(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記洗濯槽は、前記槽底を取り付けるための槽底取付穴と、前記バランスリングを取り付けるためのバランスリング取付穴と、を含む、ことを特徴とする請求項1又は2に記載のパルセータ式洗濯機。
前記洗濯槽の下部に補強リブが設けられ、前記漏水穴は前記補強リブの下側に設けられていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載のパルセータ式洗濯機。
前記槽底の上端は前記洗濯槽の下端内に結合され、前記洗濯槽の前記漏水穴は前記槽底の前記洗濯槽内に結合された部分により遮られていることを特徴とする請求項1〜7のいずれか一項に記載のパルセータ式洗濯機。
前記洗濯槽の周壁に前記槽底を位置決めするための槽底位置決め穴と、前記槽底を取り付けるための槽底取付穴とが設けられ、前記槽底取付穴及び前記槽底位置決め穴は、前記漏水穴の下方に位置し、且つ前記槽底の前記洗濯槽内に結合された部分により遮られていることを特徴とする請求項1に記載のパルセータ式洗濯機。
前記洗濯槽の壁には、洗濯槽の中間部領域の上方に位置するモールド上側位置決め穴と、洗濯槽の中間部領域の下方に位置するモールド下側位置決め穴とが設けられ、前記モールド上側位置決め穴は、蓋板により遮られ、前記モールド下側位置決め穴は、前記槽底により遮られていることを特徴とする請求項1〜11のいずれか一項に記載のパルセータ式洗濯機。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、従来技術における上記技術的課題の一つを少なくともある程度解決することを目的とする。そのため、本発明の1つの目的は、洗濯用水量を少なくすることができ、少なくとも使用時の節水効果を奏する洗濯機を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の実施例に係る洗濯機は、ハウジングと、ハウジング内に設けられる水受け槽と、前記水受け槽内に設けられ、洗濯槽を含む洗濯槽アセンブリと、前記洗濯槽の上端に取り付けられ、下端部が前記洗濯槽内に結合され、前記洗濯槽との間に前記洗濯槽内の水を排出するための排水通路が形成されるバランスリングと、を含む。
【0006】
本発明の実施例に係る洗濯機は、従来の技術に比べ、バランスリングと洗濯槽との間に排水通路が形成され、脱水中に、洗濯槽の高速回転によって、洗濯槽内の水が排水通路を介して洗濯槽から排出されて脱水過程が完了する。
【0007】
また、本発明の上記実施例に係る洗濯機は、以下の付加的な技術的特徴をさらに有してもよい。
【0008】
本発明の一の実施例において、前記洗濯槽アセンブリは、水戻し蓋板及びスプレー蓋板のうち少なくとも一つの蓋板を含み、洗濯槽に蓋板が取り付けられた後、内部から見ると、洗濯槽内部の可視領域には穴が存在しない。
【0009】
さらに、前記洗濯槽は、前記水戻し蓋板を取り付けるための水戻し蓋板取付穴と、前記スプレー蓋板を取り付けるためのスプレー蓋板取付穴とのうち少なくとも一つの蓋板をさらに含む。
【0010】
本発明の一の実施例において、前記洗濯槽アセンブリは、槽底を含み、洗濯槽に槽底が取り付けられた後、内部から見ると、洗濯槽内部の可視領域には穴が存在しない。
【0011】
さらに、前記洗濯槽は、前記槽底を取り付けるための槽底取付穴を含む。
【0012】
本発明の一の実施例において、前記洗濯槽アセンブリは、バランスリングを含み、洗濯槽にバランスリングが取り付けられた後、内部から見ると、洗濯槽内部の可視領域には穴が存在しない。
【0013】
好ましくは、前記洗濯槽は、前記バランスリングを取り付けるためのバランスリング取付穴を含む。
【0014】
本発明の一の実施例において、前記洗濯槽の壁には、前記洗濯槽内の水を排出するための漏水穴がさらに設けられる。
【0015】
さらに、前記洗濯槽の下端に複数の漏水穴が設けられる。
【0016】
好ましくは、前記洗濯槽の下端に補強リブが設けられ、前記漏水穴は、補強リブの下側に設けられる。
【0017】
本発明の一の実施例において、前記洗濯槽の下部に複数の漏水穴が設けられ、前記槽底が前記洗濯槽に取り付けられた後、内部から見ると、前記漏水穴が前記槽底により遮られている。
【0018】
本発明の一の実施例において、前記洗濯槽の内壁にパターン領域が設けられ、前記洗濯槽の中心を円心としてパターン領域の上縁を通過する円と、前記洗濯槽の中心を円心としてパターン領域の下縁を通過する円との間の領域が、前記洗濯槽の中間部領域であり、前記洗濯槽のパターン領域には穴が存在しない。
【0019】
さらに、前記パターン領域は、前記洗濯槽の周方向に互いに間隔をあけて複数設けられ、各前記パターン領域は、前記洗濯槽の壁に矩形状に配置される。
【0020】
本発明の一の実施例において、前記バランスリングの外壁には、内へ凹み、且つ前記バランスリングの軸方向に沿って延びる凹みが設けられ、前記凹みは、前記洗濯槽の上端面を越えるように前記バランスリングの下端面から上へ延びており、前記洗濯槽の内壁と前記凹みと、によって前記排水通路が形成される。
【0021】
好ましくは、前記凹みの底壁が、下から上への方向に沿って外側へ傾斜して延びている。
【0022】
本発明の一の実施例において、前記排水通路は、複数あり、前記洗濯槽の周方向に配置される。
【0023】
さらに、前記洗濯槽の周壁に前記洗濯槽の内部と前記洗濯槽の外部とを連通する漏水穴が設けられ、前記漏水穴は、前記中間部領域の下方に位置し、且つ前記洗濯槽の下端に隣接する。
【0024】
好ましくは、槽底の上端は、前記洗濯槽の下端内に結合され、前記洗濯槽の漏水穴は、前記槽底の前記洗濯槽内に結合された部分により遮られている。
【0025】
好ましくは、前記漏水穴の数は、24個〜40個である。
【0026】
さらに、前記漏水穴の数は、28個であることが好ましい。
【0027】
本発明の一の実施例において、前記洗濯槽の周壁には、漏水穴と、前記槽底を位置決めするための槽底位置決め穴と、前記槽底を取り付けるための槽底取付穴とが設けられ、前記槽底取付穴及び前記槽底位置決め穴は、前記漏水穴の下方に位置し、且つ前記槽底の前記洗濯槽内に結合された部分により遮られている。
【0028】
さらに、前記洗濯槽に水戻し蓋板及びスプレー蓋板のうち少なくとも一つの蓋板が設けられ、前記洗濯槽の壁に蓋板取付穴が形成され、前記少なくとも一つの蓋板が前記洗濯槽の周壁に取り付けられる。
【0029】
好ましくは、前記洗濯槽アセンブリは、槽底をさらに含む。
【0030】
好ましくは、前記洗濯槽の壁には、洗濯槽の中間部領域の上方に位置するモールド上側位置決め穴と、洗濯槽の中間部領域の下方に位置するモールド下側位置決め穴とが設けられ、前記モールド上側位置決め穴は、前記蓋板により遮られ、前記モールド下側位置決め穴は、前記槽底により遮られる。
【0031】
本発明の一の実施例において、前記洗濯槽は、鉛直軸回りに回転して洗濯する。
【0032】
さらに、前記洗濯槽アセンブリは、洗濯槽を含み、前記洗濯槽アセンブリの底部中央にパルセータが設けられている。
【発明を実施するための形態】
【0034】
以下に、本発明の実施例を詳細に説明する。前記実施例の例が図面に示されるが、同一又は類似する符号は、常に、同一又は類似する部品、又は、同一又は類似する機能を有する部品を表す。以下に、図面を参照しながら説明される実施形態は例示的なもので、本発明を解釈するためのものであって、本発明を限定するものと理解してはならない。
【0035】
本発明の説明において、ほかの明確な規定及び限定がない限り、「取り付け」、「互いに接続」、「接続」、「固定」などの用語の意味は、広く理解されるべきである。例えば、固定的接続や、着脱可能な接続、又は一体的な接続であってもよい。また、機械的な接続であってもよい。また、直接的な接続や、中間媒体を介する間接的な接続や、2つの部品内部の連通や、2つの部品の相互的作用関係であってもよい。当業者であれば、具体的な場合に応じて上記用語の本発明における具体的な意味を理解することができる。
【0036】
第1の特徴が第2の特徴の 「上」、「上方」又は「上面」に位置することは、第1の特徴が第2の特徴の真上及び斜め上方に位置することを含み、又は第1の特徴の水平高さが第2の特徴の水平高さよりも高いことのみを表す。第1の特徴が第2の特徴の「下」、「下方」又は「下面」に位置することは、第1の特徴が第2の特徴の真下及び斜め下方に位置することを含み、又は第1の特徴の水平高さが第2の特徴の水平高さよりも低いことのみを表す。
【0037】
以下に、図面を参照しながら本発明の実施例に係る洗濯機100を説明する。
【0038】
図1〜
図7を参照すると、本発明の実施例に係る洗濯機100は、ハウジング1と、水受け槽2と、洗濯槽アセンブリ3と、バランスリング4とを含む。
【0039】
具体的に、水受け槽2は、ハウジング1内に設けられ、洗濯槽アセンブリ3は、水受け槽2内に設けられる。洗濯槽アセンブリ3は、洗濯槽31を含む。バランスリング4は、洗濯槽31の上端に取り付けられ、バランスリング4の下端部は、洗濯槽31内に結合される。バランスリング4と洗濯槽31との間に、洗濯槽31内の水を排出するための排水通路101が形成される。洗濯機100の脱水過程において、洗濯槽31の高速回転による遠心力により、洗濯槽31内の水及び衣類内などの水分が主に排水通路101から排出される。
【0040】
本発明の実施例に係る洗濯機100は、従来の技術に比べ、バランスリング4と洗濯槽31との間に排水通路101が形成されており、脱水中に、洗濯槽31の高速回転によって、洗濯槽31内の水が主に排水通路101を介して洗濯槽31から排出されて脱水過程が完了する。
【0041】
また、洗濯槽アセンブリ3内の水が、排水通路101を介して洗濯槽アセンブリ3から排出されるので、洗濯槽アセンブリ3に脱水穴が設けられる必要がなく、又は脱水穴が少なく設けられ、洗濯槽アセンブリ3内に注がれた水の大部分が衣類の洗濯に用いられるようになる。洗濯時に、内槽の水位が外槽の水位より高くなり、洗濯時の節水効果を奏する。
【0042】
従って、本発明の洗濯機100は、従来の洗濯機の脱水機能を保持しつつ、洗濯機100の用水量を少なくすることができ、節水の目的を達成する。
【0043】
図2及び
図3を参照すると、本発明の一の実施例において、洗濯槽アセンブリ3は、水戻し蓋板5及びスプレー蓋板6のうち少なくとも一つの蓋板を含み、洗濯槽31に前記蓋板が取り付けられた後、内部から見ると、洗濯槽31内部の可視領域には穴が存在しない。これにより、洗濯機100の外観を上品に見せるだけでなく、節水及び環境保護も図られる。
【0044】
また、洗濯槽31は、水戻し蓋板取付穴及びスプレー蓋板取付穴のうち少なくとも一つの蓋板取付穴107を含み、水戻し蓋板取付穴は、水戻し蓋板5を取り付けるためのもので、前記スプレー蓋板取付穴は、スプレー蓋板6を取り付けるためのものである。
【0045】
具体的に、洗濯槽31に水戻し蓋板を取り付ける必要がある場合に、洗濯槽31に水戻し蓋板を取り付けるための水戻し蓋板取付穴を設けることができる。洗濯槽31にスプレー蓋板を取り付ける必要がある場合に、洗濯槽31にスプレー蓋板を取り付けるためのスプレー蓋板取付穴を設けることができる。洗濯槽31に水戻し蓋板及びスプレー蓋板を取り付ける必要がある場合に、洗濯槽31に水戻し蓋板取付穴及びスプレー蓋板取付穴を設けることができ、水戻し蓋板取付穴は、水戻し蓋板を取り付けるためのものであり、スプレー蓋板取付穴は、スプレー蓋板を取り付けるためのものである。
【0046】
また、前記蓋板(水戻し蓋板5及びスプレー蓋板6のうち少なくとも一つの蓋板)が取り付けられた後、前記蓋板を取り付けるための取付穴が遮られるようになる。つまり、取付が完成された後、内部から見ると、洗濯槽内部の可視領域には穴が存在しない。
【0047】
言い換えると、洗濯槽31に水戻し蓋板及びスプレー蓋板のうち少なくとも一つの蓋板が設けられ、洗濯槽31の壁に蓋板取付穴が形成され、前記少なくとも一つの蓋板が洗濯槽31の周壁に取り付けられる。具体的には、洗濯槽31に水戻し蓋板5が設けられる場合に、水戻し蓋板5は、洗濯槽31の周壁に取り付けられ、水戻し蓋板5が取り付けられた後、水戻し蓋板を取り付けるための穴が遮られるようになる。洗濯槽31にスプレー蓋板6が設けられる場合に、スプレー蓋板6は、洗濯槽31の周壁に取り付けられ、スプレー蓋板6が取り付けられた後、スプレー蓋板6を取り付けるための穴が遮られるようになる。
【0048】
蓋板(水戻し蓋板及びスプレー蓋板のうち少なくとも一つ)が取り付けられた後、対応する取付穴が遮られるようになる。つまり、取付が完成された後、内部から見ると、洗濯槽31内部の可視領域には穴が存在しない。
【0049】
また、本発明の他の一の実施例において、水戻し蓋板及びスプレー蓋板のうちいずれかは、カシメや溶接によって洗濯槽31に取り付けることができ、又は洗濯槽31と一体的に成形することができる。
【0050】
図4に示すように、本発明の一の実施例において、洗濯槽アセンブリ3は、槽底32をさらに含む。洗濯槽31に槽底32が取り付けられた後、内部から見ると、洗濯槽31内部の可視領域には穴が存在しない。
【0051】
また、洗濯槽31は、槽底32を取り付けるための槽底取付穴106を含む。
【0052】
槽底32が取り付けられた後、洗濯槽31の槽底取付穴106が遮られるようになる。つまり、洗濯槽31に槽底32が取り付けられた後、内部から見ると、洗濯槽31内部の可視領域には穴が存在しない。
【0053】
さらに、槽底32は、プラスチック又は鋼板などの材料からなるものであってもよく、洗濯槽31も鋼板などの材料からなるものであってもよい。槽底32の使用材料と洗濯槽31の使用材料との違いに対して、カシメやネジ接続や溶接などの手段によって槽底32が洗濯槽31に取り付けられてもよいし、又は槽底32と洗濯槽31とが一体的に成形されてもよい。当業者が適宜選択することができる。
【0054】
図4に示すように、本発明の一具体例において、洗濯槽アセンブリ3は、バランスリング4をさらに含む。洗濯槽31にバランスリング4が取り付けられた後、内部から見ると、洗濯槽31内部の可視領域には穴が存在しない。
【0055】
また、洗濯槽31は、バランスリングを取り付けるためのバランスリング取付穴を含む。バランスリング4が取り付けられた後、洗濯槽31のバランスリング取付穴が遮られるようになる。つまり、洗濯槽31に槽底32が取り付けられた後、内部から見ると、洗濯槽31内部の可視領域には穴が存在しない。
【0056】
さらに、バランスリング4は、ネジ接続、カシメ、溶接、及び締まりばめなどの手段によって洗濯槽31に取り付けることができる。
【0057】
図6に示すように、本発明の一の実施例において、洗濯槽31の壁に洗濯槽31内の水を排出するための漏水穴104が設けられる。本発明の一の実施例において、洗濯機の脱水過程において、脱水効果を改善するように、漏水穴104を介して洗濯槽1内の水を排出することができる。本発明における漏水穴104の数が適切で、洗濯機が脱水するときに、洗濯槽1内の水の一部を漏水穴104を介して排出することができ、これにより、脱水が不十分な問題が改善される。
【0058】
漏水穴104は、洗濯槽31の下部に設けられる。また、漏水穴104が複数であってもよい。
【0059】
具体的には、漏水穴104は、洗濯槽31の内部と洗濯槽31の外部とを連通するように洗濯槽31の周壁に設けられる。漏水穴104は、洗濯槽31の中間部領域の下方に位置し、且つ洗濯槽31の下端に隣接する。洗濯槽31の漏水穴104は、槽底32の洗濯槽31内に結合された部分により遮られる。槽底32が組み立てられた後、洗濯槽31の可視領域内に漏水穴104が見えない。
【0060】
具体的には、洗濯槽31の周壁に洗濯槽31の内部と洗濯槽31の外部とを連通する漏水穴104が設けられ、漏水穴104は、中間部領域の下方に位置し、且つ洗濯槽31の下端に隣接する。
【0061】
また、槽底32の上端は、洗濯槽31の下端内に結合され、洗濯槽31の漏水穴104は、槽底32の洗濯槽31内に結合された部分により遮られる。
【0062】
槽底32が洗濯槽31に組み立てられた後、槽底32と洗濯槽31との間に組立隙間が存在し、洗濯槽内の水は、漏水穴104から洗濯槽の外部に排出することもできるが、漏水穴104からの排出水量が少なく、脱水中に脱水効果を改善するためである。
【0063】
また、洗濯槽31の下部に複数の漏水穴104が設けられ、槽底32が洗濯槽31に取り付けられた後、内部から見ると、漏水穴104が槽底32により遮られている。
【0064】
好ましくは、
図6を参照すると、洗濯槽31の下部に補強リブ313が設けられ、漏水穴が補強リブの下側に設けられる。
【0065】
ここで、補強リブが、洗濯槽31の周方向に沿って延びる環状形状であってもよいし、当該補強リブが洗濯槽31の外へ突出する形状、又は洗濯槽31内へ凹んだ形状であってもよい。また、当該補強リブは、板状やブロック状などの形状であってもよい。本発明の一具体例において、補強リブが洗濯槽31の下縁に隣接し、且つ洗濯槽31の周方向に沿って延びる環状であり、洗濯槽31の周壁の一部が内へ凹んで前記補強リブが形成される。
【0066】
好ましくは、漏水穴104は複数ある。具体的には、漏水穴104の数が24個〜40個である。本発明の一好ましい実施例において、漏水穴104の数が28個である。当然、実際の使用状況に応じて漏水穴104の数及びサイズを選択してもよく、例えば、15個、20個、25個、30個、45個などの漏水穴104が設けられ、漏水穴の開口サイズが従来の洗濯槽内のパターン領域における脱水穴の大きさに相当してもよい。
【0067】
洗濯槽31の周壁には、漏水穴104と、槽底32を位置決めするための槽底位置決め穴105と、槽底32を取り付けるための槽底取付穴106とが設けられ、槽底取付穴106及び槽底位置決め穴105は、漏水穴104の下方に位置し、槽底32の洗濯槽31内に結合された部分により遮られる。これにより、槽底32の洗濯槽31への取り付けが容易になる。
【0068】
また、本発明の槽底32は、溶接、接着などの手段によって洗濯槽31に接続されてもよいし、槽底32と洗濯槽31とが一体成形した形態に設けられてもよい。
【0069】
漏水穴104は、洗濯機100の脱水効果を向上させることができる。さらに、槽底32の上端が洗濯槽31の下端内に結合され、洗濯槽31の漏水穴104が、槽底32の洗濯槽31内に結合された部分により遮られる。洗濯機100の組み立てが完成された後、洗濯槽31の可視領域には漏水穴104が見えない。
【0070】
図2、
図3及び
図6を参照すると、本発明の一実施例において、洗濯槽31の内壁にパターン領域311が設けられ、洗濯槽31の中心を円心としてパターン領域311の上縁を通過する円と、洗濯槽31の中心を円心としてパターン領域311の下縁を通過する円との間の領域が洗濯槽31の中間部領域102である。言い換えると、洗濯槽31における、洗濯槽31の中心線に直交し且つパターン領域311の上縁を通過する平面と、洗濯槽31の中心線に直交し且つパターン領域311の下縁を通過する平面との間の領域が中間部領域102である。
【0071】
洗濯機100が衣類を洗濯する過程において、パターン領域311は、衣類間の摩擦を促進して、衣類の洗濯効果を向上させる。また、この領域(即ち、中間部領域102)は、洗濯槽31の比較的大きな部分を占めてもよく、中間部領域102に漏水穴が設けられないため、洗濯時に、洗濯槽内に洗濯用水が十分に集まって節水効果を向上させることができる。
【0072】
さらに、
図6を参照すると、パターン領域311は、洗濯槽31の周方向に互いに間隔をあけて複数設けられており、各パターン領域311は、洗濯槽31の壁に矩形状に配置される。これにより、衣類の洗濯効果がさらに向上する。
【0073】
当然、他の構成により洗濯機100の衣類洗濯効果を向上させることもできる。例えば、洗濯槽31に突起、凹みが設けられ、又は洗濯槽31の壁が平坦でない凸凹状の形状に形成されてもよい。
【0074】
本発明の洗濯槽31のパターン領域には穴が存在しない。
【0075】
図4及び
図5を参照すると、本発明の一の例において、バランスリング4の外壁に内へ凹み、且つバランスリング4の軸方向に沿って延びる凹み103が設けられる。凹み103は、洗濯槽31の上端面を越えるようにバランスリング4の下端面から上へ延びている。洗濯槽31の内壁と凹み103とによって排水通路101が形成される。洗濯槽31内の水が、凹み103の下端から排水通路101内に流れ込んで、排水通路101の上端により洗濯槽31から排出される。
【0076】
好ましくは、
図4、
図5及び
図7を参照すると、凹み103の底壁は、下から上への方向に沿って外へ傾斜して延びている。従って、洗濯槽31が高速回転する過程において、洗濯槽31内の水が排水通路101内に流れ込み、凹み103の底壁が下から上への方向に沿って外へ傾斜して延びているため、洗濯槽31から水が排出されることを容易にすることができ、脱水効率が向上する。
【0077】
「外へ」とは、洗濯槽31の外側に向けることである。
【0078】
また、洗濯槽31に凹みの構造がさらに設けられ、当該凹みの構造とバランスリング4とが結合されることによって前記排水通路101が形成されてもよく、又はこれらの排水通路101を形成する形態の組み合わせであってもよい。
【0079】
図2〜
図7を参照すると、本発明の一具体例において、排水通路101は複数あり、洗濯槽31の周方向に配置され、これにより、脱水効果及び脱水効率が向上する。
【0080】
また、排水通路101が、洗濯槽31の周方向に均等間隔に配置されてもよいし、又は複数の排水通路101がそれぞれ等間隔に配置された部分が複数配置されてもよい。
【0081】
さらに、
図4を参照すると、バランスリング4の下端部は、ネジにより洗濯槽31に接続され、バランスリング4の外壁にボス41が設けられ、ボス41が洗濯槽31の上端に支持される。ボス41によってバランスリング4を位置決めすることで、バランスリング4の位置決め過ちを防止できる。また、ネジによりバランスリング4を固定することにより、バランスリングと洗濯槽31との接続の安定性を向上することができる。
【0082】
さらに、
図7を参照すると、洗濯槽31の上端に外へ向けて円弧状に折り曲げられたフランジ312が設けられ、フランジ312の自由端が洗濯槽31の外壁に当接される。円弧状のフランジは、洗濯槽31の縁を隠すことができるため、洗濯機100の組立及びメンテナンス時の安全性を向上させ、さらに洗濯槽31の縁によってバランスリング4が破損すること、又は洗濯機100内の他の部分が傷つけられることが回避される。また、円弧状のフランジ312が設けられることにより、洗濯槽31の構造強度が向上する。
【0083】
さらに、
図6を参照すると、洗濯槽31の壁にモールド上側位置決め穴108が設けられ、モールド上側位置決め穴108が中間部領域102の上方に位置し、中間部領域102の上方に位置するモールド上側位置決め穴108は、蓋板により遮られる。具体的に、洗濯槽31に水戻し蓋板5が設けられる場合に、中間部領域102の上方に位置するモールド上側位置決め穴108は、水戻し蓋板5により遮られる。洗濯槽31にスプレー蓋板6が設けられる場合に、中間部領域102の上方に位置するモールド上側位置決め穴108は、スプレー蓋板6により遮られる。洗濯槽31に水戻し蓋板5及びスプレー蓋板6が同時に設けられる場合に、モールド上側位置決め穴108は、水戻し蓋板5及びスプレー蓋板6のうち少なくとも一つの蓋板により遮られる。
【0084】
洗濯槽31の壁には、モールド下側位置決め穴109がさらに設けられ、モールド下側位置決め穴109は、中間部領域102の下方に位置し、中間部領域102の下方に位置するモールド下側位置決め穴109は、槽底32により遮られる。
【0085】
モールド上側位置決め穴108及びモールド下側位置決め穴109が設けられる目的は、洗濯槽31の成形を容易にすることである。取り付けが完成された後、モールド上側位置決め穴108及びモールド下側位置決め穴109が遮られることにより、洗濯機100の節水効果がさらに向上する。
【0086】
本発明の一の実施例において、洗濯槽31は、鉛直軸301回りに回転する。即ち、洗濯槽31は、作動中に、上下に延びる軸線回りに回転することにより、洗濯及び脱水を行う。
【0087】
さらに、洗濯槽アセンブリ3は、洗濯槽31をさらに含み、洗濯槽アセンブリ3の底部中央にパルセータ7が設けられる。言い換えると、本発明の洗濯機がパルセータ式洗濯機であってもよい。
【0088】
以下、図面を参照しながら本発明の一具体実施例の洗濯機100を説明する。
【0089】
図1〜
図7を参照すると、本発明の洗濯機100は、ハウジング1と、水受け槽2と、洗濯槽アセンブリ3と、バランスリング4と、水戻し蓋板5と、スプレー蓋板6とを含む。洗濯槽アセンブリ3は、洗濯槽31及び槽底32を含み、槽底32は、洗濯槽31の下端に取り付けられ、バランスリング4は、洗濯槽3の上端に取り付けられ、バランスリング4の下端部が洗濯槽31内に結合され、バランスリング4と洗濯槽31との間に洗濯槽31内の水を排出するための排水通路101が形成される。ここで、洗濯槽31の内壁にパターン領域311が設けられる。
【0090】
バランスリング4の外壁に、内へ凹み、且つバランスリング4の軸方向に延びる凹み103が設けられ、凹み103は、洗濯槽31の上端面を越えるようにバランスリング4の下端面から上へ延びており、洗濯槽31の内壁と凹み103とによって排水通路101が形成される。凹み103の底壁が、下から上への方向に沿って外側へ傾斜して延びている。
【0091】
洗濯槽31の周壁に洗濯槽31の内部と洗濯槽31の外部を連通する漏水穴104が設けられ、漏水穴104は、中間部領域102の下方に位置し、且つ洗濯槽31の下端に隣接する。槽底32の上端が洗濯槽31の下端内に結合され、洗濯槽31の漏水穴104は、槽底32の洗濯槽31内に結合された部分により遮られ、漏水穴104は、洗濯槽31の内部に連通されてもよい。
【0092】
また、洗濯槽31には、槽底位置決め穴105と、槽底取付穴106と、蓋板取付穴107と、モールド位置決め穴108とが設けられる。これらの穴は、単に洗濯槽31の取付及び組み立てを容易にするためのものであり、洗濯槽31の取付が完成された後、槽底位置決め穴105と、槽底取付穴106と、蓋板取付穴107と、モールド位置決め穴108とが遮られるようになる。
【0093】
また、本発明の洗濯槽31について、バランスリング4、蓋板及び槽底32などが取り付けられた後、内部から見ると、可視領域には穴が存在しない。具体的には、洗濯槽31の少なくとも大部分に穴が設けられていない。また、洗濯槽31に穴の構造が設けられても、バランスリング4、水戻し蓋板5及び槽底32などが取り付けられた後、遮られるようになる。これにより、本発明の洗濯槽アセンブリ3の洗濯槽31には穴が存在しないこと、又は少ない穴(しかも遮られている)が設けられることが分かる。このように、当該洗濯槽アセンブリ3を備える洗濯機において、洗濯槽アセンブリ3内に注がれた水は、洗濯中に洗濯槽アセンブリ3内に貯水されて、洗濯中洗濯槽アセンブリ3から排出される水量を少なくすることで、洗濯槽アセンブリ3に注がれた水の大部分が衣類の洗濯に用いられ、衣類の洗濯中の用水量を少なくすることができ、節水及び環境保護が図られる。
【0094】
本発明の実施例に係る洗濯機100は、洗濯中に、洗濯槽31における漏水穴104は、数が適切で、且つ洗濯槽31の底部に位置しているため、洗濯槽31内の水が水受け槽2内に流れ込むことは、容易でなく、また、洗濯槽31内の水が漏水穴104を介して洗濯槽31と水受け槽2との間に流れ込んでも、洗濯槽31内の水位が洗濯槽31と水受け槽2との間の水位より遥かに高いので、洗濯時の節水効果を奏する。脱水中に、洗濯槽31内の水が主に排水通路101を介して洗濯槽31から排出され、少量の水が漏水穴104を介して洗濯槽31から排出されて、脱水効果が改善される。
【0095】
本発明は、洗濯槽31の設計により、洗濯用水の大部分が洗濯槽31に貯水され、少量の水だけが洗濯槽31と水受け槽2との間に流れ込み、これにより、用水量が大幅に節約されるので、節水率が40%〜50%に達する。
【0096】
このような洗濯槽31が設けられた洗濯機は、同様に上述した技術的効果を有する。洗濯が終了した後、洗濯槽31内の水が、主に洗濯槽31の頂部の排水通路101を介して洗濯機の外へ排出される。
【0097】
このような新しいタイプの洗濯槽31を備える洗濯機の洗濯方法は、洗濯槽31を高速回転させることにより、洗濯槽31内の水が、主に洗濯槽31の頂部の排水通路101を介して洗濯槽31から排出されて、脱水の目的に達するとともに、洗濯機の作動時間を短くし、洗濯効率を向上させることができる。
【0098】
また、洗濯槽31の底部の周壁に漏水穴104が設けられるので、洗濯機100の脱水効果を改善することができる。即ち、脱水が不十分な問題を改善することができる。
【0099】
従来の洗濯機において、内槽のパターン部位には、脱水穴が多く設けられ、脱水穴の数が160〜3000個である。従って、従来の洗濯機において、パターン領域に脱水穴が設けられている洗濯内槽は、洗濯時に、内外槽間の水位が同じである。しかし、洗濯中に、洗濯槽内の水しか洗濯に用いられないため、内外槽の水位が同じであることによって内外槽間に大量の洗濯水が存在して無駄使いが大きくなる。これに対して、本発明において、洗濯槽のパターン領域に脱水穴が設けられておらず、また、本発明の一の実施例において漏水穴104を有しても、漏水穴104の数が24-40個、好ましくは28個で、従来の洗濯槽の中央部にある脱水穴の数より遥かに少ないため、洗濯時に、内槽の水位が外槽の水位より高くなり、良好な洗濯時の節水効果を奏する。
【0100】
本発明の実施例に係る洗濯機の他の構成及び操作は、当業者であれば、周知なものなので、ここでは詳しく説明しない。
【0101】
本発明の説明において、「一実施例」、「一部の実施例」、「例」、「具体例」、又は「一部の例」などの用語を参考した説明とは、該実施例又は例に合わせて説明された具体的な特徴、構成、材料又は特徴が、本発明の少なくとも一実施例又は例に含まれることを意味する。本明細書において、上記用語に対する例示的な表現は、必ずしも同一の実施例又は例を示すことではない。又、説明された具体的な特徴、構成、材料又は特徴は、いずれか1つ又は複数の実施例又は例において適切に組み合わせることができる。また、当業者であれば、本明細書に説明された異なる実施例又は例を組み合わせ及び結合することができる。
【0102】
以上、本発明の実施例を示して説明したが、上記実施例は例示的なものであり、本発明を限定するものと理解してはならない。当業者であれば、本発明の範囲内で、上記実施例に対して変更、修正、取り替え及び変形を行うことができる。