【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 発行日 平成28年8月1日 刊行物 平成28年度 土木学会全国大会 in TOHOKU、 講演概要集 〔刊行物等〕 発行日 平成28年8月1日 刊行物 平成28年度 土木学会全国大会 in TOHOKU、講演概要集 〔刊行物等〕 開催日 平成28年9月8日 集会名、開催場所 平成28年度 土木学会全国大会、東北大学 川内キャンパス 〔刊行物等〕 開催日 平成28年9月8日 集会名、開催場所 平成28年度 土木学会全国大会、東北大学 川内キャンパス 〔刊行物等〕 展示日 平成28年10月20日 展示会名、開催場所 第25回プレストレストコンクリートの発展に関するシンポジウム、北九州国際会議場および西日本総合展示場 (AIM)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
第1のコンクリートを打設するとともに、前記第1のコンクリートに埋め込まれた第1の管に前記第1のコンクリートの温度よりも低い温度の流体を流して前記第1のコンクリートを冷却する第1の打設冷却工程と、
前記第1の打設冷却工程の後に、前記第1のコンクリートの温度よりも高い温度の流体を前記第1の管に流して前記第1のコンクリートを加温する加温工程と、
前記加温工程と並行して、又は、前記加温工程の後に、前記第1のコンクリートに打継される第2のコンクリートを打設するとともに、前記第2のコンクリートに埋め込まれた第2の管に前記第2のコンクリートの温度よりも低い温度の流体を流して前記第2のコンクリートを冷却する第2の打設冷却工程と、を備え、
前記加温工程は、流す流体の温度を前記第1のコンクリートの温度変化に応じて変化させながら前記第1のコンクリートの温度を下げてゆく徐冷工程と、
前記徐冷工程の後に、流す流体の温度を所定の温度に保つ保温工程と、を有するコンクリートの打設方法。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、大型の構造物の構築では、一度に全体のコンクリートを打設するのではなく、複数の構造単位に分けて順次打設する。このとき、既設コンクリートに対して打継面を介して打設した新設コンクリートは、打継面において既設コンクリートから外部拘束を受けることになる。すなわち、新設コンクリートが水和熱によって膨張しようとするときは新設コンクリート内に圧縮応力が生じ、その後水和熱が自然放熱してコンクリートが収縮しようとするときは、引張応力が生じる。外部拘束に起因するこれらの応力は、いずれも温度ひび割れの原因となる。
【0006】
そこで本発明は、内部応力だけでなく外部拘束に起因する温度ひび割れを抑制することができるコンクリートの打設方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、第1のコンクリートを打設するとともに、第1のコンクリートに埋め込まれた第1の管に第1のコンクリートの温度よりも低い温度の流体を流して第1のコンクリートを冷却する第1の打設冷却工程と、第1の打設冷却工程の後に、第1のコンクリートの温度よりも高い温度の流体を第1の管に流して第1のコンクリートを加温する加温工程と、加温工程と並行して、又は、加温工程の後に、第1のコンクリートに打継される第2のコンクリートを打設するとともに、第2のコンクリートに埋め込まれた第2の管に第2のコンクリートの温度よりも低い温度の流体を流して第2のコンクリートを冷却する第2の打設冷却工程と、を備えるコンクリートの打設方法を提供する。
【0008】
この打設方法では、第1のコンクリートを打設するとともにこれを冷却することによって、第1のコンクリートに生じる水和熱の温度の最大値を低下させることができる。その後、自然放熱によって温度が下がってゆく第1のコンクリートを加温する一方で、第2のコンクリートを打設するとともにこれを冷却することによって、打継面を介して隣接する両コンクリート間の温度差を小さくすることができる。また同時に、第2のコンクリートに生じる水和熱の温度の最大値を低下させることもできる。このように両コンクリートの水和熱の最大値を低下させること、及び、両コンクリート間の温度差を小さくすることによって、両コンクリートにおける中心部と周縁部との温度差による内部応力を小さくすることができ、且つ、第2のコンクリートに生じる外部拘束を緩和することができる。従って、本発明の打設方法によれば、内部応力だけでなく外部拘束に起因する温度ひび割れを抑制することができる。
【0009】
ここで、第1の打設冷却工程では、第1のコンクリートの冷却を第1のコンクリートの打設開始と同時に開始し、加温工程は、第1のコンクリートの打設後の温度発現のピーク到達後に開始することが好ましい。これによれば、水和熱の生じ始めから水和熱の最盛期に亘って第1のコンクリートを効果的に冷却することができる。
【0010】
加温工程は、流す流体の温度を第1のコンクリートの温度変化に応じて変化させる徐冷工程と、徐冷工程の後に、流す流体の温度を所定の温度に保つ保温工程と、を有することが好ましい。この場合、徐冷工程では第1のコンクリートの自然放熱による温度低下の速度を小さくするように流体を流すことで、中心部と周縁部との温度差を小さくする。従って、徐冷工程は、専ら内部応力を小さくすることに寄与する。他方、保温工程では第1のコンクリートの温度を維持するように所定の温度の流体を流すことで、第1のコンクリートとこれに打継される第2のコンクリートとの温度差を小さくすることができる。従って、保温工程は、専ら第2のコンクリートに生じる外部拘束を緩和することに寄与する。
【0011】
第1の管及び第2の管は、樹脂からなり、外面において周方向に延びる溝を当該管の長さ方向に亘って複数有することが好ましい。この場合、管の表面積が大きくなり、管に流す流体とコンクリートとの熱交換の効率が高くなる。
【0012】
第1の管及び第2の管は、断面視円形であり、内径に対する外径の比が1.1〜1.3であることが好ましい。この場合、管の厚さが熱交換にとって適切なものとなり、管に流す流体とコンクリートとの熱交換の効率が高くなる。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、内部応力だけでなく外部拘束に起因する温度ひび割れを抑制することができるコンクリートの打設方法を提供することができる。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、本発明の好適な実施形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。なお、各図において同一部分又は相当部分には同一符号を付し、重複する説明は省略する。
【0016】
橋脚やボックスカルバートのような大型の構造物をコンクリートで構築する際、一度に全体のコンクリートを打設するのではなく、複数の構造単位(以下、「リフト」と呼ぶ。)に分けて、打継面を介して順次打設する。ここで、打設したコンクリートに生じる水和熱に起因して、各リフト内においてはコンクリートの膨張及びその後の収縮において内部応力が発生し、リフト間においては打継面において新設コンクリートが既設コンクリートから外部拘束を受けることになる。本実施形態の打設方法は、これらの応力を小さくする手段を講じることによって、内部応力及び外部拘束に起因する温度ひび割れがコンクリートに生じることを抑制するものである。
【0017】
<打設方法>
本実施形態の打設方法を説明する。
図1に示されているとおり、既に構築されて地面に接している第1リフト1、及びこの上に打継された第2リフト2に対し、更に第3リフト3及び第4リフト4を打継ぐ場面を想定して説明する。なお、各リフトは、図示の横幅が5m程度、高さがそれぞれ3m程度の規模である。
【0018】
図2に示されているとおり、第3リフト3を構築するための第1のコンクリートを打設すべき第1の空間3aの内部に、鉄筋及び第1の管31を配設する。第1の管31は、第1の空間3a内を折り返しながら互いに例えば50〜100cmの間隔となるように配設する。第1の管31は、その両端を、第1の空間3aの外部と連絡するように向けられた状態とする。なお、
図2では鉄筋の図示を省略している。
【0019】
図3に示されているとおり、第1の管31の端部を、地上に設置された冷水タンク5とホース6で連結させる。冷水タンク5内の冷水は、ポンプ7によってホース6内及び第1の管31内に流すことができる。
【0020】
次に、第1の空間3aの周囲に、図示しない型枠を設置し、第1の空間3a内に第1のコンクリート30を打設する。打設と同時に、第1のコンクリート30に温度センサ(図示せず)を取り付ける。
【0021】
また、打設と当時にポンプ7を駆動し、第1の管31内に冷水を流通させる(第1の打設冷却工程)。冷水の温度は、水和熱によって上昇する第1のコンクリート30の温度よりも低い温度とする。したがって、冷水の温度は、例えば5〜30℃とすることが好ましく、10〜20℃とすることがより好ましい。冷水は、冷水タンク5と第1の管31との間を循環する。
【0022】
温度センサによって、第1のコンクリート30の水和熱の発生具合を知ることができる。第1のコンクリート30は、打設直後から水和熱が生じて温度が上昇していく。水和熱が頂点に達すると、その後は放熱して温度が下降していく。ここで、温度センサが示す温度から、第1のコンクリート30の温度が下降し始める時期、すなわち、水和熱の発生の頂点を知ることができる。
【0023】
第1のコンクリート30の温度が下降し始めたとき、
図4に示されているとおり、冷水タンク5を温水タンク8に取り換え、第1の管31に温水を流して第1のコンクリートを加温する(加温工程)。加温し始めの時期においては温水の温度は、第1のコンクリート30の温度よりも高い温度とし、第1のコンクリート30の温度の下降にしたがって温度を低いものとしていく(徐冷工程)。この場合において、温水の温度は、例えば第1のコンクリート30の温度よりも5〜30℃高い温度とすることが好ましく、10〜20℃高い温度とすることがより好ましい。より具体的には、第1のコンクリート30の温度が60℃である場合は、温水の温度を70℃とすることが好ましい。温水は、温水タンク8と第1の管31との間を循環する。
【0024】
所定時間の経過後、又は、温度センサが所定の温度を示した後に、流す温水の温度を一定値に保つようにする(保温工程)。これに先だって、第1のコンクリート30の管理温度値を定め(例えば40℃)、この温度を保つことができるように、流す温水の温度を決定する。
【0025】
ここで、「所定の時間」及び「所定の温度」は、例えば事前のコンピュータシミュレーションや過去の同規模の工事からコンクリートの温度の下降の程度を推定し、コンクリートの温度と管理温度値との接近具合から判断する。徐冷工程は、温水とコンクリートとの温度差に着目しながら温水の温度を変化させて流す工程であり、保温工程は、コンクリートの温度と管理温度値との差に着目しながらコンクリートの温度を監視する工程である。
【0026】
第4リフトの構築を行う。
図5に示されているとおり、第4リフト4を構築するための第2のコンクリートを打設すべき第2の空間4aの内部に、鉄筋及び第2の管41を配設する。第2の管41は、第2の空間4a内を折り返しながら互いに例えば50〜100cmの間隔となるように配設する。第2の管41は、その両端を、第2の空間4aの外部と連絡するように向けられた状態とする。なお、
図5では鉄筋の図示を省略している。
【0027】
図6に示されているとおり、第2の管41の端部を、地上に設置された冷水タンク5とホースで連結させる。冷水タンク5内の冷水は、ポンプ7によってホース6内及び第2の管41内に流すことができる。
【0028】
次に、第2の空間4aの周囲に、図示しない型枠を設置し、第2の空間4a内に第2のコンクリート40を打設する。打設と同時に、第2のコンクリート40に温度センサ(図示せず)を取り付ける。
【0029】
また、打設と当時にポンプ7を駆動し、第2の管41内に冷水を流通させる(第2の打設冷却工程)。冷水の温度は、水和熱によって上昇する第2のコンクリート40の温度よりも低い温度とする。したがって、冷水の温度は、例えば5〜30℃とすることが好ましく、10〜20℃とすることがより好ましい。冷水は、冷水タンク5と第2の管41との間を循環する。
【0030】
第2のコンクリート40の温度が下降し始めたとき、
図7に示されているとおり、第1のコンクリート30の加温を停止し、同時に、冷水タンク5を温水タンク8に取り換え、第2の管41に温水を流して第1のコンクリートを加温する(加温工程)。加温し始めの時期においては、温水の温度は第2のコンクリート40の温度よりも高い温度とし、第2のコンクリート40の温度の下降にしたがって温度を低いものとしていく(徐冷工程)。この場合において、温水の温度は、例えば第2のコンクリート40の温度よりも5〜30℃高い温度とすることが好ましく、10〜20℃高い温度とすることがより好ましい。より具体的には、第2のコンクリート40の温度が60℃である場合は、温水の温度を70℃とすることが好ましい。温水は、温水タンク8と第2の管41との間を循環する。
【0031】
所定時間の経過後、又は、温度センサが所定の温度を示した後に、流す温水の温度を一定値に保つようにする(保温工程)。これに先だって、第2のコンクリート40の管理温度値を定め(例えば40℃)、この温度を保つことができるように、流す温水の温度を決定する。
【0032】
第1の管31には、セメントミルク等のグラウト材を流し込んで固化させる。そして、第2のコンクリート40の保温工程を終えた後には、第2の管41にもセメントミルク等のグラウト材を流し込んで固化させる。こうして第3リフト3及び第4リフト4が完成する。
【0033】
<作用効果>
次に、本実施形態の打設方法の作用効果について説明する。
図8に、打設したコンクリートの温度の変化をグラフで表した。四本のグラフ線が指しているものは以下のとおりである。
A
1(破線)…冷水・温水を流さない場合の第3リフトの温度変化。
A
2(実線)…冷水・温水を流した場合の第3リフトの温度変化(本実施形態)。
B
1(破線)…冷水・温水を流さない場合の第4リフトの温度変化。
B
2(実線)…冷水・温水を流した場合の第4リフトの温度変化(本実施形態)。
【0034】
「C」及び「H」の記号の意味は以下のとおりである。
C
1…第3リフトの冷却期間
H
11…第3リフトの加温期間(徐冷工程)
H
12…第3リフトの加温期間(保温工程)
C
2…第4リフトの冷却期間
H
21…第4リフトの加温期間(徐冷工程)
H
22…第4リフトの加温期間(保温工程)
【0035】
打設したコンクリートに対して冷却や加温を実施しない場合、A
1線及びB
1線のように、打設時から生じた水和熱が頂点に達した後、自然放熱によって温度が下降していく。一方、本実施形態の打設方法では、第1のコンクリート30を打設するとともにこれを冷却することによって、冷却しなかった場合と比べて第1のコンクリート30に生じる水和熱の温度の最大値(すなわちコンクリートの温度)を低下させることができる(
図8中の左側の白抜き矢印参照)。
【0036】
その後、徐冷工程H
11において、第1のコンクリート30の自然放熱による温度低下の速度を小さくするように第1のコンクリート30を加温することによって、第1のコンクリート30の中心部と周縁部との温度差を小さくする。従って、徐冷工程H
11は専ら第1のコンクリート30の内部応力を小さくすることに寄与する。
【0037】
他方、これに続く保温工程H
12では第1のコンクリート30の温度を維持するように所定の温度の温水を流すことで、加温しなかった場合と比べて、第1のコンクリート30とこれに打継される第2のコンクリート40との温度差を小さくすることができる(
図8中の黒矢印参照)。従って、保温工程H
12は、第1のコンクリート30に対して打継いだ第2のコンクリート40の冷却効果(
図8中の右側の白抜き矢印参照)と相俟って、専ら第2のコンクリート40に生じる外部拘束を緩和することに寄与する。
【0038】
以上によれば、第1のコンクリート30及び第2のコンクリート40の水和熱の最大値を低下させること、及び、両コンクリート間の温度差を小さくすることによって、両コンクリートにおける中心部と周縁部との温度差による内部応力を小さくすることができ、且つ、第2のコンクリート40に生じる外部拘束を緩和することができる。従って、本実施形態の打設方法によれば、内部応力だけでなく外部拘束に起因する温度ひび割れを抑制することができる。
【0039】
<管>
本実施形態において用いられる第1の管31及び第2の管41について、好ましい形態を説明する。第1の管31及び第2の管41は、重量、伝熱性(外部との熱交換として)、耐腐食性、可撓性等の観点から、樹脂からなることが好ましい。樹脂製の管は、金属製の管と比べて伝熱性が劣る傾向があるものの、重量、耐腐食性、可撓性の点で有利である。
【0040】
また、第1の管31及び第2の管41は、外面において周方向に延びる溝を当該管の長さ方向に亘って複数有していることが好ましく、この場合、管の表面積が大きくなって管の内部に流す冷水又は温水とコンクリートとの熱交換の効率が高くなるとともに、湾曲に対する許容性が高くなり、配設の自由度が増す。
【0041】
また、第1の管31及び第2の管41は、熱伝導性の観点から、断面視円形であることが好ましく、内径に対する外径の比が1.1〜1.3であることが好ましい。例えば、内径は10〜30mmであり、外径は15〜35mmであることが好ましい。
【0042】
管を延長するために管同士を繋ぐ場合、及び管とホース6とを繋ぐ際は、繋ぐべき双方の端部を自己融着性を有するブチルテープで幾重にも巻きながら連結する。そして、ブチルテープを巻いた部分を覆うようにして熱収縮テープを巻き、ヒートガンなどを用いてテープを熱収縮させる。更に、必要に応じて熱収縮テープの上から金具を巻いて締める。
【0043】
管の熱交換率を検討すべく、実験を行った。内容積が650mm×650mm×650mmの立方体であって上部が開放された箱体を発泡スチロールで組んだ。立方体の中心部を通るようにして、立方体の側面から反対側の側面へと、従来の「ブレードホース」又は本実施形態の管に相当する「カナフレキCD」の管を水平に貫通させた。
・「ブレードホース」…ポリ塩化ビニル製、内径19mm、外径27mm、外面における溝なし。
・「カナフレキCD」…ポリエチレン製、内径22mm、外径27mm、外面における溝あり。
【0044】
箱体の内部にコンクリートを満たし、管に30リットル/分の速度で水を流した。コンクリート内部において管から50mm離れた地点、及び、管から175mm離れた地点での温度の経時的変化を記録した。それぞれの結果を
図9(a)及び
図9(b)に示す。
【0045】
図9(a)及び
図9(b)グラフから、「ブレードホース」よりも「カナフレキCD」のほうが、広範囲に亘ってコンクリートの冷却効果が高いことが分かる。また、熱交換率を解析した結果、「ブレードホース」の熱交換率は120W/m
2℃であり、「カナフレキCD」の熱交換率は200W/m
2℃であった。
【0046】
以上、本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に何ら限定されるものではない。例えば、上記実施形態では第3リフトの保温工程と第4リフトの打設冷却工程との時期が一部重複するように実施したが、第4リフトの打設冷却工程を実施する前に第3リフトの保温工程を終えてもよい。
【0047】
また、上記実施形態では第1の管31及び第2の管41に流す流体(熱媒)として水を用いたが、他の液体でもよい。また、流体は水蒸気等の気体を用いてもよい。
【0048】
なお、上記実施形態では、既に完成された第2リフト2に対して第3リフト3の打継を開始する態様を示したが、第2リフト2と第3リフト3との施工タイミングは、第3リフト3と第4リフト4との施工タイミングと同様としてもよい。すなわち、第2リフト2に対する保温工程と並行して、又は保温工程の後に、第3リフト3の打設冷却工程を開始してもよい。より一般化すると、本発明は、第nリフトと、これに対して打継される第n+1リフトとの間に適用することができる(nは正の整数)。