(54)【発明の名称】高効率ワイヤレス・ローカル・エリア・ネットワークにおいてロング・トレーニング・フィールドのアライメントを行う装置、方法及びコンピュータ・プログラム
【文献】
Yongho Seok,HEW PPDU Format for Supporting MIMO-OFDMA, IEEE 802.11-14/1210r1,2014年 9月16日,Slides 1-16
【文献】
Hongyuan Zhang,HE-LTF Proposal, IEEE 802.11-15/0349r1,2015年 3月10日,Slides 1-43
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記HE-LTFの部分は、前記1つ以上の他のHE-PPDUのうちの或るHE-LTFの部分が、前記HE-PPDUのHE-LTFの部分より長い持続時間を有する場合に、拡張される、請求項2に記載の装置。
前記HE-LTFの部分は、前記1つ以上の他のHE-PPDUのHE-LTFの部分のうち最長の持続時間と同じ持続時間を有するように拡張される、請求項3に記載の装置。
前記トランシーバ回路及び処理回路は、前記HE-PPDUが送信される宛先のHEWデバイスに割り当てられる時空間ストリームの数に基づいて、前記HE-LTFの部分に対して生成するロング・トレーニング・シンボルの数を決定するように構成される、請求項1ないし5のうちの何れか一項に記載の装置。
前記トランシーバ回路及び処理回路は、マルチ・ユーザ複数入力複数出力(MU-MIMO)に従って前記HE-PPDUを送信するように構成される、請求項1ないし5のうちの何れか一項に記載の装置。
前記長いシンボル持続時間は、12.8μs、1つ以上の他のHE-PPDUの別のHE-LTFの部分のシンボル持続時間の2倍、及び、レガシー規格のシンボル持続時間の4倍による群のうちの少なくとも何れかである、請求項1ないし5のうちの何れか一項に記載の装置。
前記HEWデバイスは、マスター・ステーション、アクセス・ポイント、ステーション及びHEWステーションによる群のうちの何れかである、請求項1ないし5のうちの何れか一項に記載の装置。
前記HE-LTFの部分は、前記1つ以上の他のHE-PPDUのうちの或るHE-LTFの部分が、前記HE-PPDUのHE-LTFの部分より長い持続時間を有する場合に、拡張される、請求項13に記載の方法。
前記回路は、前記HE-PPDUのHE-LTFの部分よりも前に受信した信号フィールド及び受信したトリガ・フレームによる群のうちの何れかに基づいて、前記HE-LTFの部分が拡張されているか否かを判断するように構成される、請求項17に記載の装置。
前記回路は、前記HEWデバイス及び少なくとも1つの他のHEWデバイスに割り当てられる時空間ストリームの数に基づいて、前記HE-LTFの部分が拡張されているか否かを判断するように構成される、請求項17に記載の装置。
前記回路は、高々1つの時空間ストリームが前記HEWデバイスに割り当てられており、かつ、高々1つの時空間ストリームが1つ以上の他のNEWデバイスに割り当てられている場合には、前記HE-LTFの部分は拡張されていないと判断するように構成されている、請求項17ないし19のうちの何れか一項に記載の装置。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下の説明及び図面は具体的な実施形態を当業者が実施できる程度に十分にそれらを示している。他の実施形態は、構造的な変更、論理的な変更、電気的な変更、プロセス的な変更及びその他の変更を組み込んで良い。或る実施形態の一部分及び特徴が、他の実施形態のものに包含される又はそれと置換されても良い。請求項に関連して説明される実施形態はそれら請求項の全ての利用可能な均等物を包含する。
【0017】
図1は一実施形態によるワイヤレス・ネットワークを示す。ワイヤレス・ローカル・エリア・ネットワーク(WLAN)は、ベーシス・サービス・セット(BSS)100を有し、BSS100は、アクセス・ポイント(AP)であっても良いマスター・ステーション102と、複数の高効率ワイヤレス(high-efficiency wireless:HEW)(例えば、IEEE802.11ax)ステーション104と、複数のレガシー(例えば、IEEE802.11n/ac)デバイス106とを含む。
【0018】
マスター・ステーション102は802.11を利用して送信及び受信を行うアクセス・ポイント(AP)であっても良い。マスター・ステーション102はベース・ステーション(又は基地局)であっても良い。マスター・ステーション102は何らかのマスター・ステーションであって良い。マスター・ステーション102は、802.11プロトコルに加えて他の通信プロトコルを使用しても良い。802.11プロトコルは802.11axであっても良い。802.11プロトコルは、直交周波数分割多重アクセス(OFDMA)、時間分割多重アクセス(TDMA)、及び/又は、符号分割多重アクセス(CDMA)を利用することを含んで良い。802.11プロトコルは複数のアクセス技術を含んで良い。例えば、802.11プロトコルは、空間分割多重アクセス(SDMA)及び/又はマルチ・ユーザ(MU)複数入力複数出力(MIMO)(MU-MIMO)を含んでも良い。
【0019】
HEWデバイス104は、802.11ax又は802.11の別の規格に従って動作する。レガシー・デバイス106は、802.11a/g/ag/n/ac又は別のレガシー無線通信規格のうちの1つ以上に従って動作する。HEWデバイス104は高効率(HE)ステーションであって良い。レガシー・デバイス106はステーション(又は通信局)であって良い。
【0020】
HEWデバイス104は、ワイヤレス送受信デバイスであり、例えば、セルラ電話機、携帯ワイヤレス・デバイス、ワイヤレス・メガネ、ワイヤレス・ウォッチ、ワイヤレス・パーソナル・デバイス、タブレットであっても良いし、或いは、IEEE802.11ax等のようなIEEE802.11プロトコル又は他のワイヤレス・プロトコルを利用して送受信を行う他のデバイスであっても良い。
【0021】
BSS100は、プライマリ・チャネルと、1つ以上のセカンダリ・チャネル又はサブチャネルで動作して良い。BSS100は1つ以上のAPs102を含んでも良い。実施形態によれば、マスター・ステーション102は、1つ以上のセカンダリ・チャネル若しくはサブチャネル或いはプライマリ・チャネルで1つ以上のHEWデバイスと通信しても良い。例示の実施形態では、マスター・ステーション102はプライマリ・チャネルでレガシー・デバイス106と通信する。例示の実施形態では、マスター・ステーション102は、1つ上のセカンダリ・チャネルで1つ以上のHEWデバイス104と同時に通信し、また、如何なるセカンダリ・チャネルも利用せずにプライマリ・チャネルのみを利用してレガシー・デバイス106と通信するように構成されても良い。
【0022】
マスター・ステーション102は、レガシーのIEEE802.11通信技術に従ってレガシー・デバイス106と通信しても良い。例示の実施形態では、マスター・ステーション102は、レガシーのIEEE802.11通信技術に従ってHEWデバイス104と通信するように構成されていても良い。レガシーのIEEE802.11通信技術は、IEEE802.11axに先行する何らかのIEEE802.11通信技術を指して良い。
【0023】
一実施形態において、HEWフレームは、サブチャネルのように同じ帯域幅を有するように構成されても良い。サブチャネルの帯域幅は、20MHz、40MHz、80MHz、160MHz、320MHzの連続的な帯域幅、或いは、80+80MHz(160MHz)の不連続帯域幅のうちの何れかであっても良い。一実施形態において、1MHz、1.25MHz、2.03MHz、2.5MHz、5MHz及び10MHzの帯域幅、それらの組み合わせ、或いは、利用可能な帯域幅以下の別の帯域幅が使用されても良い。一実施形態において、サブチャネルの帯域幅は、20MHz又は256トーンのサブチャネル毎に配置される26トーンの倍数(例えば、26、52、104等)であって良い。一実施形態では、サブチャネルは、26トーンの倍数又は20MHzの倍数である。一実施形態において、20MHzのサブチャネルは、256ポイントの高速フーリエ変換(FFT)に対する256トーンを含んでいても良い。
【0024】
HEWフレームは複数の空間ストリームを送信するように構成されても良い。他の実施形態において、マスター・ステーション102、HEWデバイス104及び/又はレガシー・デバイス106は、CDMA2000,CDMA2000 1X,CDMA2000EV-DO,IS-2000(Interim Standard 2000),IS-95(Interim Standard 95),IS-856(Interim Standard 856),LTE(Long Term Evolution),GSM(Global System for Mobile communications),EDGE(Enhanced Data rates for GSM Evolution),GERAN(GSM EDGE),IEEE 802.16(すなわち、WiMAX(Worldwide Interoperability for Microwave Access)),BlueTooth(登録商標)、或いは、その他の技術のような様々な技術を実現して良い。
【0025】
OFDMAシステム(例えば、802.11ax)では、関連するHEEデバイス104は、(例えば80MHzで動作することが可能な)BSS100のうちの20MHzであるサブチャネルで動作して良い。HEWデバイス104は電力節約モード(又はパワー・セーブ・モード)に入り、パワー・セーブ・モードから出ると、HEWデバイス104は、ビーコンを受信することによりBSS100と同期を取り直す必要があるかもしれない。ビーコンがプライマリ・チャネルだけで送信される場合、HEWデバイス104は、目覚めた場合にビーコンを受信できるようにプライマリ・チャネルに移動又は同調する必要がある。そして、HEWデバイス104は、20MHzであるオペレーティング・サブチャネルに再同調する必要がある、或いは、新たなオペレーティング・サブチャネルをマスター・ステーション102に知らせるためにハンドシェーク・プロシジャに従う必要がある。例示の実施形態において、HEWデバイス104は、チャネルの切り替えの際に、幾つかのフレームを喪失してしまうリスクを有する。
【0026】
例示の実施形態において、HEWデバイス104及び/又はマスター・ステーション102は、
図1ないし11に関連して説明される方法及び/又は機能を実行するように構成される。
【0027】
図2は、一実施形態により高効率(HE)PLCPプロトコル・データ・ユニット(HE-PPDU)を生成及び送信する方法200を示す。
図2では、縦軸に沿って周波数202、横軸に沿って時間204が示されている。HEロング・トレーニング・フィールド(HE-LTF)セクション220は、「HE PPDU」の一部分であっても良い。PPDUsのHE-LTFセクション220は、チャネル212.1及びチャネル212.2という2つのチャネルで送信されている。マスター・ステーション102は、2つのHEプリアンブル220.1,220.2を送信していても良い。一実施形態において、2つの「HEW STAs」104は、2つのHEプリアンブル220.1,220.2を送信していても良い。OFDMAユーザ1-223.1及びOFDMAユーザ2-223.2は、HE-LTFセクション220を送信していても良いし或いはHE-LTFセクション220を受信していても良い。例えば、N(STS)=4であるOFDMAユーザ1-223.1は、HEプリアンブル220.2の受信側又は送信側である(STSは、空間-時間-ストリームを表す)。N(STS)=2であるOFDMAユーザ2-223.2は、HEプリアンブル220.1の受信側又は送信側である。HEプリアンブル220は、OFDMA及び/又はMU-MIMOに従って送信される。
【0028】
マスター・ステーション102及び「HEW STA」104は「HE PPDUs」を送信するように構成されても良く、それにより、HE-LTFセクション220は、全てのユーザに対して、同じ時点204で始まり、同じ時点204で終わる。例えば、HE-LTFセクション220.1及びHE-LTFセクション220.2の双方が、時点206で始まり、同じ持続時間210とともに時点208で終了する。
【0029】
一実施形態において、HE-LTFセクション220のシンボル持続時間は、ガード・インターバル(GI)を除いて6.4μsである。一実施形態において、HE-LTFセクション220のシンボル持続時間は、GIを除いて12.8μsである。6.4μsというHE-LTFセクション220のシンボル持続時間は、レガシー・シンボル持続時間の2倍(2x)である。12.8μsというHE-LTFセクション220のシンボル持続時間は、レガシー・シンボル持続時間の4倍(4x)である。
【0030】
「2X HE」ロング・トレーニング・フィールド(HE-LTF)214.1及び「2X HE-LTF」214.2は、HE-LTFsであっても良い。一実施形態において、「2X HE-LTF」214.2は、「2X HE-LTF」214.1のデュプリケート(a duplicate)であっても良い。「2X」は、シンボル長持続時間又は長さが、IEEE802.11acのようなレガシー・シンボル長又は持続時間の2倍と同程度の長さであることを示す。「2X HE-LTF」218は重複する4つのHE-LTFsであり、レガシー通信スタンダードのシンボル長の2倍で送信される。
【0031】
HE-LTFsの最小数は、STSsの個数によって決定されても良い。
図3は、一実施形態における空間-時間ストリーム(STSs)の数に対する、HEロング・トレーニング・フィールド(HE-LTFs)の最小数のテーブルを示す。例えば、
図2のOFDMAユーザ2-223.2はN(STS)=2を有するので、テーブル300の行302に従って、2つのN(HE-LTF)がOFDMAユーザ2-223.2のために使用されるべきである。
図2のOFDMAユーザ1-223.1はN(STS)=4を有するので、テーブル300の行304に従って、4つのN(HE-LTF)がOFDMAユーザ1-223.1のために使用されるべきである。
【0032】
図示されるように、僅か2つのユーザしか示されていないが、様々な数のユーザが、高効率(HE)PLCPプロトコル・データ・ユニット(PPDU)(HE-PPDU)を生成及び送信して良い。HE-LTFセクション220.1及びHE-LTFセクション220.2は、HE-LTFs214,218の個数又はシンボル持続時間の相違に起因して異なる長さであるかもしれないので、何れかのHE-LTFセクション220が延長される必要があり、それにより、セクションは、全てのOFDMAユーザ223に対して、同じ時点204で開始し、同じ時点204で終了する。
【0033】
図2に示されるように、HE-LTFセクション220.1はパディング部分216を含み、それにより、セクションは、全てのOFDMAユーザ223に対して、同じ時点204で開始し、同じ時点204で終了する。
【0034】
図4は一実施形態におけるミスアライメント400を示す。
図4では、縦軸に沿って周波数402、横軸に沿って時間404が示されている。HE-PPDUs420は、OFDMA及び/又はMU-MIMOに従ってチャネル412上で送信されている。HE-LTFセクション450,452は同じ時点404では開始及び終了しないので、HE-PPDUs420はミスアラインの状態(又は不整合)になっている。HE-LTFセクション450は時点406で開始されて時点407で終了する一方、HE-LTFセクション452は時点406で開始されるが、時点452で終了している。データ・ペイロード416.1,416.2は或るデータ・ペイロードである。「2x HF-LTF」414及び「2x HF-LTF」418はHE-LTFsである。OFDMAユーザ1-423.1及びOFDMAユーザ2-423.2は、HE-PPDUs420の受信側又は送信側であって良い。一実施形態では、OFDMAにおいて、異なるリソース・ブロックが異なる個数のHE-LTFsを有し、HE-LTFsが圧縮されると、複数のブロックにわたる高速フーリエ変換(FFT)ウィンドウは整合せず、非直交性を招く。
【0035】
図5は一実施形態による必要なアライメント500を示す。
図5では、縦軸に沿って周波数502、横軸に沿って時間504が示されている。HE-PPDUs520は、OFDMA及び/又はMU-MIMOに従ってチャネル512上で送信されている。HE-PPDUs520は、HE-LTFセクション550,552が同じ時点504で開始及び終了するために必要なアライメント500を有する。HE-LTFセクション550及びHE-LTFセクション552の双方が、時点506で始まり、時点508で終了している。データ・ペイロード516.1,516.2は或るデータ・ペイロードであって良い。「2x HE-LTF」514及び「2x HE-LTF」518はHE-LTFsである。OFDMAユーザ1-523.1及びOFDMAユーザ2-523.2は、HE-PPDUs520の受信側又は送信側であって良い。パディング又はデュプリケート554は、先行する「2x HE-LTF」514のデュプリケート又はパディングであっても良い。
【0036】
図6は一実施形態による必要なアライメント600を示す。
図6では、縦軸に沿って周波数602、横軸に沿って時間604が示されている。HE-PPDUs620は、OFDMA及び/又はMU-MIMOに従ってチャネル612上で送信されている。HE-PPDUs620は、HE-LTFセクション650,652が同じ時点604で開始及び終了するために必要なアライメント600を有する。HE-LTFセクション650及びHE-LTFセクション652の双方が、時点606で始まり、時点608で終了している。データ・ペイロード616.1,616.2は或るデータ・ペイロードであって良い。「2x HE-LTF」614及び「2x HE-LTF」618はHE-LTFsである。OFDMAユーザ1-623.1及びOFDMAユーザ2-623.2は、HE-PPDUs620の受信側又は送信側であって良い。リピートされるLTS654.1(Repeated LTS 654.1)及びリピートされるLTS654.2は、必要なアライメント600のために、「2x HE-LTF」614からリピートされるロング・トレーニング・シンボルであっても良い。テーブル300が示すように、リピートされるLTSs654の個数は、OFDMAユーザ1-623.1及びOFDMAユーザ2-623.2に対するN(STS)に依存しても良い。
【0037】
リピートされるLTS654.1及びリピートされるLTS654.2は、トップにオーバーレイを伴う「2x HE-LTFs」614からのリピートされるロング・トレーニング・シンボルであっても良く、それにより、受信機は双方のチャネルで推定を行うことが可能である。例えば、オーバーレイはPマトリクス(P-Matrix)であっても良い。一実施形態では、リピートされるLTS654.1は、リピートされるLTS654.1の全ビット・シーケンスに「1」をオーバーレイさせたものであっても良く、リピートされるLTS654.2は、リピートされるLTS654.2の全ビット・シーケンスに「-1」をオーバーレイさせたものであっても良い。リピートされるLTS654.1及びリピートされるLTS654.2は、Pマトリクス・オーバーレイと同じシーケンスであっても良い。例えば、OFDMAユーザ2-623.1は、[1 -1 -1 -1]のようなオーバーレイする4つの値を有するPマトリクスを有していても良い。これは、受信機がチャネル・ウェイトを算出することを可能にする。一実施形態では、正規の長さが4であるPマトリクス(a normal length 4 P-matrix)が使用されても良い。一実施形態において、Pマトリクスは、リピートされるLTSs654に対してリピートされる。例えば、「2x HE-LTF」614.1及び「2x HE-LTF」614.2のPマトリクスが[1 -1]であり、「2x HE-LTF」614.1、「2x HE-LTF」614.2、リピートされるLTS654.1及びリピートされるLTS654.2のPマトリクスが[-1 1 -1 1]であっても良い。一実施形態において、他のPマトリクスが使用されても良い。リピートされるLTS654.1及びリピートされる654.2は、互いに異なるシーケンスであり且つ「2x HE-LTF」614のような他のロング・トレーニング・シンボルによるものであっても良い。
【0038】
図7は一実施形態による必要なアライメント700を示す。
図7では、縦軸に沿って周波数702、横軸に沿って時間704が示されている。HE-PPDUs720は、OFDMA及び/又はMU-MIMOに従ってチャネル712上で送信されている。HE-PPDUs720は、HE-LTFセクション750,752が同じ時点704で開始及び終了するために必要なアライメント700を有する。HE-LTFセクション750及びHE-LTFセクション752の双方が、時点706で始まり、時点708で終了している。データ・ペイロード716.1,716.2は或るデータ・ペイロードであって良い。「2x HE-LTF」714及び「2x HE-LTF」718はHE-LTFsである。OFDMAユーザ1-723.1及びOFDMAユーザ2-723.2は、HE-PPDUs720の受信側又は送信側であって良い。リピートされる「2x HE-LTF」754.1及びリピートされる「2x HE-LTF」754.2は、必要なアライメント700のためのリピートされる「2x HE-LTF」714であって良い。
【0039】
リピートされる「2x LTF」754.1及びリピートされる「2x LTF」754.2は、トップにオーバーレイを伴う「2x HE-LTFs」714からのリピートされるロング・トレーニング・シンボルであっても良く、それにより、受信機は双方のチャネルで推定を行うことが可能である。例えば、オーバーレイはPマトリクスであっても良い。一実施形態では、リピートされる「2x LTF」754.1は、「2x LTF」754.1の全ビット・シーケンスに「1」をオーバーレイさせたものであっても良く、リピートされる「2x LTF」754.2は、「2x LTF」754.2の全ビット・シーケンスに「-1」をオーバーレイさせたものであっても良い。リピートされるLTF754.1及びリピートされるLTF754.2は、Pマトリクス・オーバーレイと同じシーケンスであっても良い。例えば、OFDMAユーザ2-723.1は、[1 -1 -1 -1]のようなオーバーレイする4つの値を有するPマトリクスを有していても良い。これは、受信機がチャネル・ウェイトを算出することを可能にする。一実施形態では、正規の長さが4であるPマトリクスが使用されても良い。一実施形態において、Pマトリクスは、リピートされる「2x LTFs」754に対してリピートされる。例えば、「2x HE-LTF」714.1及び「2x HE-LTF」714.2のPマトリクスが[1 -1]であり、「2x HE-LTF」714.1、「2x HE-LTF」714.2、リピートされる「2x HE-LTF」754.1及びリピートされる「2x HE-LTF」754.2のPマトリクスが[-1 1 -1 1]であっても良い。一実施形態において、他のPマトリクスが使用されても良い。リピートされる「2x LTF」754.1及びリピートされる「2x LTF」754.2は、互いに異なるシーケンスであり且つ「2x HE-LTF」714のような他のロング・トレーニング・シンボルによるものであっても良い。
【0040】
図8は一実施形態による必要なアライメント800を示す。
図8では、縦軸に沿って周波数802、横軸に沿って時間804が示されている。HE-PPDUs820は、OFDMA及び/又はMU-MIMOに従ってチャネル812上で送信されている。HE-PPDUs820は、HE-LTFセクション850,852が同じ時点804で開始及び終了するために必要なアライメント800を有する。HE-LTFセクション850及びHE-LTFセクション852の双方が、時点806で始まり、時点808で終了している。データ・ペイロード816.1,816.2は或るデータ・ペイロードであって良い。「4x HE-LTF」814及び「2x HE-LTF」818はHE-LTFsである。OFDMAユーザ1-823.1及びOFDMAユーザ2-823.2は、HE-PPDUs820の受信側又は送信側であって良い。「4x HE-LTF」814は、HF-LTFセクション852と同じ時点で開始及び終了するようにHE-LTFセクション850を拡張するために、レガシー通信規格のシンボル長の「4x」に拡張されている。
【0041】
一実施形態において、「4x HE-LTF」814.2は、異なるオーバーレイを有する「4x HE-LTF」814.1と同じシーケンスであっても良い。一実施形態において、「4x HE-LTF」814.2は、「4x HE-LTF」814.1と異なるシーケンスであっても良い。「4x HE-LTF」814.2は、トップにオーバーレイを伴う「4x HE-LTFs」814.1からのリピートされるロング・トレーニング・シンボルであっても良く、それにより、受信機は双方のチャネルで推定を行うことが可能である。例えば、オーバーレイはPマトリクスであっても良い。一実施形態では、「4x HE-LTF」814.1は、「4x LTF」814.1の全シーケンスに「1」をオーバーレイさせたものであっても良く、「4x HE-LTF」814.2は、「4x HE-LTF」814.1の全シーケンスに「-1」をオーバーレイさせたものであっても良い。「4x HE-LTF」814.1及び「4x LTF」814.2は、Pマトリクス・オーバーレイと同じシーケンスであっても良い。例えば、OFDMAユーザ2-823.1は、[1 -1 -1 -1]のようなオーバーレイする4つの値を有するPマトリクスを有していても良い。これは、受信機がチャネル・ウェイトを算出することを可能にする。一実施形態では、正規の長さが4であるPマトリクスが使用されても良い。一実施形態において、Pマトリクスは、「4x HE-LTF」814に対してリピートされる。「4x HE-LTF」814.1及び「4x HE-LTF」814.2は、互いに異なるシーケンスであり且つ他のロング・トレーニング・シンボルによるものであっても良い。
【0042】
図9は、一実施形態によるロング・トレーニング・フィールドのアライメント方法900を示す。方法900はオペレーション902において始まり、HE-PPDUのうちのHE-LTF部分が拡張されるべきか否かを判定する。例えば、マスター・ステーション102は、1つ以上の「HEW STAs」104へHE-PPDUsを送信していても良い。マスター・ステーション102は、送信機会の一部分として、HE-PPDUsを送信していても良い。HE-PPDUのHE-LTFセクションは、全ての「HEW STAs」104ユーザに対して同じ時点で始まり且つ同じ時点で終了するように要求されても良い。
【0043】
HE-LTFsの個数は、N(STS)及びテーブル300に基づいて決定されても良い。シンボル持続時間は、6.4μs又は12.8μsであっても良い。シンボル持続時間は、レガシー通信規格のシンボル持続時間の2x又は4xであって良い。マスター・ステーション102は、何れが最長のHE-LTFセクションであるかを判定し、あるHE-LTFセクションが最長のHE-LTFセクションより短い場合には、それが拡張されるべきことを判定しても良い。
【0044】
アップリンク・マルチユーザの機会において、「HEW STA」104は、HE-LTEセクションが他の「HEW STA」104又はマスター・ステーション102へ送信されているか否かを、マスター・ステーション102から受信されるシグナリングに基づいて判定しても良い。例えば、マスター・ステーション102は、「HEW STA」104がHE-PPDUのHE-LTF部分を拡張する必要があるか否かを指示する情報を、トリガ・フレームに含めても良い。一例において、「HEW STA」104は、送信機会に参加する「HEW STA」104の各々に対するリソースの割り当てを含むトリガ・フレームをデコードする。そして、「HEW STA」104は、他の「HEW STA」104が送信する予定となっている他のHE-LTF部分の長さを、トリガ・フレームに基づいて判定することが可能である。
【0045】
方法900は、HE-LTFが拡張されるべきか否かを判定するオペレーション904に続く。HE-LTFが拡張されるべき場合、方法900はオペレーション906に続き、より長いシンボル期間を利用するようにHE-LTF部分を構成する、或いは、1つ以上の追加的なHE-LTFsを利用するようにHE-LTF部分を構成する。例えば、HE-LTFは、
図5ないし
図8に関連して説明されたように拡張されても良く、その場合、HE-PPDUのHE-LTF部分を拡張するために、リピートされるLTSsが使用されても良いし、或いは、より長いシンボル持続時間が使用されても良い。方法900はオペレーション908に続く。
【0046】
オペレーション904において、HE-LTFが拡張されるべきでない場合、方法900はオペレーション908に続き、OFDMAに従ってHE-PPDUを送信する。一実施形態において、HE-PPDUはMU-MIMO及びOFDMAに従って送信される。
【0047】
一実施形態において、リピートされるLTSは、受信機がチャネル推定の豊富な平均化を行うことを可能にし、以後の等化器のSNRを改善し、それによりパケット・エラー・レート(PER)を改善する。一実施形態において、LTSs又はHE-LTFsをリピートすること又はシンボル持続時間を延長することは、受信機が被るオーバーヘッドを顕著には増やさずに、PERを低減する。一実施形態では、方法900は、HE-PPDUの受信機が、追加的なチャネル推定の実行及び平均化の実行を要求する。しかしながら、「HEW STA」104及び/又はマスター・ステーション102の受信機はそれらを実行することが可能であり、なぜなら、プリアンブルのレガシー部分は2つのLTSによるものから構成されているからである。一実施形態において、方法900は、マスター・ステーション102及び/又は「HEW STA」104の既存のハードウェアを利用しつつ、平均化の恩恵をもたらす。
【0048】
図10は、一実施形態によるアライメントされたロング・トレーニング・フィールドの受信方法1000を示す。方法1000は、HE-PPDUについての受信されたHE-LTF部分が拡張されているか否かを判断することで始まる。マスター・ステーション102又は「HEW STA」104であっても良い受信機は、HE-PPDUの信号フィールドから又は先行するトリガ・フレームから、HE-LTFが拡張されていることを確認してもよい。例えば、ダウンリンクにおいて、例えばOFDMAユーザ2-723.2又は823.2である「HEW STA」104は、HE-LTF部分(
図7の750,752)(
図8の850,852)に先行する信号フィールド(
図7及び
図8には図示されていない)をデコードしている。そして、OFDMAユーザ2-723.2,823.2は、OFDMAユーザ1-723.2,823.2に対して4つの2xシンボルHE-FTF(718,818)が存在する一方、OFDMAユーザ2-723.1,823.1は2つのHE-LTF714,814しか要しないことを確認してもよい。従って、OFDMAユーザ2-723.2,823.2は、送信機の側でHE-LTFs714,814を整合させる必要があることを確認し、リピートされるLTSのプリアンブル・キャリア(
図7の754)又は拡張された持続時間シンボル(
図8の814)を知ることになる。
【0049】
方法1000は、HE-LTFが拡張されるか否かを判定するオペレーション1004に続く。HE-LTFが拡張されている場合、方法1000はオペレーション1006に続き、拡張された部分を利用してチャネル推定を改善する。例えば、受信機は、拡張されたHE-LTFを利用して、チャネル推定を更に改善する。N個のシンボルにわたってチャネル推定を平均化する利得又は恩恵(gain)は、σ
2ではなく、σ
2/Nに減少したノイズ分散(noise variance)に起因することが知られている。同様に、等化後のトータル・ノイズは、唯1つのLTSの場合に、2σ
2ではなく、σ
2(1+1/N)になる。等化後のSNRの何らかの改善は、パフォーマンスを改善し、ネットワーク全体の効率を向上させる。
【0050】
一実施形態において、チャネルの平滑化又はデータ駆動イコライザ(data-driven equalizers)はそれぞれ予め符合化された信号又はパケットの「早期の(early)」シンボルに対して改善をもたらさない。より長いシンボル持続時間の実施形態(
図8)では、受信機は平均化を実行できないが、OFDMサブキャリアの各々又は全体についてチャネル推定を取得し、従って、補間を行う必要は生じない。補間に起因する既知のパフォーマンス劣化が存在するので、この代替方法はパフォーマンスを改善することが可能である。
【0051】
方法100は、MU-PPDUをデコードするオペレーション1008に続く。受信機は、HE-LTFの部分が拡張される場合、改善されるMU-PPDUのデコードを達成する。
【0052】
図11は一実施形態によるHEWステーション1100を示す。HEWステーション1100は、HEWステーション104(
図1)又はマスター・ステーション102(
図1)のような1つ以上の他のHEWステーションと通信することに加えて、レガシー・デバイス106(
図1)とも通信するように構成されるHEW対応デバイスであっても良い。HEWステーション1100は、マスター・ステーション102又はアクセス・ポイントであっても良い。HEWステーション104及びレガシー・デバイス106は、それぞれ、HEWデバイス又はレガシー・ステーション(STAs)として言及されても良い。HEWステーション1100は、アクセス・ポイント102(
図1)又はHEWステーション104(
図1)として動作することに適していても良い。実施形態によれば、HEWステーション1100は、特に、送信/受信エレメント1101(例えば、アンテナ)、トランシーバ1102、物理レイヤ(PHY)回路1104、及び、媒体アクセス制御レイヤ回路(MAC)1106を含んでいても良い。PHY1104及びMAC1106は、HEW対応レイヤであっても良く、1つ以上のレガシーIEEE802.11規格に準拠していても良い。MAC1106は、特に、物理プロトコル・データ・ユニット(PPDUs)を形成するように構成され、かつ、PPDUsを送受信するように構成される。HEWステーション1100は、本願で説明される様々な動作を実行するように構成される他の回路1108及びメモリ1110を含んでいても良い。回路1108は、送信/受信エレメント1101に結合されるトランシーバ1102に結合されていても良い。
図11は回路1108及びトランシーバ1102を個別的なコンポーネントとして描いているが、回路1108及びトランシーバ1102は、電子パッケージ又はチップ内に一緒に統合されていても良い。
【0053】
一実施形態において、MAC1106は、HEW制御期間の間に媒体の制御を受けて「HEW PPDU」を構成するために、競合期間(a contention period)の間に無線媒体を求めて競うように構成されても良い。一実施形態では、MAC1106は、チャネル競合設定、送信電力、及び、クリア・チャネル・アセスメント(CCA)レベルに基づいて、無線媒体を求めて競うように構成されても良い。
【0054】
PHY1104は「HEW PPDU」を送信するように構成されていても良い。PHY1104は、変調/復調、アップコンバージョン/ダウンコンバージョン、フィルタリング、増幅などのための回路を含んでいても良い。一実施形態において、回路1108は1つ以上のプロセッサを含んでいても良い。回路1108は、RAM又はROMに保存されている命令に基づいて、或いは、特定用途の回路に基づいて機能を実行するように構成されていても良い。
【0055】
一実施形態において、回路1108は、
図1ないし11に関連して説明され及び本願において開示された1つ以上の機能を実行するように構成されても良い。
【0056】
一実施形態では、2つ以上のアンテナ1101が、PHY1104に結合され、HEWパケットの通信を含む信号の送信及び受信するように構成されていても良い。HEWステーション1100は、HEWステーション1100が、パケットに含まれている設定に従ってチャネル競合設定に適合すべき旨の指示を含むパケット及び「HEW PPDU」のようなデータを送受信するトランシーバ1102を含んでも良い。メモリ1110は、HEWパケットを構成して送信し、
図1ないし11に関連して説明される様々なオペレーションを実行するように他の回路を構成するための情報を含んでいても良い。
【0057】
一実施形態において、HEWステーション1100は、マルチキャリア通信チャネルでOFDM通信信号を利用して通信するように構成されていても良い。一実施形態において、HEWステーション1100は、1つ以上の特定の通信規格に従って通信するように構成されていても良く、通信規格は、IEEE(the Institute of Electrical and Electronics Engineers)スタンダード(IEEE 802.11-2012,802.11n-2009,802.11ac-2013,802.11ax,DensiFi,WLANに関する規格及び提案されている仕様)、或いは、
図1に関連して言及された他の規格を含んでいても良いが、他の技術及び規格に従って通信信号を送信及び/又は受信することに適している限り、開示される実施形態の範囲はこれらの例に限定されない。一実施形態において、HEWステーション1100は、802.11n又は802.11acのシンボル持続時間の4xを利用しても良い。
【0058】
一実施形態において、HEWステーション1100はポータブル・ワイヤレス通信デバイスの一部分であっても良く、例えば、パーソナル・ディジタル・アシスタント(PDA)、ラップトップ又はポータブル・コンピュータ(無線通信機能を備えたもの)、ウェブ・タブレット、ワイヤレス・テレフォン、スマートフォン、ワイヤレス・ハンドセット、ページャ、インスタント・メッセージング・デバイス、ディジタル・カメラ、アクセス・ポイント102、テレビジョン、医療機器(例えば、心拍モニタ、血圧モニタ等)、基地局、802.11又は802.16のようなワイヤレス・スタンダードに関する送信/受信デバイス、或いは、情報を無線で受信及び/又は受信する他のデバイスであっても良い。一実施形態において、モバイル・デバイスは、キーボード、ディスプレイ、不揮発性メモリ・ポート、複数のアンテナ1101、グラフィックス・プロセッサ、アプリケーション・プロセッサ、スピーカ、及び、他のモバイル・デバイス・エレメントのうちの1つ上を含んでいても良い。ディスプレイは、タッチ・スクリーンを含むLCDスクリーンであっても良い。
【0059】
アンテナ1101は、例えば、ダイポール・アンテナ、モノポール・アンテナ、パッチ・アンテナ、ループ・アンテナ、マイクロ・ストリップ・アンテナ、或いは、RF信号の通信に相応しい他のタイプのアンテナのような、1つ以上の指向性又は無指向性のアンテナを含んでいても良い。複数入力複数出力(MIMO)の実施形態では、アンテナ1101は、空間ダイバーシティ及び結果として生じる異なるチャネル特性の恩恵を享受するように効果的に隔てられている。
【0060】
デバイス1100は、いくつかの個別的な機能エレメントを有するように描かれているが、1つ又は複数個の機能エレメントが組み合わせられても良いし、ディジタル信号プロセッサ(DSPs)及び/又は他のハードウェア・エレメントを含む処理エレメントのようなソフトウェア構築エレメントの組み合わせにより実現されても良い。例えば、あるエレメントは、1つ以上のマイクロプロセッサ、DSPs、フィールド・プログラマブル・ゲート・アレイ(FPGAs)、特定用途向け集積回路(ASICs)、無線周波数集積回路(RFICs)、及び、少なくとも上記の機能を実行する様々なハードウェア及び論理回路の組み合わせを含んでも良い。一実施形態において、機能エレメントは、1つ以上の処理エレメントに関して行う1つ以上のプロセスを指しても良い。
【0061】
何らかの実施形態は、ソフトウェア及び/又はファームウェアにより完全に又は部分的に実現されても良い。このソフトウェア及び/又はファームウェアは、非一時的なコンピュータ読み取り可能な記憶媒体に含まれる命令の形式を取っても良い。これらの命令は、本願で説明されるオペレーションの実行を可能にするように、1つ以上のプロセッサにより読み込まれて実行されても良い。これらの命令は、本願で説明される方法及び/又はオペレーションをデバイス1100に実行させるために、1つ以上のプロセッサにより読み込まれて実行されても良い。命令は、ソース・コード、コンパイルされたコード、インタープリットされたコード、実行可能なコード、スタティック・コード、ダイナミック・コード等のような任意の形式におけるものであっても良いが、これらの例に限定されない。そのようなコンピュータ読み取り可能な媒体は、1つ以上のコンピュータにより読み込むことが可能な形式で情報を保存する任意の有形の非一時的な媒体を含んでも良く、例えば、リード・オンリ・メモリ(ROM)、ランダム・アクセス・メモリ(RAM)、磁気ディスク記憶媒体、光記憶媒体、フラッシュ・メモリ等であっても良いが、これらの例に限定されない。
【0062】
以下の具体例は更なる実施形態に関連する。具体例1は、高効率(HE)ワイヤレス・ローカル・エリア・ネットワーク(HEW)デバイスの装置である。本装置は、HE物理レイヤ・コンバージェンス・プロシジャ(PLCP)プロトコル・データ・ユニット(HE-PPDU)のうちのHEロング・トレーニング・フィールド(HE-LTF)の部分が、拡張されるべきか否かを判断し; 前記HE-LTFの部分が拡張されるべきである場合、1つ以上の追加的なHE-LTF又は長いシンボル持続時間を利用するHE-LTFの部分を構成するトランシーバ回路及び処理回路を含む。トランシーバ回路及び処理回路は、直交周波数分割多重アクセス(OFDMA)に従ってHE-PPDUを送信するように構成される。
【0063】
具体例2においては、具体例1の対象事項が選択的に或る特徴を含むことが可能であり、前記HE-LTFの部分は、1つ以上の他のHE-PPDUのうちの1つ以上の他のHE-LTEの部分と、同じ開始時間に始まり、同じ終了時間に終了する。
【0064】
具体例3においては、具体例2の対象事項が選択的に或る特徴を含むことが可能であり、前記HE-LTFの部分は、前記1つ以上の他のHE-PPDUのうちの或るHE-LTFの部分が、前記HE-PPDUのHE-LTFの部分より長い持続時間を有する場合に、拡張される。
【0065】
具体例4においては、具体例3の対象事項が選択的に或る特徴を含むことが可能であり、前記HE-LTFの部分は、前記1つ以上の他のHE-PPDUのHE-LTFの部分のうち最長の持続時間と同じ持続時間を有するように拡張される。
【0066】
具体例5においては、具体例1ないし4の何れかによる対象事項が選択的に或る特徴を含むことが可能であり、前記トランシーバ回路及び処理回路は、受信したトリガ・フレームに基づいて、開始時間及び終了時間を決定するように構成される。
【0067】
具体例6においては、具体例1ないし5の何れかによる対象事項が選択的に或る特徴を含むことが可能であり、前記トランシーバ回路及び処理回路は、前記HE-PPDUが送信される宛先のHEWデバイスに割り当てられる時空間ストリームの数に基づいて、前記HE-LTFの部分に対して生成するロング・トレーニング・シンボルの数を決定するように構成される。
【0068】
具体例7においては、具体例1ないし6の何れかによる対象事項が選択的に或る特徴を含むことが可能であり、前記トランシーバ回路及び処理回路は、マルチ・ユーザ複数入力複数出力(MU-MIMO)に従って前記HE-PPDUを送信するように構成される。
【0069】
具体例8においては、具体例1ないし7の何れかによる対象事項が選択的に或る特徴を含むことが可能であり、前記トランシーバ回路及び処理回路は:チャネルの割り当てと、持続時間と、時空間ストリームの数とを含むリソース割当を生成し;前記HE-PPDUが送信される宛先のHEWデバイスに割り当てられる時空間ストリームの数に基づいて、前記HE-LTFの部分を拡張することを決定する;ように構成される。
【0070】
具体例9においては、具体例1ないし8の何れかによる対象事項が選択的に或る特徴を含むことが可能であり、前記長いシンボル持続時間は、12.8μs、1つ以上の他のHE-PPDUの別のHE-LTFの部分のシンボル持続時間の2倍、及び、レガシー規格のシンボル持続時間の4倍による群のうちの少なくとも何れかである。
【0071】
具体例10においては、具体例1ないし9の何れかによる対象事項が選択的に或る特徴を含むことが可能であり、前記トランシーバ回路及び処理回路は:第2のHEWデバイスのパフォーマンスに基づいて、前記長いシンボル持続時間を利用すること又はHE-LTFフィールドをリピートすることを決定し;及び、OFDMAに従って、前記HE-PPDUを前記第2のHEWデバイスへ送信する;ように構成される。
【0072】
具体例11においては、具体例1ないし10の何れかによる対象事項が選択的に或る特徴を含むことが可能であり、前記HEWデバイスは、マスター・ステーション、アクセス・ポイント、ステーション及びHEWステーションによる群のうちの何れかである。
【0073】
具体例12においては、具体例1ないし11の何れかによる対象事項が選択的に或る特徴を含むことが可能であり、前記1つ以上の追加的なHE-LTFは:前記HE-LTFの部分のうちの他のHE-LTFのデュプリケート;異なるオーバーレイを有する、前記HE-LTFの部分のうちの他のHE-LTFのデュプリケート;及び、 前記HE-LTFの部分のうちの他のHE-LTFフィールドのうちの異なるシーケンス;による群のうちの何れかである。
【0074】
具体例13においては、具体例1ないし12の何れかによる対象事項が、前記トランシーバ回路及び処理回路に結合されるメモリ;及び、前記トランシーバ回路及び処理回路に結合される1つ以上のアンテナ;を選択的に含むことが可能である。
【0075】
具体例14は、高効率(HE)ワイヤレス・ローカル・エリア・ネットワーク(HEW)デバイスにより実行される方法である。本方法は、HE物理レイヤ・コンバージェンス・プロシジャ(PLCP)プロトコル・データ・ユニット(HE-PPDU)のうちのHEロング・トレーニング・フィールド(HE-LTF)が、拡張されるべきか否かを判断するステップを含む。本方法は、前記HE-LTFの部分が拡張されるべきである場合、1つ以上の追加的なHE-LTF又は長いシンボル持続時間を利用するHE-LTFの部分を構成するステップを含む。更に、本方法は、直交周波数分割多重アクセス(OFDMA)に従ってHE-PPDUを送信するステップを含む。
【0076】
具体例15においては、具体例14の対象事項が選択的に或る特徴を含むことが可能であり、前記HE-LTFの部分は、1つ以上の他のHE-PPDUと、同じ開始時間に始まり、同じ終了時間に終了する。
【0077】
具体例16においては、具体例14又は15の対象事項が選択的に或る特徴を含むことが可能であり、前記HE-LTFの部分は、前記1つ以上の他のHE-PPDUのうちの或るHE-LTFの部分が、前記HE-PPDUのHE-LTFの部分より長い持続時間を有する場合に、拡張される、
【0078】
具体例17においては、具体例14ないし16の何れかによる対象事項が選択的に或る特徴を含むことが可能であり、前記HE-LTFの部分は、前記1つ以上の他のHE-PPDUのHE-LTFの部分のうち最長の持続時間と同じ持続時間を有するように拡張される。
【0079】
具体例18は、高効率(HE)ワイヤレス・ローカル・エリア・ネットワーク(HEW)デバイスの装置である。HEWデバイスは、HE物理レイヤ・コンバージェンス・プロシジャ(PLCP)プロトコル・データ・ユニット(HE-PPDU)のうちのHEロング・トレーニング・フィールド(HE-LTF)の部分を受信し;前記HE-PPDUのHE-LTFの部分が拡張されているか否かを判断し;及び、前記HE-PPDUの部分が拡張されている場合、チャネル推定を改善するために、拡張された部分を利用する;
ように構成される回路を有する。
【0080】
具体例19においては、具体例18による対象事項が選択的に或る特徴を含むことが可能であり、前記回路は、前記HE-PPDUのHE-LTFの部分よりも前に受信した信号フィールド及び受信したトリガ・フレームによる群のうちの何れかに基づいて、前記HE-LTFの部分が拡張されているか否かを判断するように構成される。
【0081】
具体例20においては、具体例18又は19による対象事項が選択的に或る特徴を含むことが可能であり、前記回路は、前記HEWデバイス及び少なくとも1つの他のHEWデバイスに割り当てられる時空間ストリームの数に基づいて、前記HE-LTFの部分が拡張されているか否かを判断するように構成される。
【0082】
具体例21においては、具体例18ないし20の何れかによる対象事項が選択的に或る特徴を含むことが可能であり、前記回路は、高々1つの時空間ストリームが前記HEWデバイスに割り当てられており、かつ、高々1つの時空間ストリームが1つ以上の他のNEWデバイスに割り当てられている場合には、前記HE-LTFの部分は拡張されていないと判断するように構成されている。
【0083】
具体例22においては、具体例18ないし21の何れかによる対象事項が選択的に或る特徴を含むことが可能であり、前記回路は、マルチ・ユーザ複数入力複数出力(MU-MIMO)に従って前記HE-LTFを受信するように構成される。
【0084】
具体例23においては、具体例18ないし22の何れかによる対象事項が、前記回路に結合されるメモリ;及び、前記回路に結合される1つ以上のアンテナ;を選択的に含むことが可能である。
【0085】
具体例24は、1つ以上のプロセッサにより実行するための命令を保存する非一時的なコンピュータ読み取り可能な記憶媒体であって、命令は、高効率ワイヤレス・ローカル・エリア・ネットワーク(HEW)デバイスに:HE物理レイヤ・コンバージェンス・プロシジャ(PLCP)プロトコル・データ・ユニット(HE-PPDU)のうちのHEロング・トレーニング・フィールド(HE-LTF)の部分が、拡張されるべきか否かを判断すること;前記HE-LTFの部分が拡張されるべきである場合、1つ以上の追加的なHE-LTF又は長いシンボル持続時間を利用するHE-LTFの部分を構成すること;及び、直交周波数分割多重アクセス(OFDMA)に従ってHE-PPDUを送信すること;を実行させるように、1つ以上のプロセッサを構成する。
【0086】
具体例25においては、具体例24による対象事項が選択的に或る特徴を含むことが可能であり、前記HE-LTFの部分は、1つ以上の他のHE-PPDUのうちの1つ以上の他のHE-LTEの部分と、同じ時間に始まり、同じ時間に終了し、及び、前記HE-LTFの部分は、前記1つ以上の他のHE-PPDUのうちの或るHE-LTFの部分が、前記HE-PPDUのHE-LTFの部分より長い持続時間を有する場合に、拡張される。
【0087】
具体例26は、高効率(HE)ワイヤレス・ローカル・エリア・ネットワーク(HEW)デバイスの装置である。本装置は、HE物理レイヤ・コンバージェンス・プロシジャ(PLCP)プロトコル・データ・ユニット(HE-PPDU)のうちのHEロング・トレーニング・フィールド(HE-LTF)の部分が、拡張されるべきか否かを判断する手段と、前記HE-LTFの部分が拡張されるべきである場合、1つ以上の追加的なHE-LTF又は長いシンボル持続時間を利用するHE-LTFの部分を構成する手段とを含む。本装置は、直交周波数分割多重アクセス(OFDMA)に従ってHE-PPDUを送信する手段を含む。
【0088】
具体例27においては、具体例26による対象事項が選択的に或る特徴を含むことが可能であり、前記HE-LTFの部分は、1つ以上の他のHE-PPDUのうちの1つ以上の他のHE-LTEの部分と、同じ時間に始まり、同じ時間に終了する。
【0089】
具体例28においては、具体例26による対象事項が選択的に或る特徴を含むことが可能であり、前記HE-LTFの部分は、前記1つ以上の他のHE-PPDUのうちの或るHE-LTFの部分が、前記HE-PPDUのHE-LTFの部分より長い持続時間を有する場合に、拡張される。
【0090】
具体例29においては、具体例26による対象事項が、受信したトリガ・フレームに基づいて、開始時間及び終了時間を決定する手段を選択的に含むことが可能である。
【0091】
具体例30においては、具体例26による対象事項が選択的に或る特徴を含むことが可能であり、前記HE-LTFの部分は、前記1つ以上の他のHE-PPDUのHE-LTFの部分のうち最長の持続時間と同じ持続時間を有するように拡張される。
【0092】
具体例31においては、具体例26ないし30のうちの何れかによる対象事項が、前記HE-PPDUが送信される宛先のHEWデバイスに割り当てられる時空間ストリームの数に基づいて、前記HE-LTFの部分に対して生成するロング・トレーニング・シンボルの数を決定する手段を選択的に含むことが可能である。
【0093】
具体例32においては、具体例26ないし31のうちの何れかによる対象事項が、マルチ・ユーザ複数入力複数出力(MU-MIMO)に従って前記HE-PPDUを送信する手段を選択的に含むことが可能である。
【0094】
具体例33においては、具体例26ないし32のうちの何れかによる対象事項が、チャネルの割り当てと、持続時間と、時空間ストリームの数とを含むリソース割当を生成する手段と、前記HE-PPDUが送信される宛先のHEWデバイスに割り当てられる時空間ストリームの数に基づいて、前記HE-LTFの部分を拡張することを決定する手段とを選択的に含むことが可能である。
【0095】
具体例34においては、具体例26ないし33のうちの何れかによる対象事項が選択的に或る特徴を含むことが可能であり、前記長いシンボル持続時間は、12.8μs、1つ以上の他のHE-PPDUの別のHE-LTFの部分のシンボル持続時間の2倍、及び、レガシー規格のシンボル持続時間の4倍による群のうちの少なくとも何れかである。
【0096】
具体例35においては、具体例26ないし34のうちの何れかによる対象事項が、第2のHEWデバイスのパフォーマンスに基づいて、前記長いシンボル持続時間を利用すること又はHE-LTFフィールドをリピートすることを決定する手段と、OFDMAに従って、前記HE-PPDUを前記第2のHEWデバイスへ送信する手段とを選択的に含むことが可能である。
【0097】
具体例36においては、具体例26ないし35のうちの何れかによる対象事項が選択的に或る特徴を含むことが可能であり、前記HEWデバイスは、マスター・ステーション、アクセス・ポイント、ステーション及びHEWステーションによる群のうちの何れかである。
【0098】
具体例37においては、具体例26ないし36のうちの何れかによる対象事項が選択的に或る特徴を含むことが可能であり、前記1つ以上の追加的なHE-LTFは:前記HE-LTFの部分のうちの他のHE-LTFのデュプリケート;異なるオーバーレイを有する、前記HE-LTFの部分のうちの他のHE-LTFのデュプリケート;及び、前記HE-LTFの部分のうちの他のHE-LTFフィールドのうちの異なるシーケンス;による群のうちの何れかである。
【0099】
具体例38においては、具体例26ないし37のうちの何れかによる対象事項が、前記トランシーバ回路及び処理回路に結合されるメモリ;及び、前記トランシーバ回路及び処理回路に結合される1つ以上のアンテナ;
選択的に含むことが可能である。
【0100】
具体例39は、高効率(HE)ワイヤレス・ローカル・エリア・ネットワーク(HEW)デバイスの装置である。本装置は、HE物理レイヤ・コンバージェンス・プロシジャ(PLCP)プロトコル・データ・ユニット(HE-PPDU)のうちのHEロング・トレーニング・フィールド(HE-LTF)の部分を受信する手段と、前記HE-PPDUのHE-LTFの部分が拡張されているか否かを判断する手段とを含む。本装置は、前記HE-PPDUの部分が拡張されている場合、チャネル推定を改善するために、拡張された部分を利用する手段を含む。
【0101】
具体例40においては、具体例39による対象事項が、前記HE-PPDUのHE-LTFの部分よりも前に受信した信号フィールド及び受信したトリガ・フレームによる群のうちの何れかに基づいて、前記HE-LTFの部分が拡張されているか否かを判断する手段を選択的に含むことが可能である。
【0102】
具体例41においては、具体例39又は40による対象事項が、前記HEWデバイス及び少なくとも1つの他のHEWデバイスに割り当てられる時空間ストリームの数に基づいて、前記HE-LTFの部分が拡張されているか否かを判断する手段を選択的に含むことが可能である。
【0103】
具体例42においては、具体例39ないし41のうちの何れかによる対象事項が、高々1つの時空間ストリームが前記HEWデバイスに割り当てられており、かつ、高々1つの時空間ストリームが1つ以上の他のNEWデバイスに割り当てられている場合には、前記HE-LTFの部分は拡張されていないと判断する手段を選択的に含むことが可能である。
【0104】
具体例43においては、具体例39ないし42のうちの何れかによる対象事項が、マルチ・ユーザ複数入力複数出力(MU-MIMO)に従って前記HE-LTFを受信する手段を選択的に含むことが可能である。
【0105】
具体例44においては、具体例39ないし43のうちの何れかによる対象事項が、前記回路に結合されるメモリ;及び、前記回路に結合される1つ以上のアンテナ;選択的に含むことが可能である。
【0106】
要約書は、開示される技術の性質及び要旨を読者が把握できることを要約に求める37C.F.R.セクション1.72(b)に準拠して提供される。要約は特許請求の範囲の目的又は意味を限定又は解釈するためには使用されないという理解のもとで提出されている。特許請求の範囲の内容は詳細な説明に組み込まれており、各々の請求項は個々の実施形態としてそれ自体成立する。