(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記設定手段は、当該FAX受信データ管理装置が受信する当該FAX受信データの数が所定の閾値以上である場合、前記モードを前記保管場所作成モードから前記未分類登録モードに切り替えることを特徴とする請求項1に記載のFAX受信データ管理装置。
前記第2登録手段は、FAX受信データのFAX送信者の属性情報を当該FAX受信データのファイル名に含めて前記未分類用の保管場所に登録することを特徴とする請求項1に記載のFAX受信データ管理装置。
前記未分類用の保管場所の中から選択されたFAX受信データのファイル名に基づき当該FAX送信者に紐付けられた保管場所を作成し、その作成した保管場所に当該FAX受信データを登録する作成手段を有することを特徴とする請求項3に記載のFAX受信データ管理装置。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
前述したように、新規のFAX送信者からFAX文書が受信された場合、従来のFAX文書管理システムでは、FAX送信者の電話番号をフォルダ名としたフォルダを自動作成するが、このとき、受領者が対応付けられたフォルダとそうでないフォルダとが区別なく同等に表示されることになる。管理者は、新規に作成されたフォルダに対して、受領者を対応付ける必要があるが、一覧表示されているフォルダ(電話番号)の中から、受領者が対応付けられていないフォルダを探し出すことは容易なことではない。つまり、FAX文書の受領者を設定することは容易なことではない。
【0006】
本発明は、受領者が決められているFAX受信データとそうでないFAX受信データとが区別なく表示される場合よりも、受領者が決められているFAX受信データとそうでないFAX受信データとを判別可能に保管することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明に係るFAX受信データ管理装置は、FAX受信データを受信する受信手段と、前記FAX受信データのFAX送信者に紐付けられたFAX受信データの保管場所が予め設けられている場合、前記FAX受信データを前記保管場所に登録する第1登録手段と、前記FAX受信データのFAX送信者に紐付けられたFAX受信データの保管場所が予め設けられていない場合、当該FAX受信データを未分類用の保管場所に登録する第2登録手段と、
当該FAX受信データを未分類用の保管場所に登録する未分類登録モード、又は当該FAX送信者に紐付けて保管場所を作成して当該FAX受信データを登録する保管場所作成モードに設定する設定手段と、を有
し、前記設定手段は、当該FAX受信データ管理装置が受信する当該FAX受信データの数に応じて、前記未分類登録モードと前記保管場所作成モードを切り替え、前記第2登録手段は、FAX送信者に紐付けられたFAX受信データの保管場所が設けられていない場合、FAX受信データを受け付けたときに前記設定手段により設定されたモードに従い動作することを特徴とする。
【0010】
また、前記設定手段は、当該FAX受信データ管理装置が受信する当該FAX受信データの数が所定の閾値以上である場合、前記モードを前記保管場所作成モードから前記未分類登録モードに切り替えることを特徴とする。
【0011】
また、前記第2登録手段は、FAX受信データのFAX送信者の属性情報を当該FAX受信データのファイル名に含めて前記未分類用の保管場所に登録することを特徴とする。
【0012】
また、前記未分類用の保管場所の中から選択されたFAX受信データのファイル名に基づき当該FAX送信者に紐付けられた保管場所を作成し、その作成した保管場所に当該FAX受信データを登録する作成手段を有することを特徴とする。
【0013】
本発明に係るFAX受信データ管理システムは、FAX装置と、FAX受信データ
をFAX送信者に紐付けられた保管場所に登録して管理するFAX受信データ管理装置と、を有し、前記FAX受信データ管理装置は、前記FAX装置により受信されたFAX受信データを受け付ける受付手段と、前記FAX受信データのFAX送信者に紐付けられたFAX受信データの保管場所が予め設けられている場合、前記FAX受信データを前記保管場所に登録する第1登録手段と、前記FAX受信データのFAX送信者に紐付けられたFAX受信データの保管場所が予め設けられていない場合、当該FAX受信データを未分類用の保管場所に登録する第2登録手段と、
当該FAX受信データを未分類用の保管場所に登録する未分類登録モード、又は当該FAX送信者に紐付けて保管場所を作成して当該FAX受信データを登録する保管場所作成モードに設定する設定手段と、を有
し、前記設定手段は、当該FAX受信データ管理装置が受信する当該FAX受信データの数に応じて、前記未分類登録モードと前記保管場所作成モードを切り替え、前記第2登録手段は、FAX送信者に紐付けられたFAX受信データの保管場所が設けられていない場合、FAX受信データを受け付けたときに前記設定手段により設定されたモードに従い動作することを特徴とする。
【0014】
本発明に係るプログラムは、コンピュータを、FAX受信データを受信する受信手段、前記FAX受信データのFAX送信者に紐付けられたFAX受信データの保管場所が予め設けられている場合、前記FAX受信データを前記保管場所に登録する第1登録手段、前記FAX受信データのFAX送信者に紐付けられたFAX受信データの保管場所が予め設けられていない場合、当該FAX受信データを未分類用の保管場所に登録する第2登録手段、
当該FAX受信データを未分類用の保管場所に登録する未分類登録モード、又は当該FAX送信者に紐付けて保管場所を作成して当該FAX受信データを登録する保管場所作成モードに設定する設定手段、として機能させ
、前記設定手段は、当該FAX受信データ管理装置が受信する当該FAX受信データの数に応じて、前記未分類登録モードと前記保管場所作成モードを切り替え、前記第2登録手段は、FAX送信者に紐付けられたFAX受信データの保管場所が設けられていない場合、FAX受信データを受け付けたときに前記設定手段により設定されたモードに従い動作することを特徴とする。
【発明の効果】
【0015】
請求項1に記載の発明によれば、受領者が決められているFAX受信データとそうでないFAX受信データとを判別可能に保管することができる。
また、FAX受信データの受信状況等に応じてFAX受信データを、設定されたモードに従った保管場所に登録することができる。また、FAX受信データ管理装置が受信するFAX受信データの数に応じて未分類登録モードと保管場所作成モードを切り替えることができる。
【0018】
請求項
2に記載の発明によれば、FAX受信データ管理装置が受信するFAX受信データの数が所定の閾値以上である場合、モードを保管場所作成モードから未分類登録モードに切り替えることができる。
【0019】
請求項
3に記載の発明によれば、未分類用の保管場所においてFAX受信データを判別可能に登録することができる。
【0020】
請求項
4に記載の発明によれば、未分類用の保管場所で保管されていたFAX受信データを当該FAX送信者に紐付けられた保管場所に登録することができる。
【0021】
請求項
5に記載の発明によれば、受領者が決められているFAX受信データとそうでないFAX受信データとを判別可能に保管することができる。
また、FAX受信データの受信状況等に応じてFAX受信データを、設定されたモードに従った保管場所に登録することができる。また、FAX受信データ管理装置が受信するFAX受信データの数に応じて未分類登録モードと保管場所作成モードを切り替えることができる。
【0022】
請求項
6に記載の発明によれば、受領者が決められているFAX受信データとそうでないFAX受信データとを判別可能に保管することができる。
また、FAX受信データの受信状況等に応じてFAX受信データを、設定されたモードに従った保管場所に登録することができる。また、FAX受信データ管理装置が受信するFAX受信データの数に応じて未分類登録モードと保管場所作成モードを切り替えることができる。
【発明を実施するための形態】
【0024】
以下、図面に基づいて、本発明の好適な実施の形態について説明する。
【0025】
図1は、本実施の形態における文書管理システムの全体構成図である。
図1には、文書管理システム1と外部のFAX装置2とがネットワーク3を介して接続された構成が示されている。文書管理システム1は、FAX装置4、ユーザ端末5及び文書管理装置10をLAN(ローカルエリアネットワーク)6で接続した構成を有している。FAX装置4は、FAX装置2から送信されてくるFAXデータを受信する。本実施の形態におけるFAX装置4は、画像形成装置に一形態である、FAX機能が搭載された複合機で実現することを想定している。ユーザ端末5は、FAX装置4により受信されたFAX受信データ(以下、「FAX文書」と称する)の受領者となるユーザにより使用される情報処理装置である。本実施の形態では、パーソナルコンピュータ(PC)で実現することを想定している。文書管理システム1には、複数のユーザ端末5が存在しうるが、本実施の形態を実行するに当たり、それぞれ同等の機能を有していればよいので
図1には便宜的に1台のみ図示した。なお、FAX文書の送信元となるFAX装置2も複数存在するが、
図1には便宜的に1台のみ図示した。文書管理装置10は、FAX装置4により受信されたFAX文書を管理するサーバコンピュータである。
【0026】
図2は、本実施の形態における文書管理装置10を形成するサーバコンピュータのハードウェア構成図である。本実施の形態において文書管理装置10を形成するサーバコンピュータは、従前から存在する汎用的なハードウェア構成で実現できる。すなわち、文書管理装置10は、
図2に示したようにCPU31、ROM32、RAM33、ハードディスクドライブ(HDD)34、入力手段として設けられたマウス35とキーボード36、及び表示装置として設けられたディスプレイ37をそれぞれ接続する入出力コントローラ38、通信手段として設けられたネットワークコントローラ39を内部バス40に接続して構成される。
【0027】
図3は、本実施の形態における文書管理装置10を示したブロック構成図である。本実施の形態における文書管理装置10は、モード設定部11、自動振分部12、送受信者対応情報設定部13、受信通知部14、フォルダ自動作成部15、制御部16、受信文書記憶部21、送受信者対応情報記憶部22及びFAX文書記憶部23を有している。なお、本実施の形態の説明に用いない構成要素については
図3から省略している。
【0028】
モード設定部11は、所定の基準に従って、FAX文書を未分類フォルダに登録する未分類登録モード(「手動作成モード」ともいう)、又は当該FAX送信者に紐付けてフォルダを作成して当該FAX文書を登録する保管場所作成モード(「自動作成モード」ともいう)に設定する設定手段として機能する。
【0029】
自動振分部12は、受信文書記憶部21にFAX文書が登録されたときに、送受信者対応情報記憶部22に記憶された送受信者対応情報の設定内容に従い、当該FAX送信者に紐付けられたフォルダに当該FAX文書を登録する。また、FAX送信者に紐付けられたフォルダが設けられていない場合、自動振分部12は、モード設定部11により設定されたモードに従い動作する。特に、手動作成モードが設定されているときには、当該FAX文書を未分類フォルダに登録する登録手段として機能する。
【0030】
送受信者対応情報設定部13は、送受信者対応情報記憶部22に送受信者対応情報を設定登録する。受信通知部14は、FAX文書記憶部23の未分類フォルダを除くフォルダにFAX文書が登録されたときに送受信者対応情報を参照することにより特定される受領者にFAX文書がフォルダに登録されたことを通知する。なお、本実施の形態では、受信通知部14を設けて受領者に通知する機能を文書管理装置10に搭載するように構成したが、例えば外部のアプリケーションが提供する既存の通知機能を利用するようにしてもよい。フォルダ自動作成部15は、管理者による操作指示に従い、未分類フォルダの中から選択されたFAX文書のファイル名に基づき当該FAX送信者に紐付けたフォルダを作成し、その作成したフォルダに当該FAX文書を登録する作成手段として機能する。制御部16は、各構成要素11〜15と連携動作してFAX文書の管理を行う。
【0031】
受信文書記憶部21は、FAX装置4により受信されたFAX文書が書き込まれる受信フォルダである。FAX文書記憶部23には、FAX送信者に紐付けられて作成されたフォルダが設けられる。本実施の形態の場合、更に送受信者対応情報記憶部22に登録されていないFAX送信者からのFAX文書が登録される未分類フォルダが設けられている。
【0032】
図4は、本実施の形態における送受信者対応情報記憶部22に記憶される送受信者対応情報のデータ構成の一例を示した図である。送受信者対応情報は、送信者、送信者番号、フォルダ名、受信者番号及び受領者情報を含む。送信者は、FAX文書の送信元の企業名である。送信者番号は、FAX文書の送信元の電話番号であり、送信元を識別しうる情報である。フォルダ名は、当該FAX送信者に紐付けて作成されたフォルダの名称である。本実施の形態では、当該FAX送信者の識別情報である送信者番号をそのままフォルダ名として用いる。FAX送信者とフォルダとが紐付けられ、受領者が、自分が受領すべきFAX文書を格納するフォルダであることを判別できるのであれば、企業名等その他の名称を付与してもよい。受信者番号は、FAX文書を受信したFAX装置4の電話番号である。複数台のFAX装置4がLAN6に接続されている場合においてFAX装置4毎により異なる処理を実行させる場合を想定して設定している。受領者情報は、当該フォルダに登録されたFAX文書を受領するユーザへのFAX受信の通知先を示す情報である。本実施の形態では、メールを利用した通知を想定しているためメールアドレスを設定する。もちろん、通知方法は、メールに限る必要はなく、他のツールを用いてもよい。なお、
図4の設定例のように、また通常の業務からも容易に想像できるように、1人の受領者は、複数の送信者からのFAX文書の受領者となり得る。送受信者対応情報に含まれる送信者、送信者番号及び受信者番号は、FAX文書に付加されている情報を参照することで設定可能である。
【0033】
文書管理装置10における各構成要素11〜16は、文書管理装置10を形成するコンピュータと、コンピュータに搭載されたCPU31で動作するプログラムとの協調動作により実現される。また、各記憶部21〜23は、文書管理装置10に搭載されたHDD34にて実現される。あるいは、RAM33又は外部にある記憶手段をネットワーク経由で利用してもよい。
【0034】
また、本実施の形態で用いるプログラムは、通信手段により提供することはもちろん、CD−ROMやUSBメモリ等のコンピュータ読み取り可能な記録媒体に格納して提供することも可能である。通信手段や記録媒体から提供されたプログラムはコンピュータにインストールされ、コンピュータのCPUがプログラムを順次実行することで各種処理が実現される。
【0035】
次に、本実施の形態における動作について説明する。本実施の形態では、FAX装置4が受信したFAX文書をいずれかのフォルダに振り分けて登録するが、以下、本実施の形態における文書の振分処理について
図5に示したフローチャートを用いて説明する。
【0036】
FAX装置4が外部のFAX装置2から送信されてきたFAX文書を受信すると、そのFAX文書を受信文書記憶部21に書き込み保存する。FAX文書には、送信者、送信者番号、受信者番号、受信日時等の属性情報が付加されている。文書管理装置10は、受信文書記憶部21へのFAX文書の登録を常時待機している状態にある(ステップ101でN)。ここで、受信文書記憶部21にFAX文書が登録されたことを検知すると(ステップ101でY)、自動振分部12は、送受信者対応情報記憶部22を参照し、FAX文書に付加されている送信者番号を含む送受信者情報の有無を確認する。換言すると、送信者に紐付けられたフォルダが存在するかどうかを確認する。ここで、FAX送信者に紐付けられたフォルダが存在する場合(ステップ102でY)、自動振分部12は、そのフォルダに当該FAX文書を登録する(ステップ103)。
【0037】
FAX文書記憶部23のいずれかのフォルダにFAX文書が登録されると、受信通知部14は、制御部16による制御のもと送受信者対応情報記憶部22を参照し、当該フォルダに対応付けされた受領者情報を取得する。そして、その受領者情報を宛先としたメールを当該受領者に送信することによって受信されたFAX文書があることを通知する(ステップ104)。なお、受領者は、複数のフォルダに対応付けられている場合があるので、FAX文書の格納先のフォルダ名をメールに記載しておくことが好ましい。また、受信通知部14が提供する機能を外部のアプリケーションを利用して実現してもよい。
【0038】
このようにして、FAX文書を受領すべき受領者は、自分が受領すべきFAX文書が受信されたことを知ると、当該FAX文書が保管されているフォルダをフォルダ名から特定し、そのフォルダからFAX文書を取り出し取得する。以上の処理は、本実施の形態の基本的な動作で従前と同様でよい。なお、受信文書記憶部21に保存されたFAX文書は、従前と同じタイミングで削除すればよい。
【0039】
一方、FAX送信者に紐付けられたフォルダが存在しない場合(ステップ102でN)、自動振分部12は、モード設定部11により設定されているモードに応じて以下の処理を実行する。なお、モード設定部11が何を基準にどのモードを設定するかについては後述する。
【0040】
手動作成モードが設定されていた場合(ステップ105でN)、自動振分部12は、FAX文書を未分類フォルダに登録する(ステップ110)。このとき、FAX送信者の属性情報をFAX文書のファイル名に含めて未分類フォルダに登録する。本実施の形態では、フォルダ名に送信者番号を採用しているので、FAX送信者の属性情報として送信者及び送信者番号でFAX文書のファイル名を形成する。また、送受信者対応情報の生成のために受信者番号も含めてもよい。また、同一FAX送信者から複数回FAX文書が送信されてくる場合も考えられることから、例えば受信日時をファイル名に含めて区別できるようにしてもよい。
【0041】
一方、自動作成モードが設定されていた場合(ステップ105でY)、自動振分部12は、FAX文書に付加されている送信者番号にてフォルダを新規に作成し(ステップ106)、そのフォルダにFAX文書を登録する(ステップ107)。
【0042】
続いて、自動振分部12は、制御部16による制御のもと送受信者対応情報設定部13と連携動作する。すなわち、送受信者対応情報設定部13は、受領者情報の設定画面を表示するなどして、受信したFAX文書の受領者となる者の受領者情報を管理者に入力指定させる。管理者により指定された受領者情報を受け付けると、送受信者対応情報設定部13は、その受領者情報、FAX文書の付加情報から特定される送信者、送信者番号、受信者番号、そしてフォルダ名を含む送受信者対応情報を生成して、送受信者対応情報記憶部22に設定登録する(ステップ108)。
【0043】
FAX文書記憶部23のいずれかのフォルダにFAX文書が登録されたことを検知すると、受信通知部14は、制御部16による制御のもと送受信者対応情報記憶部22を参照し、当該フォルダに対応付けされた受領者情報を取得し、当該受領者にメール送信することによって受信されたFAX文書があることを通知する(ステップ109)。
【0044】
本実施の形態においては、受領者が決められていないFAX文書は、未分類フォルダにまとめて保管するようにした。これにより、送信者番号を名称とするフォルダには、受領者が対応付けられていることになる。従って、管理者は、未分類フォルダに保管されているFAX文書を、受領者を設定すべき対象として容易に判別できることになる。
【0045】
ここで、管理者が未分類フォルダに保管されているFAX文書に受領者を割り当て、送受信者対応情報を送受信者対応情報記憶部22に設定登録するまでの操作手順について説明する。
【0046】
管理者は、未分類フォルダを開き、その中から処理対象とするFAX文書を選択する。そして、フォルダを新規に作成する。フォルダ名として用いる送信者番号は、選択したFAX文書のファイル名から得られる。そして、選択したFAX文書を新規作成したフォルダに移動する。以上の管理者による操作は、文書管理装置10に標準装備されたファイル管理機能、例えばOSがWindows(登録商標)の場合、Explorer(登録商標)を利用して実行できる。
【0047】
管理者はまた、送受信者対応情報設定部13を起動する。送受信者対応情報設定部13は、起動すると、受領者情報の設定画面を表示するなどして、移動されたFAX文書の受領者となる者の受領者情報を管理者に入力指定させる。管理者により指定された受領者情報を受け付けると、送受信者対応情報設定部13は、その受領者情報、FAX文書の付加情報から特定される送信者、送信者番号、受信者番号、そしてフォルダ名を含む送受信者対応情報を生成して、送受信者対応情報記憶部22に設定登録する。また、FAX文書が新規作成フォルダに移動により登録されると、受信通知部14は、制御部16による制御のもと送受信者対応情報を参照してFAX文書の受信を受領者にメールにて通知する。
【0048】
図5に示した文書振分処理において、手動作成モードが設定されていた場合、管理者は、前述したように、手動にてフォルダの作成、FAX文書の移動等を行うことでFAX文書の自動振分ができるように設定する必要がある。フォルダ自動作成部15は、以上説明した処理を自動的に行えるようにした。以下、フォルダ自動作成部15におけるフォルダ自動作成処理について
図6に示したフローチャートを用いて説明する。
【0049】
フォルダ自動作成部15は、起動されると、未分類フォルダに保管されているFAX文書を一覧表示する(ステップ121)。管理者がその一覧の中からフォルダを作成したいFAX文書を指定すると、フォルダ自動作成部15は、その指定されたFAX文書を受け付ける(ステップ122)。続いて、フォルダ自動作成部15は、そのFAX文書のファイル名に含まれている送信者番号でフォルダを新規に作成し(ステップ123)、その作成したフォルダに、指定されたFAX文書を移動する(ステップ124)。
【0050】
続いて、フォルダ自動作成部15は、制御部16による制御のもと送受信者対応情報設定部13と連携動作する。すなわち、送受信者対応情報設定部13は、受領者情報の設定画面を表示するなどして、受信したFAX文書の受領者となる者の受領者情報を管理者に入力指定させる。管理者により指定された受領者情報を受け付けると、送受信者対応情報設定部13は、その受領者情報、FAX文書の付加情報から特定される送信者、送信者番号、受信者番号、そしてフォルダ名を含む送受信者対応情報を生成して、送受信者対応情報記憶部22に設定登録する(ステップ125)。新規作成フォルダにFAX文書が登録されると、受信通知部14は、制御部16による制御のもと送受信者対応情報記憶部22を参照し、当該フォルダに対応付けされた受領者情報を取得し、当該受領者にメール送信することによって受信されたFAX文書があることを通知する(ステップ126)。
【0051】
以上のようにして、送信者に紐付けられたフォルダ及び送受信者対応情報を作成することで、今後、当該FAX送信者からのFAX文書は、未分類フォルダに振り分けられることなく、当該FAX送信者に紐付けられたフォルダに登録され、これにより当該FAX送信者からのFAX文書の受信が受領者に通知されることになる。
【0052】
なお、同一FAX送信者からのFAX文書が未分類フォルダに複数保管されている場合も考えられることから、管理者により選択されたFAX文書と同じ送信者番号をファイル名に含むFAX文書も合わせて新規作成したフォルダに移動するのが好ましい。
【0053】
ここで、モード設定部11が設定するモードについて説明する。前述したように、本実施の形態では、FAX送信者に紐付けられたフォルダが設けられていない場合、FAX文書を未分類フォルダに登録する未分類登録モード(手動作成モード)と、FAX送信者に紐付けてフォルダを作成して当該FAX文書を登録する保管場所作成モード(自動作成モード)とを用意している。
【0054】
FAX文書が受信したときに当該FAX送信者に紐付けられたフォルダが設けられていない場合、従前のようにFAX送信者に紐付けてフォルダを無条件に自動作成していくと、受領者が対応付けられたFAX送信者のフォルダとそうでないフォルダとは区別なく表示されるので、管理者や受領者は、それらのフォルダを判別することができない。
【0055】
そこで、本実施の形態においては、手動作成モードを設けて、FAX送信者に紐付けられたフォルダが設けられていないFAX文書を未分類フォルダに振り分けるようにした。これにより、送信者番号が名称のフォルダであれば、受領者が対応付けられていることが一目瞭然に判別できる。もちろん、未分類フォルダは送信者番号と類似しない名称で作成しておく。ただ、未分類フォルダに振り分けられたFAX文書もいずれ受領者を対応付ける必要が生じてくる。この場合、管理者は、フォルダ自動作成部15がなければ自分でフォルダ名を指定してフォルダを作成し、FAX文書を移動するなど手間がかかってしまう。
【0056】
受領者が対応付けられたFAX送信者のフォルダとそうでないフォルダとの混在を回避することを優先し、前述した状況を勘案すると、本実施の形態では、受領者が対応付けられていないFAX送信者からのFAX文書(以下、「受領者不明文書」ともいう)が相対的に多い場合、手動作成モードにより当該FAX文書を未分類フォルダに振り分ける。その一方、受領者不明文書が相対的に少ない場合、自動作成モードによりFAX送信者に紐付けたフォルダを作成し、受領者をその都度対応付ける。受領者不明文書の受信数が相対的に少ないので、管理者にかかる負荷はそれほど大きくはならないと考えられる。
【0057】
モード設定部11は、このような所定の基準に従いモードを設定する。具体的には、未分類フォルダへの登録状況を監視し、所定期間(例えば、1週間)において未分類フォルダへの登録数が所定の閾値以上の場合、受領者不明文書の受信数は多いと判断して手動作成モードに設定する。そうでない場合には自動作成モードに設定する。あるいは、手動作成モードに初期設定しておき、受領者不明文書の受信数が所定の閾値未満になった以降は自動作成モードに切り替える。
【0058】
以上説明したモード設定は一例であってこれに限定する必要はない。例えば、管理者により選択されたモードに設定するようにしてもよい。あるいは、FAX装置4がFAX送信者に応じてFAX文書を格納する親展ボックスを使い分けている場合、その親展ボックスにモードを対応付けるようにしてもよい。また、受信者番号等FAX文書の付加情報の内容に応じてモード設定を行うようにしてもよい。このように、システム全体で同じモードに設定する必要はない。
【0059】
以上説明したように、本実施の形態によれば、受領者不明文書を未分類フォルダに登録するようにしたので、受領者が決まっているFAX文書とそうでないFAX文書とが容易に判別することが可能となる。
【0060】
ところで、不審者や不要な広告等からのFAX文書の場合、受領者を設定する必要はなく破棄したい。FAX送信者に紐付けてフォルダが自動的に作成されてしまうと、その処分にも手間がかかってしまう。本実施の形態においては、不要なFAX文書は未分類フォルダに登録されることになるので、そのFAX文書の処分も容易にできる。