特許第6761773号(P6761773)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6761773屋外音声シミュレーションプログラム及び電子機器
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6761773
(24)【登録日】2020年9月9日
(45)【発行日】2020年9月30日
(54)【発明の名称】屋外音声シミュレーションプログラム及び電子機器
(51)【国際特許分類】
   G10K 15/00 20060101AFI20200917BHJP
   G01H 17/00 20060101ALI20200917BHJP
【FI】
   G10K15/00 L
   G01H17/00 C
【請求項の数】11
【全頁数】13
(21)【出願番号】特願2017-63014(P2017-63014)
(22)【出願日】2017年3月28日
(65)【公開番号】特開2018-165774(P2018-165774A)
(43)【公開日】2018年10月25日
【審査請求日】2019年6月13日
(73)【特許権者】
【識別番号】000223182
【氏名又は名称】TOA株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100163979
【弁理士】
【氏名又は名称】濱名 哲也
(72)【発明者】
【氏名】森 勝洋
【審査官】 ▲高▼橋 真之
(56)【参考文献】
【文献】 特開2010−008255(JP,A)
【文献】 特開2005−184040(JP,A)
【文献】 特開2006−119640(JP,A)
【文献】 特開2006−260370(JP,A)
【文献】 特開2003−046462(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2006/0078130(US,A1)
【文献】 特開2007−199260(JP,A)
【文献】 特開平06−004512(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G10K 15/00
G06F 17/00
G01H 17/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
音信号形成可能なコンピュータに、少なくとも第1手順、第2手順、及び第3手順を実行させる屋外音声シミュレーションプログラムであって、
前記屋外音声シミュレーションプログラムは、地図を示す地図情報と、予め設定される選択可能な複数種の環境フィルタとを有し、前記環境フィルタは、音に影響を与える地域の環境因子に基づいて音を変換するためのフィルタであり、
前記第1手順は、前記コンピュータに、前記地図上における屋外スピーカの設置位置と前記屋外スピーカから出される音を予測する予測位置とに基づいて、前記屋外スピーカが形成する原音から前記予測位置における音を第1次音として形成させる手順であり、
前記第2手順は、前記コンピュータに、前記選択可能な環境フィルタのうち選択された環境フィルタを、前記予測位置を含む地域の環境フィルタとして使用させて前記第1次音を第2次音に変換させる手順であり、
前記第3手順は、前記コンピュータに前記第2次音を出力させる手順である
屋外音声シミュレーションプログラム。
【請求項2】
前記第1手順は、前記コンピュータに、複数の前記屋外スピーカそれぞれの前記予測位置における複数の音に基づいて第1次音を形成させる手順を含む
請求項1に記載の屋外音声シミュレーションプログラム。
【請求項3】
音信号形成可能なコンピュータに、少なくとも第1手順、第2手順、第3手順、及び第4手順を実行させる屋外音声シミュレーションプログラムであって、
前記屋外音声シミュレーションプログラムは、地図を示す地図情報と、予め設定される選択可能な複数種の環境フィルタとを有し、前記環境フィルタは、音に影響を与える地域の環境因子に基づいて音を変換するためのフィルタであり、
前記第1手順は、前記コンピュータに、前記地図上における屋外スピーカの設置位置と前記屋外スピーカから出される音を予測する予測位置とに基づいて、前記屋外スピーカが形成する原音から前記予測位置における音を第1次音として変換する第1のフィルタを生成させる手順であり、
前記第2手順は、前記コンピュータに、前記選択可能な環境フィルタのうち選択された環境フィルタを第2のフィルタとして特定させる手順であり、
前記第3手順は、前記コンピュータに、前記第1のフィルタと前記第2のフィルタとを合成した少なくとも1つ以上の第3のフィルタを生成させる手順であり、
前記第4手順は、前記原音を前記第3のフィルタによって変換した音を前記コンピュータに出力させる手順である
屋外音声シミュレーションプログラム。
【請求項4】
前記第1手順は、前記コンピュータに、複数の前記屋外スピーカそれぞれの前記予測位置における複数の音に基づいて、前記第1次音として変換する第1のフィルタを生成させる手順を含む
請求項3に記載の屋外音声シミュレーションプログラム。
【請求項5】
さらに、前記コンピュータに、少なくとも有効距離によって区分された前記屋外スピーカの音響データに基づいて前記原音を形成する手順を含む
請求項1〜請求項4のいずれか一項に記載の屋外音声シミュレーションプログラム。
【請求項6】
表示手順と環境フィルタ設定手順とを更に備え、
前記表示手順は、前記コンピュータに、前記環境フィルタとして予め設定された複数種の環境フィルタを選択可能に、前記コンピュータの表示装置または前記コンピュータに接続される表示装置に表示させる表示手順と、
前記環境フィルタ設定手順は、前記コンピュータに、複数種の前記環境フィルタに対応付けられた複数種の入力信号を判別させて、前記入力信号の種別に応じて前記環境フィルタを選択させ、選択に係る前記環境フィルタを前記第2手順で実行する環境フィルタとして特定させる
請求項1〜請求項5のいずれか一項に記載の屋外音声シミュレーションプログラム。
【請求項7】
複数種の前記環境フィルタは、前記地域の地形に基づいて区分されるランク毎に設定される
請求項1〜請求項6のいずれか一項に記載の屋外音声シミュレーションプログラム。
【請求項8】
複数種の前記環境フィルタは、前記地域の構造物環境に基づいて区分されるランク毎に設定される
請求項1〜請求項7のいずれか一項に記載の屋外音声シミュレーションプログラム。
【請求項9】
複数種の前記環境フィルタは、空気環境に基づいて区分されるランク毎に設定される
請求項1〜請求項8のいずれか一項に記載の屋外音声シミュレーションプログラム。
【請求項10】
前記屋外音声シミュレーションプログラムは、前記コンピュータに、前記環境フィルタとして、2種類以上の前記環境フィルタを使用させる
請求項1〜請求項9のいずれか一項に記載の屋外音声シミュレーションプログラム。
【請求項11】
請求項1〜請求項10のいずれか一項に記載の屋外音声シミュレーションプログラムがインストールされた電子機器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、屋外音声シミュレーションプログラム及び電子機器に関する。
【背景技術】
【0002】
音声をシミュレーションする技術として、特許文献1に記載の技術が知られている。特許文献1に記載されているシステムは、ユーザからパラメータを変更する入力を受け取ったとき、室内のリスニング位置で、新しいフィルタ係数の組を計算する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2006−119640号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、屋外に設置される屋外スピーカのスピーカ音をシミュレーションしたい場合がある。例えば、防災用の屋外スピーカのスピーカ音が所定の地域でどのように聞き取れるかについて設置前に予め知りたいという要望がある。しかし、屋外スピーカの音を任意の地域でシミュレーションするためには、膨大な量のパラメータが必要である。このため、任意の地点でスピーカ音をシミュレーションすることは難しい。そこで、屋外スピーカの音を簡単に形成できる屋外音声シミュレーションプログラム及び電子機器を提案する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
(1)上記課題を解決する屋外音声シミュレーションプログラムは、音信号形成可能なコンピュータに、少なくとも第1手順、及び第2手順を実行させる屋外音声シミュレーションプログラムであって、前記屋外音声シミュレーションプログラムは、地図を示す地図情報と、少なくとも1つ以上の環境フィルタとを有し、前記環境フィルタは、音に影響を与える地域の環境因子に基づいて音を変換するためのフィルタであり、前記第1手順は、前記コンピュータに、前記地図上における屋外スピーカの設置位置と前記屋外スピーカから出される音を予測する予測位置とに基づいて、前記屋外スピーカが形成する原音から前記予測位置における音を第1次音として形成させる手順であり、前記第2手順は、前記コンピュータに、前記予測位置を含む地域の前記環境フィルタを少なくとも1つ使用させて前記第1次音を第2次音に変換させる手順である。
【0006】
この構成によれば、屋外スピーカの設置位置から離れた予測位置における第1次音が形成される。その上で、第1次音に基づいて、予測位置を含む地域の環境が反映された第2次音が形成される。このようにして、地域の環境が反映された音を簡単に形成できる。
【0007】
(2)上記課題を解決する屋外音声シミュレーションプログラムは、音信号形成可能なコンピュータに、少なくとも第1手順、第2手順、及び第3手順を実行させる屋外音声シミュレーションプログラムであって、前記屋外音声シミュレーションプログラムは、地図を示す地図情報と、少なくとも1つ以上の環境フィルタとを有し、前記環境フィルタは、音に影響を与える地域の環境因子に基づいて音を変換するためのフィルタであり、前記第1手順は、前記コンピュータに、前記地図上における屋外スピーカの設置位置と前記屋外スピーカから出される音を予測する予測位置とに基づいて、前記屋外スピーカが形成する原音から前記予測位置における音を第1次音として変換する第1のフィルタを生成させる手順であり、前記第2手順は、前記コンピュータに、前記予測位置を含む地域の前記環境フィルタを第2のフィルタとして少なくとも1つ特定させる手順であり、前記第3手順は、前記コンピュータに、前記第1のフィルタと前記第2のフィルタとを合成した少なくとも1つ以上の第3のフィルタを生成させる手順である。
【0008】
この構成によれば、第2次音を形成する少なくとも1つ以上の第3のフィルタは、環境フィルタFEの要素を含む。このため、予測位置を含む地域の環境が反映された第2次音が形成できる。このように、地域の環境が反映された音を簡単に形成できる。
【0009】
(3)屋外音声シミュレーションプログラムにおいて、表示手順と環境フィルタ設定手順とを更に備え、前記表示手順は、前記コンピュータに、前記環境フィルタとして予め設定された複数種の環境フィルタを選択可能に、前記コンピュータの表示装置または前記コンピュータに接続される表示装置に表示させる表示手順と、前記環境フィルタ設定手順は、前記コンピュータに、複数種の前記環境フィルタに対応付けられた複数種の入力信号を判別させて、前記入力信号の種別に応じて前記環境フィルタを選択させ、選択に係る前記環境フィルタを前記第2手順で実行する環境フィルタとして特定させる。
【0010】
この構成によれば、ユーザが表示装置を介して環境フィルタを選択できる。これにより、ユーザは、予測位置において複数の環境下での屋外スピーカの音を試聴できる。
【0011】
(4)屋外音声シミュレーションプログラムにおいて、複数種の前記環境フィルタは、前記地域の地形に基づいて区分されるランク毎に設定される。
地域の地形は、その地域に伝搬する音に影響を与える。したがって、地形に基づく環境フィルタが使用されることにより、地域の環境が反映されたスピーカ音が予測可能になる。このため、上記構成によれば、地域の環境が反映された音を簡単に形成できる。
【0012】
(5)屋外音声シミュレーションプログラムにおいて、複数種の前記環境フィルタは、前記地域の構造物環境に基づいて区分されるランク毎に設定される。
地域の構造物は、その地域に伝搬する音に影響を与える。したがって、構造物環境に基づく環境フィルタが使用されることにより、地域の環境が反映されたスピーカ音が予測可能になる。このため、上記構成によれば、地域の環境が反映された音を簡単に形成できる。
【0013】
(6)屋外音声シミュレーションプログラムにおいて、複数種の前記環境フィルタは、空気環境に基づいて区分されるランク毎に設定される。
空気の状態は、その地域に伝搬する音に影響を与える。したがって、空気環境に基づくランク毎に設定された環境フィルタが使用されることにより、空気環境が反映されたスピーカ音が予測可能になる。このため、上記構成によれば、空気環境が反映された音を形成できる。
【0014】
(7)前記屋外音声シミュレーションプログラムは、前記コンピュータに、前記環境フィルタとして、2種類以上の前記環境フィルタを使用させる。
この構成によれば、複数種の環境フィルタの使用が可能になるため、その地域において様々な環境状況を設定して、設定された環境状況における音を試聴できる。
【0015】
(8)電子機器は、上記のいずれかの屋外音声シミュレーションプログラムがインストールされたものである。
この構成によれば、電子機器は、上記屋外音声シミュレーションプログラムを有するため、スピーカ音を任意の地域で簡単にシミュレーションできる。
【発明の効果】
【0016】
上記屋外音声シミュレーションプログラム及び電子機器は、スピーカ音を簡単に形成できる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
図1】屋外音声シミュレーションプログラムがインストールされた携帯端末の模式図。
図2】第1実施形態に係る屋外音声シミュレーションプログラムのブロック図。
図3】携帯端末の表示画面の図。
図4】第2実施形態に係る屋外音声シミュレーションプログラムのブロック図。
【発明を実施するための形態】
【0018】
<第1実施形態>
図1図3を参照して、第1実施形態に係る屋外音声シミュレーションプログラムについて説明する。
屋外音声シミュレーションプログラム(以下、「予測プログラム10」という。)は、音信号形成可能なコンピュータにインストールされる。コンピュータは、音信号再生可能であることが好ましい。コンピュータは、音信号の出力端子を備えてもよい。コンピュータを有する電子機器として、例えば、パーソナルコンピュータ、携帯端末等が挙げられる。携帯端末の例として、ノート型PC、携帯電話、タブレット型PC等が挙げられる。
【0019】
図1は、予測プログラムがインストールされた携帯端末1を示す。
携帯端末1は、音信号形成機能を有する本体2と、インターフェイス3とを備える。また、携帯端末1は、音声再生装置4を備える。音声再生装置4は、携帯端末1が形成した音声信号(後述では、第2次音SC)を音圧に変換する。本体2はコンピュータ5を備える。コンピュータ5は、予測プログラム10の指令及びコンピュータ5自身のシステムからの指令により所定の計算をする。音声再生装置4はスピーカ部品を備える。
【0020】
インターフェイス3は、表示装置及び入力装置として機能する。インターフェイス3は、地図31及び入力インターフェイスイメージ(例えば、選択可能なリスト、文字入力可能なボックス、文字を指定するためのキーボード)を表示する。また、インターフェイス3は、接触による入力を検出する。具体的には、インターフェイス3は、表示装置としての液晶パネルまたは有機ELパネルと、入力装置としての透明タッチパネルとを備える。
【0021】
図2を参照して、予測プログラム10について説明する。
予測プログラム10は、予測位置においてスピーカ音を予測する。予測位置は、地図31上においてユーザが任意に設定する位置である。
【0022】
予測プログラム10は、メインプログラム11と、メインプログラム11が参照するデータ群12とを備える。
また、予測プログラム10は、少なくとも一時的に地図情報を有する。「一時的に地図情報を有する」とは、メインプログラム11が地図情報を利用している状態を示し、地図情報の一部がインターフェイス3に一時的に表示されていることを示す。
【0023】
メインプログラム11は、携帯端末1に、少なくとも第1手順及び第2手順を実行させる。好ましくは、メインプログラム11は、携帯端末1に、第1手順及び第2手順に加え、第3手順、表示手順、及び環境フィルタ設定手順を実行させる。また、好ましくは、メインプログラム11は、携帯端末1に、初期設定手順を実行させる。
【0024】
メインプログラム11は、地図情報と、環境フィルタFEとを有する。環境フィルタFEは、音に影響を与える地域の環境因子に基づいて音を変換するためのフィルタである。
【0025】
初期設定手順では、メインプログラム11は、携帯端末1に、シミュレーションにおける初期設定を行わせる。
具体的には、メインプログラム11は、携帯端末1に、インターフェイス3を介して設定された地図情報を記憶させる。また、メインプログラム11は、携帯端末1に、地図情報に基づく地図31を表示装置に表示させる。地図情報は、外部メモリ装置(例えば、コンパクトディスク、半導体メモリ等)またはインターネット経由で携帯端末1に取り込まれ得る。地図情報は、一般に提供される地図31であってもよい。また、地図情報は、地域ごとにその地域の環境フィルタFEが設定されている、環境データ付きのものであってもよい。このような環境フィルタ付きの地図(以下、「環境フィルタ付き地図」という。)は、後述するように、ユーザによる環境フィルタFEの選択を省略できる。
【0026】
第1手順では、メインプログラム11は、携帯端末1に、スピーカの設置位置とスピーカ音をシミュレーションする予測位置を記憶させる。また、メインプログラム11は、携帯端末1に、設置位置と予測位置とに基づいて、屋外スピーカが形成する原音SAから予測位置における音を第1次音SBとして形成させる。
【0027】
設定位置は、ユーザにより設定される。例えば、ユーザがインターフェイス3を介して表示画面上の地図31にスピーカアイコン32を配置するとき、メインプログラム11は、この位置(地図31上におけるスピーカアイコン32の位置)を携帯端末1に記憶させる。
【0028】
予測位置は、ユーザにより設定される。予測位置とは、スピーカ音をシミュレーションする位置である。例えば、ユーザがインターフェイス3を介して表示画面上の地図31に試聴アイコン33を配置するとき、メインプログラム11は、この位置(地図31上における試聴アイコン33の位置)を携帯端末1に記憶させる。
原音SAは、後述のスピーカ音ライブラリ21の音源ファイルから形成され得る。原音SAの元となる音源ファイルは、インターフェイス3を介してユーザが選択し得る。
【0029】
第1次音SBは、原音SAと、予測位置と設置位置との間の距離と、スピーカ特性(有効距離、指向角度)とに基づいて形成される。また、複数のスピーカが配置される場合は、第1次音SBは、複数のスピーカから予測位置に到達する複数の音に基づいて形成される。この計算においては、複数のスピーカ音の干渉シミュレーションが含まれ得る。
【0030】
第2手順は、携帯端末1に、予測位置を含む地域の環境フィルタFEを使用させて第1次音SBを第2次音SCに変換させる手順である。
環境フィルタFEは、後述の環境フィルタライブラリ22から選択され得る。この選択は、インターフェイス3を介してユーザが行い得る。また、メインプログラム11が環境フィルタ付き地図を利用している場合、メインプログラム11は、予測位置を含む地域に設定されている環境フィルタFEを使用する。
【0031】
第3手順では、メインプログラム11は、携帯端末1に、第2次音SCを出力させる。
例えば、メインプログラム11は、携帯端末1に第2次音SCを音声再生装置4を介して音声として出力させる。なお、メインプログラム11が携帯端末1にさせる第2次音SCの出力の態様はこれに限定されない。例えば、メインプログラム11は、第2次音SCをデータとして出力させ得る。第2次音SCの出力先は、限定されず、例えば、記憶媒体、他の携帯端末、他の計算装置等である。また、メインプログラム11は、第2次音SCの音声データの波形を表示装置に表示させ得る。
【0032】
表示手順では、メインプログラム11は、携帯端末1に、環境フィルタFEとして予め設定された複数種の環境フィルタFEを選択可能に、携帯端末1の表示装置に表示させる。例えば、メインプログラム11は、携帯端末1に、環境フィルタFEを、表示装置にプルアップリストまたはプルダウンリストのようなリストとして表示させる。リストに含まれる環境フィルタFEそれぞれには、インターフェイス3の入力操作に対応する信号(以下、「入力信号」)が割り振られている。
【0033】
環境フィルタ設定手順では、メインプログラム11は、携帯端末1に、複数種の環境フィルタFEに対応付けられた複数種の入力信号を判別させる。そして、メインプログラム11は、環境フィルタライブラリ22から、入力信号の種別に応じた環境フィルタFEを特定させる。さらに、メインプログラム11は、携帯端末1に、特定に係る環境フィルタFEを第2手順で使用する環境フィルタFEとして設定させる。
【0034】
メインプログラム11が参照するデータ群12について説明する。
データ群12は、スピーカ音ライブラリ21、及び環境フィルタライブラリ22を備える。また、データ群12は、好ましくは、更に、暗騒音ライブラリを備える。
【0035】
スピーカ音ライブラリ21は、音源ファイルのライブラリである。音源ファイルとは、公衆に伝える伝達情報(例えば、「避難ください。」等の伝達情報。)を示す。原音SAは、スピーカの型式毎に区分されており、選択された音源ファイルに、各型式のスピーカの音響特性を反映させて形成された音響データである。スピーカの音響特性として、例えば、音の指向角度、音の有効距離、最大出力等である。具体的には、ホーンスピーカとラインアレイスピーカとは、有効距離が相違するため、別の区分とされる。また、ラインアレイスピーカのカテゴリに属するものでも、型式が異なると、指向角度、音の有効距離、最大出力等が異なるため、別の区分とされる。なお、スピーカ音ライブラリ21の音源ファイルを変更して原音SAを形成することができるようにしてもよい。例えば、複数の音源ファイルと複数のスピーカの音響特性データとを別々に記憶しておき、ユーザが音源ファイルとスピーカの音響特性データの組み合わせを選択することで、原音SAを形成するようにしてもよい。
【0036】
暗騒音ライブラリは、スピーカ音以外の音のライブラリである。スピーカ音以外の音の例として、例えば、車両による騒音、飛行機の騒音、喧騒音、暴風の音、通常の雨の音、豪雨の音、霧雨の音、電車の音、風の音等である。
【0037】
環境フィルタライブラリ22は、環境フィルタFEのライブラリである。環境フィルタFEとは、スピーカ音に影響を与える環境要素に基づいて構成される音声変換フィルタである。「スピーカ音に影響を与える環境要素」とは、屋外において、所定の地域にスピーカ音が伝播されるときに、スピーカ音の質(例えば、周波数特性、及び出力音圧レベル)に影響を与えるその地域の環境要素を示す。環境要素の例として、例えば、構造物、地形、空気の状態、等が挙げられる。構造物の例として、ビル、家屋、樹木、鉄塔、舗装道路、車両等である。これら構造物は、スピーカ音の反射及び音圧減衰の要因になる。地形の例として、平地、谷間、高台等が挙げられる。地形は、スピーカ音の反射及び音圧減衰の要因になる。空気の状態は、空気の温度、上空と下空との気温差、風速、風向等を示す。空気の状態は、スピーカ音の伝播方向及び伝播速度に影響を与える。
【0038】
以下に、環境フィルタライブラリ22が、地域の構造物環境に基づいてランク区分されている例を説明する。ランクは、スピーカ音に対して与える影響の大きさに対応する。環境フィルタFEは、ランク毎に1つ割り当てられている。高層ビルが立ち並ぶ市街地では音の反射、回折及び干渉が大きいため、当該市街地に対応する環境フィルタFEは、高いランクに割り当てられる。田畑等が広がる地域では、音の反射、回折及び干渉が少ないため、当該地域に対応する環境フィルタFEは、低いランクに割り当てられる。具体的には、「高層ビル」、「中層ビル」、「住宅」、「山間集落」、「建築構造物少」と名付けられた各環境フィルタFEは、この順にランクが低下する(図3参照)。
【0039】
これら環境フィルタFEは、各地域で測定されるサンプリングデータと原音SAとの差に基づいて形成され得る。或いは、環境フィルタFEは、各地域に応じた典型的な環境を3次元空間で構築し、構築した環境下で、反射、回折、及び干渉のシミュレーションすることにより形成される。
【0040】
図3を参照して、予測プログラム10の動作を説明する。
予測プログラム10が起動すると、メインプログラム11は、携帯端末1に地図31を表示させる。また、メインプログラム11は、スピーカアイコン32と、試聴アイコン33とを地図31上に重ねて表示させる。また、メインプログラム11は、LoadMapFileアイコン34、セットアイコン35、プレイアイコン36、ストップアイコン37、環境フィルタアイコン38及び暗騒音アイコン39を地図31上に重ねて表示させる。
【0041】
LoadMapFileアイコン34は、地図31を表示させるためのアイコンである。セットアイコン35は、ユーザにより設定された設定状態(例えば、試聴アイコン33の位置、スピーカアイコン32、環境フィルタFE)を確定するためのアイコンである。プレイアイコン36は、第2次音SCを再生するためのアイコンである。ストップアイコン37は、第2次音SCの再生を停止するためのアイコンである。環境フィルタアイコン38は、複数の環境フィルタFEを選択可能に示すアイコンである。この例では、環境フィルタアイコン38は、プルアップリストとして表示されている。暗騒音アイコン39は、騒音(例えば、複数の車両の騒音)と第2次音SCとをミキシングするためのアイコンである。暗騒音アイコン39は、騒音の大きさの設定が可能に構成されている。
【0042】
図31は、携帯端末1の表示画面において所定操作により拡大縮小され得る。また、地図31のうち、携帯端末1の表示画面に表示される部分は、所定操作により変更され得る。スピーカアイコン32及び試聴アイコン33は地図31上において移動可能である。また、スピーカアイコン32の操作によってスピーカの型式が変更され得る。また、環境フィルタアイコン38のプルアップリストから環境フィルタFEが設定され得る。
【0043】
メインプログラム11は、セットアイコン35に対応する信号を受信するとき、設定された情報に基づいて第2次音SCを形成する。
具体的には、メインプログラム11は、原音SAと、予測位置と設置位置との間の距離と、スピーカ特性とに基づいて第1次音SBを形成する。次いで、メインプログラム11は、環境フィルタFEを用いて第1次音SBを第2次音SCに変換する。そして、メインプログラム11は、携帯端末1に、第2次音SCを音として出力させる。
【0044】
予測プログラム10の作用を説明する。
スピーカ音の聞こえ方は、スピーカ音の音源からの距離だけでなく、スピーカ音を聞く場所の環境によって大きく依存する。例えば、構造物が多い地域、例えば市街地においては、スピーカ音の複数の反射及び干渉が生じる。一方、構造物が少ない地域、例えば耕作地においては、スピーカ音の反射及び干渉が少ない。このように、スピーカの設置位置から同じ距離であっても、環境により、スピーカ音が大きく変わる。
【0045】
スピーカ音をシミュレーションするためには、特定の場所を選択する必要がある。しかし、特定の場所でスピーカ音をシミュレーションしたとしても、他の地域では、そのシミュレーション結果が有効ではないことが多い。また、仮に、特定の場所を決定したとしても、その場所の環境情報(構造物、地形等の情報)を入手することは難しい。
【0046】
一方、スピーカ音のシミュレーションの目的は、主として、公衆がその内容を聞き取れるか否かにある。すなわち、スピーカ音の精確な再現は必要とされない。
また、屋外のスピーカは、長期にわたって使用されることから、地域の環境が変わった場合を想定して、スピーカ音のシミュレーションができることが好ましい。
【0047】
上記予測プログラム10は、スピーカの原音に基づいて予測位置における音(第1次音SB)を生成し、この音(第1次音SB)を予め用意された環境フィルタFEを用いて変換する。このように、任意の地域におけるスピーカ音を簡単にシミュレートできる。また、環境フィルタFEは、環境フィルタライブラリから選択可能になっている。このため、ユーザは、環境フィルタFEを簡単に変更できる。これにより、予測位置における環境とは別の環境で、その予測位置におけるスピーカ音を簡単に試聴できる。
【0048】
以下に、予測プログラム10の効果を説明する。
(1)予測プログラム10は、携帯端末1に、上記の第1手順、及び第2手順を実行させる。メインプログラム11は、地図情報と環境フィルタFEとを有する。
この構成によれば、屋外スピーカの設置位置から離れた予測位置における第1次音SBが形成される。その上で、第1次音SBに基づいて、予測位置を含む地域の環境が反映された第2次音SCが形成される。このようにして、地域の環境が反映された音を簡単に形成できる。
【0049】
(2)予測プログラム10は、表示手順と環境フィルタ設定手順とを更に備える。この構成によれば、ユーザが表示装置を介して環境フィルタFEを選択できる。このため、ユーザは、予測位置において複数の環境下での屋外スピーカの音を試聴できる。
【0050】
(3)複数種の環境フィルタFEは、地域の構造物環境に基づいて区分されるランク毎に設定される。地域の構造物は、その地域に伝搬する音に影響を与える。したがって、構造物環境に基づく環境フィルタFEが使用されることにより、地域の環境が反映されたスピーカ音が予測可能になる。このため、上記構成によれば、地域の環境が反映された音を簡単に形成できる。
【0051】
(4)携帯端末1は、予測プログラム10がインストールされたものである。このため、携帯端末1の予測プログラム10を起動することにより、スピーカ音を任意の地域で簡単にシミュレーションできる。
【0052】
<第2実施形態>
図4を参照して、第2実施形態に係る予測プログラム10について説明する。
メインプログラム11は、携帯端末1に、少なくとも第1手順、第2手順及び第3手順を実行させる。好ましくはメインプログラム11は、携帯端末1に、第1〜第3手順に加えて、第4手順、表示手順、及び環境フィルタ設定手順を実行させる。また、好ましくは、メインプログラム11は、携帯端末1に、初期設定手順を実行させる。
【0053】
初期設定手順、表示手順及び環境フィルタ設定手順については、第1実施形態と同じである。また、予測プログラム10は、少なくとも一時的に地図情報を有する点についても、第1実施形態と同様である。以下、第1実施形態と異なる構成要素について説明する。
【0054】
第1手順では、メインプログラム11は、携帯端末1に、スピーカの設置位置とスピーカ音をシミュレーションする予測位置を記憶させる。また、メインプログラム11は、携帯端末1に、設置位置と予測位置とに基づいて、屋外スピーカが形成する原音SAから予測位置における音を第1次音SBとして変換するための第1のフィルタFAを生成させる。
【0055】
第1のフィルタFAは、予測位置と設置位置との間の距離と、スピーカ特性(有効距離、指向角度)とに基づいて形成される。また、複数のスピーカが配置される場合、例えば、第1のフィルタFAは、複数のスピーカそれぞれに対応して形成されるフィルタを合成することにより、形成される。
【0056】
第2手順では、メインプログラム11は、携帯端末1に、予測位置を含む地域の環境フィルタFEを第2のフィルタFBとして特定させる。例えば、環境フィルタFEは、環境フィルタライブラリ22から選択される。
第3手順では、メインプログラム11は、携帯端末1に、第1のフィルタFAと第2のフィルタFBとを合成し、第3のフィルタFCを生成させる。
第4手順では、メインプログラム11は、第3のフィルタFCを用いて原音SAを第2次音SCに変換して出力する。
【0057】
この構成によれば、メインプログラム11は、携帯端末1に、第1のフィルタFAをライブラリとして記憶させることができる。そして、第1のフィルタFAを繰り返し利用することが可能になる。したがって、同じ地域で繰り返しシミュレーションする場合、最初に形成された第1のフィルタFAを繰り返し使用できるため、2回目以降はシミュレーションの計算時間を短縮できる。
【0058】
また、上記構成によれば、第2次音SCを形成する第3のフィルタFCは、環境フィルタFEの要素を含むため、予測位置を含む地域の環境が反映された第2次音SCが形成できる。このようにして、地域の環境が反映された音を簡単に形成できる。
【0059】
<その他の実施形態>
各実施形態の予測プログラム10は、以下のように変更され得る。
・予測プログラム10の少なくとも一部は、インターネット上のサーバに格納され得る。この場合、インターネットに接続される端末から、インターネット上のサーバに格納されたメインプログラム11を動作させ、端末は、メインプログラム11のシミュレーション結果を受信する。
【0060】
・上記実施形態において、環境要素の例として地形が挙げられている。
ここで、地形に対応する環境フィルタFEの環境フィルタライブラリについて、具体例を説明する。環境フィルタライブラリは、地形に基づいてランク区分される。地形の状態がスピーカ音に対して与える影響は、大小により比較し難い。このため、この環境フィルタライブラリでは、各ランクの順位は定められない。
【0061】
例えば、平地では、スピーカ音の伝播は妨げられ難い。このような地形に対応する環境フィルタFEは、例えば、「平地」と名付けられる。「平地」と名称付けられた環境フィルタFEは、スピーカ音を変換しない。
【0062】
谷間の地域では、スピーカ音が山で反射する。このような地形に対応する環境フィルタFEは、例えば、「谷間」と名付けられる。「谷間」と名称付けられた環境フィルタFEは、スピーカ音を干渉させる。
【0063】
スピーカの設置位置よりも標高が高い地域(例えば、高台)は、スピーカ音が届き難い。このような地形に対応する環境フィルタFEは、例えば、「高台」と名付けられる。「高台」と名称付けられた環境フィルタFEは、スピーカ音を減衰させる。
【0064】
このように、複数種の環境フィルタFEは、地域の地形に基づいて区分されるランク毎に設定される。地域の地形は、その地域に伝搬する音に影響を与えるため、地形に基づく環境フィルタFEが使用されることにより、地域の環境が反映されたスピーカ音が予測可能になる。このため、この構成によれば、地形が反映された音を簡単に形成できる。
【0065】
・上記実施形態において、環境要素の例として空気の状態が挙げられている。
ここで、空気の状態に対応する環境フィルタFEの環境フィルタライブラリについて具体例を説明する。環境フィルタライブラリは、空気の状態に基づいてランク区分されている。空気の状態がスピーカ音に対して与える影響は、大小により比較し難い。このため、この環境フィルタライブラリでは、各ランクの順位は定められない。
【0066】
例えば、夏のように空気の温度が高いとき、スピーカ音の速度が速くなる。このような空気の状態に対応する環境フィルタFEは、例えば、「夏場」と名付けられる。「夏場」と名称付けられた環境フィルタFEは、標準伝播速度に基づくスピーカ音を標準伝播速度(予め設定されている速度)よりも速い所定の伝播速度のスピーカ音に変換する。
【0067】
冬のように空気の温度が低いとき、スピーカ音の速度が遅くなる。このような空気の状態に対応する環境フィルタFEは、例えば、「冬場」と名付けられる。「冬場」と名称付けられた環境フィルタFEは、標準伝播速度に基づくスピーカ音を標準伝播速度よりも遅い所定の伝播速度のスピーカ音に変換する。
【0068】
昼のように上空の温度が地表の温度よりも低いとき、スピーカ音は遠くに伝搬し難い。このような空気の状態に対応する環境フィルタFEは、例えば、「昼間」と名付けられる。「昼間」と名称付けられた環境フィルタFEは、スピーカ音を「昼間」時のスピーカ音になるように変換する。この環境フィルタFEによれば、スピーカ音の音圧が標準(予め設定されている値)よりも低くなる。
【0069】
夜のように上空の温度が地表の温度よりも高いとき、スピーカ音は遠くに伝搬し易い。このような空気の状態に対応する環境フィルタFEは、例えば、「夜間」と名付けられる。「夜間」と名称付けられた環境フィルタFEは、スピーカ音を「夜間」時のスピーカ音になるように変換する。この環境フィルタFEによれば、スピーカ音の音圧が標準(予め設定されている値)よりも高くなる。
【0070】
このような環境フィルタFEによれば、空気の状態に応じたスピーカ音を試聴できる。例えば、夜の場合、スピーカ音がどのように聞こえるかを確認できる。
【0071】
空気環境の環境フィルタFEによれば、次の効果が得られる。
空気の状態は、その地域に伝搬する音に影響を与える。したがって、空気環境に基づく環境フィルタFEが使用されることにより、空気環境が反映されたスピーカ音が予測可能になる。このため、上記構成によれば、空気環境が反映された音を形成できる。
【0072】
・上記各実施形態では、環境フィルタFEが1つだけ選択されているが、選択可能な環境フィルタFEの個数は複数であってもよい。
例えば、予測プログラム10は、携帯端末1に、第1次音SBの変換に使用させる環境フィルタFEとして、2種類以上の環境フィルタFEを使用させる。
【0073】
例えば、予測プログラム10は、構造物に関する環境フィルタFEのデータ群と、空気の状態の環境フィルタFEのデータ群とを備える。予測プログラム10は、選択される2つの環境フィルタFEを合成し、1つの環境フィルタFEとする。こうして得られる環境フィルタFEは、上記各実施形態と同様の態様で使用される。
【0074】
この構成によれば、複数種の環境フィルタFEの使用が可能になるため、その地域において様々な環境状況を設定して、設定された環境状況における音を試聴できる。例えば、ユーザは、高層ビルが立ち並ぶ市街地域でのスピーカ音を、気温が高い夏場と、気温が低い冬場でどのように異なって聴こえるかを聴き比べて試聴することができる。
【符号の説明】
【0075】
1…携帯端末、2…本体、3…インターフェイス、4…音声再生装置、5…コンピュータ、10…予測プログラム、11…メインプログラム、12…データ群、21…スピーカ音ライブラリ、22…環境フィルタライブラリ、31…地図、32…スピーカアイコン、33…試聴アイコン、34…LoadMapFileアイコン、35…セットアイコン、36…プレイアイコン、37…ストップアイコン、38…環境フィルタアイコン、39…暗騒音アイコン、FA…第1のフィルタ、FB…第2のフィルタ、FC…第3のフィルタ、FE…環境フィルタ、SA…原音、SB…第1次音、SC…第2次音。
図1
図2
図3
図4