(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記仕切部材は、前記機能部が前記梱包材に梱包された状態において、前記周壁部における前記機能部の後方側において前記周壁部の第2荷重受け部に支持される第2支持部を備え、
前記第1支持部は、爪部であり、
前記第2支持部は、耳片部であり、
前記仕切部材は、前記第1荷重受け部及び前記第2荷重受け部により支持される請求項1〜4のいずれかに記載の便器装置の梱包材。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、本発明の実施形態について、本発明の一実施形態について、図面を参照して詳しく説明する。
図1は、本発明の梱包装置1に、便器装置10の機能部11、サイドカバー15、付属品16を梱包する場合を示す分解斜視図である。
図2は、本発明の梱包装置1において、主に、吊り下げ仕切部5を示す斜視図である。
図3は、
図2のA−A線断面図である。
図4は、本発明の梱包装置1における吊り下げ仕切部5の展開図である。
図5は、本発明の梱包装置1において、一対の耳片部52,52が支持される状態を説明するための斜視図である。
【0015】
なお、以下の説明においては、便器装置10の便座13を着座位置に配置した状態で便座13に座った人から視た場合の前後の向きを前後方向Yとする。本実施形態においては、前方(便蓋14)側を前方側Y1とし、後方(機能部11)側を後方側Y2とする。また、便器装置10の便座13に座った人から視た場合の左右の向きを左右方向Xとする。
【0016】
また、梱包装置1においては、機能部11が梱包装置1に梱包された状態において、吊り下げ仕切部5における長さが短い幅方向に沿った方向を第1方向D1とする。また、第1方向に直交する方向であって、吊り下げ仕切部5における長さが長い長手方向に沿った方向を第2方向D2とする。第2方向D2における耳片部52側を第22方向側D22とし、第2方向D2における耳片部52側と反対側を第21方向側D21とする。
便器装置10の機能部11及び梱包装置1において、鉛直方向に沿った上下の向きを上下方向Zとする。
【0017】
なお、梱包装置1に機能部11が梱包された状態においては、梱包装置1の第1方向D1と機能部の左右方向Xは一致する。また、梱包装置1の第2方向D2と機能部の前後方向Yは一致し、前方側Y1と第21方向側D21とは一致し、後方側Y2と第22方向側D22とは一致する。
【0018】
本発明に係る便器装置の梱包材としての梱包装置1は、
図1に示すように、便器装置10の機能部11と、便器の側部を覆うサイドカバー15と、付属品16と、を収容して梱包するために用いられる。機能部11は、機能部本体12と、便座13と、便蓋14と、を有する。便座13及び便蓋14は、機能部本体12に対して回動可能に取り付けられる。
【0019】
本実施形態においては、機能部本体12には、機能部カバー121の内部において、図示を省略するが、洗浄機構や、給水機構や、電気部品や、各種バルブや、高さ低い洗浄タンクなどが配置される。付属品16としては、例えば、リモコンや、電気部品や、ホース類や、止水栓等のセットなどがある。サイドカバー15は、一対のサイドカバー15a,15aを有する。一対のサイドカバー15a,15aは、便器(図示せず)の後方側の側部から窪む凹部を覆って美観を向上させるために、便器(図示せず)の側部に取り付けられるものである。
【0020】
梱包装置1は、
図1に示すように、底トレイ部2と、載置台部3と、周壁部としての箱状ケース4と、仕切部としての吊り下げ仕切部5と、を備える。本実施形態においては、底トレイ部2、載置台部3、箱状ケース4及び吊り下げ仕切部5は、それぞれ、例えば、1枚の段ボールが折り曲げられて形成される。
【0021】
底トレイ部2は、上面が開口すると共に、下面が閉止され、深さが浅い直方体形状の箱状に形成される。底トレイ部2は、底面21と、底面21から立ち上がる方形筒状の側壁22と、を有する。
【0022】
載置台部3は、底トレイ部2の内部に配置される。載置台部3は、1枚の段ボールが折り曲げられることで、所定の高さを有して形成され、上方側から視た場合に、略A字形状に形成される。載置台部3は、底トレイ部2に配置された場合に、底トレイ部2の側壁22の内側に収容される大きさに形成される。
【0023】
底トレイ部2に配置された載置台部3の上方には、機能部11が載置される。機能部11は、載置台部3の上方に配置された場合に、後方側Y2が、載置台部3のA字形状のA字部分の頂部31側に配置され、前方側Y1が、載置台部3のA字形状のA字部分の一対の足部32,32側に配置される。
【0024】
箱状ケース4は、1枚の段ボールが折り曲げられて形成される。箱状ケース4は、ケース本体41と、一対の内フラップ42,42と、一対の外フラップ43,43と、を有する。箱状ケース4は、ケース本体41の上部開口が、一対の内フラップ42,42及び一対の外フラップ43,43で閉じられた場合に、上部が閉止された直方体形状の箱状に形成される。
【0025】
ケース本体41は、上面及び下面が開口し、上下方向Zに延びる方形筒状に形成される。機能部11が梱包装置1に梱包された状態(以下、「梱包状態」ともいう。)において、ケース本体41は、機能部11の周囲を囲むように配置される。箱状ケース4の開口の大きさは、底トレイ部2の側壁22の内側に収容される大きさに形成される。ケース本体41は、第1方向D1に離間する一対の第1側壁411,411と、第2方向D2に離間する一対の第2側壁412,412とを有する。
【0026】
箱状ケース4の下端には、載置台部3のA字形状の頂部31及び一対の足部32,32に係止される切り込み部41a,41b,41bが形成されている。梱包状態において、箱状ケース4は、切り込み部41a,41b,41bが載置台部3の頂部31及び一対の足部32,32に係止されることで、底トレイ部2から立ち上がるように配置される。
【0027】
ケース本体41は、第1荷重受け部としての一対の係止穴44,44と、一対の挿入口45,45と、を有する。一対の挿入口45,45は、ケース本体41の第1側壁411,411の上方側に形成され、手を挿入することが可能である。
【0028】
一対の係止穴44,44は、梱包状態において、箱状ケース4における機能部11の前方側Y1に形成される。一対の係止穴44,44は、箱状ケース4における機能部11の前方側Y1(第2方向D2の第21方向側D21)の第2側壁412aにおいて、箱状ケース4の上下方向Zの略中央(箱状ケース4のケース本体41の上端部よりも下方)において、第1方向D1に離間して設けられる。一対の係止穴44,44は、第1方向D1に所定長さ延びて開口する横スリット状に形成される。一対の係止穴44,44には、箱状ケース7の内部側から、後述する吊り下げ仕切部5の一対の爪部59,59が挿入されて支持される。
【0029】
ケース本体41の下方には、梱包状態において、機能部11が配置される。ケース本体41の上方には、吊り下げ仕切部5が、吊り下げられた状態で、取り付けられる。吊り下げ仕切部5には、サイドカバー15や付属品16が載置される。
【0030】
一対の内フラップ42,42は、
図1に示すように、それぞれ、ケース本体41における一対の第1側壁411,411の上端部から延出する。一対の内フラップ42,42は、ケース本体41の上面開口を開閉するように折り曲げることができる。内フラップ42は、梱包状態において、外フラップ43よりもケース本体41の内部側に配置される。
【0031】
一対の内フラップ42,42は、第2荷重受け部を構成する。第2荷重受け部としての一対の内フラップ42,42を折り曲げて箱状ケース4の上面開口を閉じた場合に、一対の内フラップ42,42は、一対の内フラップ42,42の第2方向D2の第22方向側D22の端部の上面42a(
図5参照)において、後述する吊り下げ仕切部5の一対の耳片部52,52を支持する。
【0032】
一対の内フラップ42,42には、スリット開口421,421が形成されている。スリット開口421,421は、一対の内フラップ42,42におけるケース本体41寄りの第2方向D2の略中央において、第1方向D1に所定長さ延びて開口する。一対のスリット開口421,421には、後述する一対の外フラップ43,43の一対の閉じ片431,431が挿入される。
【0033】
一対の外フラップ43,43は、それぞれ、ケース本体41における第2方向D2に離間する一対の第2側壁412,412の上端部から延出する。一対の外フラップ43,43は、ケース本体41の上面開口を開閉するように折り曲げることができる。外フラップ43は、梱包状態において、内フラップ42よりもケース本体41の外側に配置される。
【0034】
一対の外フラップ43,43には、閉じ片431,431が形成されている。閉じ片431は、外フラップ43の外側の一方の角部に切り込みを入れることで形成される。一対の内フラップ42,42で閉じた後に、一対の外フラップ43,43で閉じる場合に、閉じ片431,431は、一対の内フラップ42,42のスリット開口421,421に挿入される。一対の外フラップ43,43を閉じることで、一対の外フラップ43,43は、一対の内フラップ42,42の第2方向D2の第22方向側D22の端部の上面42a(
図5参照)で支持された一対の耳片部52,52を上部側から押さえ付ける。
【0035】
吊り下げ仕切部5は、
図2及び
図3に示すように、機能部11の便座13及び便蓋14が配置される機能部配置部501と、サイドカバー15を縦にした状態で配置できるサイドカバー配置部502(収容部)と、付属品16が配置される付属品配置部503と、便座13の先端部が配置される便座先端配置部504と、便蓋14の先端部が配置される便蓋先端配置部505と、を仕切るように形成される。
【0036】
機能部配置部501は、
図3に示すように、梱包状態において、ケース本体41における吊り下げ仕切部5の下方に形成される。サイドカバー配置部502は、梱包状態において、ケース本体41における機能部11の前方側Y1において、上下方向Zに延びる空間により形成される。サイドカバー配置部502は、梱包状態において、機能部11の便座13及び便蓋14の前方側Y1(第2方向D2の第21方向側D21)であって、便蓋14の上端部の近傍から、下方に向けて延びて形成されている。
【0037】
付属品配置部503は、梱包状態において、ケース本体41における機能部11の後方側Y2に形成される。便座先端配置部504は、第2方向D2におけるサイドカバー配置部502と付属品配置部503との間において、サイドカバー配置部502側に形成される。便蓋先端配置部505は、第2方向D2におけるサイドカバー配置部502と付属品配置部503との間において、付属品配置部503側に形成される。
【0038】
吊り下げ仕切部5は、1枚の段ボールが折り曲げられて形成される。吊り下げ仕切部5は、
図4に示すように、1枚の段ボールが折り曲げられていない展開状態において、第2方向D2に延びる平面状に形成され、
図2に示すように、梱包状態において、1枚の段ボールを折り曲げることで形成される。吊り下げ仕切部5は、
図3に示すように、梱包状態において、機能部11の上方に配置される。
【0039】
吊り下げ仕切部5は、展開状態において、
図4に示すように、主な構成として、付属品配置傾斜底面51と、一対の耳片部52,52(第2支持部)と、付属品仕切片53と、一対のサイドカバー底部仕切片54,54と、サイドカバー配置底面56と、一対の下方側片57,57と、サイドカバー配置側面58と、一対の爪部59,59(第1支持部)と、サイドカバー仕切部61と、一対の上方側片64,64と、便座仕切片65と、を備える。吊り下げ仕切部5は、展開状態において、第1方向D1に対称の形状に形成される。
【0040】
付属品配置傾斜底面51は、
図4に示すように、展開図において、吊り下げ仕切部5における第2方向D2の第22方向側D22に形成される。付属品配置傾斜底面51は、
図2及び
図3に示すように、梱包状態において、付属品配置部503の底面を構成する。付属品配置傾斜底面51は、第2方向D2の第22方向側D22から第21方向側D21に向かうに従って下方に下るように傾斜して配置される。
【0041】
一対の耳片部52,52は、
図4に示すように、展開図において、付属品配置傾斜底面51の第22方向側D22の端部に、二重の折り線521,521(
図4において、いずれも谷折り)を介して接続される。一対の耳片部52,52は、第1方向D1に離間して設けられる。一対の耳片部52,52は、
図2及び
図3に示すように、梱包状態において、箱状ケース4における機能部11の後方側Y2において、箱状ケース4の一対の内フラップ42,42に支持される。
【0042】
一対の耳片部52,52は、
図5に示すように、梱包状態において、一対の内フラップ42,42の上面42aに沿うように折り曲げることが可能なように配置される。具体的には、一対の内フラップ42,42を閉じる場合に、一対の内フラップ42,42の上面42a側に一対の耳片部52,52が配置されるように、一対の耳片部52,52を起立させた状態で、一対の内フラップ42,42を閉じる。そして、一対の耳片部52,52を、一対の内フラップ42,42の上面42aに沿うように折り返す。
これにより、一対の内フラップ42,42は、吊り下げ仕切部5における第2方向D2の第22方向側D22における箱状ケース4の上部側において、吊り下げ仕切部5の一対の耳片部52,52を支持する。
【0043】
一対の耳片部52,52が一対の内フラップ42,42に支持された状態においては、一対の内フラップ42,42及び一対の耳片部52,52は、箱状ケース4における機能部11の後方側Y2において、箱状ケース4における上部側に配置される。吊り下げ仕切部5は、箱状ケース4における機能部11の後方側Y2において、箱状ケース4における上部側で支持されている。そのため、箱状ケース4における機能部11の後方側Y2において、吊り下げ仕切部5の下方には、機能部11の高さに依存しないスペースが確保される。
【0044】
付属品仕切片53は、
図4に示すように、展開図において、付属品配置傾斜底面51の第21方向側D21の端部に、折り線511(
図4において谷折り)を介して接続される。付属品仕切片53は、
図2及び
図3に示すように、梱包状態において、付属品配置傾斜底面51の第2方向D2の第21方向側D21の端部において立ち上がるように配置され、付属品配置部503の底部において、付属品配置部503と便蓋先端配置部505とを仕切るように配置される。また、付属品仕切片53を立ち上げるように折り曲げることで、便座13の先端及び便蓋14の先端が挿通される挿通部520が形成される。
【0045】
一対のサイドカバー底部仕切片54,54は、
図4に示すように、展開図において、付属品仕切片53の第21方向側D21の端部において、付属品仕切片53の第1方向D1の両端に、切断線531,531を介して第21方向側D21に形成される。一対のサイドカバー底部仕切片54,54は、第1方向D1に離間して配置される。第1方向D1における一対のサイドカバー底部仕切片54,54の間には、台形状の貫通穴55が形成されている。一対のサイドカバー底部仕切片54,54は、
図2及び
図3に示すように、梱包状態において、サイドカバー配置底面56(後述)の第2方向D2の第22方向側D22の端部において立ち上がるように配置され、サイドカバー配置部502の底部において、サイドカバー配置部502と便座先端配置部504とを仕切るように配置される。
【0046】
サイドカバー配置底面56は、
図4に示すように、展開図において、一対のサイドカバー底部仕切片54,54の第21方向側D21の端部において、折り線541,541(
図4において谷折り)を介して接続される。サイドカバー配置底面56は、第1方向D1に延びる。サイドカバー配置底面56は、
図2及び
図3に示すように、梱包状態において、サイドカバー配置部502の底面を構成する。サイドカバー配置底面56は、第2方向D2の第22方向側D22から第21方向側D21に向かうに従って下方に下るように傾斜して配置される。サイドカバー配置底面56は、梱包状態において、機能部11の便座13及び便蓋14の上端部よりも下方に位置している。
【0047】
吊り下げ仕切部5のサイドカバー配置底面56及び付属品配置傾斜底面51は、
図3に示すように、梱包状態において、第1方向D1に視た場合に、第2方向D2の第22方向側D22から第21方向側D21に向かうに従って下方に下るように傾斜する直線上に配置される。これにより、吊り下げ仕切部5の下方には、機能部配置部501が形成される。機能部配置部501において、付属品配置傾斜底面51の下方のスペースは、サイドカバー配置底面56の下方のスペースよりも広くなっており、機能部11の内部に配置される洗浄タンク(図示せず)の高さが高い場合であっても、付属品配置傾斜底面51の下方において、高さが高い機能部11を収容できるスペースを有している。
【0048】
一対の下方側片57,57は、
図4に示すように、展開状態において、付属品配置傾斜底面51の第1方向D1の両端部に、折り線512,512(
図4において谷折り)を介して接続されると共に、サイドカバー配置底面56の第1方向D1の両端部に折り線561,561(
図4において谷折り)を介して接続される。一対の下方側片57,57は、
図2及び
図3に示すように、梱包状態において、第1方向D1に視た場合に、吊り下げ仕切部5の下方において、サイドカバー配置底面56及び付属品配置傾斜底面51から立ち上がるように、折り線561,561,折り線512,512(
図4参照)を介して折り曲げられる。一対の下方側片57,57は、吊り下げ仕切部5における第1方向D1の両端部の側部において、ケース本体41の内面に沿うように配置される。
【0049】
サイドカバー配置側面58は、
図4に示すように、展開状態において、サイドカバー配置底面56の第21方向側D21の端部に、折り線562(
図4において谷折り)及び切断線591,591を介して接続される。サイドカバー配置側面58は、
図2及び
図3に示すように、梱包状態において、サイドカバー配置部502の第21方向側D21の側面を構成する。
【0050】
一対の爪部59,59は、
図4に示す展開状態において、サイドカバー配置底面56とサイドカバー配置側面58との間において、切断線591(切り込み)が形成された折り線562(折り線)を折り曲げることで形成される。折り線562は、第1方向D1に延びる。切断線591は、折り線562の第1方向D1の途中の2箇所に形成され、サイドカバー配置底面56からサイドカバー配置側面58側に突出する台形形状に形成される。折り線562は、台形形状の長い底辺の部分は切断されずに、台形形状の長い底辺以外が切断されている。
【0051】
一対の爪部59,59は、
図2及び
図3に示すように、梱包状態において、箱状ケース4における機能部11の前方側Y1において、箱状ケース4の一対の係止穴44,44に支持される。一対の爪部59,59は、梱包状態において、サイドカバー配置底面56とサイドカバー配置側面58とを折り線562を介して折り曲げることで、台形形状に突出して形成される。一対の爪部59,59は、梱包状態において、吊さ下げ仕切部5の底部の第21方向側D21の端部から、吊さ下げ仕切部5の底部の傾斜角度と同じ傾斜角度で、斜め下方に傾斜して延びる。
【0052】
一対の爪部59,59は、一対の係止穴44,44に挿通されて、一対の係止穴44,44に係止される。これにより、一対の係止穴44,44において、吊り下げ仕切部5に作用する荷重を受けて、一対の爪部59,59は、吊り下げ仕切部5の第2方向D2の第21方向側D21において吊り下げ仕切部5の下側を支持する。
【0053】
一対の爪部59,59が一対の係止穴44,44に支持された状態においては、一対の係止穴44,44及び一対の爪部59,59は、箱状ケース4における機能部11の前方側Y1において、箱状ケース4の上下方向Zの略中央(箱状ケース4のケース本体41の上端部よりも下方)に配置されている。吊り下げ仕切部5は、箱状ケース4における機能部11の前方側Y1において、箱状ケース4の上下方向Zの略中央(箱状ケース4のケース本体41の上端部よりも下方)で支持されている。つまり、係止穴44及び爪部59は、内フラップ42及び耳片部52よりも下方に配置される。そのため、箱状ケース4における機能部11の前方側Y1において、吊り下げ仕切部5の上方には、サイドカバー15を縦にした状態で配置可能なスペース(サイドカバー配置部502)が確保される。
【0054】
サイドカバー仕切部61は、
図4に示すように、展開状態において、サイドカバー配置側面58の第21方向側D21において、方形状の貫通穴60を挟んで形成される。サイドカバー仕切部61は、折り線612(
図4において谷折り)を介して、
図2及び
図3に示すように、立ち下がるように折り曲げられる。サイドカバー仕切部61は、便座先端配置部504の上方側において、サイドカバー配置部502と便座先端配置部504とを仕切るように配置される。
【0055】
便蓋先端配置上面63は、
図4に示すように、展開状態において、第1方向D1の両端側が、サイドカバー配置側面58の第21方向側D21の端部において、折り線611(
図4において谷折り)を介して接続されると共に、第1方向D1の中央が、サイドカバー仕切部61の第21方向側D21の端部において、折り線612(
図4において谷折り)を介して接続される。折り線612の第1方向D1の途中には、貫通長穴62が形成されている。便蓋先端配置上面63は、
図2及び
図3に示すように、梱包状態において、便座先端配置部504の上面を構成する。
【0056】
一対の上方側片64,64は、
図4に示すように、展開状態において、便蓋先端配置上面63の第1方向D1の両端部に、折り線631,631(
図4において山折り)を介して接続される。一対の上方側片64,64は、
図2に示すように、吊り下げ仕切部5の上方において、便蓋先端配置上面63から立ち上がるように、折り線631,631(
図4参照)を介して折り曲げられる。一対の上方側片64,64は、吊り下げ仕切部5における第1方向D1の両端部の側部において、ケース本体41の内面に沿うように配置される。
【0057】
便座仕切片65は、
図4に示すように、展開状態において、便蓋先端配置上面63の第21方向側D21に、切断線632が形成された折り線633,633を介して接続される。切断線632は、便座仕切片65から便蓋先端配置上面63側に突出する台形形状に形成され、台形形状の長い底辺の部分は切断されずに、台形形状の長い底辺以外が切断される。便座仕切片65は、
図2及び
図3に示すように、梱包状態において、便蓋先端配置上面63から立ち下がるように、折り線633,633(
図4参照)を介して折り曲げられている。便座仕切片65は、便座先端配置部504と便蓋先端配置部505とを仕切るように配置される。
【0058】
便座仕切片65には、
図2及び
図3に示すように、梱包状態において、便座仕切片65と便蓋先端配置上面63とを折り線633(
図4において谷折り)を介して折り曲げることで、台形形状に突出する把持片66が形成される。把持片66を把持して、便座仕切片65を移動させることで、便座仕切片65を、便座13の先端と便蓋14の先端との間に配置することができる。
【0059】
以上のように構成される梱包装置1を用いて、梱包装置1に、便器装置10の機能部11、サイドカバー15及び付属品16を梱包する手順について説明する。
まず、
図1に示すように。底トレイ部2に載置台部3を配置する。そして、載置台部3の上部に、便器装置10の機能部11を、便蓋14及び便座13が上方に回動された状態で配置する。
【0060】
続けて、機能部11の側部の全周を覆うように、箱状ケース4を、機能部11の上方から挿通させて、ケース本体41の切り込み部41a,41b,41bを、載置台部3の頂部31及び一対の足部32,32に係止させる。これにより、機能部11の周囲を囲むように、箱状ケース4を、底トレイ部2から立ち上がるように配置する。
【0061】
次に、吊り下げ仕切部5を、箱状ケース4に取り付ける。
具体的には、吊り下げ仕切部5の一対の爪部59,59を一対の係止穴44,44に挿通させて一対の係止穴44,44に支持させる。一対の爪部59,59が一対の係止穴44,44に支持された状態においては、一対の係止穴44,44及び一対の爪部59,59は、箱状ケース4における機能部11の前方側Y1において、箱状ケース4の上下方向Zの略中央(箱状ケース4のケース本体41の上端部よりも下方)に配置されている。
また、一対の耳片部52,52を、箱状ケース4における第2方向D2の第22方向側D22(箱状ケース4における機能部11の後方側Y2)の端部において、ケース本体41の上下方向Zの上端部に配置する。
【0062】
これにより、吊さ下げ仕切部5の底部は、
図3に示すように、第1方向D1に視た場合に、第2方向D2の第22方向側D22から第21方向側D21に向かうに従って下方に下るように傾斜する直線上に配置される。そして、一対の爪部59,59は、吊さ下げ仕切部5の底部の第21方向側D21の端部から、吊さ下げ仕切部5の底部の傾斜角度と同じ傾斜角度で、斜め下方に傾斜して延びる。
【0063】
よって、吊り下げ仕切部5は、箱状ケース4の第2方向D2の第21方向側D21の第2側壁412aの一対の係止穴44,44において、荷重を受けることができる。特に、一対の爪部59,59は、斜め下方に傾斜して延びた状態で、一対の係止穴44,44に挿通されている。そのため、吊り下げ仕切部5に荷重が掛かった場合に、斜め下方に荷重が作用して、係止状態が強固になる。
なお、この状態においては、一対の耳片部52,52は、荷重を受けていない。
【0064】
吊り下げ仕切部5を箱状ケース4に取り付けることで、吊り下げ仕切部5の下方には、機能部配置部501が形成される。機能部配置部501において、付属品配置傾斜底面51の下方のスペースは、サイドカバー配置底面56の下方のスペースよりも広くなっており、機能部11の内部に配置される洗浄タンク(図示せず)の高さが高い場合であっても、付属品配置傾斜底面51の下方において、高さが高い機能部11を収容できるスペースを有している。これにより、付属品配置傾斜底面51の下方において、機能部11の高さに応じて、機能部11の高さに依存せずに、機能部11を箱状ケース4の内部に収容できる。
【0065】
そして、把持片66を把持して、
図2及び
図3に示すように、便座仕切片65を、便座13の先端と便蓋14の先端との間に配置する。これにより、便座仕切片65は、
図2及び
図3に示すように、梱包状態において、便座先端配置部504と便蓋先端配置部505とを仕切るように配置される。
【0066】
この状態において、付属品配置部503に付属品16を配置する。また、サイドカバー配置部502にサイドカバー15を縦にした状態で配置する。これにより、付属品16を収容できると共に、サイドカバー15を縦にした状態で収容できる。そのため、サイドカバー15を横にした状態で保管するよりも、サイドカバー15が変形することを抑制できる。
【0067】
次に、箱状ケース4の上面開口において、2つの内フラップ42,42を閉じて、
図5に示すように、内フラップ42,42の上面42aに、吊り下げ仕切部5の一対の耳片部52,52が配置されるように一対の耳片部52,52を折り返す。これにより、吊り下げ仕切部5は、箱状ケース4の内フラップ42,42の上面42aにおいて、一対の耳片部52,52が一対の内フラップ42,42に支持されて、荷重を受けることができる。
一対の耳片部52,52が一対の内フラップ42,42に支持された状態においては、一対の内フラップ42,42及び一対の耳片部52,52は、箱状ケース4における機能部11の後方側Y2において、箱状ケース4における上部側に配置される。
【0068】
その後、内フラップ42,42を覆うように、外フラップ43,43を閉じると共に、外フラップ43,43の閉じ片431,431を、内フラップ42,42のスリット開口421,421に挿入することで、外フラップ43,43を閉じる。便器装置10の機能部11、サイドカバー15、付属品16を、梱包装置1に梱包できる。これにより、一対の耳片部52,52が一対の外フラップ43,43により押さえ付けられるため、一対の耳片部52,52の支持が強固になる。
【0069】
以上により、便器装置10の機能部11、サイドカバー15、付属品16を、梱包装置1に梱包した状態において、吊り下げ仕切部5の爪部59が係止穴44で支持されると共に、吊り下げ仕切部5の耳片部52が内フラップ42で支持される。そのため、吊り下げ仕切部5に作用する荷重を分散することができる。
また、吊り下げ仕切部5は、機能部11に接触せずに、係止穴44及び内フラップ42のみにより支持される。そのため、吊り下げ仕切部5は吊り下げられており、吊り下げ仕切部5は機能部11に接触しないため、吊り下げ仕切部5に作用する荷重を機能部11に掛けることがない。
【0070】
以上説明した本実施形態の便器装置10の梱包装置1によれば、以下のような効果を奏する。
本実施形態においては、機能部11が梱包装置1に梱包された状態において、機能部11の周囲を囲むように配置される箱状ケース4と、1枚の段ボールで形成される吊り下げ仕切部5であって、機能部11が梱包材1に梱包された状態において、機能部11の上方に配置され、箱状ケース4における機能部11の前方側Y1において上下方向に延びるサイドカバー配置部502を形成すると共に、周壁部4における機能部11の前方側において箱状ケース4の係止穴44に支持される爪部59を有する吊り下げ仕切部5と、を備える。
【0071】
そのため、吊り下げ仕切部5は、爪部59が係止穴44に支持されることで、吊り下げ仕切部5に掛かった荷重を受け止めることができる。
また、箱状ケース4における機能部11の前方側Y1のサイドカバー配置部502において、サイドカバー15を縦にした状態で配置できる。これにより、サイドカバー15のような大きな部材を収容して梱包できる。また、サイドカバー15を横にした状態で配置するよりも、サイドカバー15の変形を抑制した状態で、サイドカバー15を梱包できる。
また、箱状ケース4における機能部11の後方側Y2において、サイドカバー15が配置されないため、吊り下げ仕切部5の下方に機能部11の高さに依存しないようなスペースを確保できる。これにより、機能部11の高さに依存せずに梱包できる。よって、機能部11の高さに依存せずに、梱包材を共通化できる。
【0072】
また、本実施形態においては、機能部11が梱包装置1に梱包された状態において、係止穴44及び爪部59は、内フラップ42及び耳片部52よりも下方に配置される。そのため、係止穴44及び爪部59側において、吊り下げ仕切部5の上方に、サイドカバー配置部502を形成できると共に、内フラップ42及び耳片部52側において、吊り下げ仕切部5の下方に、機能部11の高さに依存しないようなスペースを確保できる。よって、係止穴44及び爪部59側における吊り下げ仕切部5の上方に、サイドカバー15を縦にした状態で配置できると共に、高さの異なる機能部11を収容して梱包することができる。
【0073】
また、本実施形態においては、吊り下げ仕切部5は、機能部11が梱包装置1に梱包された状態において、箱状ケース4における機能部11の後方側において箱状ケース4の内フラップ42に支持される耳片部52を備え、吊り下げ仕切部5は、爪部59が係止穴44により支持されると共に、耳片部52が内フラップ42により支持される。よって、吊り下げ仕切部5を箱状ケース4の内部において吊り下げた状態で保持できると共に、吊り下げ仕切部5に作用する荷重を分散することができる。また、吊り下げ仕切部5は吊り下げられており、吊り下げ仕切部5は機能部11に接触しないため、吊り下げ仕切部5に作用する荷重を機能部11に掛けることがない。
【0074】
また、本実施形態においては、爪部59は、吊り下げ仕切部5における切断線591が形成された折り線562を折り曲げることで形成される。そのため、折り線562を折り曲げるだけで、簡単に、爪部59を箱状ケース4に支持させることができる。
【0075】
なお、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形、改良等は本発明に含まれる。
例えば、上記実施形態では、梱包装置の梱包材の板状部材を、段ボールとしたが、これに限定されない。厚紙やプラスチックの板材などでもよい。
【0076】
上記実施形態では、収容部を、サイドカバー配置部502としたが、これに限定されず例えば、便器装置の部材が収容される収容部としてもよい。
【0077】
上記実施形態では、第1支持部を、爪部59としたが、これに限定されない。例えば、第1支持部を、周壁部に爪部を設けて爪部に支持されるように構成してもよいし、周壁部に凸部を設けて凸部に仕切部材の先端を載せるように構成してもよい。
【0078】
上記実施形態では、第2支持部を、耳片部52としたが、これに限定されない。例えば、第2支持部を、周壁部に爪部を設けて爪部に支持されるように構成してもよいし、周壁部に凸部を設けて凸部に仕切部材の先端を載せるように構成してもよい。
【0079】
上記実施形態では、第1荷重受け部44を、係止穴44により構成したが、これに限定されない。例えば、第1荷重受け部44を、突起などにより構成して、爪部を引っ掛けて、荷重を受けるように構成してもよい。
【0080】
上記実施形態では、箱状ケース4の係止穴44に支持される爪部59を、箱状ケース4における機能部11の前方側Y1の第2側壁412aで支持するように構成した。ここで、本実施形態においては、箱状ケース4における機能部11の前方側Y1には、箱状ケース4における機能部11の左右方向の端部側の前方側Y1も含まれ、爪部59を、箱状ケース4における機能部11の左右方向の端部側の第1側壁411,411の前方側Y1で支持するように構成してもよい。
【0081】
上記実施形態では、機能部11の後方側Y2において箱状ケース4の内フラップ42に支持される耳片部52を備えるように構成したが、これに限定されない。機能部11の後方側Y2において、収容ケースの係止穴に支持される爪部を有するように構成してもよい。