(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6763617
(24)【登録日】2020年9月14日
(45)【発行日】2020年9月30日
(54)【発明の名称】装置、システム、および方法
(51)【国際特許分類】
H01R 12/73 20110101AFI20200917BHJP
H01R 43/00 20060101ALI20200917BHJP
H01R 13/703 20060101ALI20200917BHJP
G06K 7/00 20060101ALI20200917BHJP
【FI】
H01R12/73
H01R43/00 Z
H01R13/703
G06K7/00 073
G06K7/00 021
【請求項の数】19
【全頁数】18
(21)【出願番号】特願2018-557075(P2018-557075)
(86)(22)【出願日】2017年4月28日
(65)【公表番号】特表2019-515450(P2019-515450A)
(43)【公表日】2019年6月6日
(86)【国際出願番号】CN2017082546
(87)【国際公開番号】WO2017190636
(87)【国際公開日】20171109
【審査請求日】2018年12月12日
(31)【優先権主張番号】15/145,757
(32)【優先日】2016年5月3日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】504161984
【氏名又は名称】ホアウェイ・テクノロジーズ・カンパニー・リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110000877
【氏名又は名称】龍華国際特許業務法人
(72)【発明者】
【氏名】レムピアイネン、リスト ユハニ
【審査官】
高橋 学
(56)【参考文献】
【文献】
特開2002−117922(JP,A)
【文献】
特開2015−109182(JP,A)
【文献】
特開2015−005408(JP,A)
【文献】
特開2012−209117(JP,A)
【文献】
特開2014−099314(JP,A)
【文献】
登録実用新案第3171058(JP,U)
【文献】
登録実用新案第3189346(JP,U)
【文献】
米国特許出願公開第2014/0113495(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01R 12/71−12/75
G06K 7/00
H01R 13/703
H01R 43/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
コネクタを備え、
前記コネクタは、第1の部分および第2の部分を有し、
前記コネクタは、操作されることで、
前記コネクタの前記第1の部分が第1のサイズの第1のカードを取り外し可能に受け入れるように配置されるか、または、前記コネクタの前記第2の部分が第2のサイズの第2のカードを取り外し可能に受け入れるように配置されるかのうちの少なくとも一方である第1の向きと、
前記第1のカードが前記コネクタの前記第1の部分に取り外し可能に受け入れられた場合にデバイスと前記第1のカードとの間の電気通信を可能にするために、さらに、前記第2のカードが前記コネクタの前記第2の部分に取り外し可能に受け入れられた場合に前記デバイスと前記第2のカードとの間の電気通信を可能にするために、前記デバイスに取り外し可能に挿入されるために前記第1のカードに前記第2のカードが積み重ねられる第2の向きと
になるように構成され、
前記第2の向きにおいて、前記第1の部分における前記第1のカードの接触部と前記第2の部分における前記第2のカードの接触部とが、同じ方向に前記コネクタの外部に露出される
装置。
【請求項2】
コネクタを備え、
前記コネクタは、第1の部分および第2の部分を有し、
前記コネクタは、操作されることで、
前記コネクタの前記第1の部分が第1のサイズの第1のカードを取り外し可能に受け入れるように配置されるか、または、前記コネクタの前記第2の部分が第2のサイズの第2のカードを取り外し可能に受け入れるように配置されるかのうちの少なくとも一方である第1の向きと、
前記第1のカードが前記コネクタの前記第1の部分に取り外し可能に受け入れられた場合にデバイスと前記第1のカードとの間の電気通信を可能にするために、さらに、前記第2のカードが前記コネクタの前記第2の部分に取り外し可能に受け入れられた場合に前記デバイスと前記第2のカードとの間の電気通信を可能にするために、前記デバイスに取り外し可能に挿入されるために前記第1のカードに前記第2のカードが積み重ねられる第2の向きと
になるように構成され、
前記第2の向きにおいて、前記第1の部分における前記第1のカードの接触部と前記第2の部分における前記第2のカードの接触部とが同じ方向に露出され、
前記コネクタは、前記デバイスの電源を切ることなく前記デバイスから取り外されるように構成される、
装置。
【請求項3】
コネクタを備え、
前記コネクタは、第1の部分および第2の部分を有し、
前記コネクタは、操作されることで、
前記コネクタの前記第1の部分が第1のサイズの第1のカードを取り外し可能に受け入れるように配置されるか、または、前記コネクタの前記第2の部分が第2のサイズの第2のカードを取り外し可能に受け入れるように配置されるかのうちの少なくとも一方である第1の向きと、
前記第1のカードが前記コネクタの前記第1の部分に取り外し可能に受け入れられた場合にデバイスと前記第1のカードとの間の電気通信を可能にするために、さらに、前記第2のカードが前記コネクタの前記第2の部分に取り外し可能に受け入れられた場合に前記デバイスと前記第2のカードとの間の電気通信を可能にするために、前記デバイスに取り外し可能に挿入されるために前記第1のカードに前記第2のカードが積み重ねられる第2の向きと
になるように構成され、
前記第2の向きにおいて、前記第1の部分における前記第1のカードの接触部と前記第2の部分における前記第2のカードの接触部とが同じ方向に露出され、
前記コネクタは、ピンを受け入れて前記コネクタを前記デバイスから取り外すために形成された開口を有する、
装置。
【請求項4】
前記第1の向きにおいて、前記コネクタの前記第1の部分は、前記第1のカードを取り外し可能に受け入れるように配置されている、
請求項1から3のいずれか一項に記載の装置。
【請求項5】
前記第2の向きにおいて、前記コネクタの前記第2の部分は、前記第2のカードを取り外し可能に受け入れるように配置されている、
請求項4に記載の装置。
【請求項6】
前記コネクタの前記第1の部分は、前記コネクタの前記第1の部分と、前記コネクタの前記第2の部分とが、前記第1の向きと前記第2の向きとの間で移動可能であるように、前記コネクタの前記第2の部分に移動可能に連結される、
請求項1から3のいずれか一項に記載の装置。
【請求項7】
前記コネクタの前記第1の部分は、少なくとも1つのヒンジを介して前記コネクタの前記第2の部分に移動可能に連結されている、
請求項6に記載の装置。
【請求項8】
前記コネクタは、前記コネクタの前記第1の部分と、前記コネクタの前記第2の部分とを前記第2の向きで保持するための少なくとも1つのロックを有する、
請求項1から3のいずれか一項に記載の装置。
【請求項9】
前記少なくとも1つのロックは、摩擦を利用して、前記コネクタの前記第1の部分および前記第2の部分を前記第2の向きで保持する、
請求項8に記載の装置。
【請求項10】
前記第2の向きにおいて、前記第1のカードが前記コネクタの前記第1の部分に取り外し可能に受け入れられる場合、前記コネクタは、前記第1のカードが前記コネクタの前記第1の部分にロックされるように構成される、
請求項1から3のいずれか一項に記載の装置。
【請求項11】
前記第2の向きにおいて、前記第1のカードが前記コネクタの前記第1の部分に取り外し可能に受け入れられる場合、前記コネクタは、前記第2のカードが前記コネクタの前記第2の部分に取り外し可能に受け入れられるかどうかにかかわらず、前記第1のカードが前記コネクタの前記第1の部分にロックされるように構成される、
請求項10に記載の装置。
【請求項12】
前記第2の向きにおいて、前記第1のカードが前記コネクタの前記第1の部分に取り外し可能に受け入れられる場合、前記コネクタは、前記第2のカードが前記コネクタの前記第2の部分に取り外し可能に受け入れられるかどうかにかかわらず、前記デバイスと前記第1のカードとの間で電気通信が可能であるように構成される、
請求項1から11のいずれか一項に記載の装置。
【請求項13】
前記コネクタの前記第1の部分は、不適切な向きで前記第1のカードを取り外し可能に受け入れることを妨げるような形状を有する、
請求項1から12のいずれか一項に記載の装置。
【請求項14】
前記コネクタの前記第2の部分は、不適切な向きで前記第2のカードを取り外し可能に受け入れることを妨げるような形状を有する、
請求項1から12のいずれか一項に記載の装置。
【請求項15】
前記第1の部分は、加入者識別モジュールの形態の前記第1のカードを取り外し可能に受け入れるように構成され、
前記第2の部分は、メモリカードの形態の前記第2のカードを取り外し可能に受け入れるように構成される、
請求項1から14のいずれか一項に記載の装置。
【請求項16】
コネクタを取り外し可能に受け入れるように構成されるコネクタハウジングを備え、
前記コネクタは、第1の部分および第2の部分を有し、
前記コネクタは、操作されることで、
前記コネクタの前記第1の部分が第1のサイズの第1のカードを取り外し可能に受け入れるように配置されるか、または、前記コネクタの前記第2の部分が第2のサイズの第2のカードを取り外し可能に受け入れるように配置されるかのうちの少なくとも一方である第1の向きと、
前記第1のカードが前記コネクタの前記第1の部分に取り外し可能に受け入れられた場合にデバイスと前記第1のカードとの間の電気通信を可能にするために、さらに、前記第2のカードが前記コネクタの前記第2の部分に取り外し可能に受け入れられた場合に前記デバイスと前記第2のカードとの間の電気通信を可能にするために、前記デバイスに取り外し可能に挿入されるために前記第1のカードに前記第2のカードが積み重ねられる第2の向きと
になるように構成され、
前記コネクタハウジングは、第1のカード接触部と第2のカード接触部との間に配置された、前記コネクタを前記コネクタハウジングから排出するためのレバーを有する、
装置。
【請求項17】
前記コネクタハウジングは、前記コネクタが前記コネクタハウジングに取り外し可能に挿入された場合に前記第1のカードが前記コネクタの前記第1の部分にあるかどうかを検出するためのスイッチを有する、
請求項16に記載の装置。
【請求項18】
請求項16に記載のコネクタハウジングを備え、
前記コネクタハウジングを組み込んだデバイスをさらに備える、
システム。
【請求項19】
第1の部分および第2の部分を含むコネクタを設ける段階と、
前記コネクタの前記第1の部分が第1のサイズの第1のカードを取り外し可能に受け入れるように配置されるか、または、前記コネクタの前記第2の部分が第2のサイズの第2のカードを取り外し可能に受け入れるように配置されるかのうちの少なくとも一方である第1の向きへと前記コネクタを操作する段階と、
前記第1のカードが前記コネクタの前記第1の部分に取り外し可能に受け入れられた場合にデバイスと前記第1のカードとの間の電気通信を可能にするために、さらに、前記第2のカードが前記コネクタの前記第2の部分に取り外し可能に受け入れられた場合に前記デバイスと前記第2のカードとの間の電気通信を可能にするために、前記デバイスに取り外し可能に挿入されるために前記第1のカードに前記第2のカードが積み重ねられる第2の向きへと前記コネクタを操作する段階と
を備え、
前記第2の向きにおいて、前記第1の部分における前記第1のカードの接触部と前記第2の部分における前記第2のカードの接触部とが、同じ方向に前記コネクタの外部に露出される
方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[相互参照] 本願は、2016年5月3日に出願された、「異なるサイズのカードと共に用いるための複数部分型コネクタ」と題する米国特許出願第15/145, 757号の優先権を主張する。当該出願は、参照により、その全てが再現されるかのように、本明細書に組み込まれる。
【0002】
本発明は、電子デバイスに関し、より具体的には、異なるサイズのカードを受け入れるためのコネクタを有する電子デバイスに関する。
【背景技術】
【0003】
例えば携帯電話、タブレット等の電子デバイスは近年、複数のタイプの異なるサイズのカードを受け入れる能力を備えて設けられている。例えば、加入者識別モジュール(すなわち、SIMカード等)は、加入者を識別および/または認証するための電子デバイスに挿入され、ネットワークに関連して用いるための加入者の識別情報、セキュリティ情報および/または個人情報などの限定的な量のデータを格納していることが多い。さらに、メモリカードは、電子デバイスの動作中に用いるための拡張されたストレージ空間を提供するために、電子デバイスに挿入されていることがある。そのようなメモリカードの1つの例は、セキュアデバイス(SD)カードを含む。SDカードは典型的には、異なる形式の要素(例えば、規格であるSD、miniSDおよびmicroSD等)において利用可能である。
【0004】
従来のコネクタは、そのような複数の異なるサイズのカードタイプを同時に収容するように設計されてきた。例えば、そのようなコネクタは、そのような複数のカードタイプを縦に積み重ねるだけでなく、電子デバイスへの挿入のためにそれらを共通面内で横方向に配置された状態で保持してきた。典型的には、そのような横方向での配置により、縦に積み重ねる設計が他の望ましい特徴を欠き、一方で、プリント配線基板(PWB)空間量の望ましくない拡大が要求されてきた。
【発明の概要】
【0005】
第1のサイズの第1のカード[例えば、加入者識別モジュール(SIM)カード等]および第2のサイズの第2のカード(例えば、メモリカード等)と共に用いるための装置および方法が提供される。第1の部分および第2の部分を有し、第1の向きおよび第2の向きになるよう操作されるように構成されるコネクタが含まれる。第1の向きは、コネクタの第1の部分が第1のカードを取り外し可能に受け入れるために配置されるか、または、コネクタの第2の部分が第2のカードを取り外し可能に受け入れるために配置されるような向きである。さらに、第2の向きは、デバイスに取り外し可能に挿入されるために第2のカードが第1のカードに積み重ねられるような向きである。これにより、第1のカードがコネクタの第1の部分に取り外し可能に受け入れられた場合、デバイスと第1のカードとの間の電気通信が可能になり、さらに、第2のカードがコネクタの第2の部分に取り外し可能に受け入れられた場合、デバイスと第2のカードとの間の電気通信が可能になる。
【0006】
第1の実施形態において、コネクタの第1の部分は、第1の向きの第1のカードを取り外し可能に受け入れるように配置され得る。さらに、コネクタの第2の部分は、第2の向き第2のカードを取り外し可能に受け入れるように配置され得る。
【0007】
(第1の実施形態と組み合わされ得るか、または組み合わされ得ない)第2の実施形態において、コネクタの第1の部分は、コネクタの第1の部分と、コネクタの第2の部分とが、第1の向きと第2の向きとの間で移動可能であるように、コネクタの第2の部分に移動可能に連結され得る。例えば、コネクタの第1の部分は、少なくとも1つのヒンジを介してコネクタの第2の部分に移動可能に連結され得る。
【0008】
(第1の実施形態および/または第2の実施形態と組み合わされ得るか、または組み合わされ得ない)第3の実施形態において、コネクタは、コネクタの第1の部分とコネクタの第2の部分とを第2の向きで保持する少なくとも1つのロックを含み得る。オプションとして、少なくとも1つのロックは、摩擦を利用して、コネクタの第1の部分および第2の部分を第2の向きで保持し得る。
【0009】
(第1の実施形態、第2の実施形態および/または第3の実施形態と組み合わされ得るか、または組み合わされ得ない)第4の実施形態において、第2の向きであり、また、第1のカードがコネクタの第1の部分に取り外し可能に受け入れられる場合、コネクタは、第1のカードがコネクタの第1の部分にロックされるように構成され得る。さらにまた、第2の向きであり、また、第1のカードがコネクタの第1の部分に取り外し可能に受け入れられる場合、コネクタは、第2のカードがコネクタの第2の部分に取り外し可能に受け入れられるかどうかにかかわらず、第1のカードがコネクタの第1の部分にロックされるように構成され得る。
【0010】
(第1の実施形態、第2の実施形態、第3の実施形態および/または第4の実施形態と組み合わされ得るか、または組み合わされ得ない)第5の実施形態において、コネクタは、デバイスの電源を切ることなくデバイスから取り外されるように構成され得る。
【0011】
(第1の実施形態、第2の実施形態、第3の実施形態、第4の実施形態および/または第5の実施形態と組み合わされ得るか、または組み合わされ得ない)第6の実施形態において、コネクタの第1の部分は、不適切な向きで第1のカードを取り外し可能に受け入れることを妨げるような形状を有し得る。さらに、コネクタの第2の部分は、不適切な向きで第2のカードを取り外し可能に受け入れることを妨げるような形状を有し得る。
【0012】
(第1の実施形態、第2の実施形態、第3の実施形態、第4の実施形態、第5の実施形態および/または第6の実施形態と組み合わされ得るか、または組み合わされ得ない)第7の実施形態において、ピンを受け入れてデバイスからコネクタを取り外すために、開口が形成され得る。さらに、コネクタは、ピンを受け入れてデバイスからコネクタを取り外すために形成された開口を含み得る。
【0013】
(第1の実施形態、第2の実施形態、第3の実施形態、第4の実施形態、第5の実施形態、第6の実施形態および/または第7の実施形態と組み合わされ得るか、または組み合わされ得ない)第8の実施形態において、第1の部分は、SIMカードの形態の第1のカードを取り外し可能に受け入れるように構成され得、第2の部分は、メモリカード[例えば、セキュアデバイス(SD)カード等]の形態の第2のカードを取り外し可能に受け入れるように構成され得る。
【0014】
(第1の実施形態、第2の実施形態、第3の実施形態、第4の実施形態、第5の実施形態、第6の実施形態、第7の実施形態および/または第8の実施形態と組み合わされ得るか、または組み合わされ得ない)第9の実施形態において、コネクタを取り外し可能に受け入れるように構成されるコネクタハウジングが提供され得る。オプションとして、コネクタハウジングは、コネクタがコネクタハウジングに取り外し可能に挿入された場合に第1のカードがコネクタの第1の部分にあるかどうかを検出するためのスイッチを含み得る。さらに、コネクタハウジングは、第1のカード接触部と第2のカード接触部との間に配置された、コネクタハウジングからコネクタを排出するためのレバーを含み得る。
【0015】
(第1の実施形態、第2の実施形態、第3の実施形態、第4の実施形態、第5の実施形態、第6の実施形態、第7の実施形態、第8の実施形態および/または第9の実施形態と組み合わされ得るか、または組み合わされ得ない)第10の実施形態において、コネクタハウジングを組み込んだ、つまり、結果として、コネクタを取り外し可能に受け入れるように構成されるデバイスの形態のシステムが提供され得る。
【0016】
この目的を達成するために、いくつかの任意の実施形態において、先述の装置、方法および/またはシステムは、様々な進歩を提供し得る。例えば、2つの可能な向きを有する2つの部分をコネクタに設けることにより、コネクタは、第1の向きで、カードのうちの少なくとも一方をコネクタに容易に挿入するように構成される。さらに、コネクタは、第2の向きで、カードを縦に積み重ねられた状態で保持することにより、コネクタおよびカードがデバイスに挿入される場合に要求されるプリント配線基板(PWB)の空間の量を最小化するように構成される。先述の潜在的な利点は、例示目的でのみ記載されており、いかなる態様でも限定と解釈されるべきではないことに留意すべきである。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【
図1A】一実施形態による、加入者識別モジュール(すなわち、SIMカード)の形態の第1のカードと、メモリカードの形態の第2のカードとを積み重ねるための、第1の向きのコネクタの斜視図である。
【0018】
【
図1B】SIM(不図示)およびメモリカードを積み重ねるための、第2の向きの
図1Aのコネクタの斜視図である。
【0019】
【
図2A】別の実施形態による、開いた向きのコネクタの上面斜視図である。
【0020】
【
図2B】SIMカードが定位置に固定された、閉じた向きの、
図2Aの実施形態のコネクタの別の上面斜視図である。
【0021】
【
図2C】メモリカードが挿入された、閉じた向きの、
図2A−
図2Bの実施形態のコネクタのさらに別の上面斜視図である。
【0022】
【
図2D】SIMカードおよびメモリカードの両方が定位置にある状態の、閉じた向きの、
図2A−2Cの実施形態のコネクタの底面斜視図である。
【0023】
【
図3A】別の実施形態による空のコネクタハウジングの上面斜視図である。
【0024】
【
図3B】コネクタが挿入された、
図3Aのコネクタハウジングの別の上面斜視図である。
【0025】
【
図3C】線3C−3Cに沿った
図3Bのコネクタハウジングおよびコネクタの断面図である。
【0026】
【
図4】コネクタを取り外し可能に受け入れるコネクタハウジングが設けられたデバイスの斜視図である。
【0027】
【
図5】一実施形態によるネットワークアーキテクチャを示す。
【0028】
【発明を実施するための形態】
【0029】
図1Aは、一実施形態による、第1の向き106の、加入者識別モジュール(すなわち、SIMカード102)の形態の第1のカードと、メモリカード104の形態の第2のカードとを積み重ねるためのコネクタ100の斜視図である。
図1Bは、SIM(不図示)およびメモリカード104を積み重ねるための、第2の向き108の
図1Aのコネクタ100の斜視図である。
図1Aおよび
図1Bにまとめて示されるように、コネクタ100は、第1の部分110および第2の部分112を含む。SIMカード102およびメモリカード104は、例示目的でのみ
図1Aおよび
図1Bに示されており、いかなる態様でも限定するものとして解釈されるべきではないことに留意すべきである。例えば、任意の2つのカードが、異なるサイズである(すなわち、1つのカードが第1のサイズであり、別のカードが第2のサイズである等)限り、SIMカード102および/またはメモリカード104の代わりに使用され得る他の実施形態が考えられる。
【0030】
本明細書に関連して、第1の部分110および第2の部分112は、関連するカードを取り外し可能に受け入れることが可能な、コネクタ100の任意の2つの部品またはコンポーネントを指し得る。これを達成するために、一実施形態において、第1の部分110および第2の部分112は、例えば2つのトレイを含み得る。他の実施形態において、第1の部分110および/または第2の部分112は、他の構造体という形態を取り得る。これらの形態は、コンテナ、カートリッジ、チャンバ、ホルダおよび/または関連するカードを取り外し可能に受け入れることが可能な任意の他の構造体を含むがこれらに限定されない。さらに、第1の部分110および第2の部分112は、任意の適切な材料(例えば、プラスチック、金属等)で構築され得る。
【0031】
さらに示されるように、第1の部分110は、SIMカード102を取り外し可能に受け入れるように構成される。本明細書に関連して、SIMカード102は、ネットワーク(例えば、4G、LTE、WiMAXおよび/または任意の他のタイプのネットワーク等)上の関連するデバイス(不図示)で用いるための少なくともユーザ識別情報を格納するために動作可能である任意のカードを指し得る。他の任意の実施形態において、SIMカード102は、セキュリティ情報および/または他の個人情報も場合によっては含み得る。さらに、先述のデバイス(不図示)は、電話、携帯情報端末、タブレット、ラップトップ、車両および/または先述のネットワーク上で使用可能な任意の他のデバイスを含み得る。
【0032】
さらに示されるように、第2の部分112は、メモリカード104を取り外し可能に受け入れるように構成される。一実施形態において、そのようなメモリカード104は、マイクロセキュアデバイス(SD)カードを含み得、一方で、他の実施形態において、メモリカード104は、異なる形式の要素(例えば、規格であるSD、miniSD、nanoSD等)を有し得る。さらに言えば、メモリカード104は、任意の望ましい記憶目的でメモリが設けられた任意の他のタイプのカード(例えば、非SD等)をさらに含み得る。
【0033】
使用において、コネクタ100は、複数の向きになるよう操作されるように構成される。複数の向きのうちの少なくとも1つは、それらのカードのうちの少なくとも一方(または両方)の取り外し可能な受け入れをさらに容易にし、それらのカードのうちの別の1つは、デバイスへのコネクタ100の取り外し可能な挿入を容易にする。先述の操作は、ユーザの任意の物理的接触を伴い得る。さらに、そのような物理的接触は、直接的なツールレスの物理的接触、ツールおよび/または先述の操作を容易にする機械機構、自動化機構および/または半自動化機構を伴い得るか、または伴わないことがあり得る。
【0034】
図1Aを参照すると、コネクタ100は、第1の向き106になるように操作されることが可能である。1つの任意の実施形態において、そのような第1の向き106は、第1の部分110および第2の部分112の少なくとも一部分(または全部)を物理的に分離することにより実現され得る。そのような第1の向き106で、コネクタ100の第1の部分110は、SIMカード102を取り外し可能に受け入れるように配置され得、および/またはコネクタ100の第2の部分112は、メモリカード104を取り外し可能に受け入れるように配置され得る。
【0035】
例えば、1つの可能な実施形態(より詳細に後述される)において、第1の部分110には、概して第1の部分110が存在する同一面内でSIMカード102を支持するために、その下側の内周114に沿って一体的に形成された径方向内側に延在するリップが設けられ得る。コネクタ100の第2の部分112は、メモリカード104を支持するためにその下側の内周115に沿って形成された同様に構築されるリップと共に設けられ得るが、そのような機構は厳密には任意であることに留意すべきである。さらに言えば、一実施形態において、部分110、112の両方には、先述のリップなどの支持機構がないことがあり得る。
【0036】
1)どちらのカード(例えば、SIMカード102、メモリカード104等)が他方の上部に配置されているか、および/または、2)部分110、112のどちらに支持機構(例えば、先述のリップ等)が設けられているかに応じて、コネクタ100の第1の向き106は、SIMカード102のみ、メモリカード104のみ、またはSIMカード102およびメモリカード104の両方を取り外し可能に受け入れるように構成され得る。前述の可能性のいずれも、本開示に関連して考えられる。
【0037】
図1Bを参照すると、コネクタ100はさらに、メモリカード104がSIMカード102に積み重ねられる第2の向き108になるように操作されることが可能である。本明細書に関連して、カード102、104の積み重ねは、一方が少なくとも部分的に他方の上部に配置される、カード102、104の任意の相対的な配置を指し得る。一実施形態において、カード102、104は、対称的な縦の積み重ねで幾何学的に揃えられ得るが、それらへの電気的アクセスを容易にするためにいくつかのずれが組み込まれ得る他の実施形態も考えられる。さらに、カード102、104が互いに直接接触するか、または何らかの絶縁体(例えば、空気、他のカード、絶縁材料等)がそれらの間に配置される様々な実施形態が想定されている。
【0038】
コネクタ100の部分110、112の一方が、第1の向き106のカード102、104のうちの少なくとも一方を取り外し可能に受け入れるように設けられていない(または向き106、108のいずれかのカード102、104のうちの少なくとも一方を取り外し可能に受け入れることができる)限り、コネクタ100の部分110、112のうちの少なくとも一方は、第2の向き108のカード102、104のうちの少なくとも一方を受け入れることが可能であり得る。例えば、コネクタ100の第2の部分112が、リップ、またはメモリカード104を支持するための同様のものを有していない一実施形態において、コネクタ100の第2の部分112は、第2の向き108である間、メモリカード104を取り外し可能に受け入れるように構成され得る。そのような実施形態において、メモリカード104は、下にある第1の部分110および/またはSIMカード102により第2の向き108で支持され得る。
【0039】
第2の向き108である間、コネクタ100の部分110、112は、カード102、104がコネクタ100の関連する部分110、112に取り外し可能に受け入れられた場合にデバイスとカード102、104との間の電気通信を可能にするためにデバイスに取り外し可能に挿入されるように構成される。デバイスとのそのような電気通信を容易にするために、コネクタ100の部分110、112の一方または両方は、様々な実施形態において、(例えば、その接触部分が正しく配置されていない場合等の)不適切な向きでのカード102、104の取り外し可能な受け入れを妨げるような形状を有し得る。
【0040】
図1Aに戻ると、コネクタ100の第1の部分110および第2の部分112は、完全に取り外し可能であるように示されており、故に、第2の向き108で互いに対して完全に自由に移動可能である。しかしながら、他の実施形態において、コネクタ100の部分110、112のうちの少なくとも一部が、第1の向き106と第2の向き108との間で動かされた場合に部分110、112の動きが少なくとも部分的に限定および/または誘導されるように任意の望ましい態様で連結されたままであり得ることに留意すべきではない。例えば、以下により詳細に説明される一実施形態において、コネクタ100の第1の部分110は、少なくとも1つのヒンジ(不図示)を介して、コネクタ100の第2の部分112に移動可能に連結され得る。
【0041】
後続の実施形態に関連して後述されるように、コネクタは、コネクタ100の第1の部分110および第2の部分112を第2の向き108で保持するための少なくとも1つのロック116を組み込み得る。異なる実施形態において、少なくとも1つのロック116は、摩擦、突起/ディテントの組み合わせ、ピン/開口の組み合わせ、および/またはコネクタ100を第2の向き108で保持することが可能な任意の他の適切なロック機構を利用することで、これを達成し得る。さらに、第2の向き108であり、(また、SIMカード102がコネクタ100の第1の部分110にある場合)、コネクタ100は、SIMカード102が適切な位置にロックされたままであるように構成され得る。一実施形態において、これは、メモリカード104がコネクタ100の第2の部分112に取り外し可能に受け入れられるかどうかにかかわらず当てはまり得る。
【0042】
さらに他の実施形態において、コネクタ100は、2つより多くのカード102、104を収容するために、2つより多くの部分110、112を含み得る。例えば、(N=3, 4…任意の整数である場合)任意のN個のカードを収容する任意のN個の部分を含む実施形態が考えられる。もちろん、そのような追加のカードは、2つのカード102、104と同一のタイプ/サイズであり得るか、またはそうであり得ない。
【0043】
2つの向き106、108が可能な少なくとも2つの部分110、112をコネクタ100に設けることにより、コネクタ100は、第1の向き106で、コネクタ100へのカード102、104のうちの少なくとも一方の挿入を容易にするように構成される。さらに、コネクタ100は、第2の向き108で、カード102、104を縦に積み重ねられた状態で保持することにより、コネクタ100およびカード102、104がデバイスに挿入される場合に要求されるプリント配線基板(PWB)の空間の量を最小化するように構成される。
【0044】
先に言及されたように、いくつかの実施形態は、コネクタ100およびカード102、104がデバイスに挿入される場合に2つの部分110、112を2つの向き106、108の間で誘導し、それらを第2の向き108で保持するための様々な構造(例えば、ヒンジ、ロック等)を含み得る。そのような構造がないことにより、2つの部分110、112自体が、積み重ねられたカード102、104を、使用中のデバイスとカード102、104との間の電気接続を確実にする態様でデバイスに挿入するのを容易にする目的で、第2の向き108のカード102、104を少なくとも部分的に含む他の実施形態も考えられる。
【0045】
前述のことを容易にする構造的特徴の例は、コネクタ100の第1の部分110の内周114と、コネクタ100の第2の部分112の内周115とを含む。これらは、それぞれのカード102、104の特定のサイズおよび形状を収容するように、示される態様で具体的なサイズおよび形状を有し得る。この設計により、カード102、104は、コネクタ100がデバイスに取り外し可能に挿入される場合、より容易に受け入れられ、適切な位置に保持され得る。さらにまた、コネクタ100の第1の部分110の外周118と、コネクタ100の第2の部分112の外周119とは、同一または同様の寸法を有するよう、少なくとも部分的にサイズおよび形状が設定され得る。この目的を達成するために、コネクタ100の部分110、112の外周118、119は、第2の向き108である場合、均一な寸法(例えば、矩形等)を有するコネクタハウジングのスロット(後述される)へのコネクタ100の挿入を容易にするよう、少なくとも部分的に合同であり得る。
【0046】
ここで、より例示的な情報が、ユーザの要望ごとに前述の方法が実装され得るか、または実装され得ない様々な任意のアーキテクチャおよび用途に関して記載される。以下の情報は、例示目的で記載されており、いかなる態様でも限定と解釈されるべきではないことに留意すべきである。以下の機構のいずれも、他の説明される機構を排除したうえで、または排除することなく、任意で組み込まれ得る。
【0047】
図2Aは、別の実施形態による、開いた向きのコネクタ200の上面斜視図である。オプションとして、コネクタ200は、任意の前述および/または後続の図および/またはその説明に記載される実施形態のうちの任意の1または複数の機構のうちの1または複数で、またはそれらなしで構築され得る。しかしながら、コネクタ200は、任意の望ましい態様で構築され得ることが理解されるべきである。
【0048】
示されるように、コネクタ200は、SIMカード(不図示)を取り外し可能に受け入れるための形状を有する第1のトレイ202と、メモリカード(不図示)を取り外し可能に受け入れるための形状を有する第2のトレイ204とを含む。SIMカードを定位置に固定するために、第1のトレイ202は、その下側の内周に沿って一体的に形成された径方向内側に延在するリップ205を含む。
【0049】
第1のトレイ202はさらに、一対のヒンジ206を介して、第2のトレイ204にヒンジ連結される。また、トレイ202、204の操作中および/またはデバイス(不図示)へのコネクタ200の挿入中にユーザにより扱われるためのハンドル部材208が含まれる。コネクタ200のハンドル部材208は、後述される態様でピン(不図示)を受け入れてデバイスからコネクタ200を取り外すために形成された開口210をさらに含む。
【0050】
図2Aの参照を続けると、コネクタ200には、一対の強固な突起214を含むロックアセンブリ212が設けられている。一対の強固な突起214は、第1のトレイ202の端部の反対側に形成された一対のディテント216を、解放可能に、かつ摩擦で係合させるために、第2のトレイ204の下縁に沿っておおよそ中間に形成されている。この目的を達成するために、第1のトレイ202および第2のトレイ204は、開いた向き(
図2Aに示される)と閉じた向きとの間で動かされるように動作可能である。開いた向きにおいて、第1のトレイ202は、SIMカードを取り外し可能に受け入れ、リップ205によりそれを支持するよう露出している。
【0051】
先に言及されたように、ヒンジ206を含まない様々な実施形態が考えられる。そのような他の実施形態において、そのようなロックアセンブリ212は、例えば、コネクタ200が閉じた向きである場合にトレイ202、204を一緒に固定するようにであるが、開いた向きである場合にトレイ202、204のより多くの移動性を可能にするように配置された追加の(例えば、4つ等の)突起214/ディテント216の組み合わせ(または他のロック機構)を含み得る。
【0052】
図2Bは、SIMカード220が定位置に固定されている、閉じた向きの、
図2Aの実施形態のコネクタ200の別の上面斜視図である。示されるように、閉じた向きにおいて、ロックアセンブリ212の突起214は、第1のトレイ202のディテント216と摩擦係合している。この目的を達成するために、SIMカード220は、第2のトレイ204により定位置に固定されている。さらに、コネクタ200が閉じた向きである場合、メモリカードを受け入れるために、SIMカード220の上部と第2のトレイ204の内周とにより、キャビティ222が形成されている。
図2Cは、メモリカード230が挿入された、閉じた向きの
図2Aおよび
図2Bの実施形態のコネクタ200のさらに別の上面斜視図である。
【0053】
図2Dは、SIMカード220およびメモリカード230の両方が定位置にある、閉じた向きの、
図2Aから
図2Cの実施形態のコネクタ200の底面斜視図である。示されるように、SIMカード220の接触部240と、メモリカード230の接触部250とは、閉じた向きである間、コネクタ200により露出される。この目的を達成するために、コネクタは、デバイスとSIMカード220およびメモリカード230との間の電気通信を可能にするためにデバイス(不図示)に埋め込まれたコネクタハウジング(不図示)に取り外し可能に挿入される準備ができている。
【0054】
図3Aは、別の実施形態による、空のコネクタハウジング300の上面斜視図である。オプションとして、コネクタハウジング300は、任意の前述および/または後続の図および/またはその説明に記載される実施形態のうちの任意の1または複数の(その機構のいずれかを有するか、または有さない)コネクタのうちの1または複数と共に用るように構築され得る。しかしながら、コネクタハウジング300は、任意の望ましいコネクタのために構築され得ることが理解されるべきである。
【0055】
示されるように、コネクタハウジング300は、コネクタ(不図示)を受け入れるように適合させられた開口306を画定するための底面302と、一対の側壁304とを含む。コネクタハウジング300にはさらに、コネクタが受け入れられる場合にSIMおよびメモリカード(両方とも不図示)をそれぞれ係合させるためのSIMカード接触部308およびメモリカード接触部310が設けられている。挿入された場合にコネクタを定位置に保持するために、少なくとも1つのトレイ保持バネ312が、側壁304の一方または両方の内面上に形成されている。使用において、そのような保持バネ312は、コネクタが挿入されると、解放されるまで、挿入されたコネクタを保持するように付勢され得る。
【0056】
コネクタ(より具体的にはSIMカード)がコネクタハウジング300に挿入されているかどうかを検出すべく、コネクタハウジング300は、検出スイッチ313を含む。動作中、検出スイッチ313は、検出スイッチ313がコネクタ/SIMカードに当接していない場合、付勢されていない開いた向きである。さらに、検出スイッチ313は、挿入された場合に検出スイッチ313がコネクタ/SIMカードに実際に当接している場合、付勢された閉じた向きである。この設計により、デバイス(不図示)は、デバイスの電源が投入されたことにより、SIMが存在しないデバイスの継続的な使用を可能にする適切な動作モードがトリガされた場合、コネクタが存在しないこと(および/または関連するカードが存在しないこと)を検出し得る。これにより、結果として、必ずしもデバイスの電源を切ることなくデバイスからコネクタを取り外すことが可能になる。
【0057】
さらに、検出スイッチ313は、必ずしも上述のSIMカードの「ホットスワップ」専用ではないが、コネクタをコネクタハウジング300から取り外す前にメモリカードを保護するためのスイッチとしても機能し得ることに留意すべきである。コネクタの取り外しが開始された場合、検出スイッチ313は、メモリカードに対する書き込み/読み出しを行うあらゆる能力を無効化する信号を提供するように構成され得る。故に、そのような機能により、メモリカードの破損が阻止され得る。
【0058】
コネクタを排出するために、コネクタハウジング300には、旋回点316を介して旋回可能に連結されたレバー314が設けられている。レバー314は、ピンがレバー314の第2の端部322に係合するよう、コネクタハウジング300に形成された穴320へのピン(不図示)の挿入に応じてコネクタの(SIMを保持する)トレイをレバー314の第1の端部318に係合させるように動作する。
【0059】
図3Bは、コネクタ330が挿入された、
図3Aのコネクタハウジング300の別の上面斜視図である。さらに、
図3Cは、線3C−3Cに沿った
図3Bのコネクタハウジング300およびコネクタ330の断面図である。一実施形態において、レバー314は、他のコンポーネントのために利用可能な空間を(特に、コネクタハウジング300の内側端部に)確保するために、
図3Cに具体的に示される位置において、SIMカード接触部308とメモリカード接触部310との間に配置され得る。
【0060】
図4は、コネクタ404を取り外し可能に受け入れるためのコネクタハウジング402が設けられたデバイス400の斜視図である。
図4のデバイスは電話を含むように示されているが、コネクタハウジング402は、任意の望ましいデバイスに組み込まれ得ることに留意すべきである。ここで、そのようなデバイスおよび可能な環境の他の例が記載される。
【0061】
図5は、一実施形態によるネットワークアーキテクチャ500を示す。示されるように、少なくとも1つのネットワーク502が提供される。本ネットワークアーキテクチャ500に関連して、ネットワーク502は、遠隔通信ネットワーク、ローカルエリアネットワーク(LAN)、無線ネットワーク、インターネット、ピアツーピアネットワーク、ケーブルネットワークなどのワイドエリアネットワーク(WAN)等を含むがこれらに限定されない任意の形態を取り得る。1つのネットワークのみが示されているが、2つまたはそれより多くの同様のまたは異なるネットワーク502が提供され得ることが理解されるべきである。
【0062】
ネットワーク502には、複数のデバイスが連結されている。例えば、サーバコンピュータ512およびエンドユーザコンピュータ508は、通信目的でネットワーク502に連結され得る。そのようなエンドユーザコンピュータ508は、デスクトップコンピュータ、ラップトップコンピュータおよび/または任意の他のタイプのロジックを含み得る。さらにまた、様々な他のデバイスが、携帯情報端末(PDA)デバイス510、携帯電話デバイス506、テレビ504等を含むネットワーク502に連結され得る。
【0063】
図6は、一実施形態による例示的なシステム600を示す。オプションとして、システム600は、
図5のネットワークアーキテクチャ500のデバイスのいずれかに関連して実装され得る。しかしながら、システム600は、任意の望ましい環境で実装され得ることが理解されるべきである。
【0064】
示されるように、バス612に接続された少なくとも1つのセントラルプロセッサ601含むシステム600が提供される。システム600は、メインメモリ604[例えば、ハードディスクドライブ、ソリッドステートドライブ、ランダムアクセスメモリ(RAM)等]も含む。システム600は、グラフィクスプロセッサ608およびディスプレイ610も含む。
【0065】
システム600は、二次記憶装置606も含み得る。二次記憶装置606は、例えば、フロッピー(登録商標)ディスクドライブ、磁気テープドライブ、コンパクトディスクドライブ等を表すハードディスクドライブおよび/またはリムーバブルストレージドライブを含む。リムーバブルストレージドライブは、公知の態様で、取り外し可能ストレージユニットからの読み出し、および/または取り外し可能ストレージユニットへの書き込みを行う。
【0066】
コさらに言えば、コンピュータプログラムはまたはコンピュータ制御ロジックアルゴリズムが、メインメモリ604、二次記憶装置606および/または任意の他のメモリに格納され得る。そのようなコンピュータプログラムは、実行された場合、システム600が(例えば、上記のような)様々な機能を実行することを可能にする。メモリ604、二次記憶装置606および/または任意の他のストレージは、非一時的コンピュータ可読媒体の可能な例である。
【0067】
説明される図に示されるコンポーネントの配置は、例示的なものであり、他の配置も可能であることが理解されるべきである。以下に説明され、様々なブロック図に示される、特許請求の範囲により定義される様々なシステムコンポーネント(および手段)は、本明細書において開示される主題に従って構成されるいくつかのシステムにおける論理コンポーネントを示すことも理解されるべきである。
【0068】
例えば、これらのシステムコンポーネント(および手段)のうちの1または複数は、説明される図に示される配置において示されるコンポーネントのうちの少なくともいくつかにより、全体的または部分的に実現され得る。加えて、これらのコンポーネントのうちの少なくとも1つが、少なくとも部分的に電子ハードウェアコンポーネントとして実装され、故にマシンを構成するが、他のコンポーネントが、実行環境に含まれる場合にマシン、ハードウェア、またはソフトウェアとハードウェアとの組み合わせを構成するソフトウェアに実装され得る。
【0069】
より具体的には、特許請求の範囲により定義される少なくとも1つのコンポーネントが、少なくとも部分的に、命令実行マシン(例えば、プロセッサベースのマシンまたはプロセッサを含むマシン)などの電子ハードウェアコンポーネントとして、および/または、特殊な回路もしくは回路素子(例えば、特殊な機能を実行するために相互接続されたディスクリートロジックゲート)として実装される。他のコンポーネントがソフトウェア、ハードウェア、またはソフトウェアとハードウェアとの組み合わせに実装され得る。さらに、本明細書において説明される機能を依然として実現しつつ、これらの他のコンポーネントのうち、いくつかまたは全部が組み合わされ得、いくつかが完全に省略され得、追加のコンポーネントが加えられ得る。故に、本明細書において説明される主題は、多くの異なる変形において具現化され得、全てのそのような変形は、特許請求の範囲内にあるものと考えられる。
【0070】
上記説明において、別段の記載がない限り、主題は、1または複数のデバイスにより実行される機能および動作の記号による表現を参照して説明されている。このように、場合によってはコンピュータで実行されると称されるそのような機能および動作は、構造化された形式でのプロセッサによるデータの操作を含むことが理解されよう。この操作により、データが変換されるか、またはコンピュータのメモリシステム内の位置に保持される。これにより、デバイスの動作が、当業者に良く理解される態様で、再構成されるか、またはそうでなければ変更される。データは、データのフォーマットにより定義される特定の特性を有するデータ構造として、メモリの物理的位置で保持される。しかしながら、主題が前述の文脈において説明されているが、これは、当業者が以下に説明される様々な機能および動作がハードウェアにも実装され得ることを理解するように限定することを意味しない。
【0071】
本明細書において説明される主題の理解を容易にするために、多くの態様が一連の動作に関して説明されている。特許請求の範囲により定義されるこれらの態様のうちの少なくとも1つは、電子ハードウェアコンポーネントにより実行される。例えば、様々な動作は、特殊な回路または回路素子により実行され得るか、1または複数のプロセッサにより実行されているプログラム命令により実行され得るか、またはそれらの両方の組み合わせにより実行され得ることが認識されよう。任意の一連の動作の本明細書における説明は、その一連の動作を実行するために説明される特定の順序に従わなければならない旨を示唆することを意図していない。本明細書に別段の記載がない限り。または文脈上別段の明確な否定がない限り、本明細書において説明される全ての方法は、任意の適切な順序で実行され得る。
【0072】
主題の説明に関連して(特に、以下の特許請求の範囲に関連して)、「ある」、「一」および「この」という用語および同様の指示対象の使用は、本明細書において別段の記載がない限り、または文脈上明確な否定がない限り、単数形および複数形の両方を含むものと解釈されるべきである。本明細書における値の範囲の記述は、本明細書において別段の記載がない限り、当該範囲に含まれる各別個の値を個々に参照する簡潔な方法として機能することが意図されているに過ぎず、各別個の値は、本明細書に個々に記載されているかのように本明細書に組み込まれる。さらに、前述の説明は、例示目的のみのためのものであり、限定目的のためのものではない。なぜなら、求められる保護範囲は、権利を与えられるその任意の均等物と共に以下に記載される特許請求の範囲により定義されているからである。本明細書において提供されるあらゆる例または例示的な文言(例えば、「など」)の使用は、主題をより良く示すことを意図しているに過ぎず、別段の請求がない限り、主題の範囲に対する限定をもたらさない。特許請求の範囲および本明細書の両方における、ある結果をもたらすための条件を示す「に基づいて」という用語および他の同様の語句の使用は、当該結果をもたらす任意の他の条件を排除することを意図していない。本明細書における文言は、特許請求されない任意の要素を、特許請求される本発明の実施に不可欠なものとして示していると解釈されるべきではない。
【0073】
本明細書において説明される実施形態は、特許請求される主題を実行するための、発明者に知られている1または複数のモードを含む。それらの実施形態の変形は、当業者が前述の説明を読めば明らかになることが理解されるべきである。発明者は、当業者がそのような変形を適宜使用することを見込んでおり、特許請求される主題が、本明細書において具体的に説明されるものとは異なる方法で実施されることを意図している。従って、この特許請求される主題は、適用法により許容されるとおりに、本明細書添付の特許請求の範囲に記載される主題の全ての修正および均等物を含む。さらに、その全ての可能な変形における上述の要素の任意の組み合わせは、本明細書に別段の記載がない限り、または文脈上別段の明確な否定がない限り包含される。