(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
ベース基板、ゲート線、絶縁層、データ線、データ線層及び第1能動層を備え、前記ゲート線、前記絶縁層、前記データ線及び前記第1能動層が前記ベース基板に設けられるアレイ基板であって、
前記絶縁層は前記ゲート線上に設けられ、前記データ線は前記絶縁層を介して前記ゲート線と交差するように前記ゲート線上に設けられ、前記第1能動層は前記絶縁層を介して前記ゲート線と重なり合うように前記ゲート線上に設けられ、前記第1能動層は前記ゲート線と前記データ線とが互いに重なり合う領域以外の領域に設けられ、前記データ線層は前記第1能動層と交差するように前記第1能動層上に設けられ、前記データ線及び前記データ線層は、同一層に配置され、互いに電気的に絶縁され、
前記ゲート線に垂直な方向において、前記第1能動層の幅が前記ゲート線の幅より大きい、
アレイ基板。
ベース基板、ゲート線、絶縁層、データ線、データ線層及び第1能動層を備え、前記ゲート線、前記絶縁層、前記データ線及び前記第1能動層が前記ベース基板に設けられるアレイ基板の製造方法であって、
前記ゲート線を前記ベース基板上に形成し、
前記絶縁層を前記ゲート線上に形成し、
前記データ線を前記絶縁層を介して前記ゲート線と交差するように前記ゲート線上に設置し、
前記第1能動層を前記絶縁層を介して前記ゲート線と重なり合うように前記ゲート線上に設置し、前記第1能動層を前記ゲート線と前記データ線とが互いに重なり合う領域以外の領域に設置し、
前記第1能動層と重なり合うように前記第1能動層上に前記データ線層を形成し、
前記データ線及び前記データ線層は、同一層に配置され、互いに電気的に絶縁され、
前記ゲート線に垂直な方向において、前記第1能動層の幅が前記ゲート線の幅より大きい、
アレイ基板の製造方法。
【図面の簡単な説明】
【0016】
本願実施例の構成を明らかにするために、以下は実施例の図面を簡単に説明する。無論、以下の説明における図面はあくまでも本発明の実施例の一部に関するものであり、本発明の範囲をこれに限定する趣旨ではない。
【0017】
【
図1a】アレイ基板の子画素ユニットの模式的な平面図である。
【
図1b】
図1aにおけるAA線に沿う模式的な側面図である。
【
図1c】能動層上にソースドレイン金属層薄膜が形成される模式的な平面図である。
【
図1d】
図1cのBB線に沿う的模式的な側面図である。
【
図2a】本発明の実施例に係るアレイ基板の模式的な平面図である。
【
図2b】
図2aにおけるアレイ基板のC1〜C2線に沿う模式的な側面図である。
【
図2c】
図2aにおけるアレイ基板のC3〜C4線に沿う模式的な側面図である。
【
図3a】本発明の実施例に係るアレイ基板の模式的な平面図である。
【
図3b】
図3aにおけるDD線に沿う模式的な側面図である。
【
図3c】本発明の実施例に係る第二能動層を備えないアレイ基板の模式的な平面図である。
【
図3d】本発明の実施例に係るアレイ基板における第1能動層及びゲート線の要部を拡大した模式図である。
【
図4a】本発明の実施例に係るアレイ基板においてゲート線に鋸歯状縁部が設けられる模式的な平面図である。
【
図4b】本発明の実施例に係るアレイ基板においてゲート線に鋸歯状縁部が設けられる模式的な平面図である。
【
図5a】本発明の実施例に係るデータ線層を備えるアレイ基板の模式的な平面図である。
【
図5b】本発明の実施例に係る
図5aにおけるEE線に沿う模式的な側面図である。
【
図6】本発明の実施例に係る複数の第1能動層を有するアレイ基板の模式的な平面図である。
【
図7a】本発明の実施例に係る製造方法によりアレイ基板を製造する各ステップの模式図である。
【
図7b】本発明の実施例に係る製造方法によりアレイ基板を製造する各ステップの模式図である。
【
図7c】本発明の実施例に係る製造方法によりアレイ基板を製造する各ステップの模式図である。
【
図7d】本発明の実施例に係る製造方法によりアレイ基板を製造する各ステップの模式図である。
【
図7e】本発明の実施例に係る製造方法によりアレイ基板を製造する各ステップの模式図である。
【
図8】本発明の実施例に係る表示パネルの模式的な側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
本発明の目的、構成及び効果を更に明確するために、以下は本発明の実施例の図面を参照して、本発明の実施例の技術案を明瞭かつ全面に説明する。無論、説明した実施例は本発明の一部であり、すべての実施例ではない。説明した本発明の実施例に基づいて、当業者は創造的な労働を払わずに得られる他の実施例のずべてが、本発明の保護範囲に含まれる。
【0019】
液晶表示パネルに用いられるアレイ基板を例にして、
図1aに示すように、一般的には、アレイ基板は複数のゲート線102と複数のデータ線108とを備え、これらのゲート線102とデータ線108とは相互に交差されることで行列状に配列された子画素ユニット(
図1aではただ一つの子画素ユニットが表示される)を限定し、各子画素ユニットはスイッチ素子としての薄膜トランジスター110と、液晶の配列を制御するための画素電極109とを備える。例えば、必要に応じて、IPS又はADS型の液晶表示パネルのアレイ基板では、各子画素ユニットはさらに画素電極と協働して液晶分子の駆動のための電界を形成する共通電極を備える。例えば、各子画素ユニットにおいて、薄膜トランジスター110のゲート112は対応するゲート線102と電気的に接続し(例えば、両者は一体に形成され)、ソース電極118は対応するデータ線108と電気的に接続し(例えば、両者は一体に形成され)、ドレイン電極119は対応する画素電極109と電気的に接続する(例えば、両者は一体に形成される)。
【0020】
図1bは
図1aにおけるAA線に沿う模式的な側面図である。
図1bに示すように、例えば、アレイ基板における薄膜トランジスター110は、ゲート112と、ゲート112上に設けられるゲート絶縁層114と、ゲート絶縁層114上に設けられる能動層116と、能動層116上に設けられ且つ能動層116と電気的に接続するソース電極118及びドレイン電極119と、を備える。画素電極109は、例えばパッシベーション層107の透過孔1091を介してドレイン電極119と電気的に連続されてもよい。
【0021】
図1bに示すアレイ基板は、例えば、以下のステップS01〜ステップS04を含んでもよい。
【0022】
ステップS01では、ベース基板101にゲート金属層薄膜を形成し、単一のパターニング工程により、ゲート112とゲート線102とを備えるゲート金属層を製造する。
【0023】
ステップS02では、ゲート金属層上にゲート絶縁層114を形成する。
【0024】
ステップS03では、ゲート絶縁層114上に能動層薄膜を形成し、単一のパターニング工程により能動層116を形成する。
【0025】
ステップS04では、能動層116上にソースドレイン金属層薄膜を形成し、単一のパターニング工程により、ソース電極118と、ドレイン電極119と、データ線108とを備えるソースドレイン金属層を形成する。
【0026】
ステップS05では、単一のパターニング工程により、ソースドレイン金属層上にパッシベーション層107及びパッシベーション層107にある透過孔1091を形成する。
【0027】
ステップS06では、単一のパターニング工程により、パッシベーション層107上に画素電極109を形成し、画素電極109はパッシベーション層107の透過孔1091を介してドレイン電極119と電気的に接続する。
【0028】
本発明者は研究する過程で、以下のような問題に気付いた。今までは、表示パネルに配線は主にゲート金属層におけるゲート線102及びソースドレイン金属層におけるデータ線108を含み、この二つの層は異なる信号を送るので、両層の間での短絡は発生できない。しかし、4回のパターニング工程(4回のパターニング工程では、上記ステップS03及びステップS04は単一のパターニング工程となる)の残留技術の影響で、ステップS03では、
図1bに示すように、ステップS03では、能動層116が形成されると同時に、データ線108の下に能動層126(能動層の薄膜が残った部分)が形成され、当該能動層126は、ゲート線とデータ線とが交差する部分に位置する部分を含む。
図1c及び
図1dに示すように、能動層126の上にはソースドレイン金属層薄膜108’が形成され、作成プロセスでは、静電荷が集まる可能性があり、これらの静電気はベース基板101全体においてソースドレイン金属層薄膜108’に沿って自在に移動することができる、当該能動層126はその縁部と絶縁層114との接触部分には先端を有する場合、電荷はこの先端に集まりやすいので、ゲート線102とデータ線108とが交差する部分で静電気放電との現象の発生を招き、ゲート線102とデータ線108とが導通され、短絡になる可能性がある。
【0029】
本発明の実施例では、ゲート線と重なる部分を持ち且つゲート線とデータ線との重なる領域以外に位置する第1能動層を設置することで、ゲート線とデータ線との間の静電気放電が起こる確率を低減し、ゲート線とデータ線とのESDによる短絡が起こる確率を低減することができる。
【0030】
図2a至
図3dには、本発明の少なくとも一実施例に係るアレイ基板200が示される。そのうち、
図2aは本発明の実施例に係るアレイ基板の模式的な平面図であり、
図2bは
図2aにおけるアレイ基板のC1〜C2線に沿う模式的な側面図であり、
図2cは
図2aにおけるアレイ基板200のC3〜C4線に沿う模式的な側面図である。
図3aに示すように、当該アレイ基板200は、ベース基板201と、ベース基板201上に設けられたゲート線202と、ゲート線202上に設けられた絶縁層204と、絶縁層204を介してゲート線202に設けられ且つゲート線202と交わるデータ線208と、第1能動層216とを備え、第1能動層216は絶縁層204を介してゲート線202上に設けられ、ゲート線202と重なり合う。また、第1能動層216はゲート線202とデータ線208との重なり合う領域以外の領域に設けられる。
【0031】
本開示においては、
図3bに示すように、第1能動層216とゲート線202とが重なり合うとは、この二つの構成はベースの存在する面における正投影が重なる部分を有するということである。
【0032】
例えば、一実施例において、第1能動層216に加えて、当該アレイ基板200は更に第二能動層226を備えてもよい。ベース基板が存在する面と直交する方向においては、第二能動層226は絶縁層204とデータ線208との間に設けられ、ゲート線202とデータ線208とが互いに重なり合う領域に位置する。
図1cに示す形態に比べると、本発明の実施例に係るアレイ基板は二つの種類の能動層を備える。即ち、本発明の実施例において設けられた第1能動層216と、例えば四回のパターニング工程の残留技術により残された第二能動層226とを備える。ソース電極、ドレイン電極及びデータ線を作成するプロセスでは、前の工程において蓄積された静電気は、ソース電極、ドレイン電極及びデータ線を形成するためのソースドレイン金属層薄膜に沿って自在に遷移するので、パターニング工程によりソース電極、ドレイン電極及びデータ線を形成する前に、静電気はこの二種類の能動層上に集まる確率が同じである。このため、第1能動層216は、第二能動層226にESDが起こる確率を分担する。つまり、第1能動層216を設置することで、ESDがゲート線202とデータ線208との間の第二能動層226に起こる確率が低減され、ゲート線202とデータ線208との間でESDの発生による短絡の確率を低減できる。
【0033】
例えば、
図3cに示すように、アレイ基板200は第二能動層226を備えず、第1能動層216だけを備えてもよい。このような場合、第1能動層216にそれと電気的に接続するソースドレイン金属層薄膜が形成されかつパターニング工程によりソース電極、ドレイン電極及びデータ線を形成する前に、アレイ基板に蓄積される静電気を低減するように、第1能動層216はアレイ基板に対して静電気のリリースルートを提供できる。
【0034】
例示的には、アレイ基板200は更に薄膜トランジスター210を備え、当該薄膜トランジスター210は能動層206、ドレイン電極219及びソース電極218を備えてもよい。また、例えば、ベース基板201の存在する面と正交する方向に沿って、能動層206とドレイン電極219との間には絶縁層が存在せず、即、能動層206とドレイン電極219とは透過孔又は他の其他導電部材を介して電気的に接続されるものではない。このように、ソース電極、ドレイン電極及びデータ線が形成される前に、ソースドレイン金属層薄膜と第1能動層とは直接に接触し、静電気は比較的に容易に第1能動層に集まり、ゲート線とデータ線との間でESDの起こる確率が低減される。本発明の実施例はこれに限定されるものではない。例えば、能動層と第1能動層が形成された後、且つ、ソースドレイン金属層薄膜が形成される前に、能動層及び第1能動層に他の絶縁層を形成すれば、第1能動層の表面を露出させるように(ソースドレイン金属層薄膜を形成する時にそれを第1能動層に電気的に接続されるために)、当該絶縁層の第1能動層に対応する位置で透過孔を設置すればよい。
【0035】
例示的には、第1能動層216の平面形状(即ち、第1能動層216が存在する面における形状)は任意な形状、例えば、円形、楕円形又は多角形(例えば、三角形、四角形)などの形状であってもよい。
【0036】
例示的には、第1能動層216の平面形状は不規則な形状を有してもよい。例えば、第1能動層層216は鋸歯状の縁部を有してもよい。強い電界の作用で、表面の物体表面曲率の大きい箇所(例えば、鋭く、細いものの先端)では、電界強度が急激に増加し、放電しやすくなるので、第1能動層216の平面形状を不規則な形状にすることで、第1能動層216においてESDの起こる確率がさらに向上され、第二能動層226においてESDの起こる確率がより低減させる。
【0037】
例示的には、
図3dに示すように、第1能動層216は先端構造216aを備えてもよい。通常、静電気放電は先端に発生するので、第1能動層216は先端構造216aを備えることで、静電気が吸引され第1能動層216に集まり、第1能動層216においてESDの起こる確率を増加させることができる。
【0038】
例示的には、先端構造216aは第1能動層216の存在する面の方向に沿って延在されてもよい。例えば、先端構造216aの先端はゲート線202の存在する面における正投影がゲート線202以外の部分に位置してもよい。例えば、先端構造216aの先端(第1能動層216の中部から離れた一端)とゲート線202の縁部2021(当該縁部2021は先端構造216aの存在する側に位置する)との距離は3μm以下である。このように、静電気をさらに導き当該先端構造を介して当該ゲート線に向けて放電することに有利である。例えば、当該先端構造216aの先端の角度は90度よりも小さい角度に設定してもよい。これも、静電気を更に導き当該先端構造を介して当該ゲート線に向けて放電することに有利である。
【0039】
例示的には、
図4a及び
図4bに示すように、ゲート線202における、第1能動層216と重なり合う部分(
図4bの破線ブロックに示すように)の少なくとも一つの縁部(図面では、二つの縁部を例にして説明する)も先端構造202aを有するように形成されてもよい。つまり、ゲート線202の少なくとも一つの縁部(例えば、対向する二つの縁部2021、2022)は、ゲート線202と第1能動層216とが重なり合う箇所で先端構造202aを有する。当該先端構造202aは、上記第1能動層の先端構造216aを参考として設置され、重複する部分の説明は省略される。
【0040】
上記事例では、第1能動層216と、第1能動層216と重なり合うゲート線202の部分の縁部のうち少なくとも一つの縁部とが、先端構造を有するものに設置されることで、ゲート線とデータ線との間の第二能動層226におけるESDの発生の確率が更に低減される。
【0041】
例示的には、他の実施例では、
図5a及び
図5bに示すように、当該アレイ基板200はさらに第1能動層216上に設けられ当該第1能動層216と重なり合うデータ線層408を備えてもよい。これは、後のステップで静電気のリリースルートを提供することに有利である。例えば、ソース電極、ドレイン電極及びデータ線が形成された後、画素電極が形成されるように、ソース電極、ドレイン電極及びデータ線に画素電極薄膜を形成し、画素電極薄膜が形成された後且つ画素電極が形成される前に、画素電極薄膜とデータ線層とを電気的に接続すれば、データ線層は画素電極薄膜における静電気を吸引でき、ゲート線とデータ線との間におけるESDの発生の確率をさらに低減できる。無論、本発明の実施例はこれに限定されるものではない。
【0042】
データ線層408とデータ線208とは同じ層に設置され、即ちソースドレイン金属層薄膜により形成される。データ線層408は金属材料、例えばCu、Mo、Al、Cu合金、Mo合金やAl合金などの金属材料から形成される。
【0043】
例示的には、当該データ線層408とデータ線208とは電気的に絶縁される。このように、短絡という現象が当該第1能動層216を介してゲート線202とデータ線層408との間に発生しても、子画素ユニットの正常な動作には影響が及ばない。このため、第1能動層216においてESDが起こる確率を更に増加できる。つまり、ゲート線202とデータ線208との間の第二能動層226におけるESDの起こる確率をさらに低減できる。さらに、データ線層408は例えば、水平方向においては画素ユニットのいずれの部分にも電気的に接続しない。
【0044】
本発明の実施例に係るアレイ基板は例えば、単一のパターニング工程により能動層、ソース電極、ドレイン電極及びデータ線を同期に形成する(例えば、当該アレイ基板は四回のパターニング工程により作製される)。この場合、データ線層と第1能動層とは同期に行われたパターニング工程により形成されるため、両者はベース基板の存在する面における正投影がほぼ重なり、即ち、両者の縁部がほほ合わせるようになる。
【0045】
無論、本発明の実施例は、異なるパターニング工程によりそれぞれ能動層と、ソース電極、ドレイン電極及びデータ線を備えるソースドレイン金属層とを形成するアレイ基板においても適用する。このような場合、データ線層及び第1能動層は異なるパターニング工程により形成され、両者はベース基板の存在する面における正投影が重ならなくてもよい。例えば、一つの投影はもう一つの投影の範囲に入ってもよいし、両者が部分的に重なってもよい。
【0046】
例えば、データ線層408の平面形状は任意な形状、例えば、円形、楕円形又は多角形(例えば、三角形、四角形)などの形状であってもよい。
【0047】
例えば、データ線層408は鋸歯状の縁部を有するように構成されてもよい。このように、静電気をさらに導き当該先端構造を介してデータ線層408に向けて放電することに有利である。
【0048】
例示的には、他の実施例においては、第1能動層216に加え、当該アレイ基板はすくなくとももう一つの第1能動層を備えてもよい。もう一つの第1能動層、即ち複数の第1能動層を設置することで、ゲート線とデータ線との間の第二能動層におけるESDの起こる確率が更に低減される。例えば、
図6に示すように、アレイ基板200は二つの第1能動層216を備える。この場合、この二つの第1能動層のいずれにおいてはESDが起こる可能性があり、ゲート線とデータ線との間の第二能動層におけるESDの概率を更に低減できる。本発明の実施例における第1能動層の数は
図5a及び
図5bに示すような二つに限定されず、複数の第1能動層を備えてもよいことは、当業者にとって明らかである。
【0049】
上述アレイ基板は、ゲート線とデータ線との間の第二能動層においてESDの起こる確率を低減でき、ゲート線とデータ線との間でESDによる短絡の確率を低減できる。
【0050】
本発明の実施例に係るアレイ基板では、データ線と第二能動層とは同期に行われたパターニング工程により形成され、例えば、当該アレイ基板は四回のパターニング工程により形成される。この場合、データ線と第二能動層とはベース基板の存在する面における正投影がほぼ重なり、即ち、両者の縁部がほほ合わされるようになる。
【0051】
無論、本発明の実施例は、異なるパターニング工程により、能動層と、ソース電極、ドレイン電極及びデータ線を備えるソースドレイン金属層とを形成するアレイ基板(例えば、五回又はそれ以上の回数のパターニング工程により作製するアレイ基板)に適用されてもよい。この場合、薄膜トランジスターの能動層とソース/ドレイン電極は異なるパターニング工程により形成され、これに対応して、データ線とその下方に位置する第二能動層も異なるパターニング工程により形成され、両者はベース基板の存在する面における正投影も重ならなくてもよい。
【0052】
無論、
図2に示すように、本発明の実施例にかかるアレイ基板はさらに画素電極209を備え、アレイ基板における薄膜トランジスターはさらにソース電極218を備えてもよい。
【0053】
本発明の実施例はアレイ基板の製造方法を提供する。当該アレイ基板は、ベース基板、ゲート線、絶縁層、データ線及び第1能動層を備え、当該ゲート線、当該絶縁層、当該データ線及び当該第1能動層が当該ベース基板に設けられる。その製造方法は、当該絶縁層を当該ゲート線に設置し、当該データ線を当該絶縁層を介して当該ゲート線と交差するように当該ゲート線に設置し、当該第1能動層を当該絶縁層介して当該ゲート線と重なり合うように当該ゲート線に設置し、当該第1能動層を当該ゲート線と当該データ線との重なり合う領域以外の領域に設置する。
【0054】
例示的には、他の実施例においては、その製造方法は更にデータ線層を形成し、当該データ線層は当該第1能動層と重なり合うように当該第1能動層に設けられる。例えば、当該データ線層は、当該データ線と電気的に絶縁されるように形成されてもよい。例えば、当該データ線層の形状は三角形、四角形や多角形であってもよい。例えば、当該データ線層は鋸歯状の縁部を有するように形成されてもよい。
【0055】
例示的には、当該アレイ基板の製造方法においては、異なるパターニング工程によりデータ線及び第1能動層を形成してもよい。この場合、当該方法は下記ステップS21及びステップS23を備える。
【0056】
ステップS21では、
図7aに示すように、一回目のパターニング工程により、ベース基板201にゲート線202を含むゲート金属層を形成する。
【0057】
例えば、ベース基板201(例えば、ガラス基板、プラスチック基板又は石英基板)にはスパッタリングプロセスによりゲート金属層薄膜を形成する。そして、マスクブランクを利用し、例えば、一回の露光、現像及びウエットエッチング法によりゲート線を形成する。例えば、ゲート金属層はCr、Mo、AlやCuなどの金属の少なくても一種または複種の合金を採用してもよい。
【0058】
当該ステップでは、ゲート金属層にはゲート212がさらに形成されてもよい。
【0059】
ステップS22では、
図7bに示すように、ゲート線202に能動層薄膜206’が形成される。その後、
図7cに示すように、二回目のパターニング工程により能動層206及び第1能動層216を形成する。
【0060】
ステップS23では、
図7dに示すように、能動層206及び第1能動層216にソースドレイン金属層薄膜208’を形成する。その後、
図7eに示すように、三回目のパターニング工程によりソース電極218、ドレイン電極219及びデータ線(図中せず)を形成する。
【0061】
例えば、当該ステップでは、データ線層408を形成してもよい。
【0062】
例示的には、第1能動層のパタンは不規則な形状を有するように形成されてもよい。例えば、半透明のグレートー半透明マスクブランクの第1能動層と対応する部分は不規則な形状を有してもよい。これにより、第1能動層は不規則な形状を有するように形成されてもよい。
【0063】
例示的には、当該第1能動層は先端構造を有するように形成されてもよい。例えば、当該先端構造の角度は90度よりも小さい角度に形成されてもよい。なお、例えば、当該先端構造の先端と対応するゲート線の縁部(当該縁部は当該先端構造の存在する側に位置する)との距離は3μm以下に形成されてもよい。
【0064】
なお、ゲート線を形成する一回面のパターニング工程においては、当該ゲート線と当該第1能動層とが重なり合う部分の縁部は先端構造を有するように形成されてもよい。つまり、ゲート線の縁部の一部は先端構造を有してもよい。
【0065】
例示的には、当該その製造方法はさらに少なくとももう一つの第1能動層、即ち、複数の第1能動層を形成するステップを備えてもよい。
【0066】
当然、本発明の少なくとも一実施例に係る製造方法はさらにゲート線とデータ線とを互いに絶縁させる絶縁層を形成するステップを備える。当該絶縁層は例えば、ゲート線とは同回のパターニング工程により形成されてもよいし、或いは、データ線及び第1能動層とは同回のパターニング工程により形成されてもよいし、或いはゲート線を形成する一回面のパターニング工程の後且つ二回目のパターニング工程の前に形成されてもよい。本発明の実施例においては、一般的には、上記絶縁層はゲート絶縁層である。本発明の実施例は限定されるものではない。
【0067】
上記製造方法により、作製プロセスにおいてゲート線とデータ線との間におけるESDの起こる確率が低減され、ゲート線とデータ線との間でESDによる短絡の確率を低減できる。
【0068】
なお、液晶表示パネルのための的アレイ基板に対しては、例えば、本発明の実施例に係る製造方法は更に画素電極を形成するパターニング工程を備えてもよい。例えば、データ線を形成するパターニング工程の後と画素電極を形成するパターニング工程の前に、パッシベーション層を形成する工程及び当該パッシベーション層に対するパターニング工程を備えてもよい。
【0069】
本発明の少なくとも一実施例は上記アレイ基板の表示パネルを提供する。上記アレイ基板を採用することで、本発明の実施例に係る表示パネルは、ESDによるゲート線とデータ線との短絡を抑制でき、分割スクリーンやフルスクリーンにストライプが生じる確率を低減させ、表示パネルの成品率を向上できる。
【0070】
例えば、
図8に示すように、本発明の実施例に係る表示パネルは、アレイ基板200と対向基板300を備えてもよい。アレイ基板200と対向基板300とは互いに対向し、シーラント剤350を介して液晶ケースとなる。液晶ケースには液晶材400が充填される。当該対向基板300は、例えば、カラーフィルター基板である。アレイ基板200の各画素ユニットの画素電極は液晶材の回転程度を制御するように電界を付与することで、表示動作を行う。
【0071】
本発明の少なくとも一実施例は上記した表示パネルを含む電子装置を提供する。例えば、当該電子装置は液晶パネル、電子ペーパー、OLEDパネル、携帯電話、タブレット、テレビ、ディスプレー、ノートパソコン、デジタルフォトフレーム、ナビゲーション装置、リストウォッチなどの表示機能を有する製品又は部品である。
【0072】
以上説明したのは本発明の例示的な実施形態であり、本発明の保護範囲をこれに限定する趣旨ではない。本発明の保護範囲は請求の範囲によって確定される。
【0073】
本願は2015年9月28日に出願した中国特許出願第201510627008.5号に基づき優先権を主張し、ここに上記中国特許出願の全部の内容を援用することにより本願の一部となる。