(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
5−(インダゾール−1−イル)−1−オキソ−1,2−チアゾール−3−オール、又は製薬学的に許容されるその塩、又はそれらの溶媒和物、或いはそれらの光学異性体。
5−(5−ブロモインダゾール−1−イル)−1−オキソ−1,2−チアゾール−3−オール、又は製薬学的に許容されるその塩、又はそれらの溶媒和物、或いはそれらの光学異性体。
5−[5−(2−メトキシピリジン−4−イル)インダゾール−1−イル]−1−オキソ−1,2−チアゾール−3−オール、又は製薬学的に許容されるその塩、又はそれらの溶媒和物、或いはそれらの光学異性体。
5−[5−(6−シクロプロピルピリジン−3−イル)インダゾール−1−イル]−1−オキソ−1,2−チアゾール−3−オール、又は製薬学的に許容されるその塩、又はそれらの溶媒和物、或いはそれらの光学異性体。
5−[5−(4−メチル−2,3−ジヒドロピリド[3,2−b][1,4]オキサジン−7−イル)インダゾール−1−イル]−1−オキソ−1,2−チアゾール−3−オール、又は製薬学的に許容されるその塩、又はそれらの溶媒和物、或いはそれらの光学異性体。
請求項1〜9のいずれか1項に記載の化合物、または製薬学的に許容されるその塩、またはそれらの溶媒和物、またはそれらの光学異性体の少なくとも1つを有効成分として含有することを特徴とする、医薬組成物。
請求項1〜9のいずれか1項に記載の化合物、または製薬学的に許容されるその塩、またはそれらの溶媒和物、またはそれらの光学異性体の少なくとも1つを有効成分として含有することを特徴とする、Nrf2が関与する疾患の予防及び/または治療剤。
請求項1〜9のいずれか1項に記載の化合物、または製薬学的に許容されるその塩、またはそれらの溶媒和物、またはそれらの光学異性体の少なくとも1つを有効成分として含有することを特徴とする、多発性硬化症又は乾癬の予防及び/または治療剤。
請求項1〜9のいずれか1項に記載の化合物、または製薬学的に許容されるその塩、またはそれらの溶媒和物、またはそれらの光学異性体の1つ以上を含む、Nrf2活性化剤。
【発明を実施するための形態】
【0012】
本発明は、以下の態様に示される下記式(I)で表されるイソチアゾール構造を持つことを特徴とする化合物、又はそれらの製薬学的に許容される塩、又はそれらの溶媒和物、及び、それらを有効成分として含有することを特徴とする医薬組成物、ならびにそれらの医薬用途、Nrf2活性化剤である。
【0013】
[本発明の態様]
本発明は、以下の態様[1]〜[11]を含む。
【0014】
[1] 本発明の第1の態様は、
下記式(I)
【化2】
(式中、
R
1は、水素原子、ハロゲン原子、C
1-6アルキル基、C
2-6アルケニル基、C
2-6アルキニル基、ハロゲン化C
1-6アルキル基、C
1-6アルコキシ基、C
2-6アルケニルオキシ基、C
2-6アルキニルオキシ基、シアノ基、C
3-8シクロアルキル基、C
3-8シクロアルケニル基、C
6-14アリール基、非芳香族複素環基、ヘテロアリール基及びC
6-14アリールカルボニル基から任意に選ばれる基を表し、
R
2は、水素原子、ハロゲン原子、C
1-6アルキル基、C
2-6アルケニル基、C
2-6アルキニル基、ハロゲン化C
1-6アルキル基、C
1-6アルコキシ基、C
2-6アルケニルオキシ基、C
2-6アルキニルオキシ基、シアノ基、C
3-8シクロアルキル基、C
3-8シクロアルケニル基、C
6-14アリール基、非芳香族複素環基、ヘテロアリール基、C
7-20アラルキル基、ヘテロアリールC
1-6アルキル基、C
6-14アリールオキシC
1-6アルキル基及びヘテロアリールオキシC
1-6アルキル基から任意に選ばれる基を表し、
R
3は、水素原子、ハロゲン原子、C
1-6アルキル基、C
2-6アルケニル基、C
2-6アルキニル基、C
1-6アルコキシ基、C
2-6アルケニルオキシ基、C
2-6アルキニルオキシ基及びシアノ基から任意に選ばれる基を表し、
R
4は、水素原子、ハロゲン原子、C
1-6アルキル基、C
2-6アルケニル基、C
2-6アルキニル基、C
1-6アルコキシ基、C
2-6アルケニルオキシ基、C
2-6アルキニルオキシ基及びシアノ基から任意に選ばれる基を表し、
R
1、R
2、R
3はそれぞれ1〜5個のR
5で置換されていてもよく、
R
5は、各々独立に、ハロゲン原子、C
1-6アルキル基、C
2-6アルケニル基、C
2-6アルキニル基、ハロゲン化C
1-6アルキル基、C
1-6アルコキシ基、C
2-6アルケニルオキシ基、C
2-6アルキニルオキシ基、シアノ基、C
1-6アルコキシカルボニル基、-NR
bR
c基(当該R
b、R
cは、各々独立に、水素原子、C
1-6アルキル基又は非芳香族複素環基を表す)、モノ/ジC
1-6アルキルアミノC
1-6アルキル基、C
3-8シクロアルキル基、C
3-8シクロアルケニル基、C
6-14アリール基、非芳香族複素環基、ヘテロアリール基、C
3-8シクロアルキルC
1-6アルキル基、C
7-20アラルキル基、非芳香族複素環C
1-6アルキル基、ヘテロアリールC
1-6アルキル基、C
6-14アリールオキシ基、ヘテロアリールオキシ基、C
7-20アラルキルオキシ基及びヘテロアリールC
1-6アルキルオキシ基から任意に選ばれる基を表し、
R
5における、当該C
3-8シクロアルキル基、C
3-8シクロアルケニル基、C
6-14アリール基、非芳香族複素環基、ヘテロアリール基、C
3-8シクロアルキルC
1-6アルキル基、、C
7-20アラルキル基、非芳香族複素環C
1-6アルキル基、ヘテロアリールC
1-6アルキル基、C
6-14アリールオキシ基、ヘテロアリールオキシ基、C
7-20アラルキルオキシ基又はヘテロアリールC
1-6アルキルオキシ基は、それぞれ1〜5個のハロゲン原子、C
1-6アルキル基、ハロゲン化C
1-6アルキル基、C
1-6アルコキシ基、シアノ基、C
1-6アルコキシカルボニル基、C
3-8シクロアルキル基、C
3-8シクロアルケニル基、C
6-14アリール基(当該アリール基は1〜5個のC
1-6アルキル基で置換されていてもよい)、非芳香族複素環基及びヘテロアリール基から任意に選ばれる基で置換されていてもよく、
R
2は、R
1又はR
3と結合し、ピラゾール環の一部とともに縮合環基を形成してもよく、前記縮合環基は、1〜5個のR
6で置換されていてもよいC
6-10アリール基又は5〜10員複素環基であり、
R
6は、各々独立に、ハロゲン原子、C
1-6アルキル基、C
2-6アルケニル基、C
2-6アルキニル基、ハロゲン化C
1-6アルキル基、C
1-6アルコキシ基、C
2-6アルケニルオキシ基、C
2-6アルキニルオキシ基、シアノ基、C
1-6アルコキシカルボニル基、C
3-8シクロアルキル基、C
3-8シクロアルケニル基、C
6-14アリール基、非芳香族複素環基、ヘテロアリール基、C
3-8シクロアルキルC
1-6アルキル基、C
7-20アラルキル基、ヘテロアリールC
1-6アルキル基、C
6-14アリールオキシ基、ヘテロアリールオキシ基、C
7-20アラルキルオキシ基及びヘテロアリールC
1-6アルキルオキシ基から任意に選ばれる基を表し、
R
6はそれぞれ1〜5個のR
7で置換されていてもよく、
R
7は、各々独立に、ハロゲン原子、C
1-6アルキル基、C
2-6アルケニル基、C
2-6アルキニル基、ハロゲン化C
1-6アルキル基、C
1-6アルコキシ基、C
2-6アルケニルオキシ基、C
2-6アルキニルオキシ基、C
1-6アルコキシC
1-6アルキル基、シアノ基、C
1-6アルコキシカルボニル基、-CONR
dR
e基(R
d、R
eは、各々独立に、水素原子、C
1-6アルキル基、C
3-8シクロアルキル基又はC
6-14アリール基を表す)、モノ/ジC
2-7アルカノイルアミノ基、アミノ基、モノ/ジC
1-6アルキルアミノ基、モノ/ジC
1-6アルキルアミノC
1-6アルキル基、C
3-8シクロアルキル基、C
3-8シクロアルケニル基、C
6-14アリール基、非芳香族複素環基、ヘテロアリール基、C
3-8シクロアルキルC
1-6アルキル基、C
7-20アラルキル基、非芳香族複素環C
1-6アルキル基、ヘテロアリールC
1-6アルキル基、C
6-14アリールオキシ基、ヘテロアリールオキシ基、C
3-8シクロアルキルカルボニル基、C
6-14アリールカルボニル基及び非芳香族複素環カルボニル基から任意に選ばれる基を表し、
R
7における、当該C
3-8シクロアルキル基、C
3-8シクロアルケニル基、C
6-14アリール基、非芳香族複素環基、ヘテロアリール基、C
3-8シクロアルキルC
1-6アルキル基、C
7-20アラルキル基、非芳香族複素環C
1-6アルキル基、ヘテロアリールC
1-6アルキル基、C
6-14アリールオキシ基、ヘテロアリールオキシ基、C
3-8シクロアルキルカルボニル基、C
6-14アリールカルボニル基又は非芳香族複素環カルボニル基は、それぞれ1〜5個のハロゲン原子、C
1-6アルキル基、ハロゲン化C
1-6アルキル基、C
1-6アルコキシ基又はC
1-6アルコキシC
1-6アルキル基で置換されていてもよい)
で表される化合物、又は製薬学的に許容されるその塩又はそれらの溶媒和物である。
【0015】
以下に、上記態様[1]の上記式(I)中の各基について具体的に説明する。
本発明の化合物に関する説明において、例えば「C
1-6」とは、構成炭素原子数が1から6であることを示し、特に断らない限り、直鎖、分枝鎖又は環状の基の炭素原子の総数を表す。鎖状の基と環状の基を含む基については「鎖と環の総炭素原子数」を意味する。
【0016】
本明細書中、特に断りのない限り、「ハロゲン原子」としては、例えば、フッ素原子、塩素原子、臭素原子及びヨウ素原子等が挙げられる。
【0017】
本明細書中、特に断りのない限り、「ハロゲン化」とは、置換基として1〜5個の前記「ハロゲン原子」を有することを意味する。
【0018】
本明細書中、特に断りのない限り、「C
1-6アルキル基」としては、例えば、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、sec-ブチル、tert-ブチル及びヘキシル等が挙げられる。又、「C
1-4アルキル基」としては、例えば、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、sec-ブチル及びtert-ブチル等が挙げられ、「C
1-2アルキル基」としては、メチル及びエチルが挙げられる。
【0019】
本明細書中、特に断りのない限り、「ハロゲン化C
1-6アルキル基」とは、前記「C
1-6アルキル基」が1〜5個のハロゲン原子で任意に置換されている基を意味し、例えば、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル、2,2,2-トリフルオロエチル、1,1,2,2-テトラフルオロエチル、ペンタフルオロエチル等が挙げられる。
【0020】
本明細書中、特に断りのない限り、「ハロゲン化C
1-4アルキル基」とは、前記「C
1-4アルキル基」が1〜5個のハロゲン原子で任意に置換されている基を意味し、例えば、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル、2,2,2-トリフルオロエチル、1,1,2,2-テトラフルオロエチル、ペンタフルオロエチル等が挙げられる。
【0021】
本明細書中、特に断りのない限り、「ハロゲン化C
1-2アルキル基」とは、前記「C
1-2アルキル基」が1〜5個のハロゲン原子で任意に置換されている基を意味し、例えば、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル、2,2,2-トリフルオロエチル、1,1,2,2-テトラフルオロエチル、ペンタフルオロエチル等が挙げられる。
【0022】
本明細書中、特に断りのない限り、「C
2-6アルケニル基」としては、例えば、ビニル、アリル、イソプロペニル、1−プロペン−1−イル、ブテニル、ペンテニル、イソペンテニル及びヘキセニル等が挙げられる。
【0023】
本明細書中、特に断りのない限り、「C
2-6アルキニル基」としては、例えば、エチニル、1−プロピニル(=1−プロピン−1−イル)、2−プロピニル(=2−プロピン−1−イル)、ブチニル、ペンチニル(=4−ペンチン−1−イル)及びヘキシニル(=5−ヘキシン−1−イル)等が挙げられる。
【0024】
本明細書中、特に断りのない限り、「C
3-8シクロアルキル基」としては、例えば、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル及びシクロオクチル等の環状アルキル基が挙げられる。
本明細書中、特に断りのない限り、「C
3-8シクロアルケニル基」としては、例えば、シクロプロペニル、シクロブテニル、シクロペンテニル、シクロヘキセニル、シクロヘプテニル及びシクロオクテニル等の環状アルケニル基が挙げられる。
【0025】
本明細書中、特に断りのない限り、「C
3-6シクロアルキル基」としては、例えば、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル及びシクロヘキシル等の環状アルキル基が挙げられる。
本明細書中、特に断りのない限り、「C
3-6シクロアルケニル基」としては、例えば、シクロプロペニル、シクロブテニル、シクロペンテニル及びシクロヘキセニル等の環状アルケニル基が挙げられる。
【0026】
本明細書中、特に断りのない限り、「アリール基」は、「単環式アリール基」、「縮環式アリール基(2環式又は3環式が含まれる)」又は「部分的に水素化された縮環式アリール基」を包含する。
【0027】
本明細書中、特に断りのない限り、「部分的に水素化された縮環式アリール基」とは、前記「縮環式アリール基」において、部分的水素化された縮合環から任意の水素原子を除いてできる1価の基を意味し、縮合環の芳香環部分の水素原子あるいは水素化された部分の水素原子のどちらが除かれてもよい。
【0028】
本明細書中、特に断りのない限り、「C
6-14アリール基」としては、例えば、フェニル、1-ナフチル、2-ナフチル、フェナンスリル、アセナフチル、インダニル、インデニル、1,2-ジヒドロナフチル及び1,2,3,4-テトラヒドロナフチル等が挙げられる。
【0029】
本明細書中、特に断りのない限り、「C
6-10アリール基」としては、例えば、フェニル、1-ナフチル、2-ナフチル、インダニル、インデニル、1,2-ジヒドロナフチル及び1,2,3,4-テトラヒドロナフチル等が挙げられる。
【0030】
本明細書中、特に断りのない限り、「複素環基」とは、窒素原子、硫黄原子及び酸素原子から選ばれるヘテロ原子を1〜5個含有する3〜14員環の単環式もしくは縮環式の環から任意の水素原子を除いてできる1価の基を意味し、当該複素環基は、その環内の炭素原子がカルボニル基で置き換えられていてもよい。
【0031】
本明細書中、特に断りのない限り、「複素環基」としては、例えば、「ヘテロアリール基」及び「非芳香族複素環基」等が挙げられる。
【0032】
本明細書中、特に断りのない限り、前記「ヘテロアリール基」とは、窒素原子、硫黄原子、及び酸素原子から選ばれるヘテロ原子を1〜5個含有する5〜14員ヘテロアリール環基を意味し、当該ヘテロアリール基は、その環内の炭素原子がカルボニル基で置き換えられていてもよい。
【0033】
本明細書中、特に断りのない限り、前記「ヘテロアリール基」としては、例えば、「単環式ヘテロアリール基」、「縮環式ヘテロアリール基」、「部分的に水素化された縮環式ヘテロアリール基」が挙げられる。
【0034】
本明細書中、特に断りのない限り、前記「単環式ヘテロアリール基」としては、環員数5〜7のものが好ましく、例えば、ピロリル、フリル、チエニル、イミダゾリル、ピラゾリル、オキサゾリル、イソキサゾリル、チアゾリル、イソチアゾリル、チアジアゾリル、1,2,3-トリアゾリル、1,2,4-トリアゾリル、1,2,3-オキサジアゾリル、1,2,4-オキサジアゾリル、1,3,4-オキサジアゾリル、チアトリアゾリル、オキサトリアゾリル、テトラゾリル、ピリジル、ピリダジニル、ピリミジニル、ピラジニル、トリアジル、テトラジル、2-オキソ-1H-ピリジル、2,3'-ビピリジニル、2,4'-ビピリジニル等が挙げられる。
【0035】
本明細書中、特に断りのない限り、前記「縮環式ヘテロアリール基」とは、「複素環基」と「アリール基」、もしくは、「複素環基」と「ヘテロアリール基」が縮合して形成された縮合環から、任意の水素原子を除いてできる1価の基を意味し、当該任意の水素原子は縮合したいずれの環から除かれてもよい。
【0036】
本明細書中、特に断りのない限り、前記「縮環式ヘテロアリール基」としては、環員数8〜14のものが好ましく、例えば、インドリル、ベンゾフラニル、ベンゾチエニル、ベンゾオキサゾリル、ベンゾチアゾリル、1H-ベンズイミダゾリル、1H-インダゾリル、2H-インダゾリル、1H-ベンゾトリアゾリル、キノリル、イソキノリル、キノキサリニル、ピリド[2,3-b]ピラジニル、ピリド[2,3-b][1,4]オキサジニル、フロ[3,2-b]ピリジル、ピロロ[3,2-b]ピリジル、ピラゾロ[1,5-a]ピリミジニル、ピラゾロ[3,4-b]ピリジル、ピラゾロ[3,4-c]ピリジル、ピラゾロ[4,3-c]ピリジル、ピラゾロ[4,3-b]ピリジル、ピラゾロ[3,4-c]キノリル、1-オキソ-2H-イソキノリル、2-オキソベンズイミダゾリル、2-オキソインドリル、2-オキソ-1,3-ベンゾオキサゾリル等が挙げられる。
【0037】
本明細書中、特に断りのない限り、「部分的に水素化された縮環式ヘテロアリール基」とは、「複素環基」と「アリール基」、もしくは、「複素環基」と「ヘテロアリール基」が縮合して形成された縮合環において、部分的に水素化された縮合環から、任意の水素原子を除いてできる1価の基を意味する。当該任意の水素原子は、縮合環内における「複素環基」、「アリール基」及び「ヘテロアリール基」の何れの環部の水素原子、あるいは水素化された環部の水素原子のどちらが除かれても良く、例えば、キノリンが部分的に水素化されたテトラヒドロキノリルであれば、5,6,7,8-テトラヒドロキノリルあるいは1,2,3,4-テトラヒドロキノリル等が挙げられる。これらの基は、任意の水素原子を除く位置により、例えば、5,6,7,8-テトラヒドロキノリルであれば、-2-イル、-3-イル、-4-イル、-5-イル、-6-イル、-7-イル、-8-イル等が例示され、1,2,3,4-テトラヒドロキノリルであれば、例えば、-1-イル、-2-イル、-3-イル、-4-イル、-5-イル、-6-イル、-7-イル、-8-イル等が例示される。
【0038】
本明細書中、特に断りのない限り、「部分的に水素化された縮環式ヘテロアリール基」としては、環員数8〜14のものが好ましく、例えば、
インドリニル、
2,3-ジヒドロ-1H-ピリド[2,3-b][1,4]オキサジニル、
2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジル、
3,4-ジヒドロ-1H-1,8-ナフチリジニル、
2,3,4,5-テトラヒドロピリド[3,2-b][1,4]オキサゼピニル、
6,7,8,9-テトラヒドロピリド[3,2-b][1,4]オキサゾシニル、
7,8,9,10-テトラヒドロ-6H-ピリド[3,2-b][1,4]オキサゾシニル、
2,3-ジヒドロピラジノ[2,3-b][1,4]オキサジニル、
6a,7,8,9-テトラヒドロ-6H-ピリド[3,2-b]ピロロ[1,2-d][1,4]オキサジニル、
6,7-ジヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]オキサジニル、
3,4-ジヒドロ-2H-ピリド[4,3-b][1,4]オキサジニル、
3,4-ジヒドロ-2H-ピリド[3,2-b][1,4]オキサジニル、
3,4-ジヒドロ-2H-ピラジノ[2,3-b][1,4]オキサジニル、
2,3-ジヒドロ-[1,4]ジオキシノ[2,3-b]ピリジル、
2,3-ジヒドロ-1,4-ベンゾジオキシニル、
2,3-ジヒドロベンゾ[b][1,4] ジオキシニル、
3,4-ジヒドロ-2H-ベンゾ[b][1,4]オキサジニル、
2,3-ジヒドロ-1H-ベンゾ[d]イミダゾリル、
2,3-ジヒドロベンゾ[d]オキサゾリル、
4,6-ジヒドロピロロ[3,4-c]ピラゾリル、
6,7-ジヒドロ-4H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジル、
4,6,7,8-テトラヒドロピラゾロ[4,3-c]アゼピニル、
4,5,7,8-テトラヒドロピラゾロ[3,4-d]アゼピニル、
2-オキソ-1H-ピリド[2,3-b][1,4]オキサジニル、
2-オキソ-1H-3,4-ジヒドロ-1,8-ナフチリジニル、
3-オキソ-4H-ピリド[3,2-b][1,4]オキサジニル、
3-オキソ-4H-ピラジノ[2,3-b][1,4]オキサジニル、
6-オキソ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]オキサジニル等が挙げられる。
【0039】
本明細書中、特に断りのない限り、「非芳香族複素環基」とは、酸素原子、硫黄原子及び窒素原子から選ばれるヘテロ原子を1〜5個含有する3〜14員の飽和もしくは不飽和の非芳香族複素環から、任意の水素原子を除いてできる1価の基を意味し、当該非芳香族複素環基は、その環内の炭素原子がカルボニル基で置き換えられていてもよい。本明細書中、特に断りのない限り、前記「非芳香族複素環基」としては、「非芳香族複素環基」にC
3-8シクロアルキル又は3〜8員非芳香族複素環がスピロ結合した環を包含する。
【0040】
本明細書中、特に断りのない限り、「非芳香族複素環基」としては、例えば、アジリジニル、アゼチジニル、オキシラニル、チイラニル、オキセタニル、チエタニル、ピロリジニル、テトラヒドロフリル、ピペリジニル、3,6-ジヒドロ-2H-ピラニル、テトラヒドロピラニル、テトラヒドロチオピラニル、1,2,3,6-テトラヒドロピリジル、ピペラジニル、モルホリニル、チオモルホリニル、2-オキサ-7-アザスピロ[3.4]オクタニル、2-オキソピロリジニル、2-オキソピペリジニル等が挙げられる。
【0041】
本明細書中、特に断りのない限り、「シクロアルキルアルキル基」とは、前記「シクロアルキル基」が前記「アルキル基」に置換した基を意味し、「C
3-8シクロアルキルC
1-6アルキル基」としては、例えば、シクロプロピルメチル、シクロブチルメチル、シクロペンチルメチル、シクロヘキシルメチル、1−シクロプロピルエチル、2−シクロプロピルエチル等が挙げられる。
【0042】
本明細書中、特に断りのない限り、「アラルキル基」とは、前記「アリール基」が前記「アルキル基」に置換した基を意味し、「C
7-20アラルキル基」としては、例えば、ベンジル、フェネチル、ジフェニルメチル、トリチル、ビフェニルメチル、ナフチルメチル、インダニルメチル、1,2,3,4-テトラヒドロナフタレン-1-イルメチル等が挙げられる。
【0043】
本明細書中、特に断りのない限り、「アラルキル基」とは、前記「アリール基」が前記「アルキル基」に置換した基を意味し、「C
7-14アラルキル基」としては、例えば、ベンジル、フェネチル、ジフェニルメチル、ビフェニルメチル、ナフチルメチル、インダニルメチル、1,2,3,4-テトラヒドロナフタレン-1-イルメチル等が挙げられる。
【0044】
本明細書中、特に断りのない限り、「アラルキル基」とは、前記「アリール基」が前記「アルキル基」に置換した基を意味し、「C
7-8アラルキル基」としては、例えば、ベンジル、フェネチル等が挙げられる。
【0045】
本明細書中、特に断りのない限り、「非芳香族複素環アルキル基」とは、前記「非芳香族複素環基」が前記「アルキル基」に置換した基を意味する。
【0046】
本明細書中、特に断りのない限り、「ヘテロアリールアルキル基」とは、前記「ヘテロアリール基」が前記「アルキル基」に置換した基を意味する。例えば、モルホリンメチル等が挙げられる。
【0047】
本明細書中、特に断りのない限り、「C
1-6アルコキシ基」とは、前記「C
1-6アルキル基」が酸素原子に置換した基を意味する。
【0048】
本明細書中、特に断りのない限り、「C
1-6アルコキシ基」としては、例えば、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロポキシ、ブトキシ、イソブトキシ、sec-ブトキシ、tert-ブトキシ、ペンチルオキシ及びヘキシルオキシ等が挙げられる。又、「C
1-4アルコキシ基」としては、例えば、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロポキシ、ブトキシ、イソブトキシ、sec-ブトキシ及びtert-ブトキシ等が挙げられ、「C
1-2アルコキシ基」としては、メトキシ及びエトキシが挙げられる。
【0049】
本明細書中、特に断りのない限り、「C
1-6アルコキシC
1-6アルキル基」とは、前記「C
1-6アルコキシ基」が前記「C
1-6アルキル基」に置換した基を意味し、「C
1-6アルコキシC
1-6アルキル基」としては、例えば、メトキシメチル、メトキシエチル、エトキシメチル及びエトキシエチル等が挙げられる。
【0050】
本明細書中、特に断りのない限り、「C
2-6アルケニルオキシ基」とは、前記「C
2-6アルケニル基」が酸素原子に置換した基を意味し、例えば、ビニルオキシ、アリルオキシ、イソプロペニルオキシ、ブテニルオキシ、ペンテニルオキシ及びヘキセニルオキシ等が挙げられる。
【0051】
本明細書中、特に断りのない限り、「C
2-6アルキニルオキシ基」とは、前記「C
2-6アルキニル基」が酸素原子に置換した基を意味し、例えば、エチニルオキシ、1-プロピニルオキシ、2-プロピニルオキシ、ブチニルオキシ、ペンチニルオキシ及びヘキシニルオキシ等が挙げられる。
【0052】
本明細書中、特に断りのない限り、「アリールオキシ基」とは、前記「アリール基」が酸素原子に置換した基を意味する。例えば、フェノキシ等が挙げられる。
【0053】
本明細書中、特に断りのない限り、「ヘテロアリールオキシ基」とは、前記「ヘテロアリール基」が酸素原子に置換した基を意味する。
【0054】
本明細書中、特に断りのない限り、「アラルキルオキシ基」とは、前記「アラルキル基」が酸素原子に置換した基を意味する。
【0055】
本明細書中、特に断りのない限り、「ヘテロアリールアルキルオキシ基」とは、前記「ヘテロアリールアルキル基」が酸素原子に置換した基を意味する。
本明細書中、特に断りのない限り、「アリールオキシアルキル基」とは、前記「アリールオキシ基」が前記「アルキル基」に置換した基を意味する。
本明細書中、特に断りのない限り、「ヘテロアリールオキシアルキル基」とは、前記「ヘテロアリールオキシ基」が前記「アルキル基」に置換した基を意味する。
【0056】
本明細書中、特に断りのない限り、「C
2-7アルカノイル基」とは、前記「C
1-6アルキル基」にカルボニル基が結合した「C
1-6アルキルカルボニル基」を意味し、「C
2-7アルカノイル基」としては、例えば、アセチル、プロピオニル、ブチリル、イソブチリル、バレリル、イソバレリル、ピバロイル、ヘキサノイル、ヘプタノイル等が挙げられる。
【0057】
本明細書中、特に断りのない限り、「シクロアルキルカルボニル基」とは、前記「シクロアルキル基」にカルボニル基が結合した基を意味し、「C
3-8シクロアルキルカルボニル基」としては、例えば、シクロプロピルカルボニル、シクロブチルカルボニル、シクロペンチルカルボニル、シクロヘキシルカルボニル等が挙げられる。
【0058】
本明細書中、特に断りのない限り、「アリールカルボニル基」とは、前記「アリール基」にカルボニル基が結合した基を意味し、「C
6-14アリールカルボニル基」としては、例えば、ベンゾイル、1-ナフトイル(1-ナフチルカルボニル)、2-ナフトイル(2-ナフチルカルボニル)、インダニルカルボニル、インデニルカルボニル、1,2,3,4-テトラヒドロナフチルカルボニル等が挙げられる。
【0059】
本明細書中、特に断りのない限り、「アリールカルボニル基」とは、前記「アリール基」にカルボニル基が結合した基を意味し、「C
6-10アリールカルボニル基」としては、例えば、ベンゾイル、1-ナフトイル(1-ナフチルカルボニル)、2-ナフトイル(2-ナフチルカルボニル)、インダニルカルボニル、インデニルカルボニル、1,2,3,4-テトラヒドロナフチルカルボニル等が挙げられる。
【0060】
本明細書中、特に断りのない限り、「非芳香族複素環カルボニル基」とは、前記「非芳香族複素環基」にカルボニル基が結合した基を意味し、「非芳香族複素環カルボニル基」としては、例えば、アジリジニルカルボニル、アゼチジニルカルボニル、ピロリジニルカルボニル、テトラヒドロフリルカルボニル、ピペリジニルカルボニル、テトラヒドロピラニルカルボニル、ピペラジニルカルボニル、モルホリニルカルボニル等が挙げられる。
【0061】
本明細書中、特に断りのない限り、「-NR
bR
c基」におけるR
b及びR
cは、各々独立に、水素原子、「C
1-6アルキル基」又は「非芳香族複素環基」を表し、「-NR
bR
c基」とは、アミノ基の窒素原子上の二つの水素原子がR
b及びR
cに置換された基を意味する。例えば、ジメチルアミノ、N,N-ジメチルテトラヒドロ-2H-ピラニル-4-アミノ等が挙げられる。
【0062】
本明細書中、特に断りのない限り、「モノ/ジC
1-6アルキルアミノ基」とは、アミノ基の一つ又は二つの水素原子が前記「C
1-6アルキル基」で置換した基を意味する。
【0063】
本明細書中、特に断りのない限り、「モノ/ジC
2-7アルカノイルアミノ基」とは、アミノ基の一つ又は二つの水素原子が前記「C
2-7アルカノイル基」で置換した基を意味する。
本明細書中、特に断りのない限り、「モノ/ジC
1-6アルキルアミノC
1-6アルキル基」とは、前記「モノ/ジC
1-6アルキルアミノ基」が前記「C
1-6アルキル基」に置換した基を意味する。
【0064】
本明細書中、特に断りのない限り、「-CONR
dR
e基」におけるR
d及びR
eは、各々独立に、水素原子、「C
1-6アルキル基」、「C
3-8シクロアルキル基」又は「C
6-14アリール基」を表し、「-CONR
dR
e基」とは、カルバモイル基の窒素原子上の二つの水素原子がR
d及びR
eに置換された基を意味する。
【0065】
本明細書中、特に断りのない限り、「C
1-6アルコキシルカルボニル基」とは、カルボキシ基の水素原子が前記「C
1-6アルキル基」に置換した基、即ち「エステル基」を意味し、例えば、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、tert-ブトキシカルボニル(Boc)等が挙げられる。
【0066】
本明細書中、特に断りのない限り、「C
1-4アルコキシルカルボニル基」とは、カルボキシ基の水素原子が前記「C
1-4アルキル基」に置換した基、即ち「エステル基」を意味し、例えば、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、tert-ブトキシカルボニル(Boc)等が挙げられる。
【0067】
R
2は、R
1又はR
3と結合し、ピラゾール環の一部とともに縮合環基を形成してもよい。すなわち、以下の部分構造式に示すように、R
2、R
3及びピラゾール環(一部)は共に結合して縮合環F1を、またはR
2、R
1及びピラゾール環(一部)は共に結合して縮合環F2を形成し得る。
【0069】
形成された「縮合環F1又は縮合環F2」は、隣接するピラゾール環とともに縮環式の環状基を形成する。
【0070】
ここで、当該「縮合環F1又は縮合環F2」は、1〜5個のR
6で置換されていてもよい「C
6-10アリール基」又は「5〜10員複素環基」であり、隣接するピラゾール環とともに「縮環式ヘテロアリール基」又は「部分的に水素化された縮環式ヘテロアリール基」を形成する。
【0071】
「R
2は、R
1又はR
3と結合し、ピラゾール環の一部とともに縮合環基を形成してもよく」における「縮合環」、すなわち前記「縮合環F1又は縮合環F2」とは、前記「アリール基」のうち炭素員数が6ないし10の環状基又は「複素環基」のうち5〜10員の環状基を意味する。
【0072】
「縮合環F1又は縮合環F2」と隣接するピラゾール環からなる縮環式環状基は、前記「複素環基」のうち縮環式の環状基を意味し、具体的には、前記「縮環式ヘテロアリール基」及び「部分的に水素化された縮環式ヘテロアリール基」のうち、ピラゾール環を含む縮環式の環状基が挙げられる。より具体的には、例えば、インダゾリル、ピラゾロ[3,4-b]ピリジル、ピラゾロ[3,4-c]ピリジル、ピラゾロ[4,3-c]ピリジル、ピラゾロ[4,3-b]ピリジル、ピラゾロ[3,4-c]キノリル、4,6-ジヒドロピロロ[3,4-c]ピラゾリル、6,7-ジヒドロ-4H-ピラゾロ[4,3-c]ピリジル、4,6,7,8-テトラヒドロピラゾロ[4,3-c]アゼピニル、4,5,7,8-テトラヒドロピラゾロ[3,4-d]アゼピニル等が挙げられる。
【0073】
前記式(I)の化合物において、3-ヒドロキシ-イソチアゾリル基はプロトン互変異性により3(2H)-イソチアゾロニル基になり得る基であり、生じる互変異性体は前記式(I)に包含される。この構造は、式(I)で表される化合物が固体状態、もしくは液体に溶解している状態に応じて、その存在比は変化しうる。
【0075】
なお、本明細書における任意の構造式における任意の特定の互変異性体型の記載は、その型に限定されることを意図しておらず、互変異性体セット全体の代表であることを意図するものである。
【0076】
[1−1] 前記態様[1]の前記式(I)の化合物において、
R
1は、好ましくは、水素原子、ハロゲン原子、C
1-6アルキル基、C
1-6アルコキシ基、シアノ基、C
3-8シクロアルキル基、C
6-14アリール基及びC
6-14アリールカルボニル基から任意に選ばれる基であり、
より好ましくは、水素原子、ハロゲン原子、C
1-4アルキル基、C
1-4アルコキシ基、シアノ基、C
3-6シクロアルキル基、C
6-10アリール基及びC
6-10アリールカルボニル基から任意に選ばれる基であり、
更に好ましくは、水素原子、ハロゲン原子、C
1-2アルキル基、C
1-2アルコキシ基、シアノ基、C
3-6シクロアルキル基、フェニル及びフェニルカルボニル基から任意に選ばれる基であることが適当であり、上記R
1における前記アルキル基、アルコキシ基、シクロアルキル基、アリール基又はアリールカルボニル基は、それぞれ、1〜5個のR
5で置換されていてもよい。
[1−1−1]
前記態様[1]の前記式(I)の化合物において、R
1は、特に好ましくは、水素原子、ハロゲン原子、及びフェニル基から任意に選ばれる基であり、上記R
1における前記フェニル基は、1〜5個のR
5(当該R
5はハロゲン原子を表し)で置換されていてもよく、より具体的にはR
1は、水素原子、塩素原子、及びフェニル基を表し、R
5は臭素原子を表す。
【0077】
[1−2] 前記態様[1]の前記式(I)の化合物において、R
2は、好ましくは、水素原子、ハロゲン原子、C
1-6アルキル基、C
2-6アルケニル基、C
2-6アルキニル基、ハロゲン化C
1-6アルキル基、C
3-8シクロアルキル基、C
3-8シクロアルケニル基、C
6-14アリール基、非芳香族複素環基、ヘテロアリール基、C
7-20アラルキル基、ヘテロアリールC
1-6アルキル基、C
6-14アリールオキシC
1-6アルキル基及びヘテロアリールオキシC
1-6アルキル基から任意に選ばれる基であり、より好ましくは、水素原子、ハロゲン原子、C
1-4アルキル基、C
2-4アルケニル基、C
2-4アルキニル基、ハロゲン化C
1-4アルキル基、C
3-6シクロアルキル基、C
3-6シクロアルケニル基、C
6-10アリール基、5〜10員非芳香族複素環基、5〜10員ヘテロアリール基、C
7-14アラルキル基、5〜10員ヘテロアリールC
1-4アルキル基、C
6-10アリールオキシC
1-4アルキル基及び5〜10員ヘテロアリールオキシC
1-4アルキル基から任意に選ばれる基であり、更に好ましくは、水素原子、ハロゲン原子、C
1-2アルキル基、C
2-3アルケニル基、C
2-3アルキニル基、ハロゲン化C
1-2アルキル基、C
3-6シクロアルキル基、C
3-6シクロアルケニル基、C
6-10アリール基、5〜10員非芳香族複素環基、5〜10員ヘテロアリール基、C
7-12アラルキル基、5〜10員ヘテロアリールC
1-2アルキル基、C
6-10アリールオキシC
1-2アルキル基及び5〜10員ヘテロアリールオキシC
1-2アルキル基から任意に選ばれる基であることが適当であり、上記R
2における前記アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、シクロアルキル基、シクロアルケニル基、アリール基、非芳香族複素環基、ヘテロアリール基、アラルキル基、ヘテロアリールアルキル基、アリールオキシアルキル基及びヘテロアリールオキシアルキル基は、それぞれ、1〜5個のR
5で置換されていてもよい。
【0078】
[1−3] 前記態様[1]の前記式(I)の化合物において、R
3は、好ましくは、水素原子及びC
1-6アルキル基から任意に選ばれる基であり、より好ましくは、水素原子及びC
1-4アルキル基から任意に選ばれる基であり、更に好ましくは、水素原子又はC
1-2アルキル基であることが適当であり、上記R
3における前記アルキル基は、それぞれ、1〜5個のR
5で置換されていてもよい。
【0079】
[1−4] 前記態様[1]の前記式(I)の化合物において、R
4は、好ましくは、水素原子である。
【0080】
[1−5] 前記態様[1]の前記式(I)の化合物において、R
5は、好ましくは、ハロゲン原子、C
1-6アルキル基、ハロゲン化C
1-6アルキル基、C
1-6アルコキシ基、C
1-6アルコキシカルボニル基、-NR
bR
c基(当該R
b、R
cは、各々独立に、水素原子、C
1-6アルキル基又は非芳香族複素環基を表す)、ジC
1-6アルキルアミノC
1-6アルキル基、C
3-8シクロアルキル基、C
6-14アリール基、非芳香族複素環基、ヘテロアリール基、C
3-8シクロアルキルC
1-6アルキル基、C
6-14アリールオキシ基、ヘテロアリールオキシ基及びC
7-20アラルキルオキシ基から任意に選ばれる基であり、
より好ましくは、ハロゲン原子、C
1-4アルキル基、ハロゲン化C
1-4アルキル基、C
1-4アルコキシ基、C
1-4アルコキシカルボニル基、-NR
bR
c基(当該R
b、R
cは、各々独立に、水素原子、C
1-4アルキル基又は5〜10員非芳香族複素環基を表す)、ジC
1-4アルキルアミノC
1-4アルキル基、C
3-6シクロアルキル基、C
6-10アリール基、5〜10員非芳香族複素環基、5〜10員ヘテロアリール基、C
3-6シクロアルキルC
1-4アルキル基、C
6-10アリールオキシ基、5〜10員ヘテロアリールオキシ基及びC
7-14アラルキルオキシ基から任意に選ばれる基であり、
更に好ましくは、ハロゲン原子、C
1-2アルキル基、ハロゲン化C
1-2アルキル基、C
1-2アルコキシ基、C
1-4アルコキシカルボニル基、-NR
bR
c基(当該R
b、R
cは、各々独立に、水素原子、C
1-2アルキル基又は5〜6員非芳香族複素環基を表す)、ジC
1-2アルキルアミノC
1-2アルキル基、C
3-6シクロアルキル基、フェニル基、5〜10員非芳香族複素環基、5〜10員ヘテロアリール基、C
3-6シクロアルキルC
1-2アルキル基、フェノキシ基、5〜6員ヘテロアリールオキシ基及びC
7-8アラルキルオキシ基から任意に選ばれる基であることが適当である。
上記R
5における前記シクロアルキル基、アリール基、非芳香族複素環基、ヘテロアリール基、シクロアルキルアルキル基、アリールオキシ基、ヘテロアリールオキシ基又はアラルキルオキシ基は、それぞれ、1〜5個のハロゲン原子、C
1-6アルキル基、ハロゲン化C
1-6アルキル基、C
1-6アルコキシ基、シアノ基、C
1-6アルコキシカルボニル基、C
3-8シクロアルキル基、C
6-14アリール基、非芳香族複素環基及びヘテロアリール基から任意に選ばれる基で置換されていてもよく、好ましくは、1〜3個のハロゲン原子、C
1-4アルキル基、ハロゲン化C
1-4アルキル基、C
1-4アルコキシ基、シアノ基、C
1-4アルコキシカルボニル基、C
3-6シクロアルキル基及び5〜10員非芳香族複素環基から任意に選ばれる基で置換されていてもよい。
【0081】
[1−6] 前記態様[1]の前記式(I)の化合物において、R
6は、好ましくは、ハロゲン原子、C
1-6アルキル基、ハロゲン化C
1-6アルキル基、C
1-6アルコキシ基、シアノ基、C
1-6アルコキシカルボニル基、C
3-8シクロアルキル基、C
3-8シクロアルケニル基、C
6-14アリール基、非芳香族複素環基、ヘテロアリール基、C
3-8シクロアルキルC
1-6アルキル基、C
7-20アラルキル基、ヘテロアリールC
1-6アルキル基、C
6-14アリールオキシ基、C
7-20アラルキルオキシ基及びヘテロアリールC
1-6アルキルオキシ基から任意に選ばれる基であり、
より好ましくは、ハロゲン原子、C
1-4アルキル基、ハロゲン化C
1-4アルキル基、C
1-4アルコキシ基、シアノ基、C
1-4アルコキシカルボニル基、C
3-6シクロアルキル基、C
3-6シクロアルケニル基、C
6-10アリール基、5〜10員非芳香族複素環基、5〜13員ヘテロアリール基、C
3-6シクロアルキルC
1-4アルキル基、C
7-14アラルキル基、5〜10員ヘテロアリールC
1-4アルキル基、C
6-10アリールオキシ基、C
7-14アラルキルオキシ基及び5〜10員ヘテロアリールC
1-4アルキルオキシ基から任意に選ばれる基であり、
更に好ましくは、ハロゲン原子、C
1-2アルキル基、ハロゲン化C
1-2アルキル基、C
1-2アルコキシ基、シアノ基、C
1-4アルコキシカルボニル基、C
3-6シクロアルキル基、C
3-6シクロアルケニル基、フェニル基、5〜10員非芳香族複素環基、5〜13員ヘテロアリール基、C
3-6シクロアルキルC
1-2アルキル基、C
7-8アラルキル基、5〜10員ヘテロアリールC
1-2アルキル基、フェニルオキシ基、C
7-8アラルキルオキシ基及び5〜10員ヘテロアリールC
1-2アルキルオキシ基から任意に選ばれる基であることが適当であり、
上記R
6における前記アルキル基、アルコキシ基、アルコキシカルボニル基、シクロアルキル基、シクロアルケニル基、アリール基、非芳香族複素環基、ヘテロアリール基、シクロアルキルアルキル基、アラルキル基、ヘテロアリールアルキル基、アリールオキシ基、アラルキルオキシ基又はヘテロアリールアルキルオキシ基は、それぞれ、1〜5個のR
7で置換されていてもよい。
【0082】
[1−7] 前記態様[1]の前記式(I)の化合物において、R
7は、好ましくは、ハロゲン原子、C
1-6アルキル基、ハロゲン化C
1-6アルキル基、C
1-6アルコキシ基、C
1-6アルコキシC
1-6アルキル基、シアノ基、C
1-6アルコキシカルボニル基、-CONR
dR
e基(R
d、R
eは、各々独立に、水素原子、C
1-6アルキル基、C
3-8シクロアルキル基又はC
6-14アリール基を表す)、モノC
2-7アルカノイルアミノ基、アミノ基、ジC
1-6アルキルアミノ基、C
3-8シクロアルキル基、非芳香族複素環基、C
3-8シクロアルキルC
1-6アルキル基、非芳香族複素環C
1-6アルキル基、C
6-14アリールオキシ基、C
3-8シクロアルキルカルボニル基、C
6-14アリールカルボニル基及び非芳香族複素環カルボニル基から任意に選ばれる基であり、
より好ましくは、ハロゲン原子、C
1-4アルキル基、ハロゲン化C
1-4アルキル基、C
1-4アルコキシ基、C
1-4アルコキシC
1-4アルキル基、シアノ基、C
1-4アルコキシカルボニル基、-CONR
dR
e基(R
d、R
eは、各々独立に、水素原子、C
1-4アルキル基、C
3-6シクロアルキル基又はC
6-10アリール基を表す)、モノC
2-5アルカノイルアミノ基、アミノ基、ジC
1-4アルキルアミノ基、C
3-6シクロアルキル基、5〜10員非芳香族複素環基、C
3-6シクロアルキルC
1-4アルキル基、5〜10員非芳香族複素環C
1-4アルキル基、C
6-10アリールオキシ基、C
3-6シクロアルキルカルボニル基、C
6-10アリールカルボニル基及び5〜10員非芳香族複素環カルボニル基から任意に選ばれる基であり、
更に好ましくは、ハロゲン原子、C
1-4アルキル基、ハロゲン化C
1-2アルキル基、C
1-2アルコキシ基、C
1-2アルコキシC
1-2アルキル基、シアノ基、C
1-4アルコキシカルボニル基、-CONR
dR
e基(R
d、R
eは、各々独立に、水素原子、C
1-2アルキル基、C
3-6シクロアルキル基又はフェニル基を表す)、モノC
2-3アルカノイルアミノ基、アミノ基、ジC
1-2アルキルアミノ基、C
3-6シクロアルキル基、5〜6員非芳香族複素環基、C
3-6シクロアルキルC
1-2アルキル基、5〜6員非芳香族複素環C
1-2アルキル基、フェニルオキシ基、C
3-6シクロアルキルカルボニル基、フェニルカルボニル基及び5〜6員非芳香族複素環カルボニル基から任意に選ばれる基であることが適当であり、
上記R
7における前記非芳香族複素環基又はシクロアルキルカルボニル基は、それぞれ1〜5個のハロゲン原子、C
1-6アルキル基又はC
1-6アルコキシC
1-6アルキル基で置換されていてもよい。
【0083】
[1−8]
前記態様[1]の前記式(I)の化合物において、R
1、R
2、R
3が結合したピラゾール環構造は、好ましくは、下記部分構造式(a1)、(a2)、(a3)、(a4)又は(a5):
【0084】
【化5】
(式(a1)、(a2)、(a3)、(a4)又は(a5)中、
R
1、R
3の定義は、前記式(I)の定義と同じであり、
R
2aの定義は、前記式(I)のR
2の定義と同じであり、但し、式(a1)において、R
2aは、R
1又はR
3、ピラゾール環の一部とともに縮合環基を形成はせず、
G
1、G
2、G
3、G
4、G
5、G
6、G
7、G
8は、各々独立に、窒素原子、C-H又はC-R
6aを表し、
以下の部分構造式
【化6】
は、1個の窒素原子と4〜6個の炭素原子からなる5〜7員非芳香族複素環基を表し、
R
6aは、各々独立に、ハロゲン原子、C
1-6アルキル基、C
2-6アルケニル基、C
2-6アルキニル基、ハロゲン化C
1-6アルキル基、C
1-6アルコキシ基、C
2-6アルケニルオキシ基、C
2-6アルキニルオキシ基、シアノ基、C
3-8シクロアルキル基、C
3-8シクロアルケニル基、C
6-14アリール基、非芳香族複素環基、ヘテロアリール基、C
6-14アリールオキシ基、ヘテロアリールオキシ基、C
7-20アラルキルオキシ基及びヘテロアリールC
1-6アルキルオキシ基から任意に選ばれる基を表し、
R
6aはそれぞれ1〜5個のR
7aで置換されていてもよく、
R
7aの定義は、前記式(I)のR
7の定義と同じであり、
R
6bは、各々独立に、C
1-6アルコキシカルボニル基、C
3-8シクロアルキルC
1-6アルキル基、C
7-20アラルキル基及びヘテロアリールC
1-6アルキル基から任意に選ばれる基を表し、
R
6bはそれぞれ1〜5個のR
7bで置換されていてもよく、
R
7bは、各々独立に、ハロゲン原子、C
1-6アルキル基、C
2-6アルケニル基、C
2-6アルキニル基、ハロゲン化C
1-6アルキル基、C
1-6アルコキシ基、C
2-6アルケニルオキシ基、C
2-6アルキニルオキシ基、シアノ基、C
6-14アリールオキシ基及びヘテロアリールオキシ基から任意に選ばれる基を表し、
R
6cは、各々独立に、ハロゲン原子、C
1-6アルキル基、C
2-6アルケニル基、C
2-6アルキニル基、ハロゲン化C
1-6アルキル基、C
1-6アルコキシ基、C
2-6アルケニルオキシ基、C
2-6アルキニルオキシ基及びシアノ基から任意に選ばれる基を表し、
n1は、各々独立に、0ないし5を表す)が挙げられる。
【0085】
前記態様[1]の前記式(I)の化合物において、R
1、R
2、R
3が結合したピラゾール環構造は、より好ましくは、上記部分構造式(a1)、(a2)又は(a4)であり、更に好ましくは、上記部分構造式(a2)である。
【0086】
上記部分構造式(a2)において、好ましくは、G
1、G
2、G
3、G
4の全てがC-HもしくはC-R
6a、又はG
1、G
2、G
3、G
4の何れか一つが窒素原子である。上記部分構造式(a2)において、より好ましくは、G
1、G
2、G
3、G
4の全てがC-HもしくはC-R
6aであり、すなわち、式(a2)がインダゾール環構造である。上記部分構造式(a2)において、更に好ましくは、G
1、G
2、G
3、G
4の何れか一つがC-R
6aであり、残りがC-Hであり、特に好ましくは、G
2がC-R
6aであり、G
1、G
3、G
4がC-Hである。
【0087】
上記部分構造式(a3)において、好ましくは、G
5、G
6、G
7、G
8の全てがC-HもしくはC-R
6a、又はG
1、G
2、G
3、G
4の何れか一つが窒素原子である。
【0088】
上記部分構造式(a2)又は(a3)において、R
6aは、好ましくは、各々独立に、ハロゲン原子、C
1-6アルキル基、ハロゲン化C
1-6アルキル基、C
1-6アルコキシ基、シアノ基、C
3-8シクロアルキル基、C
3-8シクロアルケニル基、C
6-14アリール基、非芳香族複素環基、ヘテロアリール基、C
6-14アリールオキシ基、C
7-20アラルキルオキシ基及びヘテロアリールC
1-6アルキルオキシ基から任意に選ばれる基であり、
より好ましくは、各々独立に、ハロゲン原子、C
1-4アルキル基、ハロゲン化C
1-4アルキル基、C
1-4アルコキシ基、シアノ基、C
3-6シクロアルキル基、C
3-6シクロアルケニル基、C
6-10アリール基、5〜10員非芳香族複素環基、5〜13員ヘテロアリール基、C
6-10アリールオキシ基、C
7-14アラルキルオキシ基及び5〜10員ヘテロアリールC
1-4アルキルオキシ基から任意に選ばれる基であり、
更に好ましくは、各々独立に、ハロゲン原子、C
1-2アルキル基、ハロゲン化C
1-2アルキル基、C
1-2アルコキシ基、シアノ基、C
3-6シクロアルキル基、C
3-6シクロアルケニル基、フェニル基、5〜10員非芳香族複素環基、5〜13員ヘテロアリール基、フェニルオキシ基、C
7-8アラルキルオキシ基及び5〜10員ヘテロアリールC
1-2アルキルオキシ基から任意に選ばれる基であることが適当であり、
上記R
6aにおける前記アルキル基、アルコキシ基、シクロアルキル基、シクロアルケニル基、アリール基、非芳香族複素環基、ヘテロアリール基、アリールオキシ基、アラルキルオキシ基又はヘテロアリールアルキルオキシ基は、それぞれ、1〜5個のR
7aで置換されていてもよい。
上記部分構造式(a4)又は(a5)において、部分構造式
【化7】
は、好ましくは、以下の部分構造式
【化8】
から任意に選ばれる非芳香族複素環基である。
【0089】
上記部分構造式(a4)又は(a5)において、R
6bは、好ましくは、各々独立に、C
1-4アルコキシカルボニル基、C
3-6シクロアルキルC
1-4アルキル基、C
7-14アラルキル基及び5〜10員ヘテロアリールC
1-4アルキル基から任意に選ばれる基であり、より好ましくは、各々独立に、C
1-4アルコキシカルボニル基、C
3-6シクロアルキルC
1-2アルキル基、C
7-8アラルキル基及び5〜6員ヘテロアリールC
1-2アルキル基から任意に選ばれる基である。
【0090】
上記部分構造式(a4)又は(a5)において、n1は、好ましくは0である。
【0091】
上記部分構造式(a4)は、好ましくは、以下の部分構造式(a4-1)、(a4-2)又は(a4-3)
【化9】
(式(a4-1)、(a4-2)又は(a4-3)中、R
1、R
6bの定義は、前記式(a4)の定義と同じである)
から任意に選ばれる構造式であり、より好ましくは式(a4-1)又は(a4-2)である。
【0092】
上記部分構造式(a5)は、好ましくは、以下の部分構造式(a5-1)、(a5-2)、(a5-3)又は(a5-4)
【化10】
(式(a5-1)、(a5-2)、(a5-3)又は(a5-4)中、R
3、R
6bの定義は、前記式(a5)の定義と同じである)から任意に選ばれる構造式である。
[1−8−1]
上記部分構造式(a2)又は(a3)において、R
6aは、特に好ましくは、各々独立に、ハロゲン原子、C
1-2アルキル基、ハロゲン化C
1-2アルキル基、C
1-2アルコキシ基、C
3-6シクロアルケニル基、フェニル基、5〜10員非芳香族複素環基及び5〜13員ヘテロアリール基から任意に選ばれる基であり、
上記R
6aにおける前記アルキル基、アルコキシ基、シクロアルケニル基、フェニル基、非芳香族複素環基、又はヘテロアリール基は、それぞれ、1〜5個のR
7aで置換されていてもよく、より具体的にはR
6aは、塩素原子、臭素原子、メチル、トリフルオロメチル、メトキシ、シクロヘキシル、フェニル、ピリジル、ピラゾリル、ピペリジニル、ピペラジニル、3,6-ジヒドロ-2H-ピラニル、1,2,3,6-テトラヒドロピリジル、フロ[3,2-b]ピリジル、3,4-ジヒドロ-2H-ピリド[3,2-b][1,4]オキサジニル、2,3-ジヒドロ-1H-ピリド[2,3-b][1,4]オキサジニル、3,4-ジヒドロ-2H-ピリド[4,3-b][1,4]オキサジニル、6,7-ジヒドロ-5H-ピリミド[4,5-b][1,4]オキサジニル、6a,7,8,9-テトラヒドロ-6H-ピリド[3,2-b]ピロロ[1,2-d][1,4]オキサジニル、2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジル、2,3-ジヒドロ-[1,4]ジオキシノ[2,3-b]ピリジル、2,3,4,5-テトラヒドロピリド[3,2-b][1,4]オキサゼピニル、7,8,9,10-テトラヒドロ-6H-ピリド[3,2-b][1,4]オキサゾシニル、インダゾリル、ピラゾロ[1,5-a]ピリミジニルであり、
R
7aは重水素、フッ素原子、塩素原子、メチル、エチル、イソプロピル、イソブチル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル、メトキシ、シクロプロピル、シクロプロピルメチル、シクロブチルメチル、フェノキシ、ピロリジニル、ピペラジニル、ピペリジニル、モルホリニル、フロ[3,2-b]ピリジル、2-オキサ-7-アザスピロ[3.4]オクタニル、モルホリンメチル、シクロプロピルカルボニル、tert-ブトキシカルボニル(Boc)、メトキシエチル、メトキシメチル、シアノ、オキソ、ジメチルアミノを表す。
【0093】
[2] 前記態様[1]の前記式(I)の化合物、又は製薬学的に許容されるその塩又はそれらの溶媒和物において、好ましい態様は、下記式(I)−1:
【化11】
(式(I)−1中、
R
1aは、水素原子、ハロゲン原子、C
1-6アルキル基、C
2-6アルケニル基、C
2-6アルキニル基、ハロゲン化C
1-6アルキル基、C
1-6アルコキシ基、C
2-6アルケニルオキシ基、C
2-6アルキニルオキシ基、シアノ基、C
3-8シクロアルキル基及びC
6-14アリールカルボニル基から任意に選ばれる基を表し、
R
1aはそれぞれ1〜5個のハロゲン原子で置換されていてもよく、
R
6aの定義は、上記態様[1]中の部分構造式(a2)におけるR
6aの定義と同じであり、
R
6aはそれぞれ1〜5個のR
7aで置換されていてもよく、
R
7aの定義は、上記態様[1]中の前記式(I)のR
7の定義と同じであり、
nは、0、1又は2を表す)
で表される化合物、又は製薬学的に許容されるその塩又はそれらの溶媒和物である。
上記式(I)−1の化合物において、nは好ましくは0又は1である。
上記式(I)−1の化合物において、R
1aは好ましくは、水素原子、ハロゲン原子、C
1-6アルキル基、C
1-6アルコキシ基、シアノ基、C
3-8シクロアルキル基及びC
6-14アリールカルボニル基から任意に選ばれる基であり、より好ましくは、水素原子、ハロゲン原子、C
1-4アルキル基、C
1-4アルコキシ基、シアノ基、C
3-6シクロアルキル基及びC
6-10アリールカルボニル基から任意に選ばれる基であり、更に好ましくは、水素原子、ハロゲン原子、C
1-2アルキル基、C
1-2アルコキシ基、シアノ基、C
3-6シクロアルキル基及びフェニルカルボニル基から任意に選ばれる基であることが適当であり、上記R
1aにおける前記アルキル基、アルコキシ基、シクロアルキル基又はアリールカルボニル基は、それぞれ、1〜5個のハロゲン原子で置換されていてもよい。 上記式(I)−1の化合物において、R
6a及びR
7aの定義及び好ましい範囲は、上記態様[1−1]〜[1−8]で上述したとおりである。
[2−1]
上記式(I)−1の化合物において、R
1aは特に好ましくは、水素原子及びハロゲン原子から任意に選ばれる基であり、具体的には水素原子または塩素原子を表す。
【0094】
以上、本発明の態様[1]〜[2]までの各々及びその好ましい態様を、更には置換基の定義を適宜組み合わせることにより、前記態様[1]の前記式(I)で表される化合物の好ましい態様を任意に形成しうる。
前記態様[1]〜[2]及びそれらの下位態様において、上記式(I)におけるより好ましい置換基又はそれらの組み合わせは、第1の態様に記載されている説明に準ずる。
【0095】
[3] 本発明の第3の態様は、前記態様[1]の前記式(I)の化合物における好ましい化合物として、以下に列挙される構造を有する化合物、又は製薬学的に許容されるその塩又はそれらの溶媒和物、或いはそれらの光学異性体である。
【0096】
【化12】
【化13】
【化14】
【化15】
【化16】
【化17】
【化18】
【化19】
【化20】
【化21】
【化22】
【化23】
【化24】
【化25】
【化26】
【化27】
【化28】
【化29】
【化30】
【化31】
【化32】
【化33】
【化34】
【化35】
【化36】
【化37】
【化38】
【化39】
【化40】
【化41】
【化42】
【0097】
[3−1] 前記態様[1]の前記式(I)の化合物において、より好ましい化合物として、以下に列挙される化合物、又は製薬学的に許容されるその塩又はそれらの溶媒和物、或いはそれらの光学異性体が例示される。なお、以下に表される化合物の名称は、BIOVIA Pipeline Pilot 9.5.0.831のMolecule to Chemical Nameコンポーネント(Name Style:IUPAC)の化合物名称命名プログラムに従って得られる英語名称に基づくものである。
【0098】
5−(インダゾール−1−イル)−1−オキソ−1,2−チアゾール−3−オール(実施例1);
5−(5−ブロモインダゾール−1−イル)−1−オキソ−1,2−チアゾール−3−オール(実施例2);
5−[5−(2−メトキシピリジン−4−イル)インダゾール−1−イル]−1−オキソ−1,2−チアゾール−3-オール(実施例3);
5−[5−(6−シクロプロピルピリジン−3−イル)インダゾール−1−イル]−1−オキソ−1,2−チアゾール−3−オール(A)(実施例4);
5−[5−(4−メチル−2,3−ジヒドロピリド[3,2−b][1,4]オキサジン−7−イル)インダゾール−1−イル]−1−オキソ−1,2−チアゾール−3−オール(A)(実施例5)。
【0099】
[4]本発明の第4の態様は、上記式(I)で表される化合物、又は製薬学的に許容されるその塩又はそれらの溶媒和物の少なくとも1つを有効成分として含有することを特徴とする、医薬組成物である。
【0100】
[5]本発明の第5の態様は、上記式(I)で表される化合物、又は製薬学的に許容されるその塩又はそれらの溶媒和物の少なくとも1つを有効成分として含有することを特徴とする、Nrf2が関与する疾患の予防及び/又は治療剤である。
[5−1]本発明の第5−1の態様は、Nrf2が関与する疾患の予防及び/又は治療のための、上記式(I)で表される化合物、又は製薬学的に許容されるその塩又はそれらの溶媒和物である。
【0101】
Nrf2が関与する疾患として、自己免疫疾患(多発性硬化症、乾癬、関節リウマチ、全身性エリテマトーデス、強皮症、潰瘍性大腸炎等)、中枢神経系疾患(フリードライヒ運動失調症、ミトコンドリアミオパチー、筋萎縮性側索硬化症、パーキンソン病、アルツハイマー病、ハンチントン病等)、呼吸器系疾患(慢性閉塞性肺疾患等)、悪性腫瘍(メラノーマ、肺癌、髄芽腫、神経芽腫等)、眼疾患(眼炎症、眼痛、加齢黄斑変性、角膜内皮障害等)、皮膚疾患(皮膚炎、放射線皮膚障害、表皮水疱症等)、腎疾患(糖尿病性腎症等)、循環器疾患(肺動脈高血圧症等)、肝疾患(肝炎、肝硬変等)、外傷性脳損傷、老化、糖尿病、肥満症等が挙げられる。
【0102】
[6]本発明の第6の態様は、上記式(I)で表される化合物、又は製薬学的に許容されるその塩又はそれらの溶媒和物の少なくとも1つを有効成分として含有することを特徴とする、多発性硬化症、乾癬、関節リウマチ、全身性エリテマトーデス、強皮症、潰瘍性大腸炎、フリードライヒ運動失調症、ミトコンドリアミオパチー、筋萎縮性側索硬化症、パーキンソン病、アルツハイマー病、ハンチントン病、メラノーマ、肺癌、髄芽腫、神経芽腫、慢性閉塞性肺疾患、眼炎症、眼痛、加齢黄斑変性、角膜内皮障害、皮膚炎、放射線皮膚障害、表皮水疱症、糖尿病性腎症、肺動脈高血圧症、肝炎、肝硬変、外傷性脳損傷、老化、糖尿病又は肥満症の予防及び/又は治療剤である。
[6−1]本発明の第6−1の態様は、多発性硬化症、乾癬、関節リウマチ、全身性エリテマトーデス、強皮症、潰瘍性大腸炎、フリードライヒ運動失調症、ミトコンドリアミオパチー、筋萎縮性側索硬化症、パーキンソン病、アルツハイマー病、ハンチントン病、メラノーマ、肺癌、髄芽腫、神経芽腫、慢性閉塞性肺疾患、眼炎症、眼痛、加齢黄斑変性、角膜内皮障害、皮膚炎、放射線皮膚障害、表皮水疱症、糖尿病性腎症、肺動脈高血圧症、肝炎、肝硬変、外傷性脳損傷、老化、糖尿病又は肥満症の予防及び/又は治療のための、上記式(I)で表される化合物、又は製薬学的に許容されるその塩又はそれらの溶媒和物である。
【0103】
好ましくは、上記式(I)で表される化合物、又は製薬学的に許容されるその塩又はそれらの溶媒和物の少なくとも1つを有効成分として含有することを特徴とする、多発性硬化症又は乾癬の予防及び/又は治療剤である。
あるいは、好ましくは、多発性硬化症又は乾癬の予防及び/又は治療のための、上記式(I)で表される化合物、又は製薬学的に許容されるその塩又はそれらの溶媒和物である。
【0104】
[7]本発明の第7の態様は、上記式(I)で表される化合物、又は製薬学的に許容されるその塩又はそれらの溶媒和物の1つ以上からなるNrf2活性化剤である。
[7−1]本発明の第7−1の態様は、Nrf2活性化のための、上記式(I)で表される化合物、又は製薬学的に許容されるその塩又はそれらの溶媒和物である。
【0105】
[8]本発明の第8の態様は、上記式(I)で表される化合物、又は製薬学的に許容されるその塩又はそれらの溶媒和物の少なくとも1つの医薬組成物としての使用である。
[8−1]本発明の第8−1の態様は、医薬組成物の製造のための、上記式(I)で表される化合物、又は製薬学的に許容されるその塩又はそれらの溶媒和物の使用である。
【0106】
[9]本発明の第9の態様は、上記式(I)で表される化合物、又は薬学的に許容できるその塩又はそれらの溶媒和物の少なくとも1つのNrf2活性化剤としての使用である。
[9−1]本発明の第9−1の態様は、Nrf2活性化剤の製造のための、上記式(I)で表される化合物、又は薬学的に許容できるその塩又はそれらの溶媒和物の使用である。
【0107】
[10]本発明の第10の態様は、多発性硬化症、乾癬、関節リウマチ、全身性エリテマトーデス、強皮症、潰瘍性大腸炎、フリードライヒ運動失調症、ミトコンドリアミオパチー、筋萎縮性側索硬化症、パーキンソン病、アルツハイマー病、ハンチントン病、メラノーマ、肺癌、髄芽腫、神経芽腫、慢性閉塞性肺疾患、眼炎症、眼痛、加齢黄斑変性、角膜内皮障害、皮膚炎、放射線皮膚障害、表皮水疱症、糖尿病性腎症、肺動脈高血圧症、肝炎、肝硬変、外傷性脳損傷、老化、糖尿病及び肥満症から選択される疾患を治療する方法であって、上記式(I)で表される化合物、又は製薬学的に許容されるその塩又はそれらの溶媒和物の少なくとも1つを前記疾患又は状態の治療を必要とする対象に投与することを含む方法である。
【0108】
好ましくは、多発性硬化症又は乾癬を治療する方法であって、上記式(I)で表される化合物、又は製薬学的に許容されるその塩又はそれらの溶媒和物の少なくとも1つを前記疾患又は状態の治療を必要とする対象に投与することを含む方法である。
【0109】
本明細書中、特に断りのない限り、「疾患又は状態の治療」にあるような「治療」とは、「疾患又は状態」の進行、又は1つもしくは複数の「疾患又は状態」を回復させる、緩和する、又は抑制することを意味する。又、本明細書中、「治療」は、患者の状態に応じて、「疾患又は状態」の発症又はその「疾患又は状態」に関連する任意の症状の発症を予防することを包含する「疾患又は状態」の予防、ならびに発症前に「疾患又は状態」又はその任意の症状の重症度を低減することも包含する。本明細書では、「治療する」はある「疾患又は状態」の再発を予防する及び改善することも含むものとする。
【0110】
[11]本発明の第11の態様は、前記疾患が、多発性硬化症、乾癬、関節リウマチ、全身性エリテマトーデス、強皮症、潰瘍性大腸炎、フリードライヒ運動失調症、ミトコンドリアミオパチー、筋萎縮性側索硬化症、パーキンソン病、アルツハイマー病、ハンチントン病、メラノーマ、肺癌、髄芽腫、神経芽腫、慢性閉塞性肺疾患、眼炎症、眼痛、加齢黄斑変性、角膜内皮障害、皮膚炎、放射線皮膚障害、表皮水疱症、糖尿病性腎症、肺動脈高血圧症、肝炎、肝硬変、外傷性脳損傷、老化、糖尿病及び肥満症の群から選択される態様[6]に記載の予防及び/又は治療剤又は態様[10]に記載の方法である。
【0111】
本発明の化合物は、Nrf2活性化能を適宜選択した方法、例えば、後述の薬理実験例1(Nrf2活性化能評価)で測定した場合、Nrf2に対するEC
50値が10μM以下である化合物が好ましい。より好ましくは、Nrf2に対するEC
50値が5μM以下、更に好ましくは1μM以下である化合物である。
【0112】
以上の全ての態様において、「化合物」の文言を用いるとき、「その製薬学的に許容される塩」についても言及するものとする。
【0113】
又、本明細書中、特に断りのない限り、「式(I)の化合物」、「式(I)で表される化合物」等と記載している場合、「式(I)−1の化合物」等の、「式(I)の化合物」の下位概念にあたる化合物にも言及するものとする。
【0114】
本発明の化合物は、置換基の種類によって、酸付加塩を形成する場合や塩基との塩を形成する場合がある。かかる塩としては、製薬学的に許容しうる塩であれば特に限定されないが、例えば、金属塩、アンモニウム塩、有機塩基との塩、無機酸との塩、有機酸との塩、塩基性、又は酸性アミノ酸との塩などが挙げられる。
【0115】
前記塩は、常法に従い、例えば、本発明の化合物と適量の酸もしくは塩基を含む溶液を混合することにより目的の塩を形成させた後に分別濾取するか、もしくは該混合溶媒を留去することにより得ることができる。又、本発明の化合物又はその塩は、水、エタノール、グリセロール等の溶媒と溶媒和物を形成しうる。
【0116】
本発明の化合物は、非溶媒和形態もしくは溶媒和形態で存在することができる。本明細書において、「溶媒和物」は、本発明の化合物と1種又は複数の薬学的に許容される溶媒分子(例えば、水、エタノール等)を含む分子複合体を意味する。前記溶媒分子が水である場合、特に「水和物」と言う。
【0117】
以下、本発明の化合物に関する記載においては、その塩、溶媒和物、ならびにその塩の溶媒和物に関する記載を包含する。
【0118】
本発明の化合物が、幾何異性体、配置異性体、互変異性体、光学異性体、立体異性体、位置異性体及び回転異性体等の異性体を有する場合、いずれか一方の異性体及び各異性体の混合物も本発明の化合物に包含される。更に、本発明の化合物に光学異性体が存在する場合、ラセミ体から分割された光学異性体も本発明の化合物に包含される。
【0119】
本発明の化合物に、幾何異性体、配置異性体、立体異性体、配座異性体等が存在する場合には、公知の手段によりそれぞれを単離することができる。
【0120】
本発明の化合物が光学活性体である場合には、対応するラセミ体から通常の光学分割手段により、(+)体もしくは(-)体[D体もしくはL体]に分離できる。
【0121】
本発明の化合物は、結晶であってもよく、結晶形が単一であっても結晶形混合物であっても本発明の化合物に包含される。
【0122】
本発明の化合物は、薬学的に許容され得る共結晶又は共結晶塩であってもよい。ここで、共結晶又は共結晶塩とは、各々が異なる物理的特性(例えば、構造、融点、融解熱、吸湿性、溶解性及び安定性等)を持つ、室温で二種又はそれ以上の独特な固体から構成される結晶性物質を意味する。共結晶又は共結晶塩は、自体公知の共結晶化法に従い製造することができる。
【0123】
本発明の化合物には、同位元素(例えば、水素の同位体、
2H及び
3H等、炭素の同位体、
11C、
13C及び
14C等、塩素の同位体、
36Cl等、フッ素の同位体、
18F等、ヨウ素の同位体、
123I及び
125I等、窒素の同位体、
13N及び
15N等、酸素の同位体、
15O、
17O及び
18O等、リンの同位体、
32P等、ならびに硫黄の同位体、
35S等)で標識、又は置換された化合物も包含される。
【0124】
[本発明化合物の製造方法]
以下に、本発明の式(I)で表される化合物の製造方法について説明する。本発明化合物である式(I)で表される化合物、その塩及びそれらの溶媒和物は、市販化合物又は市販化合物から文献公知の製造方法により容易に得られる化合物を出発原料又は合成中間体として、既知の一般的化学的な製造方法を組み合わせることで容易に製造することが可能であり、以下に示す代表的な製造方法に従い製造することができる。又、本発明は以下に説明する製造方法に、何ら限定されるものではない。
【0125】
以下の製造方法の各々の式中におけるR
1、R
2等の定義は、特に断らない限り、前記態様に記載された式(I)の各々の定義と同一である。製造方法中のYの定義は、特に断らない限り、ハロゲン原子である。製造方法中のWの定義は、特に断らない限り、ボロン酸、ボロン酸エステル、トリフルオロボレート塩又はボロン酸N−メチルイミノ二酢酸エステルである。
【0126】
製造方法中の各工程の各式は、塩を形成していてもよく、当該塩としては、前述した式(I)の塩と同様のものが挙げられる。製造方法中の各工程の原料化合物は、反応液のままか粗製物として次の反応に用いることもできる。又、常法に従って反応混合物から単離することもでき、それ自体が公知の手段、例えば、抽出、濃縮、中和、濾過、蒸留、再結晶、クロマトグラフィー等の分離手段により容易に精製できる。
【0127】
上記再結晶に用いられる溶媒は、例えば、水、メタノール、エタノール、2-プロパノール、ブタノール、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、1,4-ジオキサン、n-ヘキサン、シクロヘキサン、ヘプタン、ベンゼン、トルエン、キシレン、N,N-ジメチルホルムアミド、N,N-ジメチルアセトアミド、1,3-ジメチル-2-イミダゾリジノン、クロロホルム、塩化メチレン、1,2-ジクロロエタン、アセトニトリル、アセトン、ジフェニルケトン、酢酸メチル、酢酸エチル、ジメチルスルホキシド、酢酸、トリフルオロ酢酸、メタンスルホン酸等が挙げられる。これらの溶媒は、単独で用いることもできるし、二種以上の溶媒を適当な割合、例えば、1:1〜1:10の割合で混合して用いてもよい。又、式中の化合物が市販されている場合には市販品をそのまま用いることもでき、自体公知の方法又はそれに準じた方法にて製造したものを用いることもできる。
【0128】
製造法方法中の各工程の各式に、変換可能な官能基(例えば、カルボキシ基、アミノ基、水酸基、カルボニル基、メルカプト基、C
1-6アルコキシカルボニル基、C
6-14アリールオキシカルボニル基、C
7-20アラルキルオキシカルボニル基、スルホ基、ハロゲン原子等)を含む場合には、これらの官能基を自体公知の方法又はそれに準じた方法によって変換することにより種々の化合物を製造することができる。
【0129】
前記の変換反応において、化合物が遊離の状態で得られる場合には、常法に従って塩に変換してもよく、又、塩として得られる場合には、常法に従って遊離体又はその他の塩に変換することもできる。
【0130】
これらの官能基の変換は、例えば、Comprehensive Organic Transformations, 2nd Ed.(Larock, 1999, Wiley-VCH)に記載の方法等に準じて行う事ができる。
【0131】
製造方法中の各工程の各式に、置換基として水酸基、アミノ基、カルボキシ基、チオール基等の反応性基がある場合には、各反応工程においてこれらの基を適宜保護し、適当な段階で当該保護基を除去することもできる。
【0132】
保護基の導入及び除去の方法は、保護される基又は保護基の種類により適宜行われるが、例えば、Greene’s Protective Groups in Organic Synthesis, 5th Ed.(Wuts, 2014, John Wiley & Sons)に記載の方法により行うことができる。
【0133】
製造方法中の各工程の反応温度は、特に断らない限り、-78℃から溶媒が還流する温度の範囲であれば、限定されない。又、反応時間は、特に断らない限り、反応が十分進行する時間であれば、限定されない。
【0134】
前記反応温度における、「-78℃から溶媒が還流する温度の範囲」の意味する処は、-78℃から反応に用いる溶媒(又は混合溶媒)が還流する温度迄の範囲内の温度を意味する。例えば、溶媒にメタノールを用いる場合、「-78℃から溶媒が還流する温度で」とは、-78℃からメタノールが還流する温度迄の範囲内の温度を意味する。又、同様に「-78℃から反応溶液が還流する温度で」とは、-78℃から反応溶液が還流する温度迄の範囲内の温度を意味する。
【0135】
製造方法中の各工程の反応は、無溶媒、又は反応前に原料化合物を適当な反応に関与しない溶媒に溶解又は懸濁して行うことができる。
【0136】
反応に関与しない溶媒としては、例えば、水、シクロヘキサン、ヘキサン、ベンゼン、クロロベンゼン、トルエン、キシレン、メタノール、エタノール、1-プロパノール、2-プロパノール、tert-ブチルアルコール、N,N-ジメチルホルムアミド、N,N-ジメチルアセトアミド、ヘキサメチルホスホリックトリアミド、1,3-ジメチル-2-イミダゾリジノン、ジメチルスルホキシド、アセトニトリル、プロピオニトリル、ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、ジフェニルエーテル、テトラヒドロフラン、1,4-ジオキサン、1,2-ジメトキシエタン、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチル、アセトン、メチルエチルケトン、ジクロロメタン、クロロホルム、四塩化炭素、1,2-ジクロロエタン、トリエチルアミン、N,N-ジイソプロピルエチルアミン、ピリジン、ルチジン、無水酢酸、ギ酸、酢酸、プロピオン酸、トリフルオロ酢酸、メタンスルホン酸、塩酸、硫酸等が挙げられる。これらの溶媒は、単独で用いることも可能であり、又は反応条件により適宜選択し二種以上の溶媒を適宜の割合で混合して用いることも可能である。
【0137】
製造方法中、特に断らない限り、「反応に関与しない溶媒」と記載した場合、使用する溶媒は、一種の溶媒、又は二種以上の混合溶媒でもよいことを意味する。
【0138】
製造方法中の各工程で用いられる塩基(又は脱酸剤)は、例えば、水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化マグネシウム、炭酸リチウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸セシウム、炭酸カルシウム、炭酸水素ナトリウム、トリエチルアミン、N,N-ジイソプロピルエチルアミン、トリブチルアミン、シクロヘキシルジメチルアミン、ピリジン、ルチジン、4-ジメチルアミノピリジン、N,N-ジメチルアニリン、N-メチルピペリジン、N-メチルピロリジン、N-メチルモルホリン、1,5-ジアザビシクロ[4.3.0]-5-ノネン、1,4-ジアザビシクロ[2.2.2]オクタン、1,8-ジアザビシクロ[5.4.0]-7-ウンデセン、イミダゾール、ナトリウムメトキシド、ナトリウムエトキシド、カリウムtert-ブトキシド、ナトリウムtert-ブトキシド、水素化ナトリウム、水素化カリウム、ナトリウムアミド、リチウムジイソプロピルアミド、リチウムヘキサメチルジシラジド、メチルリチウム、n-ブチルリチウム、sec-ブチルリチウム、tert-ブチルリチウム等が挙げられる。但し、上記に記載したものに必ずしも限定されるわけではない。
【0139】
製造方法中の各工程で用いられる酸、又は酸触媒は、例えば、塩酸、硫酸、硝酸、臭化水素酸、リン酸、酢酸、トリフルオロ酢酸、シュウ酸、フタル酸、フマル酸、酒石酸、マレイン酸、クエン酸、コハク酸、メタンスルホン酸、p-トルエンスルホン酸、10-カンファースルホン酸、三フッ化ホウ素エーテル錯体、ヨウ化亜鉛、無水塩化アルミニウム、無水塩化亜鉛、無水塩化鉄等が挙げられる。但し、上記に記載したものに必ずしも限定されるわけではない。
【0140】
本発明の式(I)で表される化合物は、式(HA)で表される複素環と式(IT)で表されるイソチアゾール環の置換反応から得ることができる。
【0142】
以下に、式(I)で表される化合物の製造方法を示す。
【0144】
式(HA)の化合物[式(HA)の化合物は、市販化合物、又は市販化合物から文献公知の方法もしくは後述する<製造方法B><工程3>又は<製造方法C><工程3>により製造できる化合物である]と式(IT)の化合物[式(IT)の化合物は、文献公知の方法、例えば、WO2012/147518の<製造方法I>又は(参考例1)に記載された方法に準じて、製造できる化合物である]を用い、文献公知の方法、例えば、『実験化学講座 第4版 20 有機合成II アルコール・アミン、187-200頁及び284-292頁、1992年、丸善』及び『実験化学講座 第4版 20 有機合成VI ヘテロ元素・典型金属元素化合物、319-350頁、1992年、丸善』に記載された方法に準じて、水素化ナトリウム、水酸化ナトリウム、炭酸カリウム、トリエチルアミン、ピリジン等の塩基の存在下又は非存在下、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ベンゼン、トルエン、N,N-ジメチルホルムアミド、ジクロロメタン、クロロホルム等の反応に関与しない溶媒中、0℃から溶媒が還流する温度で反応を行い、式(I)の化合物を製造することができる。
【0145】
<製造方法B>
<前記式(I)において、R
1、R
2、R
6の何れかが環状基である場合、すなわち式(Ia)
【化45】
(式中、環Aはピラゾール環又はピラゾール環を部分的に有する縮合環を表し、
環Aがピラゾール環の場合は、環AはR
1、R
2、R
3で置換されており、環BはR
1又はR
2の環状基を表し、
環Aがピラゾール環を部分的に有する縮合環の場合は、環AはR
1又はR
3及び1〜5個のR
6で置換されており、環BはR
6の環状基を表す)
で表される場合、であり、環Bが環Aの炭素原子に結合する場合>
【0147】
<工程1>
式(B-I)の化合物[式(B-I)の化合物は、市販化合物、又は市販化合物から文献公知の方法により製造できる化合物である]と式(IT)の化合物を用いて、<製造方法A>に準じる反応を行い、式(B-II)の化合物を製造することができる。
【0148】
<工程2>
<製造方法B><工程1>で得られた式(B-II)の化合物と式(B-III)の化合物[式(B-III)の化合物は、市販化合物、又は市販化合物から文献公知の方法により製造できる化合物である]を用い、文献公知の方法、例えば 『実験化学講座 第5版 18 有機化合物の合成VI −金属を用いる有機合成−、327-352頁、2004年、丸善』、及び『Journal of Medicinal Chemistry, 48(20), 6326-6339, 2005』に記載された方法に準じて、酢酸パラジウム(II)(Pd(OAc)
2)、テトラキストリフェニルホスフィンパラジウム(Pd(PPh
3)
4)、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(Pd
2(dba)
3)、ビス(ジベンジリデンアセトン)パラジウム(Pd(dba)
2)、[1,1’-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]ジクロロパラジウム(II)(PdCl
2(dppf))等のパラジウム触媒、トリフェニルホスフィン、トリス(tert-ブチル)ホスフィン、トリス(o-トリル)ホスフィン、2-ジシクロヘキシルホスフィノ-2’,6’-ジメトキシビフェニル、2-ジシクロヘキシルホスフィノ-2’,4’,6’-トリイソプロピルビフェニル等のホスフィン系試薬、及びトリエチルアミン、N,N-ジイソプロピルエチルアミン、リン酸カリウム、炭酸カリウム、炭酸セシウム等の有機又は無機塩基存在下、トルエン、キシレン、N,N-ジメチルホルムアミド、N,N-ジメチルアセトアミド、ジメトキシエタン、アセトニトリル(アセトニトリル/水)、ジオキサン(ジオキサン/水)、テトラヒドロフラン(テトラヒドロフラン/水)等の反応に関与しない溶媒、もしくはこれらの混合溶媒を用いて、0℃から溶媒が還流する温度で反応を行い、式(Ia)で表される化合物を製造することができる。又はホスフィン系試薬の替わりにテトラメチルアンモニウムクロリド、テトラブチルアンモニウムクロリド等を用いて、同様の方法にて製造することができる。
【0149】
<工程3>
式(B-I)の化合物と式(B-III)の化合物[式(B-III)の化合物は、市販化合物、又は市販化合物から文献公知の方法により製造できる化合物である]を用いて、<製造方法B><工程2>に準じる反応を行い、式(B-IV)の化合物を製造することができる。
【0150】
<工程4>
<製造方法B><工程3>で得られた式(B-IV)の化合物と式(IT)の化合物を用いて、<製造方法A>に準じる反応を行い、式(Ia)の化合物を製造することができる。
【0151】
<製造方法C>
<前記式(I)において、R
1、R
2、R
3が結合したピラゾール環構造が前記部分構造式(a4)又は(a5)であり、R
6bがC
3-8シクロアルキルメチル基、C
6-14アリールメチル基又はヘテロアリールメチル基である場合、すなわち式(Ib)
【化47】
(式中、環A’は前記部分構造式(a4)又は(a5)におけるピラゾール環と非芳香族複素環からなる縮合環部分、すなわち式(a4')又は式(a5')
【化48】
を表し、環A’上の窒素原子は環C-メチル基で置換されており、環CはC
3-8シクロアルキル基、C
6-14アリール基又はヘテロアリール基を表し、環Cは1〜5個のR
7bで置換されていてもよい)
で表される場合>
【0153】
<工程1>
式(C-I)の化合物[式(C-I)の化合物は、市販化合物、又は市販化合物から文献公知の方法により製造できる化合物である]と式(IT)の化合物を用いて、<製造方法A>に準じる反応を行い、式(C−II)の化合物を製造することができる。
【0154】
<工程2>
<製造方法C><工程1>で得られた式(C-II)の化合物、及び式(C-III)の化合物[式(C-III)の化合物は、市販化合物、又は市販化合物から文献公知の方法により製造できる化合物である]を用い、文献公知の方法、例えば『Journal of Medicinal Chemistry, 23(12), 1405-1410, 1980』に記載された方法に準じて、ジクロロメタン、クロロホルム等のハロゲン系溶媒、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、1,2-ジメトキシエタン、1,4-ジオキサン等のエーテル系溶媒、ベンゼン、トルエン等の芳香族炭化水素系溶媒など反応に関与しない溶媒、もしくはこれらの混合溶媒を用いて、0℃から溶媒が還流する温度で反応を行いイミン体を形成後、水素化ホウ素ナトリウム存在下、メタノール、エタノール、2-プロパノール等のアルコール系溶媒、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、1,2−ジメトキシエタン、1,4-ジオキサン等のエーテル系溶媒など反応に関与しない溶媒、もしくはこれらの混合溶媒を用いて、0℃から溶媒が還流する温度で反応を行い、式(Ib)の化合物を製造することができる。
【0155】
又、<製造方法C><工程1>で得られた式(C-II)の化合物、及び式(C-III)の化合物を用い、文献公知の方法、例えば、『The Journal of Organic Chemistry, 61, 3849-3862, 1996』に記載された方法に準じて、水素化トリアセトキシホウ素化ナトリウム、水素化シアノホウ素ナトリウム等の還元剤存在下、触媒量の酢酸の存在下あるいは非存在下、ジクロロメタン、1,2-ジクロロエタン、テトラヒドロフラン、アセトニトリル、トルエン、メタノール、エタノール、2-プロパノール等の反応に関与しない溶媒、もしくはこれらの混合溶媒を用いて、0℃から溶媒が還流する温度で反応することにより式(Ib)の化合物を製造することができる。
【0156】
<工程3>
式(C-I)の化合物と式(C-III)の化合物を用いて、<製造方法C><工程2>に準じる反応を行い、式(C−IV)の化合物を製造することができる。
【0157】
<工程4>
<製造方法C><工程3>で得られた式(C-IV)の化合物と式(IT)の化合物を用いて、<製造方法A>に準じる反応を行い、式(Ib)の化合物を製造することができる。
【0158】
[本発明の予防・治療剤の製剤化]
本発明の医薬は、医薬組成物の形態で投与される。
本発明の医薬組成物は、本発明の式(I)で表される化合物の少なくとも一つ以上を含んでいればよく、任意に医薬上許容される添加剤と組み合わせてつくられる。より詳細には、賦形剤(例;乳糖、白糖、マンニット、結晶セルロース、ケイ酸、トウモロコシデンプン、バレイショデンプン)、結合剤(例;セルロース類(ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース)、結晶セルロース、糖類(乳糖、マンニット、白糖、ソルビトール、エリスリトール、キシリトール、)、デンプン類(トウモロコシデンプン、バレイショデンプン)、α化デンプン、デキストリン、ポリビニルピロリドン、マクロゴール、ポリビニルアルコール)、滑沢剤(例;ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウム、タルク、カルボキシメチルセルロース)、崩壊剤(例;デンプン類(トウモロコシデンプン、バレイショデンプン)、カルボキシメチルスターチナトリウム、カルメロース、カルメロースカルシウム、クロスカルメロースナトリウム、クロスポピドン)、被膜剤(例;セルロース類(ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、アミノアルキルメタクリレートコポリマーE、メタクリル酸コポリマーLD)、可塑剤(例;クエン酸トリエチル、マクロゴール)、隠蔽剤(例;酸化チタン)、着色剤、香味剤、防腐剤(例;塩化ベンザルコニウム、パラオキシ安息香酸エステル)、等張化剤(例;グリセリン、塩化ナトリウム、塩化カルシウム、マンニトール、ブドウ糖)、pH調節剤(例;水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、塩酸、硫酸、リン酸緩衝液などの緩衝液)、安定化剤(例;糖、糖アルコール、キサンタンガム)、分散剤、酸化防止剤(例;アスコルビン酸、ブチルヒドロキシアニソール、没食子酸プロピル、dl-α-トコフェロール)、緩衝剤、保存剤(例;パラベン、ベンジルアルコール、塩化ベンザルコニウム)、芳香剤(例;バニリン、l-メントール、ローズ油)、溶解補助剤(例;ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、ポリソルベート80、ポリエチレングリコール、リン脂質コレステロール、トリエタノールアミン)、吸収促進剤(例;グリコール酸ナトリウム、エデト酸ナトリウム、カプリン酸ナトリウム、アシルカルニチン類、リモネン)、ゲル化剤、懸濁化剤、又は乳化剤、一般的に用いられる適当な添加剤又は溶媒の類を、本発明の化合物と適宜組み合わせて種々の剤形とすることが出来る。
【0159】
種々の剤形としては、例えば、錠剤、カプセル剤、顆粒剤、散剤、丸剤、エアゾール剤、吸入剤、軟膏剤、貼付剤、坐剤、注射剤、トローチ剤、液剤、酒精剤、懸濁剤、エキス剤、エリキシル剤、点眼剤等があげられる。又、本発明の医薬は、例えば、経口、皮下投与、筋肉内投与、鼻腔内投与、経皮投与、静脈内投与、動脈内投与、神経周囲投与、硬膜外投与、硬膜下腔内投与、脳室内投与、直腸内投与、吸入、硝子体内投与、前房内投与、結膜下投与、テノン嚢投与、点眼投与等により患者に投与し得る。
【0160】
[薬理実験例]
以下に実験例を挙げて、本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらによって何ら限定されるものではない。
以下の薬理実施例1ないし7は、本発明の化合物の有効性を試験する方法を提供する。
【0161】
薬理実験例1:Nrf2活性化能評価
Nrf2d-LacZ (LacZが融合したヒトNrf2デグロン領域;Hirotsuら、Genes to Cell、Vol.16、pp.406-415(2011)) 及び ヒトKeap1を恒常的に発現するHEK293細胞を、384 well plate(Corning 384 Well Flat Clear Bottom White Polystyrene TC-Treated Microplates, Cat.#3707)に7,000細胞/27μL/wellにて播種し、10%FBS, 100U/mLペニシリン及び100μg/mLストレプトマイシン含有のDMEM培地中にて、5%CO
2, 37℃で一晩培養した。 本発明化合物の0.1%DMSO溶液を3μL/wellで添加した後、5%CO
2, 37℃で3時間培養した。Beta-Glo(登録商標)reagent(Promega, Beta-Glo Assay System, Cat.#E4740)を15μL/wellで添加し、室温で1時間インキュベートした後、ルミノメーターにて発光強度を測定した。基準品としてCDDO-Imを使用し、100nMのCDDO-Im刺激時の発光を100%とし、Nrf2活性化能を算出した。
被検化合物のNrf2活性化能はEC
50値で表し、EC
50値が1μMより小さい化合物をA、EC
50値が1μM以上5μMより小さい化合物をB、EC
50値が5μM以上10μMより小さい化合物をCとして、後述する実施例の表2に示した。
【0162】
薬理実験例2:溶解性試験
(1)DMSO析出溶解性(Kinetic Solubility)
本発明化合物の10mMのDMSO溶液を最終濃度100μMとなるように50mMリン酸緩衝液(pH7.4)に添加する。その溶液を室温で1.5時間、600rpmにて撹拌しながらインキュベートした後、フィルタープレートでろ過し、ろ液の吸光度を最大吸収波長で測定する。同時に、試験化合物の既知濃度(例えば、1, 3, 10, 30, 100μM)DMSO溶液を標準溶液として各吸光度を測定し、検量線の吸光度値より試験化合物の溶解度(μM)を算出する。
【0163】
(2)結晶溶解性(Thermodynamic Solubility)
本発明化合物を1mg/mLとなるように溶媒(例えば、水、緩衝液)に添加する。その溶液を25℃又は37℃で24時間、1000rpmにて撹拌しながらインキュベートした後、フィルタープレートでろ過する。ろ液をHPLCにて分析し、最大吸収波長にてピークを検出し、ピーク面積を測定する。同様に試験化合物の既知濃度(例えば、0.01, 0.03, 0.1, 0.3, 1, 3, 10μg/mL)溶液(例えば、DMSO、1,4-ジオキサン、メタノール)を標準溶液として各ピーク面積を測定し、検量線のピーク面積より試験化合物の溶解度(μg/mL)を算出する。
【0164】
薬理実験例3:代謝安定性試験
本発明化合物の10mMのDMSO溶液を最終濃度1μMとなるように肝ミクロソーム(ヒト、ラット、マウス、イヌ、サル等)/NADPH生成溶液(β-NADP、Glucose-6-Phosphate、G-6-PDH(Y)、MgCl
2含有水溶液)に添加する。その溶液を37℃で適当時間(例えば、5, 10, 20, 30分)インキュベートした後、アセトニトリルで反応停止する。反応液をフィルタープレートでろ過し、高速液体クロマトグラフィー/質量分析スペクトル(HPLC/Mass)を用いて、ろ液中の試験化合物を測定する。同様に反応時間0分のサンプルをコントロールとして測定し、各時点における残存率(%)を算出する。反応時間を横軸、残存率を縦軸としてプロットし、その傾きからクリアランス(μL/min/mg protein)を算出する。
【0165】
同様に、本発明化合物の肝細胞懸濁液(ヒト、ラット、イヌ、サル等)を用いて、代謝安定性試験を行うことができる。
【0166】
薬理実験例4:hERG阻害試験
hERG(human ether-a-go-go related gene)チャネルに対する作用を、全自動パッチクランプシステムを用いてhERG発現細胞のhERG I
Kr電流を測定する事によって、確認する事が出来る。
【0167】
薬理実験例5:ファーマコキネティクス(PK)試験
本発明化合物をラット(7あるいは8週齢の雄性CD(SD)IGS Jcl)に1mg/kg(投与溶媒は、DMSO:Tween80:超純水=1:1:8、10mL/kg)で経口単回投与した後、0.5、1、2、4時間後に腹大静脈より採血する。HPLC/Massにて血漿中の試験化合物を測定する。同様に試験化合物の既知濃度溶液を標準溶液として測定し、検量線より血漿中濃度(μg/mL)を算出し、最高血漿中濃度をCmax(μg/mL)とする。
【0168】
同様に、本発明化合物を雄性ビーグル犬や雄性カニクイザル等の動物に投与(静脈内投与又は経口投与)後、試験化合物の血漿中濃度を測定することで、他種動物のPK試験を行うことができる。
【0169】
薬理実験例6:タンパク結合試験
本発明化合物の10mMのDMSO溶液を最終濃度10μMとなるように正常血漿(ヒト、ラット、イヌ、サル等)に添加する。簡易平衡透析装置にて37℃で4時間透析後、血漿側及びPBS側溶液中の試験化合物濃度を、HPLC/Massを用いて測定する。PBS側と血漿側の比から非結合分率(%)を算出し、100−非結合分率(%)より蛋白結合率(%)を算出する。
【0170】
薬理実験例7:安全性試験
本発明化合物をマウス又はラットに単回で経口投与し、死亡例は認められず、目立った行動異常も観察されないことにより、本発明化合物の安全性が示される。
【0171】
以上の結果より、本発明化合物は、優れたNrf2活性化能を有することが示された。又、本発明化合物は、上記の試験を行うことにより、好ましくは、溶解性、代謝安定性、hERGチャネル阻害作用の回避、薬物動態、タンパク結合率、安全性等において良好であることが確認される。
【0172】
従って、本発明化合物は、Nrf2活性化剤として、好ましくは、Nrf2が関与する疾患、すなわち自己免疫疾患(多発性硬化症、乾癬、関節リウマチ、全身性エリテマトーデス、強皮症、潰瘍性大腸炎等)、中枢神経系疾患(フリードライヒ運動失調症、ミトコンドリアミオパチー、筋萎縮性側索硬化症、パーキンソン病、アルツハイマー病、ハンチントン病等)、呼吸器系疾患(慢性閉塞性肺疾患等)、悪性腫瘍(メラノーマ、肺癌、髄芽腫、神経芽腫等)、眼疾患(眼炎症、眼痛、加齢黄斑変性、角膜内皮障害等)、皮膚疾患(皮膚炎、放射線皮膚障害、表皮水疱症等)、腎疾患(糖尿病性腎症等)、循環器疾患(肺動脈高血圧症等)、肝疾患(肝炎、肝硬変等)、外傷性脳損傷、老化、糖尿病、肥満症等の疾患の予防及び/又は治療剤に用いることが期待される。
本発明化合物は、好ましくは、以下に示す各種疾患に対して有望な予防、あるいは治療効果を示すことが期待される。具体的には、多発性硬化症、乾癬、関節リウマチ、全身性エリテマトーデス、強皮症、潰瘍性大腸炎、フリードライヒ運動失調症、ミトコンドリアミオパチー、筋萎縮性側索硬化症、パーキンソン病、アルツハイマー病、ハンチントン病、メラノーマ、肺癌、髄芽腫、神経芽腫、慢性閉塞性肺疾患、眼炎症、眼痛、加齢黄斑変性、角膜内皮障害、皮膚炎、放射線皮膚障害、表皮水疱症、糖尿病性腎症、肺動脈高血圧症、肝炎、肝硬変、外傷性脳損傷、老化、糖尿病、肥満症等に対して有望な治療効果が期待できる。
【実施例】
【0173】
次に、本発明をさらに詳細に説明するために実施例をあげるが、これらの例は単なる実施であって、本発明を限定するものではなく、又本発明の範囲を逸脱しない範囲で変化させてもよい。
【0174】
核磁気共鳴スペクトル(NMR)の測定には、JEOL JNM-ECX400 FT-NMR(日本電子)またはJEOL JNM-ECX300 FT-NMR(日本電子)を用いた。
【0175】
1H-NMRデータ中、NMRシグナルのパターンで、sはシングレット、dはダブレット、tはトリプレット、qはカルテット、mはマルチプレット、brはブロード、Jはカップリング定数、Hzはヘルツ、CDCl
3は重クロロホルム、DMSO-d
6は重ジメチルスルホキシドを意味する。
1H-NMRデータ中、水酸基、アミノ基、カルボキシル基のプロトン等、ブロードバンドであるため確認ができないシグナルについては、データに記載していない。
液体クロマトグラフィー−質量分析スペクトル(LC-Mass)は以下のいずれかの方法で測定した。[UPLC][メソッドA]Waters UPLC-ZQ MSシステム(Waters)とカラム(2.1mm×5cm、3μm)(資生堂)を用い、移動相はメタノール:0.05%トリフルオロ酢酸水溶液=5:95(0分)〜100:0(1分)〜100:0(2分)のグラジエント条件を用いた。[LCMS] Waters FractionLynx MSシステム(Waters)とSunFireカラム(4.6mm×5cm、5μm)(Waters)を用い、移動相は[メソッドB]メタノール:0.05%トリフルオロ酢酸水溶液=10:90(0分)〜100:0(5分)〜100:0(7分)、[メソッドC]メタノール:0.05%酢酸水溶液=10:90(0分)〜100:0(5分)〜100:0(7分)、[メソッドD]メタノール:0.05%トリフルオロ酢酸水溶液=0:90(0分)〜100:0(2.0分)〜100:0(3.0分)〜10:90(4.5分)または[メソッドE]メタノール:0.05%酢酸水溶液=0:90(0分)〜100:0(2.0分)〜100:0(3.0分)〜10:90(4.5分)のグラジエント条件を用いた。分取系には化合物により適宜変更したグラジエント条件を用いた。
【0176】
LC-Massデータ中、各実施例の測定方法は、方法欄にて「UPLC[メソッドA]」をA、「LCMS[メソッドB]」をB、「LCMS[メソッドC]」をC、「LCMS[メソッドD]」をDまたは「LCMS[メソッドE]」をEとして示した。LC-Massデータ中、MS-ESIはエレクトロスプレーイオン化質量分析、Mは分子量、RTは保持時間、[M+H]
+、[M+Na]
+は分子イオンピークを意味する。
【0177】
実施例および製造例中の「室温」は、実験室内の温度、通常は20±15℃の温度を示すものとする。
【0178】
WO2012/147518の参考例1に記載されている5-クロロ-1-オキソ-1,2-チアゾール-3-オール(5-クロロイソチアゾール-3-オール 1-オキシド)のエナンチオマーA(参考例1(A))を用いて合成された化合物には、化合物名の後ろ,もしくは表2中の構造欄に(A)を記す。エナンチオマーB(参考例1(B))を用いて合成された化合物には、化合物名の後ろ,もしくは表2中の構造欄に(B)を記す。ラセミ体の5-クロロ-1-オキソ-1,2-チアゾール-3-オールを用いた場合には表2中の構造欄にrを記す。
【0179】
(実施例1)
5−(インダゾール−1−イル)−1−オキソ−1,2−チアゾール−3−オールの合成
1H-インダゾール(15.6g)のテトラヒドロフラン(600mL)溶液に、60%水素化ナトリウム(10.6g)を加え20℃で30分撹拌した後、5-クロロ-1-オキソ-1,2-チアゾール-3-オール(20g)を加えてさらに16時間撹拌した。反応液に水(20mL)と12規定塩酸水溶液(300mL)を加え、酢酸エチル(200mL)で3回抽出し、飽和食塩水(20mL)で洗浄した後、硫酸ナトリウムで乾燥した。減圧下溶媒を留去して得られた残渣にアセトン(300mL)を加えて固化し、標記化合物(9.3g)を黄色固体として得た。
【0180】
(実施例2)
5−(5−ブロモインダゾール−1−イル)−1−オキソ−1,2−チアゾール−3−オールの合成
5-ブロモ-1H-インダゾール(6.5g)、5-クロロ-1-オキソ-1,2-チアゾール-3-オール(5g)のテトラヒドロフラン(150mL)溶液に、60%水素化ナトリウム(2.64g)を加え60℃で2.5時間撹拌した。反応液に水(300mL)を加え、酢酸エチル(300mL)で2回洗浄した後、水層に1規定塩酸水溶液を加えてpH=3にすることで固体を析出させた。析出させた化合物をろ取し、酢酸エチル(300mL)で2回洗浄することで、標記化合物(5.7g)を黄色固体として得た。
【0181】
(実施例3)
5−[5−(2−メトキシピリジン−4−イル)インダゾール−1−イル]−1−オキソ−1,2−チアゾール−3-オールの合成
(実施例2)で合成した5−(5−ブロモインダゾール−1−イル)−1−オキソ−1,2−チアゾール−3−オール(1.8g)の1,4-ジオキサン(60mL):水(20mL)混合溶液に、2-メトキシピリジン-4-ボロン酸(1.15g)、2-ジシクロヘキシルホスフィノ-2',6'-ジメトキシ-1,1'-ビフェニル(0.47g)、炭酸カリウム(4.78g)、ビス(ジベンジリデンアセトン)パラジウム(0.33g)を加え100℃で2時間撹拌した。反応液に水(10mL)を加え、酢酸エチル(5mL)で洗浄した。水層に1規定塩酸水溶液(5mL)を加えて酸性にした後、酢酸エチルで抽出し、水、飽和食塩水で順次洗浄した後、硫酸ナトリウムで乾燥した。減圧下溶媒を留去し、標記化合物(0.67g)を茶色固体として得た。
【0182】
(実施例4)
5−[5−(6−シクロプロピルピリジン−3−イル)インダゾール−1−イル]−1−オキソ−1,2−チアゾール−3−オール(A)の合成
<工程1>5−(5−ブロモインダゾール−1−イル)−1−オキソ−1,2−チアゾール−3−オール(A)の合成
WO2012/147518に記載されている5-クロロ-1-オキソ-1,2-チアゾール-3-オールのエナンチオマー(参考例1(A))(500mg)、5-ブロモ-1H-インダゾール(650mg)のテトラヒドロフラン(30mL)溶液に、60%水素化ナトリウム(260mg)を加え、60℃で16時間撹拌した。反応液に水を加え、酢酸エチルで洗浄した後、水層に1規定塩酸水溶液を加えて酸性にすることで固体を析出させた。析出させた化合物をろ取し、酢酸エチルで洗浄することで、標記化合物(650mg)を茶色固体として得た。
<工程2>5−[5−(6−シクロプロピルピリジン−3−イル)インダゾール−1−イル]−1−オキソ−1,2−チアゾール−3−オール(A)の合成
(実施例4)<工程1>で得られた5−(5−ブロモインダゾール−1−イル)−1−オキソ−1,2−チアゾール−3−オール(A)(180mg)、2-シクロプロピル-5-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)ピリジン(280mg)の1,4-ジオキサン(4.0ml)/水(2.0ml)混合溶液に、2-ジシクロヘキシルホスフィノ-2',-6'-ジメトキシ-1-1'-ビフェニル(47mg)、炭酸カリウム(480mg)、ビス(ジベンジリデンアセトン)パラジウム(33mg)を加え、100℃で18時間撹拌した。反応液に水を加え、酢酸エチルで洗浄した後、水層に1規定塩酸水溶液を加えて酸性にすることで固体を析出させた。析出させた化合物をろ取し、酢酸エチルで洗浄することで、標記化合物(31mg)を茶色固体として得た。
【0183】
(実施例5)
5−[5−(4−メチル−2,3−ジヒドロピリド[3,2−b][1,4]オキサジン−7−イル)インダゾール−1−イル]−1−オキソ−1,2−チアゾール−3−オール(A)の合成
(実施例4)<工程1>で得られた5−(5−ブロモインダゾール−1−イル)−1−オキソ−1,2−チアゾール−3−オール(A)(350mg)、4-メチル-7-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-3,4-ジヒドロ-2H-ピリド[3,2-b][1,4]オキサジン(620mg)の1,4-ジオキサン(3ml)/水(1.5ml)混合溶液に、炭酸カリウム(770mg)、[1,1'-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]ジクロロパラジウム(II)ジクロロメタン付加体(92mg)を加え、100℃で2時間撹拌した。反応液に水を加え、酢酸エチルで洗浄した後、水層に1規定塩酸水溶液を加えて酸性にすることで固体を析出させた。析出させた化合物をろ取し、酢酸エチルで洗浄することで、標記化合物(245mg)を茶色固体として得た。
【0184】
実施例1〜実施例5の最終化合物及び中間体化合物の
1H-NMRデータ(無印:400MHz NMR、*印:300MHz NMR)を、以下の表1に示す。
【0185】
表1
【表1】
【0186】
前記態様[3]に列挙した実施例6〜実施例461の化合物は、市販化合物もしくは公知化合物を用いて、実施例4や実施例5と同様の方法、もしくはこれに準ずる方法により合成した。
【0187】
実施例1〜実施例461の最終化合物のLC-Massデータ、Mass測定方法(方法)、イソチアゾール環の異性体構造(構造)及び薬理活性値(EC
50)を、以下の表2に示す。
【0188】
なお、表2中の活性値は、薬理実験例1の方法で測定したEC
50値を、A(EC
50<1μM)、B(1μM≦EC
50<5μM)、C(5μM≦EC
50<10μM)として示すものとする。
【0189】
表2
【表2-1】
【表2-2】
【表2-3】
【表2-4】
【表2-5】
【表2-6】
【表2-7】
【表2-8】