特許第6762008号(P6762008)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6762008
(24)【登録日】2020年9月10日
(45)【発行日】2020年9月30日
(54)【発明の名称】点火プラグ装置
(51)【国際特許分類】
   H01T 13/54 20060101AFI20200917BHJP
   H01T 13/20 20060101ALI20200917BHJP
   H01T 13/32 20060101ALI20200917BHJP
【FI】
   H01T13/54
   H01T13/20 B
   H01T13/32
【請求項の数】9
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2016-136361(P2016-136361)
(22)【出願日】2016年7月8日
(65)【公開番号】特開2018-6304(P2018-6304A)
(43)【公開日】2018年1月11日
【審査請求日】2019年6月17日
(73)【特許権者】
【識別番号】000003687
【氏名又は名称】東京電力ホールディングス株式会社
(73)【特許権者】
【識別番号】899000057
【氏名又は名称】学校法人日本大学
(74)【代理人】
【識別番号】100149548
【弁理士】
【氏名又は名称】松沼 泰史
(74)【代理人】
【識別番号】100175824
【弁理士】
【氏名又は名称】小林 淳一
(74)【代理人】
【識別番号】100140774
【弁理士】
【氏名又は名称】大浪 一徳
(74)【代理人】
【識別番号】100179833
【弁理士】
【氏名又は名称】松本 将尚
(74)【代理人】
【識別番号】100114937
【弁理士】
【氏名又は名称】松本 裕幸
(74)【代理人】
【識別番号】100064908
【弁理士】
【氏名又は名称】志賀 正武
(72)【発明者】
【氏名】梅沢 修一
(72)【発明者】
【氏名】杉田 勝彦
(72)【発明者】
【氏名】渡邉 規寛
(72)【発明者】
【氏名】氏家 康成
【審査官】 内田 勝久
(56)【参考文献】
【文献】 特開平06−283250(JP,A)
【文献】 特開昭50−072034(JP,A)
【文献】 特開2016−035854(JP,A)
【文献】 実開昭57−029087(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01T 7/00 − 23/00
F02P 1/00 − 3/12
F02P 7/00 − 17/12
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
電流が流される中心電極と、当該中心電極の先端との間に間隙を空けて配置された接地電極とを備える点火プラグ装置であって、
内壁面が少なくとも1つの焦点を有する三次元形状に設定されていると共に前記焦点を前記間隙に一致させて配置されるプラグカバーを備え
前記プラグカバーは、前記間隙を前記中心電極と反対側から覆う
ことを特徴とする点火プラグ装置。
【請求項2】
前記プラグカバーの内壁面は、前記焦点を中心とする球面の少なくとも一部により形成されていることを特徴とする請求項1記載の点火プラグ装置。
【請求項3】
前記プラグカバーの内壁面は、前記球面の少なくとも半分を超えた範囲により形成されていることを特徴とする請求項2記載の点火プラグ装置。
【請求項4】
前記プラグカバーの内壁面と前記接地電極とが接続され、
前記間隙と前記プラグカバーの内壁面との間に前記接地電極のみが配置されている
ことを特徴とする請求項1〜3いずれか一項に記載の点火プラグ装置。
【請求項5】
前記中心電極を保持すると共に、前記間隙を向く端面の形状が焦点を前記間隙に一致させた形状に設定されたハウジングを備えることを特徴とする請求項1〜4いずれか一項に記載の点火プラグ装置。
【請求項6】
前記ハウジングの直径が、日本工業規格に規定されるM14のボルト径以上に設定されていることを特徴とする請求項5記載の点火プラグ装置。
【請求項7】
前記プラグカバーは、頂点を中心とした周方向に120°間隔で開口が形成されていることを特徴とする請求項1〜6いずれか一項に記載の点火プラグ装置。
【請求項8】
電流が流される中心電極と、当該中心電極の先端との間に間隙を空けて配置された接地電極とを備える点火プラグ装置であって、
内壁面が少なくとも1つの焦点を有する三次元形状に設定されていると共に前記焦点を前記間隙に一致させて配置されるプラグカバーを備え
前記プラグカバーの内壁面は、前記焦点を中心とする球面の少なくとも一部により形成されている
ことを特徴とする点火プラグ装置。
【請求項9】
電流が流される中心電極と、当該中心電極の先端との間に間隙を空けて配置された接地電極とを備える点火プラグ装置であって、
内壁面が少なくとも1つの焦点を有する三次元形状に設定されていると共に前記焦点を前記間隙に一致させて配置されるプラグカバーを備え
前記プラグカバーは、頂点を中心とした周方向に120°間隔で開口が形成されている
ことを特徴とする点火プラグ装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、点火プラグ装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
例えば、特許文献1には、ハウジングと、ハウジングに接触して固定されたプラグカバーとにより副燃焼室(点火室)が形成されたスパークプラグ(点火プラグ装置)が開示されている。このようなスパークプラグは、内燃機関の燃焼室に取り付けられ、ハウジングの内部に設けられた中心電極に高電圧を印加することにより、中心電極と、プラグカバーに設けられた接地電極との間に火炎核を発生させる。スパークプラグは、この火炎核により燃焼室に充満された燃料と空気との混合気に点火を行う。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2015−130302号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、近年内燃機関の燃費改善等のため、希薄混合気による希薄燃焼を行うことが提案されている。希薄混合気は、通常の混合気と比較して着火性が低い。したがって、希薄燃焼を行う場合には、点火プラグ装置においてより大きな電流を中心電極に流し、エネルギ密度の高い火炎核を発生させる必要がある。しかしながら、大電流を中心電極に流すことで、中心電極には大きな負荷がかかるため、点火プラグの交換サイクルが早まる可能性がある。
【0005】
本発明は、上述する問題点に鑑みてなされたもので、中心電極に加わる負荷を軽減し、点火プラグ装置を長寿命化することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するために、本発明では、第1の手段として、電流が流される中心電極と、当該中心電極の先端との間に間隙を空けて配置された接地電極とを備える点火プラグ装置であって、内壁面が少なくとも1つの焦点を有する三次元形状に設定されていると共に上記焦点を上記間隙に一致させて配置されるプラグカバーを備える、という構成を採用する。
【0007】
第2の手段として、上記第1の手段において、上記プラグカバーの内壁面は、上記焦点を中心とする球面の少なくとも一部により形成されている、という構成を採用する。
【0008】
第3の手段として、上記第2の手段において、上記プラグカバーの内壁面は、上記球面の少なくとも半分を超えた範囲により形成されている、という構成を採用する。
【0009】
第4の手段として、上記第2または第3の手段において、上記プラグカバーの内壁面と上記接地電極とが接続され、上記間隙と上記プラグカバーの内壁面との間に上記接地電極のみが配置されている、という構成を採用する。
【0010】
第5の手段として、上記第1〜4のいずれかの手段において、上記中心電極を保持すると共に、上記間隙を向く端面の形状が焦点を上記間隙に一致させた形状に設定されたハウジングを備える、という構成を採用する。
【0011】
第6の手段として、上記第5の手段において、上記ハウジングの直径が、日本工業規格に規定されるM14のボルト径以上に設定されている、という構成を採用する。
【0012】
第7の手段として、上記第1〜4のいずれかの手段において、上記プラグカバーは、頂点を中心とした周方向に120°間隔で開口が形成されている、という構成を採用する。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、プラグカバーの内壁面が焦点を有する3次元形状であり、プラグカバーの焦点が中心電極と接地電極との間隙に配されている。中心電極に通電されると、中心電極と接地電極との間の間隙に放電によるエネルギが放出されることで、衝撃波が発生する。この衝撃波がプラグカバーの内壁面において焦点方向へと反射されることで、焦点において混合気の断熱圧縮が発生し、混合気の温度が上昇する。これにより、混合気はより着火しやすい状態となるため、火炎核のエネルギ密度が小さい場合でも、着火が可能となる。したがって、中心電極に流れる電流を従来と比較して低下させることができ、中心電極に加わる負荷を軽減することで、点火プラグ装置を長寿命化することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1】本発明の一実施形態に係る点火プラグ装置の部分断面図である。
図2】本発明の一実施形態に係る点火プラグ装置のプラグカバーを含む拡大断面図である。
図3】本発明の一実施形態に係る点火プラグ装置のプラグカバーを含む正面図である。
図4】本発明の一実施形態に係る点火プラグ装置の変形例におけるプラグカバーを含む拡大断面図である。
図5】本発明の一実施形態に係る点火プラグ装置の変形例におけるプラグカバーを含む拡大断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、図面を参照して、本発明に係る点火プラグ装置の一実施形態について説明する。なお、以下の図面において、各部材を認識可能な大きさとするために、各部材の縮尺を適宜変更している。
【0016】
[第1実施形態]
図1は、本実施形態に係る点火プラグ装置1の部分断面図である。また、図2は、本実施形態に係る点火プラグ装置1のプラグカバー4を含む拡大断面図である。
本実施形態に係る点火プラグ装置1は、例えば内燃機関等の燃焼室に設けられ、図1及び図2に示すように、ハウジング部2と、絶縁碍子3と、プラグカバー4と、中心電極5と、接地電極6と、ターミナル7とを備えている。この点火プラグ装置1は、プラグカバー4の内部に点火室Aが形成されている。この点火室Aは、焦点A1を中心とした空間であり、内燃機関の燃焼室の内部に配置されている。
【0017】
ハウジング部2は、中心電極5の外周に設けられており、中心電極5を保持する部材である。このハウジング部2は、ハウジング2aと、ハウジング2aの外周に固定されたガスケット2bとを有している。ハウジング2aは、外周の直径が日本工業規格に規定されるM18のボルトと略等しく、中心軸線Lを中心とした円筒状であり、一方の端部にプラグカバー4が取り付けられている。
また、ハウジング2aの他方の端部側は拡径されており、図2に示すように、中心軸線L方向から見て略六角形形状とされている。ガスケット2bは、内燃機関に対して点火プラグ装置1を取り付ける際に、内燃機関に対して隙間を封止する部材である。
【0018】
絶縁碍子3は、図1に示すように、ハウジング2aと、中心電極5との間に配設され、中心軸線Lを中心とした略円筒状であり、セラミック等により形成される部材である。このような絶縁碍子3は、ハウジング2aと中心電極5との間、及び、ハウジング2aとターミナル7との間を絶縁している。
【0019】
プラグカバー4は、半球ドーム状の金属部材であり、開放端がハウジング2aの端部に固定されている。また、プラグカバー4には、点火開口4aが形成されている。図3は、本実施形態に係る点火プラグ装置1のプラグカバー4を含む正面図である。点火開口4aは、図3に示すように、中心軸線Lの頂点を中心として120°間隔で3カ所に形成されている。この点火開口4aは、内燃機関の燃焼室に充満された混合気を、点火室Aに流入させるための開口である。
【0020】
プラグカバー4の内壁面4bは、中心軸線L上に形成される焦点A1を中心とした球面形状とされている。このようなプラグカバー4の球面形状の内壁面4bと、ハウジング2aの端面2a1と、絶縁碍子3の端面3aとにより、焦点A1を中心とした略球状の点火室Aが形成されている。また、内壁面4bは、焦点A1を超えてハウジング2aと接触する位置まで球面形状とされている。すなわち、内壁面4bは、焦点A1を中心とする球面の少なくとも半分を超えた範囲により形成されている。
プラグカバー4は、この焦点A1と、中心電極5及び接地電極6の間隙とが一致させて配置されている。このような点火室Aは、焦点A1からプラグカバー4までの範囲においては、接地電極6以外の部材が存在しない空間となっている。
【0021】
中心電極5は、絶縁碍子3の内側に中心軸線L上に設けられた先細形状の略円柱形の金属部材であり、絶縁碍子3の端部から先細の先端部5aが突出している。すなわち、中心電極5は、点火室Aに向けて先端部5aが突出している。なお、先端部5aは、焦点A1よりも絶縁碍子3側に配置されている。また、この中心電極5は、先端部5aと反対側の端部がターミナル7と接触している。この中心電極5にターミナル7を介して電流が流されることで、接地電極6との間で放電現象が生じる。
【0022】
接地電極6は、プラグカバー4の内壁面4bであって、中心軸線L上に配置された金属部材である。この接地電極6と中心電極5とは、中心軸線L上において点火室Aを挟んで間隙を形成した状態で対向している。このような接地電極6は、中心電極5に対して負極側の電極となっている。この接地電極6に流れた電流は、プラグカバー4及びハウジング2aを介して、内燃機関のシリンダヘッドに放電される。
【0023】
ターミナル7は、中心電極5の先端部5aと反対側の端部に接触すると共に、中心軸線L上において絶縁碍子3の内側に配設された端子である。このターミナル7は、不図示のイグニッションコイル等に接続され、イグニッションコイル等により生成された電流を中心電極5へと流している。
【0024】
このような本実施形態に係る点火プラグ装置1の着火動作を説明する。
イグニッションコイル等によって発生した電流は、ターミナル7を介して中心電極5に流れる。これにより、中心電極5と接地電極6との間で放電現象が発生し、火炎核が形成される。このとき、点火室Aにおいて、中心電極5と接地電極6との間隙の焦点A1を中心として放射状に衝撃波が発生する。この衝撃波は、プラグカバー4の内壁面4bと、ハウジング2aの端面2a1と、絶縁碍子3の端面3aとにより反射され、再び焦点A1方向へと戻る。これにより、点火室Aにおいて、焦点A1の周囲に衝撃波のエネルギが集中し、混合気が断熱圧縮され、温度が急激に上昇する。なお、この温度の上昇までの期間は、放電期間と比較して極めて短い。このため、点火室A内の混合気は、温度が上昇することで、より点火しやすい状態となる。したがって、火炎核のエネルギ密度が小さくとも点火することが可能となる。
【0025】
また、内燃機関の燃焼室においては、混合気が激しく流動している。これに対して、プラグカバー4を点火プラグ装置1に備えることにより、プラグカバー4が風防として機能するため、点火室Aにおける混合気の流動を抑制することができる。したがって、中心電極5と接地電極6との間隙において、火炎核を発生させ易くなる。
【0026】
このような本実施形態に係る点火プラグ装置1によれば、プラグカバー4の内壁面4bが半球状であるため、点火室Aの内部で発生した衝撃波のエネルギが焦点A1へと集中する。焦点A1の周囲における混合気は、断熱圧縮されることで、温度が上昇し、点火されやすくなる。すなわち、本実施形態に係る点火プラグ装置1は、中心電極5に流れる電流を小さくしても、混合気に点火させることができる。したがって、中心電極5の負荷を軽減し、長寿命化させることが可能である。
【0027】
また、本実施形態に係る点火プラグ装置1によれば、プラグカバー4の内壁面4bは、焦点A1を中心とする球面の半分を超えた範囲により形成されている。このため、プラグカバー4の内壁面4bは、焦点A1を中心とする球面の半分を超えた範囲において衝撃波を反射することが可能となる。
【0028】
また、点火室Aにおいて、焦点A1からプラグカバー4までの間に、衝撃波の反射を阻害する部材が存在しない。これにより、より多くの衝撃波がプラグカバー4の内壁面4bで反射され、焦点A1における混合気の温度を上昇させることができる。したがって、混合気への点火を効率的に行うことができ、中心電極5をさらに長寿命化させることが可能である。
【0029】
また、本実施形態に係る点火プラグ装置1は、ハウジング2aの径がM18である。このため、プラグカバー4の表面積を大きくすることができる。したがって、点火室Aにおいて発生した衝撃波をより多く反射することができ、中心電極5を長寿命化させることが可能である。
【0030】
さらに、本実施形態に係る点火プラグ装置1によれば、プラグカバー4の点火開口4aが120°おきに3か所形成されている。このため、本実施形態に係る点火プラグ装置1は、希薄混合気を用いた燃焼を行う場合において、衝撃波エネルギの反射及びプラグカバー4の熱損失の抑制効果を最大とすることが可能である。したがって、より効率的に混合気への点火を行うことができ、中心電極5の負荷を軽減し、点火プラグ装置1をさらに長寿命化させることが可能である。
【0031】
[第2実施形態]
続いて、本発明に係る点火プラグ装置の変形例を第2実施形態として説明する。なお、本実施形態に係る点火プラグ装置1において、第1実施形態と共通する部分については同一の符号を用い、説明は省略する。図4は、本実施形態に係る点火プラグ装置1のプラグカバー4を含む拡大断面図である。
【0032】
本実施形態におけるハウジング部2は、図4に示すように、プラグカバー4が取り付けられた端部の環状の端面2a1が、中心軸線L上に中心を有する曲面に形状設定されている。このハウジング部2は、この端面2a1の中心が焦点A1と重なるように配置されている。さらに、絶縁碍子3は、ハウジング部2と同様に、プラグカバー4側の端部の端面3aが中心軸線L上に中心を有する曲面に形状設定されている。この絶縁碍子3は、この端面3aの中心が焦点A1と重なるように配置されている。
【0033】
このような本実施形態に係る点火プラグ装置1によれば、点火室Aに面して配されるハウジング2aの端面2a1及び絶縁碍子3の端面3aは、プラグカバー4の内壁面4bと対向する方向に曲面状に加工されている。これにより、点火室Aにおいて発生した衝撃波が、ハウジング2aの端面2a1及び絶縁碍子3の端面3aにおいても焦点A1方向に反射される。したがって、より多くのエネルギを焦点A1に集中させることができるため、混合気への点火をより効率的に行うことができ、中心電極5をさらに長寿命化させることが可能である。
【0034】
[第3実施形態]
本発明に係る点火プラグ装置の変形例を第3実施形態として説明する。なお、本実施形態に係る点火プラグ装置1において、第1実施形態と共通する部分については同一の符号を用い、説明は省略する。図5は、本実施形態に係る点火プラグ装置1のプラグカバー4を含む拡大断面図である。
【0035】
本実施形態における接地電極6a、6bは、図5に示すように、中心軸線Lを挟んで等しい距離の位置2か所から、焦点A1に向けて突出している。このような構成とすることにより、一方の接地電極6aが機能しない場合でも、他方の接地電極6bが機能することにより、点火プラグ装置1は作動することが可能である。したがって、点火プラグ装置1をより長寿命化することが可能である。
【0036】
なお、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、例えば以下のような変形例が考えられる。
(1)上記第2実施形態においては、ハウジング2aの端面2a1は、曲面状とされる構成を採用したが、本発明はこれに限定されない。ハウジング2aの端面2a1は、端面2a1の縁と、焦点A1とを結ぶ直線に対して垂直となるような平面としてもよい。この場合、端面2a1を曲面とする場合よりも製造が容易である。
また、同様に、絶縁碍子3の端面3aについても、端面3aの縁と、焦点A1とを結ぶ直線に対して垂直となるような平面とすることも可能である。
【0037】
(2)また、上記第1〜3実施形態においては、ハウジング2aの外径がM18とされ、プラグカバー4の点火開口4aが120°間隔で3か所形成される構成を採用したが、本発明はこれに限定されない。プラグカバー4の点火開口4aは、ハウジングの外径によって、衝撃波の反射量と熱損失量との相関に基づいて、数及び大きさを適宜変更することが可能である。
【0038】
(3)また、中心電極5は、先端部5aの端面を曲面状とすることも可能である。この場合、中心電極5の端面においても衝撃波を反射できるため、より多くの衝撃波のエネルギを焦点A1に集中させることができる。したがって、混合気の温度をより上昇させることができる。
【0039】
(4)また、上記第1〜3第実施形態においては、プラグカバー4の内壁面4bは、曲面状とされているが、本発明はこれに限定されない。プラグカバー4の内壁面4bは、3次元多面体形状としてもよい。
【符号の説明】
【0040】
1……点火プラグ装置
2……ハウジング部
2a……ハウジング
2a1……端面
4……プラグカバー
5……中心電極
6……接地電極
A……点火室
A1……焦点
L……中心軸線
図1
図2
図3
図4
図5