特許第6761649号(P6761649)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6761649キャリパー被覆体及びキャリパー被覆体ユニット並びにその取り付け方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6761649
(24)【登録日】2020年9月9日
(45)【発行日】2020年9月30日
(54)【発明の名称】キャリパー被覆体及びキャリパー被覆体ユニット並びにその取り付け方法
(51)【国際特許分類】
   F16D 65/00 20060101AFI20200917BHJP
   F16B 5/06 20060101ALI20200917BHJP
【FI】
   F16D65/00 A
   F16B5/06 Y
   F16B5/06 N
【請求項の数】6
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2016-53226(P2016-53226)
(22)【出願日】2016年3月17日
(65)【公開番号】特開2017-166611(P2017-166611A)
(43)【公開日】2017年9月21日
【審査請求日】2019年3月11日
(73)【特許権者】
【識別番号】503412609
【氏名又は名称】有限会社金太郎クラブ
(74)【代理人】
【識別番号】100149836
【弁理士】
【氏名又は名称】森定 勇二
(72)【発明者】
【氏名】尾▲崎▼ 恵三
【審査官】 的場 眞夢
(56)【参考文献】
【文献】 特開2013−108548(JP,A)
【文献】 特開昭53−029465(JP,A)
【文献】 実開平02−092132(JP,U)
【文献】 特開2009−154837(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B60T 1/00−7/10
F16B 5/00−5/12
F16D 49/00−71/04
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
化粧ネジ(12)が配置された正面部と、前記正面部から延設する側面部と、を備える被覆体ボディ(11)からなり、
前記被覆体ボディの側面部の延設端寄りにキャリパー被覆体を車体に固着するための固着孔を複数設けるとともに、前記被覆体ボディの側面部の延設端箇所から前記各々の固着孔に向かう切り欠き(11c)を設けたキャリパー被覆体(10)
【請求項2】
請求項1のキャリパー被覆体(10)と、
前記キャリパー被覆体を車体に固着する際にキャリパー近傍に配置する車体構成部材に取り付けて固着するキャリパー被覆体固着補助体(20)と、
前記キャリパー被覆体と前記キャリパー被覆体固着補助体との間を接続する複数のコイルスプリング(30)と、
で構成するキャリパー被覆体ユニット(1)
【請求項3】
前記キャリパー被覆体固着補助体を、キャリパー近傍に配置するボルト又はゴムキャップに取り付けて固着するホースバンドとした請求項に記載のキャリパー被覆体ユニット。
【請求項4】
前記キャリパー被覆体固着補助体を、キャリパー近傍に配置するボルトに取り付けて固着する所定のステーとした請求項に記載のキャリパー被覆体ユニット。
【請求項5】
前記コイルスプリングの一方の先端部を前記キャリパー被覆体の固着孔に挿通し、かつ、当該コイルスプリングを引っ張りつつ、他方の先端部を前記キャリパー被覆体固着補助体に挿通又は接続することにより、車体に固着した請求項から請求項いずれかに記載のキャリパー被覆体ユニット。
【請求項6】
請求項から請求項いずれかのキャリパー被覆体ユニットを車体に取り付ける方法であって、
キャリパー被覆体固着補助体をキャリパー近傍に配置する車体構成部材に取り付けて固着する工程、
キャリパー被覆体をキャリパーに被せる工程、
第1のスプリングコイルの一方の先端部を前記キャリパー被覆体側面の一方の固着孔に挿通する工程、
第2のスプリングコイルの一方の先端部を前記キャリパー被覆体側面の他方の固着孔に挿通する工程、
前記第1のスプリングコイルを引っ張りつつ、その他方の先端部をキャリパー被覆体固着補助体に挿通又は接続する工程、
前記第2のスプリングコイルを引っ張りつつ、その他方の先端部をキャリパー被覆体固着補助体に挿通又は接続する工程、
の後に、
前記第1のスプリングコイル又は前記第2のスプリングコイルの接続状態を調整する工程を経ることにより当該キャリパー被覆体ユニットを車体に取り付ける方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願発明は、自動車用ブレーキディスクのキャリパー被覆体及び前記キャリパー被覆体を包含するキャリパー被覆体ユニット並びにその取り付け方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
自動車用ブレーキディスクのキャリパーに、塵埃、ブレーキパッドの鉄粉、タイヤの破片、油分などの各種異物が付着・堆積すると、ホイールに開口分布する放熱孔を通じて透視されるため、足回りの外観化粧効果が著しく阻害されてしまうことが従来から指摘されている(例えば、特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】実用新案登録第3078795号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上述した特許文献1では、自動車における足回りの外観化粧効果を向上させるべく自動車用ブレーキディスクのキャリパー化粧装置を提案している。
【0005】
上述した特許文献1のキャリパー化粧装置は、自動車における足回りの外観化粧効果を向上させる優れたものであるが、保守性・耐久性・意匠的効果等の観点でさらなる改良の余地があるものと考える。
【0006】
そこで、車種に応じた車体への取り付け及び交換を可能とし、耐久性にも優れ、意匠的効果も向上するキャリパー被覆体及びキャリパー被覆体ユニットを提供することを課題とした。
【0007】
また、当該キャリパー被覆体ユニットに適し、保守性に優れる車体への取り付け方法を提供することを課題とした。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本願発明は、上述の課題を解決するために、化粧ネジが配置された正面部と、前記正面部から延設する側面部と、を備える被覆体ボディからなり、前記被覆体ボディの側面部の延設端寄りにキャリパー被覆体を車体に固着するための固着孔を複数設けるとともに、前記被覆体ボディの側面部の延設端箇所から前記各々の固着孔に向かう切り欠きを設けたキャリパー被覆体を提供する。
【0009】
本願発明は、上述の課題を解決するために、前記被覆体ボディの材質をFRPとしたキャリパー被覆体を提供する。
【0010】
本願発明は、上述の課題を解決するために、前述のキャリパー被覆体と、前記キャリパー被覆体を車体に固着する際にキャリパー近傍に配置する車体構成部材に取り付けて固着するキャリパー被覆体固着補助体と、前記キャリパー被覆体と前記キャリパー被覆体固着補助体との間を接続する複数のコイルスプリングと、で構成するキャリパー被覆体ユニットを提供する。
【0011】
本願発明は、上述の課題を解決するために、前記キャリパー被覆体固着補助体を、キャリパー近傍に配置する所定のボルトに取り付けて固着するホースバンド又はキャリパー近傍に配置するゴムキャップに取り付けて固着するホースバンドとしたキャリパー被覆体ユニットを提供する。
【0012】
本願発明は、上述の課題を解決するために、前記キャリパー被覆体固着補助体を、キャリパー近傍に配置する所定のボルトに取り付けて固着する所定のステーとしたキャリパー被覆体ユニットを提供する。
【0013】
本願発明は、上述の課題を解決するために、前記コイルスプリングの一方の先端部を前記キャリパー被覆体の固着孔に挿通し、かつ、当該コイルスプリングを引っ張りつつ、他方の先端部を前記キャリパー被覆体固着補助体に挿通又は接続することにより、車体に固着したキャリパー被覆体ユニットを提供する。
【0014】
本願発明は、上述の課題を解決するために、前記いずれかのキャリパー被覆体ユニットを車体に取り付ける方法であって、キャリパー被覆体固着補助体をキャリパー近傍に配置する車体構成部材に取り付けて固着する工程、キャリパー被覆体をキャリパーに被せる工程、第1のスプリングコイルの一方の先端部を前記キャリパー被覆体側面の一方の固着孔に挿通する工程、第2のスプリングコイルの一方の先端部を前記キャリパー被覆体側面の他方の固着孔に挿通する工程、前記第1のスプリングコイルを引っ張りつつ、その他方の先端部をキャリパー被覆体固着補助体に挿通又は接続する工程、前記第2のスプリングコイルを引っ張りつつ、その他方の先端部をキャリパー被覆体固着補助体に挿通又は接続する工程、の後に、前記第1のスプリングコイル又は前記第2のスプリングコイルの接続状態を調整する工程を経ることにより当該キャリパー被覆体ユニットを車体に取り付ける方法を提供する。
【発明の効果】
【0015】
本願発明のキャリパー被覆体は、前記被覆体ボディの側面部の延設端寄りにキャリパー被覆体を車体に固着するための固着孔を複数設けたため、車体への取り付け・固着が容易になる。また、前記被覆体ボディの側面部の延設端箇所から前記各々の固着孔に向かう切り欠きを設けたため、コイルスプリングの収納性が向上し意匠的効果が向上する。また、固着後の前記コイルスプリングの安定性が向上する。
【0016】
本願発明のキャリパー被覆体は、被覆体ボディとしてFRPを使用しているため、耐久性に優れる。
【0017】
本願発明のキャリパー被覆体ユニットは、前述のキャリパー被覆体と、前記キャリパー被覆体を車体に固着する際にキャリパー近傍に配置する車体構成部材に取り付けて固着するキャリパー被覆体固着補助体と、前記キャリパー被覆体と前記キャリパー被覆体固着補助体との間を接続する複数のコイルスプリングと、で構成するため、車体への取り付け・固着が容易になるとともに、車体からの取り外し又は交換も容易となり、保守性に優れる。
【0018】
本願発明のキャリパー被覆体ユニットは、前記キャリパー被覆体補助体として、キャリパー近傍に配置する所定のボルト又はゴムキャップに固着するホースバンドとしたため、車体への取り付け・固着が容易になる。
【0019】
本願発明のキャリパー被覆体ユニットは、前記キャリパー被覆体補助体として、キャリパー近傍に配置する所定のボルトに固着する所定のステーとしたため、車体への取り付け・固着が容易になる。
【0020】
本願発明のキャリパー被覆体ユニットは、前記コイルスプリングの一方の先端部を前記キャリパー被覆体の固着孔に挿通し、かつ、当該コイルスプリングを引っ張りつつ、他方の先端部を前記キャリパー被覆体固着補助体に挿通又は接続することにより、車体に固着したキャリパー被覆体ユニットであるため、車体への取り付け・固着が容易になるとともに、当該キャリパー被覆体ユニット固着後の安定性が向上する。
【0021】
本願発明のキャリパー被覆体ユニットを車体に取り付ける方法は、当該キャリパー被覆体ユニットを車体に取り付け・固着するのに適した方法であるため、車体への取り付け・固着が容易になるとともに、車体からの取り外し又は交換も容易となり、保守性に優れる。さらに固着後の状態の安定性や意匠的効果も向上するものと考える。
【図面の簡単な説明】
【0022】
図1図1はキャリパー被覆体及びキャリパー被覆体ユニットの構成を示す図である。
図2図2はキャリパー被覆体ユニットを自動車Aに取り付けている過程を示す拡大図である。
図3図3はキャリパー被覆体ユニットを自動車Aに取り付けた状態を示す図である。
図4図4はキャリパー被覆体ユニットを自動車Bに取り付けた状態示す図である。
図5図5はキャリパー被覆体ユニットを自動車Cに取り付けた状態を示す拡大図である。
図6図6はキャリパー被覆体ユニットを自動車Dに取り付けている過程を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
自動車の車種に応じた車体への取り付け及び交換を可能とするキャリパー被覆体ユニット及びその取り付け方法として実施する。
【実施例1】
【0024】
まずは、キャリパー被覆体ユニットの構成について、図1に従い説明する。
【0025】
キャリパー被覆体ユニット(1)は、自動車のキャリパーに被せる所定のキャリパー被覆体(10)と、前記キャリパー被覆体を車体に固着する際にキャリパー近傍に配置する車体構成部材に取り付けて固着するキャリパー被覆体固着補助体(20)と、前記キャリパー被覆体と前記キャリパー被覆体固着補助体との間を接続する2個のコイルスプリング(30)と、で構成する。
【0026】
前記キャリパー被覆体(10)は、正面部と前記正面部から延設する側面部とを備え車種に応じた(キャリパーの形状に応じた)形状の被覆体ボディ(11)と、前記被覆体ボディの側面部の延設端寄り(反正面部寄り又は開口側寄り)に設ける第1の固着孔(11a)及び第2の固着孔(11b)と、前記被覆体ボディの正面部の上方に設ける4個の化粧ネジ(12)と、を備える。
【0027】
前記被覆体ボディ(11)の材質について、耐久性や強度に配慮して全体をFRP(繊維強化プラスチック)としている。
【0028】
前記キャリパー被覆体固着補助体(20)とは、前記被覆体ボディ(11)の側面に設ける第1の固着孔(11a)及び第2の固着孔(11b)に前記コイルスプリング(30)の一方の先端部を挿通した後に、当該コイルスプリング(30)の他方の先端部を固着する構成要素を指し、具体的には、後述する所定のホースバンド(21、22)や所定のステー(23、24)が該当する。
【0029】
前記コイルスプリング(30)について、一方の先端部が前記被覆体ボディ(11)の側面に設ける各々の固着孔に挿通可能であり、他方の先端部が前記キャリパー被覆体固着補助体(20)に固着可能であり、かつ、前記一方の先端部と他方の先端部との間の中間部分が弾性を有する構成要素であれば良いものとする。
【0030】
次に、キャリパー被覆体ユニットを小径のホースバンドに取り付ける場合の手順について、図2及び図3に従い説明する。
【0031】
キャリパー近傍に配置されブレーキパット交換時に外すボルト(41)の頭部に、一方の先端部に孔状部(21a)を有し他方の先端部が突起状である輪状に成形した小径のホースバンド(21)を嵌める(図2)。
【0032】
キャリパー被覆体(10)をキャリパーに被せる(図2)。
【0033】
前記キャリパー被覆体(10)を構成する被覆体ボディ(11)の側面に設ける第1の固着孔(11a)に、第1のコイルスプリング(31)の一方の先端部を挿通し、かつ、前記第1のコイルスプリングを引っ張りつつ、他方の先端部を、前記ホースバンド(21)の孔状部(21a)に挿通する(図2)。
【0034】
前記被覆体ボディ(11)の側面部の延設端箇所から前記第1の固着孔(11a)に向か切り欠き(11c)を設けると、前記第1のコイルスプリング(31)の収納性が向上する(図2)。
【0035】
同様に、第2のコイルスプリング(32)も取り付ける(図3)。
【0036】
前記被覆体ボディ(11)の側面部の延設端箇所から前記第2の固着孔(11b)に向か切り欠き(11c)を設けると、前記第2のコイルスプリング(32)の収納性が向上する(図3)。
【0037】
最後に、前記第1のコイルスプリング(31)及び第2のコイルスプリング(32)がなるべく平行になるように、前記ボルト(41)の頭部に嵌めた前記ホースバンド(21)を回して、前記被覆体ボディ(11)の開口側面に対して垂直に引っ張る力が加わるように調整する(図2及び図3)。
【0038】
次に、キャリパー被覆体ユニットを大径のホースバンドに取り付ける場合の手順について、図4に従い説明する。
【0039】
キャリパー近傍の後方側に配置する2個のゴムキャップ(42)に、一方の先端部に孔状部(22a)を有し他方の先端部が突起状である輪状に成形した大径のホースバンド(22)をそれぞれ嵌める。
【0040】
キャリパー被覆体(10)をキャリパーに被せる。
【0041】
前記キャリパー被覆体(10)を構成する被覆体ボディ(11)の側面に設ける第1の固着孔に、第1のコイルスプリング(31)の一方の先端部を挿通し、かつ、前記第1のコイルスプリングを引っ張りつつ、他方の先端部を、前記ホースバンド(22)の孔状部(22a)に挿通する。
【0042】
同様に、第2のコイルスプリング(32)も取り付ける。
【0043】
最後に、前記第1のコイルスプリング(31)及び第2のコイルスプリング(32)が対称になるように、前記ゴムキャップ(42)に嵌めた前記各々のホースバンド(22)を回して調整する。
【0044】
次に、キャリパー被覆体ユニットを板状の有孔ステーに取り付ける場合の手順について、図5に従い説明する。
【0045】
キャリパー近傍の裏側に配置されブレーキパット交換時に外す2本のボルト(43)をいったん外し、板状の有孔ステー(23)の一方の先端部に設けたボルト挿通孔に前記各々のボルトを通した後に、再度前記ボルトを締結する。
【0046】
キャリパー被覆体(10)をキャリパーに被せる。
【0047】
前記キャリパー被覆体(10)を構成する被覆体ボディ(11)の側面に設ける第1の固着孔(11a)に、第1のコイルスプリング(31)の一方の先端部を挿通し、かつ、前記第1のコイルスプリングを引っ張りつつ、他方の先端部を、前記有孔ステーの他方の先端部に設けた先端小孔に挿通する。
【0048】
同様に、前記被覆体ボディ(11)の側面に設ける第2の固着孔(11b)に、第2のコイルスプリング(32)の一方の先端部を挿通し、かつ、前記第2のコイルスプリングを引っ張りつつ、他方の先端部を前記有孔ステー(23)の先端小孔(23a)に挿通する。
【0049】
前記第1のコイルスプリング(31)及び前記第2のコイルスプリング(32)が張力に抗した状態で維持され、かつ、前記被覆体ボディ(11)がぐらつかない位置で前記ボルト(43)を増締めする。
【0050】
次に、キャリパー被覆体ユニットを所定の折曲ステーに取り付ける場合の手順について、図6に従い説明する。
【0051】
キャリパー近傍の裏側に配置するボルト(44)をいったん外し、長方形状の板状体をほぼ直角に折曲しさらにその延設部もほぼ直角に折曲して成形した折曲ステー(24)の一方の先端部に設けたボルト挿通孔に前記ボルトを通した後に、再度前記ボルトを締結する。
【0052】
キャリパー被覆体(10)をキャリパーに被せ、前記キャリパー被覆体を構成する被覆体ボディ(11)の側面に設ける第1の固着孔に、第1のコイルスプリング(31)の一方の先端部を挿通し、かつ、前記第1のコイルスプリングを引っ張りつつ、他方の先端部を、前記折曲ステー(24)の他方の先端部に設けた先端小孔(24a)に挿通する。
【0053】
同様に、キャリパー近傍の裏側に備えるボルトを外し、所定の折曲ステーの一方の先端部に設けたボルト挿通孔に前記ボルトを通した後に、再度前記ボルトを締結し、第2のコイルスプリングも取り付ける。その後前記第1のコイルスプリング及び第2のコイルスプリングが張力に抗した状態で維持され、かつ、前記被覆体ボディ(11)がぐらつかない位置で前記各々のボルトを増締めする。(図示せず)。
【産業上の利用可能性】
【0054】
本願発明は、保守性・耐久性に優れ意匠的効果も向上するキャリパー被覆体及びキャリパー被覆体ユニット並びにその取り付け方法であるので、産業上の利用可能性を有する。
【符号の説明】
【0055】
1 キャリパー被覆体ユニット
10 キャリパー被覆体
11 被覆体ボディ
11a 固着孔
11b 固着孔
11c 切り欠き
12 化粧ネジ
20 キャリパー被覆体固着補助体
21 ホースバンド(小径)
21a 孔状部
22 ホースバンド(大径)
22a 孔状部
23 板状の有孔ステー
23a 先端小孔
24 折曲ステー
24a 先端小孔
30 コイルスプリング
31 第1のコイルスプリング
32 第2のコイルスプリング
41 ボルト
42 ゴムキャップ
43 ボルト
44 ボルト
図1
図2
図3
図4
図5
図6