(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記サーバは、タスク情報の登録後に、類似のタスクの過去の実行者を抽出し、当該実行者を特定するための情報を端末に出力させる、請求項1から4のいずれか1項に記載のネットワークシステム。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、図面を参照しつつ、本発明の実施の形態について説明する。以下の説明では、同一の部品には同一の符号を付してある。それらの名称および機能も同じである。したがって、それらについての詳細な説明は繰り返さない。
<第1の実施の形態>
<ネットワークシステムの全体構成>
【0017】
まず、
図1および
図2を参照して、本実施の形態にかかるネットワークシステム1の全体構成について説明する。なお、
図1は、本実施の形態にかかるネットワークシステム1の全体構成と動作概要の例とを示す第1のイメージ図である。
図2は、本実施の形態にかかるネットワークシステム1の全体構成と動作概要の例とを示す第2のイメージ図である。
【0018】
図1および
図2を参照して、本実施の形態にかかるネットワークシステム1は、主にタスク情報の入力を受け付けたり管理したりするための管理サーバ100と、複数の端末300A,300Bとを含む。なお、以下では、複数の端末300A,300Bを総称して端末300ともいう。
【0019】
管理サーバ100は、インターネットなどのネットワークを介して端末300A,300Bとデータをやり取りする。端末300A,300Bは、ユーザからの命令に応じて、管理サーバ100にタスク情報を送信したり、管理サーバ100からタスク情報を受信したりする。
<ネットワークシステムの動作概要>
【0020】
次に、本実施の形態にかかるネットワークシステム1の代表的な動作概要について説明する。まず、
図1を参照して、音声入力によるタスク情報の登録が成功した場合について説明する。
【0021】
第1のユーザが、第2のユーザのタスク情報を登録しようとする。本実施の形態においては、第1のユーザは、端末300Aにタスクを音声入力する。端末300は音声データを管理サーバ100に送信する。ただし、第1のユーザは、自分自身のタスクを音声入力してもよい。
【0022】
管理サーバ100は、タスク用のキーワードのデータベースを参照して、受信した音声データから、必要な情報、たとえば、タスクの登録に必要な各種のカテゴリーに属するキーワード、を抽出する。管理サーバ100は、抽出したキーワードをタスク情報として登録する。
【0023】
本実施の形態においては、第1のユーザからの音声データにタスクの登録に必要な情報がすべて含まれていると、管理サーバ100は、タスクが登録された旨の情報を、タスクの登録者である第1のユーザの端末300Aと、タスクの実行者として指定された第2のユーザの端末300Bとに送信する。端末300Aは、タスクの登録が正常に完了したことを音声出力または表示する。また、端末300Bは、登録されたタスク情報を音声出力または表示する。
【0024】
管理サーバ100は、第1のユーザの音声そのものを端末300に出力させてもよいし、タスクとして登録された情報に基づいてタスク情報を示す音声データを作成し、当該音声データを端末300に出力させてもよい。
【0025】
なお、受信した音声データにタスク登録に必要な情報がすべて含まれていると、管理サーバ100は、タスク情報を含むWebページをメンバーに公開するものであってもよい。つまり、これ以降は、メンバーからの閲覧要求に応じて、管理サーバ100は、タスク情報を含むWebページを当該メンバーの端末300へダウンロードする。
【0026】
次に、
図2を参照して、音声データにタスク登録に必要なデータが欠けている場合について説明する。
【0027】
第1のユーザが、第2のユーザのタスク情報を登録しようとする。本実施の形態においては、第1のユーザは、端末300Aにタスクを音声入力する。端末300Aは、音声データを管理サーバ100に送信する。
【0028】
管理サーバ100は、タスク用のキーワードのデータベースを参照して、受信した音声データから、必要な情報、たとえば、タスクの登録に必要な各種のカテゴリーに属するキーワード、を抽出する。管理サーバ100は、抽出したキーワードをタスク情報として記憶する。
【0029】
本実施の形態においては、音声データに必要な情報がすべて含まれていない場合、管理サーバ100は、含まれていないカテゴリーを指定するための情報を端末300Aに送信する。端末300Aは、管理サーバ100からのデータに基づいて、足りないカテゴリー、たとえばタスクの実行期限など、に属するキーワードの入力をユーザに促す。
【0030】
第1のユーザは、端末300Aに、足りないカテゴリーに属するキーワードを音声入力する。端末300Aは、音声データを管理サーバ100に送信する。これによって、管理サーバ100は、音声データに基づいて、タスク情報の登録に必要な情報をすべて格納することができる。
【0031】
管理サーバ100は、タスクが登録された旨の情報を、タスクの登録者である第1のユーザの端末300Aと、タスクの実行者として指定された第2のユーザの端末300Bとに送信する。端末300Aは、タスクの登録が正常に完了したことを音声出力または表示する。また、端末300Bは、登録されたタスク情報を音声出力または表示する。
【0032】
以下では、このような機能を実現するためのネットワークシステム1について詳細に説明する。
<管理サーバ100のハードウェア構成>
【0033】
まず、ネットワークシステム1を構成する管理サーバ100のハードウェア構成の一態様について説明する。なお、
図3は、本実施の形態にかかる管理サーバ100のハードウェア構成を表わすブロック図である。
【0034】
図3を参照して、本実施の形態にかかる管理サーバ100は、主たる構成要素として、プロセッサ110と、メモリ120と、ボタン140と、通信インターフェイス160とを含む。
【0035】
プロセッサ110は、メモリ120に記憶されているプログラムを実行することによって、管理サーバ100の各部を制御する。すなわち、プロセッサ110は、メモリ120に格納されているプログラムを実行することによって、後述する各種の処理、たとえばタスクの登録処理やタスク情報の出力処理を実現する。
【0036】
メモリ120は、各種のRAM(Random Access Memory)や各種のROM(Read Only Memory)などによって実現される。メモリ120は、たとえば、プロセッサ110によって実行されるプログラムや、プロセッサ110によるプログラムの実行により生成されたデータ、ボタン140やキーボードから入力されたデータ、端末300から受信したデータ、キーワードデータベース121、メンバーデータベース122、タスクデータベース123などを記憶する。
【0037】
図4は、本実施の形態にかかるキーワードデータベース121のデータ構造を示すイメージ図である。
図4を参照して、キーワードデータベース121は、主に、複数のカテゴリー毎に、カテゴリーに属する複数のキーワードを格納する。たとえば、カテゴリーは、タスクの実行予定者である担当者と、タスクの実行期限と、タスクの具体的な内容と、タスクの実行場所とを含む。
【0038】
ただし、複数のカテゴリーは、すべての入力が必須であってもよいし、一部のカテゴリーだけの入力が必須であってもよいし、タスクの種類によって必須のカテゴリーが異なるものであってもよい。
【0039】
なお、キーワードデータベース121は、端末300から受信した音声データを音声認識処理した結果であるテキストデータと比較するためのテキストデータのキーワードを含むものであってもよいし、端末300から受信した音声データとマッチングするための音声データのキーワードを含むものであってもよい
【0040】
図5は、本実施の形態にかかるメンバーデータベース122のデータ構造を示すイメージ図である。
図5を参照して、メンバーデータベース122は、主に、メンバー毎に、メンバーIDと、メンバーの氏名と、メンバーのメールアドレスとを格納する。
【0041】
図6は、本実施の形態にかかるタスクデータベース123のデータ構造を示す第1のイメージ図である。
図6を参照して、タスクデータベース123は、メンバーから登録されるタスク毎に、タスクIDと、タスクの登録者を特定するためのメンバーIDと、タスクの実行予定者を特定するためのメンバーIDと、タスクの内容と、タスク情報の入力日時と、タスクの実行期限と、タスクの登録が完了したか否かのフラグのデータとを格納する。
【0042】
なお、
図6は、タスクの登録に必要なデータがすべて管理サーバ100に登録された後のタスクデータベース123を示す。すなわち、タスクの登録が完了したか否かを示すフラグがONされている。
【0043】
一方、
図7は、本実施の形態にかかるタスクデータベース123のデータ構造を示す第2のイメージ図である。
図7を参照して、タスクの登録に必要なデータがすべて管理サーバ100に登録されていない場合、タスクの登録が完了したか否かを示すフラグがOFFになっている。
【0044】
図3に戻って、通信インターフェイス160は、インターネットやキャリア網を介して、端末300からタスクの登録要求やタスクの追加・修正要求やWebページの閲覧要求を受信してプロセッサ110に受け渡したり、プロセッサ110からの指令に基づいてタスク情報やWebページなどを端末300に提供したりする。
<端末300のハードウェア構成>
【0045】
次に、端末300のハードウェア構成の一態様について説明する。
図8は、本実施の形態にかかる端末300のハードウェア構成を表わすブロック図である。なお、端末は、スマートフォンであってもよいし、パーソナルコンピュータであってもよいし、ゲーム機などであってもよく、少なくともデータを管理サーバ100とやりとりできるものであればよい。
【0046】
図8を参照して、本実施の形態にかかる端末300は、主たる構成要素として、プロセッサ310と、メモリ320と、タッチパネル350(ディスプレイ330とポインティングデバイス340)と、通信インターフェイス360と、マイク370と、スピーカ380とを含む。
【0047】
プロセッサ310は、メモリ320あるいは外部の記憶媒体に記憶されているプログラムを実行することによって、端末300の各部を制御する。すなわち、プロセッサ310は、メモリ320に格納されているプログラムを実行することによって、各種の処理、たとえばタスクの登録処理やタスク情報の出力処理を実現する。
【0048】
メモリ320は、各種のRAM、各種のROM、フラッシュメモリーなどによって実現される。メモリ320は、プロセッサ310によって実行されるプログラムや、プロセッサ310によるプログラムの実行により生成されたデータ、ポインティングデバイス340を介して入力されたデータ、管理サーバ100から受信したタスクに関するデータなどを記憶する。
【0049】
ディスプレイ330は、プロセッサ310からの信号に基づいて、文字や画像、たとえば
図1および
図2などに示す画面を出力する。ポインティングデバイス340は、ユーザからの命令を受け付けて当該命令をプロセッサ310に入力する。なお、本実施の形態においては、端末300は、ディスプレイ330とポインティングデバイス340とが組み合わされたタッチパネル350を有する。
【0050】
通信インターフェイス360は、アンテナやコネクタによって実現される。通信インターフェイス360は、有線通信あるいは無線通信によって他の装置との間でデータをやり取りする。プロセッサ310は、通信インターフェイス360を介して、音声データやテキストデータなどを管理サーバ100に送信したり、管理サーバ100から音声データやテキストデータなどを受信したりする。
【0051】
マイク370は、各種の音声を受け付けて、音声信号をプロセッサ310に入力する。スピーカ380は、プロセッサ310からの音声信号に基づいてタスクに関する音声、通話音声、音楽、動画などの様々な音声を出力する。
<管理サーバ100のプロセッサ110の動作概要>
【0052】
次に、
図9を参照しながら、本実施の形態にかかる管理サーバ100の情報処理について説明する。なお、
図9は、本実施の形態にかかる管理サーバ100の情報処理を示すフローチャートである。
【0053】
まず、端末300のプロセッサ310が、マイク370を介して音声を受け付け、通信インターフェイス160を介して当該音声データを管理サーバ100に送信する。すると、管理サーバ100のプロセッサ110は、通信インターフェイス160を利用することによって、端末300からタスク登録用の音声データを受信する。プロセッサ110は、その後、以下の処理を実行する。
【0054】
プロセッサ110は、キーワードデータベース121を参照することによって、端末300から受信した音声データからカテゴリーに属するキーワードを抽出する(ステップS102)。
【0055】
プロセッサ110は、タスクデータベース123を参照して、受け付けた音声データが、タスク登録中のユーザからのものか否かを判断する。すなわち、プロセッサは、音声データが新規タスクを含むか否かを判断する(ステップS104)。
【0056】
プロセッサ110は、音声データが新規タスクを含む場合(ステップS104においてYESである場合)、タスクIDを新たに発行して、抽出したキーワードをタスクデータベース123に登録する(ステップS106)。
【0057】
プロセッサ110は、タスクの登録に必要なデータが全てタスクデータベース123に格納されたか否かを判断する(ステップS108)。
【0058】
タスクの登録に必要なデータが全てタスクデータベース123に格納された場合、すなわちタスクの登録にエラーがなかった場合(ステップS110にてNOである場合)、プロセッサ110は、タスクデータベース123へのタスク情報の登録を完了する(ステップS112)。
【0059】
プロセッサ110は、通信インターフェイス160を介して、タスクの登録者のメンバーの端末300Aとタスクの実行者のメンバーの端末300Bとに、新しく登録されたタスクに関する情報を送信する(ステップS114)。プロセッサ110は、通信インターフェイス160を介して、次の音声データを待ち受ける。
【0060】
これによって、タスクの登録者の端末300Aのプロセッサ310は、管理サーバ100からの情報に基づいて、スピーカ380またはディスプレイ330に、タスクの登録が完了したことを示す情報を出力する。タスクの実行予定者の端末300Bのプロセッサ310は、管理サーバ100からの情報に基づいて、スピーカ380またはディスプレイ330に、タスクの内容を出力させる。
【0061】
一方、プロセッサ110は、タスクの登録に必要なデータが全てタスクデータベース123に格納されていない場合、すなわちタスクの登録にエラーがあった場合(ステップS110にてYESである場合)、通信インターフェイス160を介して、タスクの登録者のメンバーの端末300Aに、タスクの登録に足りないカテゴリーを通知するためのエラーメッセージを送信する(ステップS132)。プロセッサ110は、通信インターフェイス160を介して、次の音声データを待ち受ける。
【0062】
これによって、端末300のプロセッサ310は、管理サーバ100からの情報に基づいて、スピーカ380に入力すべきタスクのカテゴリーを音声出力させる。端末300のプロセッサ310は、マイク370を介して、足りないカテゴリーに属するキーワードの入力を受け付けて、音声データを管理サーバ100に送信する。ただし、端末300のユーザは、別のプロトコルを介して、たとえばタスクの情報の追加・修正ができるWebページにデータを入力することによって、タスクの登録を完了するものであってもよい。
【0063】
一方、プロセッサ110は、端末300からの音声データが登録中のタスクの情報を含む場合(ステップS104においてNOである場合)、抽出したキーワードを、タスクデータベース123の登録中のタスクのデータとして登録する(ステップS122)。プロセッサ110は、ステップS108からの処理を繰り返す。
【0064】
以上のように、本実施の形態においては、管理サーバ100は、カテゴリーに対応するキーワードをタスクの情報として取得するので、ユーザはタスクの入力を容易に行うことができる。また、入力されていないカテゴリーを検知できるので、管理サーバ100は、足りないカテゴリーの入力をユーザに促すことができる。すなわち、従来よりも使い勝手のよいタスク入力やタスク管理が可能なネットワークシステム1、サーバ100、プログラムおよび端末300が提供される。
<ネットワークシステム1の使用例>
【0065】
次に、
図10を参照しながら、本実施の形態にかかるネットワークシステム1の使用例について説明する。なお、
図10は、本実施の形態にかかるネットワークシステム1の使用例を示すイメージ図である。
【0066】
たとえば、
図10(1)に示すように、第1のユーザが、端末300Aに、タスクを音声入力する。
図10(2)に示すように、第2のユーザが第1のユーザの近傍にいる場合、第2のユーザは端末を介さずに、タスクを引き受けた旨を回答することができる。
【0067】
図10(3)に示すように、管理サーバ100は、音声データからキーワードを抽出し、期限のカテゴリーのキーワードが入力されていないことを判断する。管理サーバ100は、端末300を介して第1のユーザに期限の入力を促す。端末300は、期限の入力を受け付けて、期限を管理サーバ100に送信する。
【0068】
図10(4)に示すように、管理サーバ100は、必要な情報の全ての登録を確認すると、タスクの実行者の端末300にタスクの内容を送信する。端末300は、タスクを音声出力する。また、タスクの実行者は、当該タスクを実行するときに、タスクの内容を再確認することもできる。
<第2の実施の形態>
【0069】
第1の実施の形態においては、タスクの登録にエラーが生じると、管理サーバ100が、タスクの登録者にエラーを通知するものであった。しかしながら、本実施の形態においては、タスクの登録にエラーが生じると、管理サーバ100が、タスクの実行予定者にタスクの登録に足りない情報を通知するものである。
【0070】
なお、以下では、
図11を参照して、本実施の形態にかかるネットワークシステム1の動作概要について説明するものとし、管理サーバ100や端末300のハードウェア構成などに関しては、第1の実施の形態のそれらと同様であるため、ここでは説明を繰り返さない。なお、
図11は、本実施の形態にかかるネットワークシステム1の全体構成と動作概要の例とを示すイメージ図である。
【0071】
まず、音声入力によるタスク情報の登録が成功した場合の動作概要については、
図1に示したように、第1の実施の形態のそれと同様であるため、ここでは説明を繰り返さない。
【0072】
次に、
図11を参照して、音声データにタスク登録に必要なデータが欠けている場合について説明する。
【0073】
第1のユーザが、第2のユーザのタスク情報を登録しようとする。本実施の形態においては、第1のユーザは、端末300Aにタスクを音声入力する。端末300Aは、音声データを管理サーバ100に送信する。
【0074】
管理サーバ100は、受信した音声データから、必要な情報、たとえば、タスクの登録に必要な各種のカテゴリーに属するキーワード、を抽出する。管理サーバ100は、抽出したキーワードをタスク情報として記憶する。
【0075】
本実施の形態においては、音声データに必要な情報がすべて含まれていない場合、管理サーバ100のプロセッサ110は、タスクデータベース123を参照して、通信インターフェイス160を介して、入力されたキーワードに関する情報と、未だ入力されていないカテゴリーに関する情報とをタスクの実行予定者の端末300Bに送信する。端末300Bのプロセッサ310は、管理サーバ100からのデータに基づいて、入力されたキーワードに関する情報と、入力されていないカテゴリー、たとえばタスクの実行期限など、に関する情報と、をスピーカ380を介して第2のユーザに伝える。
【0076】
第2のユーザが、入力されていないカテゴリーの入力を要求した場合、管理サーバ100は、入力されていないカテゴリーを指定する情報を端末300Aに送信する。端末300Aは、管理サーバ100からのデータに基づいて、タスクの登録に足りないカテゴリー、たとえばタスクの実行期限など、に関する情報の入力を促す。
【0077】
ただし、単に、第2のユーザの端末300Bが、第2のユーザの音声を第1のユーザの端末300Aに送信してもよい。そして、第1のユーザの端末300Aが、第2のユーザの音声、たとえば、「いつまでですか。」とか「承知しました。」とかの音声、を出力してもよい。
【0078】
第1のユーザは、端末300Aに、入力されていないカテゴリーに関する情報を音声入力する。端末300Aは、音声データを管理サーバ100に送信する。これによって、管理サーバ100は、音声データに基づいて、タスク情報の登録に必要な情報をすべて格納することができる。
【0079】
管理サーバ100は、タスクが登録された旨の情報を、タスクの登録者である第1のユーザの端末300Aと、タスクの実行者として指定された第2のユーザの端末300Bとに送信する。端末300Aは、タスクの登録が正常に完了したことを音声出力または表示する。また、端末300Bは、登録されたタスク情報を音声出力または表示する。
【0080】
管理サーバ100は、第1のユーザの音声そのものを端末300に出力させてもよいし、タスクとして登録された情報に基づいてタスク情報を示す音声データを作成し、当該音声データを端末300に出力させてもよい。
【0081】
なお、所定時間たっても、第2のユーザがカテゴリーの入力を要求しなかった場合、管理サーバ100は、タスクの登録が完了したものとして、タスクが登録された旨の情報を、タスクの登録者である第1のユーザの端末300Aと、タスクの実行者として指定された第2のユーザの端末300Bとに送信する。
<第3の実施の形態>
【0082】
第2の実施の形態においては、タスクの登録にエラーが生じると、管理サーバ100が、タスクの実行予定者にエラーを通知して、実行予定者から音声によって足りない情報の要求を受け付けたり、実行予定者の音声入力がないまま所定時間経過したときに登録を完了したりするものであった。
【0083】
しかしながら、本実施の形態においては、
図12を参照して、音声データに必要な情報がすべて含まれていない場合、端末300Bのプロセッサ310は、管理サーバ100からのデータに基づいて、足りないカテゴリー、たとえばタスクの実行期限など、をディスプレイ330に表示するとともに、足りないカテゴリーに関する情報の入力を、タスクの登録者に要求するか否かの命令をユーザから受け付ける。たとえば、プロセッサ310は、タッチパネル350に、未だ入力されていないカテゴリーに関する情報の入力を要求するためのソフトウェアボタン351と、このままタスク登録を完了するためのソフトウェアボタン352とを選択可能に表示させる。
【0084】
そして、第2のユーザが当該カテゴリーに関する情報の入力を要求するためのソフトウェアボタン351を押した場合、管理サーバ100は、端末300Bからの要求に基づいて、当該カテゴリーを示す情報を端末300Aに送信する。端末300Aは、管理サーバ100からのデータに基づいて、スピーカ380またはディスプレイ330を介して、足りないカテゴリー、たとえばタスクの実行期限など、に関する情報の入力を第1のユーザに促す。
【0085】
第1のユーザは、端末300Aのマイク370に、足りないカテゴリーに関する情報を音声入力する。端末300Aは、音声データを管理サーバ100に送信する。これによって、管理サーバ100は、音声データに基づいて、タスク情報の登録に必要な情報をすべて格納することができる。
【0086】
管理サーバ100は、タスクが登録された旨の情報を、タスクの登録者である第1のユーザの端末300Aと、タスクの実行者として指定された第2のユーザの端末300Bとに送信する。端末300Aは、タスクの登録が正常に完了したことを音声出力または表示する。また、端末300Bは、登録されたタスク情報を音声出力または表示する。
【0087】
管理サーバ100は、第1のユーザの音声そのものを端末300に出力させてもよいし、タスクとして登録された情報に基づいてタスク情報を示す音声データを作成し、当該音声データを端末300に出力させてもよい。
【0088】
なお、第2のユーザがカテゴリーの入力の不要のソフトウェアボタン352を押した場合、管理サーバ100は、端末300Bからの情報に基づいて、タスクの登録が完了したものとして、タスク情報の登録が完了した旨の情報をタスクの登録者としての第1のユーザの端末300Aとタスクの実行予定者として指定された第2のユーザの端末300Bとに送信する。
<第4の実施の形態>
【0089】
第1から第3の実施の形態の構成に加えて、本実施の形態においては、管理サーバ100は、タスクの登録が完了した際に、当該タスクに似た過去のタスクに関する情報をタスクの実行予定者に提供してもよい。たとえば、
図13に示すように、管理サーバ100のプロセッサ110は、新たなタスクが登録された際に、タスクデータベース123を参照することによって新たなタスクと類似する過去のタスクの実行者を特定する。プロセッサ110は、通信インターフェイス160を介して、過去のタスクの実行者を、新たなタスクの実行予定者の端末300に表示させる。これによって、新たなタスクの実行予定者が、タスクに関してわからないことがある場合に、過去のタスクの実行者に尋ねることができる。
【0090】
なお、管理サーバ100のプロセッサ110は、タスクが正常に登録される前に、タスク情報の一部が格納された状態で、通信インターフェイス160を介して、過去のタスクの実行者を、新たなタスクの実行予定者の端末300に出力させてもよい。これによって、新たなタスクの実行予定者は、過去のタスクの実行者を確認してから、足りないカテゴリーに関する情報を要求するか否かを判断することができる。
<第5の実施の形態>
【0091】
第1から第4の実施の形態においては、タスクの登録用のデータに、必要なカテゴリーのキーワードがすべて含まれていない場合に、管理サーバ100が、第1のユーザや第2のユーザにその旨を通知するものであった。しかしながら、本実施の形態においては、管理サーバ100は、タスクの実行予定者やタスクの内容によって、そのままタスクを登録したり、タスクの登録者に足りない情報を要求したりする。
【0092】
なお、以下では、
図14を参照して本実施の形態にかかるネットワークシステム1の動作概要について説明し、
図15を参照して本実施の形態にかかる管理サーバ100のメモリ120に格納される要否データベース124について説明するものとする。管理サーバ100や端末300のハードウェア構成などに関しては、第1の実施の形態のそれらと同様であるため、ここでは説明を繰り返さない。
【0093】
まず、音声入力によるタスク情報の登録が成功した場合については、
図1に示したように、第1の実施の形態のそれらと同様であるため、ここでは説明を繰り返さない。
【0094】
次に、
図14を参照して、音声データにタスク登録に必要なデータが欠けている場合について説明する。
【0095】
第1のユーザが、第2のユーザのタスク情報を登録しようとする。本実施の形態においては、第1のユーザは、端末300Aにタスクを音声入力する。端末300Aは、音声データを管理サーバ100に送信する。
【0096】
管理サーバ100は、受信した音声データから、必要な情報、たとえば、タスクの登録に必要な各種のカテゴリーに属するキーワード、を抽出する。管理サーバ100は、抽出したキーワードをタスク情報として記憶する。
【0097】
本実施の形態においては、音声データに必要な情報がすべて含まれていない場合、管理サーバ100は、タスクの実行予定者と、入力されていないカテゴリーとに基づいて、タスクの登録者に足りない情報の入力を促すのか、そのままタスクの登録を完了してしまうのか、タスクの登録者に入力を要求するか否かをタスクの実行予定者に問いかけるのか、を判断する。
【0098】
たとえば、タスクの実行予定者が熟練者である場合には、管理サーバ100は、入力されていないカテゴリーに関する情報を要求することなく、登録を完了する。熟練者の場合、タスクの期限やタスクの実行場所などを全て指示されなくともタスクを完遂できるからである。
【0099】
一方、タスクの実行予定者が初心者である場合、管理サーバ100は、タスクの実行予定者に問い合わせることなく、タスクの登録者の端末300Aに、足りないカテゴリーに関する情報の入力を促す。初心者の場合は、自分勝手に判断せずに、タスクの期限やタスクの実行場所を確実に伝えた方がミスが起きにくいからである。
【0100】
タスクの実行予定者が通常の経験者である場合、管理サーバ100は、タスクの登録者に入力されていないカテゴリーに関する情報の入力を要求するか否かを、タスクの実行予定者の端末300Bに問い合わせる。通常の経験者の場合、タスクの期限やタスクの実行場所を確実に把握しているか不明であるからである。
【0101】
より詳細には、本実施の形態においては、管理サーバ100のメモリ120は、要否データベース124をさらに記憶する。
図15は、本実施の形態にかかる要否データベース124を示すイメージ図である。要否データベース124は、タスクの実行予定者毎に、かつ入力されていないカテゴリー毎に、(1)タスクの登録者に足りない情報の入力を促すのか「要」、(2)このままタスクの登録を完了するのか「不要」、(3)タスクの登録者に情報の入力を促した方がよいのか否かをタスクの実行予定者に選択させるのか「選択」を示す情報を格納する。
【0102】
そして、管理サーバ100のプロセッサ110は、タスクの登録に必要なカテゴリーのうち、未だ入力されていないカテゴリーがある場合に、タスクの実行予定者と入力されていないカテゴリーとに対応する、要否データベース124の該当項目が「要」である場合、通信インターフェイス160を介して、入力されていないカテゴリーを端末300Aに送信する。端末300Aは、管理サーバ100からのデータに基づいて、足りないカテゴリー、たとえばタスクの実行期限など、に関する情報の入力を第1のユーザに促す。
【0103】
管理サーバ100のプロセッサ110は、タスクの登録に必要なカテゴリーのうち、未だ入力されていないカテゴリーがある場合に、タスクの実行予定者と入力されていないカテゴリーとに対応する、要否データベース124の該当項目が「不要」である場合、タスクの登録を完了して、タスク情報の登録が完了した旨の情報をタスクの登録者としての第1のユーザの端末300Aとタスクの実行者として指定された第2のユーザの端末300Bとに送信する。
【0104】
管理サーバ100のプロセッサ110は、要否データベース124の該当項目が「選択」である場合、タスクデータベース123を参照して、通信インターフェイス160を介して、入力されたキーワードの情報と、未だ入力されていないカテゴリーを示す情報とをタスクの実行予定者の端末300Bに送信する。端末300Bのプロセッサ310は、管理サーバ100からのデータに基づいて、足りないカテゴリー、たとえばタスクの実行期限など、をスピーカ380を介して第2のユーザに伝える。第2のユーザが入力されていないカテゴリーの情報の入力を要求した場合、管理サーバ100のプロセッサ110は、通信インターフェイス160を介して、入力されていないカテゴリーを端末300Aに送信する。端末300Aは、管理サーバ100からのデータに基づいて、足りないカテゴリー、たとえばタスクの実行期限など、に関する情報の入力を第1のユーザに促す。
<第6の実施の形態>
【0105】
第5の実施の形態は、タスクの実行予定者毎に、そしてカテゴリー毎に、(1)足りない情報を登録者に聴き直すか、(2)足りない情報があってもそのままタスクを登録するか、(3)タスクの実行予定者に入力の要否を問い合わせるかを選択させるか、が設定されるものであった。
【0106】
本実施の形態においては、さらに、タスクの実行予定者が、カテゴリーに関する情報の入力をタスクの登録者へ要求するという選択命令を入力した場合に、管理サーバ100のプロセッサ110が、選択結果によって要否データベース124に新たなデータを格納することが好ましい。たとえば、第2のユーザが、ソフトウェアボタン351を押下した場合は、要否データベース124の該当するカテゴリーの「選択」を「要」に更新する。逆に、第2のユーザが、ソフトウェアボタン352を押下した場合は、要否データベース124の該当するカテゴリーの「選択」を「不要」に更新する。
<第7の実施の形態>
【0107】
第1から第6の実施の形態は、管理サーバ100が、端末300から音声データを受信し、音声認識処理を実行するものであった。
【0108】
しかしながら、管理サーバ100が、他のサーバまたはサービスに音声データを送信して、音声認識処理を依頼してもよい。
【0109】
あるいは、端末300が、音声認識処理を行って、認識後のデータを管理サーバ100に送信するものであってもよい。あるいは、端末300が、他のサーバやサービスに音声データを送信し、音声認識処理を依頼し、認識後のデータを管理サーバ100に送信するものであってもよい。
<第8の実施の形態>
【0110】
第1から第7の実施の形態は、ユーザが、音声によってタスクの登録を行うものであった。しかしながら、すべての実施の形態に関しては、タスクを手入力するものであってもよい。
【0111】
たとえば、
図16に示すように、第4の実施の形態のタスクの登録を、タッチパネルによるテキスト入力にしてもよい。
【0112】
あるいは、
図17に示すように、第5の実施の形態のタスクの登録を、タッチパネルによるテキスト入力にしてもよい。
<その他の応用例>
【0113】
本発明は、システム或いは装置にプログラムを供給することによって達成される場合にも適用できることはいうまでもない。そして、本発明を達成するためのソフトウェアによって表されるプログラムを格納した記憶媒体(あるいはメモリ)を、システム或いは装置に供給し、そのシステム或いは装置のコンピュータ(又はCPUやMPU)が記憶媒体に格納されたプログラムコードを読出し実行することによっても、本発明の効果を享受することが可能となる。
【0114】
この場合、記憶媒体から読出されたプログラムコード自体が前述した実施の形態の機能を実現することになり、そのプログラムコードを記憶した記憶媒体は本発明を構成することになる。
【0115】
また、コンピュータが読出したプログラムコードを実行することにより、前述した実施の形態の機能が実現されるだけでなく、そのプログラムコードの指示に基づき、コンピュータ上で稼動しているOS(オペレーティングシステム)などが実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって前述した実施の形態の機能が実現される場合も含まれることは言うまでもない。
【0116】
さらに、記憶媒体から読み出されたプログラムコードが、コンピュータに挿入された機能拡張ボードやコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わる他の記憶媒体に書き込まれた後、そのプログラムコードの指示に基づき、その機能拡張ボードや機能拡張ユニットに備わるCPUなどが実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって前述した実施の形態の機能が実現される場合も含まれることは言うまでもない。
<まとめ>
【0117】
以上、第1〜第8の実施の形態およびその応用例においては、音声の入力を受け付けるための複数の端末300と、サーバ100と、を備えるネットワークシステム1が提供される。サーバ100は、タスクの登録のための複数のカテゴリーと複数のキーワードとの対応関係121を記憶し、対応関係121を参照することによって、複数の端末300のいずれかから受け付けた音声に含まれるキーワードを抽出してタスク情報として登録する。
【0118】
好ましくは、サーバ100は、端末300から受け付けた音声に基づいて、タスクの登録に必要なカテゴリーのうちの足りないカテゴリーの情報を端末300に要求する。
【0119】
好ましくは、タスク情報はタスクの実行予定者を指定する情報を含む。サーバ100は、タスクの登録に必要なカテゴリーのうちの足りないカテゴリーの情報を端末300に要求するか否かをタスクの実行予定者に問い合わせる。
【0120】
好ましくは、タスク情報はタスクの実行予定者を指定する情報を含む。サーバ100は、タスクの実行予定者毎に、タスクの登録に必要なカテゴリーの入力がなかった場合の処理を記憶する。
【0121】
好ましくは、サーバ100は、タスクの登録に必要なカテゴリーのうちの足りないカテゴリーの情報を端末300に要求するか否かをタスクの実行予定者に問い合わせ、問い合わせ結果に基づいて、タスクの実行予定者毎に、タスクの登録に必要なカテゴリーの入力がなかった場合の処理を記憶する。
【0122】
好ましくは、サーバ100は、タスク情報の登録後に、類似のタスクの過去の実行者を抽出し、当該実行者を特定するための情報を端末に出力させる。
【0123】
また、第1〜第8の実施の形態およびその応用例においては、複数の端末300と通信するための通信インターフェイス160と、タスクの登録のための複数のカテゴリーと複数のキーワードとの対応関係121を記憶するためのメモリ120と、対応関係121を参照することによって、複数の端末300のいずれかから受け付けた音声に含まれるキーワードを抽出してタスク情報として登録するプロセッサ110とを備える、サーバ100が提供される。
【0124】
また、第1〜第8の実施の形態およびその応用例においては、入力部340,350,370と出力部330,350,380と通信インターフェイス360とプロセッサ310とを含む端末300で実行されるプログラムが提供される。プログラムは、プロセッサ310に、入力部340,350,370を介して、タスクの登録のための音声を受け付けるステップと、通信インターフェイス360を介して、サーバ100にタスクの登録のためのデータを送信するステップと、通信インターフェイス360を介して、サーバ100からタスクの登録のために足りない情報を受信するステップと、出力部330,350,380を介してタスクの登録のために足りない情報の入力を促すステップと、を実行させる。
【0125】
また、第1〜第8の実施の形態およびその応用例においては、入力部340,350,370と、出力部330,350,380と、サーバと通信するための通信インターフェイス360と、プロセッサ310と、を備える端末300が提供される。プロセッサ310は、入力部340,350,370を介してタスクの登録のための音声を受け付け、通信インターフェイス360を介してサーバ100にタスクの登録のためのデータを送信し、通信インターフェイス360を介してサーバ100からタスクの登録のために足りない情報を受信し、出力部330,350,380を介してタスクの登録のために足りない情報の入力を促す。
【0126】
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した説明ではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。