び第2のコイルスプリング(32)が対称になるように、前記ゴムキャップ(42)に嵌めた前記各々のホースバンド(22)を回して調整する。
【0044】
次に、キャリパー被覆体ユニットを板状の有孔ステーに取り付ける場合の手順について、
図5に従い説明する。
【0045】
キャリパー近傍の裏側に配置されブレーキパット交換時に外す2本のボルト(43)をいったん外し、板状の有孔ステー(23)の一方の先端部に設けたボルト挿通孔に前記各々のボルトを通した後に、再度前記ボルトを締結する。
【0046】
キャリパー被覆体(10)をキャリパーに被せる。
【0047】
前記キャリパー被覆体(10)を構成する被覆体ボディ(11)の側面に設ける第1の固着孔(11a)に、第1のコイルスプリング(31)の一方の先端部を挿通し、かつ、前記第1のコイルスプリングを引っ張りつつ、他方の先端部を、前記有孔ステーの他方の先端部に設けた先端小孔に挿通する。
【0048】
同様に、前記被覆体ボディ(11)の側面に設ける第2の固着孔(11b)に、第2のコイルスプリング(32)の一方の先端部を挿通し、かつ、前記第2のコイルスプリングを引っ張りつつ、他方の先端部を前記有孔ステー(23)の先端小孔(23a)に挿通する。
【0049】
前記第1のコイルスプリング(31)及び前記第2のコイルスプリング(32)が張力に抗した状態で維持され、かつ、前記被覆体ボディ(11)がぐらつかない位置で前記ボルト(43)を増締めする。
【0050】
次に、キャリパー被覆体ユニットを所定の折曲ステーに取り付ける場合の手順について、
図6に従い説明する。
【0051】
キャリパー近傍の裏側に配置するボルト(44)をいったん外し、長方形状の板状体をほぼ直角に折曲しさらにその延設部もほぼ直角に折曲して成形した折曲ステー(24)の一方の先端部に設けたボルト挿通孔に前記ボルトを通した後に、再度前記ボルトを締結する。
【0052】
キャリパー被覆体(10)をキャリパーに被せ、前記キャリパー被覆体を構成する被覆体ボディ(11)の側面に設ける第1の固着孔に、第1のコイルスプリング(31)の一方の先端部を挿通し、かつ、前記第1のコイルスプリングを引っ張りつつ、他方の先端部を、前記折曲ステー(24)の他方の先端部に設けた先端小孔(24a)に挿通する。
【0053】
同様に、キャリパー近傍の裏側に備えるボルトを外し、所定の折曲ステーの一方の先端部に設けたボルト挿通孔に前記ボルトを通した後に、再度前記ボルトを締結し、第2のコイルスプリングも取り付ける。その後前記第1のコイルスプリング及び第2のコイルスプリングが張力に抗した状態で維持され、かつ、前記被覆体ボディ(11)がぐらつかない位置で前記各々のボルトを増締めする。(図示せず)。