(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6763677
(24)【登録日】2020年9月14日
(45)【発行日】2020年9月30日
(54)【発明の名称】排水管洗浄用アタッチメント及び排水管洗浄方法
(51)【国際特許分類】
E03C 1/12 20060101AFI20200917BHJP
【FI】
E03C1/12 C
【請求項の数】5
【全頁数】10
(21)【出願番号】特願2016-56350(P2016-56350)
(22)【出願日】2016年3月19日
(65)【公開番号】特開2017-172121(P2017-172121A)
(43)【公開日】2017年9月28日
【審査請求日】2019年3月12日
(73)【特許権者】
【識別番号】591047970
【氏名又は名称】共立製薬株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100101742
【弁理士】
【氏名又は名称】麦島 隆
(72)【発明者】
【氏名】中野 洋一
(72)【発明者】
【氏名】池田 大
【審査官】
下井 功介
(56)【参考文献】
【文献】
特開2014−145182(JP,A)
【文献】
特開2003−082725(JP,A)
【文献】
特開2000−345600(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B08B 1/00〜13/00
E03C 1/12〜 1/33
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
周壁部に連通孔を有すると共に、内周面における少なくとも前記連通孔の周囲にシール部材が設けられている環状部と、
前記環状部の周壁部における前記連通孔の周囲から斜め外方に突出しており、排水管洗浄用具の挿入に用いられるガイド筒部と
が一体になっており、
排水管系の横引管に形成された貫通孔に、前記連通孔が連通するように位置合わせして、前記横引管の外面に前記環状部を密接させて装着される排水管洗浄用アタッチメントであって、
前記環状部が、前記横引管の外面の周方向の全てを被覆する断面略円形に形成されていると共に、軸方向に沿って二分割されており、この二分割された各分割環状部同士が連結されて、前記横引管に装着されるものであることを特徴とする排水管洗浄用アタッチメント。
【請求項2】
前記環状部が、前記横引管の外面の周方向の一部を被覆する断面略弧状に形成されており、前記横引管の外径に従って拡縮して装着される請求項1記載の排水管洗浄用アタッチメント。
【請求項3】
周壁部に連通孔を有すると共に、内周面における少なくとも前記連通孔の周囲にシール部材が設けられている環状部と、前記環状部の周壁部における前記連通孔の周囲から斜め外方に突出しているガイド筒部とが一体になっている排水管洗浄用アタッチメントを、
横引管に形成された貫通孔に、前記連通孔が連通するように位置合わせして、前記横引管の外面に前記環状部を密接させて装着し、
前記ガイド筒部から排水管洗浄用具を挿入し、前記連通孔及び貫通孔を介して、前記横引管内を洗浄する排水管洗浄方法であって、
前記環状部が、前記横引管の外面の周方向の全てを被覆する断面略円形に形成されていると共に、軸方向に沿って二分割されており、
この二分割された各分割環状部を前記横引管の外面に向かい合わせとなるように配置して連結する工程を有することを特徴とする排水管洗浄方法。
【請求項4】
前記環状部が、前記横引管の外面の周方向の一部を被覆する断面略弧状に形成されており、
前記横引管の外径に従って拡縮させて、前記横引管の外面に装着する工程を有する請求項3記載の排水管洗浄方法。
【請求項5】
前記排水管洗浄用アタッチメントを、前記ガイド筒部が、前記横引管の軸方向に沿って下流側に傾斜するように取り付け、前記排水管洗浄用具を前記ガイド筒部から前記横引管内に挿入し、前記横引管内を上流方向に向かって移動させていく請求項3又は4記載の排水管洗浄方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、排水管を洗浄するために用いられる排水管洗浄用アタッチメント及び該排水管洗浄用アタッチメントを用いた排水管洗浄方法に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、バルーンと、このバルーンに空気を供給するエアチューブと、長尺なガイド部材とを備えた小便器用排水管の洗浄用具が開示されている。この洗浄用具は次のように使用される。まず、小便器用排水管の横引管の最上流に設けられた掃除口から、ガイド部材を利用してバルーンを挿入し、エアチューブを介してバルーンを膨張させて横引管内周面に密着させる。バルーンが密着することにより、横引管内に閉鎖区間が形成されるため、その閉鎖区間に尿石等を溶解する薬剤を供給し、所定時間経過したならばバルーンを収縮させて排水する。その後、高圧洗浄機の洗浄用ホースを横引管の掃除口から挿入し、横引管内を高圧洗浄する。また、特許文献2には、先端に膨張、収縮可能な弾性部材を有する管内閉塞部材を用いて、特許文献1と同様に横引管内を洗浄する装置が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2007−315114号公報
【特許文献2】特開2003−266038号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1及び2に開示の洗浄方法では、横引管内に洗浄用具のバルーンや弾性部材を挿入する場合及び高圧洗浄機の洗浄用ホースを挿入する場合等のいずれにおいても、横引管に設けられた掃除口からそれらを挿入して実施している。しかし、例えば高圧洗浄機の洗浄用ホースは、横引管内で、加圧した水をノズル先端から逆噴射させながら移動させ、剥がれ落ちた尿石その他の付着物が、掃除口方向である上流側に集められるように用いられる。そのため、横引管内を高圧洗浄後、上流側から再び水を供給して、剥がれ落ちた付着物を下流側の排水立て管に流す工程が必要となる。また、逆噴射方向が上流側となるため、洗浄用ホースを横引管内で移動させる際の作業性が悪い。
【0005】
また、最上流に設けられる掃除口を利用しにくい場合等には、横引管を中途で切断し、掃除口を有する継ぎ手を新たに設置することも行われている。この手段を用いれば、横引管の下流寄りに新たな掃除口を設けることが可能であるが、横引管の切断、継ぎ手の接続といった作業は非常に面倒である。また、継ぎ手を新たに設けた場合、横引管と継ぎ手とのつなぎ目において、必ず段差が生じ、その段差に毛髪、ゴミ等が堆積しやすくなる。これは継ぎ手をより下流側、すなわち排水立て管に近い位置に設けるほど、流れてくるゴミ等の量が増加し、それに伴いそれらの堆積も顕著になる。
【0006】
本発明は上記に鑑みなされたものであり、簡易な構成で、排水管系の横引管の所望の位置に容易に設けることができると共に、ゴミ等の堆積要因になることもない排水管洗浄用アタッチメント及び該排水管洗浄用アタッチメントを用いた排水管洗浄方法を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するため、本発明の排水管洗浄用アタッチメントは、
周壁部に連通孔を有すると共に、内周面における少なくとも前記連通孔の周囲にシール部材が設けられている環状部と、
前記環状部の周壁部における前記連通孔の周囲から斜め外方に突出しており、排水管洗浄用具の挿入に用いられるガイド筒部と
が一体になっており、
排水管系の横引管に形成された貫通孔に、前記連通孔が連通するように位置合わせして、前記横引管の外面に前記環状部を密接させて装着されることを特徴とする。
【0008】
前記環状部が、前記横引管の外面の周方向の全てを被覆する断面略円形に形成されていると共に、軸方向に沿って二分割されており、各分割環状部同士が連結されて、前記横引管に装着される構成とすることができる。
また、前記環状部が、前記横引管の外面の周方向の一部を被覆する断面略弧状に形成されており、前記横引管の外径に従って拡縮して装着される構成とすることができる。
【0009】
また、本発明の排水管洗浄方法は、
周壁部に連通孔を有すると共に、内周面における少なくとも前記連通孔の周囲にシール部材が設けられている環状部と、前記環状部の周壁部における前記連通孔の周囲から斜め外方に突出しているガイド筒部とが一体になっている排水管洗浄用アタッチメントを、
横引管に形成された貫通孔に、前記連通孔が連通するように位置合わせして、前記横引管の外面に前記環状部を密接させて装着し、
前記ガイド筒部から排水管洗浄用具を挿入し、前記連通孔及び貫通孔を介して、前記横引管内を洗浄することを特徴とする。
【0010】
前記環状部が、前記
横引管の外面の周方向の全てを被覆する断面略円形に形成されていると共に、軸方向に沿って二分割されており、前記横引管の外面に各分割環状部を向かい合わせとなるように配置して連結する工程を有する構成とすることができる。
また、前記環状部が、前記横引管の外面の周方向の一部を被覆する断面略弧状に形成されており、前記横引管の外径に従って拡縮させて、前記横引管の外面に装着する工程を有する構成とすることができる。
【0011】
また、本発明の排水管洗浄方法は、前記排水管洗浄用アタッチメントを、前記ガイド筒部が、前記横引管の軸方向に沿って下流側に傾斜するように取り付け、前記排水管洗浄用具を前記ガイド筒部から前記横引管内に挿入し、前記横引管内を上流方向に向かって移動させていくように実施することが好ましい。
【発明の効果】
【0012】
本発明の排水管洗浄用アタッチメントは、環状部の周壁部に連通孔を有し、その内周面における連通孔の周囲にシール部材が設けられている。従って、環状部を、横引管の管壁部に形成された貫通孔に、連通孔を位置合わせして取り付ければ、シール部材によって貫通孔及び連通孔の周囲が密接した状態で連通する。連通孔にはガイド筒部が一体に設けられているため、ガイド筒部から排水管洗浄用具を挿入すれば、該排水管洗浄用具は、連通孔及び貫通孔を介して簡単に横引管内に挿入される。すなわち、本発明の排水管洗浄用アタッチメントを用いれば、横引管のいずれの位置に貫通孔を形成した場合であっても、その貫通孔を排水管洗浄用具の挿入口(掃除口)とすることができる。また、横引管の中途を切断して継ぎ手を接続する手段のように、つなぎ目が生じることがないため、本発明の排水管洗浄用アタッチメントが、毛髪やゴミ等の新たな堆積要因となることもない。
【0013】
よって、本発明の排水管洗浄用アタッチメントは、排水立て管により近い位置に設けることができ、横引管の下流から高圧洗浄機の洗浄用ホースを挿入し、逆噴射を利用して上流方向に進めることができるため、尿石等の付着物を速やかに下流側すなわち排水立て管側に流すことができ、洗浄作業の効率化を図ることができる。また、横引管内をせき止めて、薬剤で尿石等の付着物を溶かす作業を行う場合にも、排水立て管により近い位置に設けた本発明の排水管洗浄用アタッチメントのガイド筒部からバルーンを有する洗浄用具を挿入してバルーンを膨らませればよく、従来の上流側から下流側まで挿入してバルーンを膨らませる作業と比較して、簡易かつ速やかに行うことができ、かかる作業の効率化も図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【
図1】
図1は、本発明の一の実施形態に係る排水管洗浄用アタッチメントを示した斜視図である。
【
図2】
図2(a)は、
図1の実施形態に係る排水管洗浄用アタッチメントの閉じた状態における側面図であり、
図2(b)は、その端面図である。
【
図3】
図3(a)は、
図1の実施形態に係る排水管洗浄用アタッチメントの開いた状態における側面図であり、
図3(b)は、その端面図である。
【
図4】
図4は、
図1の実施形態に係る排水管洗浄用アタッチメントを横引管に装着する方法を説明するための図である。
【
図5】
図5は、本発明の排水管洗浄方法の実施形態を説明するための図である。
【
図6】
図6は、本発明の他の実施形態に係る排水管洗浄用アタッチメントを示した斜視図である。
【
図7】
図7(a)は、
図6の実施形態に係る排水管洗浄用アタッチメントの閉じた状態における側面図であり、
図7(b)は、その端面図である。
図7(c)は、
図7(b)よりも太い直径の横引管に排水管洗浄用アタッチメントを装着した状態における端面図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、図面に示した実施形態に基づき本発明をさらに詳細に説明する。
図1〜
図5は、本発明の一の実施形態に係る排水管洗浄用アタッチメント1を説明するための図である。本実施形態の排水管洗浄用アタッチメント1は、建物内の排水管系において、衛生器具、特に小便器の器具配設管2000が接続されると共に、最下流位置において排水立て管3000に接続される横引管1000に装着される(
図5参照)。横引管1000には、本実施形態の排水管洗浄用アタッチメント1を装着する箇所であって、該横引管1000の上部寄りに貫通孔1100が予め形成されている。
【0016】
本実施形態の排水管洗浄用アタッチメント1は、
図1及び
図2に示すように、環状部2とガイド筒部3を有して構成される。環状部2は、本実施形態では、上記横引管1000の外径とほぼ同じ内径で、横引管1000の外面の周方向の全てを被覆する断面略円形に形成されている。環状部2は、その軸方向に沿って2つの分割環状部2a,2bに二分割され、2つの分割環状部2a,2bの接合部の一方側にヒンジ部2cが設けられ、他方に係合部材2dが設けられている。係合部材2dの係合を解除した状態で、分割環状部2a,2bを相互に離間する方向にヒンジ部2cを中心に開き、その状態で、横引管1000回りに被せて、分割環状部2a,2bを再び接近させ、係合部材2dで両者を係合することで、横引管1000回りに装着できる(
図3、
図4参照)。
【0017】
環状部2は、その周壁部21において連通孔22が貫通形成されている。また、環状部2の内周面においては、該連通孔22の少なくとも周囲に、本実施形態では、内周面全体にゴム、合成樹脂等のシール部材23が取り付けられている。従って、2つの分割環状部2a,2bを上記のように開き、連通孔22が横引管1000の貫通孔1100に合致するように該横引管1000に被せて閉じ、係合部材2dで2つの分割環状部2a,2bを係合させれば、該横引管1000の外周面にシール部材23が密接して固定されることになる。
【0018】
ガイド筒部3は、環状部2の連通孔22の周囲に位置する周壁部21から斜め外方に突出するように設けられ、環状部2と一体になっている。環状部2の連通孔22を横引管1000の貫通孔1100に合わせて装着することにより、貫通孔1100に対し、連通孔22を介してガイド筒部3が連通することになる。上記のように、貫通孔1100は、横引管1000の上部寄りに設けられているため、この貫通孔1100に連通孔22を位置合わせして環状部2を取り付けると、ガイド筒部3の取り付け時の突出方向は、斜め上方となる。また、ガイド筒部3は、一方に傾斜しており、その傾斜方向に沿って排水管用洗浄用具が挿入される。そのため、環状部2を横引管1000の排水立て管3000に近い下流側に設ける場合、ガイド筒部3が下流側に傾斜するように取り付ける。それにより、排水管用洗浄用具を挿入すると、該排水管洗浄用具は横引管1000内で上流方向に案内されることになる。
【0019】
本実施形態の排水管洗浄用アタッチメント1は、次のように使用される。まず、
図4及び
図5に示したように、排水管系における横引管1000の適宜位置に、貫通孔1100を開設する。開設位置は、上記のように、横引管1000が接続される排水立て管3000にできるだけ近い下流側で、横引管1100の上部付近とする。小便器用の横引管1000の場合、隣接する複数の小便器のうち、好ましくは、最も下流側に位置する小便器に接続された器具排水管2000と排水立て管3000との間に位置する部位に開設する(
図5参照)。
【0020】
次に、排水管洗浄用アタッチメント1の環状部2を構成する分割環状部2a,2bのヒンジ部2cを中心に開いて(
図3及び
図4参照)、貫通孔1100に連通孔22を位置合わせして、横引管1000の外周面にシール部材23が密接するように被せ、係合部材2dで2つの分割環状部2a,2bを固定する(
図1参照)。これにより、ガイド筒部3の中空部が連通孔22を介して横引管1000の貫通孔1100に連通する。また、この際、ガイド筒部3の傾斜方向が、下流側に向かう向きとなるように取り付ける。
【0021】
排水管の洗浄を行わない通常時においては、ガイド筒部3の開口端部3aはキャップ31を装着しておくことが好ましい(
図1参照)。小便器用の横引管1000内では、排水は、該横引管1000の長手方向に沿った中心(軸心)位置の高さよりも下方を流れており、基本的に排水の水面がこの軸心位置よりも上方に至ることはほとんどない上、ガイド筒部3が環状部2からさらに外方に突出しているため、ガイド筒部3から溢れることもない。しかしながら、何らかの原因での流出防止及び臭気の防止等のため、キャップ31で該開口端部3aを密封しておくことが好ましい。
【0022】
横引管1000の洗浄を行う際には、まず、キャップ31を取り外す。次に、例えば、
図5に示したように、排水管洗浄器具としての高圧洗浄機の洗浄用ホースをガイド筒部3に挿入する。ガイド筒部3は、下流側に傾斜しているため、洗浄用ホースを挿入すると上流側に向かって挿入されることになる。高圧洗浄機の洗浄用ホースは、ノズルから水が逆噴射するため、洗浄用ホースをガイド筒部3内に挿入して動作させると、そのまま自走するように横引管1000内を上流方向に移動していく。下流側から上流側に向かっていくため、水圧によって横引管1000内周面から剥がれ落ちる尿石等の付着物は、そのまま下流方向に流れ、排水立て管3000に向かって排出されていく。よって、従来の上流側の掃除口から洗浄用ホースを挿入する場合と異なり、高圧洗浄後、剥がれ落ちた尿石等の付着物を改めて流す作業が不要で効率的に洗浄作業を行うことができる。
【0023】
排水管洗浄器具としてバルーンを備えたものを用いる場合も、上記のガイド筒部3を介して横引管1000内に挿入する。この際、本実施形態の排水管洗浄用アタッチメント1は、上記のように排水立て管3000に、より近い下流側に設けられているため、挿入した位置でそのままバルーンを膨張させればよい。従来の上流側の掃除口から挿入する排水管洗浄用器具では、バルーンができるだけ下流位置となるように、ガイド部材でガイドして横引管内に押し込む必要があったが、本実施形態の排水管洗浄用アタッチメント1を用いることにより、バルーンの配置作業も容易となる。よって、バルーンを膨張させて、それより上流側の区間の横引管1000内を薬品につける作業も速やかに行うことができる。
【0024】
図6及び
図7は、本発明の他の実施形態にかかる排水管洗浄用アタッチメント100を示した図である。本実施形態では、環状部120が断面略円形ではなく、周壁部121の一部が軸方向に沿って切り欠かれた形状になっている。すなわち、横引管1000の外面の周方向の一部を被覆する断面略弧状に形成されている。
【0025】
よって、横引管1000に装着する場合には、切り欠き120aを広げて横引管1000の外面に被せる。環状部120としては、それ自身が、弾性を有する合成樹脂製又は金属製で、切り欠き120aを広げて横引管1000の外面に被せると、その復元力によって、環状部120の内周面に設けたシール部材123が横引管1000の外面に密接するものが好ましい。また、環状部120を横引管1000に装着後は、その外周をバンド部材140で固定することが好ましい(
図7(a)参照)。なお、環状部120に連通孔122が形成され、この連通孔122に連通するガイド筒部130が斜め外方に突出していることは上記実施形態と全く同様である。また、
図6に示した符号131は、ガイド筒部130の開口端部130aを閉塞するキャップである。
【0026】
本実施形態の排水管洗浄用アタッチメント100も、上記実施形態と同様に、環状部120に形成された連通孔122を横引管1000に形成した貫通孔1100に位置合わせして配設し、ガイド筒部130から高圧洗浄機の洗浄用ホースやバルーン等、各種排水管洗浄用器具を挿入して使用される。このとき、横引管1000のより下流に近い位置に貫通孔1100を形成して装着することが好ましいことは上記実施形態と同様である。
【0027】
また、本実施形態の排水管洗浄用アタッチメント100は、切り欠き120aを有し、この切り欠き120aを広げて横引管1000に装着する構成であるため、横引管1000の外径に従って環状部120は拡縮する。そのため、
図7(b),(c)に示したように、異なる外径を有する横引管1000に装着することが可能である。この場合、環状部120が上記のように弾性を有することにより、その復元力の作用によって、種々の横引管1000の外面に容易に密接配置することができる。
【符号の説明】
【0028】
1,100 排水管洗浄用アタッチメント
2,120 環状部
2a,2b 分割環状部
21,121 周壁部
22,122 連通孔
23,123 シール部材
3,130 ガイド筒部
1000 横引管
1100 貫通孔
2000 器具排水管
3000 排水立て管